JP4311061B2 - 2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類の製造方法 - Google Patents

2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤色およびマゼンタ色顔料として一般的なキナクリドン顔料の中間物である2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類の新規な製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
環境毒性が指摘されているニトロベンゼンの様な芳香族ニトロ化合物の使用を回避し、空気の様な酸素を含むガスを酸化剤として使用する、2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル類からの2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類の製造方法はよく知られている。
【0003】
具体的には、2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル類を、アントラキノンスルホン酸もしくはアントラキノンを酸化触媒として、塩基性含水アルコール溶媒中で酸化と加水分解して、2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類が製造される(特許文献1参照)。
【0004】
また、2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル類が、第四級アンモニウム化合物の存在下、アントラキノンスルホン酸を用いて、塩基性含水アルコール溶媒中で酸化と加水分解が行われ、2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類を製造できることが知られている(特許文献2参照)。
【0005】
さらに、2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル類に、系を塩基性とするための塩基性化合物の所要量を分割添加して気液接触を行って2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類を製造する方法や、特殊な混合器を用いて2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル類に気液接触を行い2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類を製造する方法が知られている(順に特許文献3、4参照)。
【0006】
しかしながら、前記した何れの製造方法でも、各種2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類は、収率も純度も依然満足できるものではなかった。また、特許文献4の方法では、第4級アンモニウム塩を使用しており、それを使用した場合の排水処理又はそれを除去する工程が必要となるという欠点もある。
【0007】
【特許文献1】
英国特許第975466号明細書(第2頁左欄第22行〜第3頁左欄第41行)
【特許文献2】
特開平2−169556号公報(第4頁右下欄第12〜18行、第5頁左上欄第15行〜第7頁左上欄)
【特許文献3】
特開2002−179632号公報(第3頁段落番号0015、第5頁段落番号0045〜第6頁段落番号0055)
【特許文献4】
特開2002−212154号公報(第3頁段落番号0009、第4頁段落番号0032〜0039)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、2,5−ジアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸、2,5−ジ−4−トルイジノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸、2,5−ジ−4−クロロアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸から選ばれる芳香環に置換基を有していても良い2,5−ジアリールアミノテレフタル酸を、環境に優しく、かつ高収率で高純度に製造するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、反応系を、水(B)とn−ブタノール(C)とが回収再利用に容易な特定比率となる様に、かつ2,5−ジアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステル、2,5−ジ−4−トルイジノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステル、2,5−ジ−4−クロロアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステルからなる群から選ばれる芳香環に置換基を有していても良い2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル(A)がより高濃度となる様に構成することで、高純度の芳香環に置換基を有していても良い上記の2,5−ジアリールアミノテレフタル酸を高収率で環境に優しい条件で製造出来ることを見い出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
即ち本発明は、2,5−ジアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステル、2,5−ジ−4−トルイジノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステル、2,5−ジ−4−クロロアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステルからなる群から選ばれる芳香環に置換基を有していても良い2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル(A)の水(B)とn−ブタノール(C)の混合溶液又は混合懸濁液と、酸素ガスまたは空気(D)とを気液混合して加水分解且つ酸化し、更にn−ブタノール(C)を水蒸気蒸留にて留去する、2,5−ジアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸、2,5−ジ−4−トルイジノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸、2,5−ジ−4−クロロアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸から選ばれる芳香環に置換基を有していても良い2,5−ジアリールアミノテレフタル酸の製造方法であって、前記水(B)とn−ブタノール(C)との比率(質量換算)が、水(B)/n−ブタノール(C)=48/52〜38/62であって、2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル(A)の1モル当たり、2.5〜5モルの水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム(E)を併用した混合溶媒を用い、かつ、前記2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル(A)と水(B)とn−ブタノール(C)との合計(質量換算)に対して、前記2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル(A)が16〜30%となる様に用いる、芳香環に置換基を有していても良い2,5−ジアリールアミノテレフタル酸の製造方法を提供する。
以下、本発明においては、2,5−ジアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステル、2,5−ジ−4−トルイジノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステル、2,5−ジ−4−クロロアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステルからなる群から選ばれる芳香環に置換基を有していても良い2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル(A)を、芳香環に置換基を有していても良い2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル類(A)と称し、n−ブタノール(C)をモノアルコール(C)と称し、酸素ガスまたは空気(D)を酸素を含むガス(D)と称し、2,5−ジアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸、2,5−ジ−4−トルイジノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸、2,5−ジ−4−クロロアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸から選ばれる芳香環に置換基を有していても良い2,5−ジアリールアミノテレフタル酸を、2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類と称する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の製造方法を更に詳しく説明する。
本発明では、2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル類(A)を酸素または酸素を含むガス(D)を用いて、六員環ジエン部分の酸化とアルキルエステルの加水分解を行うことにより、2,5−ジアリールアミノ−3,6−テレフタル酸類とする。
【0014】
このジアルキル類(A)は2,5−ジアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステル、2,5−ジ−4−トルイジノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステル、2,5−ジ−4−クロロアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステルからなる群から選ばれる芳香環に置換基を有していても良い2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキルである。この様なジアルキル類(A)は、サクシノコハク酸またはその誘導体と、芳香族モノアミンとを反応させることにより得ることが出来る。
【0015】
このジアルキル類(A)は、それを溶解する溶媒に溶解し、混合溶液として気液反応に供する。ジアルキル類(A)の全てが溶解していない混合懸濁液であっても良い。
【0016】
本発明において用いる溶媒は、水(B)とモノアルコール(C)とから構成される。ここで有機溶媒としてモノアルコール(C)を選択するのは、グリコールは比較的沸点が高く系の粘度も高くなりがちであり、反応系からの蒸留留去が困難だからである。
【0017】
本発明では、前記水(B)とモノアルコール(C)とを、水含有率(質量換算)が38〜48%であり前記ジアルキル類(A)の一部が溶解する含有率にてモノアルコール(C)を含む混合溶媒を用いる。この混合溶媒は、通常、水(B)/モノアルコール(C)=48/52〜38/62の混合溶媒から選択して用いる。
【0018】
尚、後記する強塩基性化合物が含水物である場合には、その水分も、この混合溶媒を構成する水(B)に含める様にし、前記水含有率の算定の根拠に含める。
【0019】
本発明における水(B)としては、例えば水道水、イオン交換水、純水等が挙げられる。本発明におけるモノアルコール(C)は、n−ブタノールである。反応速度が速く、蒸留等により回収が容易に可能であることからn−ブタノールが望ましい。
【0020】
混合溶媒としては水とn−ブタノールとの混合溶媒が好ましい。水とn−ブタノールとのn−ブタノール含有率の下限は、円滑な反応を進める観点から52%以上とすることが好ましく、水とn−ブタノールとの水含有率の下限は、48%以下とすることが好ましい。
【0021】
この様な混合溶媒を用いれば、反応が円滑に進行する上、有機溶媒自身の使用量をより低減出来るだけでなく、後記する蒸留において得られる共沸混合物を回収し、特段の濃縮等の操作なしに、そのまま次の加水分解且つ酸化の反応時における反応溶媒として再利用出来るので、新たな溶媒の追加が必要なかったり、その追加を最小限とすることが出来、環境負荷を低減でき工業的にも好ましい。
【0022】
また本発明においては、この溶媒溶液または溶媒懸濁液中のジアルキル類(A)は、ジアルキル類(A)と水(B)とモノアルコール(C)との合計(質量換算)に対して、前記ジアルキル類(A)が15〜30%となる様に用いる。中でも、反応系での充分な流動性が確保できる様に調製するのが好ましい。
【0023】
本発明では、ジアルキル類(A)を出来るだけ溶媒に溶解させて加水分解を効率良く生起させるために、塩基性化合物(E)を併用することが好ましい。この塩基性化合物(E)としては、例えばアルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属のアルコキシド、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ土類金属のアルコキシド等の強塩基性無機化合物及び強塩基性有機化合物等が挙げられ、なかでもアルカリ土類金属の水酸化物が好ましい。
【0024】
上記、強塩基性化合物としては、例えば水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム等の無機化合物、カリウム−t−ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等の有機化合物が挙げられ、なかでも水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に望ましい。強塩基性化合物は、それ単体を用いても良いが、含水物として用いることも出来る。水酸化ナトリウムは通常は含水物である。
【0025】
塩基性化合物(E)の使用量は、ジアルキル類(A)の1モル当たり、2.5〜5モルであることが望ましい。強塩基性化合物が含水物である場合にはその水分を除いた状態で前記使用量であることが好ましい。この水分は、前記混合溶媒を構成する水(B)に含める様にする。
【0026】
本発明において塩基性化合物(E)は、そのまま系内に加える様にしても良いが、水溶液として加える様にすることが、系内の塩基性度をより細かく調整できる点で好ましい。
【0027】
本発明では,ジアルキル類(A)と後述する酸素を含むガス(D)との反応を促進する酸化触媒(F)を併用するのが好ましい。この際の触媒(F)〔酸素移送(動)剤と呼ばれる場合がある〕としては、例えばキノンであるアントラキノン、フェナントキノン、ナフトキノン及びクロラニル並びにそれらのスルホン酸誘導体、それらのカルボン酸誘導体、それらのスルホン酸塩誘導体、それらのカルボン酸塩誘導体等が挙げられる。キノンのスルホン酸誘導体としては,例えばアントラキノン−2−スルホン酸等を用いることが可能である。
【0028】
この酸化触媒(F)としては、水(C)からの回収再利用がより困難となるので、水溶性の酸化触媒は用いないほうが好ましい。酸化触媒(F)としては、前記加水分解且つ酸化時の混合溶液又は混合懸濁液には易溶であるが、40℃未満では水に不溶性または難溶性のキノン化合物を用いることが好ましく、なかでも特に低温における低級アルコールに対する溶解性が低く反応混合物からの回収が容易で、再利用出来る点において経済的に有利であるアントラキノンを用いるのが最適である。
【0029】
この酸化触媒(F)の使用量は、質量換算で、一般にジアルキル類(A)の総使用量の0.3〜8.0%相当量の範囲が望ましい。
【0030】
本発明においては、加水分解反応が生起してから酸化反応が生起する。従って、前記した塩基性化合物(E)を併用する際、塩基性化合物(E)を反応系に一括仕込みする場合には、加水分解に充分な量の全量を予め用いる様にする。また、加水分解に必要な塩基性化合物(E)の全量を幾つかに分割して、最終的には全量仕込まれる様にして、逐次、加水分解と酸化を行う様にすることも出来る。
【0031】
後者の分割添加の方法、特に反応系を終始一定の塩基性範囲に保つために、塩基性化合物(E)を前記混合溶液又は混合懸濁液に連続的に加える様にすることが、より高収率で2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類を得る上で特に好ましい。
【0032】
前者では、必要とされる塩基性化合物の総量が反応系に一括に仕込まれる。従って、反応系の塩基性度は、最初の原料仕込み直後が最も高く、酸化と加水分解の反応時間の経過に伴い,塩基性度が徐徐に低下していく傾向にある。この様な反応カーブで反応を行った場合には,2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類の収率や純度が比較的低くなる傾向がある。
【0033】
本発明者等は、最初の原料仕込み時に、必要な塩基性化合物(E)の全量の一部を仕込んで反応を開始し、その残量をさらに分割して反応系に添加する様にすることが有効であり、最初の原料仕込み時に必要な塩基性化合物の全量を一括で仕込んで反応する従来の方法に比べて、2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類の収率が著しく向上することを知見している。
【0034】
本発明では、反応時間は特に制限されないが、通常2〜4時間である。n分割された塩基性化合物(E)は、n回に分けて添加することが出来る。この際の分割数nは,特に制限されるものではないが,例えば2〜無限大、好ましくは2〜10である。分割添加の時間間隔も特に制限されないが,例えば10〜30分である。塩基性化合物(E)の添加時間は、1〜2時間である。
【0035】
酸素を含むガス(D)としては、例えば酸素ガス、空気(酸素含有率約21体積%)等が挙げられる。このガス(D)は、必要ならば不活性ガス、例えば窒素ガスや、ヘリウム、アルゴン等の希ガスにて希釈して用いることも出来る。しかしながら、このガス(D)としては、反応の経済性の観点から、空気を用いるのが好ましい。
【0036】
ジアルキル類(A)と酸素を含むガス(D)との使用割合は、ジアルキル類(A)1モル当たり、このガス(D)中の酸素が0.5モル以上、好ましくは0.7〜1モルとなる様にすることが好ましい。
【0037】
ジアルキル類(A)と酸素を含むガス(D)との反応温度は、通常80〜100℃であり、2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類の純度と収率の面を考えると、系内を80〜95℃とするのが好ましい。反応時間は通常1〜10時間、中でも1〜5時間となる様にするのが好ましい。
【0038】
本発明の製造方法では、閉鎖系または開放系とした、ジアルキル類(A)を必須成分として含有する反応系に、酸素を含むガス(D)を混合する様にして行うことが出来る。具体的には、前記反応系に前記ガス(D)を供給する様にして行うことが出来る。このガス供給方式としては、例えば浸漬攪拌式、表面攪拌式、自己吸収攪拌式の三つがよく知られている。浸漬攪拌式は、槽底近くに設置した攪拌翼により翼直下からノズル或いはリングスパージャーを通して供給されるガスを微細化し、液中に分散させる型式であり、多用されている(化学工学の進歩24 攪拌・混合 化学工学会編 槇書店 第5章)。
【0039】
しかしながら本発明の製造方法において、ジアルキル類(A)と酸素を含むガス(D)とをより効率的に気液接触させるには、円筒管内部の流路に固定されたひねり無し直交平板を有するガイドベーン室と、それに隣接する流路内壁に独立して固定された複数の凸状体を有するカレントカッター室とが、少なくとも設けられた気液混合器(X)を用いることが好ましい。
【0040】
本発明おいては、混合器(X)は複数個を直列に連結して用いることも出来るが、通常は混合器(X)をひとつだけ用い、混合器(X)内の流体流量が、10〜22リットル/分となる様にし、流体を100〜400回通過させる様にするのが好ましい。
【0041】
加水分解且つ酸化の後の2,5−ジアリールアミノテレフタル酸塩と水(B)とモノアルコール(C)とを含む反応混合物は、蒸留することでモノアルコール(C)を留去することが出来る。この蒸留には水蒸気蒸留を採用することが好ましい。
【0042】
水蒸気蒸留を行うと、水(B)やモノアルコール(C)の各沸点よりも更に低い温度にて、モノアルコール(C)を含まない前記反応混合物が得られるという長所がある他、蒸留時における反応に用いた混合溶液又は混合懸濁液からなる反応混合物の発泡を抑制できるという長所もある。モノアルコール(C)としてn−ブタノールを用いた場合は、さらに加水分解且つ酸化の反応時の温度と、この水蒸気蒸留における共沸温度が近接しているため、反応工程から蒸留工程に移送する場合の、熱損失も小さくすることが出来、消費エネルギーをより低減することが出来る。これらは工業的に大変大きな長所となる。
【0043】
こうして本発明の製造方法において、酸化触媒(F)として、加水分解且つ酸化時の混合溶液又は混合懸濁液には易溶であるが、40℃未満では水に不溶性または難溶性のキノン化合物を用いれば、2,5−ジアリールアミノテレフタル酸塩を含む反応混合物を40℃未満となる様に冷却することにより、用いた酸化触媒(F)を固体として析出させることが出来る。この際、反応混合物に含まれる芳香環に置換基を有していても良い2,5−ジアリールアミノテレフタル酸塩は、依然として溶解しているので、濾過により、酸化触媒を確実に回収することが出来る。
【0044】
次いで、酸化触媒(F)が除去された反応混合物を酸性化合物にて酸性とすることで、2,5−ジアリールアミノテレフタル酸を固体として析出させることが出来、濾過、水洗することにより、高純度の2,5−ジアリールアミノテレフタル酸を単離することが出来る。
【0045】
こうして、本発明では各種の2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類が製造される。この様な2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類は、例えば、2,5−ジフェニルアミノ−3,6−テレフタル酸、2,5−ジトルイジノ−3,6−テレフタル酸、2,5−ジクロロフェニルアミノ−3,6−テレフタル酸である。
【0046】
こうして、適当な2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類を用いて、例えば、対応する無置換キナクリドン、ジメチルキナクリドン、ジクロロキナクリドンが得られる。
【0047】
こうして、適当な2,5−ジアリールアミノテレフタル酸類を用いて、例えば、対応する無置換キナクリドン、2,9−または4,11−ジメチルキナクリドン、2,9−または4,11−ジメトキシキナクリドン、2,9−または4,11−ジクロロキナクリドン、2,9−または4,11−ジブロモキナクリドン等が得られる。
【0048】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を具体的に説明する。特記されない限り、すべての温度は摂氏で、「部」、「%」は質量基準である。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で測定の標準を用いた2,5−ジアリールアミノテレフタル酸は、既知のニトロベンゼン酸化加水分解プロセスで合成した2,5−ジアリールアミノテレフタル酸であり、その純度は98.5%であった。
【0049】
実施例1
攪拌機、コンデンサー、水蒸気蒸留装置、温度計、無脈動型循環ポンプと気液混合器〔西華産業(株)製エゼクタ型OHRラインミキサー・MX−E15〕を含む循環装置および蒸気加熱ジャケットを備えた貯槽を準備し配管して反応系を作製した(図1参照)。
【0050】
この貯槽中に、2,5-ジ-4-トルイジノ−3,6-ジヒドロテレフタル酸メチルエステル192部、アントラキノン15.7部、n−ブタノール484部、水260部を加えて混合懸濁液として85℃まで昇温した後、この混合懸濁液を40リットル/分の通液量で前記気液混合器を通過させる様に前記ポンプで循環させ、前記貯槽に48%の苛性ソーダ38.8部を添加し、更に92℃まで昇温して、ガイドベーン室に設けられたエゼクタ部から空気を35リットル/分の通気量で導入し、2.5時間をかけて、貯槽に48%苛性ソーダ132.0部を連続で添加し、92℃で3時間15分循環させて反応させた。
【0051】
その後、水蒸気蒸留装置から水蒸気を導入して、水蒸気蒸留でn−ブタノールを留去回収して、残分の懸濁した混合物を冷却後、濾過してアントラキノンを回収した。そして、この2,5-ジ-4-トルイジノテレフタル酸のナトリウム塩を含む混合物に水200部を添加した後、濃塩酸で中和し、pHを4.0に調整した。沈殿した2,5-ジ-4-トルイジノテレフタル酸を吸引濾過し、pH7.0の中性になるまで水で洗浄し、そして乾燥した。
【0052】
173.3部(=理論値の97.5%)の2,5-ジ-4-トルイジノテレフタル酸が得られた。HPLCでの測定による純度は、98.7%であった。これはジメチルキナクリドンの製造に適した中間体であった。
【0053】
実施例2
貯槽に2,5-ジアニリノ-3,6-ジヒドロテレフタル酸メチルエステル179部、アントラキノン14.6部、n−ブタノール447部、水298部を加えて、混合懸濁液を調製した。この混合懸濁液を85℃まで昇温した後、実施例1と同一の反応系を用いて反応懸濁液を40リットル/分の通液量で前記気液混合器を通過させる様に前記ポンプで循環させ、前記貯槽に48%の苛性ソーダ27.4部を添加し、更に88℃まで昇温して、ガイドベーン室に設けられたエゼクタ部から空気を35リットル/分の通気量で導入し、1.5時間をかけて、貯槽に48%苛性ソーダ93.1部を連続で添加し、88℃で2時間循環させて反応した。
【0054】
その後、水蒸気蒸留装置から水蒸気を導入して、水蒸気蒸留でn−ブタノールを留去回収して、残分の懸濁した混合物を冷却後、濾過してアントラキノンを回収した。そして、この2,5-ジ-アニリノテレフタル酸のナトリウム塩を含む混合物に水200部を添加した後、濃塩酸で中和し、pHを4.0に調整した。沈殿した2,5-ジ-アニリノテレフタル酸を吸引濾過し、pH7.0の中性になるまで水で洗浄し、そして乾燥した。
【0055】
160.0部(=理論値の97.1%)の2,5-ジ-アニリノテレフタル酸が得られた。HPLCで測定による純度は、99.2%であった。これは無置換キナクリドンの製造に適した中間体であった。
【0056】
実施例3
貯槽に2,5-ジ-4-クロロアニリノ-3,6-ジヒドロテレフタル酸メチルエステル235部、アントラキノン18.8部、n−ブタノール487部、水325部を加えて、混合懸濁液を調製した。この混合懸濁液を85℃まで昇温した後、反応懸濁液を実施例1と同一の反応系を用いて混合懸濁液を40リットル/分の通液量で前記気液混合器を通過させる様に前記ポンプで循環させ、前記貯槽に48%の苛性ソーダ35.6部を添加し、更に90℃まで昇温して、ガイドベーン室に設けられたエゼクタ部から空気を35リットル/分の通気量で導入し、1.5時間をかけて、貯槽に48%苛性ソーダ106.8部を連続で添加し、90℃で1時間50分循環させて反応した。
【0057】
その後、水蒸気蒸留装置から水蒸気を導入して、水蒸気蒸留でn−ブタノールを留去回収して、残分の懸濁した混合物を冷却後、濾過してアントラキノンを回収した。そして、この2,5-ジ-4-クロロアニリノテレフタル酸のナトリウム塩を含む混合物に水200部を添加した後、濃塩酸で中和し、pHを4.0に調整した。沈殿した2,5-ジ-4-クロロアニリノテレフタル酸を吸引濾過し、pH7.0の中性になるまで水で洗浄し、そして乾燥した。
【0058】
201.7部(=理論値の92.0%)の2,5-ジ-4-クロロアニリノテレフタル酸が得られた。HPLCで測定による純度は、97.7%であった。これはジクロロキナクリドンの製造に適した中間体であった。
【0059】
比較例1
貯槽に2,5-ジ-4-トルイジノ3,6-ジヒドロテレフタル酸メチルエステル192部、アントラキノン15.7部、n-ブタノール542部、水135部を加えて混合懸濁液として85℃まで昇温した。実施例1と同一の反応系を用いて、この混合懸濁液を40リットル/分の通液量で前記気液混合器を通過させて循環し、48%の苛性ソーダ38.8部を添加し、更に92℃まで昇温して、空気を35リットル/分の通気量で導入し、2.5時間をかけて48%苛性ソーダ132.0部を連続で添加し、92℃2時間45分反応する。その後、蒸気を導入して、水蒸気蒸留で1−ブタノールを回収して、ろ過でアントラキノンを回収する。そしてその溶液に水200部を添加した後、濃塩酸で中和し、pHを4.0に調整する。沈殿した2,5-ジ-4-トルイジノテレフタル酸を吸引ろ過し、中性になるまで水で洗浄し、そして乾燥する。
151.3部(=理論値の85.1%)の2,5-ジ-4-トルイジノテレフタル酸が得られた。HPLCで測定による純度は、96.8%であった。
【0060】
比較例2
貯槽に2,5-ジ-4-トルイジノ3,6-ジヒドロテレフタル酸メチルエステル100部、アントラキノン8.2部、n-ブタノール484部、水260部を加えて混合懸濁液として85℃まで昇温した後、実施例1と同一の反応系を用いて、この混合懸濁液を40リットル/分の通液量で前記気液混合器を通過させて循環し、48%の苛性ソーダ20.2部を添加し、更に92℃まで昇温して、空気を35リットル/分の通気量で導入し、2.5時間をかけて48%苛性ソーダ68.8部を連続で添加し、92℃3時間45分反応する。その後、蒸気を導入して、水蒸気蒸留で1−ブタノールを回収して、ろ過でアントラキノンを回収する。そしてその溶液に水200部を添加した後、濃塩酸で中和し、pHを4.0に調整する。沈殿した2,5-ジ-4-トルイジノテレフタル酸を吸引ろ過し、中性になるまで水で洗浄し、そして乾燥する。
83.6部(=理論値の90.3%)の2,5-ジ-4-トルイジノテレフタル酸が得られた。HPLCで測定による純度は、97.2%であった。
【0061】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、経済的な工業製造法として、2,5−ジアリールアミノテレフタル酸を、高純度,高収率で製造することができる製造方法である。

Claims (3)

  1. 2,5−ジアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステル、2,5−ジ−4−トルイジノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステル、2,5−ジ−4−クロロアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸メチルエステルからなる群から選ばれる芳香環に置換基を有していても良い2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル(A)の水(B)とn−ブタノール(C)の混合溶液又は混合懸濁液と、酸素ガスまたは空気(D)とを気液混合して加水分解且つ酸化し、更にn−ブタノール(C)を水蒸気蒸留にて留去する、2,5−ジアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸、2,5−ジ−4−トルイジノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸、2,5−ジ−4−クロロアニリノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸から選ばれる芳香環に置換基を有していても良い2,5−ジアリールアミノテレフタル酸の製造方法であって、前記水(B)とn−ブタノール(C)との比率(質量換算)が、水(B)/n−ブタノール(C)=48/52〜38/62であって、2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル(A)の1モル当たり、2.5〜5モルの水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム(E)を併用した混合溶媒を用い、かつ、前記2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル(A)と水(B)とn−ブタノール(C)との合計(質量換算)に対して、前記2,5−ジアリールアミノ−3,6−ジヒドロテレフタル酸ジアルキル(A)が16〜30%となる様に用いる、芳香環に置換基を有していても良い2,5−ジアリールアミノテレフタル酸の製造方法。
  2. 更に酸化触媒(F)として、 ントラキノ 用いる請求項 載の製造方法。
  3. 気液混合に、円筒管内部の流路に固定されたひねり無し直交平板を有するガイドベーン室とそれに隣接する流路内壁に独立して固定された複数の凸状体を有するカレントカッター室とが設けられた気液混合器を用いる請求項1または2に記載の製造方法。
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