JP4312896B2 - エレベータの調速機 - Google Patents

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    • B66B5/02Applications of checking, fault-correcting, or safety devices in elevators responsive to abnormal operating conditions
    • B66B5/04Applications of checking, fault-correcting, or safety devices in elevators responsive to abnormal operating conditions for detecting excessive speed
    • B66B5/044Mechanical overspeed governors

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータの調速機に係り、とりわけ、小型軽量であって、かつ、動作性能が安定しているエレベータの調速機に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレベータの過速に関しては、定格速度の1.3倍を超えないうちにエレベータの駆動電源を遮断して非常停止させること、更に下降を続ける場合には定格速度の1.4倍を超えないうちにガバナロープを拘束して非常止め装置を動作させること、が法令上定められている。
【0003】
この法令を遵守して安全を確保するために、エレベータの過速状態を機械的に検出する調速機が使用されている。
【0004】
従来の調速機について、図7乃至図9を用いて説明する。図7は、調速機を有するエレベータの概略を示す図である。
【0005】
図7に示すように、乗りかご52の昇降路40の頂部に、機械室41が形成されている。機械室41には、巻上機44が設置されており、巻上機44に主ロープ50が巻き掛けられている。主ロープ50の両端には、乗りかご52およびつりあい錘51が釣り下げられており、これらは巻上機44の駆動によって昇降運動するようになっている。
【0006】
また、機械室41には、調速機61が設置されている。調速機61は、昇降路40にある張り車71を介して、エンドレス状のガバナロープ70が巻回されている。ガバナロープ70はセイフティレバーによって乗りかご52に連結されており、乗りかご52の昇降速度に対応してガバナロープ70が移動することにより調速機61が回転運動を行うように構成されている。
【0007】
図8(a)は、調速機61の平面図であり、図8(b)は、調速機61の側面図である。図8(a)及び図8(b)に示すように、ガバナロープ70が巻回されたシーブ62が、べース63と一体のフレーム64に、回転軸65によって回転可能に支持されている。これにより、シーブ62は、乗りかご52と同一速度で移動するガバナロープ70によって回転駆動されるようになっている。
【0008】
シーブ62が回転すると、シーブ62に回転可能に支持され、かつ、シーブ62の中心に対称に配置された一対の振子66の重心に遠心力が作用する。この遠心力は、前記シーブ62の中心から外向きに振子66を変位させる。この外側への変位は、振子66の基端66aとシーブ62のスポーク部62aとの間に装着された調速ばね67の反力が、回転軸65まわりのモーメントとして釣り合うまで続く。
【0009】
なお、連結リンク68が、一対の振子66の自重の影響を相殺するために設けられており、一対の振子66は同時に変位するようになっている。
【0010】
振子66は、シーブ62の周速度すなわち乗りかご52の速度Vに応じて、軸65のまわりに外側へΘだけ角変位する。そして、振子66の先端66bに設けられた過速スイッチボルト66cが、シーブ62の外周に設けた過速スイッチ69を作動させると、エレベータの駆動電源が遮断されて非常停止するようになっている。
【0011】
更に、例えば乗りかご52とつりあいおもり51とを結ぶ主ロープ50が切断した場合などにおいては、速度Vは更に上昇し、振子66は調速ばね67を更に押し縮めて更に外向きに変位する。
【0012】
一方、図8(b)及び図9(図8(b)のB部分の拡大図である)に示すように、シーブ62には、振子66の変位によって中心軸72c回りに回転するラチェット爪解除装置72が設けられている。ラチェット爪解除装置72には、誤動作防止バネ72aが取付けられている。また、シーブ62のスポーク部62aには、ラチェット爪73が回転可能に取り付けられており、その一端側の爪部はラチェット爪解除装置72と嵌合しており、その他端側は、シーブ62に固定されたラチェット爪動作ばね73aによって回転力を与えられている。
【0013】
ラチェット爪解除装置72が回転すると、当該装置72とラチェット爪73の爪部との嵌合が開放され、ラチェット爪73は、シーブ軸65に回転可能に固定されたラチェットホイル74と嵌合してラチェットホイル74をシーブ62と共に回転させる。
【0014】
ラチェットホイル74には、外側に向かって棒状のロープ掴みばね押え75が回転可能に取り付けられており、ラチェットホイル74の回転により変位するようになっている。結果として、図8(b)に示すように、ロープ掴みばね押え75は、ロープ掴みばね押え75に設けられたロープ掴みばね76を押し付けて、フレーム64に回転可能に取り付けられたロープ掴み腕78を介してロープ掴み77をガバナロープ70に押し付ける。これにより、ガバナロープ70はシーブ62とロープ掴み77の間に挟まれ、ガバナロープ70が制動・停止させられる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前述のようなエレベータの調速機61においては、ガバナロープ70の振動や、機械室41から調速機61に加えられる振動等によって、シーブ62が所定の回転速度に達していなくても、ラチェット爪解除装置72がシーブ62の外周方向に回転して、ラチェット爪73を誤開放してしまうという問題がある。
【0016】
ラチェット爪73が誤開放されると、ガバナロープ70が拘束され、乗りかご52の非常止め装置56が誤動作して、乗りかご52内の乗客が閉じ込められてしまう。
【0017】
一方、このような誤開放を避けるべく、ラチェット爪解除装置72の誤動作防止ばね72aのばね力を強くすることが提案されている。
【0018】
しかしながら、この場合、ラチェット爪73を開放する為により大きな力が必要となり、振子66の先端66bの重量を大きくする必要が生じる等、結果的に調速機61が大型化する。従って材料コスト及び加工コストが増大して不経済である他、重量の増加は可搬性及び据え付け性をも低下させる。
【0019】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、小型軽量かつ安価であって、振動等によって誤動作しない安定したエレベータの調速機を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、乗りかごの昇降速度に対応する速度で回転するシーブと、前記シーブに回転可能に支持され、シーブの回転速度に応じて変位する振子と、前記シーブに回転可能に支持され、一端側に爪部を有し、他端側を弾性部材を介してさらにシーブに固定されたラチェット部材と、前記シーブに回転可能に支持され、一端側に前記ラチェット部材の爪部と係合可能な係合部を有し、前記振子の変位に連動して、前記ラチェット部材の爪部との係合を解除する爪係合解除装置と、を備え、前記爪係合解除装置は他端側に重量補償部を有することを特徴とするエレベータの調速機である。
【0021】
本発明によれば、爪係合解除装置が重量補償部を有することにより、振動等による慣性力によって回転するおそれが顕著に低減され、安定した小型軽量かつ安価な調速機を提供することが可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1(a)及び図1(b)は、本発明の第1の実施の形態によるエレベータの調速機を示す概略平面図及び概略側面図である。図1(a)及び図1(b)に示すように、本発明の第1の実施の形態のエレベータの調速機1は、ガバナロープ10を介して乗りかごの昇降速度に対応する速度で回転軸5まわりに回転するシーブ2を備えている。
【0023】
シーブ2には、シーブ2の回転速度に応じて変位する一対の振子6が回転可能に支持されている。一対の振子6は、シーブ2の中心に関して対称に配置されている。また、連結リンク8が、一対の振子6の自重の影響を相殺するために設けられており、一対の振子6は同時に変位するようになっている。
【0024】
また、シーブ2には、一端側に爪部13nを有し、他端側がバネなどの弾性部材13aを介してシーブ2に連結されたラチェット部材(ラチェット爪)13が、回転軸13c回りに回転可能に支持されている。図2は、図1(b)のA部分、すなわち、ラチェット部材13部分の拡大側面図である。さらに、シーブ2には、一端側にラチェット部材13の爪部13nと係合可能な係合部12eを有し、他端側に重量補償部12wを有する爪係合解除装置(ラチェット爪解除装置)12が、中心軸12c回りに回転可能に支持されている。
【0025】
爪係合解除装置12は、重量補償部12wの存在によって、その重心の位置がシーブ2との固定点(回動点)である中心軸12cの近傍となっている。また、爪係合解除装置12は、振子6との位置関係を調節するボルト12bを有している。ボルト12bの振子6側の端部は、低摩擦材により構成されている。また、爪係合解除装置12には、誤動作防止バネ12aが取付けられている。
【0026】
爪係合解除装置12は、ボルト12bを介して振子6の外向きの変位に連動して、ラチェット部材13の爪部13nとの係合を解除するようになっている。本実施の形態のラチェット部材13は、爪係合解除装置12の係合部12eから開放された後、シーブ軸5に回転可能に固定されロープ掴み機構20を作動させるラチェットホイル14と係合するようになっている。
【0027】
図3(a)乃至図3(c)は、爪係合解除装置12の平面図、側面図及び正面図である。図3(a)乃至図3(c)に示すように、本実施の形態の爪係合解除装置12は、係合部12eと重量補償部12wとが板曲げにより一体に構成されている。
【0028】
より詳細には、一対の平行な側板12sの一端側が、ボルト支持用の渡し板12rによって接続された形状となっている。各側板12sと渡し板12rとは、互いに垂直となっている。渡し板12rには、振子6と当接する2つのボルト12bが位置調整可能に支持されている。各側板12sの略中央部分は、中心軸12cによってシーブ2に軸支されており、各側板12sは中心軸12c周りに回転可能となっている。中心軸12cと渡し板12rとの間の端縁部に、係合部12eが形成されており、中心軸12cに関して係合部12eと反対側の部分が重量補償部12wとなっている。
【0029】
その他、振子6の基端6aとシーブ2のスポーク部2aとの間には、調速ばね7が装着されている。そして、振子6の先端6bには過速スイッチボルト6cが設けられ、シーブ2の外周には過速スイッチ9が設けられている。過速スイッチ9は、過速スイッチボルト6cが当接することによって作動し、エレベータの駆動電源を遮断してエレベータを非常停止させるようになっている。
【0030】
ロープ掴み機構20は、ラチェットホイル14に回転可能に取付けられ外側に向かって延びる棒状のロープ掴みばね押え15と、ロープ掴みばね押え15に取付けられたロープ掴みばね16と、ロープ掴みばね16に結合されると共にフレーム4に回転可能に取り付けられたロープ掴み腕18と、ロープ掴み腕18に設けられたロープ掴み17と、からなっている。ロープ掴み17は、ラチェットホイル14の回動によって、ガバナロープ10を押し付け、ガバナロープ10をシーブ2とロープ掴み17の間に挟んで制動・停止するようになっている。
【0031】
次に、このような構成よりなる本実施の形態の作用について説明する。
乗りかごの昇降速度に応じてシーブ2が回転すると、一対の振子6の重心に遠心力が作用する。この遠心力は、シーブ2の中心から外向きに振子6を変位させる。この外側への変位は、調速ばね7の反力が回転軸5まわりのモーメントとして釣り合うまで続く。
【0032】
振子6は、シーブ2の周速度すなわち乗りかごの速度Vに応じて、軸5のまわりに外側へΘだけ角変位する。そして、振子6の先端6bに設けられた過速スイッチボルト6cが、シーブ2の外周に設けた過速スイッチ9を作動させると、エレベータの駆動電源が遮断されて非常停止する。
【0033】
更に、例えば乗りかごとつりあいおもりとを結ぶ主ロープが切断した場合などにおいては、速度Vは更に上昇し、振子6は調速ばね7を更に押し縮めて更に外向きに変位する。
【0034】
振子6の変位に連動して爪係合解除装置12が回転すると、当該装置12とラチェット部材13の爪部13nとの係合が開放され、ラチェット部材13は、シーブ軸5に回転可能に固定されたラチェットホイル14と嵌合して、ラチェットホイル14をシーブ2と共に回転させる。
【0035】
ラチェットホイル14の回転により、ロープ掴みばね押え15が変位する。結果としてロープ掴みばね押え15は、ロープ掴みばね押え15に設けられたロープ掴みばね16を押し付けて、フレーム4に回転可能に取り付けられたロープ掴み腕18を介してロープ掴み17をガバナロープ10に押し付ける。これにより、ガバナロープ10はシーブ2とロープ掴み17の間に挟まれ、ガバナロープ10が制動、停止させられる。すなわち、エレベータの乗りかごの昇降が制動、停止させられる。
【0036】
ここで、爪係合解除装置12に作用するモーメントについて説明する。
従来のラチェット爪解除装置72に働く中心軸72cまわりのモーメントMは、図9に示すように、ラチェット爪72が重力の作用と同じ向きにシーブ52の回転による加速度αを受ける場合に最大となり、ラチェット爪解除装置72の質量をm,その重心位置と中心軸との距離をdとして、
M=md(g+α)
となる。この回転モーメントMが、ばね72aによるトルクTを上回ると、ラチェット爪解除装置72が回転してラチェット爪73を開放する。ラチェット爪73の誤開放を防ぐためには、ばね72aによるトルクTを強くする必要がある。しかし、この場合、ラチェット爪解除装置72を動作させる時に必要な振子66の外向きの変位力をも増大する必要があり、結果として振子66が大型化し、調速機61本体も大型・大重量化する。
【0037】
一方、以上に説明した本実施の形態による爪係合解除装置12の場合、重量補償部12wの存在によって、その重心位置と中心軸12cの中心とが略一致しているため、爪係合解除装置12に働く中心軸12cまわりのモーメントM’は、重力の作用と同じ向きにシーブ2の回転による加速度α’を受ける場合に最大となり、爪係合解除装置12の重量をm’,その重心位置と中心軸12cとの距離をd’とすると、
M’=m’d’(g+α’)
となり、d’の小ささに比例して回転モーメントM’も小さくなる。回転モーメントM’が小さくなることにより、誤動作防止ばね12aに必要なばね力を小さくすることができ、振子6及び調速機1の小型化が実現できる。
【0038】
以上のように、本実施の形態によれば、爪係合解除装置12が、重量補償部12wを有することにより、振動等による慣性力によって回転するおそれが顕著に低減され、安定した小型軽量かつ安価な調速機1を提供することが可能である。
【0039】
また、本実施の形態によれば、爪係合解除装置12が、振子6との位置関係を調節するボルト12bを有しているため、振子6との位置関係の調整が容易である。さらに、ボルト12bの振子6側の端部が、低摩擦材により構成されているため、振子6と爪係合解除装置12との間の動作抵抗が低減し、誤動作防止バネ12aのバネ力をさらに小さくすることが可能である。なお、ボルト12bの全体が低摩擦材により構成されても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0040】
なお、ラチェット部材13は、通常シーブ2の片面にしか存在しないので、係合部12eも、動作機構上片側のみに設ければ足りる。しかしながら、図3(a)乃至図3(c)に示すような左右対称構造にした場合、回転方向に対するバランス性が向上し、より誤動作が発生し難いという効果が得られる。さらに、調速機1の機械室41におけるレイアウト位置によっては、ミラーイメージ(いわゆる勝手違い)で配置することも必要な場合があり、このような場合でも同じ部品を使用する事が可能となるため、プレス切断型などの型費が節約でき、また、生産時に型の入れ替えにより生じる作業時間を節約できる。
【0041】
次に、本発明の第2の実施の形態のエレベータの調速機について、図4(a)乃至図4(c)を用いて説明する。図4(a)乃至図4(c)は、第2の実施の形態のエレベータの調速機の爪係合解除装置の平面図、側面図及び正面図である。
【0042】
図4(a)乃至図4(c)に示すように、本実施の形態のエレベータの調速機1は、爪係合解除装置12の重量補償部22wが、他の部分とは異なる別材料で構成されている。この場合、重量補償部22wは、振動吸収性の高い物質たとえば振動吸収性ゴム等により構成され、第1の実施の形態の重量補償部12wと比べて、短く厚い形状となっている。
【0043】
その他の構成は、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と略同様の構成である。第2の実施の形態において、図1乃至図3に示す第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0044】
本実施の形態では、重量補償部22wを別体として付加する構成としたので、爪係合解除装置12を小形かつ軽量の構造とし、その重心を中心軸12cに一致させる事がより容易である。
【0045】
また、重量補償部22wを振動吸収性の高い物質によって構成した場合、振動により誤動作する可能性をさらに低減することができる。
【0046】
次に、本発明の第3の実施の形態のエレベータの調速機について、図5を用いて説明する。図5は、第3の実施の形態のエレベータの調速機の概略側面図である。
【0047】
図5に示すように、本実施の形態のエレベータの調速機1は、爪係合解除装置12の重量補償部23wが、磁性体を有している。また、フレーム4には、マグネットスタンド26を用いてコイルピックアップ25が取付けられている。コイルピックアップ25の取付け位置は、シーブ2の回転が低速なときに重量補償部23wがわずかにこれを横切る位置となっている。
【0048】
その他の構成は、図4に示す第2の実施の形態と略同様の構成である。第3の実施の形態において、図4に示す第2の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0049】
本実施の形態では、重量補償部23wの磁性体部分がコイルピックアップ25を横切る時にコイルピックアップ25に誘導起電力が発生する。
【0050】
また、シーブ2の回転速度が上がり、振子6が爪係合解除装置12を外周方向に押すと、重量補償部23wはコイルピックアップ25を横切らなくなり、コイルピックアップ25に誘導起電力が発生しなくなる。
【0051】
さらにラチェット部材13が開放されると、爪係合解除装置12が誤動作防止ばね12aにより回転して元の位置あるいは重量補償部23wがより幅広くコイルピックアップ25を横切る位置まで戻り、再びコイルピックアップ25に誘導起電力が発生する。
【0052】
これら一連の誘導起電力を検出することによって、例えばラチェット部材13がラチェットホイル14と係合する時の速度等を正確に検出することが可能である。これにより、振子6を押す調速ばね7と位置調整ボルト12bとの調節を容易に行うことができ、調速機1の動作速度等の調整がより容易となる。
【0053】
次に、本発明の第4の実施の形態のエレベータの調速機について、図6を用いて説明する。図6は、第4の実施の形態のエレベータの調速機の概略側面図である。
【0054】
図6に示すように、本実施の形態のエレベータの調速機1は、爪係合解除装置12の重量補償部24wが、光反射性を有している。また、フレーム4には、光ピックアップ27が取付けられている。光ピックアップ27の取付け位置は、シーブ2の回転が低速なときに重量補償部24wがわずかにこれを横切る位置となっている。
【0055】
その他の構成は、図4に示す第2の実施の形態と略同様の構成である。第4の実施の形態において、図4に示す第2の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0056】
本実施の形態では、重量補償部24wの光反射性部分が光ピックアップ27を横切る時に、光ピックアップ27が光信号を発生する。
【0057】
また、シーブ2の回転速度が上がり、振子6が爪係合解除装置12を外周方向に押すと、重量補償部24wは光ピックアップ27を横切らなくなり、光ピックアップ21が光信号を発生しなくなる。
【0058】
さらにラチェット部材13が開放されると、爪係合解除装置12が誤動作防止ばね12aにより回転して元の位置あるいは重量補償部24wがより幅広く光ピックアップ27を横切る位置まで戻り、再び光ピックアップ27が光信号を発生する。
【0059】
これら一連の光信号を検出することによって、例えばラチェット部材13がラチェットホイル14と係合する時の速度等を正確に検出することが可能である。これにより、振子6を押す調速ばね7と位置調整ボルト12bとの調節を容易に行うことができ、調速機1の動作速度等の調整がより容易となる。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、爪係合解除装置が重量補償部を有することにより、振動等による慣性力によって回転するおそれが顕著に低減され、安定した小型軽量かつ安価な調速機を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるエレベータの調速機を示す構成概略図。
【図2】図1のエレベータの調速機のラチェット部材部分の拡大側面図。
【図3】図1のエレベータの調速機の爪係合解除装置の概略図。
【図4】本発明の第2の実施の形態によるエレベータの調速機の爪係合解除装置の概略図。
【図5】本発明の第3の実施の形態によるエレベータの調速機を示す構成概略図。
【図6】本発明の第4の実施の形態によるエレベータの調速機を示す構成概略図。
【図7】従来のエレベータを示す構成概略図。
【図8】従来のエレベータの調速機を示す構成概略図。
【図9】図8のエレベータの調速機のラチェット爪部分の拡大図。
【符号の説明】
1 調速機
2 シーブ
3 ベース
4 フレーム
5 回転軸
6 振子
6a 基端
6b 先端
6c 過速スイッチボルト
7 調速ばね
8 連結リンク
9 過速スイッチ
10 ガバナロープ
12 爪係合解除装置
12e 係合部
12s 側板
12r 渡し板
12b ボルト
12c 中心軸
12w、22w、23w、24w 重量補償部
13 ラチェット部材
13n 爪部
13a 弾性部材
14 ラチェットホイル
15 ロープ掴みばね押え
16 ロープ掴みばね
17 ロープ掴み
18 ロープ掴み腕
20 ロープ掴み機構
25 コイルピックアップ
26 マグネットスタンド
27 光ピックアップ

Claims (9)

  1. 乗りかごの昇降速度に対応する速度で回転するシーブと、
    前記シーブに回転可能に支持され、シーブの回転速度に応じて変位する振子と、
    前記シーブに回転可能に支持され、一端側に爪部を有し、他端側が弾性部材を介してシーブに連結されたラチェット部材と、
    前記シーブに回転可能に支持され、一端側に前記ラチェット部材の爪部と係合可能な係合部を有し、前記振子の変位に連動して、前記ラチェット部材の爪部との係合を解除する爪係合解除装置と、
    を備え、
    前記爪係合解除装置は他端側に重量補償部を有することを特徴とするエレベータの調速機。
  2. 前記爪係合解除装置は、左右対称の形状を有することを特徴とする請求項1に記載のエレベーターの調速機。
  3. 前記爪係合解除装置の係合部と重量補償部とは、別材料で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエレベーターの調速機。
  4. 前記爪係合解除装置の重量補償部は、振動吸収性の高い物質により構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のエレベーターの調速機。
  5. 前記爪係合解除装置の重量補償部は、磁性体を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のエレベーターの調速機。
  6. 前記爪係合解除装置の重量補償部は、光反射性を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のエレベーターの調速機。
  7. 前記爪係合解除装置は、前記振子との位置関係を調節するボルトを有していることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のエレベーターの調速機。
  8. 前記ボルトの前記振子側の端部は、低摩擦材により構成されていることを特徴とする請求項7に記載のエレベーターの調速機。
  9. 前記ボルトは、低摩擦材により構成されていることを特徴とする請求項7に記載のエレベーターの調速機。
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