JP4312917B2 - 経路探索サービス方法、ナビゲーション装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信を利用して、ナビゲーション端末に、出発地から目的地までの経路探索サービスを提供する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
目的地までの経路誘導を行うナビゲーションシステムとして、様々なナビゲーションシステムが提案されている。たとえば、特開平9-325040号公報には、経路探索を、ナビゲーション装置ではなく、当該装置と通信可能に設けられたサーバにて行うナビゲーションシステムが開示されている。近年のインターネットの普及や通信インフラの充実に伴い、このような経路検索サービスを行う事業者(サーバ提供者)が益々増加することが予想される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の特開平9-325040号公報記載の技術のように、ナビゲーション装置内部で行っていた経路検索を、サーバ側で行わせて、その結果をナビゲーション装置に提供するだけでは、ユーザにとって、経路検索サービスを利用するメリットに欠けていると云わざるを得ない。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、ユーザにとって、利用価値のある経路検索サービスを提供できるようにすることにある。具体的には、経路検索サービスとして、ユーザが探索を要求した経路に加えて、当該経路の目的地に関してユーザにとって有益な情報を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のために、本発明の経路検索サービス方法では、センタにて、ナビゲーション端末から送信された経路探索要求により指定される目的地の施設のサービス情報(たとえば当該施設を利用する際の割引サービスに関する情報)を検索し、検索したサービス情報を、経路探索サービスの1つとして、前記ナビゲーション端末に送信する。
【0006】
ここで、目的地の施設のサービス情報の検索は、前記センタが備えるデータベースを利用して行うようにしてもよいし、あるいは、ネットワークを介して前記センタに接続された他センタ(検索サービスセンタ)が提供する検索サービスを利用して行うようにしてもよい。
【0007】
本発明によれば、ナビゲーション端末のユーザは、経路検索サービスとして、出発地から目的地までの推奨経路の情報に加えて、当該ユーザが向おうとしている目的地施設のサービス情報の提供も受けることができる。したがって、ユーザにとって、経路検索サービスの利用価値が高まる。
【0008】
なお、本発明において、前記センタが、前記サービス情報の送信先である前記ナビゲーション端末のユーザの識別情報を、前記サービス情報により特定されるサービス(たとえば割引サービス)を行う施設の端末に、ネットワークを介して送信するようにしてもよい。このようにすれば、施設運営(管理)者は、サービス情報を見たユーザを認識することができるので、たとえば、施設利用者のうち前記ユーザにのみ前記サービス情報に示されたサービスを行うようにすることができる。したがって、ユーザにとって、経路検索サービスの利用価値がさらに高まる。
【0009】
なお、この場合、前記ナビゲーション端末は、目的地への到着を認識すると、ユーザの到着情報を前記センタへ送信するようにしてもよい。あるいは、前記施設の端末は、当該施設の端末に送信されたユーザの識別情報により特定されるユーザの到来を認識すると、当該ユーザの到着情報を前記センタへ送信するようにしてもよい。
【0010】
そして、前記センタは、これを受けて、当該ナビゲーション端末に、前記施設が行うサービスを受けるためのクーポン情報を送信するようにしてもよい。このようにすれば、実際に、目的地施設に行ったナビゲーション端末のユーザのみが、当該施設のサービスを受けることが可能となる。ここで、このクーポン情報は、たとえば、ナビゲーション端末から可搬性のある記憶媒体(たとえばメモリカード)に書き込むようにするとよい。
【0011】
あるいは、上記の場合において、前記センタは、これを受けて、当該ナビゲーション端末に提供する経路探索サービスに特典(たとえば、次回経路探索サービスを利用する際の利用料を無料もしくは割り引く)を与えるようにしてもよい。このようにすれば、ユーザにとって、経路検索サービスの利用価値がさらに高まる。
【0012】
また、本発明において、前記センタは、施設毎に、当該施設を目的地に指定して経路探索要求を送信した前記ナビゲーション端末のユーザの、性別や年齢等の当該ユーザに関する個人情報を記録・蓄積し、その結果を、利用者層把握のためのマーケティングリサーチ情報として、対応する施設に通知するようにしてもよい。この場合、個人情報の記録・蓄積に先だって、前記ユーザのナビゲーション端末に、マーケティングリサーチのアンケート参加の確認情報を送信し、前記ナビゲーション端末のユーザに参加を確認するとよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態が適用されたナビゲーションシステムの概略構成図である。
【0015】
図中、符号1は車載用の通信型ナビゲーション端末、符号2は地図データや推奨経路データをナビゲーション端末1に配信する地図配信センタ、符号31〜3nはレストランやガソリンスタンドやレジャー施設といった各施設に設置された施設端末(以下、単に通信端末3とも呼ぶこととする)、符号4はナビゲーション端末と無線通信を行うための基地局、そして、符号5は、ナビゲーション端末1、地図配信センタ2および施設端末31〜3nを繋ぐインターネットなどのネットワークである。
【0016】
まず、地図配信センタ2について説明する。
【0017】
地図配信センタ2は、ナビゲーション端末1から経路探索要求を受け取ると、自身が備える地図データベースを用いて、前記要求により指定された出発地と目的地の2地点間を結ぶ推奨経路を探索する(経路探索)。また、自身が備える割引サービス情報データベースを用いて、前記要求により指定された目的地施設の割引サービス情報を検索する(割引サービス情報検索)。そして、経路探索により探索した推奨経路データおよび推奨経路付近の地図データと、割引サービス情報検索により検索した割引サービス情報を、前記経路探索要求を行ったナビゲーション端末1に送信する。
【0018】
図2は、図1に示す地図配信センタ2の概略ブロック図である。
【0019】
図中、符号201は通信部、符号202は経路探索部、符号203は割引サービス情報検索部、符号204は目的地候補検索部、符号205は割引きクーポン発行部、符号206は地図データベース(DB)、符号207は割引サービス情報データベース(DB)、符号208は課金部、符号209は履歴記録部、符号210は認証部、そして、符号211は会員情報データベース(DB)である。
【0020】
地図DB206は、ナビゲーション端末1に提供する地図データを格納する。
【0021】
図3に、地図DB206に格納される地図データの構成を示す。
【0022】
図示するように、地図DB206には、地図全体をメッシュ状に分割することで得られる各メッシュ毎の地図データが記憶される。そして、各メッシュに含まれる地図データ各部のさらに詳細な地図データが、異なるレイヤとして、当該メッシュの地図データに対応付けて階層的に記憶される。ここでは、日本全国が42個のメッシュに分割され、各メッシュ毎の地図データが記憶されるとともに、各メッシュの地図データ各部のより詳細な地図データが、異なるレイヤとして階層的に記憶された例を示している。また、各メッシュには、メッシュコードが識別情報として付されている。
【0023】
割引サービス情報DB207は、ナビゲーション端末1に提供する施設の、当該施設を利用する際の割引情報を格納する。
【0024】
図4に、割引サービス情報DB207に格納される割引サービス情報の構成を示す。
【0025】
図示するように、割引サービス情報DB207には、施設毎に、メッシュコード271、施設種類272、施設名称273、所在地274、アクセス先275、リンク情報276、および、サービス情報277の欄が設けられている。ここで、メッシュコード271には、地図DB206において、施設を含む地図メッシュのメッシュコードが格納され、施設種類272には施設の種類が格納され、施設名称273には施設の名称が格納され、所在地274には施設の所在地(緯度・経度)が格納され、そして、アクセス先275には、施設端末3のアクセス先が格納される。また、リンク情報276には、施設の電話番号と当該施設がインターネット上においてホームページを公開している場合にはそのURLとが格納される。また、サービス情報277には、施設が行う割引サービス情報あるいはその格納先が格納される。
【0026】
会員情報DB211は、本地図配信センタ2が提供するサービスを享受できるナビゲーション端末1のユーザの個人情報(パスワード、ナビゲーション端末1のアドレス、年齢、性別、車両ナンバなど)を格納する。
【0027】
通信部201は、ネットワーク5を介してナビゲーション端末1や施設端末31〜3nと通信を行う。
【0028】
認証部210は、ネットワーク5を介してアクセスしてきたナビゲーション端末1のユーザ認証を行う。たとえば、前記ナビゲーション端末1よりパスワードを受け付け、当該パスワードが会員情報DB211に登録されているか否かを調べることで、ユーザ認証を行う。
【0029】
経路探索部202は、通信部201を介してナビゲーション端末1から受信した経路探索要求にしたがい、地図DB206に格納された地図データを利用して、ダイキストラ法等により、前記要求により指定された出発地と目的地の2地点間を結ぶ推奨経路を探索する。そして、探索した推奨経路付近の地図データを読み出し、この地図データと推奨経路データを、通信部201を介して、前記経路探索要求を送信したナビゲーション端末1に送信する。
【0030】
割引サービス情報検索部203は、経路検索部202で検索した推奨経路の目的地に設定されている施設に関する割引サービス情報277とアクセス先275を、割引サービス情報DB207から検索する。そして、検索した割引サービス情報277を、通信部201を介して、前記推奨経路探に関するデータの送信先であるナビゲーション端末1に送信する。また、前記推奨経路探に関するデータの送信先であるナビゲーション端末1のユーザの個人情報(たとえば車両ナンバ)を、通信部201を介して、検索したアクセス先275により特定される施設端末3に送信する。
【0031】
目的地候補探索部204は、通信部201を介してナビゲーション端末1から受信した目的地候補要求にしたがい、当該要求に示された条件を満足する施設を、割引サービス情報DB207から検索する。たとえば、メッシュコード271が条件として目的地候補要求に示されている場合は同じメッシュコード271を持つ施設を、施設種類272が条件として目的地候補要求に示されている場合は同じ施設種類272の施設を、割引サービス情報DB207からそれぞれ検索する。メッシュコード271および施設種類272が条件として目的地候補要求に示されている場合は、同じメッシュコード271および施設種類272の施設を割引サービス情報DB207から検索する。そして、検索した施設の施設名称273、所在地274およびリンク情報275を、割引サービス情報DB207から読み出し、通信部201を介して、前記目的地候補要求を送信したナビゲーション端末1に送信する。
【0032】
割引クーポン発行部205は、通信部201を介して、施設端末3から、割引サービス情報検索部203によって当該施設端末3の割引サービス情報を送信したナビゲーション端末1のユーザの到着情報を受け取ると、当該ナビゲーション端末1のユーザが前記割引サービス情報に示された割引サービスを受けるためのクーポン(施設端末3の識別情報を含んだユニークな番号とする)を発行する。そして、当該クーポンに、本地図配信センタ2のデジタル署名を付して、通信部201を介して、前記ナビゲーション端末1に送信する。
【0033】
履歴記録部209は、施設端末3毎に、割引クーポン発行部205でのクーポンの発行履歴を記録する。ここで、発行履歴には、クーポンの番号と、当該クーポンを送信したナビゲーション端末1のユーザの個人情報を含めるものとする。
【0034】
課金部208は、経路探索部202での経路探索サービスや目的地候補検索部204での目的地候補検索サービスに対する、ナビゲーション端末1のユーザへの課金を行う。また、割引クーポン発行部205がクーポンを発行した場合には、紹介料として、クーポンを利用できる施設への課金を行う。
【0035】
図5に、図2に示す地図配信センタ2のハードウエア構成を示す。
【0036】
図示するように、地図配信センタ2は、CPU221と、メモリ222と、ハードディスク装置などの外部記憶装置223と、CD−ROMやDVD−ROMなどの可搬性を有する記憶媒体229からデータを読み取る読取装置224と、キーボードやマウスなどの入力装置226と、ディスプレイなどの表示装置227と、ネットワーク5を介してナビゲーション端末1や施設端末3と通信を行うための通信装置227と、上述した各構成要素間のデータ送受を司るインターフェース228とを備えた、一般的な構成を有する電子計算機上に構築することができる。
【0037】
この場合、図2に示す各機能ブロックを電子計算機上に構築するための各種プログラムは、たとえば、読取装置224により記憶媒体229から読み取られ、外部記憶装置223にインストールされるようにしてもよいし、あるいは、通信装置227を介してネットワーク5から外部記憶装置223へダウンロードされるようにしてもよい。CPU221は、外部記憶装置223へ格納されたこれらのプログラムをメモリ222上にロードし、実行することで、図2に示す各機能ブロックを実現することができる。
【0038】
次に、ナビゲーション端末1について説明する。
【0039】
ナビゲーション端末1は、ユーザより受け付けた指示にしたがい、地図配信センタ2にアクセスし、出発地と目的地を指定した経路探索要求を送信する。そして、地図配信センタ2から推奨経路データおよび当該経路付近の地図データを受け取り、これらのデータを用いて目的地までの経路誘導を行う。また、地図配信センタ2から送られてきた目的地施設の割引サービス情報をユーザに提示する。
【0040】
図6は、図1に示すナビゲーション端末1の概略ブロック図である。
【0041】
図中、符号101は通信部、符号102は指示受付部、符号103はGPS受信部、符号104はセンサ受信部、符号105は現在地算出部、符号106はナビゲーション部、符号107は記憶部、そして、符号108は記憶制御部である。
【0042】
通信部101は、本ナビゲーション端末1に接続された携帯電話機11を介して、地図配信センタ2や施設端末31〜3nと通信を行う。
【0043】
指示受付部102は、ユーザより経路誘導要求や目的地候補要求などを受け付ける。
【0044】
GPS受信部103は、本ナビゲーション端末1を搭載した車両に設置されたGPSアンテナ12からGPS信号を受信する。
【0045】
センサ受信部104は、本ナビゲーション端末1を搭載した車両に設置された車速センサやジャイロセンサなどの各種センサ15から検知信号を受信する。
【0046】
現在地算出部105は、GPS受信部103で受信したGPS信号や、センサ受信部104で受信した各種検知信号を用いて、本ナビゲーション端末1を搭載した車両の現在地を逐次算出する。
【0047】
記憶部107には、本ナビゲーション端末1のユーザが、地図配信センタ2が提供するサービスを受けるためのパスワードや、当該ユーザの個人情報(たとえば本ナビゲーション端末1を搭載した車両の車両ナンバ)が格納されている。また、指示受付部102に入力され位置や住所を含む地域を、上述したメッシュコードに変換するためのメッシュコード変換テーブルが格納されている。さらに、記憶部107には、地図配信センタ2から配信された各種データが格納される。
【0048】
記憶制御部108は、携帯電話機11および通信部101を介して、地図配信センタ2よりクーポンを受け取ると、これを本ナビゲーション端末1に着脱可能なメモリカード14へ書き込む。
【0049】
ナビゲーション部106は、指示受付部102で受け付けた経路誘導要求にしたがい、現在地算出部105で算出した現在地を出発地に設定する。そして、出発地と前記要求にて指定された目的地を含む経路探索要求を作成し、これを、通信部101を介して、地図配信センタ2に送信する。次に、ナビゲーション部106は、地図配信センタ2から、推奨経路データおよび推奨経路付近の地図データが送られてくると、これらを通信部101を介して記憶部107に記憶する。そして、記憶部107に格納した推奨経路データおよび地図データと、現在地算出部105で逐次算出される現在地とを用いて、目的地までの経路誘導を行う。たとえば、現在地付近の地図データを表示装置13上に表示するとともに、当該地図データ上に現在地を示す車両マークと推奨経路を重畳表示する。そして、現在地が推奨経路上の交差点等に近づいたときには、音声装置16を用いて進行方向を音声で知らせる。
【0050】
また、ナビゲーション部106は、指示受付部102で受け付けた目的地候補要求にしたがい、当該要求にて指定された条件を含む目的地候補探索要求を作成し、これを、通信部101を介して、地図配信センタ2に送信する。なお、ナビゲーション部106は、指示受付部102で受け付けた住所を当該住所を含む地図メッシュのメッシュコードに変換する機能を有しており、指示受付部102が前記条件として住所を受け付けた場合には、これをメッシュコードに変換して目的地候補探索要求に含めるようにする。次に、ナビゲーション部106は、地図配信センタ2から、目的地候補のデータが送られてくると、これらを通信部101を介して記憶部107に記憶する。そして、たとえば、記憶部107に格納した目的地候補のデータを、表示装置13上にリスト形式で表示する。
【0051】
無線通信部109は、たとえば、本ナビゲーション端末1を搭載した車両のダッシュボード上に設置された無線送受信機17を介して、施設の駐車場入口に設置された無線送受信機(施設側無線送受信機)から個人情報の送信要求を受け取ると、記憶部107から予め記憶された個人情報を読み出し、無線送受信機17を介して、施設側無線送受信機に送信する。なお、無線送受信機17および施設側無線送受信機間の無線通信には、たとえば、赤外線通信が用いられる。
【0052】
図7に、図6に示すナビゲーション端末1のハードウエア構成を示す。
【0053】
図示するように、ナビゲーション端末1は、CPU121と、メモリ122と、フラッシュメモリ123と、タッチパネルや各種キースイッチで構成された入力装置124と、メモリカード14にアクセスするためのカードリーダ/ライタ125と、上述した各構成要素および本ナビゲーション端末1に接続された各装置間のデータ送受を司るインターフェース126とを備えた、携帯型の電子計算機上に構築することができる。
【0054】
この場合、図6に示す各機能ブロックを電子計算機上に構築するための各種プログラムは、たとえば、予めフラッシュメモリ123に格納されるようにしてもよいし、あるいは、携帯電話機11を介してネットワーク5からフラッシュメモリ123へダウンロードされるようにしてもよい。CPU121は、フラッシュメモリ123に格納された各種プログラムをメモリ122上にロードし実行することで、図6に示す各機能ブロックを実現することができる。
【0055】
次に、施設端末3について説明する。
【0056】
施設端末3は、地図配信センタ2が本施設端末3の施設の割引サービス情報を送信したナビゲーション端末1のユーザの個人情報(たとえば車両ナンバ)を、当該センタ2から受け取ると、たとえば本施設の駐車場入口に設置された施設側無線送受信機を用いて、前記ナビゲーション端末1を搭載した車両の到着を検出する。そして、到着を検出したときには、地図配信センタ2に、前記ナビゲーション端末1のユーザの到着を知らせるメッセージを送信する。
【0057】
図8は、図1に示す施設端末3の概略ブロック図である。
【0058】
図中、符号301は通信部、符号302はメッセージ作成部、符号303は記憶部、符号304は指示受付部、符号305は記憶制御部、符号306は認証部、そして、符号307は無線受信部である。
【0059】
通信部301は、ネットワーク5を介して、地図配信センタ2やナビゲーション端末1と通信を行う。
【0060】
指示受付部304は、施設運営(管理)者よりクーポン利用の認証要求などを受け付ける。
【0061】
記憶部107には、通信部301を介して、地図配信センタ2より受け付けたナビゲーション端末1のユーザの個人情報が格納される。
【0062】
無線受信部307は、たとえば、施設の駐車場入口に設置された施設側無線送受信機31を介して、当該駐車場入口に到来した車両に個人情報の送信要求を送信する。そして、たとえば、当該車両がナビゲーション端末1を搭載しており、当該車両のダッシュボード上に設置された無線送受信機17から個人情報が送られてくると、これをメッセージ作成部302に通知する。
【0063】
メッセージ作成部302は、無線受信部307からユーザの個人情報を受け取ると、それが記憶部301に格納されているか否かを調べる。そして、格納されている場合は、当該ユーザの到着を知らせるメッセージを作成し、これに前記受け取った当該ユーザの個人情報を含めて、通信部301を介して地図配信センタ2に送信する。
【0064】
記憶制御部305は、認証部306からの指示にしたがい、本施設端末3に装着されたメモリカード14からクーポンとデジタル署名を読み出し、認証部306に渡す。
【0065】
認証部306は、指示受付部304で受け付けたクーポン利用の認証要求にしたがい、記憶制御部305に、本施設端末3に装着されたメモリカード14からクーポンと地図配信センタ2のデジタル署名を読み出させる。そして、これらの情報を用いて、そのクーポンが、地図配信センタ2が発行した正当なものか否かの検証を行うことにより、そのクーポンの利用許可の是非を決定する。
【0066】
図9に、図8に示す施設端末3のハードウエア構成を示す。
【0067】
図示するように、施設端末3は、CPU321と、メモリ322と、ハードディスク装置などの外部記憶装置323と、CD−ROMやDVD−ROMなどの可搬性を有する記憶媒体330からデータを読み取る読取装置324と、キーボードやマウスなどの入力装置325と、ディスプレイなどの表示装置326と、ネットワーク5を介して地図配信センタ2やナビゲーション端末1と通信を行うための通信装置327と、メモリカード14にアクセスするためのカードリーダ/ライタ328と、上述した各構成要素および施設側無線送受信機31間のデータ送受を司るインターフェース329とを備えた、一般的な構成を有する電子計算機上に構築することができる。
【0068】
この場合、図8に示す各機能ブロックを電子計算機上に構築するための各種プログラムは、たとえば、読取装置324により記憶媒体330から読み取られ、外部記憶装置323にインストールされるようにしてもよいし、あるいは、通信装置327を介してネットワーク5から外部記憶装置323へダウンロードされるようにしてもよい。CPU321は、外部記憶装置323へ格納されたこれらのプログラムをメモリ322上にロードし、実行することで、図8に示す各機能ブロックを実現することができる。
【0069】
次に、上記構成のナビゲーションシステムの動作について説明する。
【0070】
まず、地図配信センタ2の動作について説明する。
【0071】
地図配信センタ2の動作は、ナビゲーション端末1からの要求にしたがい経路探索サービス(必要に応じて目的地候補検索サービスも含む)を実行し、当該ナビゲーション端末1のユーザに、実行したサービスに対する課金を行う動作と、施設端末3からの通知にしたがい、当該施設で利用できるクーポンを発行して当該通知に示されたナビゲーション端末1に送信し、当該施設運営者に紹介料の課金を行う動作に、大きく分けられる。
【0072】
図10は、図2に示す地図配信センタ2において、ナビゲーション端末1からの要求にしたがい経路探索サービスを実行し、当該ナビゲーション端末1のユーザに、当該サービスに対する課金を行う動作を説明するためのフロー図である。
【0073】
まず、通信部201は、ナビゲーション端末1からアクセスされると(ステップS1001でYesの場合)、その旨を認証部210に伝える。これを受けて、認証部210は、アクセスしたナビゲーション端末1から送られてきたパスワードが、会員情報DB211に登録されているか否か調べる(ステップS1002)。登録されている場合は、ナビゲーション端末1のアクセスを許可し(ステップS1003)、登録されていない場合は、ナビゲーション端末1のアクセスを拒否する(ステップS1004)。
【0074】
ナビゲーション端末1のアクセスを許可した場合、通信部201は、ナビゲーション端末1から目的地候補検索要求あるいは経路探索要求が送られてくるのを待つ(ステップS1005、S1006)。
【0075】
目的地候補要求が送られてきた場合(ステップS1005でYesの場合)、通信部201は当該要求を目的地候補検索部204に渡す。これを受けて、目的地候補検索部204は、当該要求に含まれる条件を満たす施設を割引サービス情報DB207から検索する(ステップS1007)。たとえば、メッシュコード271が条件に示されている場合は同じメッシュコード271を持つ施設を、施設種類272が条件として示されている場合は同じ施設種類272の施設を、そして、メッシュコード271および施設種類272が条件として示されている場合は、同じメッシュコード271および施設種類272の施設を割引サービス情報DB207から検索する。そして、検出した各施設の施設名称273、所在地274およびリンク情報275からなる組を、目的地候補データとして、通信部201を介して、目的地候補要求を送信したナビゲーション端末1に送信する(ステップS1008)。その後、ステップS1006に移って、通信部201は、ナビゲーション端末1から経路探索要求が送られてくるのを待つ。
【0076】
経路探索要求が送られてきた場合(ステップS1006でYesの場合)、通信部201は当該要求を経路探索部202に渡す。これを受けて、経路探索部202は、地図DB206を利用して、当該要求に示された出発地と目的地の2地点間を結ぶ推奨経路を探索する(ステップS1009)。そして、探索した推奨経路付近の地図データを読み出し、この地図データと推奨経路データを、通信部201を介して、経路探索要求を送信したナビゲーション端末1に送信する(ステップS1010)。ここで、ナビゲーション端末1に送信する地図データは、通信費削減の観点から、途中経路付近の地図データは大まかな(図3において上層側レイヤのメッシュのみを含む地図データ)とし、出発地および目的地付近についてのみ、詳細な(図3においてより下層側レイヤのメッシュも含む)地図データとすることが好ましい。
【0077】
次に、割引サービス情報検索部204は、経路探索要求に示された目的地の施設の割引サービス情報277を、割引サービス情報DB207から読み出し、当該経路探索要求を送信したナビゲーション端末1に送信する(ステップS1011)。それから、経路探索要求を送信したナビゲーション端末1のユーザの個人情報(たとえば車両ナンバ)を会員情報DB211から読み出し、これを、割引サービス情報DB207に格納された目的地施設のアクセス先275により特定される施設端末3に送信する(ステップS1012)。
【0078】
次に、ユーザ用課金部208aは、アクセス中のナビゲーション端末1のユーザに、経路探索サービス(ステップS1009、S1010)に対する課金を行う(ステップS1013)。なお、目的地候補探索サービス(ステップS1007、S1008)を行っている場合にはそれに対する課金も行う。
【0079】
図11は、図2に示す地図配信センタ2において、施設端末3からの通知にしたがい、当該施設で利用できるクーポンを発行して当該通知に示されたナビゲーション端末1に送信し、当該施設運営者に紹介料の課金を行う動作を説明するためのフロー図である。
【0080】
まず、通信部201は、施設端末3からナビゲーション端末1のユーザの個人情報(たとえば車両ナンバ)を含んだ当該ユーザの到着メッセージを受け取ると(ステップS2001でYesの場合)、これを割引クーポン発行部205に伝える。これを受けて、割引クーポン発行部205は、ユーザの到着メッセージを通知した施設端末3の識別情報を含んだユニークな番号を生成し、これをクーポンとして発行する(ステップS2002)。次に、発行したクーポンに対するデジタル署名を生成し(たとえば、地図配信センタ2が有する公開鍵暗号系の秘密鍵を用いて、クーポンあるいはそのハッシュ値を暗号化し、その結果をデジタル署名とする)、これをクーポンに付す。そして、前記到着メッセージに含まれるユーザの個人情報を用いて、会員情報DB211から当該ユーザのアドレスを取得し、当該ユーザに、デジタル署名付きのクーポンを、マーケットリサーチアンケートに参加するか否かの確認メッセージとともに、通信部201を介して送信する(ステップS2003)。
【0081】
次に、施設者用課金部208bは、到着メッセージを送信した施設端末3の施設に、紹介料として、クーポン発行に対する課金を行う(ステップS2004)。
【0082】
次に、通信部201は、デジタル署名付きクーポンを送信したナビゲーション端末1より、マーケットリサーチ参加確認メッセージに対する回答が返信されてくるのを待ち、当該回答を履歴記録部209に渡す。これを受けて、履歴記録部209は、受け取った回答がマーケットリサーチに参加する旨の回答である場合(ステップS2005でYesの場合)、クーポンを送信したナビゲーション端末1のユーザの個人情報(年齢、性別など)を会員情報DB211から取得し、これを到着メッセージを送信した施設端末3の施設に対する履歴に記録する(ステップS2006)。マーケットリサーチに参加しない旨の回答である場合は、履歴をとることなく処理を終了する。
【0083】
なお、履歴記録部209により記録された各施設の履歴は、定期的に、マーケティングリサーチ情報として、郵送によりあるいはネットワーク5を介して通信により、対応する施設あるいはその施設端末3に通知される。
【0084】
次に、ナビゲーション端末1の動作について説明する。
【0085】
ナビゲーション端末1の動作は、ユーザの指示にしたがい地図配信センタ2から経路探索サービス(必要に応じて目的地候補検索サービスも含む)を受け、当該サービスより提供されたデータを用いて目的地までの経路誘導を行う動作と、経路誘導によって目的地に到着したときに地図配信センタ2から当該目的地の施設で利用できるクーポンの発行を受ける動作に、大きく分けられる。
【0086】
図12は、図6に示すナビゲーション端末1において、ユーザの指示にしたがい地図配信センタ2から経路探索サービスを受け、当該サービスより提供されたデータを用いて目的地までの経路誘導を行う動作を説明するためのフロー図である。
【0087】
まず、指示受付部102は、ユーザから経路誘導要求を受け付けると(ステップS3001でYesの場合)、その旨、ナビゲーション部106に知らせる。これを受けてナビゲーション部106は、記憶部107からユーザのパスワードを読み出す。そして、通信部101を介して、読み出したパスワードを提示して地図配信センタ2にアクセスを試みる(ステップS3002)。
【0088】
次に、ナビゲーション部106は、アクセスが許可されると(ステップS3003でYesの場合)、表示装置13や音声装置16を用いて、ユーザに、地図配信センタ2に目的地候補を要求するか否かを尋ね(ステップS3004)、指示受付部102に指示が入力されるのを待つ(ステップS3005)。
【0089】
ステップS3005において、ユーザが地図配信センタに目的地候補を要求する旨指示した場合、ナビゲーション部106は、表示装置13に目的地候補検索のための条件設定画面を表示し、ユーザが指示受付部102を用いて条件を設定するのを待つ(ステップS3006)。
【0090】
図13は、ナビゲーション端末1の表示装置13に表示される目的地候補検索のための条件設定画面の一例を示している。この画面例では、目的地候補検索のための条件として、目的地の所在地域および/または種類を選択できるようにしている。所在地域を選択する場合には、所在地域の項目131にチェックを入れる。そして、現在地からの距離で選択する場合には、現在地の項目132と所望の距離が記述された項目133にチェックを入れる。一方、市町村で選択する場合は、リスト135、136を用いて所望の市町村を選び出し、市町村の項目134にチェックを入れる。また、種類で選択する場合は、リスト138を用いて所望の種類を選び出し、種類の項目137にチェックを入れる。図に示す例では、目的地候補検索のための条件として、目的地の所在地域および種類の両方が選択され、地域では現在地から50kmの範囲が、種類ではレストランが選択された例を示している。ユーザは、指示受付部102を用いて画面上で条件を選択し、選択ボタン139を押すと、画面上で選択した条件がナビゲーション部106に送られる。もう一度選択し直したい場合は、キャンセルボタン140を押せばよい。
【0091】
さて、ユーザにより目的地候補検索のための条件が指示受付部102に入力されると、ナビゲーション部106は、入力された条件を含んだ目的地候補検索要求を作成し、通信部101を介して地図配信センタ2に送信する(ステップS3006)。この際、入力された条件に、目的地の所在地域が含まれている場合は、記憶部107に予め記憶されたメッシュコード変換テーブルを用いて、前記所在地域を当該地域を含む地図メッシュのメッシュコードに変換し、目的地候補検索要求に含める。
【0092】
次に、通信部101は、地図配信センタ2から目的地候補データを受け取ると(ステップS3008でYesの場合)、これを記憶部107に格納する。ナビゲーション部106は、記憶部107に格納された目的地候補データに示された目的地候補を表示装置13にリスト表示して、そのうちの1つを目的地として、ユーザに、指示受付部102により選択させる(ステップS3009)。そして、ユーザが目的地を選択すると(ステップS3010でYesの場合)、ステップS3013に移る。
【0093】
一方、ステップS3005において、ユーザが地図配信センタに目的地候補を要求しない旨指示した場合、ナビゲーション部106は、表示装置13に目的地の設定画面を表示し(ステップS3011)、ユーザが指示受付部102を用いて目的地の住所、位置(緯度・経度)、あるいは施設名称を設定するのを待つ(ステップS3012)。そして、目的地が設定されると、ステップS3013に移る。
【0094】
ステップS3013において、ナビゲーション部106は、現在地算出部105で算出された最新の現在地を出発地とし、この出発地とステップS3010あるいはステップS3012で選択した目的地とを指定した経路探索要求を作成する。そして、作成した経路探索要求を、通信部101を介して、地図配信センタ2に送信する。ここで、経路探索要求で指定する出発地と目的地の情報は、少なくとも出発地および目的地の緯度・経度を含むものであればよい。
【0095】
次に、通信部101は、地図配信センタ2から推奨経路データおよび推奨経路付近の地図データを受け取ると(ステップS3014でYesの場合)、これを記憶部107に格納する。ナビゲーション部106は、記憶部107に格納された推奨経路データおよび地図データと、現在地算出部105で逐次算出される現在地を用いて、目的地までの経路誘導を開始する(ステップS3015)。また、通信部101が地図配信センタ2から目的地の割引サービス情報を受信すると、ナビゲーション部106は、表示装置13に、当該情報を、経路誘導のための地図データとともに表示する(ステップS3016)。
【0096】
図14は、ナビゲーション端末1の表示装置13に表示される経路誘導画面の一例を示している。この画面例では、枠141に経路誘導のための地図が表示され、枠142に目的地の割引サービス情報が表示された例を示している。ここでは、出発地143から目的地144までの推奨経路145が枠141内に収まるように倍率を変えて地図を、現在地を示す車両マーク146を重ねて表示している。また、通信費削減のため、出発地143および目的地144付近の詳細な(図3においてより下層側レイヤのメッシュも含む)地図データと、その途中経路付近の大まかな(図3において上層側レイヤのメッシュのみを含む)地図データとが、推奨経路145付近の地図データとして、地図配信センタ2から送られてきた場合の例を示している。
【0097】
図15は、図6に示すナビゲーション端末1において、経路誘導によって目的地に到着したときに地図配信センタ2から当該目的地の施設で利用できるクーポンの発行を受ける動作を説明するためのフロー図である。
【0098】
図12に示すフローにより経路誘導されて、本ナビゲーション端末1を搭載した車両が目的地に到着すると、たとえば当該目的地の駐車場入口などに設置された施設側無線送受信機31より個人情報の送信要求が送信され、これを車両のダッシュボードなどに設置された無線送受信機17が受信する。
【0099】
無線受信部109は、無線送受信機17を介して個人情報の送信要求を受け取ると(ステップS4001)、記憶部107に予め格納されたナビゲーション端末1のユーザの個人情報(たとえば車両ナンバ)を読み出し、無線送受信機17を介して、施設側無線送受信機31へ送信する(ステップS4002)。
【0100】
それから、通信部101は、地図配信センタ2から目的地施設での割引サービスを受けるためのクーポン情報が送られてくるのを待ち(ステップS4003)、送られてきたクーポン情報を、記憶制御部108を介して、本ナビゲーション端末1に装着されたメモリカード14へ書き込む(ステップS4004)。
【0101】
次に、施設端末3の動作について説明する。
【0102】
施設端末3の動作は、地図配信センタ2から通知された個人情報で特定されるナビゲーション端末1のユーザの到着を検知する動作と、ナビゲーション端末1のユーザが提示したクーポン情報を検証する動作に、大きく分けられる。
【0103】
図16は、図8に示す施設端末3において、地図配信センタ2から通知された個人情報で特定されるナビゲーション端末1のユーザの到着を検知する動作を説明するためのフロー図である。
【0104】
通信部301は、地図配信センタ2が本施設の割引サービス情報を提示したナビゲーション端末1のユーザの個人情報(たとえば車両ナンバ)を、当該センタ2から受け取ると(ステップS5001でYesの場合)、これを記憶部303に格納する(ステップS5002)。
【0105】
また、無線受信部307は、たとえば本施設の駐車場入口に設置された施設側無線送受信機31から、本施設に到着したナビゲーション端末1のユーザの個人情報を受信すると(ステップS5003でYesの場合)、それをメッセージ作成部302に伝える。メッセージ作成部302は、無線受信部307から送られてきた個人情報が記憶部303に格納されているか否かを調べ(ステップS5004)、格納されている場合は、当該ユーザの到着メッセージを作成して、通信部301より地図配信センタ2に送信する(ステップS5005)。
【0106】
図17は、図8に示す施設端末3において、ナビゲーション端末1のユーザが提示したクーポン情報を検証する動作を説明するためのフロー図である。
【0107】
施設運営(管理)者は、当該施設を訪れたナビゲーション端末1のユーザよりメモリカード14が提示され、クーポンの利用が要求されると、提示されたメモリカード14を本施設端末3に装着する。
【0108】
指示受付部304は、施設運営者よりクーポンの検証要求を受け取ると(ステップS6001でYesの場合)、その旨、認証部306に伝える。これを受けて、認証部306は、記憶制御部305を介して、メモリカード14からクーポン情報とそれに付されたデジタル署名を読み出し(ステップS6002)、クーポン情報(施設端末3の識別情報が含まれる)が本施設端末3に対するものであることを確認する(ステップS6003)。確認できたならば、デジタル署名の検証(たとえば、地図配信センタ2が有する公開鍵暗号系の公開鍵を用いてデジタル署名を復号化し、これとクーポン情報あるいはそのハッシュ値が一致する否か調べる)を行う(ステップS6004)。
【0109】
デジタル署名を認証する場合(ステップS6005でYesの場合)、読み出したクーポン情報とそのデジタル署名をメモリカード14から消去し(ステップS6006)、当該メモリカード14を提示したユーザに、クーポンの利用を認める(ステップS6007)。
【0110】
一方、クーポン情報が本施設端末3に対するものであることを確認できなかった場合(ステップS6003)、あるいは、デジタル署名を認証しない場合(ステップS6005でNoの場合)は、クーポンの利用を許可しない(ステップS6007)。
【0111】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0112】
本実施形態では、上述したように、地図配信センタ2にて、ナビゲーション端末1から送信された経路探索要求により指定される目的地の割引サービス情報を割引サービス情報DB207から検索し、検索した割引サービス情報を、経路探索サービスの1つとして、前記ナビゲーション端末1に送信している。
【0113】
したがって、ナビゲーション端末1のユーザは、経路検索サービスとして、出発地から目的地までの推奨経路の情報に加えて、当該ユーザが向おうとしている目的地の割引サービス情報の提供も受けることができるので、ナビゲーション端末1のユーザにとって、経路検索サービスの利用価値が高まる。
【0114】
また、本実施形態において、地図配信センタ2は、割引サービス情報の送信先であるナビゲーション端末1のユーザの個人情報を、前記割引サービス情報により特定される割引サービスを行う施設の施設端末3に通知している。そして、施設端末3は、個人情報が通知されたユーザの到来を認識すると、当該ユーザの到着メッセージを地図配信センタ2へ送信し、これを受けて、地図配信センタ2は、当該ユーザのナビゲーション端末1に、当該施設端末3の施設が行う割引サービスを受けるためのクーポンを送信するようにしている。
【0115】
したがって、実際に、目的地に行ったナビゲーション端末1のユーザのみが当該施設で割引サービスを受けるためのクーポンを手に入れることが可能となる。このようにすることで、施設運営者にとって、地図配信センタ2に割引サービス情報を提供する価値が高まる。ここで、このクーポンは、ナビゲーション端末1に着脱自在のメモリカード14に書き込まれる。したがって、ナビゲーション端末1のユーザは、このメモリカード14を親類や友人などの第3者に渡すことで、第3者がユーザに代わって割引サービスを受けることも可能である。
【0116】
また、本実施形態において、地図配信センタ2は、ナビゲーション端末1から送信された目的地候補探索要求にしたがい、当該要求に示された条件を満たす施設を、目的地候補として、当該ナビゲーション端末1に送信している。したがって、ナビゲーション端末1のユーザにとって、経路検索サービスの利用価値がさらに高まる。
【0117】
また、本実施形態において、地図配信センタ2は、施設毎に、当該施設を目的地に指定した経路探索要求を送信したナビゲーション端末1であって、地図配信センタ2がクーポンを発行したナビゲーション端末1のユーザの、性別や年齢等の当該ユーザに関する個人情報を記録・蓄積し、その結果を、利用者層把握のためのマーケティングリサーチ情報として、定期的に対応する施設に通知している。したがって、施設運営者にとって、地図配信センタ2に割引サービス情報を提供する価値が高まる。
【0118】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0119】
たとえば、上記の実施形態において、地図配信センタ2は、ユーザの個人情報を通知した施設端末3から、当該ユーザの到着メッセージを受信した場合、当該ユーザのナビゲーション端末1に提供する経路探索サービスに特典を与えるようにしてもよい。たとえば、次回経路探索サービスを利用する際の利用料を無料もしくは割り引くようにしてもよい。これは、会員情報DB211に格納されている当該ユーザの個人情報に特典を付与したことを示すフラグを立てておき、次回、当該ユーザのナビゲーション端末1から経路探索を要求されたときに、会員情報DB211に格納されている当該ユーザの個人情報のフラグを調べ、フラグが立っている場合は、このフラグを消して、今回の経路探索サービスに対する利用料を無料もしくは割り引いて課金すればよい。
【0120】
このようにすれば、ユーザにとって、経路検索サービスの利用価値がさらに高まる。
【0121】
また、上記の実施形態では、地図配信センタ2よりユーザの個人情報を通知された施設端末3が、当該ユーザの到来を認識すると、当該ユーザの到着メッセージを地図配信センタ2へ送信するようにしている。しかしながら、到着メッセージの地図配信センタ2への送信は、地図配信センタ2から経路探索サービスを受けて経路誘導を行っているナビゲーション端末1が、目的地へ到着したときに行うようにしてもかまわない。
【0122】
また、上記の実施形態では、地図配信センタ2は、施設端末3からユーザの到着メッセージを受け取ると、当該ユーザのナビゲーション端末1に、割引サービスを受けるためのクーポンを送信するようにしている。しかしながら、施設端末3によるユーザの到着メッセージの、地図配信センタ2への送信、および、地図配信センタ2によるクーポンの、前記ユーザのナビゲーション端末1への送信は、省略してもかまわない。
【0123】
この場合でも、地図配信センタ2が、割引サービス情報の送信先であるナビゲーション端末1のユーザの個人情報を、割引サービスを行う施設の施設端末3に通知するようにすれば、施設運営(管理)者は、施設利用者から個人情報の提示を受けることにより、サービス情報を見たユーザを認識することができる。したがって、施設利用者のうち前記ユーザにのみ前記サービス情報に示されたサービスを行うことができる。
【0124】
また、上記の実施形態では、地図配信センタ2は、施設毎に、当該施設を目的地に指定して経路探索要求を送信したナビゲーション端末1であって、地図配信センタ2がクーポンを発行したナビゲーション端末1のユーザの個人情報を記録・蓄積し、その結果を、利用者層把握のためのマーケティングリサーチ情報として、定期的に対応する施設に通知している。しかしながら、地図配信センタ2は、施設毎に、当該施設を目的地に指定して経路探索要求を送信したナビゲーション端末1であって、地図配信センタ2が当該施設の割引サービス情報を送信したナビゲーション端末1のユーザの個人情報を記録・蓄積し、その結果を、利用者層把握のためのマーケティングリサーチ情報として、定期的に対応する施設に通知するようにしてもかまわない。
【0125】
また、上記の実施形態では、施設に対する紹介料の課金を、地図配信センタ2が、ナビゲーション端末1に、前記施設の割引サービス情報に示された割引サービスを受けるためのクーポンを送信したときに行うようにしている。しかしながら、地図配信センタ2が、ナビゲーション端末1に、施設の割引サービス情報を送信したときに、当該施設に対する紹介料の課金を行うようにしてもかまわない。
【0126】
また、上記の実施形態では、目的地候補の検索や経路探索要求で指定された目的地施設の割引サービス情報の検索を、地図配信センタ2が、地図配信センタ2自身が備える割引サービス情報DB207を利用して行っている。しかしながら、本発明はこれに限定されない。ネットワーク5を介して、地図配信センタ2に接続されている他のセンタ(検索サービスセンタ)が提供する検索サービスを利用して、目的地候補の検索や経路探索要求で指定された目的地施設の割引サービス情報の検索を行うようにしてもよい。
【0127】
この場合、たとえば、検索サービスセンタに、図2に示す割引サービス情報DB207と、目的地候補検索部204と、割引サービス情報検索部203を設ける。地図配信センタ2は、ナビゲーション端末1から経路探索要求を受け取ると、当該要求に示された目的地の施設の割引サービス情報の検索を、検索サービスセンタに依頼し、当該施設の割引サービス情報を入手する。また、地図配信センタ2は、ナビゲーション端末1から目的地候補検索要求を受け取ると、当該要求に示された条件を検索サービスセンタに提示して当該条件を満たす目的地候補の検索を依頼し、目的地候補のデータを入手する。なお、ナビゲーション端末1は、目的地候補を要求する場合、地図配信センタ2ではなく、検索サービスセンタに対して目的地候補検索要求を送信し、検索サービスセンタから直接目的地候補データを入手するようにしてもかまわない。
【0128】
さらに、上記の実施形態では、地図配信センタがナビゲーション端末1に提示するサービス情報として、割引サービスの情報を例にとり説明しているが、本発明はこれに限定されない。たとえば、ノベルティ商品の提供などに関するサービス情報をナビゲーション端末1に提示させるようにしてもかまわない。
【0129】
また、上記の実施形態において、ネットワーク5がインターネットなどのオープンな環境である場合は、ナビゲーション端末1および地図配信センタ2間におけるユーザのパスワードやクーポンの伝送、地図配信センタ2および施設端末3間におけるユーザの個人情報やマーケットリサーチ情報の伝送などに、暗号通信を利用するようにしてもよい。
【0130】
また、上記の実施形態において、ナビゲーション端末1は、経路誘導に必要な全ての地図データを地図配信センタ2から入手するようにしているが、本発明はこれに限定されない。
【0131】
たとえば、ナビゲーション端末1に、CD−ROMやDVD−ROMといった形態で提供される地図データベースを読み取る読取装置を設け、地図配信センタ2からは推奨経路データのみを入手し、推奨経路付近の地図データは、読取装置を介して地図データベースから得るようにしてもよい。あるいは、CD−ROMやDVD−ROMといった形態で提供される地図データベースには、大まかな地図データ(たとえば図3において上層側の地図メッシュのデータ)のみを格納しておき、地図配信センタ2からは推奨経路データと出発地および目的地付近の詳細な(たとえば図3において下層側の地図メッシュのデータ)地図データを入手し、出発地および目的地間の途中経路付近の大まかな地図データを、読取装置を介して地図データベースから得るようにしてもよい。なお、大まかな地図データをナビゲーション端末1側で用意する場合、地図データベースをCD−ROMやDVD−ROMの代わりに、ナビゲーション端末1内部のメモリ(たとえばフラッシュメモリ)に格納するようにしてもよい。
【0132】
また、上記の実施形態において、ナビゲーション端末1は、車載用に限られるものではなく、人が持ち運びできるような携帯用の端末であってもよい。この場合、現在地の算出は、GPSのみを利用して行うようにすればよい。
【0133】
また、上記の実施形態において、クーポンの検証は、デジタル署名を利用して行っているが、その他の方法でもかまわない。たとえば、地図配信センタ2は、ナビゲーション端末1に送信したクーポン情報を、当該クーポン情報による割引サービスを利用可能な施設の施設端末3に、前記ナビゲーション端末1のユーザの個人情報とともに送信しておく。そして、施設運営者は、施設利用者からユーザの個人情報とクーポン情報を提示を受け、これが地図配信センタ2から送信されたものと一致するか否かを調べることで、クーポンを検証するようにしてもよい。
【0134】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ナビゲーション端末のユーザにとって、利用価値のある経路検索サービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が適用されたナビゲーションシステムの概略構成図である。
【図2】図1に示す地図配信センタ2の概略ブロック図である。
【図3】図2に示す地図配信センタ2の地図DB206に格納されている地図データの構成を説明するための図である。
【図4】図2に示す地図配信センタ2の割引サービス情報DB207に格納されている各施設のデータを説明するための図である。
【図5】図2に示す地図配信センタ2のハードウエア構成例を示す図である。
【図6】図1に示すナビゲーション端末1の概略ブロック図である。
【図7】図6に示すナビゲーション端末1のハードウエア構成例を示す図である。
【図8】図1に示す施設端末3の概略ブロック図である。
【図9】図8に示す施設端末3のハードウエア構成例を示す図である。
【図10】図2に示す地図配信センタ2において、ナビゲーション端末1からの要求にしたがい経路探索サービスを実行し、当該ナビゲーション端末1のユーザに、当該サービスに対する課金を行うまでの動作を説明するためのフロー図である。
【図11】図2に示す地図配信センタ2において、施設端末3からの通知にしたがい、当該施設で利用できるクーポンを発行して当該通知に示されたナビゲーション端末1に送信し、当該施設運営者に紹介料の課金を行うまでの動作を説明するためのフロー図である。
【図12】図6に示すナビゲーション端末1において、ユーザの指示にしたがい地図配信センタ2から経路探索サービスを受け、当該サービスより提供されたデータを用いて目的地までの経路誘導を行う動作を説明するためのフロー図である。
【図13】ナビゲーション端末1の表示装置13に表示される目的地候補検索のための条件設定画面の一例を示す図である。
【図14】ナビゲーション端末1の表示装置13に表示される経路誘導画面の一例を示している。
【図15】図6に示すナビゲーション端末1において、経路誘導によって目的地に到着したときに地図配信センタ2から当該目的地の施設で利用できるクーポンの発行を受ける動作を説明するためのフロー図である。
【図16】図8に示す施設端末3において、地図配信センタ2から通知された個人情報で特定されるナビゲーション端末1のユーザの到着を検知する動作を説明するためのフロー図である。
【図17】図8に示す施設端末3において、ナビゲーション端末1のユーザが提示したクーポン情報を検証する動作を説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
1…ナビゲーション端末、2…地図配信センタ、31〜3n…施設端末
4…無線基地局、5…ネットワーク、101、201、301…通信部
102、304…指示受付部、103…GPS受信部
104…センサ受信部、105…現在地算出部
106…ナビゲーション部、107、303…記憶部
108、305…記憶制御部、202…経路探索部
203…割引サービス情報検索部、204…目的地候補検索部
205…割引クーポン発行部、206…地図DB
207…割引サービス情報DB、208…課金部、209…履歴記録部
210、306…認証部、211…会員情報DB
302…メッセージ作成部

Claims (12)

  1. センタにて、ナビゲーション端末から送信された経路探索要求にしたがい、当該要求により指定される出発地から目的地までの経路探索を行い、その結果得られる推奨経路を経路探索サービスとして当該ナビゲーション端末に送信する、経路探索サービス方法であって、
    前記センタは、前記経路探索要求により指定される目的地の施設を利用する際の割引サービスに関する情報を検索し、検索した割引サービスに関する情報を、前記ナビゲーション端末に提供する経路探索サービスの1つとして、当該ナビゲーション端末に送信すること
    を特徴とする経路探索サービス方法。
  2. 請求項記載の経路探索サービス方法であって、
    前記センタは、前記サービス情報の送信先である前記ナビゲーション端末のユーザの識別情報を、前記サービス情報により特定される割引サービスを行う施設の端末に、ネットワークを介して送信すること
    を特徴とする経路探索サービス方法。
  3. 請求項記載の経路探索サービス方法であって、
    前記センタは、前記ナビゲーション端末あるいは前記割引サービスを行う施設の端末より、当該ナビゲーション端末のユーザの到着情報を受け取ると、当該ナビゲーション端末に、前記施設が行う割引サービスを受けるためのクーポン情報を送信すること
    を特徴とする経路探索サービス方法。
  4. 請求項記載の経路探索サービス方法であって、
    前記センタは、前記ナビゲーション端末あるいは前記割引サービスを行う施設の端末より、当該ナビゲーション端末のユーザの到着情報を受け取ると、当該ナビゲーション端末に提供する経路探索サービスに特典を与えること
    を特徴とする経路探索サービス方法。
  5. 請求項記載の経路探索サービス方法であって、
    前記特典とは、前記ユーザが次回経路探索サービスを利用する際の利用料を、無料もしくは割り引くこと
    を特徴とする経路探索サービス方法。
  6. 請求項1、2、3、4または5記載の経路探索サービス方法であって、
    前記センタは、施設毎に、当該施設を目的地に指定して経路探索要求を送信した前記ナビゲーション端末のユーザの、性別や年齢等の当該ユーザに関する個人情報を記録・蓄積し、その結果を、利用者層把握のためのマーケティングリサーチ情報として、対応する施設に通知すること
    を特徴とする経路探索サービス方法。
  7. 請求項記載の経路探索サービスであって、
    前記センタは、性別や年齢等のユーザに関する個人情報の記録・蓄積に先だって、前記ユーザのナビゲーション端末に、マーケティングリサーチのアンケート参加の確認情報を送信し、前記ユーザのナビゲーション端末から参加する旨の情報が送られてきた場合のみ、前記記録・蓄積を行うこと
    を特徴とする経路探索サービス方法。
  8. 請求項1に記載の経路探索サービス方法であって、
    前記センタは、前記ナビゲーション端末あるいは前記割引サービスを行う施設の端末より、当該ナビゲーション端末のユーザの到着情報を受け取ると、当該ナビゲーション端末に、前記施設から提供されるノベルティ商品の提供に関する情報を送信すること
    を特徴とする経路探索サービス方法。
  9. センタに経路探索要求を送信し、前記センタから、当該要求により指定される出発地から目的地までの推奨経路を受信するナビゲーション装置であって、
    前記センタから、前記経路探索要求により指定される目的地の施設を利用する際の割引サービスに関する情報を受信すること
    を特徴とするナビゲーション装置。
  10. 請求項9に記載のナビゲーション装置であって、
    前記センタに、当該ナビゲーション端末のユーザの到着情報を送信し、
    前記センタから、前記施設が行う割引サービスを受けるためのクーポン情報を受信すること
    を特徴とするナビゲーション装置。
  11. 請求項9に記載のナビゲーション装置であって、
    前記センタに、当該ナビゲーション端末のユーザの到着情報を送信し、
    前記センタから、前記センタが提供する経路探索サービスに対する特典情報を受信すること
    を特徴とするナビゲーション装置。
  12. 請求項11記載のナビゲーション装置であって、
    前記特典情報とは、前記ユーザが次回経路探索サービスを利用する際の利用料を、無料もしくは割り引くことを示す情報であること
    を特徴とするナビゲーション装置。
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