JP4305304B2 - エンジンの燃料供給装置 - Google Patents

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本発明は、エンジンの燃料供給装置に関するものである。
近年、エンジンに供給する燃料を貯留するための燃料タンクとして、その底部を上げ底に形成して駆動系や排気系の構成部材との干渉を回避する形状、いわゆる鞍型形状を有したものが知られている。こうした鞍型燃料タンクは、その上げ底部分によって二つの貯留室(主貯留室及び副貯留室)に仕切られている。そして、主貯留室の燃料はサプライポンプによって吸引されて供給通路を通じてエンジンに供給される。一方、副貯留室の燃料は、ジェットポンプによって主貯留室に移送され、主貯留室を経てエンジンに供給される。通常、ジェットポンプは、サプライポンプにより吸引される燃料のうちエンジンに供給されず燃料タンクに戻される余剰燃料の流動力を利用して燃料移送を行っている。(特許文献1及び2参照)。
特開平5−60100号公報 特開平5−99090号公報
ところで、ディーゼルエンジンや直噴式ガソリンエンジン等の燃料供給装置では、サプライポンプによって燃料を高圧に加圧する必要があるため、エンジンに供給されず燃料タンクに戻される余剰燃料の流動力は小さい。このため、副貯留室から主貯留室に十分な燃料移送することができない。
また、上記従来の装置では、サプライポンプによって供給通路を負圧にすることで燃料を吸引しているため、ここで、燃料切れ、供給通路を構成する配管の脱着等によって供給通路に空気が混入すると、燃料の吸引が不十分になることがある。このような場合、エンジンの再始動が不可能となるため、供給通路の空気をハンドポンプで押し出すといった極めて煩雑な作業が必要になる。
この発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は副貯留室から主貯留室に十分な量の燃料を移送することができるとともに、空気押し出し作業の手間を省くことができるエンジンの燃料供給装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、主貯留室及び副貯留室を有する鞍型燃料タンクの燃料を吸引し供給通路を通じてサプライポンプによりエンジンに供給する燃料供給装置において、前記副貯留室の燃料を前記主貯留室に移送可能な電動ポンプを有する電動移送系と、前記電動ポンプが設けられるとともに前記供給通路において前記サプライポンプよりも前記燃料タンク側に接続される圧送通路と、前記副貯留室の燃料が前記電動ポンプによって前記主貯留室に移送される移送状態と前記主貯留室又は副貯留室の燃料が前記電動ポンプ及び前記圧送通路を通じて前記供給通路に圧送される圧送状態とを切替可能な弁であって、前記移送状態においては、前記圧送通路と前記供給通路との接続を遮断するとともに、前記圧送通路から前記主貯留室への燃料の流出を許容する一方、前記圧送状態において前記圧送通路と前記供給通路とを接続するとともに、前記圧送通路から前記主貯留室への燃料の流出を禁止する切替弁と、を備えることを要旨とする。
上記構成によれば、切替弁の切り替えを通じて、移送状態に切り替えることにより、電動ポンプにより十分な量の燃料を副貯留室から主貯留室に移送することができる。
また一方、切替弁の切り替えを通じて、圧送状態に切り替えることにより、電動移送系の電動ポンプを利用して主貯留室又は副貯留室の燃料が供給通路に圧送される。このため、例えば燃料切れ等によって供給通路に空気が混入した場合であれ、その空気の押し出し作業の手間を省くことができる。加えて、移送状態における供給通路は負圧に維持されているため、同供給通路において燃料漏れを考慮する必要がない。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載のエンジンの燃料供給装置において、前記電動移送系は、主貯留室の燃料を電動ポンプからジェットポンプに圧送して前記切替弁を介して主貯留室に戻すとともに、前記ジェットポンプの吸引作用を利用して前記副貯留室の燃料を前記主貯留室に移送するものであることを要旨とする。
上記構成によれば、ジェットポンプを利用して副貯留室の燃料を主貯留室に移送するようにしているため、副貯留室の燃料が少ない場合等においても、主貯留室、ひいては供給通路への気泡の混入を極力抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2記載のエンジンの燃料供給装置において、前記電動移送系は、前記圧送状態であるときに主貯留室から副貯留室への燃料移送を規制する逆止弁を備えることを要旨とする。
上記構成によれば、圧送状態であるときには逆止弁によって主貯留室から副貯留室への燃料移送が規制されるため、そうした燃料移送に伴うエネルギ損失を抑制し、電動ポンプから十分な量の燃料を供給通路に圧送することができる。その結果、電動ポンプの吐出性能を不必要に大きくする必要がなく、そうした吐出性能の確保に伴う大型化についてもこれを回避することができるようになる。
特に、上記構成を請求項2記載の構成に適用した場合には、圧送状態においてジェットポンプ内に燃料が滞留してその燃料圧が上昇した場合でも、同ジェットポンプから副貯留室への燃料移送を規制することができる。従って、そうした状況下においても電動ポンプから燃料を供給通路に対して好適に圧送することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のエンジンの燃料供給装置において、前記電動移送系の電動ポンプは主貯留室又は副貯留室の内部に収容されるものであることを要旨とする。
上記構成によれば、電動ポンプによって鞍型燃料タンク内の燃料を吸引する際の吸引通路を極力短く設定することができ、同吸引通路に空気が混入することによる電動ポンプの圧送性能低下を抑制することができるようになる。また、その意味で電動ポンプは貯留室において可能なだけ下方、即ち燃料の貯留部分に配設されるのが好ましい。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記エンジンの始動に際して所定時間が経過するまで前記圧送状態にし、その後に前記移送状態に移行するように前記切替弁を切替制御する弁制御手段を更に備えることを要旨とする。
上記構成によれば、供給通路に空気が混入してエンジンの始動が困難になる状況に即して圧送状態と移送状態とを切り替えることができ、エンジンの始動性を向上させることができるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項5記載のエンジンの燃料供給装置において、前記弁制御手段はエンジンの始動が完了したことを条件に前記切替弁の切替制御を実行することを要旨とする。
上記構成によれば、エンジンの始動後は、圧送状態から速やかに移送状態に移行させ、電動ポンプから供給通路に燃料を圧送するのに伴う負荷、ひいては同電動ポンプのエネルギ損失を低減することができる。
請求項7に記載の発明は、主貯留室及び副貯留室を有する鞍型燃料タンクの燃料を吸引し供給通路を通じてサプライポンプによりエンジンに供給する燃料供給装置において、前記副貯留室の燃料を前記主貯留室に移送可能な電動ポンプを有する電動移送系と、前記副貯留室の燃料が前記電動ポンプによって前記主貯留室に移送される移送状態と前記主貯留室又は副貯留室の燃料が前記電動ポンプを通じて前記供給通路に圧送される圧送状態とを切替可能な切替弁とを備え、前記電動移送系は、主貯留室の燃料を電動ポンプからジェットポンプに圧送して前記切替弁を介して主貯留室に戻すとともに、前記ジェットポンプの吸引作用を利用して前記副貯留室の燃料を前記主貯留室に移送するものであることを要旨とする。
上記構成によれば、切替弁の切り替えを通じて、移送状態に切り替えることにより、電動ポンプにより十分な量の燃料を副貯留室から主貯留室に移送することができる。
また一方、切替弁の切り替えを通じて、圧送状態に切り替えることにより、電動移送系の電動ポンプを利用して主貯留室又は副貯留室の燃料が供給通路に圧送される。このため、例えば燃料切れ等によって供給通路に空気が混入した場合であれ、その空気の押し出し作業の手間を省くことができる。加えて、移送状態における供給通路は負圧に維持されているため、同供給通路において燃料漏れを考慮する必要がない。
しかも、ジェットポンプを利用して副貯留室の燃料を主貯留室に移送するようにしているため、副貯留室の燃料が少ない場合等においても、主貯留室、ひいては供給通路への気泡の混入を極力抑制することができる。
以下、本発明をディーゼルエンジンの燃料供給装置に具体化した一実施形態を図1及び図2に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態はインジェクタに供給される高圧燃料を貯留する高圧燃料配管(コモンレール)を有し、車両に搭載されるコモンレール式ディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)における燃料供給装置として構成されている。
図1に示すように、燃料供給装置11は燃料を貯留する燃料タンク12を有している。この燃料タンク12は、その上げ底部分14によって主貯留室15及び副貯留室16に仕切られている。主貯留室15の燃料は、供給通路17を通じてサプライポンプ18によって吸引され、その燃料がエンジン13に供給される。副貯留室16の燃料は、電動ポンプ19を有する電動移送系によって主貯留室15に移送可能に構成されている。
サプライポンプ18は、燃料を吸引するためのフィードポンプ、燃料を加圧してこれを圧送する高圧ポンプ、及び燃料の吐出量を調節する調節弁を備えている。サプライポンプ18を構成するフィードポンプ及び高圧ポンプは、機関駆動式、即ちエンジン13の出力軸であるクランクシャフト(図示せず)によって駆動される。
供給通路17は、主貯留室15から燃料タンク12の外部に延設され、サプライポンプ18に接続されている。サプライポンプ18は、その一部を構成するフィードポンプにより供給通路17を負圧にすることで燃料を吸引する。主貯留室15にはサクションフィルタ20が設けられ、主貯留室15の燃料はこのサクションフィルタ20を通じて供給通路17に吸入される。なお、供給通路17に吸入された燃料は、燃料タンク12の外部に設けられる水分離器であるセジメンタ21及びフューエルフィルタ22を介して吸入ポート18aからサプライポンプ18に吸入される。
高圧ポンプによって加圧された燃料は、吐出ポート18bから吐出されるとともに吐出ポート18bに接続される燃料供給路23を通じて蓄圧室となるコモンレール24に供給される。その供給された燃料はコモンレール24に一旦蓄積された後、燃料噴射弁25の開弁によって燃料噴射口25aから噴射される。サプライポンプ18の調節弁の開度調節制御を通じて、吐出ポート18bから吐出される燃料の量が調節される。コモンレール24に吐出されない余剰燃料は、吐出ポート18b、リターンポート18c、及びリターン通路26を通じて燃料タンク12内に戻される。
電動移送系は、電動ポンプ19とその電動ポンプ19から圧送される燃料の流動力によって駆動するジェットポンプ27とを備えている。電動ポンプ19は主貯留室15の内部に収容され、サクションフィルタ20及び吸引通路28を通じて主貯留室15の燃料を吸引する。電動ポンプ19によって吸引された燃料は、電動ポンプ19に接続されるポンプ接続通路29に吐出される。
ジェットポンプ27は、燃料が流入する流入口27a、ノズル27cからの燃料噴射を通じて負圧になる負圧室27b、同負圧室27bに連結されるとともに移送燃料(副貯留室16の燃料)を吸入する吸入口27dを備えている。ジェットポンプ27は、主貯留室15の内部に収容されるとともに流入口27aにはポンプ接続通路29が接続され、ポンプ接続通路29を通じて電動ポンプ19から主貯留室15の燃料が圧送される。このジェットポンプ27は吐出口27eを備え、この吐出口27eから負圧室27b内の燃料が吐出される。吐出口27eには圧送通路32が接続され、この圧送通路32は燃料タンク12の外部を通じて主貯留室15に連通されている。
一方、副貯留室16と吸入口27dとは移送通路30によって連通されている。副貯留室16の燃料はこの移送通路30を通じてジェットポンプ27に吸入される。この移送通路30には主貯留室15から副貯留室16への燃料移送を規制する逆止弁31が設けられている。
燃料タンク12の外部に位置する圧送通路32と、供給通路17とは切替弁33を介して連結されている。燃料供給装置11は、この切替弁33の切替位置に応じて、図1に示す移送状態と図2に示す圧送状態とに切り替えられる。燃料供給装置11が移送状態に切り替えられると、図1に矢印で示すように、切替弁33によって圧送通路32と供給通路17とが遮断される。これに対して、燃料供給装置11が圧送状態に切り替えられると、図2に矢印で示すように、圧送通路32と供給通路17とが切替弁33を介して接続される一方、切替弁33によって供給通路17と主貯留室15とが遮断されるとともに、圧送通路32と主貯留室15とが遮断される。こうした移送状態と圧送状態とを切替可能な切替弁33としては、例えば電磁式の四方弁を適用することができる。
燃料供給装置11の制御は、エンジン13を統括的に制御する電子制御ユニット(ECU)34により実行される。このECU34はマイクロコンピュータを中心に構成され、サプライポンプ18の調節弁の制御等を実行する。更に、このECU34は切替弁33を切替制御する弁制御手段、及び電動ポンプ19の始動を制御するポンプ制御手段としての機能も併せ有している。
ECU34はエンジン13の始動に際し、電動ポンプ19を作動させるとともに切替弁33を圧送状態に制御する。そして、ECU34はエンジン13の始動が完了したことを条件に切替弁33を圧送状態から移送状態に対応する切替位置に切替制御する。エンジン13の始動が完了したか否かは、例えば機関回転速度が所定値に達したことに基づいてエンジン13の始動が完了した旨判断する。
さて、燃料供給装置11は切替弁33の切り替えによって図1に示す移送状態となる。この移送状態において、電動ポンプ19から吐出する燃料は、ポンプ接続通路29を通じて流入口27aからジェットポンプ27に流入する。流入した燃料がジェットポンプ27の駆動用の流体としてノズル27cから噴射されることで、負圧室27bが負圧となる。その結果、副貯留室16の燃料が移送通路30を通じて吸入口27dから負圧室27b内に吸引され、ノズル27cから噴射された燃料とともに吐出口27eから吐出される。この移送状態では圧送通路32と供給通路17との接続は遮断されているため、吐出口27eから吐出した燃料は圧送通路32を通じて主貯留室15に排出される。即ち、主貯留室15の燃料は電動ポンプ19によってジェットポンプ27に圧送され、切替弁33を介して主貯留室15に戻される際に、副貯留室16の燃料はジェットポンプ27の吸引作用を利用して主貯留室15に移送される。
ここで、例えばフューエルフィルタ22の交換等により供給通路17を構成する配管を脱着する作業や燃料切れ等によって供給通路17に空気が混入することがある。また、未使用の燃料供給装置11を初めて作動させるときには、供給通路17に燃料は充填されていない。このように供給通路17に空気が混入した場合や未使用の燃料供給装置11を初めて作動させる場合、供給通路17の空気によってサプライポンプ18による燃料の吸引が不十分になる。そのため、供給通路17の空気を押し出す作業が必要となる。このとき、エンジン13の始動に際し、電動ポンプ19が作動されるとともに切替弁33が図2に示す圧送状態に対応した切替位置に切り替えられる。この圧送状態では、圧送通路32と供給通路17とが接続されている。そのため、電動ポンプ19から圧送される燃料は、順にポンプ接続通路29、ジェットポンプ27及び圧送通路32を通じて供給通路17に圧送される。また圧送状態では、供給通路17と主貯留室15との接続が遮断されている。そのため、供給通路17を通じる燃料は、主貯留室15に戻されることなくサプライポンプ18に圧送される。こうした圧送によって、供給通路17に混入した空気は押し出される。このように、電動移送系の電動ポンプ19を利用して供給通路17に混入した空気を押し出すことができる。
更に、移送通路30の逆止弁31により、吸入口27dから移送通路30への燃料流出が規制される。即ち、圧送状態において、主貯留室15から副貯留室16への燃料移送が規制されるため、そうした燃料移送に伴うエネルギ損失が抑制される。そのため、電動ポンプ19から十分な量の燃料を供給通路17に圧送することができる。
そうした圧送状態では、供給通路17に混入した空気が押し出されるため、サプライポンプ18の供給通路17を負圧にすることによる燃料の吸引は十分に行われる。その結果、エンジン13が始動されるようになる。
次いで切替弁33は、ECU34によってエンジン13の始動が完了したことを条件に圧送状態から移送状態に切替制御される。例えば、切替弁33はエンジン13の回転速度センサ35の入力に基づいて切替制御することが可能である。そして、エンジン13の始動後では、切替弁33が移送状態に切り替わることで、副貯留室16から主貯留室15への燃料が移送される。この移送状態では、電動ポンプ19によって供給通路17に燃料が圧送されることなく、供給通路17は負圧に維持されている。
本実施形態の作用効果について以下に記載する。
・ 燃料供給装置11は、電動ポンプ19を有する電動移送系と切替弁33とを備え、切替弁33によって移送状態と圧送状態とを切替可能に構成されている。従って、移送状態に切り替えることにより、電動ポンプ19により十分な量の燃料を副貯留室16から主貯留室15に移送することができる。また一方、圧送状態に切り替えることにより、電動移送系の電動ポンプ19を利用して主貯留室15の燃料は供給通路17に圧送されるため、供給通路17に混入した空気を押し出すことができる。即ち、手動で操作するハンドポンプ等によって空気を押し出す作業を行う必要がない。このため、供給通路17に空気が混入した場合であれ、その空気の押し出し作業の手間を省くことができる。加えて、移送状態において供給通路17はサプライポンプ18によって負圧に維持されているため、供給通路17において燃料漏れを考慮する必要がない。
・ ジェットポンプ27の吸引作用を利用して副貯留室16の燃料を主貯留室15に移送することで、副貯留室16の燃料が少ない場合等においても、主貯留室15、ひいては供給通路17への気泡の混入を極力抑制することができる。
・ 移送通路30に副貯留室16から主貯留室15への燃料移送を規制する逆止弁31を設けるようにしたため、圧送状態において電動ポンプ19から十分な量の燃料を供給通路17に圧送することができる。その結果、電動ポンプ19の吐出性能を不必要に大きくする必要がなく、そうした吐出性能の確保に伴う大型化についてもこれを回避することができるようになる。
・ 電動移送系の電動ポンプ19は主貯留室15の内部に収容されることで、電動ポンプ19によって主貯留室15の燃料を吸引する際の吸引通路28を極力短く設定することができ、吸引通路28に空気が混入することによる電動ポンプ19の圧送性能低下を抑制することができるようになる。更に、電動ポンプ19に加えてジェットポンプ27を主貯留室15の内部に収容することで、両ポンプ周りの燃料漏れを考慮する必要がなく、また電動移送系を主貯留室15に集約することができるためメンテナンスが容易となる。
・ 切替弁33は、エンジン13の始動に際して圧送状態から移送状態に移行するようにECU34によって制御される。そのため、供給通路17に空気が混入してエンジン13の始動が困難になる状況に即して燃料供給装置11の状態を切り替えることができ、エンジン13の始動性を向上させることができるようになる。
・ ECU34はエンジン13の始動が完了したことを条件に切替弁33の切替制御を実行することで、エンジン13の始動後は、圧送状態から速やかに移送状態に移行させ、電動ポンプ19の燃料圧送に伴う負荷、ひいては電動ポンプ19のエネルギ損失を低減することができる。
なお、前記実施形態を次のように変更して構成してもよい。
・ 図3に示すように、ジェットポンプ27を設けずに燃料供給装置41を構成してもよい。即ち、燃料供給装置41は、副貯留室16の内部に電動ポンプ19を収容するとともに、その電動ポンプ19を圧送通路32と接続することで、副貯留室16の燃料が電動ポンプ19によって圧送通路32に圧送される。
・ 図4に示すように、前記切替弁33を開閉弁42及び三方弁43から構成してもよい。即ち、供給通路17に開閉弁42を設ける一方、圧送通路32に三方弁43を設ける。そして、開閉弁42よりもサプライポンプ18側における供給通路17と、三方弁43とを接続通路44により連結する。移送状態では、三方弁43によって圧送通路32と接続通路44との接続が遮断されることで、圧送通路32を通じる燃料は主貯留室15に戻される。また、移送状態では開閉弁42は開弁されている。こうした移送状態では、副貯留室16から主貯留室15への燃料移送、及びサプライポンプ18による燃料の吸引が行われる。一方、圧送状態では三方弁43によって圧送通路32と接続通路44とが接続されるとともに、圧送通路32と主貯留室15との接続が遮断される。また、圧送状態では開閉弁42が閉弁されることで、供給通路17と主貯留室15との接続が遮断される。こうした圧送状態では、電動ポンプ19により吐出される燃料は、圧送通路32から接続通路44を通じて供給通路17に圧送される。なお、開閉弁42の代わりに、サプライポンプ18側から主貯留室15への燃料移送を規制する逆止弁を設けてもよい。加えて、三方弁43を設けずに、圧送通路32及び接続通路44に開閉弁を設け、移送状態と圧送状態とを切替可能に構成してもよい。
・ 前記逆止弁31を省略することもできる。
・ 前記切替弁33を、ECU34によってエンジン13の始動に際して所定時間が経過するまで圧送状態にし、その後移送状態に移行するように切替制御してもよい。この場合、例えばイグニションスイッチをONにした時点から所定時間経過後に切替弁33を移送状態に切替制御する。
・ 前記切替弁33を、車両に設けられる切替スイッチによって、移送状態から圧送状態に切替可能に構成してもよい。
・ 前記電動ポンプ19を、車両に設けられる電動ポンプスイッチによってエンジン13停止時に作動するように構成してもよい。
・ 前記電動ポンプ19は、エンジン13の運転中において常時作動するように構成してもよく、主貯留室15の燃料残量に基づいて作動制御されるように構成してもよい。その作動制御では、例えば燃料レベルセンサにより主貯留室15の燃料残量を検出し、ECU34により燃料残量が規定最小値以下となったことを条件に電動ポンプ19を作動させる。また、電動ポンプ19は副貯留室16の燃料残量に基づいて停止制御されるように構成してもよい。その停止制御では、例えば燃料残量が規定最小値以下となったことを条件に電動ポンプ19を停止させる。電動ポンプ19の作動制御又は停止制御によって、電動ポンプ19の無駄なエネルギ消費が低減されるようになる。
・ 本発明は、ディーゼルエンジン13に限らず、例えば燃焼室に高圧燃料を直接噴射する直接噴射式のガソリンエンジンにも適用可能である。また、車両以外の例えば定置動力用エンジンにも適用可能である。
本実施形態の燃料供給装置における移送状態を概略的に示す構成図。 燃料供給装置における圧送状態を概略的に示す構成図。 別の実施形態の燃料供給装置における要部を概略的に示す構成図。 別の実施形態の燃料供給装置における要部を概略的に示す構成図。
符号の説明
11,41…燃料供給装置、12…燃料タンク、13…コモンレール式ディーゼルエンジン、15…主貯留室、16…副貯留室、17…供給通路、18…サプライポンプ、19…電動ポンプ、27…ジェットポンプ、31…逆止弁、33…切替弁、34…弁制御手段としての電子制御ユニット。

Claims (7)

  1. 主貯留室及び副貯留室を有する鞍型燃料タンクの燃料を吸引し供給通路を通じてサプライポンプによりエンジンに供給する燃料供給装置において、
    前記副貯留室の燃料を前記主貯留室に移送可能な電動ポンプを有する電動移送系と、
    前記電動ポンプが設けられるとともに前記供給通路において前記サプライポンプよりも前記燃料タンク側に接続される圧送通路と、
    前記副貯留室の燃料が前記電動ポンプによって前記主貯留室に移送される移送状態と前記主貯留室又は副貯留室の燃料が前記電動ポンプ及び前記圧送通路を通じて前記供給通路に圧送される圧送状態とを切替可能な弁であって、前記移送状態においては、前記圧送通路と前記供給通路との接続を遮断するとともに、前記圧送通路から前記主貯留室への燃料の流出を許容する一方、前記圧送状態において前記圧送通路と前記供給通路とを接続するとともに、前記圧送通路から前記主貯留室への燃料の流出を禁止する切替弁と、を備える
    ことを特徴とする燃料供給装置。
  2. 請求項1記載のエンジンの燃料供給装置において、
    前記電動移送系は、主貯留室の燃料を電動ポンプからジェットポンプに圧送して前記切替弁を介して主貯留室に戻すとともに、前記ジェットポンプの吸引作用を利用して前記副貯留室の燃料を前記主貯留室に移送するものである
    ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  3. 請求項1又は2記載のエンジンの燃料供給装置において、
    前記電動移送系は、前記圧送状態であるときに主貯留室から副貯留室への燃料移送を規制する逆止弁を備える
    ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のエンジンの燃料供給装置において、
    前記電動移送系の電動ポンプは主貯留室又は副貯留室の内部に収容されるものである
    ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  5. 前記エンジンの始動に際して所定時間が経過するまで前記圧送状態にし、その後に前記移送状態に移行するように前記切替弁を切替制御する弁制御手段を更に備える
    請求項1〜4のいずれかに記載のエンジンの燃料供給装置。
  6. 請求項5記載のエンジンの燃料供給装置において、
    前記弁制御手段はエンジンの始動が完了したことを条件に前記切替弁の切替制御を実行する
    ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
  7. 主貯留室及び副貯留室を有する鞍型燃料タンクの燃料を吸引し供給通路を通じてサプライポンプによりエンジンに供給する燃料供給装置において、
    前記副貯留室の燃料を前記主貯留室に移送可能な電動ポンプを有する電動移送系と、
    前記副貯留室の燃料が前記電動ポンプによって前記主貯留室に移送される移送状態と前記主貯留室又は副貯留室の燃料が前記電動ポンプを通じて前記供給通路に圧送される圧送状態とを切替可能な切替弁とを備え、
    前記電動移送系は、主貯留室の燃料を電動ポンプからジェットポンプに圧送して前記切替弁を介して主貯留室に戻すとともに、前記ジェットポンプの吸引作用を利用して前記副貯留室の燃料を前記主貯留室に移送するものである
    ことを特徴とするエンジンの燃料供給装置。
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