JP4303837B2 - コイルの製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場コイル装置等のコイル装置、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気共鳴イメージング装置においては、静磁場を作るための磁石(超電導コイル、常伝導コイル、あるいは永久磁石)の内側に傾斜磁場コイルが配置されている。傾斜磁場コイルは通常Gx、Gy、Gzコイルと呼ばれる3組のコイルより構成され、直交するx、y、z軸の各方向で強度が線形に異なる傾斜磁場を作る。ここで、通常は、z軸方向は被検体の軸方向であり、被検体の左右方向(幅方向)がx軸方向、被検体の前後方向(厚さ方向)がy軸方向である。
【0003】
傾斜磁場は任意に撮影断面を決めたり、被検体からのRF信号に位置情報を付加する目的で、静磁場(主磁場)に線形の傾斜をもたせるものである。傾斜磁場コイルの性能としては、正確な位置情報を与えるための傾斜磁場の線形性が要求される。傾斜磁場コイルの形状は、静磁場の方向、およびどの方向へ傾斜させるかにより異なるが、通常は、Gzコイルとしては一対のソレノイド型コイルが、Gx、Gyコイルとしてはそれぞれ4枚のサドルコイル組が一般的に用いられている。なお、実際には、傾斜磁場コイルの外側には、傾斜磁場コイルからの磁場が外部へ漏れることを防ぐための同一形状のシールドコイルが設けられる。
【0004】
サドルコイルの形状は円筒、あるいは楕円筒の表面の一部であるので、製造が困難である。従来のサドルコイルの製造方法としては、平板状の導体薄板から所定のパターンのコイル巻線を切出し、コイル巻線の表面に絶縁シートを接着した後、押し型に押し当てて湾曲させることでサドルコイルを作る方法(例えば米国特許第5,349,744号明細書)がある。コイル巻線の切出し方法としては、ワイヤーカッター、レーザ、ウォータージェットカッターを用いる方法や、コイル形状の溝を有する型へ薄板を打ち込む方法等、あるいはエッチングを利用する方法がある。
【0005】
しかしながら、このような従来法では、いずれも平板の導体からコイル巻線を切出し、その後、湾曲させているので、製造工程が複雑、かつ長い日数が必要であるにもかかわらず、製造誤差を防ぐことができない。しかも、円筒の円周方向に延びる巻線部は湾曲するが、円筒の軸方向に延びる巻線部は幅が狭いので湾曲できない。そのため、高精度の線形性を持った傾斜磁場を発生することができない。さらに、厚い導体板を用いたい要求があるが、導体板を厚くすると、コイル巻線を湾曲させる工程で、周方向のはねが出ることもあり、所望の形状に加工することが困難であるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来の傾斜磁場コイル(サドルコイルと呼ばれるタイプの)等の曲面状のコイルの製造方法には、製造工程が複雑、製造時間が長時間必要であり、しかも製造誤差が避けられないという欠点がある。
【0007】
本発明は上述した事情に対処すべくなされたもので、その目的は任意の曲面状のコイルを短時間で、かつ精度良く製造できるコイルの製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し目的を達成するために、本発明は以下に示す手段を用いている。
【0009】
(1)本発明のコイルの製造方法は、曲面状に形成された金属板を治具に取り付け、金属板を螺旋状のコイル巻線の輪郭に沿って切り、金属板のコイル巻線以外の不要な板部分を取り除き、コイル巻線を治具上に残し、コイル巻線に支持体を取り付け、コイル巻線を治具から剥がすものである。
【0010】
(2)本発明のコイルの製造方法は、予め曲面状に形成された金属板に支持体を取り付け、支持体を治具に取り付け、金属板を螺旋状のコイル巻線の輪郭に沿って切り、金属板のコイル巻線以外の不要な部分を取り除き、コイル巻線を支持体上に残すものである。
【0011】
(3)本発明のコイルの製造方法は、上記(1)、または(2)に記載した製造方法であって、かつ金属板はロール加工により任意の曲率半径を有する円筒状、または楕円筒状に予め曲げ加工されている。
【0012】
(4)本発明のコイルの製造方法は、上記(1)に記載した製造方法であって、かつ金属板は、治具に対して位置ずれすることはないが、治具から剥がすことが可能な第1の接着力を有する接着剤、または両面接着テープを用いて、治具に接着される。
【0013】
(5)本発明のコイルの製造方法は、上記(1)、または(2)に記載した製造方法であって、かつ金属板はミリング加工により螺旋状のコイル巻線の輪郭に沿って切られる。
【0014】
(6)本発明のコイルの製造方法は、上記(4)に記載した製造方法であって、かつ支持体は第1の接着力より強い第2の接着力を有する接着剤、または両面接着テープを用いて、コイル巻線に接着される。
【0015】
(7)本発明のコイルの製造方法は、上記(6)に記載した製造方法であって、かつ第2の接着力を有する接着剤は、コイル巻線以外の治具表面にはみ出ることがない粘度を有する。
【0016】
(8)本発明のコイルの製造方法は、上記(1)、または(2)に記載した製造方法であって、かつ螺旋状のコイル巻線の密度は部分的に異なり、高密度の部分では巻線の幅が狭く、低密度の部分では巻線の幅が広い。
【0017】
(9)本発明のコイルの製造方法は、上記(1)、または(2)に記載した製造方法であって、かつ支持体は絶縁体である。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明によるコイル装置の実施形態を説明する。ここでは、コイル装置としては、磁気共鳴イメージング装置の傾斜磁場コイル装置を構成するサドルコイルを例に説明する。
【0035】
本発明の特徴は、サドルコイルの形状である円筒の表面形状、あるいは楕円筒の表面形状に予め曲げ加工された金属板(ここでは、銅板)を、螺旋状のコイル巻線に沿って切削加工し、不要部分(余肉部分)を取り除くことにより、コイル巻線を製造するものである。
【0036】
図1は、予め曲げ加工された銅板12を示す。これはローラ加工機により、所定の曲率半径を有する円筒形状に曲げられている。なお、形状は円筒に限らず、楕円筒でもよい。
【0037】
この円筒表面状の銅板12を図2に示すように、同形状の、しかし厚みがある治具14の外側表面上に固定、例えば接着する。固定は接着剤を用いてもよいし、両面テープを用いてもよい。接着力としては、銅板12が治具14に対して位置ずれすることはないが、治具14から作業者が手で容易に剥がすことが可能な程度の接着力が要求される。
【0038】
この銅板12が接着された治具14を図3に示すようにミリング加工機に取り付け、切削加工により銅板12を螺旋状のコイル巻線の輪郭に沿って切ることにより、所定幅の銅板片からなる螺旋状のコイル巻線を形成する。ミリング加工機は、治具14を固定するマンドレル16と、銅板を切削するエンドミル18とを有する。マンドレル16はY軸を中心として回転することができる。エンドミル18はZ軸を中心として回転するとともに、エンドミル18が取付けられている主軸ユニット(図示せず)はX、Y、Z軸方向へ移動することができるようになっている。コイルパターンはエンドミル18を回転させながら、マンドレル16のY軸回転、主軸ユニットのY軸移動を行うことにより、銅板12上に描かれる。この回転、移動はNC制御により高精度に、しかも簡単に制御可能である。マンドレル16はその曲率面に対して直交する方向にエンドミル18が位置するようになっているので、コイル巻線12Aの切削端面は銅板12の曲率面に対して直交している。そのため、平板の導体からコイル巻線を切出し、その後、湾曲させる従来例に比べて(従来例の場合は、コイル巻線の切削端面は曲率面に対して直交しない、あるいは曲率面とすらなっていない)高精度な傾斜磁場を発生することが出来る。
【0039】
このように、本実施形態では、コイル巻線は銅板を切削することにより形成されるので、銅線を所望のコイルパターンに沿って巻いてゆく従来法に比べて自由度が高い。すなわち、導線を巻いていく従来法では巻線の太さは均一であるが、本実施形態では、巻線の幅を部分的に変えることができる。このため、従来では、巻線の密度が最も高い場所を基準として巻線の太さ(幅)が決められていたが、本実施形態では、巻線の密度が高い場所ではコイル巻線の幅を細く、密度が低い場所では太くなるようにコイルパターンを設計することができる。
【0040】
このような幅が均一ではないコイル巻線によれば、一定幅のコイル巻線に比べて、コイルの電気抵抗値を下げることができ、コイルの発熱(ジュール熱)を下げることができる。また、電源電圧の直流的な損失も低減することができるので、一定幅のコイル巻線に比べて高いスリューレート(mT/m/ms)を得ることができる。
【0041】
非常に高速な切削を行うので、切削面は非常に滑らかであり、バリ等が生じることがなく、各周の巻線間が不用意に導通する(短絡する)ことがない。また、高速切削によりかなり厚い銅板でも切削できるので、銅板をエッチング加工してコイル巻線を形成する場合に比べて、厚いコイル巻線を形成することができる。エッチングの場合は、2層で各コイル巻線を形成するが、本実施形態では、1枚の銅板でコイル巻線を形成することができ、作業が簡単であると共に、巻線パターンの精度も向上する。さらに、エッチングの場合は、表面と厚さの中間部分とではエッチングの進行速度が異なるので、表面にバリが残り、ここで絶縁破壊が起こる可能性がある。図2は、コイルパターンの輪郭に沿って銅板12を切削した後の状態を示す。
【0042】
次に、図4を参照してGx,Gyコイル等のサドルコイルの製造過程を説明する。コイル巻線の輪郭に沿って切削された銅板12を治具14ごとミリング加工機から取り外し、銅板12のうち、コイル巻線以外の不要な金属部分12B(図2参照)を剥がし、螺旋状のコイル巻線12Aのみを治具14上に残す。このコイル巻線12A上に接着剤を塗布した後、治具14上に絶縁シート20を被せ、コイル巻線12Aを絶縁シート20に接着させる。この絶縁シート20とコイル巻線12Aとを接着する接着剤は、銅板12を治具14に接着する接着剤よりも、強力な接着力を有する。すなわち、絶縁シート20を治具14から剥がすと、銅板12(コイル巻線12A)は治具14から剥がれて、絶縁シート20側に接着するようになっている。また、コイル巻線12A上に塗布される接着剤は、コイル巻線12A以外の治具14の表面にはみ出ることがない粘度を有することが必要である。これにより、絶縁シート20はコイル巻線12Aのみに接着され、治具14に接着することがない。絶縁シート20とコイル巻線12Aとの接着は接着剤に限らず、両面接着シートを用いてもよい。
【0043】
コイル巻線12Aが絶縁シート20に接着後(接着剤にもよるが、数10分程度である)、絶縁シート20を治具14から剥がすと、円筒表面形状の螺旋状のコイル巻線12Aの外側表面に絶縁シート20が接着されてなるサドルコイルが形成される。なお、絶縁シート20には小さい孔22が対角線の四隅付近に形成されているが、これは、後述する樹脂の含浸のためのものである。そのため、孔22の位置は、コイル巻線12Aの無い部分になっている。あるいは、この孔22はサドルコイルを円筒形のボビンに積層後、含浸の直前にあけてもよい。
【0044】
図5はコイル巻線12Aの具体的なパターンを示す。図5(a)に示すコイル巻線は4隅に位置決め用の切欠き24が設けられている。この切欠き24は後述するようにサドルコイルを円筒形のボビンの上に積層し、傾斜磁場コイル装置を製造するときに、位置決め用治具が係合されるためのものである。切欠きではなく孔でもよいが、切欠きのほうが、コイル巻線の輪郭と同時に連続して切削することができ、製造時間の短縮になる。さらに、切欠き、孔ではなく、突起でもよい。
【0045】
図5(b)は上述したように、巻線の密度が高い場所ではコイル巻線の幅を細くし、密度が低い場所では太くなるようにしたコイルパターンである。
【0046】
図5(c)も図5(b)と同様にコイル巻線の幅を途中で変えたコイルパターンである。図5(b)は、断続的にコイル巻線の幅を変えた(ある部分では一定の広幅で、他の部分では一定の狭幅)コイルパターンであるが、図5(c)のコイルパターンは連続的にコイル巻線の幅を変えている。
【0047】
このように本発明のコイル巻線は銅板から切出すことにより製造されるので、所望の形状の巻線を実現できるので、所望の磁場を精度良く発生することができる。
【0048】
実際の傾斜磁場コイル装置(Gxコイル、Gyコイル)は、このようにして形成したサドルコイルを4つ組み合わせて構成する。組み合わせの2例を図6(a)、(b)に示す。図6(a)の例は、完全に同一のパターンの4つのコイル巻線を配置する。図の左右方向に並んでいる2枚のサドルコイルの巻線12Aの最も内側の端部どうしが導体(例えば、銅線、銅を加工した線:角線)渡り線30を介して接続されている。すなわち、2つのコイル巻線と渡り線との接続箇所は2箇所必要である。渡り線30と巻線との接続は、はんだ付け、ネジ止め、溶接、蝋付け等が利用できる。
【0049】
図6(b)の例は、完全に同一ではなく、線対称の関係の2種類のパターンのコイル巻線が必要とされる。図の左右方向には、2種類のコイルパターンのサドルコイルが配置され、左右の2枚のサドルコイルの1方のコイルの最も内側の端部と他のコイルの最も外側の端部が接続されている。この場合は、外側の端部を長めに作っておけば、渡り線を必要とせずに、直に接続することができる。他のコイルの最も内側の端部は引き出し線32の一端に接続されている。
【0050】
このようにして構成したGx,Gyコイルを積層して1つの傾斜磁場コイル装置が実現される。Gzコイルはソレノイド型のコイルである。図7に示すように、円筒形のボビン40の上に主コイル44としてのGxコイル、Gyコイル、Gzコイルをこの順番(に限らないが)に取付け、冷却チューブ46、静磁場補正用磁性体50を搭載する構造体48を配置し、さらにそれらの上に主コイルに対応するシールドコイル52としてのGxコイル、Gyコイル、Gzコイルを取付け、最も外側に静磁場均一性の補正手段としてのシムコイル54を設ける。この時、コイル巻線に形成された位置決め用の切欠き24を利用して、コイル巻線のボビン上の位置決めを行う。この後、2つのコイル巻線を渡り線により接続する。なお、渡り線の接続はサドルコイルをボビンに載せてから行うのではなく、その前に行ってもよい。その後、全体を絶縁体(例えば、エポキシ樹脂)に含浸させ、コイル巻線間、及び主コイル44とシールドコイル52の間に絶縁体を充填し、傾斜磁場コイル装置が完成する。この傾斜磁場コイル装置は、シールドコイルからも磁場を発生させ、主コイルからの磁場をシールドするので、アクティブシールド型傾斜磁場コイル(ASGC)とも呼ばれる。冷却パイプ46中に流れる冷却媒体としては水、クーラント、冷風等がある。
【0051】
第1実施形態の製造方法によれば、次のような効果がある。
【0052】
(a)予め曲面に加工された金属板から切削加工によりコイル巻線を切出するので、製造工程が簡単で、かつ短期間に、コイル巻線を製造することができる。
【0053】
(b)曲面加工済みの金属板をコイルパターンに従って切削するのは、NC制御のミリング加工機が行うので、高精度なコイル巻線を製造できる。
【0054】
(c)さらに、本実施形態によれば、任意の表面形状の銅板から任意のパターンのコイル巻線を切削することができるので、巻線の幅を場所によって変えることにより、電気抵抗値、ジュール熱を下げることができるとともに、スリューレートを高くすることができる。
【0055】
(d)コイル巻線は、ボビンの軸方向に延びる部分の両側の切削端面がボビンの曲率面に対して直交し、上下面の形状は、図7に示すように、ボビンの曲率面と一致しているので、設計図通りの形状のコイルを正確に作ることができ、所望の傾斜磁場を高精度に発生することが出来る。
【0056】
本発明は上述した実施形態に限定されず、種々変形して実施可能である。例えば、上述の説明では、(1)金属板を同形状の治具の外側表面上に接着してから、切削加工により金属板を螺旋状のコイル巻線の輪郭に沿って切り、(2)コイル巻線以外の不要な金属部分を剥がし、コイル巻線のみを治具上に残してから、絶縁シートを被せ、コイル巻線を治具から絶縁シートに転写(接着)したが、切削加工と絶縁シートの接着の順番を逆にしてもよい。すなわち、(1)予め曲面状に構成された金属板の内面に絶縁シートを接着し、絶縁シートを同形状の治具の外側表面上に固定し、(2)切削加工により金属板を螺旋状のコイル巻線パターンに沿って切り、(3)コイル巻線以外の不要な金属部分を絶縁シートから剥がしコイル巻線のみを絶縁シート上に残す。この製造方法によっても、上述と同様なサドルコイルが得られる。ただし、この場合は、絶縁シートは円筒状のコイル巻線の内面に位置する。上述の実施形態では、絶縁シートは円筒状のコイル巻線の外面に位置する。絶縁シートを接着してから切削加工する場合は、次のようにしてもよい。すなわち、(1’)予め曲面状に構成された金属板の外側表面上に絶縁シートを接着し、(2’)絶縁シートを金属板と同形状の治具の内側表面上に接着し、(3’)治具をミリング加工機に取付け、金属板を、その湾曲面の内側から螺旋状のコイル巻線パターンに沿って切削し、(4’)コイル巻線以外の不要な金属部分を絶縁シートから剥がしコイル巻線のみを絶縁シート上に残してもよい。この製造方法によれば、絶縁シートは円筒状のコイル巻線の外面に位置するので、上述と同一構成のコイル巻線が得られる。
【0057】
上述の説明は、傾斜磁場コイルについて行ったが、これに限らずシムコイル、RFコイル、静磁場コイルについても、曲面状のコイル(サドル形状にも限らず)であれば、何にでも適用可能である。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、予め曲面加工された金属板をコイルパターンに沿って切削してコイル巻線を形成しているので、任意の形状のサドルコイルを高精度で、しかも簡単な工程で実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるサドルコイルの製造方法に使われる曲げ加工済みの銅板を示す図。
【図2】図1に示した銅板を治具に固定し、銅板をコイル巻線に従って切削した状態を示す図。
【図3】図2に示すように銅板を切削する際に使われるミリング加工機の概要を示す図。
【図4】ミリング加工後の銅板から不要部分を剥がし、その後、絶縁シートをコイル巻線に接着させ、サドルコイルを完成させる工程を示す図。
【図5】コイル巻線の具体例を示す平面図。
【図6】4枚のサドルコイル組を組み合わせてなる1つの傾斜磁場コイルを示す図。
【図7】傾斜磁場コイル装置の構造を示す断面図。
【符号の説明】
12…銅板
14…治具
16…マンドレル
18…エンドミル
20…絶縁シート

Claims (9)

  1. 予め曲面状に形成された金属板を治具に取り付け、
    金属板を螺旋状のコイル巻線の輪郭に沿って切り、
    金属板のコイル巻線以外の不要な板部分を取り除き、コイル巻線を治具上に残し、
    コイル巻線に支持体を取り付け、
    コイル巻線を治具から剥がすことを特徴とするコイルの製造方法。
  2. 予め曲面状に形成された金属板に支持体を取り付け、
    支持体を治具に取り付け、
    金属板を螺旋状のコイル巻線の輪郭に沿って切り、
    金属板のコイル巻線以外の不要な部分を取り除き、コイル巻線を支持体上に残すことを特徴とするコイルの製造方法。
  3. 前記金属板はロール加工により任意の曲率半径を有する円筒状、または楕円筒状に予め曲げ加工されていることを特徴とする請求項1、または請求項2に記載のコイルの製造方法。
  4. 前記金属板は、治具に対して位置ずれすることはないが、治具から剥がすことが可能な第1の接着力を有する接着剤、または両面接着テープを用いて、治具に接着されることを特徴とする請求項1に記載のコイルの製造方法。
  5. 前記金属板はミリング加工により螺旋状のコイル巻線の輪郭に沿って切られることを特徴とする請求項1、または請求項2に記載のコイルの製造方法。
  6. 前記支持体は前記第1の接着力より強い第2の接着力を有する接着剤、または両面接着テープを用いて、コイル巻線に接着されることを特徴とする請求項4に記載のコイルの製造方法。
  7. 前記第2の接着力を有する接着剤は、コイル巻線以外の治具表面にはみ出ることがない粘度を有することを特徴とする請求項6に記載のコイルの製造方法。
  8. 前記螺旋状のコイル巻線の密度は部分的に異なり、高密度の部分では巻線の幅が狭く、低密度の部分では巻線の幅が広いことを特徴とする請求項1、または請求項2に記載のコイルの製造方法。
  9. 前記支持体は絶縁体であることを特徴とする請求項1、または請求項2に記載のコイルの製造方法。
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