JP2004277353A - ピリジルピペリドン化合物の製造法 - Google Patents
ピリジルピペリドン化合物の製造法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004277353A JP2004277353A JP2003071749A JP2003071749A JP2004277353A JP 2004277353 A JP2004277353 A JP 2004277353A JP 2003071749 A JP2003071749 A JP 2003071749A JP 2003071749 A JP2003071749 A JP 2003071749A JP 2004277353 A JP2004277353 A JP 2004277353A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- formula
- compound represented
- reaction
- producing
- compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- OZKIOTJRWABBSH-UHFFFAOYSA-N COC(C(CN(CC1)c2ccncc2)C1=O)=O Chemical compound COC(C(CN(CC1)c2ccncc2)C1=O)=O OZKIOTJRWABBSH-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医薬中間体として有用なピリジルピペリドンの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
後記式(B)で示されるピリジルピペリドン化合物は医薬中間体として有用な化合物である(例えば、特許文献1参照)。また、2−アミノピリジン−N,N−ジプロピオン酸ジメチルからN−(2−ピリジル)−3−メトキシカルボニル−4−ピペリドンを製造する方法が知られている(非特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特表2001−504806号公報(第27頁実施例25参照)
【非特許文献1】
J.Heterocyclic Chem.,27,1885(1990)(1886頁参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、医薬中間体として有用な式(B)
で示されるピリジルピペリドン化合物を製造する方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、医薬中間体として有用な式(B)で示されるピリジルピペリドン化合物の製造法について鋭意検討した。その結果、後記式(A)で示される化合物と塩基とを反応させて得られる式(C)
(式中、RはC1−C4アルキル基を表す。)
で示される化合物を、酸性条件下で加水分解脱炭酸反応させることにより式(B)で示されるピリジルピペリドン化合物が収率よく得られることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
即ち、本発明は式(A)
(式中、RはC1−C4アルキル基を表す。)
で示される化合物と塩基とを反応させ(第1工程)、次いで酸性条件下で加水分解反応させる(第2工程)ことを特徴とする、式(B)
で示されるピリジルピペリドン化合物の製造法(以下、本発明製造法と記す。)、及び式(C)
(式中、RはC1−C4アルキル基を表す。)
で示される化合物又はその塩を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明製造法は、式(A)
(式中、RはC1−C4アルキル基を表す。)
で示される化合物と塩基とを反応させて式(C)
(式中、RはC1−C4アルキル基を表す。)
で示される化合物又はその塩を製造する第1工程と、これを酸性条件下で加水分解反応させて式(A)で示されるピリジルピペリドン化合物を製造する第2工程とからなる。
【0008】
本発明において、式(C)で示される化合物の塩とは、例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。また、式(C)で示される化合物の塩の構造は、エノール型の塩の構造であり得る。
【0009】
まず、第1工程について説明する。
第1工程の式(A)で示される化合物と塩基との反応は、通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類及びヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類が挙げられる。
該反応に用いられる溶媒の量は、式(A)で示される化合物1重量部に対して、通常2〜10重量部の割合である。
【0010】
該反応に用いられる塩基としては、例えばアルカリ金属水素化物及びアルカリ金属アルコキシドが挙げられる。アルカリ金属水素物としては、例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム及び水素化カリウムが挙げられる。また、アルカリ金属アルコキシドとしては、例えばリチウムアルコキシド(リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、リチウムプロポキシド、リチウムイソプロポキシド、リチウムブトキシド等)、ナトリウムアルコキシド(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムイソプロポキシド、ナトリウムブトキシド等)、及びカリウムアルコキシド(カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド、カリウムイソプロポキシド、カリウムブトキシド等)が挙げられる。アルカリ金属アルコキシドを塩基として用いる場合には、式(C)で示される化合物の収率の点から式ROX(式中、Rは式(A)のRと同じC1−C4アルキル基を表し、Xはアルカリ金属原子を表す。)で示される化合物を用いるのが好ましい。
該反応に用いられる塩基の量は、式(A)で示される化合物1モルに対して通常1〜3モルの割合である。
【0011】
該反応の反応温度は、通常70〜150℃の範囲の範囲である。
さらに、該反応においては、反応の進行にしたがって生成する式ROH(式中、Rは式(A)のRと同じC1−C4アルキル基を表す。)で示されるアルコール化合物を反応系外に除去しながら行うこともできる。生成する式ROHで示されるアルコール化合物を反応系外に除去する方法としては、例えば、生成する式ROHで示されるアルコール化合物の沸点以上の温度で反応を行い反応系外に留去する方法、反応溶媒の沸点以上の温度で反応を行い反応溶媒と共に式ROHで示されるアルコール化合物を反応系外に留去する方法、還流中の溶媒をモレキュラーシーブス等で処理することにより式ROHで示されるアルコール化合物を除去する方法が挙げられる。
該反応時間の範囲は、通常1〜12時間の範囲である。
反応終点は、反応混合物中の式(A)で示される化合物の存在量を液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等により追跡して確認することができる。該反応は例えば、塩基を含有する溶液に式(A)を滴下し攪拌する方法が挙げられる。
【0012】
第1工程の反応により得られる反応混合物は、例えば以下の操作に付すことにより、式(C)
(式中、RはC1−C4アルキル基を表す。)
で示される化合物又はその塩を単離することができる。
(1)第1工程の反応混合物を20〜40℃まで冷却し、得られた固体を濾過し乾燥することにより式(C)で示される化合物の塩を単離することができる。
単離された式(C)で示される化合物の塩は、0℃〜室温程度の温度で酸性水(例えば塩酸、硫酸水等)と混合することにより、式(C)で示される化合物に誘導することができる。
【0013】
(2)第1工程の反応混合物を0℃〜室温程度の温度で酸性水(例えば塩酸、硫酸水等)に注加し、有機溶媒抽出して、乾燥した後、濃縮することにより、式(C)で示される化合物を単離することができる。単離された式(C)で示される化合物はクロマトグラフィー等によりさらに精製することもできる。
【0014】
次に、第2工程について説明する。
第2工程の反応は式(C)
(式中、RはC1−C4アルキル基を表す。)
で示される化合物を酸性条件下で加水分解脱炭酸反応させることを特徴とする。第2工程の反応には式(C)で示される化合物が用いられるが、該反応には単離された式(C)で示される化合物が用いることができるほか、第1工程の反応混合物を酸で中和した式(C)で示される化合物を含有する溶液をそのまま用いることもできる。
【0015】
第2工程の反応は、酸性水の存在下で行われる。反応に用いられる酸性水としては、例えば塩酸、硫酸水等の無機酸の水溶液が挙げられる。反応に用いられる酸の量は、第2工程の反応の原料化合物として式(C)で示される化合物を用いる場合には式(C)で示される化合物1モルに対して酸が通常2〜5モルの割合である。
該反応には水の他に、水以外の溶媒が存在していてもよい。この場合に用いられる水以外の溶媒としては、例えば1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類が挙げられる。
該反応の反応温度は通常90〜110℃の範囲であり、反応時間は通常5〜15時間の範囲である。
反応終点は、反応混合物中の式(C)で示される化合物の存在量を液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等により追跡して確認することができる。第2工程の反応終了後は、例えば反応混合物に塩基性水(例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液)を加えて反応混合物を塩基性とした後、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥した後、濃縮する等の後処理操作を行うことにより式(B)で示されるピリジルピペリドン化合物を単離することができる。単離された式(B)で示されるピリジルピペリドン化合物はクロマトグラフィー等によりさらに精製することもできる。
【0016】
本発明製造法の原料化合物である、式(A)で示される化合物は例えばJ.Am.Chem.Soc.、104,798−807(1982)に記載された公知化合物又は該文献に記載の方法に準じて製造することができる。
【0017】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0018】
実験例1
トルエン48gと28重量%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液9.6gとを混合し、この混合物を濃縮した。この残渣に85〜95℃で、式(1)
で示される化合物12gとトルエン12gとの混合物を2時間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、85〜95℃で2時間攪拌した。その後、反応混合物を約40℃まで冷却した。生じた結晶を濾過により集めて、乾燥し、式(2)で示される化合物10.6gを得た。式(2)で得られた化合物を一部とり、水に溶解して式(3)で示される化合物の水溶液を得た。
この水溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を乾燥した後、濃縮して、式(3)で示される化合物を得る。
【0019】
1H−NMR(D2O)δ(ppm):2.31(2H,t)、3.44(2H,t)、3.68(3H,s)、3.98(2H,s)、6.72(2H,d)、8.05(2H,d)
【0020】
MS(LC/MS):235(M+H)
【0021】
実験例2
トルエン96gと28重量%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液19.2gとを混合し、この混合物を濃縮した。この残渣に85〜95℃で、式(1)で示される化合物26.2gとトルエン26.2gとの混合物を2時間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、85〜95℃で2時間攪拌した。この反応混合物を室温まで放冷した。
一方、35%塩酸31.2gと水93.6gとを混合し、前記の反応混合物を15〜30℃で徐々に滴下した。滴下終了後、分液して水層を採った。この水層を95〜103℃で10時間攪拌した。その後、反応混合物に48%水酸化ナトリウム水溶液pHが11になるように加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を濃縮して、式(B)で示されるピリジルピペリドン化合物15.7gを得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ(ppm):2.42(4H,t)、3.72(4H,t)、6.87(2H,d)、8.19(2H,d)
MS(EI):176(M+)
【0022】
【発明の効果】
本発明製造方法により、医薬中間体として有用な式(B)で示されるピリジルピペリドン化合物を製造することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は医薬中間体として有用なピリジルピペリドンの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
後記式(B)で示されるピリジルピペリドン化合物は医薬中間体として有用な化合物である(例えば、特許文献1参照)。また、2−アミノピリジン−N,N−ジプロピオン酸ジメチルからN−(2−ピリジル)−3−メトキシカルボニル−4−ピペリドンを製造する方法が知られている(非特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特表2001−504806号公報(第27頁実施例25参照)
【非特許文献1】
J.Heterocyclic Chem.,27,1885(1990)(1886頁参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、医薬中間体として有用な式(B)
で示されるピリジルピペリドン化合物を製造する方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、医薬中間体として有用な式(B)で示されるピリジルピペリドン化合物の製造法について鋭意検討した。その結果、後記式(A)で示される化合物と塩基とを反応させて得られる式(C)
(式中、RはC1−C4アルキル基を表す。)
で示される化合物を、酸性条件下で加水分解脱炭酸反応させることにより式(B)で示されるピリジルピペリドン化合物が収率よく得られることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
即ち、本発明は式(A)
(式中、RはC1−C4アルキル基を表す。)
で示される化合物と塩基とを反応させ(第1工程)、次いで酸性条件下で加水分解反応させる(第2工程)ことを特徴とする、式(B)
で示されるピリジルピペリドン化合物の製造法(以下、本発明製造法と記す。)、及び式(C)
(式中、RはC1−C4アルキル基を表す。)
で示される化合物又はその塩を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明製造法は、式(A)
(式中、RはC1−C4アルキル基を表す。)
で示される化合物と塩基とを反応させて式(C)
(式中、RはC1−C4アルキル基を表す。)
で示される化合物又はその塩を製造する第1工程と、これを酸性条件下で加水分解反応させて式(A)で示されるピリジルピペリドン化合物を製造する第2工程とからなる。
【0008】
本発明において、式(C)で示される化合物の塩とは、例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩が挙げられる。また、式(C)で示される化合物の塩の構造は、エノール型の塩の構造であり得る。
【0009】
まず、第1工程について説明する。
第1工程の式(A)で示される化合物と塩基との反応は、通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類及びヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類が挙げられる。
該反応に用いられる溶媒の量は、式(A)で示される化合物1重量部に対して、通常2〜10重量部の割合である。
【0010】
該反応に用いられる塩基としては、例えばアルカリ金属水素化物及びアルカリ金属アルコキシドが挙げられる。アルカリ金属水素物としては、例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム及び水素化カリウムが挙げられる。また、アルカリ金属アルコキシドとしては、例えばリチウムアルコキシド(リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、リチウムプロポキシド、リチウムイソプロポキシド、リチウムブトキシド等)、ナトリウムアルコキシド(ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムイソプロポキシド、ナトリウムブトキシド等)、及びカリウムアルコキシド(カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド、カリウムイソプロポキシド、カリウムブトキシド等)が挙げられる。アルカリ金属アルコキシドを塩基として用いる場合には、式(C)で示される化合物の収率の点から式ROX(式中、Rは式(A)のRと同じC1−C4アルキル基を表し、Xはアルカリ金属原子を表す。)で示される化合物を用いるのが好ましい。
該反応に用いられる塩基の量は、式(A)で示される化合物1モルに対して通常1〜3モルの割合である。
【0011】
該反応の反応温度は、通常70〜150℃の範囲の範囲である。
さらに、該反応においては、反応の進行にしたがって生成する式ROH(式中、Rは式(A)のRと同じC1−C4アルキル基を表す。)で示されるアルコール化合物を反応系外に除去しながら行うこともできる。生成する式ROHで示されるアルコール化合物を反応系外に除去する方法としては、例えば、生成する式ROHで示されるアルコール化合物の沸点以上の温度で反応を行い反応系外に留去する方法、反応溶媒の沸点以上の温度で反応を行い反応溶媒と共に式ROHで示されるアルコール化合物を反応系外に留去する方法、還流中の溶媒をモレキュラーシーブス等で処理することにより式ROHで示されるアルコール化合物を除去する方法が挙げられる。
該反応時間の範囲は、通常1〜12時間の範囲である。
反応終点は、反応混合物中の式(A)で示される化合物の存在量を液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等により追跡して確認することができる。該反応は例えば、塩基を含有する溶液に式(A)を滴下し攪拌する方法が挙げられる。
【0012】
第1工程の反応により得られる反応混合物は、例えば以下の操作に付すことにより、式(C)
(式中、RはC1−C4アルキル基を表す。)
で示される化合物又はその塩を単離することができる。
(1)第1工程の反応混合物を20〜40℃まで冷却し、得られた固体を濾過し乾燥することにより式(C)で示される化合物の塩を単離することができる。
単離された式(C)で示される化合物の塩は、0℃〜室温程度の温度で酸性水(例えば塩酸、硫酸水等)と混合することにより、式(C)で示される化合物に誘導することができる。
【0013】
(2)第1工程の反応混合物を0℃〜室温程度の温度で酸性水(例えば塩酸、硫酸水等)に注加し、有機溶媒抽出して、乾燥した後、濃縮することにより、式(C)で示される化合物を単離することができる。単離された式(C)で示される化合物はクロマトグラフィー等によりさらに精製することもできる。
【0014】
次に、第2工程について説明する。
第2工程の反応は式(C)
(式中、RはC1−C4アルキル基を表す。)
で示される化合物を酸性条件下で加水分解脱炭酸反応させることを特徴とする。第2工程の反応には式(C)で示される化合物が用いられるが、該反応には単離された式(C)で示される化合物が用いることができるほか、第1工程の反応混合物を酸で中和した式(C)で示される化合物を含有する溶液をそのまま用いることもできる。
【0015】
第2工程の反応は、酸性水の存在下で行われる。反応に用いられる酸性水としては、例えば塩酸、硫酸水等の無機酸の水溶液が挙げられる。反応に用いられる酸の量は、第2工程の反応の原料化合物として式(C)で示される化合物を用いる場合には式(C)で示される化合物1モルに対して酸が通常2〜5モルの割合である。
該反応には水の他に、水以外の溶媒が存在していてもよい。この場合に用いられる水以外の溶媒としては、例えば1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類が挙げられる。
該反応の反応温度は通常90〜110℃の範囲であり、反応時間は通常5〜15時間の範囲である。
反応終点は、反応混合物中の式(C)で示される化合物の存在量を液体クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等により追跡して確認することができる。第2工程の反応終了後は、例えば反応混合物に塩基性水(例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液)を加えて反応混合物を塩基性とした後、有機溶媒抽出し、有機層を乾燥した後、濃縮する等の後処理操作を行うことにより式(B)で示されるピリジルピペリドン化合物を単離することができる。単離された式(B)で示されるピリジルピペリドン化合物はクロマトグラフィー等によりさらに精製することもできる。
【0016】
本発明製造法の原料化合物である、式(A)で示される化合物は例えばJ.Am.Chem.Soc.、104,798−807(1982)に記載された公知化合物又は該文献に記載の方法に準じて製造することができる。
【0017】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0018】
実験例1
トルエン48gと28重量%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液9.6gとを混合し、この混合物を濃縮した。この残渣に85〜95℃で、式(1)
で示される化合物12gとトルエン12gとの混合物を2時間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、85〜95℃で2時間攪拌した。その後、反応混合物を約40℃まで冷却した。生じた結晶を濾過により集めて、乾燥し、式(2)で示される化合物10.6gを得た。式(2)で得られた化合物を一部とり、水に溶解して式(3)で示される化合物の水溶液を得た。
この水溶液を酢酸エチルで抽出し、有機層を乾燥した後、濃縮して、式(3)で示される化合物を得る。
【0019】
1H−NMR(D2O)δ(ppm):2.31(2H,t)、3.44(2H,t)、3.68(3H,s)、3.98(2H,s)、6.72(2H,d)、8.05(2H,d)
【0020】
MS(LC/MS):235(M+H)
【0021】
実験例2
トルエン96gと28重量%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液19.2gとを混合し、この混合物を濃縮した。この残渣に85〜95℃で、式(1)で示される化合物26.2gとトルエン26.2gとの混合物を2時間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、85〜95℃で2時間攪拌した。この反応混合物を室温まで放冷した。
一方、35%塩酸31.2gと水93.6gとを混合し、前記の反応混合物を15〜30℃で徐々に滴下した。滴下終了後、分液して水層を採った。この水層を95〜103℃で10時間攪拌した。その後、反応混合物に48%水酸化ナトリウム水溶液pHが11になるように加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を濃縮して、式(B)で示されるピリジルピペリドン化合物15.7gを得た。
1H−NMR(DMSO−d6)δ(ppm):2.42(4H,t)、3.72(4H,t)、6.87(2H,d)、8.19(2H,d)
MS(EI):176(M+)
【0022】
【発明の効果】
本発明製造方法により、医薬中間体として有用な式(B)で示されるピリジルピペリドン化合物を製造することができる。
Claims (5)
- 第1工程の反応温度が70〜150℃である請求項1記載のピリジルピペリドン化合物の製造法。
- 第1工程の塩基がアルカリ金属アルコキシドである請求項1又は請求項2記載のピリジルピペリドン化合物の製造法。
- 第2工程の反応温度が90〜110℃である請求項1〜3いずれか1項記載のピリジルピペリドン化合物の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003071749A JP2004277353A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | ピリジルピペリドン化合物の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003071749A JP2004277353A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | ピリジルピペリドン化合物の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004277353A true JP2004277353A (ja) | 2004-10-07 |
Family
ID=33288109
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003071749A Pending JP2004277353A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | ピリジルピペリドン化合物の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004277353A (ja) |
-
2003
- 2003-03-17 JP JP2003071749A patent/JP2004277353A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2006136087A1 (fr) | Procede de preparation de la pregabaline et de son intermediaire et intermediaire | |
JP6269508B2 (ja) | 精製されたアミン化合物の製造方法 | |
JP2004518737A (ja) | 2−(4−クロロベンゾイルアミノ)−3−[2(1h)−キノールリノン−4−イル]プロピオン酸の製造方法 | |
CA2470560C (en) | A process for producing phenserine and its analog | |
JP2007210923A (ja) | 4−トリフルオロメチルニコチン酸又はその塩の製造方法 | |
GB2451384A (en) | 2-cyanophenylboronic acid with reduced impurities or ester thereof,and production method thereof | |
JP2002275132A (ja) | 高純度四級アンモニウム無機酸塩の製造方法 | |
JP2004277353A (ja) | ピリジルピペリドン化合物の製造法 | |
CN104703967A (zh) | 氟伏沙明游离碱的精制方法及利用其的高纯度马来酸氟伏沙明的制备方法 | |
US6686473B2 (en) | Process for the production of paroxetine | |
KR100995882B1 (ko) | 피타바스타틴 또는 그의 염의 중간체의 제조방법 | |
EP1732899B1 (en) | Process for preparing cyclohexanediacetic acid monoamide | |
WO2015012271A1 (ja) | 複素環化合物の製造方法 | |
JP2006249004A (ja) | 2−(4−シアノテトラヒドロピラン−4−イル)−2−オキソ酢酸エステル及びその製法 | |
WO2005016937A1 (fr) | Procede de synthese de 6-chloro-4-hydroxy-2-methyl-2h-thienol(2,3-e)-1,2-thiazine-1,1-dioxyde-3-carboxylate | |
JP5247817B2 (ja) | ピリド[2,1−a]イソキノリン誘導体の製造方法 | |
JP4307996B2 (ja) | 4−メチルアミノ−4−フェニルピペリジンの製造方法 | |
JPS6143162A (ja) | N‐置換アゼチジン‐3‐カルボン酸誘導体の製法 | |
JP2812761B2 (ja) | クロロマレエートまたはクロロフマレートまたはそれらの混合物を経るアニリノフマレートの製造方法 | |
JP2006312644A (ja) | β−ケトニトリル類の製法 | |
JPH10330313A (ja) | 安息香酸誘導体の製造方法 | |
CN116874366A (zh) | 米库氯铵中间体的合成方法 | |
JP3862818B2 (ja) | 光学活性1,2−シクロヘキサンジアミンを生成する方法 | |
KR20110134249A (ko) | 피타바스타틴 또는 그의 염의 중간체의 제조방법 | |
JPH09227490A (ja) | 3−(または4−)シアノベンズアルデヒドの製造方法 |