JP4307996B2 - 4−メチルアミノ−4−フェニルピペリジンの製造方法 - Google Patents

4−メチルアミノ−4−フェニルピペリジンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンおよびその塩の製造方法に関する。4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンは、治療活性成分、例えばタキキニンアンタゴニストの製造用に有益な中間体である。
G.A.M. Giardinaらに従って、4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンは、1-ベンジル-4-ピペリドンから、フェニルリチウムを用いる反応、このようにして得られる1-ベンジル-4-フェニルピペリジン-4-オールのアセトニトリル中での硫酸および酢酸を用いる処理、4-アセトアミド-1-ベンジル-4-フェニルピペリジンの脱アセチル化、4-アミノ-1-ベンジル-4-フェニルピペリジンの形成、このようにして得られるN-ホルミル誘導体の水素化リチウムアルミニウムでの還元、最後に1-ベンジル-4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンの接触水素添加による脱ベンジル化によって、6工程で製造することができる(Bioorg. Med. Chem. Letters、1996、6、2307-2310)。
これらの6工程は良好な収率になるが、その工程は、工業的に適用することを困難にする欠点を有している。より具体的には、4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンの製造において、6工程のうち2工程は還流点で3日間行われ、工程の期間を相当に長くしている。その上、この製造は、第1工程においてフェニルリチウムの使用を含んでおり、工業的なレベルでかなりの問題を必然的に伴っている。
今回、容易に入手できる市販品、1-ベンジル-4-シアノ-4-フェニルピペリジンから出発して、全収率が少なくとも85%で、同一反応器中(「ワンポット」反応)で実施することができ、わずか2工程で4-アルコキシカルボニルアミノ-1-ベンジル-4-フェニルピペリジンを得ることが可能であることを見出した。この化合物は、やはり同じ反応器中で(「ワンポット」反応)行うことができるさらなる工程で、4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンに変換することができる。
したがって、1つの観点によれば、本発明は、式(II):
Figure 0004307996
の1-ベンジル-4-シアノ-4-フェニルピペリジンを、酸性媒体中でアミドに加水分解し、このようにして得られる式(III):
Figure 0004307996
の1-ベンジル-4-フェニル-4-ピペリジンカルボキシアミドを、式(IV):
Alk-OM (IV)
[式中、Alkは(C1〜C3)アルキルであり、Mはアルカリ金属である]
のアルカリ金属アルコキサイドの存在下に臭素で処理することを特徴とする、式(I):
Figure 0004307996
[式中、Alkは炭素原子1〜3のアルキルを表す]
の4-アルコキシカルボニルアミノ-1-ベンジル-4-フェニルピペリジンの製造方法に関する。
式(II)の出発化合物は塩酸塩の形態で市場で入手可能な製品であり、それから遊離の塩基は水酸化アルカリ金属での中和によって容易に得られる。1-ベンジル-4-シアノ-4-フェニルピペリジンは、ニトリルからアミドへの加水分解に用いた溶媒中のままで製造することができる。
このアミドへの加水分解は、硫酸および酢酸を用いて、有機溶媒中、好ましくはトルエンのような炭化水素中、80〜100℃の温度で行うのが好ましい。4〜8時間加熱後、反応は完結し、1-ベンジル-4-フェニル-4-ピペリジンカルボキシアミド(III)は有機相中に回収され、単離することができる。
有機溶媒、例えばトルエン中の化合物(III)の溶液を、化合物(I)への転移に直接用いると、有利である。この転移は、アルカリ金属アルコキサイド Alk-OMの存在下に臭素の作用によって、同一溶媒中で行われる。好ましく用いられるアルカリ金属アルコキサイドは、ナトリウムもしくはカリウムメトキサイドまたはエトキサイド(式IV, Alk=CH3またはC2H5、そしてM=NaまたはK)である。
臭素の添加は-10〜+10℃の温度で、好ましくは0℃で行われ、反応は室温で6〜20時間後に完結する。
このようにして得られる4-アルコキシカルボニルアミノ-1-ベンジル-4-フェニルピペリジンは、水の添加、反応副生成物、特に金属塩を含む水相の除去、および適当な溶媒を添加して析出させることにより、反応混合物から単離される。転移がトルエン、キシレンまたはベンゼン中で起こる場合には、析出は、脂肪族または環式脂肪族炭化水素、例えばヘキサン、シクロヘキサンもしくはメチルシクロヘキサンの添加によって、または化合物(I)が不溶なイソプロピルエーテルもしくはメチル tert-ブチルエーテルのようなエーテル中で引き起こされる。
4-アルコキシカルボニルアミノ-1-ベンジル-4-フェニルピペリジン(I)は、極めて高収率で得られ、出発化合物(II)から計算して通常80%を超える。したがって、例えば、たった4工程で4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンおよびその塩の合成を可能にし、そのうちの先の2工程および後の2工程は、同じ容器内(「ワンポット」反応)で行うことができる。
したがって、もう一つの観点によれば、本発明は:
(a) 式(II)の1-ベンジル-4-シアノ-4-フェニルピペリジンを、酸性媒体中でアミドに加水分解し、式(III)の1-ベンジル-4-フェニル-4-ピペリジンカルボキシアミドを臭素およびアルカリ金属 (C1〜C3)アルコキサイドで処理し;次いで
(b) このようにして得られる4-(C1〜C3)アルコキシカルボニルアミノ-1-ベンジル-4-フェニルピペリジンを、混合水素化物であってもよい水素化金属またはビトライド(商標) (トルエン中の70%溶液としての水素化ナトリウム ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウム)で還元し、このようにして得られ、任意にその塩の一つの形態にあってもよい1-ベンジル-4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンを、接触還元によって脱ベンジル化し、このようにして得られる4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンを、遊離塩基の形態か、またはその塩の一つの形態で単離し、任意に遊離塩基に変換することを特徴とする、4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンの製造方法に関する。
一つの極めて有利な方法によれば、この方法は、水素化リチウムアルミニウムまたはビトライド(商標)で1-ベンジル-4-メトキシカルボニルアミノ-4-フェニルピペリジンを還元し、ギ酸で、またはパラジウム炭素もしくはパラジウム-硫酸バリウムの存在下に、水素雰囲気下で脱ベンジル化し、そして4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンを遊離塩基の形態、またはその塩の一つの形態好ましくは任意に遊離塩基へ変換し得る、ジオキサレートの形態で単離することにより、4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンおよびその医薬的に許容される塩の製造を可能にする。
この極めて有利な方法によれば、1-ベンジル-4-メトキシ(またはエトキシ)カルボニルアミノ-4-フェニルピペリジンの還元は、テトラヒドロフラン中、水素化リチウムアルミニウムを用いて、20℃〜反応混合物の還流点の間の温度で行うことができる。還元が完結したとき、還元剤を常法によって、例えば一般的な塩基:水酸化ナトリウムの水性溶液で分解する。テトラヒドロフランの留去後に、1-ベンジル-4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンは、溶媒の蒸発により回収し、単離することができる。あるいは、溶媒の留去後に、それを炭化水素のような溶媒、とりわけトルエン中に溶解し、このようにして得られる溶液を脱ベンジル化に直接用いてもよい。
1-ベンジル-4-メトキシ(またはエトキシ)カルボニルアミノ-4-フェニルピペリジンの還元は、ビトライド(商標)を用いて、好ましくはトルエン中、70〜105℃、好ましくは90°〜100℃の温度で行われ、次いで上記のように操作して、1-ベンジル-4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンを回収し、単離するか、あるいは好ましくはトルエン溶液中での、脱ベンジル化に直接付してもよい。
したがって、1-シアノ-1-ベンジル-4-フェニルピペリジン 塩酸塩から出発して、4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンを、70%を超える全収率で得ることができる。
4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンの製造の最良の収率は:
(a') 塩酸塩の中和によってその場で作られる1-ベンジル-4-シアノ-4-フェニルピペリジンを、80〜100℃でトルエン中、94〜96% 硫酸および酢酸で処理し、このようにして得られる1-ベンジル-4-フェニル-4-ピペリジンカルボキシアミドを、ナトリウムメトキサイドの存在下に臭素で処理し;次いで、
(b') このようにして得られる1-ベンジル-4-メトキシカルボニルアミノ-4-フェニルピペリジンを、90〜100℃の温度でトルエン中、ビトライド(商標)で還元し、このようにして得られる1-ベンジル-4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンまたはその塩の一つを、例えばパラジウムの存在下におけるギ酸での加水素分解によって脱ベンジル化し、4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンを遊離塩基の形態で単離するか、その塩の一つの形態で単離して任意に遊離塩基に変換してもよいことを特徴とする方法によって得られる。
4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンがその塩の1つの形態で単離される場合、好ましい塩は、任意に水和物の形態であってもよいジオキサレートおよびセスキオキサレートである。
次の実施例は本発明を説明する。
実施例1
ベンジル-4-メトキシカルボニルアミノ-4-フェニルピペリジン
(a) 1-ベンジル-4-フェニル-4-ピペリジンカルボキシアミド
市販の1-ベンジル-4-シアノ-4-フェニルピペリジン3 kg、水6 l、トルエン8.98 lおよび水酸化ナトリウムの35%水溶液1.35 kgの混合物を、窒素下60℃で加熱し、この温度で水相を沈降により分離する。トルエン相を共沸蒸留により乾燥し、このようにして得られた1-ベンジル-4-シアノ-4-フェニルピペリジン 塩基を含む溶液を、95% 硫酸2.83 kg、氷酢酸1.73 kgおよびトルエン3 lの混合物に加える。このようにして得られた混合物を6時間加熱し、次いで加熱を停止し、混合物を60℃に冷却し、水3 lをこの温度で加える。 この混合物を室温(約20℃)まで冷却し、次いで30%水酸化ナトリウム8.65 lおよび水6.75 l中に注ぐ。温度は徐々に75℃に上昇する。熱時に相を沈降により分離し、有機相を水洗し、共沸的に乾燥する。トルエン溶液をその容量の半分まで濃縮し、次いで徐々に60℃に冷却し、結晶化が始まる。結晶化は2時間に亘り0℃に冷却することにより完結する。このようにして得られた析出物をろ取し、洗浄し、60℃で真空下に乾燥する。このようにして1-ベンジル-4-フェニル-4-ピペリジンカルボキシアミド2.68 kgが得られる; m.p. = 117〜118℃
純度: 99% - 収率: 95%
(b) 1-ベンジル-4-メトキシカルボニルアミノ-4-フェニルピペリジン
メタノール4.52 lおよびナトリウム532 gから調製されたナトリウムメトキサイド溶液を、-5℃の温度で、撹拌しながら1時間に亘り、この温度に冷却した工程(a)で得られた物質2.68 kgのトルエン(10.7 l)溶液に加え、次いでその間温度を約0℃に維持しながら、臭素1.85 kgを加える。反応混合物を0℃で30分間、次いで室温で一夜放置し、その後60℃で水洗する。トルエン溶液を共沸的に乾燥し、次いで用いたトルエンの量の75%を留去することにより濃縮し、イソプロピルエーテル12 lで処理する。この混合物を25℃に冷却し、次いでこの温度で24時間放置して結晶化させ、最後に0℃に冷却する。このようにして析出した生成物をろ取し、イソプロピルエーテルで洗浄し、50℃で真空下に乾燥する。このようにして1-ベンジル-4-メトキシカルボニルアミノ-4-フェニルピペリジン2.62 kgが99%のHPLC純度で得られる。m.p. = 121〜122℃
実施例2
4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン ジオキサレート
(a) 1-ベンジル-4-メトキシカルボニルアミノ-4-フェニルピペリジン
市販の1-ベンジル-4-シアノ-4-フェニルピペリジン3 kg、水6 l、トルエン8.98 lおよび35%水酸化ナトリウム水溶液1.35 kgの混合物を、窒素下60℃で加熱し、この温度で水相を沈降により分離する。トルエン相を共沸蒸留により乾燥し、このようにして得られた1-ベンジル-4-シアノ-4-フェニルピペリジン塩基を含む溶液を95% 硫酸2.83 kg、氷酢酸1.73 kgおよびトルエン3 lの混合物に加える。このようにして得られた混合物を6時間加熱し、次いで加熱を停止し、混合物を60℃に冷却し、この温度で水3 lを加える。この混合物を室温(約20℃)まで冷却し、次いで30%水酸化ナトリウム8.65 lおよび水6.75 l中に注ぐ。温度は徐々に75℃に上昇する。熱時に相を沈降により分離し、有機相を水洗し、乾燥して-5℃に冷却し、メタノール4.52 lおよびナトリウム532 gから調製されたナトリウムメトキサイド溶液を、この温度で撹拌しながら1時間に亘り加え、その間約0℃で温度を維持し、次いで臭素1.85 kgを加える。反応混合物を0℃で30分間、次いで室温で一夜放置し、その後60℃で水洗する。トルエン溶液を共沸的に乾燥し、次いで用いたトルエンの量の75%を留去することにより濃縮し、イソプロピルエーテル12 lで処理する。得られる溶液を25℃に冷却し、次いで室温で24時間放置して結晶化させ、最後に0℃に冷却する。 このようにして析出した生成物をろ取し、イソプロピルエーテルで洗浄し、真空下に50℃で乾燥する。このようにして1-ベンジル-4-メトキシカルボニルアミノ-4-フェニルピペリジン2.86 kgが99%のHPLC純度で得られる。
収率: 1-ベンジル-4-シアノ-4-フェニルピペリジン 塩酸塩から計算して92%
(b) 4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン ジオキサレート
トルエン2.89 lを、トルエン中ビトライド(商標) 5.54 kgの70%溶液に加え、混合物を98℃に加熱する。この溶液に、工程(a)で得られた1-ベンジル-4-メトキシカルボニルアミノ-4-フェニルピペリジン2.86 kgのトルエン(1.3 l)溶液を80℃に加熱し、98〜100℃で3時間に亘り撹拌しながら加える。次いで、5% 水酸化ナトリウム溶液3.92 lを80℃で加える。この混合物を55℃に冷却し、この温度で有機相を沈降により分離して水洗する。水8.64 l中のギ酸823 gでトルエン相を抽出して、pH 5.5で、1-ベンジル-4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン ギ酸塩の溶液11.77 kgを得る。この溶液を、予め85℃に加熱した5% Pd/BaSO4 155.2 gおよび脱塩水1.35 lの混合物に撹拌しながら加える。さらに5% Pd/BaSO4 96.2 gおよびギ酸417.4 gを85℃で徐々に加える。この混合物を85℃で12時間加熱し、次いで室温で放冷し、95% 硫酸898.5 gを加える。混合物をろ過し、真空下に約6.5 lになるまで濃縮し、次いで4-メチル-2-ペンタノン6.5 lを加え、混合物のpHを30% 水酸化ナトリウムの添加により14にする。水相を沈降により分離し、この相を4-メチル-2-ペンタノンで再抽出し、合せた有機相を共沸蒸留により乾燥する。このようにして得られた溶液をシュウ酸1.57 kgの無水エタノール(13.3 l)溶液に注ぎ、このようにして得られた析出物をろ取し、エタノールで洗浄し、真空下に70℃で乾燥する。このようにして4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン ジオキサレート 2.77 kgが得られる;m.p. = 214-215℃。
出発物質1-ベンジル-4-シアノ-4-フェニルピペリジン 塩酸塩から計算した全収率:理論量の78.5%。
実施例3
4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン 塩基
水酸化カリウム6.3 gおよび4-メチル-2-ペンタノン15 mlを、4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン ジオキサレート7.5 gの水(30 ml)溶液に20℃で加える。混合物を撹拌し、相を沈降により分離し、水相を廃棄する。有機相を濃縮乾固し、油状の残渣をトルエン15 ml中に採取する。トルエン溶液を硫酸マグネシウムで乾燥する。無機物をろ去し、沈殿物をトルエン5 mlですすぎ、濃縮乾固する。このようにして4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン 塩基である、無色の油3.8 gが、97%を超える純度で得られる。
実施例4
4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン セスキオキサレート 1水和物
実施例2の工程(a)で得られた1-ベンジル-1-メトキシカルボニルアミノ-4-フェニルピペリジン2.1 kgのテトラヒドロフラン(5 l)溶液を、還流点で、テトラヒドロフラン4.75 lおよび水素化リチウムアルミニウム368.5 gの混合物に加える。この混合物を0℃に冷却し、テトラヒドロフラン中に希釈した水368 mlおよびテトラヒドロフラン中に希釈した15% 水酸化ナトリウム溶液368 mlを、最初に非常にゆっくり加え、テトラヒドロフラン中に希釈した水736 mlを最後に加える。塩をろ過により除去し、テトラヒドロフランで洗浄し、有機相を合せて濃縮乾固し、残渣をトルエン7 l中に採取して水洗し、トルエンを濃縮乾固する。油をアセトン12 l中に採取し、シュウ酸 583 gを加える。析出物をろ取し、次いでメタノール(14 l)中で直接用いる。水50%含有5% Pd/C 280 gを加える。この混合物を45℃で、大気圧下に24時間水素添加し、次いで水3.36 lを加え、反応混合物を30 分間還流する。この温度で混合物をろ過し、メタノールを蒸留により除去し、実質的に水相を95℃に加熱する。n-ブタノール1.4 lを加え、その間温度を95℃に維持し、次いで混合物を加熱還流し、20℃に冷却し、析出物をろ取し、9/1 (v/v)ブタノール/水混液で洗浄し、60℃で真空下に乾燥する。このようにして4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン セスキオキサレート 1水和物1.34 kgが得られる; m.p. = 252〜254℃ (キャピラリー)
実施例5
4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン ジオキサレート
水素化リチウムアルミニウムのテトラヒドロフラン2モルとの錯体の1モル トルエン溶液7.0 lを、1-ベンジル-1-メトキシカルボニルアミノ-4-フェニルピペリジン1.5 kgのトルエン(8 l)溶液に、1時間に亘り加えて加熱還流する。還流を1時間維持し、次いで混合物を30℃に冷却し、水675 gを非常にゆっくり加える。この混合物を20℃に冷却し、次いで不溶物をろ過により分離する。
ギ酸427.3 gおよび水4.47 lでトルエン相を抽出し、1-ベンジル-4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン ギ酸塩の溶液6.05 kgを得る。この溶液を、予め85℃に加熱した5% Pd/BaSO4 81 gおよび水0.7 lの混合物に、撹拌しながら加える。さらに5% Pd/BaSO4 50.4 gおよびギ酸219 gを85℃で徐々に加える。この混合物を85℃で12時間加熱し、次いで室温に放冷し、95%硫酸470 gを加える。この混合物をろ過し、約3.4 lになるまで真空下に濃縮し、次いでメチル-2-ペンタノン3.4 lを加え、30%水酸化ナトリウムの添加により混合物のpHを14にする。水相を沈降により分離し、この相を4-メチル-2-ペンタノンで再抽出し、合せた有機相を共沸蒸留により乾燥する。このようにして得られた溶液を、シュウ酸0.82 kgの無水エタノール(7 l)溶液に注ぎ、このようにして得られる析出物をろ取し、エタノールで洗浄し、真空下に70℃で乾燥する。このようにして4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジン ジオキサレート1.52 kgが得られる; m.p. = 214〜215℃。

Claims (6)

  1. 式(II):
    Figure 0004307996
    の1-ベンジル-4-シアノ-4-フェニルピペリジンを、酸性媒体中でアミドに加水分解し、このようにして得られる式(III):
    Figure 0004307996
    の1-ベンジル-4-フェニル-4-ピペリジンカルボキシアミドを、式(IV):
    Alk-OM (IV)
    [式中、Alkは(C1〜C3)アルキルであり、Mはアルカリ金属である]
    のアルカリ金属アルコキサイドの存在下に臭素で処理することを特徴とする、式(I):
    Figure 0004307996
    [式中、Alkは炭素原子1〜3のアルキルを表す]
    の4-アルコキシカルボニルアミノ-1-ベンジル-4-フェニルピペリジンの製造方法。
  2. 加水分解が、80〜100℃でトルエン中、硫酸および酢酸を用いて行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. ナトリウムもしくはカリウムメトキサイドまたはナトリウムもしくはカリウムエトキサイドが、アルカリ金属アルコキサイドとして用いられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. (a) 請求項1に記載の式(II)の1-ベンジル-4-シアノ-4-フェニルピペリジンを、酸性媒体中でアミドに加水分解し、請求項1に記載の式(III)の1-ベンジル-4-フェニル-4-ピペリジンカルボキシアミドを、臭素とアルカリ金属 (C1〜C3)アルコキサイドで処理し;次いで
    (b) このようにして得られる4-(C1〜C3)アルコキシカルボニルアミノ-1-ベンジル-4-フェニルピペリジンを、混合水素化物であってもよい水素化金属またはトルエン中の70%溶液としての水素化ナトリウム ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムで還元し、このようにして得られ、任意にその塩の一つの形態にあってもよい1-ベンジル-4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンを、接触還元によって脱ベンジル化し、このようにして得られる4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンを、遊離塩基の形態か、またはその塩の一つの形態で単離し、任意に遊離塩基に変換することを特徴とする、4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンおよびその塩の製造方法。
  5. 工程(b)において、還元が水素化リチウムアルミニウムまたはトルエン中の70%溶液としての水素化ナトリウム ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムを用いて行われ、脱ベンジル化がギ酸を用いるか、またはパラジウムの存在下に水素雰囲気下で行われることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. (a') 塩酸塩の中和によってその場で作られる1-ベンジル-4-シアノ-4-フェニルピペリジンを、80〜100℃でトルエン中、94〜96% 硫酸および酢酸で処理し、このようにして得られる1-ベンジル-4-フェニル-4-ピペリジンカルボキシアミドを、ナトリウムメトキサイドの存在下に臭素で処理し;次いで、
    (b') このようにして得られる1-ベンジル-4-メトキシカルボニルアミノ-4-フェニルピペリジンを、90〜100℃の温度でトルエン中、トルエン中の70%溶液としての水素化ナトリウム ビス(2-メトキシエトキシ)アルミニウムで還元し、このようにして得られる1-ベンジル-4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンまたはその塩の一つを、パラジウムの存在下にギ酸を用いて脱ベンジル化し、4-メチルアミノ-4-フェニルピペリジンを遊離塩基の形態またはその塩の一つの形態で単離し、塩を任意に遊離塩基に変換することを特徴とする、請求項4に記載の方法。
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