JP5125676B2 - 情報配信システム、センター装置、アンケート回答取得方法 - Google Patents

Description

本発明は、情報配信システム、センター装置、アンケート回答取得方法に関する。

従来、ナビゲーション装置のような車載器では、ＤＳＲＣ（Dedicated Short Range Communication：狭域通信）を利用して路上や駐車場等に設置された路側無線装置と無線通信を行い、当該路側無線装置を介してセンター装置から自車の周辺にある施設（例えば、店舗や医療機関等）に関するコンテンツ情報の提供を受けることが可能となっている（例えば、特許文献１参照）。
特開２００７−１０９０３２号公報

ＤＳＲＣ通信を用いてセンター装置から車載器に情報を配信する情報配信システムでは、できるだけ配信する情報の内容を車内のユーザに合わせるため、ユーザの嗜好性や今までに視聴した広告の再生履歴情報等、コンテンツ情報の配信に関する情報をセンター装置に提供するしくみが検討されている。この車載器からセンター装置に送信する情報は、アップリンク情報と呼ばれる。センター装置は、通信開始時に車載器から送信されるアップリンク情報に基づいて車内のユーザに適したコンテンツ情報を編成して配信する。

しかしながら、車載器からセンター装置に送信できる情報はコンテンツ配信のためにセンター装置が利用する基本的な情報に限られているため、コンテンツ情報の配信サービスを行う配信事業者は、情報配信したコンテンツ情報やコンテンツ情報により案内された施設についてユーザにアンケートを実施して回答を取得することができなかった。

本発明の課題は、路側無線装置を介してセンター装置から車載器にコンテンツ情報を配信する配信サービスにおいて、車載器のユーザにアンケートを実施し回答を取得可能とすることである。

上記課題を解決するため、請求項１に記載の発明は、
路側無線装置を介して、コンテンツ情報を配信するセンター装置と車載器とがデータ送受信可能に接続された情報配信システムであって、
前記センター装置は、アンケートの質問及び回答選択肢が表示されたアンケート質問画面を表示するためのコンテンツ情報と、前記アンケート質問画面における回答選択肢の各回答の選択に応じて表示されるアンケート回答画面を表示するためのコンテンツ情報を含む複数のコンテンツ情報を前記車載器に配信し、
前記車載器は、前記センター装置から受信したコンテンツ情報についての再生履歴情報を取得して前記センター装置に送信し、
前記センター装置は、
前記車載器から受信した再生履歴情報に基づいて、前記車載器において表示されたアンケート回答画面を特定することにより前記アンケートの質問に対する回答を取得する。

請求項２に記載の発明は、請求項１に記載の発明において、
前記車載器は、
前記センター装置から受信したコンテンツ情報に基づいて画面を表示する表示手段と、
前記センター装置から受信したコンテンツ情報についての再生履歴情報を記憶する記憶手段と、
前記センター装置から受信したコンテンツ情報に基づいて前記表示手段に前記アンケート質問画面を表示する際に、前記アンケート質問画面に表示される回答選択肢の各回答に対応する回答選択ボタンを前記表示手段に表示させ、ユーザにより前記回答選択ボタンの何れかが押下された際に、当該押下された回答選択ボタンに応じたアンケート回答画面を前記表示手段に表示させるとともに当該アンケート回答画面が再生されたことを示す再生履歴情報を前記記憶手段に記憶させる再生制御手段と、
を備える。

請求項３に記載の発明は、
路側無線装置を介して車載器とデータ送受信可能に接続され、前記車載器にコンテンツ情報を配信するセンター装置であって、
アンケートの質問及び回答選択肢が表示されたアンケート質問画面を表示するためのコンテンツ情報と、前記アンケート質問画面における回答選択肢の選択に応じて表示されるアンケート回答画面を表示するためのコンテンツ情報を含む複数のコンテンツ情報を前記車載器に配信するコンテンツ配信手段と、
前記車載器から送信された再生履歴情報に基づいて、前記車載器において表示されたアンケート回答画面を特定することにより前記アンケートの質問に対する回答を取得するアンケート回答取得手段と、
を備える。

請求項４に記載の発明は、請求項３に記載の発明において、
前記車載器を特定する情報と当該車載器のユーザに付与された特典ポイント情報とを対応付けて記憶するデータベースを記憶するデータベース記憶手段と、
前記路側無線装置を介して前記車載器から受信した再生履歴情報に、前記アンケート回答画面を再生したことを示す情報が含まれているか否かを判断し、前記アンケート回答画面を再生したことを示す情報が含まれている場合に、前記データベースにおける当該車載器のユーザの特典ポイント情報を加算する特典加算処理手段と、
を備える。

請求項６に記載の発明は、
路側無線装置を介して、コンテンツ情報を配信するセンター装置と車載器とがデータ送受信可能に接続された情報配信システムにおけるアンケート回答取得方法であって、
前記センター装置において、アンケートの質問及び回答選択肢が表示されたアンケート質問画面を表示するためのコンテンツ情報と、前記アンケート質問画面における回答選択肢の各回答の選択に応じて表示されるアンケート回答画面を表示するためのコンテンツ情報を含む複数のコンテンツ情報を前記車載器に配信する工程と、
前記車載器において、前記センター装置から受信したコンテンツ情報についての再生履歴情報を取得して前記センター装置に送信する工程と、
前記センター装置において、前記車載器から受信した再生履歴情報に基づいて、前記車載器において表示されたアンケート回答画面を特定することにより前記アンケートの質問に対する回答を取得する工程と、
を含む。

路側無線装置を介してセンター装置から車載器にコンテンツ情報を配信する配信サービスにおいて、車載器のユーザにアンケート実施し回答を取得可能とすることが可能となる。

以下、添付図面を参照して本発明に係る実施形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。

まず、構成を説明する。
〔情報配信システム１００〕
図１に、本実施形態における情報配信システム１００を示す。
情報配信システム１００は、図１に示すように、車両Ｃに搭載された車載器１０、路側無線装置２０、センター装置３０を含んで構成され、センター装置３０が路側無線装置２０を介して車載器１０にコンテンツ情報を配信する。路側無線装置２０は路上や駐車場等に複数設置され、各路側無線装置２０はネットワークＮを介してセンター装置３０と接続されている。また、路側無線装置２０と、路上を走行する車両Ｃの車載器１０とは無線通信が可能である。

センター装置３０が車載器１０に配信するコンテンツ情報の内容としては、例えば、車両Ｃ周辺の店舗、駐車場、医療施設等の各種施設のサービス案内等が挙げられる。

以下、各構成装置について詳細に説明する。
〔路側無線装置２０〕
路側無線装置２０は、図２に示すように本体装置２０ａとアンテナ２０ｂとから構成されている。路側無線装置２０は、道路脇や道路上方、駐車場、道の駅等に設置されたアンテナ２０ｂから、到達距離が限定されたＤＳＲＣの電波を放射して、路側無線装置２０近傍に相互通信エリアＺを形成する。この相互通信エリアＺ内にある車両Ｃの車載器１０とだけ双方向狭域無線通信が可能となる。以下、路側無線装置２０と車載器１０間の狭域無線通信を路車間通信という場合がある。

ＤＳＲＣは５．８GHz帯域の電波を使った通信方式であり、その通信範囲は例えば数メートルから数十メートルである。路側無線装置２０からのＤＳＲＣの送信出力は何れも同じ程度に設定されているので、複数の路側無線装置２０がそれぞれ形成する相互通信エリアＺは設置場所に関係なく、ほぼ一定である。

本体装置２０ａは、車載器１０とセンター装置３０間の情報のやりとりを仲介するための処理を行う。すなわち、アンテナ２０ｂを介して車載器１０から受信された情報をセンター装置３０に転送し、センター装置３０から送信されたコンテンツ情報を車載器１０へ転送する。本体装置２０ａは、情報処理や通信制御を行う制御部、記憶部等を備えたコンピュータ端末を適用することができる。
なお、路側無線装置２０の本体装置２０ａがセンター装置３０としての機能を一部或いは全部備えていてもよい。

〔車載器１０〕
車載器１０は、車両Ｃに搭載され、案内経路への誘導のための処理等を行うナビゲーション機能の他、ＤＳＲＣによるＥＴＣ（Electronic Toll Collection System）利用のた
めの処理を行う機能等を有している。
車載器１０は、図３に示すように、カーナビ部１、通信モジュール２、ＤＳＲＣ部３、制御部４を備えて構成されている。

制御部４は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）、ＲＡＭ（Random Access Memory）
等から構成され、記憶部１ｆに記憶された制御プログラムとの協働により各種演算を行う他、各部の集中制御を行う。
例えば、路側無線装置２０との路車間通信を行う際にはＤＳＲＣ部３の通信動作を制御する。なお、ＤＳＲＣ部３の制御にあたってはＤＳＲＣ部３のＤＳＲＣ制御部３ａとの協働により制御を行う。また、ＤＳＲＣ部３を介してセンター装置３０から受信したコンテンツ情報の保存、再生制御等を行う。

カーナビ部１は、カーナビ制御部１ａ、現在地検出部１ｂ、地図記憶部１ｃ、入力部１ｄ、表示部１ｅ、記憶部１ｆ、音声出力部１ｇ等を備えて構成され、車両Ｃを案内経路へ誘導するための処理を行う。
カーナビ制御部１ａは、現在地検出部１ｂから取得した現在地の情報及び地図記憶部１ｃに記憶された地図情報等に基づいて、車両Ｃの現在地から入力部１ｄを介して設定された目的地までの案内経路を算出する。そして、地図記憶部１ｃに記憶されている地図情報を用いて算出した案内経路へ誘導するための地図画面を生成し、表示部１ｅにより表示させる。

現在地検出部１ｂは、ＧＰＳアンテナ、角度センサ、方位センサ、距離センサ等の各種センサを備え、これらセンサによる検出結果に基づいて車両Ｃの現在地を検出する。ＧＰＳアンテナは、ＧＰＳ衛星から送信されるＧＰＳ信号を検出する。また、角度センサは移動方向の変化量を示す車の加速度（単位時間あたりの水平方向への回転速度）を検出し、方位センサは地磁気の検出を行い、車両の絶対方位を検出する。現在地検出部１ｂは、これらセンサから取得した各検出結果に基づいて車両の現在地を示す現在地情報（経度、緯度等の情報）を生成し、カーナビ制御部１ａに出力する。

地図記憶部１ｃは、不揮発メモリやＤＶＤ等の記録媒体から構成され、案内表示に必要な地図情報、通信モジュール２を介して受信されるガイド情報（道路情報、渋滞情報等）等を記憶している。

入力部１ｄは、操作キーや表示部１ｅと一体に構成されるタッチパネル等から構成されている。入力部１ｄは、これらの操作に対応する操作信号を生成し、制御部４に出力する。
表示部１ｅは、モニタを備え、制御部４の制御に従ってモニタ上に各種情報を表示する。例えば、設定画面や地図画面、センター装置３０から受信したコンテンツ情報の表示画面等である。

記憶部１ｆは、不揮発メモリ等により構成され、制御部４やカーナビ制御部１ａにより実行される制御プログラム、プログラムの実行に必要なパラメータやデータ等を記憶している。
また、記憶部１ｆは、センター装置３０に提供するアップリンク情報を記憶するとともに、センター装置３０から受信したコンテンツ情報を記憶し保存する。

アップリンク情報は、センター装置３０において、車載器１０にどのような内容のコンテンツ情報を配信するかを決定する際に用いられる情報である。車載器１０のユーザがコンテンツ情報の配信サービスについて契約をした配信事業者が複数ある場合には、アップリンク情報は配信事業者毎に各配信事業者に応じた内容で制御部４により生成され、記憶部１ｆに記憶される。アップリンク情報は最新の内容となるように制御部４が常に更新を行って記憶部１ｆに保存させる。

図４に、アップリンク情報のデータ構成例を示す。図４に示すように、アップリンク情報は、配信事業者特定情報、車両Ｃの目的地情報、経由地情報、累計走行距離情報、嗜好情報、過去立ち寄り地情報、受信／再生履歴情報を含んで構成される。

配信事業者の特定情報は、ユーザが予めコンテンツ情報の配信について契約した配信事業者を特定する情報であり、例えば事業者コード、事業者名等である。
車両Ｃの目的地情報は、カーナビ部１で設定された目的地の緯度、経度の情報であり、経由地情報はカーナビ部１で設定された目的地までの誘導経路において経由する地点の緯度、経度の情報である。また、累計走行距離情報はＤＳＲＣ部３のセットアップ（販売店などにより、車両情報を登録する作業）時点から現在までの車両Ｃの累計走行距離の情報であり、過去の立ち寄り地情報は過去に車両Ｃが停車した（つまり車載器１０の電源がＯＮ又はＯＦＦされた）地点の緯度、経度の情報及び時刻情報である。

嗜好情報は、予め配信事業者が準備したカテゴリのうち、ユーザが嗜好するカテゴリとして設定したカテゴリの情報である。例えば、ショッピング、グルメ、暮らし等のカテゴリが準備されている場合、ユーザがグルメを設定した場合にはこのグルメのカテゴリの情報が記憶される。
受信／再生履歴情報は、センター装置３０から配信されたコンテンツ情報の情報コード（受信情報コード）及びそのコンテンツ情報を再生したか否かを示す再生識別フラグ（再生したことを示す「１」、再生しなかったことを示す「０」）により構成される情報である。本実施形態においては、アップリンク情報として、受信／再生履歴情報１〜２４６の２４６個の受信／再生履歴情報を記憶可能となっている。

音声出力部１ｇは、音声処理部、Ｄ／Ａ変換器、増幅器、スピーカ等を備えて構成される。音声出力部１ｇは、制御部４から指示された音声データをＤ／Ａ変換器によりアナログ信号に変換してスピーカにより音声出力する。また、音声出力部１ｇは、制御部４から指示された表音文字列データに基づいて音声処理部により合成音声信号を生成し、スピーカにより音声出力する。

通信モジュール２は、光通信用、ＦＭ通信用、２．４GHz電波通信用のアンテナをそれぞれ備え、通信センターと光通信、ＦＭ通信、電波通信を行う。通信モジュール２は通信センターから渋滞情報や道路交通情報等を受信し、制御部４に出力する。通信センターとしてはＶＩＣＳセンター等を挙げることができるが、これに限らず、また、通信センターから受信する情報としては、渋滞情報や道路交通情報に限らない。
なお、通信モジュール２は他にもＷｉＭａｘ（Worldwide Interoperability for Microwave Access）等のＤＳＲＣ以外の通信手段を使用することにより、インターネット等の情報を入手することもできる。

ＤＳＲＣ部３は、ＤＳＲＣによるＥＴＣ利用のための処理や、センター装置３０からコンテンツ情報を受信するための通信処理等を行う。
ＤＳＲＣ部３は、図３に示すようにＤＳＲＣ制御部３ａ、通信部３ｂ、記憶部３ｃ、ＥＴＣ処理部３ｅ、ＩＣカードＩ／Ｆ３ｆを備えて構成されている。

ＤＳＲＣ制御部３ａは、ＣＰＵ、ＲＡＭ等から構成され、記憶部３ｃに記憶されている制御プログラムとの協働によりＤＳＲＣ部３の各部の動作を制御する。
例えば、ＥＴＣによる決済を行う際には、通信部３ｂの通信動作を制御してＥＴＣ基地局（ＥＴＣ決済を行うためにＥＴＣゲート付近等に設けられる無線基地局）と決済情報の送受信を行わせる。また、ＥＴＣ処理部３ｅにより決済情報の書込処理を行わせる。
また、センター装置３０からコンテンツ情報を受信する際には、制御部４の指示に従って記憶部３ｃのアップリンク情報記憶領域Ｍに記憶されている情報を、通信部３ｂにより路側無線装置２０に送信させる一方、通信部３ｂにより路側無線装置２０を介してコンテンツ情報を受信した場合にはこれを制御部４に出力する。

通信部３ｂは、例えば車両Ｃのダッシュボード上でフロントガラス近傍に固設されたアンテナを備え、このアンテナを介して路側無線装置２０やＥＴＣ基地局等と、ＤＳＲＣの電波の送受信を行う。

記憶部３ｃは、不揮発メモリ等により構成され、ＤＳＲＣ制御部３ａにより実行される制御プログラム等を記憶している。
また、記憶部３ｃにはアップリンク情報記憶領域Ｍが設けられている。アップリンク情報記憶領域Ｍは、センター装置３０に情報を提供するために専用に設けられた記憶領域であり、図４に示すアップリンク情報の他、車載器１０の特性情報（図示せず）が記憶される。

特性情報とは、車載器１０の機器特性に関する情報をいう。特性情報には、車載器１０の車載器ＩＤ、車載器１０が対応できる言語、地図の測地系、車載器１０が対応可能な著作権管理技術、表示部１ｅのディスプレイの解像度、ＳＶＧ（Scalable Vector Graphics）の対応、コンテンツ情報の蓄積が可能な記憶容量等の情報が含まれる。なお、車載器ＩＤは各車載器１０に固有の識別情報である。

アップリンク情報をセンター装置３０に送信する際のデータ形式は予め定められており、記憶部１ｆに記憶されたアップリンク情報は、所定のタイミングで、上記予め定められたデータ形式に則ってアップリンク情報記憶領域Ｍに書き込まれる。

ＥＴＣ処理部３ｅは、ＩＣカードＩ／Ｆ３ｆに挿抜されるＩＣ付きクレジットカード又はデビットカード等に対して決済情報等の読み書きを行う。
ＩＣカードＩ／Ｆ３ｆは、上記クレジットカード等のスロットを備え、このスロットに挿入されたクレジットカード等のＩＣとＥＴＣ処理部３ｅの間で情報のやりとりを仲介する。

〔センター装置３０〕
次に、センター装置３０について説明する。
センター装置３０は、コンテンツ情報を記憶し、これを車載器１０に配信する。
なお、図１では１台のセンター装置３０のみ示したが、コンテンツ情報を配信する配信事業者は複数あり、センター装置３０は配信事業者毎に備えられるものである。
図５に、センター装置３０の機能的構成を示す。
図５に示すように、センター装置３０は制御部３１、入力部３２、表示部３３、記憶部３４、通信部３５を備えて構成されている。

制御部３１は、ＣＰＵ、ＲＡＭ等から構成され、記憶部３４に記憶された制御プログラムとの協働により各種演算を行う他、各部の集中制御を行う。
例えば、制御部３１は記憶部３４に保存されているコンテンツ情報を読み出して編成したり、編成したコンテンツ情報の配信制御を行う。なお、編成とは配信するコンテンツ情報をアップリンク情報に基づいて選択すること等をいう。また、制御部３１は、車載器１０から取得したアップリンク情報に含まれる受信／再生履歴情報に基づいて、アンケート回答を取得し、車載器１０のユーザに対するポイントを加算するアンケート回答取得処理（図１６、図１７参照）を行う。

入力部３２は、キーボード等を備えて操作入力を受け付け、当該操作入力に応じた操作信号を制御部３１に出力する。
表示部３３はディスプレイを備え、制御部３１の表示制御に従ってディスプレイ上に各種画面を表示する。

記憶部３４は、不揮発メモリやハードディスク等により構成され、制御部３１により実行されるプログラムの他、プログラムの実行に必要な各種データを記憶する。

また、記憶部３４は、図５に示すように、会員情報ＤＢ（Data Base）３４１、アンケートＤＢ３４２等を記憶している。

図６に、会員情報ＤＢ３４１のデータ格納例を示す。ユーザと配信事業者との間でコンテンツ情報の配信サービスに加入する契約を行う際には、会員登録が行われる。会員情報ＤＢ３４１は、この会員登録された情報や会員が取得した特典ポイント情報等を格納するデータベースである。会員情報ＤＢ３４１は、図６に示すように、「レコードＮＯ．」フィールド、「車載器ＩＤ」フィールド、「会員氏名」フィールド、「住所」フィールド、「取得ポイント」フィールド等を有し、各フィールドの情報を対応付けて１レコードとして格納する。
「レコードＮＯ．」フィールドは、会員情報ＤＢ３４１においてレコードを識別するために付与された番号を格納する領域である。「車載器ＩＤ」フィールドは、会員登録されたユーザの車載器１０を識別するための車載器ＩＤを格納する領域である。「会員氏名」フィールドは、会員登録されたユーザの氏名を格納する領域である。「住所」フィールドは、会員登録されたユーザの住所を格納する領域である。「取得ポイント」フィールドは、会員登録されたユーザが取得した特典ポイント数を格納する領域である。

図７に、アンケートＤＢ３４２のデータ格納例を示す。アンケートＤＢ３４２は、配信するコンテンツ情報に含まれるアンケート画面に関する情報を格納するデータベースである。アンケートＤＢ３４２は、図７に示すように、「レコードＮＯ．」フィールド、「アンケート質問画面」フィールド、「アンケート質問情報コード」フィールド、「アンケート回答画面」フィールド、「アンケート回答情報コード」フィールド、「特典ポイント」フィールド、「集計結果」フィールド等を有し、各フィールドの情報を対応付けて１レコードとして格納する。
「レコードＮＯ．」フィールドは、アンケートＤＢ３４２においてレコードを識別するために付与された番号を格納する領域である。「アンケート質問画面」フィールドは、配信するコンテンツ情報に含まれるアンケート質問画面の名称を格納する領域である。アンケート質問画面とは、アンケートの質問及び回答選択肢が表示された画面のことをいう。「アンケート質問情報コード」フィールドは、アンケート質問画面を表示するためのコンテンツ情報に付与されている情報コードを格納する領域である。「アンケート回答画面」フィールドは、アンケート質問画面におけるアンケート回答の選択によって表示されるアンケート回答画面の名称を格納する領域である。「アンケート回答情報コード」フィールドは、アンケート回答画面を表示するためのコンテンツ情報に付与されている情報コードを格納する領域である。「特典ポイント」フィールドは、アンケート質問に回答したユーザに付与する特典ポイント数を格納する領域である。「集計結果」フィールドは、「アンケート回答画面」フィールドに格納されている情報コードの画面を再生したユーザの人数を格納する領域である。

また、記憶部３４は、コンテンツ情報の配信事業者に個別に付与されている事業者コードや、配信すべきコンテンツ情報を記憶している。コンテンツ情報は嗜好情報のカテゴリ毎に分類されて記憶されている。

図８に、センター装置３０から配信されるコンテンツ情報のデータフォーマットの一例を示す。
コンテンツ情報は、図８に示すように、大区分番号（ＩＤ）により分類される情報がいくつかの格納可能なファイルにより構成され、提供するコンテンツの内容に応じて必要なＩＤの情報が格納されている。

ここで、ＩＤにより分類される情報のうち、本実施形態に必要な主要な情報について説明する。
ＩＤ００に分類される「構成ＩＤ情報」は、当該コンテンツ情報を構成するＩＤの情報である。即ち、構成ＩＤ情報は、当該コンテンツ情報の何れのＩＤに情報が格納されているかを示す情報である。
ＩＤ０１に分類される「事業者情報」は、当該コンテンツ情報を配信する配信事業者に関する情報であり、例えば、コンテンツを提供する配信事業者の「事業者コード」、「事業者名表示用テキスト」等が含まれる。

ＩＤ０２、ＩＤ０３に分類される「コンテンツ属性情報」は、当該コンテンツ情報の属性を示す情報である。
ＩＤ０２に分類される「コンテンツ属性情報」には、例えば、コンテンツ情報を提供する情報提供企業の「情報提供企業コード」、「情報提供企業名表示用テキスト」、コンテンツ情報を特定するために個別に付与された識別コードである「情報コード」、コンテンツ情報の内容を示す「情報タイトル表示用テキスト」、コンテンツのカテゴリを示す「嗜好データカテゴリ情報」等が含まれる。
ＩＤ０３に分類される「コンテンツ属性情報」には、当該コンテンツを相互通信エリアＺ外でも利用可能なコンテンツとして蓄積するか、受信完了後に即時再生するかを表す識別子としての「即時／蓄積コード」が含まれる。
ＩＤ０４に分類される「有効期限情報」は、当該コンテンツ情報の有効期限を示す情報であり、「開始年月日時分秒」、「終了年月日時分秒」等が含まれる。

ＩＤ１０に分類される「対象地点情報」は、当該コンテンツ情報により案内されるサービスが提供される地点（対象地点という）に関する情報やコンテンツの実データ（画像、音声等のデータ）を含む。「対象地点情報」は、対象地点の緯度経度を示す「対象地点座標情報」、対象地点で提供されるサービスや店舗の名称を示す「サービス名称表示用テキスト」、サービスの説明用テキスト情報である「表示用文字データ」、サービス案内の画面を表示するための「表示画像データ」、サービスの音声案内のための「表音文字列データ」及び「圧縮音声データ」、当該コンテンツ情報の内容に関連する情報を提供するＷｅｂページの格納場所のアドレスを示す「ＵＲＬ情報」、対象地点以外の提携駐車場を示す「提携駐車場情報」、対象地点を地図画面上に表示する際の「アイコン表示画像データ」等が含まれる。

ＩＤ３０に分類される「遷移情報」は、当該コンテンツ情報に基づき再生されるコンテンツの次に再生可能なコンテンツ（再生遷移先）を示す情報である。「遷移情報」に基づき、８分岐の再生遷移が可能であり、「遷移情報」は、次に再生可能なコンテンツの情報コード（ＩＤ０２）を示す「次再生情報コード１」〜「次再生情報コード８」が含まれる。なお、画面遷移先が８未満の場合には、その遷移先の数を超える「次再生情報コード」には情報コードが格納されない。

ＩＤ４０に分類される「詳細情報」は、ＩＤ１０のコンテンツ（画像、音声等）の内容に関する詳細な情報である。「詳細情報」には、ＩＤ１０のコンテンツの内容を示す情報（例えば、クーポン情報、バーゲン情報であることを示すコード等）からなる「詳細情報データ」、ＩＤ１０のコンテンツの内容を示すテキスト情報である「詳細情報表示用テキスト」、ＩＤ１０のコンテンツの内容を音声出力するための「詳細情報表音文字列データ」等が含まれる。

〔情報配信システム１００における動作〕
次に、動作について説明する。
図９は、コンテンツ情報を配信する際におけるセンター装置３０、路側無線装置２０、車載器１０のＤＳＲＣ部３及び制御部４における処理の流れを説明するフローチャートである。
図９に示すように、まず車両Ｃのエンジンが起動し、車載器１０の電源が投入されると（ステップＳ１）、制御部４は車載器１０の特性情報を生成し、記憶部３ｃのアップリンク情報記憶領域Ｍに書き込む（ステップＳ２）。特性情報は、予めセンター装置３０との間で取り決められている項目について制御部４が表示部１ｅ等の各部に問い合わせて取得したり、予め記憶部１ｆに記憶されている情報を読み出す等して取得する。そして、取得された情報を制御部４がコード化し、アップリンク情報記憶領域Ｍの対応する領域に当該コードを書き込む。なお、実際には書込を指示する制御情報をＤＳＲＣ制御部３ａに出力し、このＤＳＲＣ制御部３ａがアップリンク情報記憶領域Ｍに書き込む。

その後、車両Ｃが走行を開始し、路側無線装置２０の相互通信エリアＺに進入すると（エリアイン）、路側無線装置２０は車両Ｃを検出し、車載器１０のＤＳＲＣ部３とＤＳＲＣ通信による接続処理を開始する（ステップＳ３ａ、Ｓ３ｂ）。すなわち、ＤＳＲＣの電波を送出し、車載器１０からの応答が得られると、通信路を確立する。通信路を確立すると、路側無線装置２０はセンター装置３０に対し接続が完了した旨の通知情報を送信する（ステップＳ４ａ）。一方、車載器１０のＤＳＲＣ部３は制御部４に対し接続が完了した旨の通知情報を出力する（ステップＳ４ｂ）。

次いで、ＤＳＲＣ部３はアップリンク情報記憶領域Ｍに書き込まれている特性情報を路側無線装置２０に送信する（ステップＳ５）。特性情報は路側無線装置２０を介してセンター装置３０に送信される。
センター装置３０において、通信部３５により特性情報が受信されると、制御部３１は、受信した特性情報に含まれる車載器ＩＤに基づいて車載器１０のユーザが配信サービスの会員か否かを判断する（ステップＳ６）。

センター装置３０の制御部３１は、会員情報ＤＢ３４１に登録されている配信サービスの全会員の車載器ＩＤのうち、受信した車載器ＩＤと一致するものがなく、車載器１０のユーザが非会員であると判断すると（ステップＳ６；ＮＯ）、記憶部３４から非会員用のコンテンツ情報を読み出し、通信部３５により、路側無線装置２０を介して車載器１０に配信する（ステップＳ２０）。配信が終了すると、センター装置３０の制御部３１は、配信終了を通知するメッセージ情報を生成して車載器１０に送信し（ステップＳ２１）、センター装置３０における処理を終了する。非会員用のコンテンツ情報とは、例えば、電車の遅延情報、納税通知情報等の公共の広告情報等の一般向けの内容の情報である。

一方、受信した車載器ＩＤと一致する車載器ＩＤが会員情報ＤＢ３４１に登録されており、車載器１０のユーザが会員であると判断すると（ステップＳ６；ＹＥＳ）、センター装置３０の制御部３１は、通信部３５により、路側無線装置２０を介して会員用のデフォルトのコンテンツ情報を車載器１０に配信する（ステップＳ７）。会員用のデフォルトのコンテンツ情報は、例えば、コンテンツ情報の配信開始を示すＷｅｌｃｏｍｅ画面情報等である。

また、制御部３１は、車載器１０に対し定期的にポーリングを行って（ステップＳ８、Ｓ１１）、アップリンク情報記憶領域Ｍに書き込まれたアップリンク情報の送信を要求する。

路側無線装置２０を介してコンテンツ情報が受信されると、車載器１０の制御部４は、受信されたコンテンツ情報に含まれる事業者コードと、記憶部１ｆに記憶されているアップリンク情報に含まれる契約した事業者の事業者コードとを照合することにより、受信されたコンテンツ情報を配信した配信事業者が契約した事業者であるか否かを判断する（ステップＳ９）。受信されたコンテンツ情報を配信した配信事業者が契約した事業者ではないと判断すると（ステップＳ９；ＮＯ）、制御部４は、ステップＳ１７の処理に移行し、センター装置３０からの配信終了を通知するメッセージ情報の受信に応じて、全てのコンテンツ情報が揃ったか否か、受信したコンテンツ情報のデータは全て正常か否か等の検査を行い（ステップＳ１７）、受信したコンテンツ情報を記憶部１ｆに保存する（ステップＳ１８）。そして、制御部４は、記憶部１ｆにコンテンツ情報の受信履歴情報を記憶し（ステップＳ１９）、制御部４における処理を終了する。なお、契約していない事業者からのコンテンツ情報については、受信履歴情報の記憶は省略してもよい。

一方、受信されたコンテンツ情報を配信した配信事業者が契約した事業者であると判断すると（ステップＳ９；ＹＥＳ）、制御部４は、当該事業者コードに対応するアップリンク情報を記憶部１ｆから読み出してアップリンク情報記憶領域Ｍに書き込む（ステップＳ１０）。アップリンク情報には、上述のように、センター装置３０において実行されるアンケート回答取得処理（図１６、図１７参照）で使用される受信／配信履歴情報が含まれる。

ＤＳＲＣ部３は、制御部４によりアップリンク情報の書込が行われると、センター装置３０からのポーリングに応じて、アップリンク情報記憶領域Ｍに記憶されているアップリンク情報を、路側無線装置２０を介してセンター装置３０に送信する（ステップＳ１２）。

センター装置３０において、通信部３５を介してアップリンク情報が受信されると、制御部３１は、受信されたアップリンク情報を一時的に記憶するとともに、通信部３５により路側無線装置２０を介して車載器１０にアップリンク情報開放要求を送信する（ステップＳ１３）。車載器１０の制御部４は、センター装置３０から送信されたアップリンク情報開放要求を路側無線装置２０を介して受信すると、ステップＳ１０においてアップリンク情報記憶領域Ｍに書き込んだアップリンク情報をアップリンク情報記憶領域Ｍから削除するとともに、記憶部１ｆに記憶された過去立ち寄り地情報、受信／再生履歴情報のうち、ステップＳ１０においてアップリンク情報記憶領域Ｍに書き込んだ情報を削除する（ステップＳ１４）。
なお、記憶部１ｆに記憶されたアップリンク済みの過去立ち寄り地情報、受信／再生履歴情報については、削除せずにアップリンク済みであることを示すフラグ等を立てて保存するように管理してもよい。この場合、次にアップリンク情報記憶領域Ｍにアップリンク情報を書き込む際、制御部４は、アップリンク済みで内容が同じの情報は書き込まないように制御する。

センター装置３０の制御部３１は、受信されたアップリンク情報に基づいて配信するコンテンツ情報を編成し、通信部３５により路側無線装置２０を介して車載器１０に配信する（ステップＳ１５）。
ステップＳ１５においては、例えば、受信したアップリンク情報の嗜好情報等を参照し、記憶部３４に記憶されているコンテンツ情報のうちユーザが嗜好するカテゴリに分類されるコンテンツ情報等を配信するコンテンツとして選択し、該当するコンテンツ情報を記憶部３４から読み出して車載器１０に配信する。

図１０に、路側無線装置２０の相互通信エリアＺに進入した車載器１０に対しセンター装置３０から蓄積型で配信されるコンテンツ情報の内容、情報コード及び次再生コードの一例を示す。図１０に示すように、センター装置３０から車載器１０に対しては、複数のコンテンツ情報が配信される。配信される複数のコンテンツ情報は階層化されており、車載器１０において、ＩＤ３０の遷移情報によって規定される階層構造に従って順次画面を遷移させてコンテンツ情報を再生できるようになっている。なお、各コンテンツ情報が属する階層は、情報コードにより特定可能であり、本実施形態においては、情報コードの最上位の桁が階層を示す（０が最上位階層）こととする。例えば、図１０においては、情報コード＝００１の「○○メニュー」画面（図１４のＤ１）が最上位階層の画面であり、車載器１０において、「○○メニュー」画面におけるユーザによる「１．お店情報」「２．駐車場案内」「３．お得情報」「４．アンケート」の何れかの選択に応じて次階層のコンテンツ情報が再生されるように、情報コード＝００１のコンテンツ情報のＩＤ３０の遷移情報には、「お店情報メニュー」画面を表示するためのコンテンツ情報を示す情報コード＝１０１と、「駐車場案内メニュー」画面を表示するためのコンテンツ情報を示す情報コード＝１０２と、「お得情報メニュー」画面を表示するためのコンテンツ情報を示す情報コード＝１０３と、「アンケート１」画面を表示するためのコンテンツ情報を示す情報コード＝１０４とが次再生情報コードとして格納されている。

ここで、配信される複数のコンテンツ情報には、例えば、図１０に示す情報コード＝１０４の「アンケート１」画面（例えば、図１４のＤ２）のように、アンケートの質問及びアンケートの回答選択肢を表示するアンケート質問画面を表示するためのコンテンツ情報が含まれている場合がある。このようなアンケート質問画面からユーザが回答を選択することによって次の画面が表示された場合、この表示された次画面（即ち、アンケート回答画面）が再生されたことを示す再生履歴情報は、ユーザがアンケートを回答した結果を示す情報となる。例えば、図１０に示す情報コード＝１０４の「アンケート１」画面から「１．とても役立った」をユーザが選択することによって、次に情報コード＝２０６の画面（例えば、図１４のＤ３）のコンテンツ情報が再生された場合、情報コード＝２０６が再生されたという再生履歴情報は、ユーザが「アンケート１」画面の質問の回答として「１．とても役立った」を選択したことを示す情報となる。図１０に示す例では、同図で示すように、情報コード＝２０６、２０７、４０５、４０６、４０７、２０８、２０９、４０８、４０９、４１０のコンテンツ情報がアンケート回答結果を示すアンケート回答画面を表示するコンテンツ情報である。

コンテンツ情報の配信が終了すると、センター装置３０の制御部３１は、配信終了を通知するメッセージ情報を生成し、通信部３５により路側無線装置２０を介して車載器１０に送信する（ステップＳ１６）。

車載器１０において、センター装置３０から配信されたコンテンツ情報及び配信終了通知を路側無線装置２０を介して受信すると、車載器１０の制御部４は、全てのコンテンツ情報が揃ったか否か、受信したコンテンツ情報のデータは全て正常か否か等の検査を行い（ステップＳ１７）、受信したコンテンツ情報を記憶部１ｆに保存する（ステップＳ１８）。また、記憶部１ｆに受信履歴情報を記憶する（ステップＳ１９）。具体的には、記憶部１ｆに記憶されている当該事業者コードに対応するアップリンク情報に受信したコンテンツ情報の受信情報コードを書き込む。

例えば、図１０に示した複数のコンテンツ情報が配信された場合、ステップＳ１９においては、アップリンク情報の受信／再生履歴情報１〜２９に、図１１に示す受信情報コードが書き込まれる。また、再生識別フラグはすべて「０」が設定される。なお、図１１においては、図１０との対応関係をわかりやすくするために、各受信／再生履歴情報１〜２９に対応するコンテンツの内容を示しているが、実際のアップリンク情報には含まれない。

車載器１０が相互通信エリアＺ外に移動することにより（エリアアウト）一定時間以上路側無線装置２０との通信が途絶えると、情報配信の一連の処理は終了する。

図９に示す処理によってセンター装置３０からコンテンツ情報が受信及び保存されると、車載器１０の制御部４は、図１２に示すコンテンツ再生制御処理を実行可能となり、入力部１ｄを介して入力されるユーザの指示に応じてコンテンツ再生制御処理を実行する。また、図９に示す処理によって車載器１０からのアップリンク情報が取得されると、センター装置３０の制御部３１は、図１６、図１７に示すアンケート回答取得処理を実行する。

以下、図１２を参照して車載器１０の制御部４において実行されるコンテンツ再生制御処理について説明する。

まず、制御部４は、記憶部１ｆに記憶されたコンテンツ情報の情報コードに基づいて最上位階層のコンテンツ情報を検索して読み出し（ステップＳ１０１）、読み出されたコンテンツ情報について次再生情報コード抽出処理を実行する（ステップＳ１０２）。

図１３は、ステップＳ１０２において制御部４により実行される次再生情報コード抽出処理を示すフローチャートである。
次再生情報コード抽出処理において、制御部４は、まず、カウンタｉに１を設定する（ステップＳ１００１）。次いで、制御部４は、ｔａｂｌｅ（ｉ）に次再生情報コード無しを示すコードを記憶し（ステップＳ１００２）、検索されたコンテンツ情報におけるＩＤ３０の遷移情報からｉ番目の次再生情報コードの抽出を行う（ステップＳ１００３）。抽出の結果、ｉ番目の次再生情報コードが存在した場合（ステップＳ１００４；ＹＥＳ）、制御部４は、ｉ番目の次再生情報コードをｔａｂｌｅ（ｉ）に記憶し（ステップＳ１００５）、ステップＳ１００６の処理に移行する。検索されたコンテンツ情報にｉ番目の次再生情報コードが存在しない場合（ステップＳ１００４；ＮＯ）、制御部４は、ステップＳ１００６の処理に移行する。

ステップＳ１００６において、制御部４は、ｉ≧８であるか否かを判断し、ｉ≧８ではないと判断すると（ステップＳ１００６；ＮＯ）、カウンタｉを１インクリメントし（ステップＳ１００７）、ステップＳ１００２の処理に戻る。ステップＳ１００６において、ｉ≧８であると判断すると（ステップＳ１００６；ＹＥＳ）、制御部４は、図１２の処理に戻る。

次再生情報コード抽出処理が終了すると、制御部４は、ｔａｂｌｅ（ｉ）（ｉ＝１〜Ｎ；Ｎは抽出された次再生情報コード数）に基づいて、ユーザが次のコンテンツ再生遷移先（次再生遷移先）を選択するための遷移選択ボタンＢ１〜ＢＮを作成し、検索された最上位階層のコンテンツ情報を表示部１ｅ又は音声出力部１ｇにより再生するとともに、遷移選択ボタンＢ１〜ＢＮを表示部１ｅに表示する（ステップＳ１０３）。そして、制御部４は、記憶部１ｆに記憶されているアップリンク情報における当該コンテンツ情報の情報コードに対応する再生識別フラグに「１」を設定することによって再生履歴情報を記憶する（ステップＳ１０４）。

入力部１ｄにより遷移選択ボタンＢ１〜ＢＮの何れかが選択操作されて次再生遷移先が選択されると（ステップＳ１０５；ＹＥＳ）、制御部４は、選択された遷移選択ボタンの番号（１〜Ｎの何れか）に対応するｔａｂｌｅ（ｉ）に記憶された情報コードを有するコンテンツ情報を記憶部１ｆから検索して読み出し（ステップＳ１０６）、読み出されたコンテンツ情報について次再生情報コード抽出処理を実行する（ステップＳ１０７）。次再生情報コード抽出処理は、図１３を用いて説明したのと同様であるので説明を省略する。

次再生情報コード抽出処理が終了すると、制御部４は、ｔａｂｌｅ（ｉ）（ｉ＝１〜Ｎ；Ｎは抽出された次再生情報コード数）に基づいて、ユーザが次のコンテンツ再生遷移先（次再生遷移先）を選択するための遷移選択ボタンＢ１〜ＢＮを作成し、検索されたコンテンツ情報を表示部１ｅ又は音声出力部１ｇにより再生するとともに、遷移選択ボタンＢ１〜ＢＮを表示部１ｅに表示する（ステップＳ１０８）。そして、記憶部１ｆに記憶されているアップリンク情報における当該コンテンツ情報の情報コードに対応する再生識別フラグに「１」を設定することによって再生履歴情報を記憶し（ステップＳ１０９）、ステップＳ１０５の処理に戻る。

遷移選択ボタンＢ１〜ＢＮの何れも選択されることなく（ステップＳ１０５；ＮＯ）、入力部１ｄにより再生終了の指示が入力されると（ステップＳ１１０；ＹＥＳ）、本処理は終了する。

例えば、図１０に示した複数のコンテンツ情報が配信された場合、上記コンテンツ再生制御処理により、まず、情報コード＝００１をもつコンテンツ情報に基づいて、図１４に示す「○○メニュー」画面Ｄ１が表示部１ｅに表示され、アップリンク情報の受信情報コード＝００１に対応する再生識別フラグに「１」が設定される。情報コード＝００１のコンテンツ情報のＩＤ３０「次再生情報コード」には、図１０に示すように、「○○メニュー」画面Ｄ１のメニューにある「１．お店情報」「２．駐車場案内」「３．お得情報」「４．アンケート」に対応する次画面を表示するためのコンテンツ情報の情報コード＝１０１、１０２、１０３、１０４がそれぞれ格納されており、「○○メニュー」画面Ｄ１には、遷移選択ボタンＢ１〜Ｂ４が表示される。

例えば、「○○メニュー」画面Ｄ１において、遷移選択ボタンＢ４が選択されると、情報コード＝１０４をもつコンテンツ情報を検索し、表示部１ｅに図１４に示す「アンケート１」画面Ｄ２が表示され、記憶部１ｆに記憶されている受信／再生履歴情報の受信情報コード＝１０４に対応する再生識別フラグに「１」が設定される。この「アンケート１」画面Ｄ２は、アンケート質問画面である。
情報コード＝１０４のコンテンツ情報のＩＤ３０「次再生情報コード」には、図１０に示すように、「アンケート１」画面Ｄ２の回答選択肢である「１．とても役立った」「２．まあまあ役立った」「３．どちらでもない」「４．役立たなかった」に対応する次画面（即ち、アンケート回答画面）を表示するためのコンテンツ情報の情報コード＝２０６、２０７、２０８、２０９がそれぞれ格納されており、「アンケート１」画面Ｄ２には、アンケート回答の選択肢に対応する遷移選択ボタンＢ１〜Ｂ４が表示される。

例えば、「アンケート１」画面Ｄ２において、遷移選択ボタンＢ１が選択されると、情報コード＝２０６をもつコンテンツ情報を検索し、表示部１ｅに図１４に示す「とても役立った」画面Ｄ３が表示され、記憶部１ｆに記憶されている受信／再生履歴情報の受信情報コード＝２０６に対応する再生識別フラグに「１」が設定される。
情報コード＝２０６のコンテンツ情報のＩＤ３０「次再生情報コード」には、図１０に示すように、「とても役立った」画面Ｄ３の選択肢にある「１．メニューに戻る」「２．次のアンケート」に対応する次画面を表示するためのコンテンツ情報の情報コード＝００１、３０７がそれぞれ格納されており、「とても役立った」画面Ｄ３には、遷移選択ボタンＢ１〜Ｂ２が表示される。

例えば、「とても役立った」画面Ｄ３において、遷移選択ボタンＢ２が選択されると、情報コード＝３０７をもつコンテンツ情報を検索し、表示部１ｅに図１４に示す「アンケート２」画面Ｄ４が表示され、記憶部１ｆに記憶されている受信／再生履歴情報の受信情報コード＝３０７に対応する再生識別フラグに「１」が設定される。この「アンケート２」画面Ｄ４は、アンケート質問画面である。
情報コード＝３０７のコンテンツ情報のＩＤ３０「次再生情報コード」には、図１０に示すように、「アンケート２」画面Ｄ４の回答選択肢である「１．お店情報」「２．駐車場案内」「３．お得情報」に対応する次画面（即ち、アンケート回答画面）を表示するためのコンテンツ情報の情報コード＝４０５、４０６、４０７が格納されており、「アンケート２」画面Ｄ４には、遷移選択ボタンＢ１〜Ｂ３が表示される。

例えば、「アンケート２」画面Ｄ４において、遷移選択ボタンＢ３が選択されると、情報コード＝４０７をもつコンテンツ情報を検索し、表示部１ｅに図１４に示す「お得情報１」画面Ｄ５が表示され、記憶部１ｆに記憶されている受信／再生履歴情報の受信情報コード＝４０７に対応する再生識別フラグに「１」が設定される。
情報コード＝４０７のコンテンツ情報のＩＤ３０「次再生情報コード」には、図１０に示すように、「お得情報１」画面Ｄ５の選択肢にある「１．メニューに戻る」に対応する次画面を表示するためのコンテンツ情報の情報コード＝００１が格納されており、「お得情報１」画面Ｄ４には、遷移選択ボタンＢ１が表示される。遷移選択ボタンＢ１が選択されると、情報コード＝００１をもつコンテンツ情報に基づいて、表示部１ｅに図１４に示す「○○メニュー」画面Ｄ１が再度表示される。なお、入力部１ｄの終了キーが操作された場合は、コンテンツ情報の再生が終了される。

図１５に、図１０に示す複数のコンテンツ情報が車載器１０により受信され、図１４に示す手順で「○○メニュー」画面Ｄ１〜「お得情報１」画面Ｄ４が表示（再生）された場合の記憶部１ｆのアップリンク情報における受信／再生履歴情報のデータ格納例を示す。図１５に示すように、再生されたコンテンツ情報の受信情報コードに対応する再生識別フラグに「１」が設定される。この受信／再生履歴情報を含むアップリンク情報は、次にセンター装置３０からポーリングが受信された際に制御部４によりアップリンク情報記憶領域Ｍに書き込まれ、ＤＳＲＣ部３によりセンター装置３０に送信される。

センター装置３０の制御部３１は、図１６、図１７に示すアンケート回答取得処理を実行する。

以下、図１６、図１７を参照して、センター装置３０の制御部３１において車載器１０から取得したアップリンク情報に基づいて実行されるアンケート回答取得処理について説明する。当該処理は、アップリンク情報取得後所定のタイミングで制御部３１により実行される。

まず、制御部３１は、車載器１０から取得したアップリンク情報の受信／再生履歴情報から再生識別フラグ「１」の情報（以下、再生済履歴という）の抽出を行う（ステップＳ２０１）。例えば、図１５に示す受信／再生履歴情報を含むアップリンク情報が車載器１０から取得されている場合、受信情報コード００１、１０４、２０６、３０７、４０７の情報を再生済履歴として抽出する。以下、再生履歴の情報コードを再生済情報コードと呼ぶ。

取得したアップリンク情報から再生済履歴が抽出されなかった場合（ステップＳ２０２；ＮＯ）、制御部３１は、本処理を終了する。

取得したアップリンク情報から再生済履歴が抽出された場合（ステップＳ２０２；ＹＥＳ）、制御部３１は、記憶部３４に記憶されているアンケートＤＢ３４２からアンケート回答画面の情報コード（以下、アンケート回答情報コードと呼ぶ）を抽出する（ステップＳ２０３）。

次いで、制御部３１は、カウンタｎ１にｎ１＝０を設定して初期化した後（ステップＳ２０４）、カウンタｎ１を１インクリメントし（ステップＳ２０５）、抽出した再生済履歴からｎ１番目の再生済情報コードを取得する（ステップＳ２０６）。また、制御部３１は、カウンタｎ２にｎ２＝０を設定して初期化した後（ステップＳ２０７）、カウンタｎ２を１インクリメントし（ステップＳ２０８）、抽出したアンケート回答情報コードのうちｎ２番目のアンケート回答情報コードを取得する（ステップＳ２０９）。

次いで、制御部３１は、取得した再生済情報コードとアンケート回答情報コードを比較し、両者が一致すると判断すると（図１７ステップＳ２１１；ＹＥＳ）、当該情報コードに基づいて、アンケート集計処理を実行する（ステップＳ２１２）。アンケート集計処理としては、例えば、アンケートＤＢ３４２の当該情報コードに対応する「集計結果」フィールドの値を１加算する等が挙げられるが、これに限定されるものではない。

次いで、制御部３１は、アンケートＤＢ３４２を参照して当該情報コードが特典加算対象であるか否かを判断し、特典加算対象であると判断すると（ステップＳ２１３；ＹＥＳ）、会員情報ＤＢ３４１に対し特典加算処理を実行し（ステップＳ２１４）、ステップＳ２１５の処理に移行する。特典加算処理としては、例えば、会員情報ＤＢ３４１において、アップリンク情報の送信元車載器１０の車載器ＩＤに対応する「特典ポイント」フィールドの値をアンケートＤＢ３４２において規定されているポイント数分加算する等が挙げられるが、これに限定されるものではない。

一方、取得した再生済情報コードとアンケート回答情報コードが一致しないと判断した場合（ステップＳ２１１；ＮＯ）、又は、情報コードが特典加算対象ではないと判断した場合（ステップＳ２１３；ＮＯ）、制御部３１は、ステップＳ２１５の処理に移行する。

ステップＳ２１５においては、制御部３１は、ｎ２番目のアンケート回答情報コードが抽出したアンケート回答情報コードの最後であるか否かを判断する。ｎ２番目のアンケート回答情報コードが抽出したアンケート回答情報コードの最後ではないと判断した場合（ステップＳ２１５；ＮＯ）、制御部３１は、ステップＳ２０８の処理に戻り、ステップＳ２０８〜ステップＳ２１５の処理を繰り返し実行する。

ｎ２番目のアンケート回答情報コードが抽出したアンケート回答情報コードの最後であると判断した場合（ステップＳ２１５；ＹＥＳ）、制御部３１は、ｎ１番目の再生済情報コードが抽出した再生済履歴の最後であるか否かを判断する（ステップＳ２１６）。ｎ１番目の再生済情報コードが抽出した再生済履歴の最後ではないと判断した場合（ステップＳ２１６；ＮＯ）、制御部３１は、ステップＳ２０５の処理に戻り、ステップＳ２０５〜ステップＳ２１６の処理を繰り返し実行する。ｎ１番目の再生済情報コードが抽出した再生済履歴の最後であると判断した場合（ステップＳ２１６；ＹＥＳ）、制御部３１は、本処理を終了する。

以上の説明したように、本実施形態によれば、センター装置３０は、アンケートの質問及び回答選択肢が表示されたアンケート質問画面を表示するためのコンテンツ情報と、アンケート質問画面における回答選択肢の各回答の選択に応じて表示されるアンケート回答画面を表示するためのコンテンツ情報を含む複数のコンテンツ情報を車載器１０に配信する。車載器は、センター装置３０から受信したコンテンツ情報についての受信／再生履歴情報を記憶部１ｆに記憶し、アップリンク情報に含めてセンター装置３０に送信する。センター装置３０は、車載器１０から受信した受信／再生履歴情報に基づいて、アンケートの質問に対する回答を取得するアンケート回答取得処理を実行し、アンケート回答の集計結果をアンケートＤＢ３４２に記憶する。

従って、センター装置３０からコンテンツ情報を配信する配信サービスを行う配信事業者は、車載器のユーザにアンケートを実施し、アンケート回答を取得することによって、コンテンツの内容の向上のための情報収集を行うことが可能となる。

また、センター装置３０は、車載器１０から受信した受信／再生履歴情報に、アンケート回答画面を再生したことを示す情報が含まれているか否かを判断し、アンケート回答画面を再生したことを示す情報が含まれている場合に、アンケートＤＢ３４２における当該車載器１０のユーザに対する特典ポイント情報を加算する特典加算処理を行う。

従って、アンケートに回答したユーザに特典ポイントを付与することが可能となり、配信事業者は、会員へのサービスを向上させることができる。車載器のユーザは、アンケートに回答することで、特典ポイントを取得することが可能となる。

なお、上記実施形態は本発明の好適な一例であり、これに限定されない。
例えば、上記実施形態においては、ユーザの特典ポイントをセンター装置３０で管理することとしたが、アンケートに回答したユーザに対しては、その後にセンター装置３０が当該ユーザの車載器１０にコンテンツ情報を配信する際に、ＩＤ４０の詳細情報に特典ポイントに応じたクーポン情報等の特典情報を記載して、車載器１０に送信するようにしてもよい。

その他、情報配信システム１００を構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。

本実施形態における情報配信システムを示す図である。 図１の路側無線装置の相互通信エリアを説明する図である。 図１の車載器の機能的構成を示すブロック図である。 アップリンク情報のデータ構成例を示す図である。 図１のセンター装置の機能的構成を示すブロック図である。 図５の会員ＤＢのデータ格納例を示す図である。 図５のアンケートＤＢのデータ格納例を示す図である。 図１のセンター装置により配信されるコンテンツ情報のデータ構成例を示す図である。 情報配信システムにおいてコンテンツ情報を配信する際における各装置間の処理の流れを説明する図である。 路側無線装置の相互通信エリアＺに進入した車載器に対しセンター装置から配信されるコンテンツ情報の内容、情報コード及び次再生コードの一例を示す図である。 図１０に示すコンテンツ情報が受信された場合に記憶部１ｆに記憶される受信／再生履歴情報の一例を示す図である。 図３の制御部４により実行されるコンテンツ再生制御処理を示すフローチャートである。 図３の制御部４により実行される次再生情報コード抽出処理を示すフローチャートである。 図１０に示す複数のコンテンツ情報が配信された場合のコンテンツ再生制御処理における画面遷移例を示す図である。 図１０に示す複数のコンテンツ情報が受信され、図１４に示す手順で画面が表示（再生）された場合の記憶部１ｆのアップリンク情報における受信／再生履歴情報のデータ格納例を示す図である。 図５の制御部３１により実行されるアンケート回答取得処理を示すフローチャートである。 図５の制御部３１により実行されるアンケート回答取得処理を示すフローチャートである。

符号の説明

１００ 情報配信システム
１０ 車載器
１ カーナビ部
１ａ カーナビ制御部
１ｂ 現在地検出部
１ｃ 地図記憶部
１ｄ 入力部
１ｅ 表示部
１ｆ 記憶部
１ｇ 音声出力部
２ 通信モジュール
３ ＤＳＲＣ部
３ａ ＤＳＲＣ制御部
３ｂ 通信部
３ｃ 記憶部
Ｍ アップリンク情報記憶領域
３ｅ ＥＴＣ処理部
３ｆ ＩＣカードＩ／Ｆ
４ 制御部
２０ 路側無線装置
３０ センター装置
３１ 制御部
３２ 入力部
３３ 表示部
３４ 記憶部
３４１ 会員情報ＤＢ
３４２ アンケートＤＢ
３５ 通信部

Claims (5)

1. 路側無線装置を介して、コンテンツ情報を配信するセンター装置と車載器とがデータ送受信可能に接続された情報配信システムであって、
   前記センター装置は、アンケートの質問及び回答選択肢が表示されたアンケート質問画面を表示するためのコンテンツ情報と、前記アンケート質問画面における回答選択肢の各回答の選択に応じて表示されるアンケート回答画面を表示するためのコンテンツ情報を含む複数のコンテンツ情報を前記車載器に配信し、
   前記車載器は、前記センター装置から受信したコンテンツ情報についての再生履歴情報を取得して前記センター装置に送信し、
   前記センター装置は、
   前記車載器から受信した再生履歴情報に基づいて、前記車載器において表示されたアンケート回答画面を特定することにより前記アンケートの質問に対する回答を取得する情報配信システム。
2. 前記車載器は、
   前記センター装置から受信したコンテンツ情報に基づいて画面を表示する表示手段と、
   前記センター装置から受信したコンテンツ情報についての再生履歴情報を記憶する記憶手段と、
   前記センター装置から受信したコンテンツ情報に基づいて前記表示手段に前記アンケート質問画面を表示する際に、前記アンケート質問画面に表示される回答選択肢の各回答に対応する回答選択ボタンを前記表示手段に表示させ、ユーザにより前記回答選択ボタンの何れかが押下された際に、当該押下された回答選択ボタンに応じたアンケート回答画面を前記表示手段に表示させるとともに当該アンケート回答画面が再生されたことを示す再生履歴情報を前記記憶手段に記憶させる再生制御手段と、
   を備える請求項１に記載の情報配信システム。
3. 路側無線装置を介して車載器とデータ送受信可能に接続され、前記車載器にコンテンツ情報を配信するセンター装置であって、
   アンケートの質問及び回答選択肢が表示されたアンケート質問画面を表示するためのコンテンツ情報と、前記アンケート質問画面における回答選択肢の選択に応じて表示されるアンケート回答画面を表示するためのコンテンツ情報を含む複数のコンテンツ情報を前記車載器に配信するコンテンツ配信手段と、
   前記車載器から送信された再生履歴情報に基づいて、前記車載器において表示されたアンケート回答画面を特定することにより前記アンケートの質問に対する回答を取得するアンケート回答取得手段と、
   を備えるセンター装置。
4. 前記車載器を特定する情報と当該車載器のユーザに付与された特典ポイント情報とを対応付けて記憶するデータベースを記憶するデータベース記憶手段と、
   前記路側無線装置を介して前記車載器から受信した再生履歴情報に、前記アンケート回答画面を再生したことを示す情報が含まれているか否かを判断し、前記アンケート回答画面を再生したことを示す情報が含まれている場合に、前記データベースにおける当該車載器のユーザの特典ポイント情報を加算する特典加算処理手段と、
   を備える請求項３に記載のセンター装置。
5. 路側無線装置を介して、コンテンツ情報を配信するセンター装置と車載器とがデータ送受信可能に接続された情報配信システムにおけるアンケート回答取得方法であって、
   前記センター装置において、アンケートの質問及び回答選択肢が表示されたアンケート質問画面を表示するためのコンテンツ情報と、前記アンケート質問画面における回答選択肢の各回答の選択に応じて表示されるアンケート回答画面を表示するためのコンテンツ情報を含む複数のコンテンツ情報を前記車載器に配信する工程と、
   前記車載器において、前記センター装置から受信したコンテンツ情報についての再生履歴情報を取得して前記センター装置に送信する工程と、
   前記センター装置において、前記車載器から受信した再生履歴情報に基づいて、前記車載器において表示されたアンケート回答画面を特定することにより前記アンケートの質問に対する回答を取得する工程と、
   を含むアンケート回答取得方法。

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