JP4303567B2 - 車両用パワーユニットの支持装置およびパワーユニットの車体フレームへの組付方法 - Google Patents

車両用パワーユニットの支持装置およびパワーユニットの車体フレームへの組付方法 Download PDF

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Description

本発明は、動力源および減速機を直列に結合して成るパワーユニットの慣性主軸に沿う略両端部が、該パワーユニットの静荷重を分担する動力源側マウントおよび減速機側マウントを介して車体フレームに支持され、前記パワーユニットの慣性主軸から離れた部分が、車体フレームに取付けられるサブフレームに略水平なトルクロッドを介して結され車両用パワーユニットの支持装置およびパワーユニットの車体フレームへの組付方法に関する。
このような車両用パワーユニットの支持装置は、たとえば特許文献1等で既に知られている。
特許第2562485号公報
ところで、パワーユニットを動力源とともに構成する減速機の上端位置は動力源の上端位置よりも低いのが一般的であり、車体の幅寸法やパワーユニットの車体への搭載性を考慮すると、減速機側マウントは慣性主軸よりも上方にオフセットした位置に配置されがちであり、乗り心地の向上や操縦安定性確保のために、減速機側マウントの上下方向ばね定数を高く設定すると、前後、左右のばね定数も高くなってしまい、アイドル運転時等での振動伝達特性の悪化につながる可能性がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、振動伝達特性の悪化を回避しつつ、乗り心地の向上および操縦安定性確保を図った車両用パワーユニットの支持装置およびパワーユニットの車体フレームへの組付方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、動力源および減速機を直列に結合して成るパワーユニットの慣性主軸に沿う略両端部が、該パワーユニットの静荷重を分担する動力源側マウントおよび減速機側マウントを介して車体フレームに支持され、前記パワーユニットの慣性主軸から離れた部分が、前記車体フレームに取付けられるサブフレームに略水平なトルクロッドを介して結される車両用パワーユニットの支持装置において、前記減速機の下部と前記サブフレームとの間には、前記パワーユニットの静荷重を分担しない減速機側下部マウントが、少なくとも上下方向のばね成分を有するようにして介設され、その減速機側下部マウントは、前記パワーユニットの車体フレームへの搭載作業時には、前記パワーユニットの下部と前記サブフレームとの間を連結可能であり且つ搭載作業後は取り外される搭載用マウント、並びに前記トルクロッドと協働して、前記パワーユニットを車体フレームへの搭載状態での姿勢と略同一姿勢として前記サブフレームに支持可能であることを特徴とする。
ここでトルクロッドが「略水平」とは、パワーユニットのロール方向および加速、減速時のトルク反力をトルクロッドで分担可能な配置を言う。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記減速機側下部マウントは、前後および左右方向のばね定数が上下方向のばね定数よりも低く設定されたマウントゴムを備えることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記減速機側下部マウントが、前記慣性主軸を挟んで前記減速機側マウントと対向するように配置されることを特徴とする。
さらに請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、前記減速機側下部マウントは、前記サブフレームの車両前後方向に延びる縦メンバおよび前記減速機の下部間に介設されることを特徴とする。
さらに請求項5記載の発明は、動力源および減速機を直列に結合して成る車両用パワーユニットであって、慣性主軸に沿う略両端部が、該パワーユニットの静荷重を分担する動力源側マウントおよび減速機側マウントを介して車体フレームに支持され、また慣性主軸から離れた部分が、前記車体フレームに取付けられるサブフレームに略水平なトルクロッドを介して連結されてなるパワーユニットの車体フレームへの組付方法において、前記減速機の下部と前記サブフレームとの間に少なくとも上下方向のばね成分を有するようにして介設されて前記パワーユニットの静荷重を分担しない減速機側下部マウントと、その減速機側下部マウントから独立して前記パワーユニットを前記サブフレームに支持する搭載用マウントと、前記トルクロッドとを用いて、前記パワーユニットを車体フレームへの搭載状態での姿勢と略同一姿勢として前記サブフレームに組付ける第1工程と、前記第1工程で前記パワーユニットを組付けた前記サブフレームを車体フレームに取付ける第2工程と、しかる後に前記動力源側マウント及び前記減速機側マウントを介して前記パワーユニットを車体フレームに支持する第3工程とを順次実行し、その第3工程の終了後に前記搭載用マウントを前記パワーユニット及び前記サブフレーム間から取り外すことを特徴とする。
発明によれば、パワーユニットとサブフレームを連結したサブアッセンブリを組み立てる際に、トルクロッドを介してパワーユニット及びサブフレームを連結するとともにパワーユニットの下部を、搭載用マウントとして機能する減速機側下部マウントと、他の搭載用マウントとを介してサブフレームに支持することで、パワーユニットを車体フレームへの搭載状態での姿勢と略同一姿勢としてサブフレームに組付けることができるため、このようなサブフレームを車体フレームに取付けた状態では、車体フレームに対するパワーユニットの姿勢を一定に定めつつ、パワーユニットを車体フレームに搭載することが可能となる。また減速機側下部マウント以外の搭載用マウントは、搭載作業後にサブフレームおよびパワーユニット間から取り外されるので、完成車の状態でパワーユニットを車体フレームに不必要に拘束することを回避して、パワーユニットおよび車体フレーム間の振動伝達経路が不必要に増加するのを抑え、しかも完成車の重量軽減に寄与することができる。また上記の如く搭載用マウントしても機能する減速機側下部マウントは、完成車の状態でもパワーユニット及びサブフレーム間に設けられたまま残るのであるが、この減速機側下部マウントは、少なくとも上下方向のばね成分を有するようにして、車体フレームに取付けられた状態のサブフレームおよび減速機の下部間に、パワーユニットの静荷重を分担しないように設けられるので、パワーユニットの静荷重を分担する減速機側マウントが慣性主軸よりも上方にオフセットした位置に配置されていても、乗り心地の向上を図り、操縦安定性を確保することができる。しかも減速機の弾性中心を慣性主軸に近づけることができるので、振動モードを改善して振動伝達特性の向上を図ることができる。
また請求項2記載の発明によれば、パワーユニットのローリング方向のばね定数を高くすることがなく、乗り心地および操縦安定性をより一層高めることができる。
請求項3記載の発明によれば、減速機の上部および車体フレーム間の減速機側マウントと、減速機の下部および車体フレーム間の減速機側下部マウントが慣性主軸を挟んで対向配置されるので、パワーユニットのローリング規制に有利となる。
さらに請求項4記載の発明によれば、サブフレームの車両前後方向に延びる縦メンバは、音響感度が低く、かつ伝達経路も長いので、パワーユニット側の騒音を伝達し難いようにして、減速機側下部マウントを減速機の下部および車体フレーム間に介設することができる。
以下、本発明の実施形態を、添付図面に示す本発明の一実施例に基づいて説明する。
図1〜図13は本発明の一実施例を示すものであり、図1はパワーユニットの車両への搭載状態を示す一部切欠き平面図、図2は図1の2矢視側面図、図3は図1の3矢視側面図、図4は図1の4−4線矢視方向から見たパワーユニットの背面図、図5はエンジン側マウントの縦断面図、図6は図1の6−6線拡大断面図、図7は図6の7−7線断面図、図8は減速機側下部マウントを減速機の下部から取り外した状態を示す斜視図、図9は図8の9−9線断面図、図10は図9の10−10線断面図、図11は搭載用マウントの斜視図、図12は図11の12−12線拡大断面図、図13はパワーユニットを車両に組付ける組立ラインの一部を示す側面図である。
先ず図1〜図4において、フロントエンジン・フロントドライブ(FF)の車両Vに搭載されるパワーユニットPは、動力源であるエンジンEおよび減速機Tが直列に結合されて成るものであり、クランクシャフト15を車両Vの幅方向に沿わせた横置きに配置される。しかもエンジンEの左側に配置される減速機Tは、その上端部の位置をエンジンEの上端部の位置よりも低くして構成されるものであり、それによりパワーユニットPの慣性主軸Cは減速機T側に向かうにつれて低くなる。また減速機Tが含む差動装置からは前記慣性主軸Cよりも後方側に位置する駆動軸14L,14Rが左右に延出される。
このパワーユニットPは、その静荷重を分担する動力源側マウントとしてのエンジン側マウント16と、減速機側マウント17とを介して車体フレームFに支持されるものであり、エンジン側マウント16および減速機側マウント17は、パワーユニットPの慣性主軸Cの略両端部に配置される。
クランクシャフト15の軸線に沿う一端側でエンジンEのシリンダブロック18およびシリンダヘッド19にブラケット20が取付けられており、車体フレームFにおける右側のフロントサイドフレーム21および前記ブラケット20間にエンジン側マウント16が介設される。また車体フレームFにおける左側のフロントサイドフレーム22と減速機Tのミッションケース24との間に減速機側マウント17が介設される。
図5において、エンジン側マウント16は、円筒状のケーシング主部25aと、該ケーシング主部25aの下端から半径方向外方に張り出すフランジ部25bとを有するケーシング25を備えており、エンジンEに取付けられたブラケット20およびケーシング25間にマウントゴム27が介装される。マウントゴム27の外周および内周は略筒状の外筒26およびカップ状の内筒28に焼き付けられており、前記ケーシング主部25aの内側に嵌合する外筒26が、ケーシング主部25aの上端に形成されるかしめ部25cでケーシング25に固定される。またケーシング主部25aの下端には、カップ状の弾性材29が焼き付けにより固定され、その弾性材29の上縁には隔壁30が焼き付けにより固定される。
隔壁30およびマウントゴム27間には第1液室31が形成され、隔壁30および弾性材29間には第2液室32が形成され、第1および第2液室31,32は隔壁30に設けられるオリフィス30aを介して相互に連通する。
またマウントゴム27およびケーシング主部25aの中間部間には車体の前後方向に位置する第3および第4液室33,34が形成され、第3および第4液室33,34は、図示しないオリフィスを介して相互に連通する。
而してケーシング25のフランジ部25bは、複数のボルト35…およびナット36…で車体フレームFのフロントサイドフレーム21に固定され、内筒28に固定される支持板37が、エンジンEに取付けられたブラケット20にボルト38…およびナット39…で固定される。
このようなエンジン側マウント16によれば、パワーユニットPの静荷重は、マウントゴム27を介して車体フレームFのサイドフレーム21に支持されることになり、またパワーユニットPの作動時には、第1および第2液室31,32の容積が交互に増減するようにして液体がオリフィス30aを通過することにより、パワーユニットPの上下振動を抑制する減衰力が発生する。また第3および第4液室33,34の容積が交互に増減するようにして液体が図示しないオリフィスを通過することにより、パワーユニットPの前後振動を抑制する減衰力が発生する。しかもオリフィス30aの寸法を調整することで、上下減衰係数のピーク周波数を設定することが可能である。
図6および図7において、減速機側マウント17は、減速機Tにおけるミッションケース24の上部に取付けられるホルダ42と、該ホルダ42を前後から挟むようにした支持板部23a,23bを一体に有して車体フレームFに取付けられるブラケット23と、ホルダ42およびブラケット23間に設けられるマウントゴム47とを備えており、前記ホルダ42は、前記ミッションケース24の上部に一体に設けられた取付けボス43,43にボルト44,44で締結され、前記ブラケット23は、車体フレームFにおける左側のフロントサイドフレーム22に複数のボルト45,45…によって取付けられる。
前記ホルダ42には前後方向に延びる透孔46が設けられており、透孔46に収容されるマウントゴム47がホルダ42およびブラケット23間に介装される。マウントゴム47の外周および内周は外筒48および内筒49に焼き付けられており、透孔46内に外筒48が圧入されることで外筒48がホルダ42に固定される。
また内筒49の両端はホルダ42から前後に突出して前記ブラケット23の両支持板部23a,23bに当接するものであり、後方の支持板部23aおよび内筒49に挿通されるとともに前方の支持板部23bに螺合するボルト50を締めつけることにより、内筒49がブラケット23に固定される。
マウントゴム47は、その圧縮、引っ張りおよび剪断方向の弾性変形により減速機TすなわちパワーユニットPの振動を吸収するとともに、上下および横方向の振幅が過度に増加するのを緩衝的に抑制する働きをするものであり、そのような振幅抑制機能を発揮するための形状に形成されており、上記振幅抑制時にストッパとして機能するようにしてマウントゴム47に埋設されるストッパ部材51が内筒49に支持される。
ところで、減速機側マウント17は、ホルダ42が車体フレームFのフロントサイドフレーム22に対して前方に第1距離L1変位したときにブラケット23の支持板部23aに当接する前部弾性ストッパ52と、ホルダ42が前記フロントサイドフレーム22に対して後方に第2距離L2変位したときにブラケット23の支持板部23bに当接する後部弾性ストッパ53とを備える。
前部および後部弾性ストッパ52,53は、扇形に形成される薄板部52a,53aと、薄板部52a,53aから前後両側に張り出すようにして薄板部52a,53aの先端に連なる厚板部52b,53bとを一体に備えるものであり、扇の要部に対応する薄板部52a,53aの基部がマウントゴム47に支持される。すなわちマウントゴム47には、内筒49の外周に沿って前方に延びる前方延出筒部47aと、内筒49の外周に沿って後方に延びる後方延出筒部47bとが一体に設けられており、薄板部52aの基部がそれを貫通する前方延出筒部47aに係合、支持され、薄板部53aの基部がそれを貫通する後方延出筒部47bに係合、支持される。
前方延出筒部47aに支持される前部弾性ストッパ52は、ブラケット23における支持板部23aおよびホルダ42間に配置されるものであり、前部弾性ストッパ52が備える厚板部52bの後部をホルダ42に当接させた状態で、パワーユニットPの作動停止状態では前記厚板部52bの前面およびブラケット23の支持板部23a間には第1距離L1の間隔があけられる。すなわちホルダ42が車体フレームFのフロントサイドフレーム22に対して前方に第1距離L1変位したときにブラケット23の支持板部23aに前部弾性ストッパ52の厚板部52bが当接することになる。
また後方延出筒部47bに支持される後部弾性ストッパ53は、ブラケット23における支持板部23bおよびホルダ42間に配置されるものであり、後部弾性ストッパ53が備える厚板部52bの前部をホルダ42に当接させた状態で、パワーユニットPの作動停止状態では前記厚板部53bの後面およびブラケット23の支持板部23b間には第1距離L1よりも長い第2距離L2の間隔があけられる。すなわちホルダ42が車体フレームFのフロントサイドフレーム22に対して後方に第2距離L2変位したときにブラケット23の支持板部23bに後部弾性ストッパ53の厚板部53bが当接することになる。
しかも前部弾性ストッパ52および後部弾性ストッパ53の少なくともブラケット23における支持板部23a,23bに当接する部分の摩擦係数は、前部弾性ストッパ52側の方を低くして設定されるものであり、この実施例では、前部弾性ストッパ52が、後部弾性ストッパ53を形成する弾性材料の摩擦係数よりも低い摩擦係数の弾性材料により形成される。
再び図1〜図4において、車体フレームFは、右側のフロントサイドフレーム21の上方に配置されるブラケット57を備えており、このブラケット57と、パワーユニットPにおけるエンジンEのシリンダブロック18およびシリンダヘッド19に取付けられたブラケット20との間に、パワーユニットPの上下方向の静荷重を分担することがないようにして前後方向に略水平に延びるトルクロッド58が設けられる。このトルクロッド58は両端に弾性材59,60を備えるものであり、トルクロッド58の前端はクランクシャフト15と上下に延びる軸線まわりの回動を可能としてブラケット20に弾性材59を介して連結され、トルクロッド58の後端は上下に延びる軸線まわりの回動を可能としてブラケット57に弾性材60を介して連結される。
ところで、車体フレームFにはサブフレームSFが取付けられるものであり、このサブフレームSFは、車体フレームFにおける右側および左側のフロントサイドフレーム21,22の下方で前後に延びる右側および左側の縦メンバ61,62と、パワーユニットPの後方で前記両縦メンバ61,62間を結ぶクロスメンバ63とを備える。
前記クロスメンバ63に設けられたブラケット64と、パワーユニットPにおけるエンジンEのクランクケース65およびオイルパン82に取付けられたブラケット66との間には、パワーユニットPの上下方向の静荷重を分担することがないようにして前後方向に略水平に延びるトルクロッド67が設けられる。このトルクロッド67は両端に弾性材68,69を備えるものであり、トルクロッド67の前端はクランクシャフト15と平行な軸線まわりの回動を可能としてブラケット66に弾性材68を介して連結され、トルクロッド67の後端はクランクシャフト15と平行な軸線まわりの回動を可能としてブラケット64に弾性材69を介して連結される。
前記両トルクロッド58,67は、前後方向に略水平に延びているのでパワーユニットPの静荷重を分担することはないものであり、パワーユニットPの作動時のローリング揺動が、車体フレームFならびに該車体フレームFに取付けられるサブフレームSFのクロスメンバ63側でトルクロッド58,67が備える弾性材60,69によって弾性的に規制される。
図8〜図10を併せて参照して、車体フレームFに取付けられるサブフレームSFにおける左側の縦メンバ62と、減速機Tにおけるミッションケース24の下部との間には、パワーユニットPの静荷重を分担することのない減速機側下部マウント71が、少なくとも上下方向のばね成分を有するようにして介設され、該減速機側下部マウント71は、前記慣性主軸Cを挟んで減速機側マウント17と対向する位置に配置される。
この減速機側下部マウント71は、前記縦メンバ62に取付けられるブラケット72と、前記ミッションケース24の下部に取付けられるホルダ73との間にマウントゴム74が設けられて成るものである。ブラケット72は、たとえば対をなす2組のボルト75,75およびナット76,76により前記縦メンバ62に取付けられ、前記ホルダ73は、たとえば3つのボルト77,77…によりミッションケース24の下部に取付けられる。
前記ホルダ73は、下方に開いた略U字状のゴム保持部73aを一体に有しており、マウントゴム74は、ゴム保持部73aの内面に焼き付けられる略U字状の薄板部74aと、該薄板部74aの中央部に直交する方向で一体に連なって上下に延びる支柱部74bとを有して全体として略T字形に形成され、支柱部74bの下端が取付け板78に焼き付けられ、取付け板78が、ブラケット72に設けられている支持板部72にボルト79およびナット80によって固着される。
このような減速機側下部マウント71が備えるマウントゴム74は、その形状に起因して、前後および左右方向のばね定数が上下方向のばね定数よりも低く設定されることになる。
ところで、パワーユニットPを車体フレームFに搭載するにあたっては、吊り下げられたパワーユニットPにサブフレームSFを連結するとともに該サブフレームSFにサスペンションおよびステアリング等のシャシ部品を組付けてサブアッセンブリを構成し、そのサブアッセンブリのサブフレームSFを車体フレームFに下方から組付けるのであるが、エンジン側および減速機側マウント16,17の車体フレームFへの取付け作業を、ハンガ上の車体フレームFの下方から行うことは難しく、車体フレームFの上方からの作業を可能とするために、サブフレームSFが取付けられた状態の車体フレームFが、床面に敷設されたコンベア上に降下してきた状態でエンジン側および減速機側マウント16,17の車体フレームFへの取付け作業を行うことが望ましい。
しかるにパワーユニットPがサブフレームSFのクロスメンバ63にトルクロッド67を介して連結されているだけでは、エンジン側および減速機側マウント16,17の車体フレームFへの取付け作業を行う際にパワーユニットPの姿勢が定まらず、エンジン側および減速機側マウント16,17の車体フレームFへの取付け作業を行うことが困難である。
そこで、サブアッセンブリを組み立てる第1の工程では、前記トルクロッド67を介してパワーユニットPおよびサブフレームSFを連結するとともにパワーユニットPの下部の少なくとも2箇所を搭載用マウントを介してサブフレームSFに支持する。このため、この実施例では、搭載用マウントとして機能する前記減速機側下部マウント71と、搭載用マウント81とを介してパワーユニットPの下部をサブフレームSFに支持することにより、パワーユニットPを車体フレームFへの搭載状態での姿勢と略同一姿勢としてサブフレームSFに組付ける。
図11および図12において、前記搭載用マウント81は、パワーユニットPの右側で該パワーユニットPおよびサイドフレームSF間に設けられるものであり、パワーユニットPにおけるエンジンEに挿脱可能に差し込まれる差し込みピン83と、サブフレームSFが備える右側の縦メンバ61に着脱可能に締結されるホルダ84と、差し込みピン83およびホルダ84間に介装されるマウントゴム85とを備える。
エンジンEが備えるオイルパン82には、サブフレームSFの縦メンバ61側に開放した有底の差し込み孔86が設けられる。一方、ホルダ84には、前記差し込み孔82に対応した透孔87が設けられており、マウントゴム85の外周が焼き付けられる外筒88が透孔87に嵌合、固定される。またマウントゴム85の内周は、前記差し込みピン83に焼き付けられており、差し込みピン83はマウントゴム85を介してホルダ84に支持される。しかも差し込みピン83には、前記オイルパン82に側方から当接可能な環状の段部83bと、前記差し込み孔86に挿脱可能に挿入されるようにして前記段部83bから突出する小径のピン部83aとが一体に設けられる。
前記ホルダ84は、サブフレームSFの縦メンバ61に固着された取付け板89に締結される。すなわちホルダ84は、前記透孔87が設けられる保持部84aと、該保持部84aから前方に延びる支持板部84bとを一体に備えており、支持板部84bが取付け板89に単一のボルト90およびナット91によって締結される。
取付け板89のパワーユニットP側の面には、前記ナット91が固着されており、そのナット91に対応した挿通孔92,93が取付け板89および支持板部84bに設けられ、挿通孔93,92に挿通されるボルト90をナット91に螺合して締めつけることで、ホルダ84が取付け板89に取付けられる。
また前記ボルト90およびナット91の軸線からオフセットした位置でホルダ84の支持板部84bおよび取付け板89の一方、この実施例では取付け板89には規制孔94が設けられ、前記ホルダ84の支持板部84bおよび取付け板89の他方、この実施例では支持板部84bには前記規制孔94に挿入されることでボルト90の軸線まわりに前記ホルダ84が回転することを規制する回り止めピン95が設けられる。しかも規制孔94は、その規制孔94および回り止めピン95による回り止め方向と直交する方向、この実施例では前後方向に長い長孔に形成される。
このような前記搭載用マウント81が備えるマウントゴム85ならびに搭載用マウントとしても機能する減速機側下部マウント71が備えるマウントゴム74のゴム容量は、前記エンジン側マウント16および前記減速機側マウント17が備えるマウントゴム27,47のゴム容量よりも小さく設定されている。
ところで、パワーユニットPを車体フレームFに搭載するにあたっては、パワーユニットPにサブフレームSFを連結するとともに該サブフレームSFにサスペンションおよびステアリング等のシャシ部品を組付ける第1の工程において、トルクロッド67を介してパワーユニットPおよびサブフレームSFを連結するとともにパワーユニットPの下部の少なくとも2箇所、この実施例では2箇所を、搭載用マウントとして機能する減速機側下部マウント71および搭載用マウント81を介してサブフレームSFに支持し、パワーユニットPを車体フレームFへの搭載状態での姿勢と略同一姿勢としてサブフレームSFに組付ける。
このような第1の工程で得たサブアッセンブリSAを、図13で示すように、ハンガ99…で支承された車体B…がコンベア98で搬送される途中の第1のステーションS1で車体Bの下方から該車体Bが備える車体フレームFに組付ける。すなわち第2の工程では、第1の工程でパワーユニットPが搭載された状態にあるサブフレームSFを車体Bの車体フレームFに取付けることになる。
さらに第3の工程では、エンジン側マウント16および減速機側マウント17を介してパワーユニットPを車体フレームFに支持するのであるが、この第3の工程は、車体Bが床面上に降下してきた第2のステーションS2で実行される。
しかも第3の工程終了後には、搭載用マウントとして機能する減速側マウント71および搭載用マウント81のうち少なくとも1つ、この実施例では搭載用マウント81をサブフレームSFおよびパワーユニットP間から取り外す。
次にこの実施例の作用について説明すると、パワーユニットPを車体フレームFに搭載するにあたっては、トルクロッド67を介してパワーユニットPおよびサブフレームSFを連結するとともに、パワーユニットPの下部の少なくとも2箇所(この実施例では2箇所)を減速機側下部マウント71および搭載用マウント81を介してサブフレームSFに支持することで、パワーユニットPを車体フレームFへの搭載状態での姿勢と略同一姿勢としてサブフレームSFに組付ける第1の工程と、第1の工程で前記パワーユニットPが搭載された状態にあるサブフレームSFを車体フレームFに取付ける第2の工程と、エンジン側マウント16および減速機側マウント17を介してパワーユニットPを車体フレームFに支持する第3の工程とを順次実行する。
このような搭載組付け手順によれば、トルクロッド67と、第1の工程では少なくとも2つである減速機側下部マウント71および搭載用マウント81とで、車体フレームFへの搭載状態と略同一の姿勢にパワーユニットPの姿勢を定めることができ、第2の工程でサブフレームSFを車体フレームFに取付けた状態で、車体フレームFに対するパワーユニットPの姿勢を一定に定めておくことができるので、サブフレームSFが取付けられた状態の車体フレームFがエンジン側および減速機側マウント16,17を上方から車体フレームFに取付けることができる位置まで降下してきた状態で、エンジン側マウント16および減速機側マウント17を介してパワーユニットPを車体フレームFに支持する第3の工程を実行すればよく、組立ラインの改造や工程見直しを不要としつつトルクロッド方式のマント構造でパワーユニットPを車体フレームFに搭載することが可能となる。
また第1の工程でパワーユニットPおよびサブフレームSF間に設けられていた減速機側下部マウント71および搭載用マウント81のうち、搭載用マウント81を、第3の工程終了後にサブフレームSFおよびパワーユニットP間から取り外すので、完成車の状態でパワーユニットPを車体フレームFに不必要に拘束することを回避し、パワーユニットPおよび車体フレームF間の振動伝達経路が不必要に増加するのを抑え、しかも完成車の重量軽減に寄与することができる。
またサブフレームSFおよびパワーユニットP間に設けられてサブアッセンブリSAを組立てるときに用いられる減速機側下部マウント71および搭載用マウント81が、マウントゴム74,85を備えるものであるので、減速機側下部マウント71、搭載用マウント81およびトルクロッド67で定めたパワーユニットPの姿勢と、車体フレームFへの搭載状態でのパワーユニットPの姿勢とに多少の誤差が生じても、減速機側下部マウント71および搭載用マウント81のマウントゴム74,85で前記誤差を吸収して、車体フレームFにパワーユニットPを容易にかつ正しき姿勢で搭載することが可能となる。
しかも減速機側下部マウント71および搭載用マウント81が備えるマウントゴム74,85のゴム容量は、エンジン側マウント16および減速機側マウント17が備えるマウントゴム27,47のゴム容量よりも小さく設定されているので、減速機側下部マウント71および搭載用マウント81のマウントゴム74,85を必要以上に大きくすることを回避してコスト低減に寄与することができるとする。
ところで、搭載用マウント81は、パワーユニットPに挿脱可能に差し込まれる差し込みピン83と、サブフレームSFに着脱可能に締結されるホルダ84と、差し込みピン83およびホルダ84間に介装されるマウントゴム85とを備えるものであり、第3の工程で取り外す搭載用マウント81の取付けおよび取り外し作業が容易となる。
さらにホルダ84は、単一のボルト90およびナット91でサブフレームSFに固着された取付け板89に締結されるので、搭載用マウント81の取付けおよび取り外し作業をより一層容易とすることができる。しかもボルト90およびナット91の軸線からオフセットした位置でホルダ84aおよび取付け板89の一方(この実施例では取付け板89)には規制孔94が設けられ、前記ホルダ84よび前記取付け板89の他方(この実施例ではホルダ84)には規制孔94に挿入されることでボルト90の軸線まわりにホルダ84が回転することを規制する回り止めピン95が設けられるので、単一のボルト90およびナット91による締結によっても、エンジン側および減速機側マウント16,17の車体フレームFへの取付け時にパワーユニットPがボルト90の軸線まわりに回動することは阻止されており、エンジン側および減速機側マウント16,17の車体フレームFへの取付けを容易とすることができる。その上、前記規制孔94および回り止めピン95による回り止め方向と直交する方向に長い長孔に形成されるものであるので、減速機側下部マウント71、搭載用マウント81およびトルクロッド67で定めたパワーユニットPの姿勢と、車体フレームFへの搭載状態でのパワーユニットPの姿勢と間に生じた誤差を搭載用マウント81のマウントゴム74で吸収している状態であっても、ボルト90を緩めたときに前記マウントゴム74が発揮する弾発力に応じて少なくとも前記規制孔94の長手方向に沿う制限された範囲ではパワーユニットPが自在に動くことができ、したがって搭載用マウント81の取り外しが容易となる。
パワーユニットPは、その減速機Tから左右に延びる駆動軸14L,14Rを慣性主軸Cよりも後方に配置するようにした横置きの状態で車両に搭載されるものであり、そのパワーユニットPおよび車体フレームF間には、慣性主軸Cに沿う一端部で略慣性主軸C上に配置されるエンジン側マウント16と、前記慣性主軸Cの他端側で該慣性主軸Cよりも上方に配置される減速機側マウント17とが、それらのマウント16,17でパワーユニットPの静荷重を分担するようにして介装され、パワーユニットPの慣性主軸から離れた部分は、上下方向の静荷重を分担することがないようにして前後方向に略水平に延びるトルクロッド58を介して車体フレームFに連結されるとともに、前記上下方向の静荷重を分担することがないようにして前後方向に略水平に延びるトルクロッド67を介してサブフレームSFに連結され、そのサブフレームSFが車体フレームFに取付けられるのであるが、減速機側マウント17は、減速機Tにおけるミッションケース24の上部に取付けられるホルダ42が車体フレームFに対して前方に第1距離L1変位したときに車体フレームFに取付けられるブラケット23の支持板部23aに当接する前部弾性ストッパ52と、前記ホルダ42が車体フレームFに対して後方に第2距離L2変位したときにブラケット23の支持板部23bに当接する後部弾性ストッパ53とを備えている。
したがって車体フレームFに対するホルダ42すなわちパワーユニットPの前方への変位が第1距離L1以上となったときにはブラケット23の支持板部23aに前部弾性ストッパ52が当接し、また車体フレームFに対するホルダ42すなわちパワーユニットPの後方への変位が第2距離L2以上となったときにはブラケット23の支持板部23bに後部弾性ストッパ53が当接するので、パワーユニットPの前後方向の変位を減速機側マウント17でも規制することができる。
しかも加速時には後ろに倒れる側の反力がパワーユニットPに作用して減速機側マウント16のホルダ42は後方側に変位し、減速時には前に倒れる側の反力がパワーユニットPに作用してホルダ42は前方側に変位するので、加速、減速時のパワーユニットPの揺動に伴う前記ホルダ42の変位を弾性的に規制することが可能であり、トルクロッド58,67に本来の機能を果たせつつ、加速、減速時のパワーユニットPの揺動を規制することが可能となる。また第1距離L1よりも第2距離L2が長く設定されるので、減速時に比べてショック感を感じ易い加速時のパワーユニットPの揺動規制機会をより少なくして、車両の乗員がショック感を極力感じないですむようにすることができる。
また前部弾性ストッパ52および後部弾性ストッパ53の少なくとも前記ブラケット23における支持板部23a,23bに当接する部分の摩擦係数が、前部弾性ストッパ52側の方を低くして設定されるものであり、この実施例では、前部弾性ストッパ52が、後部弾性ストッパ53を形成する弾性材料の摩擦係数よりも低い摩擦係数の弾性材料により形成されるので、パワーユニットPの揺動規制機会がより多い側である減速時の揺動規制時には、ホルダ42から前部弾性ストッパ52を介してブラケット23の支持板部23aに伝達される前方に向けての力を、より低い摩擦係数の当接面が支持板部23aに当接することで上下方向に分散することができ、トルクロッド58,67への入力も低減することができるので、より効果的に減速時のショック感を緩和することができる。
ところで、パワーユニットPおよびサブフレームSF間を連結する際に搭載用マウントして機能する減速機側下部マウント71は、完成車の状態でもパワーユニットPおよびサブフレームSF間に設けられたまま残るのであるが、この減速機側下部マウント71は、少なくとも上下方向のばね成分を有するようにして、車体フレームFに取付けられた状態のサブフレームSFおよび減速機Tの下部間に、パワーユニットのPの静荷重を分担しないようにして設けられる。
したがってパワーユニットPの静荷重を分担する減速機側マウント17が慣性主軸Cよりも上方にオフセットした位置に配置されていても、乗り心地の向上を図り、操縦安定性を確保することができる。しかも減速機Tの弾性中心を慣性主軸Cに近づけることができるので、振動モードを改善して振動伝達特性の向上を図ることができる。
また減速機側下部マウント71は、前後および左右方向のばね定数が上下方向のばね定数よりも低く設定されたマウントゴム74を備えるので、パワーユニットPのローリング方向のばね定数を高くすることがなく、乗り心地および操縦安定性をより一層高めることができる。
しかも車体フレームFとの間にサブフレームSFを介在するようにして車体フレームFおよび減速機Tの下部間に設けられる減速機側下部マウント71と、減速機Tの上部および車体フレームF間の減速機側マウント17とが慣性主軸Cを挟んで対向配置されるので、パワーユニットPのローリング規制に有利となる。さらに減速機側下部マウント71は、車体フレームFに取付けれられるサブフレームSFの縦メンバ62および減速機Tの下部間に介設されるものであり、サブフレームSFの縦メンバ62は、音響感度が低く、かつ伝達経路も長いので、パワーユニットP側の騒音を伝達し難いようにして、減速機側下部マウント71を減速機Tの下部および車体フレームF間に介設することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
パワーユニットの車両への搭載状態を示す一部切欠き平面図 図1の2矢視側面図 図1の3矢視側面図 図1の4−4線矢視方向から見たパワーユニットの背面図 エンジン側マウントの縦断面図 図1の6−6線拡大断面図 図6の7−7線断面図 減速機側下部マウントを減速機の下部から取り外した状態を示す斜視図 図8の9−9線断面図 図9の10−10線断面図 搭載用マウントの斜視図 図11の12−12線拡大断面図 パワーユニットを車両に組付ける組立ラインの一部を示す側面図
符号の説明
16・・・動力源側マウント
17・・・減速機側マウント
7・・・トルクロッド
62・・・縦メンバ
71・・・減速機側下部マウント
74・・・マウントゴム
81・・・搭載用マウント
C・・・・慣性主軸
E・・・・動力源としてのエンジン
F・・・・車体フレーム
P・・・・パワーユニット
SF・・・サブフレーム
T・・・・減速機

Claims (5)

  1. 動力源(E)および減速機(T)を直列に結合して成るパワーユニット(P)の慣性主軸(C)に沿う略両端部が、該パワーユニット(P)の静荷重を分担する動力源側マウント(16)および減速機側マウント(17)を介して車体フレーム(F)に支持され、前記パワーユニット(P)の慣性主軸(C)から離れた部分が、前記車体フレーム(F)に取付けられるサブフレーム(SF)に略水平なトルクロッド(7)を介して結される車両用パワーユニットの支持装置において、
    前記減速機(T)の下部と前記サブフレーム(SF)との間には、前記パワーユニット(P)の静荷重を分担しない減速機側下部マウント(71)が、少なくとも上下方向のばね成分を有するようにして介設され
    その減速機側下部マウント(71)は、前記パワーユニット(P)の車体フレーム(F)への搭載作業時には、前記パワーユニット(P)の下部と前記サブフレーム(SF)との間を連結可能であり且つ搭載作業後は取り外される搭載用マウント(81)、並びに前記トルクロッド(67)と協働して、前記パワーユニット(P)を車体フレーム(F)への搭載状態での姿勢と略同一姿勢として前記サブフレーム(SF)に支持可能であることを特徴とする、車両用パワーユニットの支持装置。
  2. 前記減速機側下部マウント(71)は、前後および左右方向のばね定数が上下方向のばね定数よりも低く設定されたマウントゴム(74)を備えることを特徴とする請求項1記載の車両用パワーユニットの支持装置。
  3. 前記減速機側下部マウント(71)が、前記慣性主軸(C)を挟んで前記減速機側マウント(17)と対向するように配置されることを特徴とする請求項1記載の車両用パワーユニットの支持装置。
  4. 前記減速機側下部マウント(71)は、前記サブフレーム(SF)の車両前後方向に延びる縦メンバ(62)および前記減速機(T)の下部間に介設されることを特徴とする請求項1記載の車両用パワーユニットの支持装置。
  5. 動力源(E)および減速機(T)を直列に結合して成る車両用パワーユニット(P)であって、慣性主軸(C)に沿う略両端部が、該パワーユニット(P)の静荷重を分担する動力源側マウント(16)および減速機側マウント(17)を介して車体フレーム(F)に支持され、また慣性主軸(C)から離れた部分が、前記車体フレーム(F)に取付けられるサブフレーム(SF)に略水平なトルクロッド(67)を介して連結されてなるパワーユニット(P)の車体フレームへの組付方法において、
    前記減速機(T)の下部と前記サブフレーム(SF)との間に少なくとも上下方向のばね成分を有するようにして介設されて前記パワーユニット(P)の静荷重を分担しない減速機側下部マウント(71)と、その減速機側下部マウント(71)から独立して前記パワーユニット(P)を前記サブフレーム(SF)に支持する搭載用マウント(81)と、前記トルクロッド(67)とを用いて、前記パワーユニット(P)を車体フレーム(F)への搭載状態での姿勢と略同一姿勢として前記サブフレーム(SF)に組付ける第1工程と、
    前記第1工程で前記パワーユニット(P)を組付けた前記サブフレーム(SF)を車体フレーム(F)に取付ける第2工程と、
    しかる後に前記動力源側マウント(16)及び前記減速機側マウント(17)を介して前記パワーユニット(P)を車体フレーム(F)に支持する第3工程とを順次実行し、
    その第3工程の終了後に前記搭載用マウント(81)を前記パワーユニット(P)及び前記サブフレーム(SF)間から取り外すことを特徴とする、車両用パワーユニットの車体フレームへの組付方法。
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