JP4304907B2 - 溶接h形鋼の溶接ビード整形装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フランジ材とウェブ材とを溶接した際に、その溶接部分に発生する溶接ビードを整形するための溶接H形鋼の溶接ビード整形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図12に示すように、溶接H形鋼300は、2枚の上下フランジ材301,302と1枚のウェブ材303とが連続的に溶接点に供給されつつ、溶接点直前に配置された給電チップ201が上フランジ材301とウェブ材303の上部及び下フランジ材302とウェブ材303の下部に押し当てられて、当該給電チップ201から給電されて、ウェブ材303の上下端面部と各フランジ材301,302の幅中央部とが溶融加熱(高周波抵抗溶接)されるとともに溶接ピンチロール202,202によって加圧力を付加されて接合形成されていた。なお、給電チップ201は、高周波抵抗溶接電源203により電源が供給されている。一般的にこのような製造方法により溶接H形鋼(以下、単にH形鋼という。)は製造されていた。
【0003】
この製造方法では、溶接工程において、図13に示すように、フランジ材301,302とウェブ材303の溶接点304には溶接ビード305が生じる。このような溶接ビード305をそのまま放置しておくと、H形鋼300の外観が損なわれてしまう。さらに、H形鋼300に塗装を施す際、塗料を溶接ビード305の発生部分に十分に塗布できず、これにより、塗装後極めて短時間で当該部分に錆が発生するといった問題点がある。
【0004】
これらの問題点を解消するため、これまでにいくつかの提案がなされている。例えば、特開平7−9151号公報の「溶融亜鉛メッキ溶接H形鋼の溶接ビード整形方法及び装置」には、そのような技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この技術では、溶接装置の出側において、図14に示すように、圧潰ローラ・ユニット220を固定配置し、各圧潰ローラ(整形ロール)221をそれぞれボルト222によって溶接点304に生じた溶接ビードに40〜50度の角度で押付けて、溶接ビード305を整形している。
しかしながら、溶接ビードが形成されている部分が未だ赤熱している状態ではウェブ材303とフランジ材301,302との接合部の機械的強度が著しく低いので、溶接直後のそのような部分に圧潰ローラ221を押し付けること、即ちウェブ材303とフランジ材301,302との接合部に破断させようとする外力を作用させることは、この接合部を破断し易くしてしまったり、H形鋼300に寸法変化を生じさせてしまう問題がある。
【0006】
また、溶接時にウェブ材303及びフランジ材301,302の加熱温度差、投入電力の差等によって溶接後のH形鋼に変形(曲りや反り)或いは歪が生じることは周知のことであるが、このような変形が生じた場合、前述したように固定配置されているビード整形装置が相対的に位置変化するH形鋼を強制的に変形させてしまったり、或いはビード整形装置にそのようなH形鋼の変形力により過大な力が作用し、ビード整形装置が破損する問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、溶接H形鋼の形状及びその寸法を精度良くしつつ、さらに、H形鋼が熱変形などにより相対変位した場合に対応しながら溶接ビードを整形することができる溶接H形鋼の溶接ビード整形装置の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記問題を解決するために、請求項1記載の発明に係る溶接H形鋼の溶接ビード整形装置は、フランジ材の表面とウェブ材とを溶着してH形鋼を製造するときに当該溶着部分に発生した溶接ビードに押し当てて当該溶接ビードを整形する整形ロールと、前記整形ロールの押し当て位置に対応して前記フランジ材の裏面に配置され、前記フランジ材を支える支えロールと、前記H形鋼の溶接中の通材位置変化に、前記整形ロール及び支えロールを追従させる追従手段と、を備えていることを特徴としている。
【0009】
この請求項1記載の発明では、フランジ材の表面とウェブ材とを溶着してH形鋼を製造するときに当該溶着部分に発生した溶接ビードに押し当てて当該溶接ビードを整形ロールにより整形するとともに、前記整形ロールの押し当て位置に対応して前記フランジ材の裏面に配置し、前記フランジ材を支えロールにより支え、前記H形鋼の溶接中の通材位置変化に応じて前記整形ロール及び支えロールを追従させている。
【0010】
これにより、溶接後のH形鋼が変形する場合でも、整形ロール及び支えロールをその変形に応じて移動させて、整形ロールを溶接ビードに追従させている。
また、請求項2記載の発明に係る溶接H形鋼の溶接ビード整形装置は、請求項1記載の発明に係る溶接H形鋼の溶接ビード整形装置において、前記追従手段が、前記整形ロール及び支えロールを上下左右に自在に支持することで、前記整形ロール及び支えロールを前記H形鋼の溶接中の通材位置変化に追従させていることを特徴としている。
【0012】
この請求項2記載の発明では、上下左右に自在に支持して整形ロール及び支えロールをH形鋼の溶接中の通材位置変化に追従させている。
【0014】
また、請求項3記載の発明に係る溶接H形鋼の溶接ビード整形装置は、請求項1又は2に記載の発明に係る溶接H形鋼の溶接ビード整形装置において、前記整形ロールが、第1のフランジ材の表面とウェブ材の一端部との溶着部分に発生した溶接ビードに押し当てて当該溶接ビードを整形する第1のフランジ材側の整形ロールと、第2のフランジ材の表面とウェブ材の他端部との溶着部分に発生した溶接ビードに押し当てて当該溶接ビードを整形する第2のフランジ材側の整形ロールとからなり、前記支えロールが、前記第1のフランジ材側の整形ロールの押し当て位置に対応して前記第1のフランジ材の裏面に配置され、前記第1のフランジ材を支える第1の支えロールと、前記第2のフランジ材側の整形ロールの押し当て位置に対応して前記第2のフランジ材の裏面に配置され、前記第2のフランジ材を支える第2の支えロールとからなることを特徴としている。
【0015】
この請求項3記載の発明では、第1のフランジ材及び第2のフランジ材とウェブ材との各溶接部分に対応して整形ロール及び支えロールを備えており、これも同様に、それら整形ロール及び支えロールをその変形に応じて移動させて、第1及び第2のフランジ材側の整形ロールを溶接ビードに追従させている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。この実施の形態は、ビード整形装置に本発明を適用したものである。
図1及び図2は、ビード整形装置において溶接ビード305を整形する部分である整形ロール41,51,71,81や支えロール91,101の配置を模式的に示す。この図1及び図2に示すように、ビード整形装置は、通材進行方向が図中矢印A方向であるH形鋼に対して、第1及び第2の溶接ピンチロール11,21の出側に溶接ビードの整形のための複数の第1乃至第4の整形ロール41,51,71,81を備えている。そして、これら第1乃至第4の整形ロール41,51,71,81に対応するように配置した第1及び第2の支えロール91,101を備えている。
【0017】
第1及び第2の整形ロール41,51は、第1のフランジ材である下フランジ材302とウェブ材303の下端面部(一端部)との溶接部に押し当てるように配置されており、そして、第1の整形ロール41は、H形鋼300の通材進行方向に向かってウェブ材303の左側に配置されており、第2の整形ロール51は、H形鋼300の通材進行方向に向かってウェブ材303の右側に配置されている。そして、この第1及び第2の整形ロール41,51が押し当てられる部位に対応する下フランジ材302の裏面に、第1の支えロール91が配置されている。
【0018】
また、第3及び第4の整形ロール71,81は、H形鋼の通材進行方向で第1及び第2の整形ロール41,51の後方において、第2のフランジ材である上フランジ材301とウェブ材303の上端面部(他端部)との溶接部に押し当てるように配置されており、第3の整形ロール71は、H形鋼300の通材進行方向に向かってウェブ材303の左側に配置されており、第4の整形ロール81は、H形鋼300の通材進行方向に向かってウェブ材303の右側に配置されている。そして、この第3及び第4の整形ロール71,81が押し当てられる部位に対応する上フランジ材301の裏面に、第2の支えロール101が配置されている。
【0019】
図3は、H形鋼300の取り込み側からみたビード整形装置の構成を示す図であって、下フランジ302側の溶接ビード305を圧潰するための第1及び第2の整形ロール41,51及び第1の支えロール91の配置を示す。下フランジ材302とウェブ材303との溶接部分に第1及び第2の整形ロール41,51を押し当てるとともに、第1及び第2の整形ロール41,51の押し当て部分に対応するウェブ材303の裏面に第1の支えロール91を配置している。
【0020】
本発明を適用したビード整形装置は、以上のような構成部である溶接ピンチロール11、第1及び第2の整形ロール41,51、並びに第1の支えロール91が一体的に、また溶接ピンチロール21、第3及び第4の整形ロール71,81、並びに第2の支えロール101が一体的に、H形鋼300の寸法に応じて垂直方向に移動可能に構成されている。
次に、そのようなビード整形装置の具体的構成について説明する。
【0021】
図4及び図5は、ビード整形装置1の具体的構成を示す。
ビード整形装置1は、大別して、回転自在として第1及び第2の溶接ピンチロール11,21を備えている第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,20と、第1乃至第4の整形ロール41,51,71,81を備えている第1及び第2の整形ロール機構30,60と、回転自在として第1及び第2の支えロール91,101を備えている第1及び第2の支えロール機構90,100とを備えている。そして、このビード整形装置1は、上下方向に延びるハウジングポスト151に対して昇降自在に支持されている。
【0022】
図6は、第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,20の構成を示す。
この図6に示すように、第1の溶接ピンチロール機構10は、H形鋼300の下側に配置されており、第2の溶接ピンチロール機構20は、第1の溶接ピンチロール機構10とでH形鋼300を挟むようにして、H形鋼300の上側に配置されている。そして、第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,20はそれぞれ、フレーム12,22におけるH形鋼300の取り込み側に軸受等からなる回転支持機構13,23を備えており、この回転支持機構13,23により各溶接ピンチロール11,21を回転自在に支持している。
【0023】
また、図4に示すように、第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,20は、フレーム12,22の一側面に支持部12b,22bを設けており、この支持部12b,22bを介してハウジングポスト151に設けられているレール152に上下後方に移動自在とされて支持されている。さらに、そのフレーム12,22には、第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,20を上下方向に移動するための移動手段である昇降機構14,24が下側及び上側に取り付けられている。これにより、第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,20は、レール152に沿って上下方向に昇降機構14,24により操作可能とされ、第1及び第2の溶接ピンチロール11,21がH形鋼300に対して接離自在に操作可能となされている。例えば、H形鋼300を製造する際には、第1の溶接ピンチロール11と第2の溶接ピンチロール21とは、その間の間隔が所定の間隔なるように位置され、具体的には、その間隔は、製造するH形鋼300の寸法に応じたものになっている。
【0024】
このような所定間隔とされた第1及び第2の溶接ピンチロール11,21の間を上下フランジ材301,302とウェブ材303とが通板されることで所定形状のH形鋼300が製造されるようになる。
そして、図7に示すように、この第1の溶接ピンチロール機構10には、フレーム12におけるH形鋼300の通材進行方向側(H形鋼300の排出側)に、一対の支持部(或いはブラケット部)12a,12aにより第1のシャフト110が回転自在に取り付けられている。同様に、第2の溶接ピンチロール機構20には、筐体22のH形鋼300の進行方向側に、一対の支持部22a,22aにより第2のシャフト120が回転自在に取り付けられている。
【0025】
第1のシャフト110は、前記一対の支持部12a,12aにより支持されて、H形鋼300の通材進行方向に対して垂直になるように配置されている。
シャフト110は、その中央が断面円形状の支持部(以下、中央支持部という。)112をなし、その両側が中央支持部112よりも大径の断面四角形状の支持部(以下、側方支持部という。)113,113をなしており、さらにその外側に断面円形状の支持部111からなっている。また、その詳細を示す図8のように、第1のシャフト110は、支持部12a,12aと側方支持部113,113の端面との間にそれぞれ隙間δを設けている。すなわち、第1のシャフト110は、支持部12a,12aに左右方向に余裕を持って支持されており、この結果、H形鋼300の進行方向からみて左右方向に移動可能とされている。また、側方支持部113には、挿通孔113aにピン115が挿通されている。
【0026】
また、図7で、第2のシャフト120についても、第1のシャフト110と同様に構成されている。すなわち、第2のシャフト120は、前記一対の支持部22a,22aにより支持されて、H形鋼300の通材進行方向に対して垂直になるように配置されている。
シャフト120は、その中央が断面円形状の中央支持部122をなし、その両側が中央支持部122よりも大径の断面四角形状の側方支持部123,123をなしており、さらにその外側に断面円形状の支持部121からなっている。また、側方支持部123には、挿通孔123aにピン125が挿通されている。また、第1のシャフト110と同様に、第2のシャフト120は、支持部22a,22aと側方支持部123,123の端面との間にそれぞれ隙間δを設けている。すなわち、第2のシャフト120についても、支持部22a,22aに左右方向に余裕を持って支持されており、この結果、H形鋼300の通材進行方向からみて左右方向に移動可能とされている。
【0027】
図7に示すように、第1及び第2のシャフト110,120はそれぞれ、第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,20に対して取り付けられ、且つ回転自在に支持されている。
この第1のシャフト110の側方支持部113,113にはピン115,115が貫通して、側方支持部113,113上面からピン115,115が突出しており、これにより、第1のシャフト110は、側方支持部113,113の上面にて、そのピン115,115により、水平方向に回転自在にして第1の整形ロール機構30(図4、図5)の第1及び第2の支持アーム31,32をそれぞれ支持している。さらに、第1のシャフト110は、中央部112にて、回転自在に第1の支えロール機構90の本体部92(図4、図5)を回転自在に支持している。
【0028】
同様に、第2のシャフト120の側方支持部123,123にはピン125,125が貫通して、側方支持部123,123下面からピン125,125が突出しており、これにより、第2のシャフト120は、側方支持部123,123の下面にて、そのピン125,125により、水平方向に回転自在にして第2の整形ロール機構60(図4、図5)の第3及び第4の支持アーム61,62をそれぞれ支持している。さらに、第2のシャフト120は、中央部122にて、回転自在に第2の支えロール機構100の本体部102(図4、図5)を回転自在に支持している。
【0029】
このように、第1のシャフト110には、第1の整形ロール機構30及び第1の支えロール機構90が組み付けられ、第2のシャフト120には、第2の整形ロール機構60及び第2の支えロール機構100が組み付けられている。
先ず、第1の整形ロール機構30及び第1の支えロール機構90について説明する。
図9は、第1の整形ロール機構30の構成を示す。
【0030】
第1の整形ロール機構30は、第1及び第2の支持アーム31,32、第1及び第2の整形ロール41,51、並びに幅調整用ボルト33を備えている。
第1及び第2の支持アーム31,32はそれぞれ、H形鋼300の左右それぞれに位置された略長手棒状体(図4、図5)であり、略中央付近31a,32aを前記ピン115,115により回転自在に支持されている。ここで、第1及び第2の支持アーム31,32をそれぞれ回転自在に支持している各ピン115,115に平板35を掛け渡し、この平板35を各ピン115,115に螺合するボルト34,34により固定することで、支持アーム31,32はその上下方向が固定されている。
【0031】
そして、第1の支持アーム31は、一端31b側に第1の整形ロール41を備えており、また、第2の支持アーム32は、一端32b側に第2の整形ロール51を備えている。
図10は、H形鋼300の取り込み側からみたビード整形装置の構成を示しており、第1及び第2の整形ロール41,51近傍の構成を示す。
この図10に示すように、第1の支持アーム31(図9)の一端31bにボルト42によって支持ブロック43が固定されており、この固定ブロック43により第1の整形ロール41が回転自在に支持されている。例えば、第1の整形ロール41は、下フランジ材302に対して略45°をなすようにして支持されている。
【0032】
第2の整形ロール51についても同様に、第2の支持アーム32(図9)の一端32bにボルト52によって支持ブロック53が固定されており、この固定ブロック53により回転自在に支持されている。そして、第2の整形ロール51は、下フランジ材302に対して略45°をなすようにして支持されている。
そして、この第1の整形ロール41と第2の整形ロール51とは、ウェブ材303を挟むようにして配置されており、第1の整形ロール41と第2の整形ロール51とは、互いにその離間距離が自在に変化できるように、水平方向で開閉できるようになされている。これは図9に示したように第1及び第2の支持アーム31,32がピン115,115により回転自在に支持されていることによる。
【0033】
なお、ボルト42,52により固定される固定ブロック43,53に回転自在にして整形ロール41,51を取り付けることで、各整形ロール41,51は、各支持アーム31,32に容易に脱着ができるものとされている。
また、図9及び図11に示すように、第1及び第2の支持アーム31,32には、その他端部31c,32cを連結する幅調整用ボルト33が取り付けられている。
【0034】
幅調整用ボルト33は、第1及び第2の支持アーム31,32の他端部31c,32cの間の距離を調整するように取り付けられている。このような幅調整用ボルト33は、第1の整形ロール41と第2の整形ロール51との間の距離を調整するものとして機能する。すなわち、第1及び第2の支持アーム31,32がそれぞれ各ピン115,115によって回転自在に支持されているので、その各他端部31c,32c間の距離を調整すれば、一方の各一端部31b,32bに配置されている第1及び第2の整形ロール41,51の距離を調整することができるようになっている。これにより、第1及び第2の整形ロール41,51は、H形鋼の溶接ビード部に対して接離可能となり、適当な力により溶接ビード部を圧接することができるようになっている。
【0035】
このように構成されている第1の整形ロール機構30は、さらに、図7に示すように、第1のシャフト110の側方支持部113,113上側面から突出したピン115,115により第1及び第2の支持アーム31,32が支持されている構造をなしている。これにより、図9に示すように、第1のシャフト110を回転軸として、第1及び第2の整形ロール41,51が回動可能とされている。すなわち、第1の整形ロール機構30は、第1及び第2の整形ロール41,51を、その間隔を所定の間隔に維持しながらも、すなわち、適当な力により溶接ビード部を圧接することを維持しながら、略上下方向に揺動可能に支持している。
【0036】
一方、図4及び図5に示すように、第1の支えロール機構90は、本体部92が第1のシャフト110の中央支持部112で回転自在に支持されており、その本体部92の一端側に回転自在にした第1の支えロール91を備えている。第1の支えロール91は、図10に示すように、軸受等からなる回転支持機構94を介して本体部92に対して回転自在に支持されている。
本体部92の他端部92aには、図4、図5及び図11に示すように、2個の高さ調整用ボルト93,93が取り付けられている。この高さ調整用ボルト93,93は、他端部92aから上側に突出された端部93aが第1及び第2の支持アーム31,32の一端の下側面31d,32dと当接しており、その突出量を調整することで、その他端部92aと第1及び第2の支持アーム31,32の一端との間の距離を調整する。この高さ調整用ボルト93,93により、第1及び第2の整形ロール41,51と第1の支えロール91との間の距離を調整することができる。すなわち、本体部92が前述したように第1のシャフト110によって回転自在に支持されているので、当該本体部92の他端部92aと第1及び第2の支持アーム31,32の一端との間の距離を調整することで、本体部92の一端側に配置されている第1の支えロール91と第1及び第2の整形ロール41,51との間の距離を調整することができ、これにより、第1の支えロール91を第1及び第2の整形ロール41,51と下フランジ材302を挟み込む方向に移動可能にしている。換言すれば、本体部92の他端部92aと第1及び第2の支持アーム31,32の一端とを高さ調整用ボルト93,93で突っ張りあうことで、第1の支えロール91を第1及び第2の整形ロール41,51と下フランジ材302を挟み込む方向に移動可能にしているといえる。
【0037】
またさらに、図4及び図5に示したように、第1の整形ロール機構30の第1及び第2の整形ロール41,51が第1のシャフト110を中心として回転可能とされているので、第1の支えロール91は、高さ調整用ボルト93,93により第1及び第2の整形ロール41,51との間の距離を一定に保った状態で、当該第1及び第2の整形ロール41,51とともに上下方向に揺動可能な機構として実現されている。
【0038】
また、図8に示したように、第1のシャフト110が左右方向に移動自在とされて支持されている。したがって、図10で、第1及び第2の整形ロール41,51並びに第1の支えロール91は、左右方向(水平方向)に揺動可能な機構として実現されている。
また、図4及び図5のように、第1のシャフト110が第1の溶接ピンチロール機構10に取り付けられていることから、第1のシャフト110に組み付けられている第1の整形ロール機構30及び第1の支えロール機構90は、第1の溶接ピンチロール機構10とともに変位することになる。
【0039】
以上、図4及び図5に示した第1のシャフト110に組み付けられた第1の整形ロール機構30及び第1の支えロール機構90について説明したが、第2のシャフト120に組み付けられている第2の整形ロール機構60及び第2の支えロール機構100も同様な構成として実現されている。なお、第2の整形ロール機構60及び第2の支えロール機構100はそれぞれ、第1の整形ロール機構30及び第1の支えロール機構90とH形鋼300の搬送路について略対象的な構成をなしている。
【0040】
すなわち、第2の整形ロール機構60は、図4、図5及び図11に示すように、第3及び第4の支持アーム61,62、第1及び第2の整形ロール71,81、並びに幅調整用ボルト63を備えている。
第3及び第4の支持アーム61,62はそれぞれ、H形鋼の左右それぞれに位置された略長手棒状体であり、略中央付近61a,62aを前記ピン125,125により回転自在に支持されている。ここで、第3及び第4の支持アーム61,62をそれぞれ回転自在に支持している各ピン125,125に平板65を掛け渡し、この平板65を各ピン125,125に螺合するボルト64,64により固定することで、支持アーム61,62はその上下方向が固定されている。
【0041】
そして、第3の支持アーム61は、一端61b側に第1の整形ロール71を備えており、また、第4の支持アーム62は、一端62bに第2の整形ロール81を備えている。
ここで、詳細を図示しないが、図10に示した第1及び第2の整形ロール41,51と同様に、第3の支持アーム61の一端61bにボルトによって支持ブロックが固定されており、この固定ブロックにより第3の整形ロール71が回転自在に支持されている。そして、第3の整形ロール71は、上フランジ材301に対して略45°をなすようにして支持されている。
【0042】
また、第4の整形ロール81についても同様に、第4の支持アーム62の一端62bにボルトによって支持ブロックが固定されており、この固定ブロックにより回転自在に支持されている。そして、第4の整形ロール81は、上フランジ材301に対して略45°をなすようにして支持されている。そして、第3の整形ロール71と第4の整形ロール81とは、ウェブ材303を挟むようにして配置されており、第3の整形ロール71と第4の整形ロール81とは、水平方向で開閉できるようになされている。これは、前述したように第3及び第4の支持アーム61,62がピン125,125により回転自在に支持されていることによる。
【0043】
なお、ボルトにより固定される固定ブロックに回転自在にして整形ロール71,81を取り付けておくことで、各整形ロール71,81は、各支持アーム61,62に容易に脱着ができるものとされている。
また、図11に示すように、第3及び第4の支持アーム61,62には、その他端部61c,62cを連結する幅調整用ボルト63が取り付けられている。
幅調整用ボルト63は、第1及び第2の支持アームの他端部61c,62cの間の距離を調整するように取り付けられている。このような幅調整用ボルト63は、第3の整形ロール71と第2の整形ロール81との間の距離を調整するものとして機能する。すなわち、第3及び第4の支持アーム61,62がそれぞれ各ピン125,125によって回転自在に支持されているので、その各他端部61c,62c間の距離を調整すれば、一方の各一端部61b,62bに配置されている第3及び第4の整形ロール71,81の距離を調整することができるようになっている。これにより、第3及び第4の整形ロール71,81は、H形鋼300の溶接ビード部に対して接離可能となり、適当な力により溶接ビード部を圧接することができるようになっている。
【0044】
このように構成されている第2の整形ロール機構60は、さらに、図7に示すように、第2のシャフト120の側方支持部123,123下側面から突出したピン125,125により第3及び第4の支持アーム61,62が支持されている構造をなしている。これにより、第2のシャフト120を回転軸として、第3及び第4の整形ロール71,81が回動可能とされている。すなわち、第2の整形ロール機構60は、第3及び第4の整形ロール71,81を、その間隔を所定の間隔に維持しながらも、すなわち、適当な力により溶接ビード部を圧接することを維持しながら、略上下方向に揺動可能に支持している。
【0045】
一方、図4及び図5に示すように、第2の支えロール機構100は、本体部102が第2のシャフト120の中央支持部122で回転自在に支持されており、その本体部102の一端側に回転自在にした第2の支えロール101を備えている。第2の支えロール101は、図10に示す第1の支えロール91の構成部分と同様に、軸受等からなる回転支持機構を介して本体部102に対して回転自在に支持されている。
【0046】
本体部102の他端部102aには、図4、図5及び図11に示すように、2個の高さ調整用ボルト103,103が取り付けられている。この高さ調整用ボルト103,103は、他端部102aから下側に突出された端部103aが第3及び第4の支持アーム61,62の一端の上側面61d,62dと当接しており、その突出量を調整することで、その他端部102aと第3及び第4の支持アーム61,62の一端との間の距離を調整する。この高さ調整用ボルト103,103により、第3及び第4の整形ロール71,81と第2の支えロール101との間の距離を調整することができる。すなわち、本体部102が前述したように第2のシャフト120によって回転自在に支持されているので、当該本体部102の他端部102aと第3及び第4の支持アーム61,62の一端との間の距離を調整することで、本体部102の一端側に配置されている第2の支えロール101と第3及び第4の整形ロール71,81との間の距離を調整することができ、これにより、第2の支えロール101を第3及び第4の整形ロール71,81と上フランジ材301を挟み込む方向に移動可能にしている。換言すれば、本体部102の他端部102aと第3及び第4の支持アーム61,62の一端とを高さ調整用ボルト103,103で突っ張りあうことで、第2の支えロール101を第3及び第4の整形ロール71,81と上フランジ材301を挟み込む方向に移動可能にしているといえる。
【0047】
またさらに、前述したように、第2の整形ロール機構60の第3及び第4の整形ロール71,81が第2のシャフト110を中心として回転可能とされているので、第2の支えロール101は、高さ調整用ボルト103,103により第3及び第4の整形ロール71,81との間の距離を一定に保った状態で、当該第3及び第4の整形ロール71,81とともに上下方向に揺動可能な機構として実現されている。
【0048】
また、第2のシャフト120が左右方向に移動自在とされて支持されている。したがって、第3及び第4の整形ロール71,81並びに第2の支えロール101は、左右方向(水平方向)に揺動可能な機構として実現されている。
また、第2のシャフト120が第2の溶接ピンチロール機構20に取り付けられていることから、第2のシャフト120に組み付けられている第2の整形ロール機構60及び第2の支えロール機構100は、第2の溶接ピンチロール機構20とともに変位することになる。
【0049】
以上のようにビード整形装置が構成されている。このビード整形装置は、H形鋼の溶接の際に次のように動作する。
先ず、図4及び図5でH形鋼300が通板される前に、第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,20はH形鋼300の寸法等に応じて所定位置に移動し、第1乃至第4の整形ロール41,51,71,81及び第1及び第2の支えロール91,101を所定位置に配置する。例えば、図5に示すように、第2の整形ロール機構60をB位置からC位置に示すように搬送して、第1の溶接ピンチロール機構10に取り付けて、その後、第1の溶接ピンチロール機構10が所定位置に移動する。
【0050】
また、このときの所定位置への移動は、レール152によって移動自在に支持されている第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,20を、昇降機構14,24が操作することで行う。
続いて、上下フランジ材301,302及びウェブ材303を通板しつつ、溶接を開始する。溶接するための構成としては、前記図1及び図2に示したような構成が挙げられる。すなわち、2枚の上下フランジ材301,302と1枚のウェブ材303とを連続的に溶接点に供給しつつ、溶接点直前に配置された給電チップ201を上フランジ材301とウェブ材303の上部及び下フランジ材302とウェブ材303の下部に押し当てて、当該給電チップ201から給電して、ウェブ材303の上下端面部と各フランジ材301,302の幅中央部とを溶融加熱(高周波抵抗溶接)すると共に溶接ピンチロール11,21によって加圧力を付加して接合する。
【0051】
そして、このとき、ビード整形装置では、第1の支えロール91により下フランジ材302を下側で支えつつ、第1及び第2の整形ロール41,51で、ウェブ材303の下端部と下フランジ材302との溶接点に発生する溶接ビードを押し潰し、また、第2の支えロール101により上フランジ材301を上側で支えつつ、第3及び第4の整形ロール71,81で、ウェブ材303の上端部と上フランジ材301との溶接点に発生する溶接ビードを押し潰す。
【0052】
なお、整形ロール41,51,71,81による溶接ビードの整形は、必要最小限の力で実現することが望ましく、このため整形ロール41,51,71,81を可能な限り溶接点に近接して取り付け、溶接ビードが未凝固な状態で整形することが好ましいことはいうまでもない。
このように、ビード整形装置1は動作するが、ビード整形装置1は、前述したように、第1の整形ロール41と第2の整形ロール51とが互いに距離を一定に保ちつつ上下方向に揺動することができように構成されているとともに、第1の支えロール91もこの第1及び第2の整形ロール41,51とともに上下方向に揺動できるように構成されている。そして、図8のように、第1のシャフト110が左右方向に移動自在に支持されていることで、第1及び第2の整形ロール41,51並びに第1の支えロール91が左右方向に揺動できるように構成されている。また、同様に、第3の整形ロール71と第4の整形ロール81とが互いに距離を一定に保ちつつ上下方向に揺動することができように構成されているとともに、第2の支えロール101もこの第3及び第4の整形ロール71,81とともに上下方向に揺動できるように構成されている。そして、第3及び第4の整形ロール71,81並びに第2の支えロール101も左右方向に揺動できるように構成されている。
【0053】
これにより、熱変形等によりH形鋼300に曲りや反り等が生じて、H形鋼300の鋼材位置が上下左右どちらかにずれても、各整形ロール41,51,71,81及び各支えロール91,101がそのH形鋼300に追従することができるので、各整形ロール41,51,71,81を溶接ビード部に的確に当てることができるようになる。これにより、例えば、H形鋼300の曲りや反り等の変形によりビード整形装置1がH形鋼300を強制的に変形させてしまったり、ビード整形装置1に過大な力が作用し、ピード整形装置1が破損してしまったりすることを防止することができる。さらに、このような追従構造が簡単な構造により実現されている。
【0054】
また、ビード整形装置1は、種々の寸法のH形鋼にも対応して、ビード整形することができる。ビード整形装置は、図4、図5及び図11に示したように、第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,20が上下方向に移動可能にされている。そして、各整形ロール41,51,71,81及び各支えロール91,101は、この1及び第2の溶接ピンチロール機構10,20とともに移動するように組み付けられている。これにより、ビード整形装置は、H形鋼300の寸法に合わせて第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,20の第1及び第2の溶接ピンチロール11,21を配置すれば、同時に各整形ロール41,51,71,81及び各支えロール91,101もそれに応じた位置に配置されることになるので、種々の寸法のH形鋼に対応してビード整形することができるようになる。
【0055】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施の形態として実現されることに限定されるものではない。
すなわち、前述の実施の形態では、ビード整形装置1を具体的な構成及びその構成部分の配列を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、整形ロールの配置順序として、下側に位置されている第1及び第2の整形ロール41,51の方を溶接ピンチロール寄りに配置しているが、上側に位置されている第3及び第4の整形ロール71,81を溶接ピンチロール寄りに配置し、その後ろに下側の第1及び第2の整形ロール41,51を配置してもよい。また、上下の整形ロール41,51,71,81を溶接ピンチロールから同じ離れた位置に配置してもよい。
【0056】
また、整形ロール41,51,71,81及び支えロール91,101を上下左右方向に自在に或いは揺動自在に支持する構造についても前述の実施の形態で説明した構造に限定されるものではない。
なお、前述の実施の形態の説明において、第1乃至第4の支持アーム31,32,61,62、第1及び第2の支えロール機構90,100の本体部92,102並びに第1及び第2のシャフト110,120は、H形鋼の通材位置変化に整形ロール及び支えロールを追従させる追従手段を構成している。具体的には、第1及び第2のシャフト110,120は、H形鋼の送り方向に対して垂直(鉛直)方向に位置されるとともに、回転自在に且つ前記垂直(鉛直)方向へ移動自在に支持されている回転支持軸を構成し、また、第1乃至第4の支持アーム31,32,61,62は、回転支持軸に取り付けられて、その一端部に整形ロール41,51,71,81が回転自在に取り付けられている第1の支持部材を構成し、第1及び第2の支えロール機構90,100の本体部92,102は、回転支持軸に取り付けられて、その一端部に支えロール91,101が回転自在に取り付けられている第2の支持部材を構成している。
【0057】
そして、回転支持軸である第1及び第2のシャフト110,120が回動することで、第1及び第2の支持部材である第1乃至第4の支持アーム31,32,61,62並びに第1及び第2の支えロール機構90,100の本体部92,102が第1及び第2のシャフト110,120を中心に回動して、整形ロール41,51,71,81及び支えロール91,101がH形鋼の通材位置変化に応じて上下に追従し、第1及び第2のシャフト110,120が前記垂直方向に移動することで、第1乃至第4の支持アーム31,32,61,62並びに第1及び第2の支えロール機構90,100の本体部92,102が前記垂直方向に移動して、整形ロール41,51,71,81及び支えロール91,101がH形鋼の通材位置変化に応じて左右に追従するようになっている。
【0058】
また、前述の実施の形態の説明において、下側の第1及び第2の整形ロール41,51は、特許請求の範囲の記載における第1のフランジ材側の整形ロールに該当し、上側の第3及び第4の整形ロール71,81は、特許請求の範囲の記載における第2のフランジ材側の整形ロールに該当する。なお、下フランジ材302は、第1のフランジ材に該当し、上フランジ材301は、第2のフランジ材に該当する。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、溶接後のH形鋼が変形する場合でも整形ロール及び支えロールをその変形に応じて移動させて、整形ロールを溶接ビードに追従させることができ、例えば、これにより、連続的にかつ安定してビード整形が可能になる。
特に、請求項2及び3に記載の発明によれば、簡単な構成により、整形ロール及び支えロールをその変形に応じて移動させて、整形ロールを溶接ビードに追従させることができる。また、請求項4に記載の発明によれば、H形鋼の寸法に応じて整形ロール及び支えロールの位置を自動的に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のビード整形装置における溶接ビードを整形する部分の概略構成を示す側面図ある。
【図2】本発明のビード整形装置における溶接ビードを整形する部分の概略構成を示す図であって、前記図2とは反対側からみた側面図である。
【図3】第1及び第2の整形ロール及び第1の支えロールの位置関係を示す正面図である。
【図4】ビード整形装置を備えている設備の構成を示す側面図である。
【図5】ビード整形装置を備えている設備の構成を示す他の側面図である。
【図6】ビード整形装置の溶接ピンチロール機構の構成を示す図である。
【図7】ビード整形装置の構成を示す図であって、ビード整形装置を背面から見た断面図である。
【図8】第1のシャフト及びその近傍の構成を示す図である。
【図9】ビード整形装置の第1の整形ロール機構を示す平面図である。
【図10】ビード整形装置の第1及び第2の整形ロール並びに支えロールの構成を示す図であって、ビード整形装置を正面から見た断面図である。
【図11】ビード整形装置を示す背面図である。
【図12】従来の溶接H形鋼の製造方法における溶接工程の模式的説明図である。
【図13】溶接H形鋼と、そのH形鋼に発生する溶接ビードとを示す図である。
【図14】特開平7−9151号公報に開示されている溶接ビード整形装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ビード整形装置
10,20 溶接ピンチロール機構
11,21 溶接ピンチロール
30,60 整形ロール機構
31,32,61,62 支持アーム
41,51,71,81 整形ロール
90,100 支えロール機構
91,101 支えロール
110,120 シャフト
115,125 ピン
Claims (3)
- フランジ材の表面とウェブ材とを溶着してH形鋼を製造するときに当該溶着部分に発生した溶接ビードに押し当てて当該溶接ビードを整形する整形ロールと、
前記整形ロールの押し当て位置に対応して前記フランジ材の裏面に配置され、前記フランジ材を支える支えロールと、
前記H形鋼の溶接中の通材位置変化に、前記整形ロール及び支えロールを追従させる追従手段と、
を備えていることを特徴とする溶接H形鋼の溶接ビード整形装置。 - 前記追従手段は、前記整形ロール及び支えロールを上下左右に自在に支持することで、前記整形ロール及び支えロールを前記H形鋼の溶接中の通材位置変化に追従させていることを特徴とする請求項1記載の溶接H形鋼の溶接ビード整形装置。
- 前記整形ロールは、第1のフランジ材の表面とウェブ材の一端部との溶着部分に発生した溶接ビードに押し当てて当該溶接ビードを整形する第1のフランジ材側の整形ロールと、第2のフランジ材の表面とウェブ材の他端部との溶着部分に発生した溶接ビードに押し当てて当該溶接ビードを整形する第2のフランジ材側の整形ロールとからなり、前記支えロールは、前記第1のフランジ材側の整形ロールの押し当て位置に対応して前記第1のフランジ材の裏面に配置され、前記第1のフランジ材を支える第1の支えロールと、前記第2のフランジ材側の整形ロールの押し当て位置に対応して前記第2のフランジ材の裏面に配置され、前記第2のフランジ材を支える第2の支えロールとからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶接H形鋼の溶接ビード整形装置。
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