JP4305573B1 - 継目無金属管の製造方法及びそれに用いられるポンチ - Google Patents

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Abstract

丸ビレット(10)の後端面(20)の中央部に穴(30)を形成する。穴(30)は、後端面(20)から所定の深さを有し、側面に複数の溝(31)を有する。各溝(31)は穴(30)の深さ方向に延びる。穴(30)が形成された丸ビレット(10)をプラグを有する穿孔機を用いて穿孔圧延する。穿孔圧延時、穴(30)の底面がプラグにより突き破られ、バリの起点となる突起部が形成されるが、プラグが前進するにつれ、突起部は溝(31)に吸収される。そのため、穿孔圧延後の中空素管の後端にバリが発生するのを抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、継目無金属管の製造方法及びそれに用いられるポンチに関し、さらに詳しくは、穿孔機を用いた継目無金属管の製造方法及びそれに用いられるポンチに関する。
鋼管の製造方法の1つに、穿孔機を用いて継目無金属管を製造する方法がある。穿孔機は、パスラインの周りに等間隔に配設された複数の傾斜ロールと、複数の傾斜ロールの間のパスライン上に配置されるプラグとを備える。
穿孔機を用いた継目無金属管の製造方法は次のとおりである。初めに、加熱された丸ビレットを準備し、パスライン上に配置する。穿孔機の前方に配置されたプッシャを用いて、丸ビレットを複数の傾斜ロールの間に押し込む。丸ビレットが複数の傾斜ロールに噛み込まれると、丸ビレットは螺旋状に回転しながら傾斜ロール及びプラグにより穿孔圧延され、中空素管となる。
穿孔圧延中、プラグは丸ビレットを穿孔するが、プラグ先端が丸ビレットの後端から抜け出るとき、丸ビレットの後端部のうち、プラグ先端が抜け出る直前までプラグ先端と接触していた鋼部分が突き破られる。突き破られた鋼部分は、バリとなって中空素管内面又は端部に残存する。
バリは、穿孔圧延後に実施されるエロンゲータやサイジングミル等の圧延工程において、中空素管に内面疵を発生させる。
このようなバリの発生を防止する方法が、実開昭59−148102号公報、実開昭62−199201号公報、特開平7−214112号公報に開示されている。これらの文献に開示された方法では、ポンチ又はガスを用いて、穿孔圧延前の丸ビレットの後端中央部に所定の深さの穴を形成する。そして、穴が形成された丸ビレットを穿孔圧延する。これらの文献では、丸ビレットの後端中央部に穴を形成することにより、バリとなり得る余肉が削除され、その結果、バリの発生を抑制できるとしている。
また、上述の方法と異なる他の方法が、特開平7−214113号公報に開示されている。この方法では、後端面に一状又は十状の溝が形成された丸ビレットを穿孔圧延する。この文献によると、後端面に一状又は十条の溝が形成されるために端面中央領域に余肉が存在しないかあるいは余肉が少ないので、バリの発生を抑制できるとしている。
要するに、これらの文献に記載された方法は、ビレット後端中央部を削ることにより、バリとなり得る余肉を減らしてバリの発生を抑えることができるとしている。
しかしながら、これらの方法を採用した場合であっても、依然としてバリが発生する場合がある。
本発明の目的は、穿孔圧延後の中空素管の後端にバリが発生するのを抑制できる継目無金属管の製造方法を提供することである。
本発明による継目無金属管の製造方法は、複数の傾斜ロールと、複数の傾斜ロールの間に配設されたプラグとを備えた穿孔機を用いる。本発明の継目無金属管の製造方法は、ビレットを準備する工程と、ビレットの後端中央部に、ビレットの軸方向に所定の深さを有し、内面に溝を有する穴を形成する工程と、穿孔機により、穴が形成されたビレットを先端から穿孔圧延する工程とを備える。
本発明による継目無金属管の製造方法では、穴の内面に溝が形成される。穿孔圧延中のプラグの先端がビレット後端の穴の底面部を突き破るとき、突き破られた底面の鋼部分は、バリの起点となり得る突起部を形成しようとする。しかしながら、穴の内面に形成された溝により、突起部となり得る鋼部分が吸収される。さらに、穴を形成することにより、突起部のサイズを増大させ得る余肉が既に除去されている。そのため、バリの発生を抑制できる。
好ましくは、穴の内面は、側面と底面とを含む。穴の溝は、穴の側面に形成され、穴の深さ方向に延びる。
上述のとおり、プラグに突き破られた穴の底面の鋼部分は、バリの起点となる突起部を形成し得る。しかし、プラグの前進とともに突起部がビレット後端面側に移動するにともない、突起部は、穴の長手方向に延びた溝に吸収される。そのため、バリの発生が抑制される。
好ましくは、溝は、穴の底面に形成される。
この場合、プラグに突き破られた穴の底面の鋼部分が、突起部を形成する前に、穴の底面に形成された溝に吸収される。そのため、バリの発生を抑制できる。
好ましくは、穴を形成する工程は、柱状部と、柱状部の表面に形成され、柱状部の長手方向に延びる凸部とを備えたポンチを準備する工程と、ビレットの後端中央部にポンチを押し込む工程とを含む。
この場合、上述の溝を有する穴をポンチにより容易に形成できる。
好ましくは、柱状部の外径は、柱状部の先端から後端に向かって徐々に大きくなる。
この場合、ポンチはテーパ形状を有する。そのため、ビレットの後端中央部にポンチを押し込んだ後、ポンチを引き抜きやすい。
好ましくは、ポンチを押し込む工程は、穿孔機の前方に配設され、ビレットを押すための押し棒と、押し棒を前進させる駆動装置とを備えたプッシャの押し棒の先端に、ポンチを取り付ける工程と、プッシャにより、ポンチをビレットの後端中央部に押し込む工程とを含み、穿孔圧延する工程は、ポンチを押し込まれたビレットをプッシャにより前進させて、ビレットを複数の傾斜ロールに噛み込ませる。
この場合、プッシャにより上述の溝付き穴を形成し、かつ、ビレットを複数の傾斜ロールに噛み込ませることができる。
本発明によるポンチは、上述の継目無金属管の製造方法に用いられる。
本発明の実施の形態による丸ビレット後端部の斜視図である。 図1に示した丸ビレットの正面図である。 図1に示した丸ビレットの側面図である。 図1に示した穴を形成するためのポンチの正面図である。 図4に示したポンチの側面図である。 図1に示した穴を形成するためのクランクダイスの正面図である。 図1に示した丸ビレットを穿孔圧延する穿孔機及びプッシャの構成を示す模式図である。 図7の穿孔機の側面図である。 穿孔圧延によりバリが発生するメカニズムを説明するための図である。 図9に続く工程を説明するための図である。 図10に続く工程を説明するための図である。 図1と異なる形状の穴が形成された丸ビレットの正面図である。 図12に示した丸ビレットの側面図である。 図1及び図12と異なる形状の穴が形成された丸ビレットの斜視図である。 図14に示した丸ビレットの正面図である。 図14に示した丸ビレットの側面図である。 図1、図12及び図14と異なる形状の穴が形成された丸ビレットの正面図である。 図17に示した丸ビレットの側面図である。 図17に示した穴を形成するためのポンチの正面図である。 図19に示したポンチの側面図である。 図19に示したポンチを用いた穴の形成方法を説明するための模式図である。 図20と異なる形状のポンチの側面図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[第1の実施の形態]
本実施の形態による継目無金属管の製造方法では、図1〜図3に示すような丸ビレットを準備し、準備された丸ビレットを用いて穿孔圧延する。
図1〜図3を参照して、丸ビレット10の後端面20の中央部には穴30が形成される。穴30は、後端面20から所定の深さを有する。穴30はさらに、側面に複数の溝31を有する。各溝31は穴の深さ方向に延びる。各溝31は、丸ビレット10の軸心の周りに等間隔に配置されている。
穴30は、以下の方法で形成する。図4及び図5に示すようなポンチを準備する。図4及び図5を参照して、ポンチ100は、柱状部101と、柱状部101の表面に形成される4つの凸部102とを備える。
柱状部101の横断形状は円である。柱状部101の先端面は丸みを帯びている。なお、柱状部101の先端面は平坦であってもよい。柱状部101の後端は、円柱状の土台103の底面に固定される。なお、土台103の他方の底面には、固定治具104が形成されている。固定治具104はたとえば雄ネジである。
凸部102は、柱状部101の表面に形成される。各凸部102は、柱状部101の軸方向に延びる。そして、各凸部102は円周方向に等間隔に配設される。各凸部102は、穴30内の溝31を形成する役割を有する。
上述のポンチ100を用いた穴30の形成方法は以下のとおりである。加熱炉から丸ビレット10を抽出後、図6に示すクランプダイス400で丸ビレット10を拘束する。クランプダイス400は、円形の孔型を有するダイス401及び402と、ダイス401を昇降する駆動装置403とを備える。
拘束された丸ビレット10の後端面20の中央部に、図示しない油圧シリンダの先端に取り付けたポンチ100を押し込み、穴30を形成する。たとえば油圧シリンダの先端面には、固定治具104に対応した雌ネジが形成され、ポンチ100は螺着により油圧シリンダ先端に取り付けられる。
以上の方法により穴30は形成されるが、他の方法でも穴30を形成することができる。たとえば、丸ビレット10の後端面の中央部を、プラズマガス等で溶融することにより、溝31を有する穴30を形成してもよい。
なお、図5では、柱状部101は円柱状であるが、柱状部101の外径は柱状部101の先端から後端に向かうに従って徐々に大きくなってもよい。この場合、丸ビレット10の後端に押し込まれたポンチ100が抜けやすくなる。
穴30を形成した後、丸ビレット10を穿孔機を用いて穿孔圧延する。図7及び図8を参照して、穿孔機200は、2つのコーン型傾斜ロール(以下、単に傾斜ロールという)1と、プラグ2と、芯金3とを備える。
2つの傾斜ロール1は、パスラインPLを挟んで互いに対向して配置される。各傾斜ロール1は、パスラインPLに対して、傾斜角δ及び交叉角γを有する。プラグ2は2つの傾斜ロール1の間であって、パスラインPL上に配置される。芯金3は、穿孔機200の出側のパスラインPLに沿って配置され、その先端はプラグ2の後端と接続される。
プッシャ4は、穿孔機200の入側前方に、パスラインPLに沿って配置される。プッシャ4は、シリンダ本体41と、シリンダ軸42と、接続部材43と、ビレット押し棒44とを備える。ビレット押し棒44は接続部材43により、周方向に回転可能にシリンダ軸42と連結される。接続部材43は、ビレット押し棒44を周方向に回転可能にするためのベアリングを含む。
駆動装置であるシリンダ本体41は、油圧式又は電動式であり、シリンダ軸42を前進及び後退させる。プッシャ4は、ビレット押し棒44の先端面を丸ビレット10の後端面20に当接させ、シリンダ本体41によりシリンダ軸42及びビレット押し棒44を前進させることで、丸ビレット10を後方から押し進める。
プッシャ4と傾斜ロール1との間のパスラインPL上には、入口ガイド7が配設される。入口ガイド7は、丸ビレット10がプッシャ4に押されて前進している間、丸ビレット10がパスラインPLからずれるのを抑制する。
穴30を有する丸ビレット10を、傾斜ロール1とプッシャ4との間のパスラインPL上に配置する。このとき、丸ビレット10の後端面20はプッシャ4と対向し、丸ビレット10の先端面はプラグ2と対向する。
プッシャ4は、丸ビレット10をパスラインPLに沿って押し進め、2つの傾斜ロール1の間に押し込む。丸ビレット10は、2つの傾斜ロール1に噛み込まれる。丸ビレット10は、傾斜ロール1により螺旋状に回転しながら前進して、軸心にプラグ2を押し込まれる。そして、プラグ2及び傾斜ロール1は、丸ビレット10を穿孔圧延する。
穴30を有する丸ビレット10を穿孔圧延して中空素管とした場合、中空素管の後端にはバリが発生しにくい。その理由として、以下の事項が推定される。
従来技術では、図9に示すように、余肉(プラグ穿孔によりはみ出すビレットの肉量)となり得る後端中央部を予め除去して、穴70を形成する。しかしながら、図10に示すように、プラグ2の先端が穴70の底面を突き破るときに、穴70の底面近傍の鋼部分が引き裂かれて、突起部71が形成される。穴70の内面は溝を有さないなめらかな面であるため、ひとたび突起部71が発生すれば、プラグ2が前進するにつれて突起部71が成長する。その結果、図11に示すように、穿孔圧延後の中空素管の後端に、バリ72が発生する。
一方、丸ビレット10に穴30を形成した場合、穴30の側面には溝31が形成されている。穿孔中のプラグ2の先端が穴30の底面部を突き破るとき、図10と同様に、プラグ2の先端に突き破られた鋼部分は、突起部を形成しようとする。しかしながら、穴30の側面には溝31が形成されているため、プラグ2が進むにつれ、突起部を形成しようとする鋼部分は、溝31に吸収される。溝31が突起部を形成しようとする鋼部分を吸収するため、穿孔圧延後のビレット10の後端には、バリが発生しにくい。
以上より、溝31を有する穴30の形成により、穿孔圧延後の中空素管にバリが発生するのを抑制できる。そのため、中空素管をエロンゲータやサイジングミル等で所定の寸法に圧延して継目無金属管とした場合、継目無金属管に内面疵が発生しにくい。
丸ビレット10の外径をDb(mm)、穴30の深さをHd(mm)、穴30の直径をHw(mm)、溝31の幅をGw(mm)、溝31の深さをGd(mm)とした場合、以下の式(1)〜(4)を満たすのが好ましい。
Hw/Db≧0.11 (1)
Hd/Db≧0.10 (2)
Gw/Db≧0.04 (3)
Gd/Db≧0.02 (4)
ただし、式(1)〜(4)を満たさない場合であっても、バリの発生をある程度抑制することができる。
図1〜3では、穴30に4つの溝31を形成したが、溝の数は1以上あればよい。たとえば、図12及び図13に示すように、互いに対向する2つの溝31を有する穴35を丸ビレット10に形成してもよい。
また、穴30は円柱状としたが、穴30の形状は、穴30の開口部から穴30の底面に向かって徐々に内径が小さくなる円錐台状又は円錐状であってもよい。また、穴30の底面は凹状の丸みをおびていてもよい。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態による継目無金属管の製造方法では、図14〜図16に示す穴50を丸ビレット10に形成する。
穴50は、後端面20の中央部に形成される。穴50は、後端面20から所定の深さを有する。穴50はさらに、底面に複数の溝51が形成される。図14〜図16では、2つの溝51が互いに直交している。また、各溝51は、丸ビレット10の軸心CNTと交差するように形成される。なお、穴50の側面に溝は形成されていない。
穴50の形成方法は、第1の実施の形態と同様である。具体的には、溝51に対応する凸部を柱状部の先端面に有するポンチを、加熱された丸ビレット10の後端に押し込んで穴50を形成する。
穴50が形成された丸ビレット10を、第1の実施の形態と同様に穿孔圧延する。つまり、丸ビレット10の先端を傾斜ロール1の間に押し込み、穿孔圧延する。
丸ビレット10は、底面に溝51が形成された穴50を有する。そのため、穿孔圧延により製造された中空素管の後端にバリが発生しにくい。その理由として以下の事項が推定される。
丸ビレット10を穿孔中のプラグ2の先端が、穴50の底面を突き破るとき、プラグ2の先端は、溝51と軸心CNTとが交差する領域を突き破る。このとき、突き破られた鋼部分が突起部を形成しようとするが、突起部を形成しようとする鋼部分は溝51に吸収される。さらに、突起部を成長させる余肉は、穴50が形成されているために既に除去されている。つまり、溝51により、バリの起点となりうる突起部の発生を抑制し、さらに、穴50により、突起部の成長を抑制する。そのため、バリの発生が抑制される。
なお、穴50の底面に形成される溝51は、1つであってもよいし、3以上であってもよい。
[第3の実施の形態]
丸ビレット10の後端面20に形成される穴の側面及び底面に、1又は複数の溝を形成してもよい。たとえば、図17及び図18に示すように、穴60の側面及び底面に、複数の溝61が形成されてもよい。このとき、溝61のうち、底面に形成される部分は、丸ビレットの軸心と交差する。
丸ビレット10を穿孔中のプラグ2の先端が穴60の底面を突き破るとき、突き破られた鋼部分が突起部を形成しようとするが、穴60の底面及び側面に形成された溝61に吸収される。そのためバリの発生が抑制される。
[第4の実施の形態]
上述の実施の形態で利用されるポンチは、プッシャ4の先端に取り付けてもよい。以下、図17及び図18に示す穴60を、プッシャ4に取り付けたポンチで形成する方法について説明するが、他の形状の穴30、35、50についても同様である。
図19及び図20を参照して、ポンチ300は、柱状部301と、柱状部301の表面に形成される4つの凸部302とを備える。
柱状部301の横断形状は円状であり、柱状部301の先端は丸みを帯びている。また、柱状部301の外径は、先端から後端に向かうにしたがって徐々に大きくなる。柱状部301は土台103に取り付けられる。
各凸部302は、柱状部301の表面に形成される。また、各凸部302は、柱状部301の軸方向に延びる。各凸部302は円周方向に等間隔に配設される。
ポンチ300は、図21に示すように、プッシャ4のビレット押し棒44の先端に取り付けられる。ビレット押し棒44の先端面の中央には、固定治具104に対応した雌ネジが形成されている。ポンチ300は、ビレット押し棒44の先端に螺着され、固定される。なお、ポンチ300とビレット押し棒44との間に、スラストベアリングを配設してもよい。
ポンチ300を取り付けた後、後端面に穴が形成されていない丸ビレット10を、穿孔機200とプッシャ4との間のパスラインPL上に配置する。また、入口ガイド7の出口(つまり、入口ガイド7の2つの端部のうち、傾斜ロール1に近い端部)に遮へい板8を取り付ける。
遮へい板8を取り付けた後、プッシャ4で丸ビレット10を押して前進させる。そして、丸ビレット10の先端面が遮へい板8に接触した後も、プッシャ4は丸ビレット10を押し続ける。ビレット押し棒44の先端に取り付けられたポンチ300は、丸ビレット10の後端面の中央部に押し込まれ、穴60が形成される。
ポンチ300が丸ビレット10の後端面に押し込まれたとき、プッシャ4は丸ビレット10を押すのを止める。遮へい板8が取り外された後、プッシャ4は再び丸ビレット10を押して前進させる。その結果、丸ビレット10は傾斜ロール1に噛み込まれ、穿孔圧延が開始される。このとき、プッシャ4は丸ビレット10を押すのを止める。丸ビレット10は、穿孔圧延されて前進するため、ポンチ300が丸ビレット10の後端面から抜ける。なお、丸ビレット10が傾斜ロール1により周方向に回転すると、接続部材43により、ポンチ300も丸ビレット10とともに回転する。
ポンチ300の柱状部301は、先端から後端に向かって徐々に外径が大きくなる、いわゆるテーパ形状を有する。そのため、穿孔圧延時に、ポンチ300は丸ビレット10から抜けやすい。
上述の方法では、柱状部301はテーパ形状としたが、たとえば、図22に示すように、柱状部301は円柱状であってもよい。ただし、柱状部301がテーパ形状である方が、丸ビレット10から抜けやすい。
複数の丸ビレットを準備した。各丸ビレットの外径は70mmであり、材質は機械構造用炭素鋼(JIS規格のS45Cに相当)とした。準備された各丸ビレットの後端面中央部に、表1に示す形状の穴を放電加工により作製した。
Figure 0004305573
表1を参照して、「穴タイプ」欄は、各番号のビレットに形成された穴の種類を示す。「円柱状」は、穴の形状が円柱であることを示し、従来例を想定している。「穴30」は、図1〜図3に示すように、側面に4つの溝31を有する穴30が形成されたことを示す。「穴35」は、図12及び図13に示すように、側面に2つの溝31を有する穴35が形成されたことを示す。「穴50」は、図14〜図16に示すように、底面に溝51を有する穴50が形成されたことを示す。
表1中の「穴寸法」は、各穴の寸法を示す。図2、図3、図12、図13、図15及び図16に示すように、「Hw」は、各穴の直径(mm)を示す。「Hd」は穴の深さ(mm)を示す。「Gw」は穴の側面に形成された溝の幅(mm)を示し、「Gd」は溝の深さ(mm)を示す。「Cw」は穴の底面に形成された溝の幅(mm)を示し、「Cd」は溝の深さ(mm)を示す。
表1中の「穴寸法比」は、丸ビレット直径Db(=70mm)に対する各穴寸法の比を示す。
各番号の丸ビレットを5本ずつ準備した。そして、図7に示す構成の穿孔機を用いて、各丸ビレットを同じ条件で穿孔圧延した。具体的には、各丸ビレットを加熱炉で加熱した。このとき、加熱温度は1200℃とした。加熱された丸ビレットを穿孔圧延し、外径81mm、肉厚11mmの中空素管とした。
製造された中空素管の後端にバリが発生しているか否かを目視により判断した。そして、各番号について、穿孔圧延した本数(5本)に対するバリが発生した本数Pの比(=P/5)を、バリ発生率(%)として求めた。
求めたバリ発生率を表1に示す。表1を参照して、従来例である番号1の丸ビレットでは、バリ発生率が100%であり、5本の丸ビレットのいずれにもバリが発生した。一方、番号2〜番号10の丸ビレットでは、いずれも、バリ発生率は40%以下であった。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。

Claims (9)

  1. 複数の傾斜ロールと前記複数の傾斜ロールの間に配設されたプラグとを備えた穿孔機を用いた継目無金属管の製造方法であって、
    ビレットを準備する工程と、
    前記ビレットの後端中央部に、前記ビレットの軸方向に所定の深さを有し、内面に溝を有する穴を形成する工程と、
    前記穿孔機により、前記穴が形成されたビレットを先端から穿孔圧延する工程とを備えることを特徴とする継目無金属管の製造方法。
  2. 請求項1に記載の継目無金属管の製造方法であって、
    前記溝は、前記穴の側面に形成され、前記穴の深さ方向に延びることを特徴とする継目無金属管の製造方法。
  3. 請求項2に記載の継目無金属管の製造方法であって、
    前記穴を形成する工程は、
    柱状部と、前記柱状部の表面に形成され、前記柱状部の軸方向に延びる凸部とを備えるポンチを準備する工程と、
    前記ビレットの後端中央部に前記ポンチを押し込む工程とを含むことを特徴とする継目無金属管の製造方法。
  4. 請求項3に記載の継目無金属管の製造方法であって、
    前記ポンチを押し込む工程は、
    前記穿孔機の前方に配設され、前記ビレットを押すための押し棒と、前記押し棒を前進させる駆動装置とを備えたプッシャの前記押し棒の先端に、前記ポンチを取り付ける工程と、
    前記プッシャにより、前記ポンチを前記ビレットの後端中央部に押し込む工程とを含み、
    前記穿孔圧延する工程は、
    前記ポンチを押し込まれたビレットをプッシャにより前進させて、前記ビレットを前記複数の傾斜ロールに噛み込ませることを特徴とする継目無金属管の製造方法。
  5. 請求項3に記載の継目無金属管の製造方法であって、
    前記柱状部の外径は、前記柱状部の先端から後端に向かって徐々に大きくなることを特徴とする継目無金属管の製造方法。
  6. 請求項2に記載の継目無金属管の製造方法であって、
    前記溝はさらに、前記穴の底面に形成されることを特徴とする継目無金属管の製造方法。
  7. 請求項1に記載の継目無金属管の製造方法であって、
    前記溝は、前記穴の底面に形成されることを特徴とする継目無金属管の製造方法。
  8. ビレットの端面中央部に穴を形成するためのポンチであって、
    柱状部と、
    前記柱状部の表面に形成され、前記柱状部の軸方向に延びる凸部とを備えることを特徴とするポンチ。
  9. 請求項8に記載のポンチであって、
    前記柱状部の外径は、前記柱状部の先端から後端に向かって徐々に大きくなることを特徴とするポンチ。
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