JP4300376B2 - パチンコ遊技機における上球皿 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、機内の遊技盤内でパチンコゲームを展開し得ると共に、ゲーム効果用の音声を発生し得るパチンコ遊技機に実施されて、パチンコゲームに使用される球を受入れ得る上球皿に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機の代表例の一つである一般的なパチンコ機では、ゲーム開始操作に基づく打球発射装置と球送り装置との関連作動において、上球皿内の遊技球を1球ずつ機内の発射部位に送込むと共に遊技面内に打出してゲームを遂行し得、ゲーム中に発生したセーフ球に対する褒賞として、裏側の機構セット盤の賞球排出部から払出された賞球について、主経路から上球皿へ優先的に通出して収容し得ると共に、この上球皿および主経路側での充満時以後に溢れ出る余剰賞球を、裏側の副経路を介して下球皿へ通出して順次収容(貯留)し得るようになっている。
【0003】
このような遊技機にあって、前記上球皿については一般的な形態として、合成樹脂成形された複数の皿構成部品を組合わせて一つの皿部材にユニット化されると共に、薄肉金属成形製の開閉セット板の前面に装着セットされて、単一の上皿部材として取扱い得るよう構成される。そうして前枠に対する上球皿の組付けにおいては、開閉セット板の左端部に設けた連結支持手段を介して前枠に横開き形態で開閉可能に連結されると共に、開閉セット板の右端部に設けた施錠係合部を前枠の施錠手段で施錠して閉成状態に保持されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、現在に至る殆どのパチンコ機では、そのゲーム中に発生される夫々の遊技状態(例えば所定入賞口への入賞時や図柄表示装置の作動時、また特別遊技条件の成立時や入賞装置の作動時等)に対して、ある種の効果音を発生して遊技者に報知すると共に、ゲームの興趣を高めるための手段にスピーカが使用されている。そしてこのスピーカの好適な設置部位としては、前枠の内側、特に前記上球皿が装着される遊技補助盤の前側部分を選定して、スピーカが設置されていた。
【0005】
この場合に、前記遊技補助盤に設置されたスピーカは、その前面側(正面側)が上球皿により覆われることとなり、スピーカから発せらせる効果音が、外部(遊技者側)に明瞭に伝わらず、遊技者は興趣の高い好適なパチンコゲームを展開し得ない難点が指摘される。なお、スピーカの効果音を大きくすることで、遊技者が効果音を聞き取り易くすることは考えられるが、この場合にはスピーカ自体が大型化すると共に、その設置スペースが大きくなる問題を招く。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、前述した課題を解決するべく新規に提案されたものであって、パチンコゲームに係る効果音を聞き取り易くして、遊技者にとって好適なパチンコゲームを展開し得るようにしたパチンコ遊技機における上球皿を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決し、所期の目的を好適に達成するため、本発明に係るパチンコ遊技機における上球皿は、
外枠に組付けられる前枠の前側に窓枠と上球皿が装備され、機内にセットされた遊技盤内でパチンコゲームを展開し得る遊技機において、
前記上球皿は、横長方形状に樹脂成形された1枚の開閉支板と、球受け部および球整列部を含む所要形状に樹脂成形されて開閉支板前側に合わせて組付けられる球皿本体と、開閉支板および球皿本体の前側に合わせて組付けられる外郭体とにより、全体が前記前枠の前面左右の幅に整合するサイズに構成される一方、前記窓枠の内側に効果音を前方に向けて出力する姿勢で設置されるスピーカに対する音声用の放出口を、前記開閉支板における前記スピーカの正面側に臨む部位に前後方向に開口するよう形成し、前記外郭体における前記開閉支板の正面側に臨む正面部における前記放出口の正面側に臨む位置に音声用の第1の透過孔を形成すると共に、前記放出口より下方に臨む外郭体の底面部に音声用の第2の透過孔を形成し、
前記皿状本体における球受け部の下面から下方に延出させて、前記開閉支板と外郭体との間に左右に離間して設けられた一対の壁部および該一対の壁部の前側を塞ぐ壁部によって、前記放出口と前記第2の透過孔とを連通する通路を画成し、前記左右の壁部の一方によって、前記放出口と前記第1の透過孔とを連通する通路を画成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】
前枠に開閉可能に装備される上球皿は、開閉支板、球皿本体および外郭体から構成される。開閉支板に、スピーカに対する音声用の放出口が形成されると共に、外郭体の正面部と底面部とに、スピーカに対する音声用の透過孔が形成され、スピーカから発せられる効果音は、放出口および透過孔を介して外部に明瞭に伝えられる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るパチンコ遊技機における上球皿につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお本実施例では、機裏側の貯留パチンコ球を、パチンコゲーム中の入賞成立(セーフ球発生)に対する賞球として払出し得る一方、遊技用の球貸し操作に対する貸し球として払出し得るタイプのパチンコ機が前提とされる。
【0010】
本実施例のパチンコ機Pは、その基本的構成の概要として、図1に略示するように、外郭用の固定機枠をなす縦長矩形状の外枠Aの開口前面側に、各種の遊技用構成部材を搭載セットする搭載用の開閉機枠をなす縦長方形の前枠Bが、正面左側の連結手段により着脱および開閉可能に組付け支持されると共に、正面右側の施錠手段により閉鎖状態に保持される。この前枠Bの前面側に、遊技盤Dの透視保護窓である窓枠Cと、上球皿Eとが、横開き形態で開閉可能に組付け整合される。また、前枠Bの下部に下球皿Fおよび打球発射装置G等が装着セットされ、更に前枠Bの裏側に各種の球経路および球処理・払出部等を備えた機構セット盤(図示せず)がセットされ、これにより一台のパチンコ機Pが構成される。なお、貸し球の払出し制御に必要とされる球貸しシステム(カード式)を構成するカードユニットJが、パチンコ機Pの側方(外枠Aの隣接部位)に設置されて各電子制御部と接続されている。
【0011】
前記前枠Bでは、全体が合成樹脂成形されたタイプにおいて、内側に窓枠口を開口した枠体と、この枠体の裏側に一体成形されて窓枠口の正面内部に臨む遊技盤用のセット口を開口した保持枠とが、前後に連設された内外二重枠形態とされる。そして枠体においては、窓枠口の下部に下球皿Fおよび打球発射装置Gの一部等を設置するための設置盤が成形され、一方保持枠においては、窓枠口の下部内側に位置する遊技補助盤10(図9参照)が一体成形されており、この補助盤10の上端縁を基準にしてセット口が開口されて、遊技盤Dを着脱可能に収容セットし得るようになっている。ちなみに前枠Bは、枠体で構成されるタイプのものとして、窓枠口の裏側に別成形された保持枠を整合固定するものであってもよい。また、遊技補助盤10の前面右側に発射レール(図示せず)がセットされると共に、前面左側にスピーカ12等を組込んだケース14がセットされる。
【0012】
(上球皿の全体構成について)
前枠Bの下部前側に装備される上球皿Eは、窓枠Cの下方面域に合わせて開閉および着脱可能に組付けセットされている。この上球皿Eは、図2〜図6に示すように基本的な構成として、合成樹脂成形された基本構成部材である箱枠状の外郭体16と、同外郭体16の開口内側に嵌合セットされる合成樹脂成形された球皿本体18とをビス等で組付け整合して、全体が下面を水平にし両端を曲面状にした流線形状にユニット化されており、この両者16,18の裏面に合わせて、横長方形状に合成樹脂成形された開閉支板20がビス等で取着されて単一化されている。そして、該上球皿Eの全体が、前記前枠Bの前面左右の幅に整合するサイズに構成してある(図5参照)。
【0013】
(開閉支板について)
前記開閉支板20の左端部裏面に、上球皿Eの着脱開閉用の連結支持手段22が配設され、該連結支持手段22を介して上球皿Eが前枠Bに対して横開き形態で開閉自在に連結支持されるようになっている。また開閉支板20の右端近傍の裏面に、上球皿Eの施錠用の施錠係合部24が配設され、前枠Bに配設した施錠手段(図示せず)に係脱可能に係合して、当該上球皿Eを閉成状態に保持するよう構成される。なお、前記連結支持手段22の前出部分は、外郭体16における本体部54(後述)の左端部に形成された平面U字状の逃し口75内に位置するようになっている。
【0014】
前記開閉支板20は、窓枠Cの下部面域に整合する横長方形サイズにされると共に、その左右両端および下端が、外郭体16の左右および下端縁に形成された縁部58,58,58,56a(後述)の内側に整合して位置決めセットされている。また開閉支板20の裏面には、球皿本体18に対する取付ボス26や補強リブ28が形成されて、該支板自体の強度を確保するようになっている。更に、開閉支板20の上端縁に沿って形成された整合縁30が、前記窓枠C下縁と噛合い状態で整合し得るよう構成してある(図7,図8参照)。なお、開閉支板20の裏面には、図示しないスイッチの設置部31が形成されるが、該設置部31や前記補強リブ28等は、必要に応じて設ければよいものであって、省略することも可能である。
【0015】
前記開閉支板20の左端部近傍には、前枠B側の賞球用排出口(図示せず)と球皿本体18の後述する球受け部40とを連絡する賞球用の排出樋部32が一体成形されている。また開閉支板20の右端部近傍には、球皿本体18の球整列部41(後述)の傾斜下端に設定される通出部53と連絡する球出口34が形成され、球皿本体18に貯留されているパチンコ球を、球出口34を介して後述する球送り装置(球送り手段)36側へ送出し得るよう構成される。更に、開閉支板20における排出樋部32の形成位置の近傍に、前記前枠Bの遊技補助盤10にセットしたスピーカ12に対する音声用の放出口35が形成されている(図9および図10参照)。
【0016】
また前記開閉支板20の裏面には、図6に示す如く、前記球出口34に合わせて球送り装置(球送り手段)36がビス止めセットされている。この球送り装置36は、前記打球発射装置G側の打球作動とタイミングを合わせて球送り作動を行ない得る電動制御形態のものであって、全体がカセット形式に構成・取扱い得るようになっている。そして、球出口34から球送り装置36に通入したパチンコ球を、1球ずつ発射レール側へ送出し得るよう構成される。
【0017】
前記開閉支板20の裏面には、前記球送り装置36の電気配線36aを係合支持する複数の処理部(フックやホルダー等)37が形成され、該電気配線36aの処理を好適に行ない得るようになっている。また開閉支板20の裏面上部には、補強および静電気対策のための鉄板からなる保護板38が配設されている。なお、この保護板38は、開閉支板20の前面が露出する部分に対応して配設され、合成樹脂成形された該開閉支板20にキリ等の工具で穴をあけて不正行為に及ぶのを防止する機能も有する。
【0018】
(球皿本体について)
合成樹脂成形された前記球皿本体18では、図4に示す如く、図示形状の枠体部39に成形された皿部として、球受け部40と金属製のレール41aを敷設した整列送出部41とが一連の勾配で成形されており、この送出部41の下流端に設定されて前記球出口34に連通する通出部53に対して後述する球抜き部45が付設されている。また枠体部39の前面には、後述する球貸し操作部62を支持するための支持部42,42が形成されると共に、球抜き操作装置(球抜き操作手段)43の取付用の爪部44が複数形成される。なお、通出部53の上方には、整列送出部41から通出部53に向けて流れるパチンコ球が上方に盛り上がるのを防止する規制部76が形成してある。
【0019】
前記上球皿Eにおける球抜き部45は、球皿本体18内のパチンコ球を下球皿Fへ直接的に抜出す形態のものであって、球皿本体18と外郭体16との右側空間部内に組込まれている。すなわちこの球抜き部45では、図8に示すように、球皿本体18の枠体部39裏側に成形されて前記通出部53と縦通して上球皿Eの底部まで延在する球抜き路46と、枠体部39前面に固定される球抜き操作装置43とから構成されている。そして、通出部53の隣接部位に形成された取着セット部47における前記球出口34より下方に臨む位置に、球抜き操作装置43の舌片部48の挿通を許容するスリット口47aが形成されており、また球抜き路45の開口下端に合わせて外郭体16の底部に出口49が開口されている。なお球抜き路45の開口下端は、下球皿Fに連通する球抜き通入部(図示せず)に整合するようになっている。
【0020】
前記球抜き操作装置43は、前記外郭体16の所定位置に形成された円形凹状の挿通部50に前方からセットされる押しボタン型の円形状の操作部材51を備え、前記舌片部48が、ばね52を利用して通常では球抜き路45を遮閉した状態に保持されているもとで、操作部材51の操作により舌片部48を変位させて、通出部53と球抜き路46とを開放連通し得るようになっている。
【0021】
(外郭体について)
合成樹脂成形された前記外郭体16は、図4に示す如く、両端を略左右対称の曲面状にした流線形状の本体部(正面部)54と、該本体部54の上部にビス着される上板部55および本体部54の下部にビス着される底板部(底面部)56とから構成される。なお、実施例では本体部54が更に上下2つの部材54a,54bに分割可能に構成されて、その色を変更可能になっている。また外郭体16については、本体部54、上板部55および底板部56を分割することで、各部の色を変えて視覚的な効果を得ることができるが、各部を同一色とすれば一体成形可能である。
【0022】
前記本体部54の正面右側に、前記球抜き操作装置43の操作部材51をセットする挿通部50が形成されると共に、正面左側には、前記スピーカ12に対する音声用の多数の透過孔(第1の透過孔)57(図9および図10参照)が形成されている。なお、実施例の本体部54は略左右対称に形成されているから、正面右側にも透過孔57が形成してある。また本体部54の左右および下の各縁には、裏側に延出する縁部58,58,58が形成され、該縁部58,58,58の内側に、前記開閉支板20の左右および下端縁が当接位置決めされるようになっている。更に、本体部54の左端部に平面U字状の逃し口75が形成され、該逃し口75内に前記連結支持手段22の前出部が位置するよう構成される。この本体部54の左右端部は、裏側から前側に向けて内側に傾斜するテーパが形成され、その裏側端の幅寸法が、前記前枠Bの前側端の幅寸法と略同一に設定されている。ちなみに、前枠Bの左右端部にも、裏側から前側に向けて内側に傾斜するテーパが付されている。
【0023】
前記本体部54には、当該パチンコ機におけるゲーム制御用(図柄停止用、ゲーム精算用)、電気部材や電子制御機器に対するリセット用(具体例の一つとして、打球発射装置Gの打球励磁力の強弱切換え調整設定を含む)、あるいは遊技者による異常連絡用等のスイッチ手段としてのスイッチ操作部59が設けられて、必要に応じて選択使用可能とされている。このスイッチ操作部59は、図9に示すように、本体部54の正面左端近傍に成形されたスイッチ装着部60に組付けた押しボタン61を指先で後側へ押込むことにより、本体部裏側に保持した所要のスイッチ(図示せず)を作動操作し得るよう構成される。なおスイッチの配線は、前記開閉支板20左部の放出口35を通して前枠Bの裏側に引出される。またこのスイッチは、不要な場合には本体部54から取外し得るようになっており、これに合わせて押しボタン61は、同形装飾用の擬似ボタンと交換されるようになっている。
【0024】
前記上板部55には、球貸し機能を備えているパチンコ機にあって、球貸し媒体としての所要カード(図示しない)を利用して当該パチンコ機の裏側内に貯留されているパチンコ球(賞品球とも兼用される)を遊技用貸し球として遊技者側に貸出す操作をなすための球貸し操作部62が設けられている。すなわち、図4および図11,図12に示す如く、上板部55の右側にセット口63が形成され、このセット口63に対して透視可能なセット板64が外郭体16の底板部56側から工具65を利用して組付け、組外し操作により着脱可能に整合される。このセット板64の裏側にビス等で分離可能に取着(結合)される制御基板(基板)66に、カードの球貸し保有金額(残高を含む)を表示する表示部67と、球貸し操作用の貸出しスイッチ68と、カード返却操作用の返却スイッチ69が夫々配設されて、セット板64の透視窓部64aおよび両側の口64b,64bに臨んでいる。なお、前記セット板64は、前記セット口63に整合し得る形状に樹脂成形されると共に、前記制御基板66はセット口63に対して出し入れし得る形状サイズに形成されて、セット板64と共に制御基板66をセット口63から出し入れ可能に構成してある。ちなみに表示部67では、カードの保有金額が最高1万円までとされた例において、「100の1桁から10000の3桁まで」の条件範囲で、100円単位毎に可変表示し得るセグメント形態のものとされ、また双方のスイッチ68,69は、押しボタン形態のものとされている。なお、セット板64は、その底面に突設した取付ボス70,70を介して球皿本体18の前面に形成された前記支持部42,42に支持されるが、該支持部42は外郭体16の本体部54裏面に形成されたものであってもよい。
【0025】
なお、球貸し機能を備えていないパチンコ機においては、前記セット板64を、スイッチ用の口64b,64bが形成されていない同形装飾用の別のセット板71と交換し得るようになっている。すなわち、前記セット口63に整合し得る別のセット板71は、該セット板71をセット口63に合わせた状態で、前記支持部42,42にビス73,73で取着することができる。また別のセット板71は、表示部67を透視する必要はないから、上板部55と同一色で透視が可能でない(非透明)ものであってもよい。
【0026】
前記底板部56の左側には、図10に示す如く、前記スピーカ12に対する音声用の多数の透過孔(第2の透過孔)72が形成されている。また前記上板部55に対する球貸し操作部62の配設位置に対応する底板部56には、図12に示す如く、前記セット板64を支持部42に着脱自在に固定する各ビス73の締付けおよび緩み外しを行なう前記工具65の挿通を許容する操作口74が対応的に設けられている。なお、底板部56の後端縁は、本体部54の下端縁部58と同一位置まで延在し、この縁部56aの内側(上面)に、前記開閉支板20の下端縁が当接位置決めされるようになっている。
【0027】
【実施例の作用】
前述のように構成された本実施例のパチンコ機Pは、外枠Aに対する前枠Bに、窓枠C、遊技盤D、機構セット盤の他に前述した上下の球皿E,Fおよび打球発射装置Gが装備・セットされて1台単位に構成される。そしてゲームホール内の設置枠台に所定の傾き起立姿勢で設置された外枠Aに、前枠B全体が組付けられることにより、在来のパチンコ機と同様な縦型弾球遊技機として遊技に供し得る。このもとで通常の打球発射操作を行なうことにより、上球皿E内のパチンコ球を球送り装置36により1球ずつ発射レールに送込み、打球発射装置Gにより打出して、遊技盤D内で所要のパチンコゲームを展開し得る。そして、このゲーム中に発生したセーフ球に対して機構セット盤の賞球排出装置から払出された賞品球が、前記開閉支板20の排出樋部32を介して上球皿E側へ優先的に排出されて皿部内に収容され、また上球皿E側の充満以後には下球皿F側へ排出されて皿部内に貯留される。
【0028】
そこでこのようなパチンコ機にあって、上球皿E自体の組付けおよび前枠Bに対する上球皿Eの組付け並びに実施状況等について説明する。
【0029】
前記上球皿Eについては、本体部54に対して上下に上板部55および底板部56をビス着した外郭体16に対し、球皿本体18をビス等で組付け整合して、全体が下面を水平にし両端を曲面状にした流線形状にユニット化する。そして、両者16,18の裏面に合わせて、開閉支板20をビス着して単一化する。上球皿Eを構成する外郭体16、球皿本体18および開閉支板20は、同一材質(合成樹脂製)で構成されているから、その製作が簡単である。また機種変更等により遊技機を廃棄する場合であっても、上球皿Eの全体が同一材質であるから、廃棄または再利用時における分別の手間が省ける利点がある。
【0030】
前記上球皿Eに対する球送り装置36の取付けについては、前記開閉支板20の裏面の球出口34に合わせてビス止めセットされ、該球送り装置36の電気配線36aを該開閉支板20に形成した処理部37に係合支持することで、該電気配線36aの処理が好適になされる(図6参照)。またこの開閉支板20には、前枠B側の賞球用排出口と球皿本体18の球受け部40とを連絡する排出樋部32が一体成形されており、該排出樋部32を備える別部材を必要としないから、上球皿Eを構成する部品点数を少なくして、組立て工数を低減し得ると共に部品の保管・管理を簡易化し得る。
【0031】
次に、上球皿Eに対する球貸し操作部62の取付けについては、前記上板部55のセット口63に、制御基板66をビス着したセット板64を上方から位置決めセットして、その取付ボス70,70を球皿本体18の支持部42,42に支持させる(図12参照)。そして、外郭体18の底板部56の操作口74から挿通した工具65によりビス73を締付けることにより、上球皿Eに対して球貸し操作部62が取付けられる。なお、球貸し機能を備えていないパチンコ機においては、前記セット板64を別のセット板71と交換することができる。しかも、セット板64,71の取付けや交換は、上球皿Eの構成部材を分解することなく行ない得るので簡単かつ短時間で行なうことができる。更には、球貸し部を具備しない標準タイプの遊技機と、球貸し部を具備した球貸しタイプの遊技機に対し、セット板64,71の変更のみで簡単に対応し得る。すなわち、上球皿を構成する全ての部材を共通とし得るので、全く違う上球皿を製作する必要はなく、遊技機の製作におけるコスト低減が可能になると共に生産計画が立て易い。そして、例えば標準タイプとしてゲームホールに設置されている遊技機を、セット板64,71の変更のみで球貸しタイプの遊技機とすることも可能であり、その逆も勿論可能である。
【0032】
前述のように構成された上球皿Eについては、前枠Bに設置された窓枠Cを開放したもとで、簡単に組付けセットし得る。すなわち上球皿Eの左端部を窓枠Cと干渉しない所要の向きにしたまま、前記開閉支板20に配設した連結支持手段22を介して横開き形態で開閉自在に連結支持され、また窓枠C側の施錠手段に、開閉支板20の施錠係合部24を係合して閉成状態で施錠できる。そしてこの組付け状態において上球皿Eは、下球皿Fの上部に水平姿勢で安定良く載置セットされる。これにより球皿本体18の皿部に係る球流れ勾配を設定通りに維持して良好な球流れを図り得、また球送り装置36を、発射レールの発射位置や打球発射装置Gの打球点位置に対して適正な位置、姿勢に保持して的確な球送りを図ることができる。
【0033】
そしてこのような上球皿Eでは、その開閉について、前記窓枠Cを開放すると共に前述の施錠手段を解錠したもとで、下球皿Fの上面を利用しながら、連結支持手段22の連結支点に基いて水平保持したまま円滑に開閉し得る。一方着脱にあたっては、上球皿Eを窓枠Cと干渉しない向きにしたもとで、前述の連結支持手段22の着脱を利用して簡単に組外し・組付けができるので、上球皿Eの新旧交換等に際しては、未熟練者でも手早く容易に、楽な姿勢で簡単に着脱することができる。しかもこの上球皿Eのセット状態においては、開閉支板20の整合縁30が窓枠Cの下縁と噛合い状に整合するので、針金や帯状片等の異物を遊技盤D内に侵入させようとする不正行為を積極的に防止することができる。
【0034】
また前記前枠Bの遊技補助盤10にセットしたスピーカ12に対する音声用の放出口35が開閉支板20に形成されると共に、外郭体16の正面および底面に音声用の透過孔57,72が形成されているから、該スピーカ12による効果音が外部に明瞭に伝わる。すなわち、遊技者にとってパチンコゲームに係る効果音が聞き取り易く、遊技者は興趣の高い好適なパチンコゲームを展開することができる。またスピーカ12は、機内、すなわち上球皿Eの裏側で前枠Bの内側に設置され、効果音を外部に明瞭に伝えられるよう構成してあるから小型化を図ることが可能となる。
【0035】
【変更例】
本発明の対象とするパチンコ遊技機では、パチンコ機の他に、規定数の有効遊技球を使用して図柄組合わせパチンコゲームを展開し得るアレンジボールをも含み、前述した実施例だけに制限されず、適宜変更した他例も好適に推奨される。例えば、上球皿については、上板部のセット口を省略した球貸し操作部の取付けを必要としないタイプであってもよい。なお、外郭体に形成される音声用の透過孔は、実施例のような円形の小孔に限定されるものでなく、縦、横あるいは斜めの多数の長孔であってもよく、その形状は適宜のものを採用し得る。
【0036】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係るパチンコ遊技機における上球皿によれば、開閉支板にスピーカに対する音声用の放出口を形成すると共に、外郭体の正面部と底面部とに音声用の透過孔を形成したことで、上球皿によりスピーカの前面側を覆った状態であっても、該スピーカから発せられる効果音は外部に明瞭に伝えられる。すなわち、遊技者はパチンコゲームに係る効果音をはっきりと聞き取ることができ、遊技者は興趣の高い好適なパチンコゲームを展開し得る。またスピーカ自体を大型化する必要はないから、コストを低廉に抑え得ると共に、設置スペースを小さくして前枠内側のスペースを有効利用し得る利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係るパチンコ機全体を略示する正面図である。
【図2】上球皿の全体を正面側から略示する斜視図である。
【図3】上球皿の全体を背面側から略示する斜視図である。
【図4】上球皿の全体を示す分解斜視図である。
【図5】上球皿の平面図である。
【図6】上球皿の背面図である。
【図7】上球皿の球貸し操作部の配設位置での縦断側面図である。
【図8】上球皿の球抜き操作装置の配置位置での縦断側面図である。
【図9】上球皿のスピーカに対応する位置での縦断側面図である。
【図10】上球皿のスピーカに対応する位置での横断平面図である。
【図11】上球皿における球貸し操作部の取付け部を示す要部平面図である。
【図12】上球皿における球貸し操作部の取付け部を示す要部断面図である。
【符号の説明】
12 スピーカ
16 外郭体
18 球皿本体
20 開閉支板
35 放出口
40 球受け部
41 整列送出部
54 本体部(正面部)
56 底板部(底面部)
57 透過孔(第1の透過孔)
72 透過孔(第2の透過孔)
A 外枠
B 前枠
C 窓枠
D 遊技盤
E 上球皿
Claims (1)
- 外枠(A)に組付けられる前枠(B)の前側に窓枠(C)と上球皿(E)が装備され、機内にセットされた遊技盤(D)内でパチンコゲームを展開し得る遊技機において、
前記上球皿(E)は、横長方形状に樹脂成形された1枚の開閉支板(20)と、球受け部(40)および球整列部(41)を含む所要形状に樹脂成形されて開閉支板(20)前側に合わせて組付けられる球皿本体(18)と、開閉支板(20)および球皿本体(18)の前側に合わせて組付けられる外郭体(16)とにより、全体が前記前枠(B)の前面左右の幅に整合するサイズに構成される一方、前記窓枠(C)の内側に効果音を前方に向けて出力する姿勢で設置されるスピーカ(12)に対する音声用の放出口(35)を、前記開閉支板(20)における前記スピーカ(12)の正面側に臨む部位に前後方向に開口するよう形成し、前記外郭体(16)における前記開閉支板(20)の正面側に臨む正面部(54)における前記放出口(35)の正面側に臨む位置に音声用の第1の透過孔(57)を形成すると共に、前記放出口(35)より下方に臨む外郭体(16)の底面部(56)に音声用の第2の透過孔(72)を形成し、
前記皿状本体(18)における球受け部(40)の下面から下方に延出させて、前記開閉支板(20)と外郭体(16)との間に左右に離間して設けられた一対の壁部および該一対の壁部の前側を塞ぐ壁部によって、前記放出口(35)と前記第2の透過孔(72)とを連通する通路を画成し、前記左右の壁部の一方によって、前記放出口(35)と前記第1の透過孔(57)とを連通する通路を画成した
ことを特徴とするパチンコ遊技機における上球皿。
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