JP4307231B2 - 二成分現像用トナー、二成分現像剤、プロセスカートリッジ及び画像形成方法 - Google Patents

二成分現像用トナー、二成分現像剤、プロセスカートリッジ及び画像形成方法 Download PDF

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本発明は、電子写真等における画像形成方法及びそれに用いられる二成分現像トナー、二成分現像剤、プロセスカートリッジに関する。
従来、電子写真法としては、特許文献1〜3等に各種の方法が記載されているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像を乾式トナーを用いて現像し、紙等にトナー像を転写したのち、加熱、加圧等により定着し、コピーを得るものである。
電気的潜像を現像する方式には大別して、絶縁性有機液体中に各種の顔料や染料を微細に分散させた現像剤を用いる液体現像方式とカスケード法、磁気ブラシ法、パウダークラウド法等のように天然または合成樹脂にカーボンブラック等の着色剤を分散したトナーを用いる乾式現像方式があり、乾式現像方式には一成分現像方式とキャリアを用いる二成分現像方式がある。
トナー像を転写紙上に加熱定着する方法としては、大別して接触定着法と非接触定着法があり、前者は加熱ローラ定着、ベルト定着、後者はフラッシュ定着、オーブン(雰囲気)定着が挙げられる。
加熱ローラ定着方式はトナー像と加熱ローラが直接接触するため、極めて熱効率の良い定着方式であり、装置も小型化できるため、広く一般に用いられている。
しかしながら、近年省エネルギー化がますます進み、定着を行わない待機時には熱源を切るような場合がある。このような装置では、熱源を入れたら直ちに熱ローラが加熱され、ごく短時間で所望の温度に達する必要がある。
そのため、このような装置に用いられる定着装置は熱エネルギー効率を高めるため、トナー像支持面と接触する側の定着ローラの厚みを1.0mm以下とするような試みがなされている(例えば、特許文献4,5参照)。これにより、極短時間で所望の温度まで達することが可能となった。
しかし、定着ローラの厚みを1.0mm以下とすることでローラ自身の機械的強度が弱くなり、ローラ間に大きな荷重を加えるとローラが変形するため大きな荷重が加えられなくなった。
このため、このような定着装置に用いられるトナーは従来のトナーとは比較にならないほどの低温定着化が求められている。
この問題を解決する技術として、従来よりいくつかの提案がなされている。
例えば、ポリエステル樹脂と極性基を有するワックスから成る芯粒子を樹脂被覆し、ポリエステル樹脂とワックスの溶融粘度を規定したロール定着用トナー(例えば、特許文献6参照)、特定のポリエステル樹脂と離型剤から成り、ポリエステル樹脂の80〜120℃における溶融粘度と溶融粘度と温度のグラフの傾きと特定の離型剤の溶融粘度を規定したフィルム定着用トナー(例えば、特許文献7〜9参照)、特定のポリエステル樹脂と離型剤から成り、ポリエステル樹脂の80〜120℃における溶融粘度と溶融粘度と温度のグラフの傾きと特定の離型剤の溶融粘度を規定したフィルム定着用カプセルトナー(例えば、特許文献10参照)、特定のポリエステル樹脂と有機金属化合物、離型剤を含有し、ポリエステル樹脂の120〜150℃における溶融粘度と溶融粘度と温度のグラフの傾きと特定の離型剤の溶融粘度を規定したフィルム定着用トナー(例えば、特許文献11参照)、110〜130℃で測定された溶融粘度と温度の関係式を規定したスチレン−アクリル樹脂から成るトナー(例えば、特許文献12参照)、特定の荷電制御剤を含有し、平均粘度勾配を規定したトナー(例えば、特許文献13参照)が考案されている。
また、近年、ますます高画質化が進み、トナー粒径は小さくなる傾向にある。トナー粒径が小さい場合、定着ローラ間で加圧しても、トナー粒子に圧が加わり難いため、定着性が悪くなることが知られている。特に面圧を低くした定着装置の場合、この傾向が顕著となる。
さらに、近年ではカーボンブラックに変わる着色剤として、熱伝導性の良い黒色金属化合物微粉末を用いる試みが提案されている。また、近年、環境汚染や健康被害の問題が大きく取りざたされるようになり、トナーにおいても使用原材料の安全性に関する要求が高まっている。
トナーの黒色着色剤として多量に使用されているカーボンブラックには極微量の芳香族炭化水素が含有されており、この中には、3,4ベンツピレンのような発ガン性を指摘されている物質が含有されていることより、カーボンブラックを用いたトナーについて安全性を問題視する風潮が高まっている。
カーボンブラックに代わる非磁性の黒色顔料としては、FeTiOとFe−FeTiO固溶体との混合組成を有する多結晶粒子からなる黒色顔料粒子粉末(特許文献14参照)が、そして、Mnを含有するヘマタイト構造を有する黒色粒子粉末(特許文献15,16)が記載されている。
特許文献14に記載の黒色顔料は、マグネタイトに酸化チタンを被覆するか又はマグネタイトと酸化チタンを混合して非酸化性雰囲気で焼成して得られるFeTiOとFe−FeTiO固溶体との混合組成を有する多結晶粒子からなる黒色顔料粒子粉末に関するものであり、安全、無害な酸化鉄と酸化チタンを主成分とするものであるので、安全性については問題になるものではないが、凝集性の強いマグネタイトを主原料にし、酸化チタンを被覆したマグネタイトを700℃以上の高温度で焼成を行っているものであるため、ヘマタイトが生成し、色調が赤みになり、黒色度が不足したものであり、さらには粒子間同士の焼結あるいは合一化が生じた粒子しか得られず、均一に単分散させるという点で問題があるものであった。また、特許文献15及び16に記載の黒色顔料には環境汚染物質であるMnを多量に含有するものであるので、安全、無害な顔料とは言い難いものである。
特許文献17では平均粒径0.1〜0.5μmのFeTiOとFe−FeTiO固溶体との混合物が提案されているが、この黒色顔料はTi原子換算でFe原子に対して10〜45重量%のチタン成分を含有するものでないため、L*値が18〜25であり、カーボンブラックなみの黒色度とは言えず不充分である。特許文献18から20では、FeOを25〜30%含有した磁性酸化鉄が提案されているが、これはチタン成分を10〜45重量%含有するものでないので、磁性トナーには有効であるが、非磁性二成分現像システムには使用できない。特許文献21、22では残留磁化6emu/g以下のマグネタイトが、特許文献23には内部にTi、表面にTiとFeからなる酸化鉄粒子が提案されているが、これらもチタン含有量が低すぎ、飽和磁化が80〜85emu/gと高く、磁性トナーには有効であるが、非磁性二成分現像システムには使用できない。特許文献24では、飽和磁化0.5〜10emu/g、粒径0.1〜0.4μm、FeTiOで被覆されたルチル型TiO混合相結晶が提案されており、充分な黒色度が得られているが、該トナー中の樹脂分の数平均分子量Mnが4000を超えるため、近年の省エネルギー化はますます進み、薄肉ローラ、低面圧の定着装置を使用した場合は充分な定着性を得ることが困難であり、そのため充分な黒色度を得ることができない。特許文献25では飽和磁化30emu/g以下の金属化合物を含有し、誘電損率50以下のトナーが提案されている。これにより、実施例記載のように定着速度を180mm/sec程度の中速に設定したときの画像の黒色度が充分であるトナーを得ることができたが、近年ますます高速化がすすみ、定着速度として400〜600mm/secが要求されるが、特許文献25に記載のトナーでは高速機においては充分な定着性が得られず、そのため充分な黒色度を得ることができない。特許文献26では飽和磁化40emu/g以下の金属化合物を20重量部以下含有するトナーにより、定着後のa*値が−3.0〜3.0、b*値が−3.0〜3.0のトナーが提案されているが、この範囲では赤み又は青みが強くカーボンブラックなみの黒色性とは言えない。特許文献27では、黒色ヘマタイト粒子に黒色含水酸化鉄粒子粉末が考案されているが、実質は心材がマンガンであり安全性に問題が残る。
一方、マグネタイトは安全、無害な酸化鉄を主成分とする黒色顔料であるが、高い磁性を有するため、粒子同士が再凝集して、均一な分散体が得難いという問題がある。又、マグネタイトは導電性能を有するため、絶縁性乃至は高抵抗を必要とする上記二成分現像方式や非磁性一成分現像方式のトナーの着色剤としては使用できないものである。
米国特許第2297691号明細書 特公昭49−23910号公報 特公昭43−24748号公報 特開2002−82474号公報 特開平9−222750号公報 特許第2743476号公報 特開平3−122661号公報 特開平4−85550号公報 特公平8−16804号公報 特公平8−12459号公報 特公平7−82250号公報 特公平7−72809号公報 特開平10−246989号公報 特開平3−2276号公報 特開平8−143316号公報 特開2000−10344号公報 特許第2736680号公報 特許第3101782号公報 特許第3108823号公報 特許第3174960号公報 特許第3224774号公報 特許第3261088号公報 特開2000−319021号公報 特開2002−129063号公報 特開2002−189313号公報 特開2002−296582号公報 特開2000−10344号公報
従って、本発明は、二成分現像方式のトナーの着色剤として多量に使用されているカーボンブラックに代わる環境並びに人体に対し安全、無害で、且つ、帯電性能の良好な黒色顔料を使用した二成分現像用トナー及び現像剤を提供するものである。さらに本発明は、薄肉、低面圧ローラを用いた、定着装置を用いても、定着性及び耐熱保存性に優れたトナー及び定着方法を提供するものである。
即ち、上記課題は、本発明の(1)「少なくともバインダー樹脂と着色剤とを含有する二成分現像用トナーであって、該トナーはGPCにより測定した数平均分子量Mnが2500〜3800の範囲にあり、飽和磁化σsが0.1〜5.0emu/gであり、かつ、トナー全体に対する前記着色剤の含有量が21〜30重量%であり、該着色剤は波長分散型蛍光X線法においてチタン成分をTi原子換算でFe原子に対して10〜45重量%含有する黒色酸化鉄化合物であることを特徴とする静電荷像二成分現像用トナー」、
(2)「150℃、荷重2160gで測定したときのMI値(メルトインデックス値)が10〜20(g/min)であることを特徴とする前記第(1)項に記載のトナー」により達成される。
また、上記課題は、本発明の(3)「前記第(1)項または第(2)項に記載のトナー及びキャリアを含有してなることを特徴とする二成分現像剤」により達成される。
また、上記課題は、本発明の(4)「前記第(1)項または第(2)に記載のトナーが充填されたことを特徴とするトナー容器」、
また、上記課題は、(5)「外部より帯電部材に電圧を印加し被帯電体に帯電を行う帯電工程と、帯電している被帯電体に静電荷像を形成する工程と、静電荷像をトナー又は現像剤によって現像してトナー画像を形成する現像工程と、外部より転写部材に電圧を印加しトナー画像を転写体上に転写する転写工程と、転写後の被帯電体表面をクリーニング部材でクリーニングするクリーニング工程と、トナー画像を加熱定着する定着工程からなる画像形成方法において、該トナー又は現像剤が前記第(1)項または第(2)に記載の二成分現像用トナー又は前記第(3)項に記載の現像剤であることを特徴とする画像形成方法」、(6)「該定着工程が、トナー像を担持した支持体を、2本のローラの間を通過させることによってトナー像の加熱定着を行う定着装置であり、トナー像支持面と接触する側の定着ローラの厚みが1.0mm以下、2本のローラ間に加える面圧(ローラ荷重/接触面積)が1.5×105Pa以下であることを特徴とする前記第(5)項に記載の画像形成方法」、(7)「該画像形成方法において、トナー像が転写体上に転写された後の被帯電体表面をクリーニングして被帯電体表面上のトナー又は現像剤を回収し、回収したトナー又は現像剤を該現像手段に供給して現像工程に使用するリサイクルシステムを有することを特徴とする前記第(5)項または第(6)項に記載の画像形成方法」、(8)「該帯電工程が、帯電部材を被帯電体に接触させて外部より帯電部材に電圧を印加し、被帯電体を帯電することを特徴とする前記第(5)項乃至第(7)項の何れかに記載の画像形成方法」、(9)「静電潜像担持体上の静電潜像をトナーまたは現像剤により現像し、転写装置を介して該現像画像を転写材へ静電転写する工程の際に、該静電潜像担持体と転写装置とが当接することを特徴とする前記第(5)項乃至第(8)項の何れかに記載の画像形成方法」により達成される。
また、上記課題は、本発明の(10)「感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、トナー又は現像剤を保持し、該トナー又は現像剤は、前記第(1)項または第(2)項に記載のトナー又は前記第(3)項に記載の現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジ」により達成される。

以下の詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明により、二成分現像方式のトナーの着色剤として多量に使用されているカーボンブラックに代わる環境並びに人体に対し安全、無害で、且つ、帯電性能の良好な黒色顔料を使用した二成分現像用トナー及び現像剤を提供することができ、さらに薄肉、低面圧ローラを用いた、定着装置を用いても、定着性及び耐熱保存性に優れたトナー及び定着方法を提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
少なくともバインダー樹脂と荷電制御剤と着色剤を含有する二成分現像用トナーにおいて、カーボンブラックに変わる新規な黒色酸化物としては、波長分散型蛍光X線法においてチタン成分をTi原子換算でFe原子に対して10〜45重量%含有する黒色酸化鉄化合物を含有することにより、低磁性でかつ黒色度の高いトナーが得られるので、現像能力が高く、二成分現像剤に好適に使用することができる。さらにチタンは熱伝導性が良好なために低温定着性が向上するため、高速機や省エネルギー型の低面圧の定着機においても充分に定着し、これにより黒色度を充分に得ることができる。さらに該トナーのGPCにより測定した数平均分子量Mnが2500〜4000の範囲にあることにより、樹脂としての低温定着性が向上するとともに、バインダー樹脂に対する着色剤の分散性が向上するため黒色度の高いトナーを得ることができる。これは生産時の混練工程において10〜10poise程度の適度な溶融粘度が得られるため着色剤の分散性が良好になるためである。
黒色酸化物のチタン化合物の量は、チタン成分をTi原子換算でFe原子に対して10〜45重量の範囲が好ましい。10重量%未満の場合には、得られる黒色顔料粒子粉末の磁化値が大きくなる。45重量%を超える場合には非磁性の黒色顔料粒子粉末が得られるが、TiOの生成量が多くなるためL*値が高くなる。L*値は明度をあらわし、好ましくはL*値が10〜20、さらに好ましくはL*値が10〜15である。
Ti原子換算でFe原子に対する比率は波長分散型蛍光X線分析装置を使用し、得られたメインピークを1モルあたりに換算し、その比率により求めることができる。
さらに、トナー飽和磁化σsが0.1〜5.0emu/gであることにより、トナー飛散を防止することができる。これは、二成分現像剤において、ごくわずかにトナーが磁化を有することにより、現像スリーブとの保持力が発生し、飛散を防止できるためである。トナー飽和磁化σsが0.1emu/g未満であると、その効果は不充分であり、5.0emu/gを超えると磁性が強くなるため現像能力低下する。本発明における飽和磁化とは例えば、多試料回転式磁化測定装置(東英工業株式会社 REM−1−10型)にて、測定磁場10KOeにおける飽和磁化をいう。
さらに、前記着色剤の含有量は21〜30重量%であることが好ましい。
トナーにおける黒色酸化鉄化合物の含有量が21重量%未満の場合、黒色度を充分に得ることができない。30重量%より多いとトナーの比重が大きくなってしまい、現像能力に不利である。
さらに150℃、荷重2170gで測定したときのMI値が10〜20(g/min)であることにより、さらに低温定着性が向上し、それにより黒色度が高くなり、その効果は特に高速機や省エネルギーシステムの低面圧定着方式において顕著である。10未満では低温定着性が充分に得られず、20を超えると耐ホットオフセット性に不利である。
黒色酸化物化合物の構造としては、Fe−FeTiO固溶体を含有する多結晶粒子粉末であることが黒色でありかつ非磁性であるという点から好ましい。
黒色酸化物化合物の黒色度を表す指標として、CIE 1976(L*、a*、b*)均等知覚色空間の明度L*値が10〜20、a*およびb*がいずれも−1.0〜1.0の範囲内にあることが好ましい。
黒色酸化物化合物の飽和磁化値は50.0emu/g以下であることが好ましい。
黒色酸化物化合物の平均1次粒子径は0.05〜2.0μmの範囲であることにより、トナーでの分散性に優れ、0.1〜0.5μm範囲にあることが特に好ましい。0.05μm未満であると、トナーが極端に硬くなり粉砕性が悪化する。2.0μmを超えると、熱伝導性に不利である。
黒色酸化物化合物の真比重4.0〜5.0g/cm、かさ密度0.5〜1.2g/cmの範囲にあることが好ましい。
本発明に係る黒色酸化鉄化合物は、例えば、粒子表面をチタン化合物で被覆したマグネタイト粒子粉末、マグネタイト粒子粉末とチタン化合物との混合粉末又は粒子表面をチタン化合物で被覆したヘマタイト粒子粉末を還元して得られた還元粉末のそれぞれを非酸化性雰囲気下700℃以上の温度で加熱焼成した後粉砕する方法によって得られる。粒子表面をチタン化合物で被覆したマグネタイト粒子粉末を原料として用いる場合には、磁化値が小さい粒子が得られやすく非磁性という点から好ましい方法である。
マグネタイト粒子粉末、ヘマタイト粒子粉末としては、粒状、球状、針状等いかなる形態の粒子でもよく、また、大きさは0.03〜1.5μm程度の粒子を使用することができる。
原料粒子のサイズと生成物粒子のサイズは、相関であり、小さいサイズの原料粒子を用いると小さいサイズの生成物粒子が、大きいサイズの原料粒子を用いると大きいサイズの生成物粒子が得られる傾向にある。
チタン化合物としては、チタンの含水酸化物、水酸化物、酸化物のいずれをも使用することができる。マグネタイト粒子粉末と混合する場合には水溶性のチタン化合物を用いるのが好ましい。非酸化性雰囲気としては、Nガス等を用いることができる。雰囲気が酸化性である場合には、目的とする黒色酸化鉄化合物を得ることができない。
加熱焼成温度は、700℃以上であることが必要である。700℃未満である場合には、酸化鉄とチタン化合物の固相反応が充分生起せず、目的とする黒色顔料粒子粉末が得られない。
粉砕は通常用いられるボールミル、アトライター、振動ミル等の粉砕機を用いて行うことができる。
上記方法において、必要により、加熱焼成前にあらかじめ周知の焼結防止剤で原料粒子を被覆しておいてもよい。この場合には、加熱焼成時における粒子及び粒子相互間の焼結を防止することが出来、分散性に優れた黒色顔料粒子粉末を得ることができる。本発明の目的とする黒色顔料粒子粉末の諸特性を損なわない焼結防止剤としては、Al、Ti、Si、Zr及びPから選ばれた元素の1種又は2種以上からなる化合物を用いることができる。焼結防止剤の量はFe及びTiに対して0.1〜15.0原子%である。充分な焼結防止効果を得るためには0.1原子%以上であることが好ましく、15.0原子%を超える場合には、生成する黒色顔料粒子粉末中にマグネタイトが混在し、非磁性の黒色酸化鉄化合物を得ることが困難となる。
更に、黒色度を高めるため、黒色染顔料、青色染顔料をメカノミル(岡田精工社製)又はメカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン社製)を用いて黒色顔料粒子粒子表面に固定させることが好ましい。黒色染顔料としては鉄黒、アニリンブラック、グラファイト、フラーレン等が、青色染顔料としてはコバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
また、本発明のトナーを混合して二成分現像剤として使用するキャリアとしては、ガラス、鉄、フェライト、ニッケル、ジルコン、シリカ等を主成分とする、粒径30〜1000μm程度の粉末、または、該粉末を芯材としてスチレン−アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフッ化ビニリデン系樹脂等をコーティングしたものから適宜選択して使用可能であるが、帯電能力の点から粒径30〜80μmが好ましい。
本発明のトナーは容器に充填され、トナーが充填された容器は画像形成装置とは別途に流通され、ユーザーが画像形成装置に装着して画像形成するのが一般的である。容器として用いられるのは限定的でなく、例えば従来のボトル型あるいはカートリッジあるいは減容可能なフレキシブルカートリッジなどが使用される。
また、画像形成方法とは電子写真法によって画像を形成するための装置であれば限定せず例えば複写機やプリンターなどが抱合される。
一例として図1を参照して説明する。
図1のデジタル複写機は、周知の電子写真方式を用い内部にドラム状感光体(1)を備えている。感光体(1)の周囲には矢印(A)で示す回転方向に沿って、電子写真複写行程を実施する帯電器(2)、露光手段(3)、現像手段(4)、転写手段(5)、クリーニング手段(6)、リサイクル手段(15)、および定着手段(10)が配置されている。
露光手段(3)は、複写機上面の原稿載置台(7)に置かれた原稿を読み取り手段(8)によって読み取られた画像信号を基に感光体(1)上に静電潜像を形成する。
感光体(1)上に形成された静電潜像は、現像手段(4)によってトナー像化され、そのトナー像が給紙装置(9)から給送されてくる転写紙に転写手段(5)によって静電転写される。トナー像が載った転写紙は、定着手段(10)に搬送、定着された後に、機外へ排出される。
一方、未転写部や汚れの付着した感光体(1)はクリーニング手段(6)によりクリーニングされ、クリーニングにより回収されたトナーはリサイクル手段(15)によりトナーホッパー部へ回収され、補給トナーと混合後、現像剤容器に戻され、次の作像ステップに入る。
さらに、近年オゾンの発生を低減化するために、前記帯電工程、転写工程、クリーニング工程において接触方式が有効に使用されており、帯電ローラーや帯電ブレード、転写ベルト、クリーニングブレードなどが使用されているが、これらの不具合として直接感光体に接触するために、トナーが融着するという問題が発生しやすい。しかし、本発明のトナーは着色剤として微小な金属材料を含有しているため、適度な削れ効果が得られるため、そのような不具合を発生しないため好ましい。また、リサイクルシステムにおいては従来、リサイクル経路による圧力でトナーが凝集しやすいという不具合が発生しやすかったが、本発明のトナーは微小な金属材料の硬度によりリサイクルトナーの凝集を防ぐことができるため好ましい。
前記帯電ローラーや帯電ブレード、転写ベルト、クリーニングブレードの材質としては導電性ゴムが好ましい。
該定着工程が、トナー像を胆持した支持体を、2本のローラの間を通過させることによってトナー像の加熱定着を行う定着装置であり、トナー像支持面と接触する側の定着ローラの厚みが1.0mm以下、2本のローラ間に加える面圧(ローラ荷重/接触面積)が1.5×105Pa以下である定着装置の例は、図2に示されるものである。(21)は定着ローラ、(22)は加圧ローラをそれぞれ表している。定着ローラ(21)はアルミニウム、鉄、ステンレス又は真鍮のような、高熱伝導体から構成された金属シリンダー(23)の表面にRTV(常温にて加硫ゴム)、シリコンゴム、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のようなオフセット防止層(24)が被覆されている。定着ローラ(21)の内部には、加熱ランプ(25)が配置されている。加圧ローラ(22)の金属シリンダー(26)は定着ローラ(21)と同じ材質が用いられる場合が多く、その表面にはPFA、PTFAなどのオフセット防止層(27)が被覆されている。また、必ずしも必要ではないが、加圧ローラ(22)の内部には加熱ランプ(28)が配置されている。
定着ローラと加圧ローラは図示してはいないが、両端のバネにより圧接され回転する。
この定着ローラ(21)と加圧ローラ(22)の間にトナー像(T)の付着支持体(S)(紙などの転写紙)を通過させ定着を行う。
本発明に用いられる定着装置は、定着ローラの金属シリンダーの厚みを1.0mm以下とすることにより、定着ローラの温度立ち上がり特性を改善したものであり、極めて短時間で所望の温度まで立ち上げることができる。
好ましい金属シリンダーの厚みは、用いる材料の強度、熱伝導率により異なるが0.2〜0.7mmが好ましい。
また、定着ローラと加圧ローラ間に加える荷重(面圧)は1.5×105Pa以下であることが好ましい。面圧はローラ両端に加えられる荷重をローラ接触面積で割った値である。
ローラ接触面積は、定着可能温度まで加熱したローラ間にOHP用紙のような、加熱により表面性の大きく変化するシートを通過させ、途中で停止し数10秒間保持した後排出し、表面性の変化した箇所の面積を求める。
ローラー面圧は高いほうがトナー像の定着には有利であるが、前記定着ローラの金属シリンダーの厚みを1.0mm以下とした定着装置では、ローラの歪みを、招くため大荷重は加えられず、その荷重は1.5×105Pa以下であり、好ましくは0.5〜1.0×105Paである。
本発明のトナーは、熱伝導性が良好のため、ローラー面圧が1.5×105Pa以下、好ましくは0.5〜1.0×105Paであっても良好な定着性が得られ、これにより着色度の高い画像を得ることができる。
本発明のトナーに用いられる樹脂としては、従来より公知の樹脂が使用される。例えば、スチレン、ポリ−α−スチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジェン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、石油樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラート樹脂などが挙げられるが、低温定着性を有利にするためには、特にポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
ポリエステル樹脂は、アルコールとカルボン酸との縮重合によって得られる。使用されるアルコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、1,4−ビス(ヒドロキシメタ)シクロヘキサン、及びビスフェノールA等のエーテル化ビスフェノール類、その他二価のアルコール単量体、三価以上の多価アルコール単量体を挙げることができる。また、カルボン酸としては、例えばマレイン酸、フマール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マロン酸等の二価の有機酸単量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸等の三価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。ポリエステル樹脂のTgは58〜75℃が好ましい。
以上の樹脂は単独使用も可能であるが二種類以上併用しても良い。
また、これら樹脂の製造方法も特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合いずれも使用できる。
本発明のトナーにおいては、極性を制御するために、極性制御を配合することが可能である。この場合の極性制御剤としては、例えばニグロシン系染料、四級アンモニウム塩、アミノ基含有のポリマー、含金属アゾ染料、サリチル酸の錯化合物、フェノール化合物などが挙げられる。
上記トナーには必要に応じてその他、添加剤を添加することも可能である。添加剤としては、シリカ、酸化アルミニウム類、酸化チタン類を例示することができる。高流動性を付与することを主目的する場合には疎水化処理シリカあるいはルチル型微粒子酸化チタンとして平均一次粒径が0.001〜1μm、好ましくは0.005〜0.1μmの範囲ものから適宜選択でき、特に有機シラン表面処理シリカあるいはチタニアが好ましく、通常0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜2重量%の割合で使用される。
(トナーの製造方法)
本発明の製造方法は、少なくとも結着剤樹脂、主帯電制御剤および顔料を含む現像剤成分を機械的に混合する工程と、溶融混練する工程と、粉砕する工程と、分級する工程とを有するトナーの製造方法が適用できる。また機械的に混合する工程や溶融混練する工程において、粉砕または分級する工程で得られる製品となる粒子以外の粉末を戻して再利用する製造方法も含まれる。
ここで言う製品となる粒子以外の粉末(副製品)とは溶融混練する工程後、粉砕工程で得られる所望の粒径の製品となる成分以外の微粒子や粗粒子や引き続いて行われる分級工程で発生する所望の粒径の製品となる成分以外の微粒子や粗粒子を意味する。このような副製品を混合工程や溶融混練する工程で原料と好ましくは副製品1に対しその他原材料99から副製品50に対し、その他原材料50の重量比率で混合するのが好ましい。
少なくとも結着剤樹脂、主帯電制御剤および顔料、副製品を含む現像剤成分を機械的に混合する混合工程は、回転させる羽による通常の混合機などを用いて通常の条件で行えばよく、特に制限はない。
以上の混合工程が終了したら、次いで混合物を混練機に仕込んで溶融混練する。溶融混練機としては、一軸、二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。
この溶融混練は、バインダー樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが重要である。具体的には、溶融混練温度は、結着剤樹脂の軟化点を参考に行うべきであり、軟化点より低温過ぎると切断が激しく、高温過ぎると分散が進まない。
以上の溶融混練工程が終了したら、次いで混練物を粉砕する。この粉砕工程においては、まず粗粉砕し、次いで微粉砕することが好ましい。この際 ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。
この粉砕工程が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中で分級し、もって所定の粒径の現像剤を製造する。
また、現像剤を調製する際には、現像剤の流動性や保存性、現像性、転写性を高めるために、以上のようにして製造された現像剤にさらに先に挙げた疎水性シリカ微粉末等の無機微粒子を添加混合してもよい。外添剤の混合は一般の粉体の混合機が用いられるがジャケット等装備して、内部の温度を調節できることが好ましい。外添剤に与える負荷の履歴を変えるには、途中または漸次外添剤を加えていけばよい。もちろん混合機の回転数、転動速度、時間、温度などを変化させてもよい。はじめに強い負荷を、次に比較的弱い負荷を与えても良いし、その逆でも良い。
使用できる混合設備の例としては、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサーなどが挙げられる。
トナーのMI値(メルトインデックス値)測定はJIS-K7210に準じて、TOYOSEIKI FLOW RATE COUNTER TYPE C-5059D(東洋精機製)を用い、荷重2160g、測定温度150℃、試料量5gにて測定した。
トナーのTHF可溶成分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による分子量分布において数平均分子量Mnの測定は、市販の単分散標準ポリスチレンを標準とし、以下の条件で行った。
検出器 SHODEX RI−71S
溶剤 テトラヒドロフラン
カラム KF−G+KF−807Lx3+KF800D
流速 1.0ml/分
試料 0.25%THF溶液
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、以降、「部」は、特に断わらない限り質量%を表す。
〈黒色酸化鉄化合物の製造例〉
《黒色酸化鉄化合物1〜5の製造例》
粒状ヘマタイト粒子粉末とチタン酸化物との混合粉末を窒素雰囲気下にて表1記載の焼成温度、焼成時間にて焼成し、ボールミルにて粉砕して黒色酸化鉄化合物を得た。
《黒色酸化鉄化合物6〜10の製造例》
粒状ヘマタイト粒子表面をチタン水酸化物で被覆したヘマタイト粒子粉末を還元して得られた還元粉末に、窒素雰囲気下にて表1記載の焼成温度、焼成時間にて焼成し、ボールミルにて粉砕後、メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン社製)にて600℃で青色染顔料(無金属フタロシアニンブルー)を黒色顔料粒子粒子表面に固定させた。
Figure 0004307231
参考例
(トナー処方)
スチレン−nブチルアクリレート共重合体(THF不溶解分20%) 63重量部
黒色酸化鉄化合物1 35重量部
カルナウバワックス 1重量部
荷電制御剤(クロム系アゾ染料) 1重量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて混練温度160℃で10分混練し、粉砕、分級し、9.5μmの重量平均粒径とした。その後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微粉末(R−972:クライアントジャパン製)0.5部を混合しトナーを得た。
(I)定着性の評価方法
図2に示される構成の定着器(面圧:0.7×105Pa.S)をimagio neo450((株)リコー製)に装着し、ヒーター温度を振ってコピーを行い定着画像を得る。
定着後の画像にメンデイングテープ(3M社製)を貼り、一定の圧力を掛けた後、ゆっくり引き剥がす。その前後の画像濃度をマクベス濃度計により測定し、下記式にて定着率を算出する。定着ローラの温度を段階的に下げて、下記式で示す定着率が80%以下となるときの温度を定着温度とする。(画像濃度=テープ付着前)
Figure 0004307231
なお、imagio neo450((株)リコー製)は転写ベルト、帯電ローラー、リサイクルシステムを搭載している。
(II)画像濃度:図2に示される構成の定着器(面圧:0.7×105Pa.S)をimagio neo450((株)リコー製)に装着し、100,000枚のコピー後のクロ部画像をマクベス濃度計にて測定した。画像濃度が大きいほうが着色力は大きい。
(III)L値:図2に示される構成の定着器(面圧:0.7×105Pa.S)をimagio neo450((株)リコー製)に装着し、100,000枚のコピー後のクロ部画像を定着紙をISO 12647-2TYPE1相当のアート紙として、トナーを付着量0.60〜0.85mg/cmで定着後、ISO 12647-1規定の測定方法に基づきX-Rite938(光源D50の2度視野)により測定した。本発明において使用したアート紙の実測値はL*値が93、a*値が0.3、b*値が0.2、光沢度が65%であった。
(IV)トナー飛散:図2に示される構成の定着器(面圧:0.7×105Pa.S)をimagio neo450((株)リコー製)に装着し、100、000枚のコピーを行いマシン前扉内側に添付した白紙の汚れをマクベス濃度計にて測定する。
白紙のマクベス濃度は0.07であり、この値が高いほどトナー飛散が悪い。
(V)磁気特性
磁気特性の測定には、理研電子(株)製の磁化測定装置BHU−60を用い、内径7mmφ、高さ10mmのセルに充填したトナーに、磁界を10kOeまで掃引した際の履歴曲線から、飽和磁化、残留磁化及び保磁力をそれぞれ求めた。
評価結果は最後に一覧で示す。
参考例2〜4
参考例1において使用したスチレン−nブチルアクリレート共重合体、ワックスを使用し、表2に記載の処方、混練条件にて参考例1と混練温度以外は同じ製造条件でトナーを作成した。
Figure 0004307231
参考例
スチレン−n−BMA−2EHA共重合体(THF不溶解分0%) 21重量部
ポリエステル樹脂(THF不溶解分30%) 38重量部
黒色酸化鉄化合物5 34重量部
ライスワックス 5重量部
荷電制御剤(クロム系アゾ染料) 2重量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて混練温度140℃で10分混練し、粉砕、分級し、7.2μmの重量平均粒径とした。その後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微粉末(R−972:クライアントジャパン製)0.5部と酸化チタン0.2部を混合しトナーを得た。
参考例
スチレン−nブチルアクリレート共重合体(THF不溶解分0%) 30重量部
ポリエステル樹脂(THF不溶解分30%) 30重量部
黒色酸化鉄化合物6 33重量部
ライスワックス 5重量部
荷電制御剤(クロム系アゾ染料) 2重量部
以上の処方で2軸エクストルーダーを用いて混練温度140℃で10分混練し、粉砕、分級し、8.5μmの重量平均粒径とした。その後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微粉末(R−972:クライアントジャパン製)0.5部と酸化チタン0.2部を混合しトナーを得た。
実施例1、2、3、4
ポリエステル樹脂A(THF不溶解分35%)、ポリエステル樹脂B(THF不溶解分0%)、及び他材料をを表3記載の処方にて2軸エクストルーダーを用いて表3記載の混練条件で混練し、粉砕、分級し、6.2μmの重量平均粒径とした。その後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微粉末(R−972:クライアントジャパン製)1.0部と酸化チタン0.2部を混合しトナーを得た。
Figure 0004307231
比較例1〜4
ポリエステル樹脂C(THF不溶解分50%)、ポリエステル樹脂D(THF不溶解分0%)、及び他材料を表4記載の処方にて2軸エクストルーダーを用いて表4記載の混練条件で混練し、粉砕、分級し、7.2μmの重量平均粒径とした。その後ヘンシェルミキサーを用い、シリカ微粉末(R−972:クライアントジャパン製)0.8部と酸化チタン0.2部を混合しトナーを得た。
Figure 0004307231
上記参考例1〜6、実施例1〜4の処方のトナーと平均粒径50μのフェライト粒子にシリコーン樹脂コートしたキャリアで4.0%トナー濃度で混合し、現像剤を作成した。
Figure 0004307231
Figure 0004307231
Figure 0004307231
*注(1):チタン成分量(重量%):Ti原子換算でFe原子に対してのチタン成分量
以上のように、本発明のトナーは定着性、トナー着色力、トナー飛散、画像濃度に優れる。
本発明におけるデジタル複写機である。 本発明に用いられる定着装置の1例を示す図である。
符号の説明
1 感光体
2 帯電器
3 露光手段
4 現像手段
5 転写手段
5a 転写ベルト
6 クリーニング手段
6a クリーニングブレード
6b クリーニングブラシ
7 原稿載置台
8 読み取り手段
9 給紙手段
10 定着手段
11 転写ユニット
14 廃棄トナータンク
15 リサイクル手段
A 回転方向
21 定着ローラ
22 加圧ローラ
23 金属シリンダー
24 オフセット防止層
25 加熱ランプ
26 金属シリンダー
27 オフセット防止層
28 加熱ランプ
T トナー像
S 付着支持体

Claims (10)

  1. 少なくともバインダー樹脂と着色剤とを含有する二成分現像用トナーであって、該トナーはGPCにより測定した数平均分子量Mnが2500〜3800の範囲にあり、飽和磁化σsが0.1〜5.0emu/gであり、かつ、トナー全体に対する前記着色剤の含有量が21〜30重量%であり、該着色剤は波長分散型蛍光X線法においてチタン成分をTi原子換算でFe原子に対して10〜45重量%含有する黒色酸化鉄化合物であることを特徴とする静電荷像二成分現像用トナー。
  2. 150℃、荷重2160gで測定したときのMI値(メルトインデックス値)が10〜20(g/min)であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 請求項1または2に記載のトナー及びキャリアを含有してなることを特徴とする二成分現像剤。
  4. 請求項1または2に記載のトナーが充填されたことを特徴とするトナー容器。
  5. 外部より帯電部材に電圧を印加し被帯電体に帯電を行う帯電工程と、帯電している被帯電体に静電荷像を形成する工程と、静電荷像をトナー又は現像剤によって現像してトナー画像を形成する現像工程と、外部より転写部材に電圧を印加しトナー画像を転写体上に転写する転写工程と、転写後の被帯電体表面をクリーニング部材でクリーニングするクリーニング工程と、トナー画像を加熱定着する定着工程からなる画像形成方法において、該トナー又は現像剤が請求項1または2に記載の二成分現像用トナー又は請求項に記載の現像剤であることを特徴とする画像形成方法。
  6. 該定着工程が、トナー像を担持した支持体を、2本のローラの間を通過させることによってトナー像の加熱定着を行う定着装置であり、トナー像支持面と接触する側の定着ローラの厚みが1.0mm以下、2本のローラ間に加える面圧(ローラ荷重/接触面積)が1.5×105Pa以下であることを特徴とする請求項に記載の画像形成方法。
  7. 該画像形成方法において、トナー像が転写体上に転写された後の被帯電体表面をクリーニングして被帯電体表面上のトナー又は現像剤を回収し、回収したトナー又は現像剤を該現像手段に供給して現像工程に使用するリサイクルシステムを有することを特徴とする請求項またはに記載の画像形成方法。
  8. 該帯電工程が、帯電部材を被帯電体に接触させて外部より帯電部材に電圧を印加し、被帯電体を帯電することを特徴とする請求項乃至の何れかに記載の画像形成方法。
  9. 静電潜像担持体上の静電潜像をトナーまたは現像剤により現像し、転写装置を介して該現像画像を転写材へ静電転写する工程の際に、該静電潜像担持体と転写装置とが当接することを特徴とする請求項乃至の何れかに記載の画像形成方法。
  10. 感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、トナー又は現像剤を保持し、該トナー又は現像剤は、請求項1または2に記載のトナー又は請求項に記載の現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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