以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まず、図1及び図2を参照して遊技機の一例の弾球遊技機1の全体の構成について説明する。図1は、実施形態に係る弾球遊技機1の正面図であり、図2は、弾球遊技機1の背面図である。
弾球遊技機1は、縦長な方形状に枠組み形成される外枠2と、該外枠2の一側に開閉自在に軸支され且つ弾球遊技機1の主要構成部のほぼすべてが集約して設けられる枠基体3と、該枠基体3の前面上部に開閉自在に設けられるガラス板保持枠4とから構成されている。また、枠基体3に設けられる主要構成部としては、ガラス板保持枠4、遊技盤40、上皿12、灰皿22を含む下皿19、操作ハンドル23、機構板90、打球発射装置113がある。また、図示の実施形態では、弾球遊技機1の側方に遊技者に遊技玉を貸し出すためのユニット装置としてのカードユニット装置30が付設されている。
ガラス板保持枠4には、後述する遊技盤40の遊技領域をほぼ透視し得る円形透視窓5が開設され、該円形透視窓5の裏面からガラス板が装着されている。また、ガラス板保持枠4には、円形透視窓5の外周に沿って、その上部に装飾LED7が、その左右両側方に装飾蛍光灯6a,6bが設けられている。この装飾LED7や装飾蛍光灯6a,6bは、遊技状態に応じて点灯又は点滅されるものであり、特別の遊技状態の発生時や継続時を遊技者に報知すると共に遊技の雰囲気を盛り上げるものである。また、ガラス板保持枠4の軸支側上部には、払い出すべく景品玉が不足したことを報知する玉切れLED8や、入賞玉の発生に基づいて所定個数の景品玉が払い出されたことを報知する払出LED9が設けられ、更に、ガラス板保持枠4の上部左右に遊技の進行に応じた効果音を発生するスピーカ10a,10bが設けられている。上記した構成のうち、装飾LED7や玉切れLED8及び払出LED9は、複数のLEDがプリント配線基板上に実装されるように構成されるものであるが、このプリント配線基板を金属ベースプリント配線基板で構成することにより、LEDから発生される熱の放熱効果を高めることができる。
次に、ガラス板保持枠4の下部で開閉自在に取り付けられる上皿12の構成について説明すると、上皿12は、合成樹脂製の上皿開閉板11の表面に複数の合成樹脂製部材を組合せた皿部材を固着することにより構成されている。上皿開閉板11には、その開放側の上端に玉抜き操作レバー16が設けられている。この玉抜き操作レバー16は、左右方向に移動可能に設けられ、図示しないスプリングの付勢力に抗して一方向に移動させることにより、上皿12に貯留されていた玉を上皿開閉板11の裏面に形成される玉抜き路(図示しない)を流下させて下皿19に誘導するものである。また、上皿12には、その内部に圧電ブザー17が内蔵されている。この圧電ブザー17は、遊技玉の貸出異常が生じたとき(例えば、ピッ、ピッ、ピッという連続音)、あるいは遊技玉の貸出時(例えば、100円相当の遊技玉が払い出される毎にピーという音)に、その旨を報知する報知音が発生されるものである。
上記した上皿12について、さらに詳細に説明すると、上皿12は、その上流側に形成される賞球払出口14とその下流側に形成される打球供給口15とを連絡するように貯留整列路13が形成されており、その貯留整列路13の中程底面裏面に上皿玉検出器(図示しない)が設けられている。この上皿玉検出器は、上皿12に残留する打玉を検出するものである。また、上皿12には、弾球遊技機1に隣接して設けられるカードユニット装置30を介して遊技玉を借り受ける際に操作する操作部が設けられている。操作部として玉貸スイッチと返却スイッチと自動玉貸スイッチとが設けられ、また、その玉貸スイッチと返却スイッチの側方に度数表示LED及び自動玉貸表示LEDが設けられている(いずれも図示しない)。
玉貸スイッチは、カードユニット装置30によって遊技玉を借り受ける際に操作するものであり、返却スイッチ22は、遊技終了の際にカードユニット装置30のカード挿入口33に差し込まれたカードを返却するためのものである。また、度数表示LEDは、カードユニット装置30のカード挿入口33に差し込まれたカードの残額が表示されるものである。また、自動玉貸スイッチは、借り受けるべき遊技玉を前記玉貸スイッチを操作して行うマニュアルモードと、上皿12の打玉の残量が前記上皿玉検出器によって検出されなくなったときに自動的に遊技玉を払い出す自動モードと、のいずれかのモードに設定するものであり、自動モータが選択設定されているときには、自動玉貸表示LEDが点灯している。
しかして、後述する遊技盤40の遊技内容において大当り遊技状態が発生すると、短時間に多量の入賞玉を獲得するチャンスがある。このように大当り遊技状態という遊技者にとって極めて大きなチャンスは、上皿12の残留玉がほとんどなくなった時点で発生する場合もあり、このような場合、続けて打玉を発射させて打玉を可変入賞球装置42の特定入賞領域に入賞させる必要があるにも拘らず、打玉が上皿12に残存しないので、慌てて玉貸スイッチを操作して遊技玉を借り受けなければならない。しかし、玉貸スイッチを操作してから遊技玉が払い出され、しかもその玉が発射されて可変入賞球装置42の特定入賞領域に到達するまでに多少の時間がかかるため、その時間の間に有利なチャンス(継続権の成立)を逃してしまうという不都合があるが、本実施形態においては、自動玉貸スイッチを自動モードに設定しておけば、上皿玉検出器が打玉の不存在を検出した時点で自動的に遊技玉を上皿12に払い出すので、上記したような不都合は生じない。なお、上皿12として上記した制御を行わないならば、上皿玉検出器及び自動玉貸スイッチを省略したものでも良い。
更に、上皿開閉板11の開放側上部には、前記ガラス板保持枠4を枠基体3に対して施錠し且つ前記枠基体3を外枠に対して施錠する施錠装置を操作するためのシリンダー錠18が臨んでいる。
また、枠基体3の下部に取り付けられる下皿19は、前記上皿12から溢れた賞球であって後述する余剰玉通路100を介して余剰玉払出口20から排出される余剰の賞球を貯留するものであり、その下皿19の前面壁には、玉抜き操作レバー21がスライド可能に取付けられるようになっている。この玉抜き操作レバー21を操作することにより、下皿19に貯留されていた賞球を下方に玉抜きして持ち運び可能な玉箱に移し替えることができる。また、下皿19の左側には、灰皿22が設けられ、右側には、操作ハンドル23が設けられている。操作ハンドル23は、後述する打球発射装置113の発射装置モータ114の駆動を開始せしめるメインスイッチ及びタッチアンテナ(共に図示しない)を内蔵していると共に、弾発力を調節するものである。
弾球遊技機1の正面構造は、概ね上記した通りであるが、図示の実施形態では、弾球遊技機1にカードユニット装置30が隣接されている。このカードユニット装置30は、前記上皿12の上面に設けられる前述した操作部を操作することにより作動されるものである。しかして、カードユニット装置30は、使用可能状態であるか否かを表示する使用可能表示器31と、当該カードユニット装置30がいずれの側の弾球遊技機1に対応しているか否かを表示する連結台方向表示器32と、記録媒体としての磁気カードを挿入するカード投入口33とが設けられている。そして、このように構成されるカードユニット装置30は、独自の制御回路によって制御されるものであるが、上皿12に設けられる玉貸スイッチ、返却スイッチ、及び度数表示LEDや、後述する払出制御回路基板用ボックス107に内蔵される賞球払出制御回路基板と接続されている。なお、カードユニット装置30を弾球遊技機1に内蔵しても良い。なお、本実施形態においては、遊技者に遊技玉を貸し出すためのユニット装置としてカードユニット装置30を例示したが、例えば、紙幣等を挿入し得るユニット装置であっても良い。
一方、弾球遊技機1の背面には、図2に示すように、入賞玉の発生に基づいて所定個数の賞球を払い出すための各種の機構を装備した機構板90が設けられると共に、前記操作ハンドル23に対応する裏面には、発射装置モータ114を有する打球発射装置113が固着され、その打球発射装置113の側方には、機構板90の後述する余剰玉通路100を流下する賞球を前記下皿19に誘導する接続樋(図示しない)が固着され、その接続樋の側方に前記装飾蛍光灯6a,6b、装飾LED7、スピーカ10a,10b等の表示制御あるいは効果音制御を行う装飾制御基板を収納する装飾制御基板ボックス116が装着され、更に、外枠2に対する枠基体3の開放側裏面に外枠2に対する枠基体3の施錠、及び枠基体3に対するガラス板保持枠4の施錠を行う施錠装置117が設けられている。なお、前記発射装置モータ114の裏側には、打球発射装置113の動作を制御するモータ制御基板115が取り付けられている。
以上で、弾球遊技機1の全体の概略構成を説明したが、以下、弾球遊技機1を構成する要素のうち、遊技盤40と、機構板90の詳細な構成について順次説明する。
まず、図1乃至図9を参照して遊技盤40について説明する。図1及び図2は、前述した通りであり、図3は、遊技盤40の背面から見た斜視図であり、図4は、遊技盤40の背面図であり、図5は、遊技盤40背面に取り付けられる基板収納ボックス150の取付状態を示す断面図であり、図6は、基板収納ボックス150とその上部の可変表示装置41との関係を示す断面図であり、図7は、基板収納ボックス150を回動自在に支持する構造を示す側面図であり、図8は、基板収納ボックス150の装着状態と装着状態を解除する動作を示す側面図であり、図9は、図5に示す遊技盤と一部異なる構成要素を含んだ遊技盤40の背面から見た斜視図である。
遊技盤40の正面構造について図1を参照して説明する。遊技盤40は、枠基体3の裏面側に一体的に形成される遊技盤収納枠(図示しない)に収納固定されるべく、ほぼ正方形状の合板により形成され、その表面には、円形うず巻き状に誘導レール(図示しない)が取り付けられ、該誘導レールの内側が遊技領域とされて発射された打玉が落下するものである。遊技領域には、図示の場合、ドラム状可変表示装置41や可変入賞球装置42やドラム状可変表示装置41の可変表示を許容する始動入賞口43が設けられると共に、単に打玉を入賞とする入賞口44,45、打玉の流下方向,速度を変化せしめる風車又は多数の障害釘が設けられ、また、遊技領域の最下方には、いずれの入賞領域にも入賞しない打玉が取り込まれるアウト口46が設けられている。
一方、遊技盤40の裏面には、図3及び図6に示すように、前記ドラム状可変表示装置41の回転ドラム48を収納するドラム収納ボックス47が突出して設けられている。このドラム収納ボックス47には、回転ドラム48と該回転ドラム48を回転駆動するステッピングモータ49と回転ドラム48の絵柄を後方から照明する照明ランプ50とからなるドラムユニットが複数個収納固定され、その底面外側には、上記したステッピングモータ49や照明ランプ50等からの配線を中継する副中継基板51が保護カバー53に被覆されて取り付けられている。この副中継基板51には、コネクタ52が設けられており、このコネクタ52に後述する基板収納ボックス150に収納される回路基板201,202からの配線が接続されるようになっている。
また、ドラム収納ボックス47の裏面には、内部で発生した熱を外部に放熱する放熱板54が止着されている。この放熱板54には、その下部一側にボックス係止部材55が取り付けられている。ボックス係止部材55は、図3及び図6に示すように、その上端を回動自在に軸支されており、その下端に係止爪56が形成され、その下部後面に操作突起58が突設され、常にボックス係止部材55が前方に付勢されるようにスプリング57で付勢されている。しかして、このボックス係止部材55は、後述するように遊技動作を制御する回路基板201,202を収納する基板収納ボックス150が上辺を軸支して垂直方向から水平方向に回動自在に設けられるものであるが、水平方向の回動位置にあるときに基板収納ボックス150の透明カバー体170のほぼ中央に穿設される掛穴177に係合させることにより、基板収納ボックス150を水平状態に保持することができるものである。このように水平方向に保持した状態で基板収納ボックス150によって覆われている後述する第2入賞玉集合カバー体60及び第3入賞玉集合カバー体61の状況を観察することができると共に、後述するように一方の回路基板202の電子部品実装面及び2つの回路基板201,202の裏面を透視することができる。なお、ボックス係止部材55と掛穴177との係合状態を解除するには、操作突起58を摘んで後方に回動させることにより、その係合状態を解除することができる。
上記したドラム収納ボックス47の下部を除く周囲には、ドラム状可変表示装置41の上方に位置する入賞口(本実施形態では、入賞口45だけ)に入賞した入賞玉を誘導する誘導通路がその前面に形成される第1入賞玉集合カバー体59が取り付けられ、この第1入賞玉集合カバー体59に連通するようにその下部に第2入賞玉集合カバー体60、及び第3入賞玉集合カバー体61が取り付けられている。
第1入賞玉集合カバー体59には、その中央に前記ドラム収納ボックス47が貫通する窓孔62が形成されると共に、その上辺に配線収納溝63が形成され、更に、一側後面に主中継基板64が取り付けられている。主中継基板64は、前記ドラム状可変表示装置41以外の遊技盤40に設けられる電気部品(例えば、各種のスイッチやランプ、あるいはソレノイド等)からの配線と基板収納ボックス150内に収納される回路基板201,202からの配線とを中継するものである。そして、ドラム収納ボックス47から見て主中継基板64の反対側に位置する電気部品から延びる配線を前記配線収納溝63に収納して主中継基板64に導くものである。
また、図4に示すように、第2入賞玉集合カバー体60は、その前面側に前記始動入賞口43に入賞した入賞玉を誘導する始動入賞玉用誘導路壁71が形成されると共に、第1入賞玉集合カバー体59から流下する入賞玉、前記始動入賞玉用誘導路壁71から放出される入賞玉、前記可変入賞球装置42及び入賞口44に入賞した入賞玉を下流側に導く入賞玉誘導路壁73が形成されている。なお、前記始動入賞玉誘導路壁71の出口には、始動入賞玉検出器72が設けられ、前記可変入賞球装置42には、開閉板77(図5参照)を開閉する開閉板用ソレノイド74と開閉板77の開放継続を検出する特定入賞玉検出器75と開閉板77への入賞玉数を検出する入賞玉検出器76とがそれぞれ設けられている。上記した始動入賞玉検出器72、開閉板用ソレノイド74、特定入賞玉検出器75、及び入賞玉検出器76は、第2入賞玉集合カバー体60の前面側の空間内に配置されるものであるが、この第2入賞玉集合カバー体60が内部を透視することができる透明性合成樹脂によって形成されているので、玉詰まりの状況等が外部から容易に見極めることができる。
一方、第2入賞玉集合カバー体60の後面側には、その上部左右に基板ボックス取付部材65が取り付けられている。この基板ボックス取付部材65は、遊技動作を制御する回路基板201,202を収納する基板収納ボックス150の上端を回動自在に軸支するものであり、全体としてL字状の一辺に穿設された取付穴66,67のいずれかを第2入賞玉集合カバー体60に形成された止め穴(図示しない)に一致させてビス68で止着することにより、第2入賞玉集合カバー体60に固定されるものである。なお、図3に示すように、取付穴66,67が縦方向にそれぞれ2つ形成されているが、これは、取り付ける基板収納ボックス150の大きさに対応してその取付位置を異ならせて一対の基板ボックス取付部材65の間隔の大小を形成するためである。
また、基板ボックス取付部材65の他辺の先端には、回動支持穴69が形成されている。この回動支持穴69は、図7に示すように、基板収納ボックス150の後述する楕円形状の回動突起157を係合させるものであり、回動突起157の長径に合致する回動支持穴69の前方に回動突起157の短径と同じ長さの挿入切欠部70が形成されている。なお、基板ボックス取付部材65への脱着作用については、後に詳述する。
上記した第2入賞玉集合カバー体60の下方に取り付けられる第3入賞玉集合カバー体61の前面側には、第2入賞玉集合カバー体60の前面側を流下する入賞玉を下流側に導く入賞玉誘導路壁85が両端部に形成されると共に、遊技盤40のアウト口46の下部に刻設されるアウト玉通路83の裏面開放部を覆うアウト玉通路被覆凹部82が形成されている。アウト玉通路被覆凹部82は、図5に示すように、アウト口46の裏面下部にパチンコ玉の直径よりやや深い深さとなるように刻設されたアウト玉通路83の裏面を閉塞するものであり、その両端部にアウト玉通路83の側壁に沿った通路壁突片84が下流部まで突設され、更に、アウト玉通路被覆凹部82の上端に入賞玉誘導振分突起88が突設されている。なお、第3入賞玉集合カバー体61は、図4に示すように、入賞玉誘導路壁85の先端に適宜間隔を置いて突設される位置決め突起86を遊技盤40の裏面に形成される位置決め穴に挿入することにより、一義的に取付位置が決められ、その後、入賞玉の流路に影響のない位置に突設される取付ボス(図示しない)にネジ87で止着することにより、遊技盤40の裏面に固着される。取付ボスとネジ87による固着構造は、上記した第1入賞玉集合カバー体59及び第2入賞玉集合カバー体60についても同様である。
しかして、第3入賞玉集合カバー体61の前面側を流下する入賞玉は、入賞玉誘導路壁85の内側を流下すると共にアウト口46の上方から流下してきた入賞玉は、入賞玉誘導振分突起88によって左右に振り分けられて流下する一方、アウト口46から排出された玉は、アウト玉通路83を下流側に向かって流下する。この際、アウト玉通路83の両側壁が通路壁突片84によって被覆されているので、アウト玉の流下がスムーズに行われる。
また、第3入賞玉集合カバー体61の後面下部には、基板ボックス係止部材78が一体的に形成されている。この基板ボックス係止部材78は、前記した基板ボックス取付部材65に回動自在に支持される基板収納ボックス150の下部を固定するものであり、その中央に弾性変形し得る弾性操作片79が設けられ、その弾性操作片79に上向きに突設される係合突起80を基板収納ボックス150の長手方向側面中央に穿設される係止穴158に係合させることにより、基板収納ボックス150の下部を固定するものである。また、基板ボックス係止部材78の両端には、係合突起80を係止穴158に係合させた状態で基板収納ボックス150の底面と当接する支持片81が突設されている。なお、この第3入賞玉集合カバー体61も透明性合成樹脂で形成されており、外部から内部が視認できるようになっている。
次に上記した基板収納ボックス150を取り付ける基板ボックス取付部材65及び基板ボックス係止部材78の作用について説明する。まず、図7に示すように、基板収納ボックス150を水平となるように持って楕円形状の回動突起157の短径を挿入切欠部70に挿入し(矢印a)、完全に挿入した位置で下方に向かって回動させることにより、回動突起157が回動支持穴69内で回動する。そして、図8(A)に示すように、基板収納ボックス150の下部中央をc方向に押圧することにより、弾性操作片79が弾性変形して係合突起80が係止穴158に係合する。これにより、基板収納ボックス150が基板ボックス取付部材65及び基板ボックス係止部材78によって入賞玉集合カバー体60,61の裏面に装着されたこととなる。そして、この装着された状態においては、基板収納ボックス150をb方向に引っ張っても下部の係合突起80と係止穴158との係合が外れないことは無論のこと、上部の回動突起157と回動支持穴69との支持が外れることはない。
一方、下部の弾性操作片79を下方に押圧(d方向)することにより、係合突起80と係止穴158との係合が離れるので、その離れた状態で基板収納ボックス150の下部を手前側(e方向)に回動させることにより、基板収納ボックス150の下部の係合を解除することができ、そのまま水平方向に回動して回動突起157の短径と挿入切欠部70とを一致させて手前側に引き抜けば、簡単に基板収納ボックス150を入賞玉集合カバー体60,61から取り外すことができる。
なお、本実施形態においては、回動突起157の突設位置が図7及び図8(A)に示すように、水平状態で回動突起157を挿入切欠部70に挿入する際に基板収納ボックス150の上面が第2入賞玉集合カバー体60の上端から突出しない寸法L7であり、垂直状態で回動突起157が回動支持穴69に支持された状態でも、その側面(上端)が第2入賞玉集合カバー体60の上端から突出しない寸法L9であるため、水平状態から垂直状態までの回動時に基板収納ボックス150の一部が第2入賞玉集合カバー体60から上方に突出しないので、第2入賞玉集合カバー体60の上端に隣接して位置する前記ドラム収納ボックス47と当接することがない。また、基板収納ボックス150から前記副中継基板51や主中継基板64に接続される配線のコネクタの接続開口175が基板収納ボックス150の回動軸支側に位置するため、回動操作時にわざわざコネクタ208,216をはずしたりしなくても良いと共に、長い配線を使用する必要もないので、遊技盤40裏面の構成が簡素化される。
また、本実施形態における基板収納ボックス150は、上記したように簡単に脱着することができる他に、基板収納ボックス150を開放した状態(水平状態)で保持することができる。即ち、図6に示すように、基板収納ボックス150を水平よりやや上方にまで回動した状態でボックス係止部材55の操作突起58を摘んで後方に回動させて係止爪56を掛穴177に挿入した後操作突起58から手を離す。すると、係止爪56と掛穴177とが係合した状態となるので、基板収納ボックス150から手を離しても、基板収納ボックス150がほぼ水平方向に保持されたままの状態となる。このように、本実施形態において基板収納ボックス150を水平状態に保持できるようにしたのは、例えば、入賞玉集合カバー体60,61の内部で入賞玉が流れないような玉詰まり現象が生じたか否かを確認する場合等の確認作業を行い易くするためである。なお、水平状態の保持を解除するときには、操作突起58を後方に回動して係止爪56と掛穴177との係合を解除すれば良い。
更に、本実施形態における基板収納ボックス150は、遊技盤40の裏面に止着される入賞玉集合カバー体60,61に基板ボックス取付部材65及び基板ボックス係止部材78によって回動自在に装着され且つその入賞玉集合カバー体60,61の範囲内に設けられているので、遊技盤40裏面のスペースを有効に利用していると共に、通常時基板収納ボックス150で隠されている入賞玉集合カバー体60,61の内部状況も水平方向に回動させることにより簡単に見ることができる。特に、本実施形態においては、遊技盤40のほぼ中央に設けられるドラム状可変表示装置41の後方突出部であるドラム収納ボックス47の下端に隣接する位置で基板収納ボックス150が回動自在に装着されているので、所定の厚みのある基板収納ボックス150をドラム収納ボックス47の側方に配置した場合に比べて、後述する機構板90の開閉動作をスムーズに行うことができるものである。
なお、図3乃至図8に示す実施形態では、入賞玉集合カバー体59,60,61を3つに分割形成したものを示したが、これは、遊技盤40のセンターに配置される遊技装置の後方突出部の大きさに対応して窓孔62が機種によって異なること、及び可変入賞球装置42の形状が機種によって異なることを予測して上中下段に分割形成したものであり、すべての機種で一致するアウト口46を基準とする水平線より下方の遊技盤裏面構造に対して入賞玉集合カバー体61をすべての機種の共通部品として使用できるようにしたものである。なお、入賞玉集合カバー体61の分割構造として特に上記した実施形態に限定されるものではなく、例えば、図9に示すように、3つの入賞玉集合カバー体を一体的に形成した一体型入賞玉集合カバー体89を遊技盤40の裏面に固着しても良いし、あるいは、第2,第3入賞玉集合カバー体60,61を一体的に形成して第1入賞玉集合カバー体59と組合せた二分割、第1,第2入賞玉集合カバー体59,60を一体的に形成して第3入賞玉集合カバー体61と組合せた二分割の入賞玉集合カバー体であっても良い。
次に、弾球遊技機1の背面に設けられる機構板90の構成について図2を参照して説明する。図において、機構板90は、主として賞球を貯留する玉タンク92と該玉タンク92に貯留された賞球を下流側に整列しながら誘導する玉整列レール93とが設けられる上部構成部と、主として入賞に基づく賞球を払い出す賞球払出装置96が設けられる中間構成部と、主として遊技盤40に打ち込まれた入賞を含む打玉を処理する処理機構が設けられる下部構成部と、が背面から見てコ字型開口窓91を構成するように一体的に形成されている。このため、機構板90を閉じた状態において遊技盤40の一側辺部が開放された状態となるため、遊技盤40の裏面構造が前述したように、ドラム収納ボックス47及び基板収納ボックス150を有する複雑なものであっても、機構板90の開閉動作をスムーズに行うことができる。特に、図示の実施形態では、中間構成部の反対側に上部構成部と下部構成部とを連結する部材が設けられていないが、機構板90の全体の強度を考えて、上部構成部と下部構成部とを連結する連結部材を設けた場合であっても、厚みのある基板収納ボックス150が側方ではなく、ドラム収納ボックス47の下方に配置され且つコ字型開口窓91の大きさが基板収納ボックス150を完全に貫通する大きさ(入賞玉集合カバー体59,60,61の面積範囲とほぼ同じ)に形成されているので、機構板90の開閉動作がスムーズに行われる。
そこで、以下、機構板90の構成について、各構成部毎に簡単に説明する。まず、上部構成部には、多量の賞球を貯留する玉タンク92と、該玉タンク92から供給される賞球を複数列(本実施形態の場合、2列)に整列して流下させる玉整列レール93と、該玉整列レール93によって誘導された賞球を後述する賞球払出装置96に向けて方向転換するカーブ樋94と、該カーブ樋94の上方に設けられたターミナル基板ボックス106がそれぞれ所定の位置に設けられている。ターミナル基板ボックス106は、内部にターミナル基板を収納するものであり、そのターミナル基板には、外部からの電源線が接続される電源端子や、外部との信号線が接続される信号端子や、ヒューズ、ランプ等が設けられるものである。
次に、中間構成部の構成について説明する。中間構成部には、その上部に2条の玉通路体95が止着され、該玉通路体95の下方に賞球払出装置96が固着される。より詳細に説明すると、玉通路体95は、前記カーブ樋94によって流下方向を左右に変換された2列の賞球を流下させる賞球通路を有し、その賞球通路の上流側に玉切れ検出センサ(図示しない)が臨むようになっている。この玉切れ検出センサは、賞球通路内の賞球の有無を検出するもので、いずれか一方の玉切れ検出センサが賞球を検出しなくなったときには、賞球払出装置96の賞球モータ97(ステッピングモータ)の作動を停止して賞球の払出を不能動化させるようになっていると共に前記玉切れLED8を点灯するようになっている。なお、玉切れ検出センサは、賞球払出装置96から2列の賞球通路内の合計玉数が27〜28個目となる位置にある賞球を検出する位置に取り付けられている。また、2条の玉通路体95を必ずしも左右方向に並列状に設ける必要はなく、前後方向に重複状に設けても良い。また、中間構成部の下方に取着される賞球払出装置96は、直方体状のケースの内部に集約構成されたものであり、賞球モータ97の回転によりスクリュー部材を回転せしめて賞球を1個づつ払い出すものであり、このため、賞球払出装置96には、賞球モータ97と払い出した賞球を検出する玉払出検出器98を有している。
次に、下部構成部の構成について説明する。下部構成部の前面側(遊技盤40に当接する側)には、そのほぼ中程に入賞玉集合樋(図示しない)が傾斜状に設けられており、この入賞玉集合樋は、遊技盤40の可変入賞球装置42等に入賞した入賞玉を受け止めて入賞玉処理装置103に誘導する。入賞玉処理装置103は、入賞玉の流下通路の途中に設けられる入賞玉検出器104と、該入賞玉検出器104の前後で入賞玉を1個ずつ受け止めその後下方に流下せしめる玉止め部材(図示しない)と、該玉止め部材を駆動する入賞玉排出ソレノイド105とから構成されているものである。しかして、入賞玉排出ソレノイド105がOFFである通常の状態においては、入賞玉が入賞玉検出器104によって検出される状態で玉止め部材の下部が入賞玉検出器104の下方に突出している。そのような状態で入賞玉が発生して入賞玉が入賞玉検出器104によって検出されると、その検出信号が後述する払出制御回路基板用ボックス107内に収納される賞球払出制御回路基板に送られ、これにより賞球払出装置96が駆動制御されて所定個数の賞球の払出動作が行われる。そして、所定個数の賞球の払出が終了したときには、賞球払出制御回路基板から入賞玉排出ソレノイド105に駆動信号が送られて入賞玉排出ソレノイド105を所定時間ONする。入賞玉排出ソレノイド105がONすると、玉止め部材が次の入賞玉の入賞玉検出器104への侵入を阻止しながら入賞玉検出器104によって検出されていた入賞玉を下流側に開放する。そして、一定時間が経過して入賞玉排出ソレノイド105がOFFになると、玉止め部材が再度元の状態に戻って次の入賞玉を入賞玉検出器104に受け入れてその入賞玉による賞球の払出動作が行われる。
一方、下部構成部の後面側には、その一側上部に賞球払出通路99が形成され、該賞球払出通路99の下端に前記上皿12に連通する上皿連通口(図示しない)が形成されている。この上皿連通口の一側側方には、連絡通路(図示しない)が接続され、該連絡通路の末端に余剰玉通路100が接続されている。しかして、入賞に基づく賞球が多数払い出されて上皿12が賞球で満杯となり、遂には上皿連通口に到達してさらに賞球が払出続けられたときには、賞球は連絡通路を介して余剰玉通路100に導かれ、その後、図示しない接続樋を介して前記下皿19に排出される。そして、さらに賞球が払出続けられたときには、下皿19も満杯になるが、余剰玉通路100の一側側壁に設けられた満タン検知板101部分にまで到達すると、満タン検知板101が賞球に押圧されて上端の支軸を中心にして外側に向かって揺動し、これによって満タンスイッチ102がONされて、賞球払出装置96の賞球モータ97の駆動を停止して賞球の払出動作を不能動化すると共に、必要に応じて打球発射装置113の発射装置モータ114の駆動も停止される。なお、上述した賞球払出装置96は、前記カードユニット装置30からの遊技玉の玉貸要求信号があったときにも所定個数(例えば、25個/100円)の遊技玉を払い出すようになっている。
上記したように、賞球を払い出すための各種の機構や各種の制御基板等が装備された機構板90は、前記カードユニット装置30側で枠基体3に軸支されて開閉自在に設けられる。即ち、図2に示すように、枠基体3の遊技盤保持枠の一側辺に沿って設けられた軸支金具109の上下端に突設される軸支ピン110に機構板90の一側上下に固着される軸受金具108を差し込むことにより、開閉自在に設けられ、機構板90を閉じた状態では、機構板90の適宜位置に設けられた掛止めレバー111を遊技盤保持枠に突設される係止ピンに掛け止めることにより、機構板90を遊技盤40の裏面を覆うように枠基体3の裏面に固定することができる。図2中において、符号112は、遊技盤40を遊技盤保持枠の中に収納して固定するための遊技盤係止レバー112である。
次に、本実施形態の要部を構成する基板収納ボックス150の構成について図10乃至図23を参照して説明する。図10は、実施形態に係る基板収納ボックス150の平面図であり、図11は、基板収納ボックス150の分解斜視図であり、図12は、基板収納ボックス150における被覆状態を解除する場合を説明する斜視図であり、図13は、図10のA−A線で切断した基板収納ボックス150の断面図と要部の拡大部分断面図であり、図14は、係止片185を1つで構成した場合の係止片185と係合開口186との関係を示す拡大断面図であり、図15は、係止片185を2つで構成した場合の係止片185と係合開口186との関係を示す拡大断面図であり、図16は、図17のA丸部分の拡大図であり、図17は、図10のA−A線で切断した基板収納ボックス150の断面図であり、図18は、図17のB丸部分の拡大図であり、図19は、封印紙181の貼着構造を示す断面図であり、図20は、封印紙181を剥したときの平面図であり、図21は、導電性繊維236と合成樹脂235の一体化の他の例を示す断面図であり、図22は、基板収納ボックス150の箱体151に導電性繊維236を一体化させた場合の断面図であ、図23は、遊技制御回路基板200を中心として見た場合の弾球遊技機1の配線図である。
しかして、基板収納ボックス150は、遊技制御回路基板200を収納支持する箱体151と、該箱体151の上面を閉塞する透明カバー体170とが組付構成され、そのように組付構成された基板収納ボックス150は、前記入賞玉集合カバー体60,61の裏面に止着される基板ボックス取付部材65及び基板ボックス係止部材78に着脱自在に取り付け得るようになっている。以下、各組付構成部品毎に説明する。
まず、箱体151は、上面が開放した直方体状にカーボン粉末を含んだ導電性合成樹脂(金属でも良い)で形成され、その一方の側壁を除く3つの側壁のほぼ中央に内部を視認するための側面開口152が形成されている。また、箱体151の底面には、比較的大きな長方形状の底面開口153が開設されている。また、箱体151の底面には、その四隅に止め突起155が突設されている。側面開口52には、係合切欠154が連通するように形成されるが、この係合切欠154は、透明カバー体170を箱体151に被覆したときに透明カバー体170の裏面に垂下形成される係止垂下片179と係合するようになっており、この係合切欠154と係止垂下片179との係合状態は、通常時に、外部から操作してその係合状態を解除することができるようになっているが、本実施形態においては、箱体151の短辺側上縁中央に外側に向かって突設される封印紙貼付突片159と透明カバー体170の後述する封印紙貼付突片181とによって形成される平面に封印紙182が貼着され、しかも、封印紙182の一部がレーザ技術によって溶着されているので、係合切欠154と係止垂下片179との係合状態を解除しても箱体151と透明カバー体170とを分離したときには、封印紙182による封印痕182aが残るようになっている。また、止め突起155は、遊技制御回路基板200の四隅を後述するビス174,211で止着支持するものである。なお、止め突起155については、後に詳述する。
また、箱体151の底面開口153の両側部には、複数の楕円形状の開口156が開設されている。この開口156は、次に説明する透明内側ボックス160によって閉塞されてしまうので、放熱孔としての機能を有さないが、箱体151を形成する原材料の軽減に寄与するものである。
更に、箱体151の短辺側側壁の一側上部外側に前記第2入賞玉集合カバー体60に取り付けられる基板ボックス取付部材65の回動支持穴69に嵌合される回動突起157が突設され、長辺側側壁中央の前記側面開口152の下部に前記第3入賞玉集合カバー体61の基板ボックス係止部材78の係合突起80と係合する係止穴158が形成され、短辺側上端のほぼ中央に封印紙貼付突片159が外側に向かって突設されている。
また、箱体151の前記側面開口152及び底面開口153を閉塞するために透明内側ボックス160が箱体151の内側から側面及び底面に当接して設けられる。このため、透明内側ボックス160の四隅には、間隔保持用取付ボス161が突設され、この間隔保持用取付ボス161の内部に、図13(A)に示すように前記止め突起155が嵌合挿入されるようになっている。また、透明内側ボックス160は、上記したように、側面開口152及び底面開口153を閉塞するように構成されるため、三方に側壁が突設されるが、その側壁には、前記係合切欠154と係止垂下片179との係合を邪魔しないように逃げ用切欠162が形成されている。なお、透明内側ボックス160の内側面(遊技制御回路基板200と対面する面)には、導電性繊維163がその表面側に埋設されている。
ここで、導電性繊維について簡単に説明すると、導電性繊維は、大きく分けて金属製(銅、黄銅、ニッケル、アルミニューム等)のフィラメントを網状に織ったものと、合成繊維に導電性粒子(銅、カーボン等)を塗布又は含浸させたものと、があり、いずれの種類の導電性繊維においても、電磁シールド効果及び光線透過率の見地から、50〜250メッシュ(特に、100〜200メッシュがよい)程度で、その開口率10〜90%(特に、30〜80%がよい)であることが望ましい。そして、メッシュという構造上、どうしても透過視認性が悪くなるが、これを抑制するために、導電性繊維を金属色を避けた濃色(例えば、黒色)にしたり、あるいは、透明合成樹脂に埋設して使用するときには、その透明合成樹脂を濃色とすることにより、透過視認性を向上させることができる。
しかして、箱体151の底面及び側面を導電性繊維163を埋設した透明内側ボックス160で閉塞することにより、遊技制御回路基板200のうちの第2回路基板202の実装面と第1回路基板201及び第2回路基板202の裏面(実装面と反対側のハンダ面)が外部から透視し得ることとなり、仮に第2回路基板202の実装面と各回路基板201,202のハンダ面に不正な工作(例えば、ジャンパー配線を接続したり、不正電子部品を実装したりする不正工作)をした場合には、直ちにわかるようになっている。この意味で、透明内側ボックス160によって閉塞される側面開口152及び底面開口153の大きさは、基板収納ボックス150を傾けながら内部の全域が見える程度の大きさがあれば十分である。
一方、上記した箱体151の上面を閉塞する透明カバー体170は、透明な合成樹脂に導電性繊維197を埋設して一体的に成形されるもので、その長手方向の他側辺部が下方向に曲折された仕切片171となっている。この仕切片171の位置は、透明カバー体170を箱体151に装着したときに図10に示すように、遊技制御回路基板200のコネクタ実装領域207が外部に現れる接続開口175を形成するような位置で曲折される。これにより、箱体151に透明カバー体170を組付構成した状態で接続開口175に臨むコネクタ208,216に外部からの配線を接続することができる。また、仕切片171の一端部寄りには、止め穴173を有する止着片172が突設され、透明カバー体170を箱体151に被覆したときには、遊技制御回路基板200を挟持する状態で止着片172の止め穴173が前記止め突起155及び間隔保持用取付ボス161に対応してビス174で止着するようになっている。この止着構造については、後に詳述する。
ところで、透明カバー体170に埋設される導電性繊維197は、図16に示すように、透明カバー体170の内側表面に近い部分に埋設されている。このため、導電性繊維197と透明合成樹脂とを一体成型して透明カバー体170を製造したときには、網状の導電性繊維197の目開き部L1で窪みが形成されて透明カバー体170の内側表面を凹凸状の波面となる。このような波面は、透明カバー体170の内側表面に侵入した光を乱反射させるので、細かいメッシュ状の導電性繊維197によって通常の透明状態に比べて透過視認性の悪い構成の中にあって、内側表面を平滑状に形成した場合に比べて、より内部が透視し易くなるという効果を奏するものである。
また、透明カバー体170の表面の後述する分離カバー体部183を除く領域には、内部で発生した熱を外部に放出するための放熱孔176が多数形成されていると共に、その一側部に後述する確率設定キー213が臨むキー貫通穴180と、そのほぼ中央に前記ボックス係止部材55の係止爪56と係合する掛穴177がそれぞれ形成されている。放熱孔176には、透明カバー体170と一体的に形成される導電性繊維197がそのまま存在することとなるが、導電性繊維197が網状となっているので、通気性が確保されているばかりでなく、導電性繊維197によって放熱孔176より小さいゴミや塵等の侵入を防止することもできる。なお、キー貫通穴180と掛穴177とには、導電性繊維197が取り除かれている。更に、透明カバー体170の長辺方向端縁及び短辺方向端縁には、箱体151の側壁上端縁と係合する掛止部178が適宜間隔を置いて2個ずつ突設され、該掛止部178の間の透明カバー体170には、下方に向かって垂下される係止垂下片179が形成されている。係止垂下片179には、先端に爪部179aが形成され、この爪部179aが箱体151の前記係合切欠154に係合するようになっている。
また、透明カバー体170の短辺側中央に封印紙貼付突片181突設されている。この封印紙貼付突片181は、箱体151の前記封印紙貼付突片159の凹部に係合して同一平面となるようになっており、その封印紙貼付突片159,181の境目に封印紙182が貼付される。しかして、封印紙182が封印紙貼付突片159,181に貼付された後、図19に示すように、封印紙182のほぼ中央付近をレーザ発振器231によってレーザ光232を照射することにより、その照射部分の封印紙182が封印紙貼付突片159,181の境目部分に溶着するので、無理やり封印紙182を剥したときには、図20に示すように、溶着部分が境目に残留して封印痕182aとなり、封印紙182の中央に穴が開いた状態で剥し取られる。このため、封印紙182が不正に剥されたか否かが容易に分かる。なお、レーザ光232による封印痕182aは、境目に形成されるので、これをさらに剥すとどうしても痕跡が残ることになり、不正行為の発見を極めて容易に行うことができる。また、封印痕182aとして文字等をレーザ光232で描くことも可能である。なお、封印紙182は、紙製のものに限らず合成樹脂製やビニール製のものであっても良い。
透明カバー体170の構成は、概ね上記した構成であるが、この透明カバー体170を箱体151に被覆する前に遊技制御回路基板200を箱体151側に固定しておかなければならない。そこで、本実施形態に係る遊技制御回路基板200の構造について説明すると、本実施形態に係る遊技制御回路基板200は、2枚のプリント配線基板によって構成される回路基板201,202がその実装面を背中合わせにして積層的に支持固定されるものである。
しかして、透明カバー体170に近い第1回路基板201は、その上面がROM203、RAM204、CPU205等の主要な電子部品が実装された実装面とされ、その実装面の大部分が電子部品実装領域206として使用され、後方の一部がコネクタ208が実装されるコネクタ実装領域207とされる。上記した電子部品実装領域206には、上記した電子部品以外にも、遊技盤40に設けられるドラム式可変表示装置41の大当り図柄の出現確率を設定するための確率設定キー213が設けられると共に、設定値を表示するための確率表示LED214も実装されている。また、第1回路基板201には、その下面に第2回路基板202と電気的に接続するためのジョイントコネクタ212が実装されている。なお、第1回路基板201のコネクタ実装領域207の一部が切欠部209となって、その切欠部209から下方に位置する第2回路基板202のコネクタ216が臨む用になっている。更に、第1回路基板201の四隅には、取付穴210が穿設されており、その取付穴210に電気的に接続されるように第1回路基板201の両面側の周囲にグランドライン導電部220(図18参照)がパターン印刷されている。
一方、透明内側ボックス160に近い第2回路基板202は、その透明内側ボックス160の対面する側に電源回路218等の電子部品が実装され、その裏面側(第1回路基板201と対面する側)に前記ジョイントコネクタ212に対応するジョイントコネクタ217と前記切欠部209に対応する位置にコネクタ216が実装されている。また、第2回路基板202の四隅にも取付穴219が穿設されており、その取付穴219に電気的に接続されるように第2回路基板202の両面側の周囲にグランドライン導電部220(図18参照)がパターン印刷されている。
上記した第1回路基板201と第2回路基板202とからなる遊技制御回路基板200を止着する構造について説明すると、まず、第1回路基板201と第2回路基板202とを相互のジョイントコネクタ212,217で接続すると共に、2枚の回路基板201,202の間であって前記取付穴210,219の対応する位置に金属製スペーサ215を挟持し、そのままの状態で透明内側ボックス160が装着された箱体151の間隔保持用取付ボス161に取付穴219,210を一致させ、その一致させたうち、3か所を上方からビス211を螺着して箱体151の止め突起155に止着する。そして、その後、透明カバー体170を被覆して係止垂下片179と係合切欠154とを係合させ、止着片172の止め穴173にビス174を螺着して箱体151の止め突起155に止着する。
しかして、このビス174で止着したときには、図18に示すように、透明カバー体170の内側表面近くに埋設された導電性繊維197と第1回路基板201の上面のグランドライン導電部220とが電気的に導通し、また、第1回路基板201の下面のグランドライン導電部220と第2回路基板202の上面のグランドライン導電部220とが金属製スペーサ215で導通し、更に、第2回路基板202の下面のグランドライン導電部220と間隔保持用取付ボス161の表面に形成される導電性繊維163とが導通し、しかも、グランドライン導電部220が金属製のビス174でカーボン含有の導電性樹脂で成形される箱体151の止め突起155に止着されているので、導電性繊維197,163及びグラインドライン導電部220に拾われたノイズ電流は、すべて箱体151を介してアースされる。そして、ビス174が止着される間隔保持用取付ボス161だけに導電性繊維163を形成した場合には、このアース構造を有する位置が、図17に示すように、遊技制御回路基板200のROM203等から離れた位置に構成されているため、誤動作を起し易い電子部品へのノイズ電流の流れを抑制することができる。また、上記したように回路基板201,202は、互いに電子部品の実装面が外向きとなるように背中合わせ状態で取り付けられているため、不正電子部品が発見が容易であり、不正工作があったか否かを容易に理解することができる。
ところで、透明カバー体170には、分離カバー体部183が形成されている。この分離カバー体部183の構成について主として図10乃至図15を参照しながら以下詳細に説明する。分離カバー体部183は、長方形状であって第1回路基板201に実装されるROM203の上方部分の対応する位置に設けられ、その長手方向の適宜箇所に2個ずつブリッジ状に掛け渡される連結突部184によって透明カバー体170と分離カバー体部183とが一体的に形成(本実施形態では、合成樹脂による一体成形)されている。そして、連結突部184を、例えばニッパ等の工具を用いて切断することにより、分離カバー体部183を透明カバー体170から完全に分離することができるようになっている。
また、分離カバー体部183の四辺の各辺には、先端に爪部を有する係止片185が上方向に向かって突設されている。この係止片185は、サンプル検査時等に前記連結突部184を切断して分離カバー体部183を分離してROM203を検査した後に、再度分離カバー体部183を裏返して透明カバー体170に装着する際に使用するものである。しかして、本実施形態における係止片185は、背中合わせに一対の突片として形成され、先端の爪部が互いに外向きとなっている。もちろん、外側(分離カバー体部183の端縁に沿った側)の係止片185の1つだけでもよいが、後述するように1つの係止片185だけでは、その係止片185を破壊しなくても係合状態を解除することができる可能性があるので、好適な例とは言えない。なお、内側の係止片185の基部には、その係止片185を合成樹脂で一体成形するための爪形成用開口188が形成されている。
また、連結突部184を切断して分離カバー体部183を分離したときには、透明カバー体170に長方形状の分離開口縁187が形成されることとなるが、この分離開口縁187の適宜箇所には、分離カバー体部183を裏返して装着したときに、前記係止片185と係合する係合開口186が形成され、その係合開口186に対応する分離カバー体部183には、係合開口186を合成樹脂で一体成形するための係合開口形成用切欠189が形成されている。また、分離カバー体部183を裏返して装着する際に、その装着方向が容易に理解できるように、分離カバー体部183に位置合せ凹部190が、透明カバー体170に位置合せ凸部191がそれぞれ一側に形成されている。更に、透明カバー体170の分離開口縁187に沿って補強用の内部リブ192が下方に向かって突設されており、この内部リブ192を利用して前記係合開口186が形成されている。また、分離カバー体部183の内側表面には、導電性繊維197が埋設されているが、この導電性繊維197が分離カバー体部183の全域に一体形成されているわけではなく、前記ROM203に対応する位置には、導電性繊維197が一体形成されていない空白領域196とされている。なお、分離カバー体部183の導電性繊維197は、初期の状態において連結突部184内の導電性繊維197を介して透明カバー体170の全域に形成される導電性繊維197に導通しているし、また、空白領域196として、ROM203に対応する位置だけでなく、他の電子部品(例えば、CPUやRAM等)に対応する位置に設けても良い。
また、分離カバー体部183と透明カバー体170とが連結突部184によって連結された初期の連結状態において、透明カバー体170の内側面に分離カバー体部183と透明カバー体170との間に掛け渡されるように予め内側封印シール193が貼付されている。このように内側封印シール193を貼付することにより、分離カバー体部183を分離した後に、再度係止片185と係合開口186とによって被覆状態を復元してもその内側封印シール193の貼付状態を復元することはできないので、少なくとも分離カバー体部183が一度は、その被覆状態が解除されたことが理解できるものである。なお、前記分離開口縁187の内側封印シール193が貼付される部分が蛇行状開口縁部187aとなっているが、これは、分離開口縁187からカッターナイフ等を差し込んで巧妙に内側封印シール193を切断できないようにするためである。また、連結突部184を切断して分離カバー体部183を一度透明カバー体170から分離したときには、内側封印シール193の封印痕194が分離カバー体部183に残るので、巧妙に連結突部184を切断して不正行為を行った後、再度切断した連結突部184を接着剤等で接着しても封印痕194によって不正行為があったか否かを知ることができる。
上記のように構成される基板収納ボックス150においては、箱体151と透明カバー体170とが封印紙182によって溶着封印されているので、箱体151と透明カバー体170とを分離して遊技制御回路基板200の被覆状態を解除することは不可能である。しかして、その被覆状態を解除しようと思えば、連結突部184をニッパ等の工具で切断して分離カバー体部183を透明カバー体170から分離させてROM203を臨ませなければならない。しかしながら、このように連結突部184を切断したときには、その切断したことにより、連結突部184が無くなるので、その点からだけでも遊技制御回路基板200のROM203に不正な処理を施したか否かがわかる。
なお、遊技場においては、監督官庁によりパチンコ島台に列設されるパチンコ遊技機1の中から1台又は2台程度抜き出してROM203の検査(サンプル抽出検査)を行う場合がある。このようなサンプル抽出検査を行う場合には、図12(A)及び図13(B)に示すように、連結突部184をニッパ等で切断して分離カバー体部183を分離せしめてROM203を露出せしめ、そのROM203を引き抜いて調査した後、再度ROM203を遊技制御回路基板200に実装し、その後、図12(B)及び図13(C)に示すように、分離カバー体部183を裏返して係止片185を係合開口186に係合させて分離カバー体部183を透明カバー体170に装着する。
この装着構造についてより詳細に説明すると、図14(A)に示すように、1つの係止片185aを係合開口186aの係合部に係合させる場合には、透明カバー体170と分離カバー体部183との隙間から不正ピン230を差し込んで係止片185を弾性変形させることにより、係止片185と係合開口186の係合部との係合状態を解除させ、その状態で図14(B)に示すように、分離カバー体部183を引き出すことにより、係止片185部分を破壊することなく被覆状態を解除することができる可能性がある。これに対し、本実施形態のように、係止片185が背中合わせの一対の突片から構成されている場合には、図15(A)に示すように、透明カバー体170と分離カバー体部183との間に微小な隙間L1が左右にあったとしても、図15(B)に示すように一方の隙間L1から不正ピン230を差し込んで隙間の間隔をL2に広げて係合状態を解除しても、他方の隙間L1は、限りなく0に近い隙間L3となって不正ピン230を挿入することができなくなるので、他方の係止片185と係合開口186との係合状態を解除することができず、結局、左右の係止片185の係合状態を同時に解除することができないので、係止片185と係合開口186とに基づく被覆状態を解除することは、ほとんど不可能である。したがって、この被覆状態を解除するためには、少なくとも係止片185を破壊しなければならず、係止片185を破壊したときには、その痕跡が残り、その痕跡に基づいて遊技制御回路基板200のROM203に不正な処理を施したか否かがわかる。なお、上記した実施形態では、分離カバー体部183を分離後、裏返して固着しているが、これに限らず、分離カバー体部183の内側面に係止片185を形成し、分離後、裏返すことなく180度回転して固着するようにしても良い。この場合、当初から係止片185は、外側面に突出していないため不可抗力により係止片185をひっかけて破損するようなことがない利点を有する。
また、上記のように分離カバー体部183を裏返して装着した状態で遊技制御回路基板200は、再度被覆された状態となり、この被覆状態を保証するために、検査を行った監督官庁が発行する検査済封印紙195を分離カバー体部183と透明カバー体170との間を掛け渡すように貼付すれば良い。
なお、以上説明した基板収納ボックス150においては、導電性繊維197を合成樹脂の表面近くに埋設したものを示したが、図21(A)に示すように、合成樹脂材235の表面外側に導電性繊維236を貼付したものでも良いし、あるいは図21(B)に示すように、導電性繊維236を合成樹脂材235の表面近くに埋設したものの導電性繊維236側に他の合成樹脂材235を張り付けて全体として合成樹脂材235のほぼ中央に導電性繊維236が位置するように構成したものでも良い。もちろん、図21(B)の例のように2つの合成樹脂材235を張り付けるのではなく、最初から導電性繊維236を合成樹脂材235の中央に位置するように成型しても良い。
また、上記した実施形態においては、透明カバー体170及び透明内側ボックス160に導電性繊維197,163を一体化せしめたものについて説明したが、少なくとも透明カバー体170の一部に導電性繊維197が一体化してあれば良い。逆に、例えば、図22に示すように、箱体151を透明な合成樹脂材で構成する場合には、導電性繊維236を合成樹脂材51a,51bで挟持するように構成しても良い。このように構成することにより透明内側ボックス160を省略することができる。
なお、遊技制御回路基板200の第1回路基板201及び第2回路基板202に形成される回路は、図23に示す用になっている。即ち、上方の第1回路基板201には、CPU205,RAM204,ROM203等からなる基本回路240、初期リセット回路241、定期リセット回路242、アドレスデコード回路243、情報出力回路244、ランプ・LED回路245、スイッチ入力回路246、ソレノイド回路247、表示制御回路248、複数のコネクタ208がその表面側に形成又は実装されると共に、ジョイントコネクタ212が裏面に実装される。また、下方の第2回路基板202には、その表面側(前記透明内側ボックス160の底面と対面する側)に電源回路218が形成されると共に、音声合成回路249、音量増幅回路250、賞球個数信号出力回路251が形成又は実装され、その裏面側に複数のコネクタ216とジョイントコネクタ217が実装されている。なお、本実施形態においては、上記のように遊技制御の中心をなすCPU205,RAM204,ROM203等の主要電子部品を透明カバー体170に近い表側に設け、電源回路218や音声合成回路249等の制御の中心をなさない電子部品を透明内側ボックス160に近い裏側に設けたので、不正工作され易いCPU205,RAM204,ROM203等の主要電子部品を弾球遊技機1に取り付けた状態で見やすくすることにより、不正をより発見し易くしているものである。
第1回路基板201の情報出力回路244、ランプ・LED回路245、スイッチ入力回路246、ソレノイド回路247は、コネクタ208から主中継基板64を介して遊技盤40に設けられる電気部品6a,6b、7、72,74,75,76等と接続され、表示制御回路248は、コネクタ208から副中継基板51を介してドラム状可変表示装置41の電気部品49,50等に接続される。また、第2回路基板202の音声合成回路249及び音量増幅回路250は、コネクタ216から装飾制御基板116に接続されてスピーカ10a,10bの効果音を制御し、賞球個数信号出力回路251は、コネクタ216から賞球払出制御回路基板107に接続され、電源回路218には、ターミナル基板106からの電源配線がコネクタ216によって接続されている。なお、装飾制御基板116によって制御される対象としてスピーカ10a,10bの他に装飾蛍光灯6a,6bや装飾LED7を対象としても良い。これらを専用の装飾制御基板176で制御することにより、より複雑な駆動制御を行うことができる。
以上、実施形態に係る基板収納ボックス150を備えた弾球遊技機1について説明してきたが、本実施形態によれば、基板収納ボックス150に収納された遊技制御回路基板200が複数に分割構成201,202されてジョイントコネクタ212,217で接続されると共に、その平面面積が分割されないときの平面面積に比して小さくなるように構成される一方、前記基板収納ボックス150には、前記複数に分割構成された各回路基板201,202の実装面を外部から視認できる透視部170,152,153が形成されているので、回路基板201,202を小さく分割構成した分、基板収納ボックス150を小型化できて弾球遊技機1の背面への取り付けが容易となり、また、分割形成された各回路基板201,202の実装面がそれぞれ透明カバー体170、側面開口152の透明内側ボックス160、及び底面開口153の透明内側ボックス160を介して視認し得るので、不正工作があったか否かを容易に見極めることができる。更に、従来と同じ大きさの基板収納ボックスを使用する場合には、回路基板を大きく形成することができるため、多数の電子部品を実装することができて複雑な制御を行うこともできるという利点もある。
また、前記基板収納ボックス150は、合成樹脂により形成されると共に前記透視部170,152,153を導電性繊維197,163が一体形成された透過性合成樹脂160により形成することにより、多数の透視部170,152,153を設けても、電磁シールド効果を有効に確保することができる。
更に、前記基板収納ボックス150は、弾球遊技機1に対して一側を回動支持穴69と回動突起157とで軸支して回動自在に取り付けられると共に、回動前の第1の状態時において分割形成された第1回路基板201の主要電子部品の実装面を前記透視部としての透明カバー体170から視認することができ、前記第1の状態から回動した第2の状態時においても分割形成された他の第2回路基板202の主要電子部品の実装面及び第1回路基板201と第2回路基板202の裏面を前記透視部としての開口153,152から透明内側ボックス160を介して視認することが可能なように構成することにより、基板収納ボックス150を弾球遊技機1に取り付けたままで内部を視認することができる。
なお、上記した実施形態(第1実施形態)においては、基板収納ボックス150に収納される回路基板201,202を上下2段に積層的に設けたものを示したが、図24に示すように、第1実施形態と同じように、箱体151a、透明内側ボックス160a、及び透明カバー体170で被覆される基板収納ボックス150aの内部に1枚の第1回路基板260を止着固定し、その第1回路基板260の表面にコネクタ261を介して電子部品273が実装されるサブボード基板272を立設し、第1回路基板260の裏面に電源回路218aを実装した基板収納ボックス150aでも良い。このような基板収納ボックス150aでも第1実施形態に係る基板収納ボックス150aとほぼ同じ効果を奏することができる。