JP2003275896A - 溶接h形鋼の溶接ビード整形装置 - Google Patents

溶接h形鋼の溶接ビード整形装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接H形鋼のH形状及びその寸法を精度良く
しつつ、さらに、H形鋼が熱変形などにより相対変位し
た場合に対応しながら溶接ビードを整形することができ
る。 【解決手段】 フランジ材301,302の表面の一部
とウェブ材303とを溶着してH形鋼300を製造する
ときに当該溶着部分に発生した溶接ビードに押し当てて
当該溶接ビードを整形する整形ロール41,71(5
1,81)と、この整形ロール41,71(51,8
1)の押し当て位置に対応してフランジ材301,30
2の裏面に配置され、フランジ材301,302を支え
る支えロール91,101とを備える。そして、整形ロ
ール41,71(51,81)及び支えロール91,1
01を揺動自在に支持する構造によって、H形鋼300
の通材位置変化に追従させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フランジ材とウェ
ブ材とを溶接した際に、その溶接部分に発生する溶接ビ
ードを整形するための溶接H形鋼の溶接ビード整形装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図12に示すように、溶接H形鋼
300は、2枚の上下フランジ材301,302と1枚
のウェブ材303とが連続的に溶接点に供給されつつ、
溶接点直前に配置された給電チップ201が上フランジ
材301とウェブ材303の上部及び下フランジ材30
2とウェブ材303の下部に押し当てられて、当該給電
チップ201から給電されて、ウェブ材303の上下端
面部と各フランジ材301,302の幅中央部とが溶融
加熱(高周波抵抗溶接)されるとともに溶接ピンチロー
ル202,202によって加圧力を付加されて接合形成
されていた。なお、給電チップ201は、高周波抵抗溶
接電源203により電源が供給されている。一般的にこ
のような製造方法により溶接H形鋼(以下、単にH形鋼
という。)は製造されていた。
【0003】この製造方法では、溶接工程において、図
13に示すように、フランジ材301,302とウェブ
材303の溶接点304には溶接ビード305が生じ
る。このような溶接ビード305をそのまま放置してお
くと、H形鋼300の外観が損なわれてしまう。さら
に、H形鋼300に塗装を施す際、塗料を溶接ビード3
05の発生部分に十分に塗布できず、これにより、塗装
後極めて短時間で当該部分に錆が発生するといった問題
点がある。
【0004】これらの問題点を解消するため、これまで
にいくつかの提案がなされている。例えば、特開平7−
9151号公報の「溶融亜鉛メッキ溶接H形鋼の溶接ビ
ード整形方法及び装置」には、そのような技術が開示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この技術では、溶接装
置の出側において、図14に示すように、圧潰ローラ・
ユニット220を固定配置し、各圧潰ローラ(整形ロー
ル)221をそれぞれボルト222によって溶接点30
4に生じた溶接ビードに40〜50度の角度で押付け
て、溶接ビード305を整形している。しかしながら、
溶接ビードが形成されている部分が未だ赤熱している状
態ではウェブ材303とフランジ材301,302との
接合部の機械的強度が著しく低いので、溶接直後のその
ような部分に圧潰ローラ221を押し付けること、即ち
ウェブ材303とフランジ材301,302との接合部
に破断させようとする外力を作用させることは、この接
合部を破断し易くしてしまったり、H形鋼300に寸法
変化を生じさせてしまう問題がある。
【0006】また、溶接時にウェブ材303及びフラン
ジ材301,302の加熱温度差、投入電力の差等によ
って溶接後のH形鋼に変形(曲りや反り)或いは歪が生
じることは周知のことであるが、このような変形が生じ
た場合、前述したように固定配置されているビード整形
装置が相対的に位置変化するH形鋼を強制的に変形させ
てしまったり、或いはビード整形装置にそのようなH形
鋼の変形力により過大な力が作用し、ビード整形装置が
破損する問題がある。
【0007】そこで、本発明は、前記問題に鑑みてなさ
れたものであり、溶接H形鋼の形状及びその寸法を精度
良くしつつ、さらに、H形鋼が熱変形などにより相対変
位した場合に対応しながら溶接ビードを整形することが
できる溶接H形鋼の溶接ビード整形装置の提供を目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記問題を解決するため
に、請求項1記載の発明に係る溶接H形鋼の溶接ビード
整形装置は、フランジ材の表面とウェブ材とを溶着して
H形鋼を製造するときに当該溶着部分に発生した溶接ビ
ードに押し当てて当該溶接ビードを整形する整形ロール
と、前記整形ロールの押し当て位置に対応して前記フラ
ンジ材の裏面に配置され、前記フランジ材を支える支え
ロールと、前記H形鋼の通材位置変化に、前記整形ロー
ル及び支えロールを追従させる追従手段と、を備えてい
ることを特徴としている。
【0009】この請求項1記載の発明では、フランジ材
の表面とウェブ材とを溶着してH形鋼を製造するときに
当該溶着部分に発生した溶接ビードに押し当てて当該溶
接ビードを整形ロールにより整形するとともに、前記整
形ロールの押し当て位置に対応して前記フランジ材の裏
面に配置し、前記フランジ材を支えロールにより支え、
前記H形鋼の通材位置変化に応じて前記整形ロール及び
支えロールを追従させている。
【0010】これにより、溶接後のH形鋼が変形する場
合でも、整形ロール及び支えロールをその変形に応じて
移動させて、整形ロールを溶接ビードに追従させてい
る。また、請求項2記載の発明に係る溶接H形鋼の溶接
ビード整形装置は、請求項1記載の発明に係る溶接H形
鋼の溶接ビード整形装置において、前記追従手段が、前
記整形ロール及び支えロールを上下左右に自在に支持す
ることで、前記整形ロール及び支えロールを前記H形鋼
の通材位置変化に追従させていることを特徴としてい
る。
【0011】また、請求項3記載の発明に係る溶接H形
鋼の溶接ビード整形装置は、請求項2記載の発明に係る
溶接H形鋼の溶接ビード整形装置において、前記追従手
段が、前記H形鋼の送り方向に対して垂直方向に位置さ
れるとともに、回転自在に且つ前記垂直方向へ移動自在
に支持されている回転支持軸と、前記回転支持軸に取り
付けられて、その一端部に前記支えロールが回転自在に
取り付けられている第1の支持部材と、前記回転支持軸
に取り付けられて、その一端部に前記整形ロールが回転
自在に取り付けられている第2の支持部材と、を備えて
おり、前記回転支持軸が回動することで、前記第1及び
第2の支持部材が前記回転支持軸を中心に回動して、前
記整形ロール及び支えロールが、前記H形鋼の通材位置
変化に応じて上下に追従し、前記回転支持軸が前記垂直
方向に移動することで、前記第1及び第2の支持部材が
前記垂直方向に移動して、前記整形ロール及び支えロー
ルが、前記H形鋼の通材位置変化に応じて左右に追従す
ることを特徴としている。
【0012】この請求項2及び3に記載の発明では、上
下左右に自在に支持して整形ロール及び支えロールをH
形鋼の通材位置変化に追従させている。また、請求項4
記載の発明に係る溶接H形鋼の溶接ビード整形装置は、
請求項3記載の発明に係る溶接H形鋼の溶接ビード整形
装置において、前記整形ロール及び支えロールの配設位
置に対して前記H形鋼の通材方向における前段に、前記
フランジ材の表面とウェブ材とを溶着するための溶接ピ
ンチロールが配置されており、前記ピンチロールを回転
自在に支持して、移動手段により上下方向に移動される
筐体に、前記回転支持軸が支持されていることを特徴と
している。
【0013】この請求項4記載の発明では、H形鋼の寸
法に応じた溶接ピンチロールの移動操作に対応して整形
ロール及び支えロールを移動させている。すなわち、H
形鋼の寸法に応じて整形ロール及び支えロールの位置が
自動的に調整されるようになっている。そして、整形ロ
ール及び支えロールをH形鋼の通材位置変化に応じて上
下左右に追従させることを可能にする回転支持軸を支持
しつつ、そのようにH形鋼の寸法に応じて整形ロール及
び支えロールの位置を自動的に調整するようにしてい
る。
【0014】また、請求項5記載の発明に係る溶接H形
鋼の溶接ビード整形装置は、請求項1乃至4のいずれか
に記載の発明に係る溶接H形鋼の溶接ビード整形装置に
おいて、前記整形ロールが、第1のフランジ材の表面と
ウェブ材の一端部との溶着部分に発生した溶接ビードに
押し当てて当該溶接ビードを整形する第1の整形ロール
と、第2のフランジ材の表面とウェブ材の他端部との溶
着部分に発生した溶接ビードに押し当てて当該溶接ビー
ドを整形する第2の整形ロールとからなり、前記支えロ
ールが、前記第1の整形ロールの押し当て位置に対応し
て前記第1のフランジ材の裏面に配置され、前記第1の
フランジ材を支える第1の支えロールと、前記第2の整
形ロールの押し当て位置に対応して前記第2のフランジ
材の裏面に配置され、前記第2のフランジ材を支える第
2の支えロールとからなることを特徴としている。
【0015】この請求項5記載の発明では、第1のフラ
ンジ材及び第2のフランジ材とウェブ材との各溶接部分
に対応して整形ロール及び支えロールを備えており、こ
れも同様に、それら整形ロール及び支えロールをその変
形に応じて移動させて、第1及び第2の整形ロールを溶
接ビードに追従させている。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。この実施の形態は、ビ
ード整形装置に本発明を適用したものである。図1及び
図2は、ビード整形装置において溶接ビード305を整
形する部分である整形ロール41,51,71,81や
支えロール91,101の配置を模式的に示す。この図
1及び図2に示すように、ビード整形装置は、通材進行
方向が図中矢印A方向であるH形鋼に対して、第1及び
第2の溶接ピンチロール11,21の出側に溶接ビード
の整形のための複数の第1乃至第4の整形ロール41,
51,71,81を備えている。そして、これら第1乃
至第4の整形ロール41,51,71,81に対応する
ように配置した第1及び第2の支えロール91,101
を備えている。
【0017】第1及び第2の整形ロール41,51は、
第1のフランジ材である下フランジ材302とウェブ材
303の下端面部(一端部)との溶接部に押し当てるよ
うに配置されており、そして、第1の整形ロール41
は、H形鋼300の通材進行方向に向かってウェブ材3
03の左側に配置されており、第2の整形ロール51
は、H形鋼300の通材進行方向に向かってウェブ材3
03の右側に配置されている。そして、この第1及び第
2の整形ロール41,51が押し当てられる部位に対応
する下フランジ材302の裏面に、第1の支えロール9
1が配置されている。
【0018】また、第3及び第4の整形ロール71,8
1は、H形鋼の通材進行方向で第1及び第2の整形ロー
ル41,51の後方において、第2のフランジ材である
上フランジ材301とウェブ材303の上端面部(他端
部)との溶接部に押し当てるように配置されており、第
3の整形ロール71は、H形鋼300の通材進行方向に
向かってウェブ材303の左側に配置されており、第4
の整形ロール81は、H形鋼300の通材進行方向に向
かってウェブ材303の右側に配置されている。そし
て、この第3及び第4の整形ロール71,81が押し当
てられる部位に対応する上フランジ材301の裏面に、
第2の支えロール101が配置されている。
【0019】図3は、H形鋼300の取り込み側からみ
たビード整形装置の構成を示す図であって、下フランジ
302側の溶接ビード305を圧潰するための第1及び
第2の整形ロール41,51及び第1の支えロール91
の配置を示す。下フランジ材302とウェブ材303と
の溶接部分に第1及び第2の整形ロール41,51を押
し当てるとともに、第1及び第2の整形ロール41,5
1の押し当て部分に対応するウェブ材303の裏面に第
1の支えロール91を配置している。
【0020】本発明を適用したビード整形装置は、以上
のような構成部である溶接ピンチロール11、第1及び
第2の整形ロール41,51、並びに第1の支えロール
91が一体的に、また溶接ピンチロール21、第3及び
第4の整形ロール71,81、並びに第2の支えロール
101が一体的に、H形鋼300の寸法に応じて垂直方
向に移動可能に構成されている。次に、そのようなビー
ド整形装置の具体的構成について説明する。
【0021】図4及び図5は、ビード整形装置1の具体
的構成を示す。ビード整形装置1は、大別して、回転自
在として第1及び第2の溶接ピンチロール11,21を
備えている第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,
20と、第1乃至第4の整形ロール41,51,71,
81を備えている第1及び第2の整形ロール機構30,
60と、回転自在として第1及び第2の支えロール9
1,101を備えている第1及び第2の支えロール機構
90,100とを備えている。そして、このビード整形
装置1は、上下方向に延びるハウジングポスト151に
対して昇降自在に支持されている。
【0022】図6は、第1及び第2の溶接ピンチロール
機構10,20の構成を示す。この図6に示すように、
第1の溶接ピンチロール機構10は、H形鋼300の下
側に配置されており、第2の溶接ピンチロール機構20
は、第1の溶接ピンチロール機構10とでH形鋼300
を挟むようにして、H形鋼300の上側に配置されてい
る。そして、第1及び第2の溶接ピンチロール機構1
0,20はそれぞれ、フレーム12,22におけるH形
鋼300の取り込み側に軸受等からなる回転支持機構1
3,23を備えており、この回転支持機構13,23に
より各溶接ピンチロール11,21を回転自在に支持し
ている。
【0023】また、図4に示すように、第1及び第2の
溶接ピンチロール機構10,20は、フレーム12,2
2の一側面に支持部12b,22bを設けており、この
支持部12b,22bを介してハウジングポスト151
に設けられているレール152に上下後方に移動自在と
されて支持されている。さらに、そのフレーム12,2
2には、第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,2
0を上下方向に移動するための移動手段である昇降機構
14,24が下側及び上側に取り付けられている。これ
により、第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,2
0は、レール152に沿って上下方向に昇降機構14,
24により操作可能とされ、第1及び第2の溶接ピンチ
ロール11,21がH形鋼300に対して接離自在に操
作可能となされている。例えば、H形鋼300を製造す
る際には、第1の溶接ピンチロール11と第2の溶接ピ
ンチロール21とは、その間の間隔が所定の間隔なるよ
うに位置され、具体的には、その間隔は、製造するH形
鋼300の寸法に応じたものになっている。
【0024】このような所定間隔とされた第1及び第2
の溶接ピンチロール11,21の間を上下フランジ材3
01,302とウェブ材303とが通板されることで所
定形状のH形鋼300が製造されるようになる。そし
て、図7に示すように、この第1の溶接ピンチロール機
構10には、フレーム12におけるH形鋼300の通材
進行方向側(H形鋼300の排出側)に、一対の支持部
(或いはブラケット部)12a,12aにより第1のシ
ャフト110が回転自在に取り付けられている。同様
に、第2の溶接ピンチロール機構20には、筐体22の
H形鋼300の進行方向側に、一対の支持部22a,2
2aにより第2のシャフト120が回転自在に取り付け
られている。
【0025】第1のシャフト110は、前記一対の支持
部12a,12aにより支持されて、H形鋼300の通
材進行方向に対して垂直になるように配置されている。
シャフト110は、その中央が断面円形状の支持部(以
下、中央支持部という。)112をなし、その両側が中
央支持部112よりも大径の断面四角形状の支持部(以
下、側方支持部という。)113,113をなしてお
り、さらにその外側に断面円形状の支持部111からな
っている。また、その詳細を示す図8のように、第1の
シャフト110は、支持部12a,12aと側方支持部
113,113の端面との間にそれぞれ隙間δを設けて
いる。すなわち、第1のシャフト110は、支持部12
a,12aに左右方向に余裕を持って支持されており、
この結果、H形鋼300の進行方向からみて左右方向に
移動可能とされている。また、側方支持部113には、
挿通孔113aにピン115が挿通されている。
【0026】また、図7で、第2のシャフト120につ
いても、第1のシャフト110と同様に構成されてい
る。すなわち、第2のシャフト120は、前記一対の支
持部22a,22aにより支持されて、H形鋼300の
通材進行方向に対して垂直になるように配置されてい
る。シャフト120は、その中央が断面円形状の中央支
持部122をなし、その両側が中央支持部122よりも
大径の断面四角形状の側方支持部123,123をなし
ており、さらにその外側に断面円形状の支持部121か
らなっている。また、側方支持部123には、挿通孔1
23aにピン125が挿通されている。また、第1のシ
ャフト110と同様に、第2のシャフト120は、支持
部22a,22aと側方支持部123,123の端面と
の間にそれぞれ隙間δを設けている。すなわち、第2の
シャフト120についても、支持部22a,22aに左
右方向に余裕を持って支持されており、この結果、H形
鋼300の通材進行方向からみて左右方向に移動可能と
されている。
【0027】図7に示すように、第1及び第2のシャフ
ト110,120はそれぞれ、第1及び第2の溶接ピン
チロール機構10,20に対して取り付けられ、且つ回
転自在に支持されている。この第1のシャフト110の
側方支持部113,113にはピン115,115が貫
通して、側方支持部113,113上面からピン11
5,115が突出しており、これにより、第1のシャフ
ト110は、側方支持部113,113の上面にて、そ
のピン115,115により、水平方向に回転自在にし
て第1の整形ロール機構30(図4、図5)の第1及び
第2の支持アーム31,32をそれぞれ支持している。
さらに、第1のシャフト110は、中央部112にて、
回転自在に第1の支えロール機構90の本体部92(図
4、図5)を回転自在に支持している。
【0028】同様に、第2のシャフト120の側方支持
部123,123にはピン125,125が貫通して、
側方支持部123,123下面からピン125,125
が突出しており、これにより、第2のシャフト120
は、側方支持部123,123の下面にて、そのピン1
25,125により、水平方向に回転自在にして第2の
整形ロール機構60(図4、図5)の第3及び第4の支
持アーム61,62をそれぞれ支持している。さらに、
第2のシャフト120は、中央部122にて、回転自在
に第2の支えロール機構100の本体部102(図4、
図5)を回転自在に支持している。
【0029】このように、第1のシャフト110には、
第1の整形ロール機構30及び第1の支えロール機構9
0が組み付けられ、第2のシャフト120には、第2の
整形ロール機構60及び第2の支えロール機構100が
組み付けられている。先ず、第1の整形ロール機構30
及び第1の支えロール機構90について説明する。図9
は、第1の整形ロール機構30の構成を示す。
【0030】第1の整形ロール機構30は、第1及び第
2の支持アーム31,32、第1及び第2の整形ロール
41,51、並びに幅調整用ボルト33を備えている。
第1及び第2の支持アーム31,32はそれぞれ、H形
鋼300の左右それぞれに位置された略長手棒状体(図
4、図5)であり、略中央付近31a,32aを前記ピ
ン115,115により回転自在に支持されている。こ
こで、第1及び第2の支持アーム31,32をそれぞれ
回転自在に支持している各ピン115,115に平板3
5を掛け渡し、この平板35を各ピン115,115に
螺合するボルト34,34により固定することで、支持
アーム31,32はその上下方向が固定されている。
【0031】そして、第1の支持アーム31は、一端3
1b側に第1の整形ロール41を備えており、また、第
2の支持アーム32は、一端32b側に第2の整形ロー
ル51を備えている。図10は、H形鋼300の取り込
み側からみたビード整形装置の構成を示しており、第1
及び第2の整形ロール41,51近傍の構成を示す。こ
の図10に示すように、第1の支持アーム31(図9)
の一端31bにボルト42によって支持ブロック43が
固定されており、この固定ブロック43により第1の整
形ロール41が回転自在に支持されている。例えば、第
1の整形ロール41は、下フランジ材302に対して略
45°をなすようにして支持されている。
【0032】第2の整形ロール51についても同様に、
第2の支持アーム32(図9)の一端32bにボルト5
2によって支持ブロック53が固定されており、この固
定ブロック53により回転自在に支持されている。そし
て、第2の整形ロール51は、下フランジ材302に対
して略45°をなすようにして支持されている。そし
て、この第1の整形ロール41と第2の整形ロール51
とは、ウェブ材303を挟むようにして配置されてお
り、第1の整形ロール41と第2の整形ロール51と
は、互いにその離間距離が自在に変化できるように、水
平方向で開閉できるようになされている。これは図9に
示したように第1及び第2の支持アーム31,32がピ
ン115,115により回転自在に支持されていること
による。
【0033】なお、ボルト42,52により固定される
固定ブロック43,53に回転自在にして整形ロール4
1,51を取り付けることで、各整形ロール41,51
は、各支持アーム31,32に容易に脱着ができるもの
とされている。また、図9及び図11に示すように、第
1及び第2の支持アーム31,32には、その他端部3
1c,32cを連結する幅調整用ボルト33が取り付け
られている。
【0034】幅調整用ボルト33は、第1及び第2の支
持アーム31,32の他端部31c,32cの間の距離
を調整するように取り付けられている。このような幅調
整用ボルト33は、第1の整形ロール41と第2の整形
ロール51との間の距離を調整するものとして機能す
る。すなわち、第1及び第2の支持アーム31,32が
それぞれ各ピン115,115によって回転自在に支持
されているので、その各他端部31c,32c間の距離
を調整すれば、一方の各一端部31b,32bに配置さ
れている第1及び第2の整形ロール41,51の距離を
調整することができるようになっている。これにより、
第1及び第2の整形ロール41,51は、H形鋼の溶接
ビード部に対して接離可能となり、適当な力により溶接
ビード部を圧接することができるようになっている。
【0035】このように構成されている第1の整形ロー
ル機構30は、さらに、図7に示すように、第1のシャ
フト110の側方支持部113,113上側面から突出
したピン115,115により第1及び第2の支持アー
ム31,32が支持されている構造をなしている。これ
により、図9に示すように、第1のシャフト110を回
転軸として、第1及び第2の整形ロール41,51が回
動可能とされている。すなわち、第1の整形ロール機構
30は、第1及び第2の整形ロール41,51を、その
間隔を所定の間隔に維持しながらも、すなわち、適当な
力により溶接ビード部を圧接することを維持しながら、
略上下方向に揺動可能に支持している。
【0036】一方、図4及び図5に示すように、第1の
支えロール機構90は、本体部92が第1のシャフト1
10の中央支持部112で回転自在に支持されており、
その本体部92の一端側に回転自在にした第1の支えロ
ール91を備えている。第1の支えロール91は、図1
0に示すように、軸受等からなる回転支持機構94を介
して本体部92に対して回転自在に支持されている。本
体部92の他端部92aには、図4、図5及び図11に
示すように、2個の高さ調整用ボルト93,93が取り
付けられている。この高さ調整用ボルト93,93は、
他端部92aから上側に突出された端部93aが第1及
び第2の支持アーム31,32の一端の下側面31d,
32dと当接しており、その突出量を調整することで、
その他端部92aと第1及び第2の支持アーム31,3
2の一端との間の距離を調整する。この高さ調整用ボル
ト93,93により、第1及び第2の整形ロール41,
51と第1の支えロール91との間の距離を調整するこ
とができる。すなわち、本体部92が前述したように第
1のシャフト110によって回転自在に支持されている
ので、当該本体部92の他端部92aと第1及び第2の
支持アーム31,32の一端との間の距離を調整するこ
とで、本体部92の一端側に配置されている第1の支え
ロール91と第1及び第2の整形ロール41,51との
間の距離を調整することができ、これにより、第1の支
えロール91を第1及び第2の整形ロール41,51と
下フランジ材302を挟み込む方向に移動可能にしてい
る。換言すれば、本体部92の他端部92aと第1及び
第2の支持アーム31,32の一端とを高さ調整用ボル
ト93,93で突っ張りあうことで、第1の支えロール
91を第1及び第2の整形ロール41,51と下フラン
ジ材302を挟み込む方向に移動可能にしているといえ
る。
【0037】またさらに、図4及び図5に示したよう
に、第1の整形ロール機構30の第1及び第2の整形ロ
ール41,51が第1のシャフト110を中心として回
転可能とされているので、第1の支えロール91は、高
さ調整用ボルト93,93により第1及び第2の整形ロ
ール41,51との間の距離を一定に保った状態で、当
該第1及び第2の整形ロール41,51とともに上下方
向に揺動可能な機構として実現されている。
【0038】また、図8に示したように、第1のシャフ
ト110が左右方向に移動自在とされて支持されてい
る。したがって、図10で、第1及び第2の整形ロール
41,51並びに第1の支えロール91は、左右方向
(水平方向)に揺動可能な機構として実現されている。
また、図4及び図5のように、第1のシャフト110が
第1の溶接ピンチロール機構10に取り付けられている
ことから、第1のシャフト110に組み付けられている
第1の整形ロール機構30及び第1の支えロール機構9
0は、第1の溶接ピンチロール機構10とともに変位す
ることになる。
【0039】以上、図4及び図5に示した第1のシャフ
ト110に組み付けられた第1の整形ロール機構30及
び第1の支えロール機構90について説明したが、第2
のシャフト120に組み付けられている第2の整形ロー
ル機構60及び第2の支えロール機構100も同様な構
成として実現されている。なお、第2の整形ロール機構
60及び第2の支えロール機構100はそれぞれ、第1
の整形ロール機構30及び第1の支えロール機構90と
H形鋼300の搬送路について略対象的な構成をなして
いる。
【0040】すなわち、第2の整形ロール機構60は、
図4、図5及び図11に示すように、第3及び第4の支
持アーム61,62、第1及び第2の整形ロール71,
81、並びに幅調整用ボルト63を備えている。第3及
び第4の支持アーム61,62はそれぞれ、H形鋼の左
右それぞれに位置された略長手棒状体であり、略中央付
近61a,62aを前記ピン125,125により回転
自在に支持されている。ここで、第3及び第4の支持ア
ーム61,62をそれぞれ回転自在に支持している各ピ
ン125,125に平板65を掛け渡し、この平板65
を各ピン125,125に螺合するボルト64,64に
より固定することで、支持アーム61,62はその上下
方向が固定されている。
【0041】そして、第3の支持アーム61は、一端6
1b側に第1の整形ロール71を備えており、また、第
4の支持アーム62は、一端62bに第2の整形ロール
81を備えている。ここで、詳細を図示しないが、図1
0に示した第1及び第2の整形ロール41,51と同様
に、第3の支持アーム61の一端61bにボルトによっ
て支持ブロックが固定されており、この固定ブロックに
より第3の整形ロール71が回転自在に支持されてい
る。そして、第3の整形ロール71は、上フランジ材3
01に対して略45°をなすようにして支持されてい
る。
【0042】また、第4の整形ロール81についても同
様に、第4の支持アーム62の一端62bにボルトによ
って支持ブロックが固定されており、この固定ブロック
により回転自在に支持されている。そして、第4の整形
ロール81は、上フランジ材301に対して略45°を
なすようにして支持されている。そして、第3の整形ロ
ール71と第4の整形ロール81とは、ウェブ材303
を挟むようにして配置されており、第3の整形ロール7
1と第4の整形ロール81とは、水平方向で開閉できる
ようになされている。これは、前述したように第3及び
第4の支持アーム61,62がピン125,125によ
り回転自在に支持されていることによる。
【0043】なお、ボルトにより固定される固定ブロッ
クに回転自在にして整形ロール71,81を取り付けて
おくことで、各整形ロール71,81は、各支持アーム
61,62に容易に脱着ができるものとされている。ま
た、図11に示すように、第3及び第4の支持アーム6
1,62には、その他端部61c,62cを連結する幅
調整用ボルト63が取り付けられている。幅調整用ボル
ト63は、第1及び第2の支持アームの他端部61c,
62cの間の距離を調整するように取り付けられてい
る。このような幅調整用ボルト63は、第3の整形ロー
ル71と第2の整形ロール81との間の距離を調整する
ものとして機能する。すなわち、第3及び第4の支持ア
ーム61,62がそれぞれ各ピン125,125によっ
て回転自在に支持されているので、その各他端部61
c,62c間の距離を調整すれば、一方の各一端部61
b,62bに配置されている第3及び第4の整形ロール
71,81の距離を調整することができるようになって
いる。これにより、第3及び第4の整形ロール71,8
1は、H形鋼300の溶接ビード部に対して接離可能と
なり、適当な力により溶接ビード部を圧接することがで
きるようになっている。
【0044】このように構成されている第2の整形ロー
ル機構60は、さらに、図7に示すように、第2のシャ
フト120の側方支持部123,123下側面から突出
したピン125,125により第3及び第4の支持アー
ム61,62が支持されている構造をなしている。これ
により、第2のシャフト120を回転軸として、第3及
び第4の整形ロール71,81が回動可能とされてい
る。すなわち、第2の整形ロール機構60は、第3及び
第4の整形ロール71,81を、その間隔を所定の間隔
に維持しながらも、すなわち、適当な力により溶接ビー
ド部を圧接することを維持しながら、略上下方向に揺動
可能に支持している。
【0045】一方、図4及び図5に示すように、第2の
支えロール機構100は、本体部102が第2のシャフ
ト120の中央支持部122で回転自在に支持されてお
り、その本体部102の一端側に回転自在にした第2の
支えロール101を備えている。第2の支えロール10
1は、図10に示す第1の支えロール91の構成部分と
同様に、軸受等からなる回転支持機構を介して本体部1
02に対して回転自在に支持されている。
【0046】本体部102の他端部102aには、図
4、図5及び図11に示すように、2個の高さ調整用ボ
ルト103,103が取り付けられている。この高さ調
整用ボルト103,103は、他端部102aから下側
に突出された端部103aが第3及び第4の支持アーム
61,62の一端の上側面61d,62dと当接してお
り、その突出量を調整することで、その他端部102a
と第3及び第4の支持アーム61,62の一端との間の
距離を調整する。この高さ調整用ボルト103,103
により、第3及び第4の整形ロール71,81と第2の
支えロール101との間の距離を調整することができ
る。すなわち、本体部102が前述したように第2のシ
ャフト120によって回転自在に支持されているので、
当該本体部102の他端部102aと第3及び第4の支
持アーム61,62の一端との間の距離を調整すること
で、本体部102の一端側に配置されている第2の支え
ロール101と第3及び第4の整形ロール71,81と
の間の距離を調整することができ、これにより、第2の
支えロール101を第3及び第4の整形ロール71,8
1と上フランジ材301を挟み込む方向に移動可能にし
ている。換言すれば、本体部102の他端部102aと
第3及び第4の支持アーム61,62の一端とを高さ調
整用ボルト103,103で突っ張りあうことで、第2
の支えロール101を第3及び第4の整形ロール71,
81と上フランジ材301を挟み込む方向に移動可能に
しているといえる。
【0047】またさらに、前述したように、第2の整形
ロール機構60の第3及び第4の整形ロール71,81
が第2のシャフト110を中心として回転可能とされて
いるので、第2の支えロール101は、高さ調整用ボル
ト103,103により第3及び第4の整形ロール7
1,81との間の距離を一定に保った状態で、当該第3
及び第4の整形ロール71,81とともに上下方向に揺
動可能な機構として実現されている。
【0048】また、第2のシャフト120が左右方向に
移動自在とされて支持されている。したがって、第3及
び第4の整形ロール71,81並びに第2の支えロール
101は、左右方向(水平方向)に揺動可能な機構とし
て実現されている。また、第2のシャフト120が第2
の溶接ピンチロール機構20に取り付けられていること
から、第2のシャフト120に組み付けられている第2
の整形ロール機構60及び第2の支えロール機構100
は、第2の溶接ピンチロール機構20とともに変位する
ことになる。
【0049】以上のようにビード整形装置が構成されて
いる。このビード整形装置は、H形鋼の溶接の際に次の
ように動作する。先ず、図4及び図5でH形鋼300が
通板される前に、第1及び第2の溶接ピンチロール機構
10,20はH形鋼300の寸法等に応じて所定位置に
移動し、第1乃至第4の整形ロール41,51,71,
81及び第1及び第2の支えロール91,101を所定
位置に配置する。例えば、図5に示すように、第2の整
形ロール機構60をB位置からC位置に示すように搬送
して、第1の溶接ピンチロール機構10に取り付けて、
その後、第1の溶接ピンチロール機構10が所定位置に
移動する。
【0050】また、このときの所定位置への移動は、レ
ール152によって移動自在に支持されている第1及び
第2の溶接ピンチロール機構10,20を、昇降機構1
4,24が操作することで行う。続いて、上下フランジ
材301,302及びウェブ材303を通板しつつ、溶
接を開始する。溶接するための構成としては、前記図1
及び図2に示したような構成が挙げられる。すなわち、
2枚の上下フランジ材301,302と1枚のウェブ材
303とを連続的に溶接点に供給しつつ、溶接点直前に
配置された給電チップ201を上フランジ材301とウ
ェブ材303の上部及び下フランジ材302とウェブ材
303の下部に押し当てて、当該給電チップ201から
給電して、ウェブ材303の上下端面部と各フランジ材
301,302の幅中央部とを溶融加熱(高周波抵抗溶
接)すると共に溶接ピンチロール11,21によって加
圧力を付加して接合する。
【0051】そして、このとき、ビード整形装置では、
第1の支えロール91により下フランジ材302を下側
で支えつつ、第1及び第2の整形ロール41,51で、
ウェブ材303の下端部と下フランジ材302との溶接
点に発生する溶接ビードを押し潰し、また、第2の支え
ロール101により上フランジ材301を上側で支えつ
つ、第3及び第4の整形ロール71,81で、ウェブ材
303の上端部と上フランジ材301との溶接点に発生
する溶接ビードを押し潰す。
【0052】なお、整形ロール41,51,71,81
による溶接ビードの整形は、必要最小限の力で実現する
ことが望ましく、このため整形ロール41,51,7
1,81を可能な限り溶接点に近接して取り付け、溶接
ビードが未凝固な状態で整形することが好ましいことは
いうまでもない。このように、ビード整形装置1は動作
するが、ビード整形装置1は、前述したように、第1の
整形ロール41と第2の整形ロール51とが互いに距離
を一定に保ちつつ上下方向に揺動することができように
構成されているとともに、第1の支えロール91もこの
第1及び第2の整形ロール41,51とともに上下方向
に揺動できるように構成されている。そして、図8のよ
うに、第1のシャフト110が左右方向に移動自在に支
持されていることで、第1及び第2の整形ロール41,
51並びに第1の支えロール91が左右方向に揺動でき
るように構成されている。また、同様に、第3の整形ロ
ール71と第4の整形ロール81とが互いに距離を一定
に保ちつつ上下方向に揺動することができように構成さ
れているとともに、第2の支えロール101もこの第3
及び第4の整形ロール71,81とともに上下方向に揺
動できるように構成されている。そして、第3及び第4
の整形ロール71,81並びに第2の支えロール101
も左右方向に揺動できるように構成されている。
【0053】これにより、熱変形等によりH形鋼300
に曲りや反り等が生じて、H形鋼300の鋼材位置が上
下左右どちらかにずれても、各整形ロール41,51,
71,81及び各支えロール91,101がそのH形鋼
300に追従することができるので、各整形ロール4
1,51,71,81を溶接ビード部に的確に当てるこ
とができるようになる。これにより、例えば、H形鋼3
00の曲りや反り等の変形によりビード整形装置1がH
形鋼300を強制的に変形させてしまったり、ビード整
形装置1に過大な力が作用し、ピード整形装置1が破損
してしまったりすることを防止することができる。さら
に、このような追従構造が簡単な構造により実現されて
いる。
【0054】また、ビード整形装置1は、種々の寸法の
H形鋼にも対応して、ビード整形することができる。ビ
ード整形装置は、図4、図5及び図11に示したよう
に、第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,20が
上下方向に移動可能にされている。そして、各整形ロー
ル41,51,71,81及び各支えロール91,10
1は、この1及び第2の溶接ピンチロール機構10,2
0とともに移動するように組み付けられている。これに
より、ビード整形装置は、H形鋼300の寸法に合わせ
て第1及び第2の溶接ピンチロール機構10,20の第
1及び第2の溶接ピンチロール11,21を配置すれ
ば、同時に各整形ロール41,51,71,81及び各
支えロール91,101もそれに応じた位置に配置され
ることになるので、種々の寸法のH形鋼に対応してビー
ド整形することができるようになる。
【0055】以上、本発明の実施の形態について説明し
た。しかし、本発明は、前述の実施の形態として実現さ
れることに限定されるものではない。すなわち、前述の
実施の形態では、ビード整形装置1を具体的な構成及び
その構成部分の配列を挙げて説明したが、これに限定さ
れるものではない。例えば、整形ロールの配置順序とし
て、下側に位置されている第1及び第2の整形ロール4
1,51の方を溶接ピンチロール寄りに配置している
が、上側に位置されている第3及び第4の整形ロール7
1,81を溶接ピンチロール寄りに配置し、その後ろに
下側の第1及び第2の整形ロール41,51を配置して
もよい。また、上下の整形ロール41,51,71,8
1を溶接ピンチロールから同じ離れた位置に配置しても
よい。
【0056】また、整形ロール41,51,71,81
及び支えロール91,101を上下左右方向に自在に或
いは揺動自在に支持する構造についても前述の実施の形
態で説明した構造に限定されるものではない。なお、前
述の実施の形態の説明において、第1乃至第4の支持ア
ーム31,32,61,62、第1及び第2の支えロー
ル機構90,100の本体部92,102並びに第1及
び第2のシャフト110,120は、H形鋼の通材位置
変化に整形ロール及び支えロールを追従させる追従手段
を構成している。具体的には、第1及び第2のシャフト
110,120は、H形鋼の送り方向に対して垂直方向
に位置されるとともに、回転自在に且つ前記垂直方向へ
移動自在に支持されている回転支持軸を構成し、また、
第1乃至第4の支持アーム31,32,61,62は、
回転支持軸に取り付けられて、その一端部に整形ロール
41,51,71,81が回転自在に取り付けられてい
る第1の支持部材を構成し、第1及び第2の支えロール
機構90,100の本体部92,102は、回転支持軸
に取り付けられて、その一端部に支えロール91,10
1が回転自在に取り付けられている第2の支持部材を構
成している。
【0057】そして、回転支持軸である第1及び第2の
シャフト110,120が回動することで、第1及び第
2の支持部材である第1乃至第4の支持アーム31,3
2,61,62並びに第1及び第2の支えロール機構9
0,100の本体部92,102が第1及び第2のシャ
フト110,120を中心に回動して、整形ロール4
1,51,71,81及び支えロール91,101がH
形鋼の通材位置変化に応じて上下に追従し、第1及び第
2のシャフト110,120が前記垂直方向に移動する
ことで、第1乃至第4の支持アーム31,32,61,
62並びに第1及び第2の支えロール機構90,100
の本体部92,102が前記垂直方向に移動して、整形
ロール41,51,71,81及び支えロール91,1
01がH形鋼の通材位置変化に応じて左右に追従するよ
うになっている。
【0058】また、前述の実施の形態の説明において、
下側の第1及び第2の整形ロール41,51は、特許請
求の範囲の記載における第1の整形ロールに該当し、上
側の第3及び第4の整形ロール71,81は、特許請求
の範囲の記載における第2の整形ロールに該当する。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、溶接後のH形鋼が変形する場合でも整形ロ
ール及び支えロールをその変形に応じて移動させて、整
形ロールを溶接ビードに追従させることができ、例え
ば、これにより、連続的にかつ安定してビード整形が可
能になる。特に、請求項2及び3に記載の発明によれ
ば、簡単な構成により、整形ロール及び支えロールをそ
の変形に応じて移動させて、整形ロールを溶接ビードに
追従させることができる。また、請求項4に記載の発明
によれば、H形鋼の寸法に応じて整形ロール及び支えロ
ールの位置を自動的に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のビード整形装置における溶接ビードを
整形する部分の概略構成を示す側面図ある。
【図2】本発明のビード整形装置における溶接ビードを
整形する部分の概略構成を示す図であって、前記図2と
は反対側からみた側面図である。
【図3】第1及び第2の整形ロール及び第1の支えロー
ルの位置関係を示す正面図である。
【図4】ビード整形装置を備えている設備の構成を示す
側面図である。
【図5】ビード整形装置を備えている設備の構成を示す
他の側面図である。
【図6】ビード整形装置の溶接ピンチロール機構の構成
を示す図である。
【図7】ビード整形装置の構成を示す図であって、ビー
ド整形装置を背面から見た断面図である。
【図8】第1のシャフト及びその近傍の構成を示す図で
ある。
【図9】ビード整形装置の第1の整形ロール機構を示す
平面図である。
【図10】ビード整形装置の第1及び第2の整形ロール
並びに支えロールの構成を示す図であって、ビード整形
装置を正面から見た断面図である。
【図11】ビード整形装置を示す背面図である。
【図12】従来の溶接H形鋼の製造方法における溶接工
程の模式的説明図である。
【図13】溶接H形鋼と、そのH形鋼に発生する溶接ビ
ードとを示す図である。
【図14】特開平7−9151号公報に開示されている
溶接ビード整形装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 ビード整形装置 10,20 溶接ピンチロール機構 11,21 溶接ピンチロール 30,60 整形ロール機構 31,32,61,62 支持アーム 41,51,71,81 整形ロール 90,100 支えロール機構 91,101 支えロール 110,120 シャフト 115,125 ピン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フランジ材の表面とウェブ材とを溶着し
    てH形鋼を製造するときに当該溶着部分に発生した溶接
    ビードに押し当てて当該溶接ビードを整形する整形ロー
    ルと、 前記整形ロールの押し当て位置に対応して前記フランジ
    材の裏面に配置され、前記フランジ材を支える支えロー
    ルと、 前記H形鋼の通材位置変化に、前記整形ロール及び支え
    ロールを追従させる追従手段と、 を備えていることを特徴とする溶接H形鋼の溶接ビード
    整形装置。
  2. 【請求項2】 前記追従手段は、前記整形ロール及び支
    えロールを上下左右に自在に支持することで、前記整形
    ロール及び支えロールを前記H形鋼の通材位置変化に追
    従させていることを特徴とする請求項1記載の溶接H形
    鋼の溶接ビード整形装置。
  3. 【請求項3】 前記追従手段は、前記H形鋼の送り方向
    に対して垂直方向に位置されるとともに、回転自在に且
    つ前記垂直方向へ移動自在に支持されている回転支持軸
    と、前記回転支持軸に取り付けられて、その一端部に前
    記支えロールが回転自在に取り付けられている第1の支
    持部材と、前記回転支持軸に取り付けられて、その一端
    部に前記整形ロールが回転自在に取り付けられている第
    2の支持部材と、を備えており、 前記回転支持軸が回動することで、前記第1及び第2の
    支持部材が前記回転支持軸を中心に回動して、前記整形
    ロール及び支えロールが、前記H形鋼の通材位置変化に
    応じて上下に追従し、前記回転支持軸が前記垂直方向に
    移動することで、前記第1及び第2の支持部材が前記垂
    直方向に移動して、前記整形ロール及び支えロールが、
    前記H形鋼の通材位置変化に応じて左右に追従すること
    を特徴とする請求項2記載の溶接H形鋼の溶接ビード整
    形装置。
  4. 【請求項4】 前記整形ロール及び支えロールの配設位
    置に対して前記H形鋼の通材方向における前段に、前記
    フランジ材の表面とウェブ材とを溶着するための溶接ピ
    ンチロールが配置されており、 前記ピンチロールを回転自在に支持して、移動手段によ
    り上下方向に移動される筐体に、前記回転支持軸が支持
    されていることを特徴とする請求項3記載の溶接H形鋼
    の溶接ビード整形装置。
  5. 【請求項5】 前記整形ロールは、第1のフランジ材の
    表面とウェブ材の一端部との溶着部分に発生した溶接ビ
    ードに押し当てて当該溶接ビードを整形する第1の整形
    ロールと、第2のフランジ材の表面とウェブ材の他端部
    との溶着部分に発生した溶接ビードに押し当てて当該溶
    接ビードを整形する第2の整形ロールとからなり、前記
    支えロールは、前記第1の整形ロールの押し当て位置に
    対応して前記第1のフランジ材の裏面に配置され、前記
    第1のフランジ材を支える第1の支えロールと、前記第
    2の整形ロールの押し当て位置に対応して前記第2のフ
    ランジ材の裏面に配置され、前記第2のフランジ材を支
    える第2の支えロールとからなることを特徴とする請求
    項1乃至4のいずれかに記載の溶接H形鋼の溶接ビード
    整形装置。
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