JP4297562B2 - 車載用小物入れ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載用小物入れに関し、より詳細には、開閉移動する小物入れ本体にカード用収容部を設けるようにした車載用小物入れの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の車載用小物入れとしては、例えば実公昭48−37956号公報に示されるものがある。この車載用小物入れでは、開口を覆う蓋体の壁内面に裏板を配設し、この裏板と蓋体との間にカード状の小物を収容するためのカード用収容部を構成するようにしている。
【0003】
この車載用小物入れによれば、小物の種類に応じてそれぞれの収容先を区別することができる。従って、例えば高速道路の通行券やプリペイドカード、あるいは給油の際に必要となるクレジットカードなど、頻繁に出し入れするカード類を上記カード用収容部に収容させれば、これらのカード類が走行中において他の小物と混在してしまう事態を防止することができるようになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、小物入れ本体の開閉移動に伴ってカード用収容部を開閉するようにした車載用小物入れでは、小物入れ本体を閉成させた場合にカード用収容部のカードが他のものと干渉しないようにするため、当該カード用収容部を、収容すべきカードよりも大きな深さ寸法となるように構成してある。すなわち、この種の車載用小物入れでは、カードを外部に突出することなくカード用収容部の内部に完全に収容させることにより、小物入れ本体を閉成させた場合に当該カード用収容部も閉成することができるようになっている。
【0005】
こうした車載用小物入れにあっては、カード用収容部からカードを取り出すべく小物入れ本体を開成させた場合にも、カードの端縁部が上述した蓋体の端縁よりも奥側に位置されることになる。従って、カードを取り出す際の操作性に関しては、例えば蓋体に対して一旦カードを引き出した後、これを把持し直さなければならないなど、必ずしも良好なものとはいえない。
【0006】
そこで、この種の車載用小物入れにおいては、実公昭48−37956号公報の第5図に明示されているように、蓋体に対して裏板を傾斜配置し、カード用収容部の開口断面積を増大させる等の改善策が採られている。すなわち、蓋体に対して裏板をカード用収容部の開口に向かうに従って漸次相互間隔が大きくなるように傾斜配置すれば、カード用収容部を開成させた場合に、当該カード用収容部の内部においてもカードの端縁部を把持することができるようになる。
【0007】
しかしながら、上記のような車載用小物入れでは、小物入れ本体に対するカード用収容部の占有容積が増大し、その分、本来の収容部である小物の収容容積が減少することになる。特に、車載用小物入れは、車内のごく限られたスペースを利用して設けられる場合が多く、小物入れ本体自体の容積が十分に確保できないこともある。従って、蓋体に対する裏板の離隔距離が僅かであっても、小物の収容容積減少率としては著しく大きなものとなる。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みて、小物の収容容積を著しく減少させることなく、カード用収容部に収容したカードを容易に取り出すことのできる車載用小物入れを提供することを解決課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載した発明では、開閉移動する小物入れ本体にカード用収容部を設け、前記小物入れ本体の開閉移動に伴って前記カード用収容部を開閉するようにした車載用小物入れにおいて、前記小物入れ本体が開成した際に前記カード用収容部に収容したカードを突出させるカード取出補助手段を設け、前記小物入れ本体は、所定の軸心回りに回転可能に支承され、該軸心周りに回転することによって開閉するものであり、前記カード取出補助手段は、その基端部が前記小物入れ本体を支承する支承体に支持される一方、その先端部が前記カード用収容部の底部から内部に臨むように配設され、前記小物入れ本体が開成した際にこのカード用収容部に対して進出移動するアーム部材を備えたものである
【0011】
本発明の請求項に記載した発明では、請求項に記載したアーム部材として、互いに曲折可能に接続した複数のアーム構成要素から成り、前記小物入れ本体が閉成した際に該小物入れ本体によってこれらアーム構成要素が互いに曲折した状態に保持される一方、前記小物入れ本体が開成した際に前記アーム構成要素が互いに伸長移動するものを適用している。
【0012】
本発明の請求項に記載した発明では、請求項に記載したカード用収容部として、カードの表面に対向する内壁面にそれぞれ該カードよりも幅の狭い凹溝を有するものを適用し、かつアーム部材として、少なくともその先端部がこれら凹溝の双方に同時に収容された状態で進出移動するものを適用している。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態を示す図面に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1乃至図3は、本発明に係る車載用小物入れの一実施形態を示したものである。ここで例示する車載用小物入れは、小物入れ本体10と収容ボックス体50とを具備し、該収容ボックス体50に対して小物入れ本体10を回転させることにより、当該小物入れ本体10を開閉させるようにしたものである。
【0014】
まず、上記車載用小物入れの概要について説明する。
【0015】
小物入れ本体10は、図2および図7乃至図13に示すように、蓋パネル部11、一対の本体側壁部12,13、本体背壁部14および本体底壁部15を有して構成したもので、本体底壁部15に対向する部位に本体開口16を有した箱状を成している。
【0016】
蓋パネル部11は、小物入れ本体10を閉成させた場合に外部に露出する部分であり、外表面にシボを施したほぼ矩形のプレート状を成している。この蓋パネル部11は、例えば高速道路のプリペイドカードや給油の際に必要となるクレジットカード等の定型カードCD(短辺:約54mm×長辺:約86mm×厚さ:約0.8mm)に対して、その高さa(図10)が定型カードCDの長辺よりも僅かに大きく、かつその幅b(図8)が定型カードCDの短辺の2倍よりもさらに大きな長さを有している。
【0017】
一対の本体側壁部12,13は、本体底壁部15に向けて漸次幅が狭くなるプレート状を成すもので、互いにほぼ平行となるように延在している。これら本体側壁部12,13には、それぞれの外表面に軸部17,18およびガイドロッド部19,20を設けている。軸部17,18は、小物入れ本体10を回転させる場合の回転軸心となる部分であり、各本体側壁部12,13の底部において互いに同一軸心となる部分からそれぞれ直角外方に向けて突出している。ガイドロッド部19,20は、後述する収容ボックス体50のガイド溝58,59との協働により、収容ボックス体50に対する小物入れ本体10の回転角度を規制するためのもので、各本体側壁部12,13において本体開口16の近傍に位置する部分から互いに同一軸心となるようにそれぞれ直角外方に向けて突出している。
【0018】
また、上記本体側壁部12,13には、一方の外表面に一対のバネ受けロッド21,22を設けているとともに、他方の外表面にラック23を設けている。バネ受けロッド21,22は、軸部17の外周部に配置した金属製渦巻きバネ100の各端部に係合することにより、この渦巻きバネ100を撓めた状態に保持するためのもので、それぞれ軸部17の周囲から立設している。ラック23は、軸部18の軸心を中心とした円弧状部材の内周面に刻設したもので、該軸部18とガイドロッド部20との間に配置してある。
【0019】
本体背壁部14は、蓋パネル部11よりも高さの小さいプレート状を成すもので、本体開口16に近接する端部に係止ピン24を備えている。係止ピン24は、軸状部24aと幅広の先端頭部24bとを有したもので、本体背壁部14の中央部から後方に向けて突出している。
【0020】
本体底壁部15は、上述した本体開口16よりも十分に小さいプレート状を成すものである。この本体底壁部15は、一対の本体側壁部12,13および本体背壁部14のそれぞれから連続する一方、蓋パネル部11に対して離隔配置してある。すなわち、蓋パネル部11と本体底壁部15との間には、互いの中央部を連結する中央連結部25を設けてあり、該中央連結部25の両側に位置する部分にスリット26,27を構成してある。これらスリット26,27は、上述した定型カードCDの短辺よりも大きな幅を有するとともに、該定型カードCDの厚さよりも大きな幅を有したものである。各スリット26,27の両端部には、蓋パネル部11と本体底壁部15との間を連結するリブ28を設けてある。各スリット26,27に設けたリブ28は、相互間に定型カードCDの短辺よりも小さい間隔を確保している。
図12および図13に明示するように、本体底壁部15の端部は、蓋パネル部11の延在方向に沿うように湾曲し、本体開口16に向けて延在している。
【0021】
なお、これら小物入れ本体10を構成する各部分は、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂等の樹脂材によって一体に成形してある。また、図には明示していないが、一対の本体側壁部12,13、本体背壁部14および本体底壁部15の各内表面、並びに本体側壁部12,13および本体背壁部14の各端面には、それぞれ植毛処理を施してある。
【0022】
一方、収容ボックス体50は、図1および図2に示すように、一対の収容側壁部51,52、天壁部53、収容背壁部54および収容底壁部55を有して構成したもので、収容背壁部54に対向する部位に開口した箱状を成している。
【0023】
収容側壁部51,52は、小物入れ本体10の本体側壁部12,13に対して、それぞれの側方域に配置するものである。各収容側壁部51,52は、本体側壁部12,13と同様に、収容底壁部55に向けて漸次幅が狭くなるプレート状を成すものの、該本体側壁部12,13よりも一回り大きく構成してあり、互いにほぼ平行となるように延在している。これら収容側壁部51,52には、軸受孔56,57およびガイド溝58,59を形成してある。軸受孔56,57は、各収容側壁部51,52の底部において互いに同一軸心となる部分に開口しており、それぞれの内部に小物入れ本体10の軸部17,18をそれぞれ回転可能に支持している。ガイド溝58,59は、各軸受孔56,57の軸心を中心とした円弧状を成すもので、相互に同一長さの有し、かつ互いに対向する位置に開口している。これらガイド溝58,59には、それぞれの内部に本体側壁部12,13のガイドロッド部19,20が挿通している。
【0024】
また、上記収容側壁部51,52には、一方の内表面にバネ受け突起60を設けているとともに、他方の内表面に抵抗歯車61を設けている。バネ受け突起60は、軸受孔56の周囲に位置する部分から他方の収容側壁部52に向けて突出しており、その前端部に上述した渦巻きバネ100の一方の端部が当接している。抵抗歯車61は、図には明示していないが、その軸受部分に内封した流体(オイル)により、回転に抵抗を与えるように構成したもので、上述した小物入れ本体10のラック23に歯合している。
【0025】
天壁部53は、小物入れ本体10を閉成させた場合に該小物入れ本体10の本体開口16を覆う部分である。この天壁部53は、収容背壁部54に近接した部分が下方に向けて傾斜しており、全体として小物入れ本体10の本体開口16よりも一回り大きなプレート状を成している。
【0026】
収容背壁部54は、本体背壁部14よりも一回り大きな矩形のプレート状を成すもので、その上端部にロック手段62および複数のストッパ63を備えている。ロック手段62は、小物入れ本体10の係止ピン24を着脱可能に保持するものであり、軸受孔56,57の軸心を中心とした係止ピン24の移動軌跡延長上に配置してある。このロック手段62は、本実施形態の場合、プッシュプッシュ式ラッチと称されるもの、つまり1回目の押圧動作によって係止ピン24を保持するように作用し、さらにこの状態から押圧動作させた場合に当該係止ピン24との保持状態を解除するものである。ストッパ63は、収容背壁部54から突設した弾性緩衝部材である。各ストッパ63は、上述した係止ピン24がロック手段62に保持された場合の収容背壁部54と小物入れ本体10の本体背壁部14との間の間隙よりも大きな長さをもって突出している。
【0027】
収容底壁部55は、本体底壁部15よりも僅かに大きなプレート状を成すもので、収容背壁部54の下端から手前側に向けて突出している。
【0028】
なお、これら収容ボックス体50を構成する各部分においても、上述した小物入れ本体10と同様に、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂等の樹脂材によって一体に成形してある。
【0029】
この収容ボックス体50は、収容背壁部54が鉛直方向に沿う状態で、例えばインストルメントパネルにおいてハンドルよりも右側となる部分に設けた取付孔の内部に取り付けられることになる。
【0030】
上記のような構成を有する車載用小物入れにおいては、収容ボックス体50に対して小物入れ本体10がその軸部17,18の軸心回りに回転することが可能である。この場合、小物入れ本体10は、ガイド溝58,59に挿入したガイドロッド部19,20が該ガイド溝58,59の各端部に当接することによってその回転角度が規制されることになる。本実施形態では、小物入れ本体10の回転角度を約40°に設定してある。
【0031】
また、小物入れ本体10の軸部17に配置した渦巻きバネ100は、一方のバネ受けロッド21と収容ボックス体50のバネ受け突起60との間に撓められた状態で配置されており、その弾性復元力によって上記小物入れ本体10を収容ボックス体50に対して常時開方向に付勢している。
【0032】
この渦巻きバネ100の弾性力に抗して小物入れ本体10を収容ボックス体50に近接する方向に回転させると、やがて係止ピン24がロック手段62に保持され、該小物入れ本体10の蓋パネル部11がインストルメントパネルの表面と一致した状態に保持される。この場合、図1(a)および図3(a)に示すように、収容ボックス体50の開口が小物入れ本体10の蓋パネル部11によって閉塞されるとともに、小物入れ本体10の本体開口16が収容ボックス体50の天壁部53によって閉塞されることになる。従って、収容ボックス体50に収容した小物は、外部から視認できない状態となり、また走行中の振動や衝撃によっても外部に脱落することがない。またこのとき、ストッパ63が収容背壁部54と小物入れ本体10の本体背壁部14との間において弾性変形した状態にあるため、小物入れ本体10ががたつくようなこともない。
【0033】
この状態から、さらに蓋パネル部11を介して小物入れ本体10を同方向に向けて押圧すると、ロック手段62による係止ピン24の保持状態が解除される。このため、渦巻きバネ100の弾性復元力によって小物入れ本体10が開方向に移動するようになり、小物入れ本体10の蓋パネル部11がほぼ水平となる状態で停止する。この結果、図1(b)および図3(b)に示すように、小物入れ本体10の本体開口16が運転者に対して開口するようになり、その内部に対して小物の出し入れを容易に行うことができるようになる。なおこの場合、ラック23を介して抵抗歯車61に歯合した小物入れ本体10は、当該抵抗歯車61から抵抗を受けてゆっくりと開方向に移動するようになり、内部に収容した小物が飛び出してしまうような事態を招来することがない。
【0034】
以下、上記車載用小物入れの主たる特徴部分についてさらに詳述していく。
【0035】
上記小物入れ本体10は、図2および図7乃至図13に示すように、各本体側壁部12,13の壁内面にそれぞれガイドプレート部30,31を有しているとともに、蓋パネル部11の壁内面に一対のガイド部材32,33および一対のガイド突条34,35を有している。
【0036】
ガイドプレート部30,31は、本体側壁部12,13の壁内面から互いに内方に向けて突設したもので、蓋パネル部11の壁内面との間にそれぞれ側方ガイド溝36,37を構成している。各側方ガイド溝36,37は、それぞれ蓋パネル部11の壁内面に沿って延在し、互いに対向する部分が全長に亘って開口している。また、側方ガイド溝36,37の端部は、本体開口16に向かう部分が開口している一方、本体底壁部15に向かう部分が係止部38,39によって閉塞している。係止部38,39は、側方ガイド溝36,37と同一の幅を有する矩形のプレート状部材であり、各本体側壁部12,13から互いに対向する方向に向けて突設してある。なお、各ガイドプレート部30,31は、図13に示すように、本体開口16に近接する端部を薄肉に形成してある。
【0037】
ガイド部材32,33は、蓋パネル部11の中央部分から直角方向に向けて突出した後、それぞれの突出端部が互いに離反する方向に向けて直角に屈曲したL字状を成す部材であり、該蓋パネル部11の壁内面との間にそれぞれ中央ガイド溝40,41を構成している。各中央ガイド溝40,41は、蓋パネル部11の壁内面に沿って延在し、それぞれ側方ガイド溝36,37に対向する部分が全長に亘って開口している。また中央ガイド溝40,41の端部は、本体開口16に向かう部分が開口している一方、本体底壁部15に向かう部分が中央連結部25で終端している。ガイド部材32,33は、ガイドプレート部30,31に対して長さを短く構成してあり、それぞれ本体開口16側の端部がガイドプレート部30,31のそれよりも本体底壁部15側に位置している。
【0038】
ガイド突条34,35は、各中央ガイド溝40,41よりも僅かに側方ガイド溝36,37側に位置する部分において互いに平行に延在した直線状の突出部である。各ガイド突条34,35は、中央ガイド溝40,41よりも十分に大きな長さを有しており、側方ガイド溝36,37との間に、上述した定型カードCDの短辺よりも十分に大きな間隙を確保している。
【0039】
また、上記小物入れ本体10には、蓋パネル部11の壁内面におけるガイドプレート部30,31とガイド突条34,35との間に位置する部位のそれぞれに凹溝42,43を設けているとともに、本体底壁部15の外表面に一対のカム部材44,45を設けている。
【0040】
凹溝42,43は、各ガイドプレート部30,31とガイド部材32,33とのほぼ中央に位置する部位に設けた凹部であり、これらガイドプレート部30,31およびガイド部材32,33の延在方向に沿って延設してある。
【0041】
カム部材44,45は、本体底壁部15の外表面からそれぞれ山形状に突出したプレート部材であり、図11に示すように、各スリット26,27において一対のリブ28の間に位置する部位に形成してある。
【0042】
なお、これらガイドプレート部30,31、ガイド部材32,33、ガイド突条34,35、係止部38,39、凹溝42,43およびカム部材44,45は、いずれも小物入れ本体10を成形する際に一体成形してある。
【0043】
一方、上記車載用小物入れは、ホルダプレート70を備えている。このホルダプレート70は、図2および図14乃至図16に示すように、内蓋パネル部71、一対のプレート側壁部72,73および一対の中央壁部74,75を備えて構成したものである。
【0044】
内蓋パネル部71は、上述したガイドプレート部30,31の相互間隔とほぼ同一の幅を有する基端部分71aと、本体側壁部12,13の相互間隔とほぼ同一の幅を有する先端部分71bとを有している。基端部分71aは、矩形の平板状を成している。先端部分71bは、基端部から離隔するに従って漸次外方に僅かに湾曲している。
【0045】
プレート側壁部72,73は、内蓋パネル部71の基端部分71aから先端部分71bに至る部位に亘って設けたもので、内蓋パネル部71の両端部からその裏面側に向けて互いに平行となるように突出している。各プレート側壁部72,73の突出端面72a,73aは、内蓋パネル部71の基端部分71aと平行となるように延在しており、蓋パネル部11の壁内面との当接面を構成する。これらプレート側壁部72,73には、それぞれの外表面にガイドブロック部76,77を設けている。ガイドブロック部76,77は、各プレート側壁部72,73のほぼ全長に亘る長さを有しており、それぞれの突出端面72a,73aに沿って延設してある。このガイドブロック部76,77は、その大部分が上述した側方ガイド溝36,37よりも僅かに小さい横断面となる角柱状を成すもので、内蓋パネル部71の基端側に位置する端部が僅かに小さい横断面となる一方、内蓋パネル部71の先端側に位置する端部が僅かに大きい横断面となるように構成している。
【0046】
中央壁部74,75は、プレート側壁部72,73とほぼ同一の形状を成すもので、互いの間に、上述した一対のガイド突条34,35の相互間隔よりも僅かに大きな間隙を確保した状態で内蓋パネル部71の裏面から互いに平行となるように突出している。これら中央壁部74,75には、互いに対向する内方面にそれぞれ係止片78,79を設けている。係止片78,79は、中央壁部74,75の突出端面74a,75aに近接した部位から内蓋パネル部71の基端部分71aと平行、かつ相互に対向するように突出した部分である。これら係止片78,79は、中央壁部74,75のほぼ中央部分にあり、内蓋パネル部71の先端側に位置する部分が、互いの間に上述したガイド部材32,33の相互間隔よりも僅かに大きな間隙を確保した状態で相互に平行に延在している。係止片78,79において内蓋パネル部71の基端側に位置する部分は、基端に向けて漸次幅が狭くなるようになっている。
これら中央壁部74,75は、各基端部間が開口しているものの、各先端部間が閉塞プレート部80によって閉塞されている。
【0047】
さらに、上記ホルダプレート70は、一対の弾性脚81,82および二対の凹溝用リブ83,84,85,86を有している。
【0048】
弾性脚81,82は、上述したガイドブロック部76,77とほぼ同一の横断面を有した基部81a,82aと、この基部81a,82aの先端部から一側方に向けて膨出した爪部81b,82bとを有したものである。爪部81b,82bは、各膨出部に至る部分にそれぞれ挿入側傾斜面81c,82cおよび抜去側傾斜面81d,82dを有した山形状を成している。これら弾性脚81,82は、それぞれの爪部81b,82bを互いに外方に向け、かつ各爪部81b,82bの膨出部間距離cが、上述した係止部38,39の相互間隔よりも僅かに大きくなる状態で、各プレート側壁部72,73の基端面から相互に平行となるように突出している。
【0049】
凹溝用リブ83,84,85,86は、内蓋パネル部71における基端部分71aの裏面に形成した互いに平行に延在する直線状のリブである。各対を成す凹溝用リブ83,84および85,86は、互いの間に上述した小物入れ本体10の凹溝42,43と同一の幅を確保するように設けたもので、それぞれの相互間に凹溝87,88を構成している。
【0050】
なお、ホルダプレート70を構成する各部分は、小物入れ本体10と同様に、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂等の樹脂材によって一体に成形してある。また、図には明示していないが、内蓋パネル部71の表面、プレート側壁部72,73の端面および閉塞プレート部80の表面にそれぞれ植毛処理を施してあるのも、上述した小物入れ本体10と同様である。
【0051】
上記のように構成したホルダプレート70は、小物入れ本体10における蓋パネル部11の壁内面に装着保持され、該蓋パネル部11との間にカード用収容部90,91を2つ構成するようになる。
【0052】
すなわち、図5(a)に示すように、ホルダプレート70の裏面が蓋パネル部11の壁内面に対向する姿勢で当該ホルダプレート70を蓋パネル部11の壁内面に沿ってスライド移動させると、図5(b)に示すように、まず、ガイドブロック部76,77の各端部がそれぞれ側方ガイド溝36,37の内部に案内されるようになる。このとき、中央壁部74,75の内方面が適宜ガイド突条34,35に係合することにより、小物入れ本体10とホルダプレート70とが相互に正しい向きとなるように案内される。
【0053】
さらに、ホルダプレート70をスライド移動させると、やがて一対の係止片78,79がそれぞれ中央ガイド溝40,41の内部に案内されるようになる。
【0054】
しかる後、各弾性脚81,82の爪部81b,82bがそれぞれ係止部38,39に当接するようになり、ホルダプレート70のスライド移動が一旦停止する。この状態からさらにホルダプレート70を同方向にスライド移動させると、爪部81b,82bに設けた挿入側傾斜面81c,82cの作用によって弾性脚81,82が互いに内方に向けて弾性的に撓むようになり、これら弾性脚81,82の変形により、爪部81b,82bが係止部38,39を乗り越える。
【0055】
爪部81b,82bが係止部38,39を乗り越えると、弾性脚81,82がそれぞれ自己の弾性復元力によって元の状態に復帰し、当該爪部81b,82bがそれぞれ係止部38,39に係合された状態となる。この結果、図5(c)に示すように、小物入れ本体10に対してホルダプレート70が脱落することなく保持されるようになる。
【0056】
この状態においては、ホルダプレート70における内蓋パネル部71の基端が小物入れ本体10の本体底壁部15に合致し、ホルダプレート70の表面、小物入れ本体10の本体側壁部12,13、本体背壁部14および本体底壁部15によって小物を収容するのに好適な小物用収容部92が画成されることになるとともに、ホルダプレート70における内蓋パネル部71の裏面、中央壁部74,75、小物入れ本体10の蓋パネル部11およびリブ28によってカード類を収容するのに好適なカード用収容部90,91が互いに並んで2つ画成されることになる。またこの場合、図6からも明らかなように、各カード用収容部90,91には、それぞれの中央部に凹溝42,87および43,88が互いに対向配置されることになる。
【0057】
こうして構成された2つのカード用収容部90,91は、小物入れ本体10の開閉動作に伴い、小物用収容部92と共に開閉されるようになる。
従って、例えば高速道路の通行券やプリペイドカード、あるいは給油の際に必要となるクレジットカードなど、頻繁に出し入れするカード類CDを上記カード用収容部90,91に収容させ、その他の小物を小物用収容部92に収容させるようにすれば、これらカード類CDが走行中において他の小物と混在する事態を防止でき、その取り扱い性を著しく向上させることが可能になる。
この場合、ホルダプレート70は、その両端部のガイドブロック部76,77が側方ガイド溝36,37内にあり、また中央部の係止片78,79が中央ガイド溝40,41内にある。従って、ホルダプレート70が蓋パネル部11の壁内面から離隔する方向に離隔移動する虞れがない。
【0058】
一方、上述した状態からホルダプレート70に対して、これを小物入れ本体10の本体開口16に向けてスライド移動させる力を付与すると、爪部81b,82bに設けた抜去側傾斜面81d,82dの作用によって弾性脚81,82が互いに内方に向けて弾性的に撓むようになり、これら弾性脚81,82の変形により、爪部81b,82bが係止部38,39を乗り越えることになる。
その後、ホルダプレート70を同方向にスライド移動させれば、先とは逆の手順により、小物入れ本体10から当該ホルダプレート70を取り外すことが可能である。
【0059】
この状態においては、上述した2つのカード用収容部90,91がいずれも小物入れ本体10の内部に開放されることになる。従って、誤ってカード用収容部90,91にコイン等の異物が入り込んでしまった場合にも、上述した操作により、これを容易に除去することができるようになる。なお、取り外したホルダプレート70は、再び、スライド移動によって小物入れ本体10の蓋パネル部11に容易に装着することができる。
【0060】
さらに、上記車載用小物入れは、カード取出補助手段として、一対のアーム部材110を備えている。アーム部材110は、図4に示すように、カム従動要素111とカード押圧要素112とを互いに曲折可能に接続して構成したものである。
【0061】
カム従動要素111は、上方に向けて凸となるように湾曲した幅広の従動要素本体113を備えており、各従動要素本体113の一端部両側に一対の支持軸114を有しているととともに、該従動要素本体113の他端部に一対の接続アーム部115を有している。支持軸114は、従動要素本体113の両側部からそれぞれ互いに同一軸心となるように外方に向けて延在した軸部材である。接続アーム部115は、従動要素本体113に沿って湾曲するように延在しており、それぞれの端部に接続軸116およびバネ支承軸117を有している。接続軸116は、接続アーム部115の外側面から互いに同一軸心となるように外方に向けて延在した軸部材であり、またバネ支承軸117は、接続アーム部115の内側面から互いに同一軸心となるように内方に向けて延在した軸部材である。
【0062】
なお、カム従動要素111を構成する各部分は、POM(ポリアセタール)によって一体に成形してある。
【0063】
カード押圧要素112は、上述した小物入れ本体10の凹溝42,43およびホルダプレート70の凹溝87,88よりも幅の狭い矩形のプレート状を成すものである。このカード押圧要素112には、各先端部に押圧部118を設けているとともに、各基端部に一対の支承アーム部119を設けている。押圧部118は、基端部に対して板厚が増大した部分であり、各先端面を平坦に構成してある。この押圧部118の板厚は、図6に明示するように、互いに対向配置された凹溝42,87および43,88においてそれぞれの内部に同時に収容されるように、これら凹溝42,87および43,88の相互間隔よりも僅かに小さく構成してある。支承アーム部119は、互いの間に上述した接続アーム部115の外側面間距離よりも僅かに大きな間隔を確保した状態で突出しており、個々の先端部に接続軸孔120を有している。
【0064】
なお、カード押圧要素112を構成する各部分は、小物入れ本体10と同様に、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂等の樹脂材によって一体に成形してある。
【0065】
これらカム従動要素111およびカード押圧要素112は、接続軸116をそれぞれ接続軸孔120に嵌挿させることにより、該接続軸116の軸心回りに互いに曲折可能に接続される。さらに、カム従動要素111のバネ支承軸117にアーム用渦巻きバネ121を装着し、その一端部を従動要素本体113に係合させる一方、その他端部をカード押圧要素112に係合させることによって上述したアーム部材110を構成する。このアーム用渦巻きバネ121は、カム従動要素111に対してカード押圧要素112が上方側(図4(b)において2点鎖線で示す側)に曲折された場合に撓められ、その弾性復元力によりカード押圧要素112を下方側に回転させるように付勢するものである。
【0066】
上記のような構成を有するアーム部材110は、図1に示すように、カム従動要素111の支持軸114を収容ボックス体50の収容背壁部54と収容底壁部55との会合部に設けた各一対の支持ブラケット130に支持され、該支持軸114の軸心回りに回転可能に配設されるとともに、カード押圧要素112の各先端部が小物入れ本体10のスリット26,27を介してそれぞれカード用収容部90,91の内部に臨むように配置される。
【0067】
これらアーム部材110は、図1(a)に示すように、小物入れ本体10が閉成している場合には、カム部材44,45によりカム従動要素111が支持軸114の軸心回りに下方に向けて揺動するとともに、アーム用渦巻きバネ121の弾性力に抗してカード押圧要素112がカム従動要素111に対して上方側に曲折した状態に保持される。この状態においては、同図からも明らかなように、カード押圧要素112の押圧部118がカード用収容部90,91の最底部に位置している。従って、カード用収容部90,91に収容させたカードCDは、蓋パネル部11の上端部から突出することなく当該カード用収容部90,91の内部に完全に収容されることになる。この結果、カードCDを他のものと干渉させることなく小物入れ本体10を閉成することができるようになる。
【0068】
一方、小物入れ本体10を開成した場合には、図1(b)に示すように、カム部材44,45がアーム部材110から離隔するようになるため、カム従動要素111が支持軸114の軸心回りに上方に向けて揺動するとともに、アーム用渦巻きバネ121の弾性復元力によりカード押圧要素112がカム従動要素111に対して伸長した状態に保持される。この状態においては、同図からも明らかなように、カード押圧要素112の押圧部118がカード用収容部90,91に対してその底部から内部に進出移動することになる。従って、カード用収容部90,91に収容させたカードCDは、カード押圧要素112の押圧部118によって押圧され、その端部が蓋パネル部11の上端部からさらに外方に突出した状態に保持されることになる。この結果、上記車載用小物入れによれば、この突出したカードCDを容易に把持することができるようになり、取り出す際の操作が極めて良好となる。
【0069】
この場合、カード押圧要素112の押圧部118は、常に互いに対向する凹溝42,87および43,88内に収容された状態にある。このため、カードCDを押圧する際にこの押圧部118がカードCDの上面に乗り上げたり、カードCDの裏面に潜り込むような事態を招来する虞れがなく、確実にカードCDを押圧することが可能となる。しかも、カードCDを押圧するアーム部材110は、カード用収容部90,91の底部からその内部に対して進退移動するものであるため、小物入れ本体10に対するカード用収容部90,91の占有容積を増大させる虞れもない。
【0070】
このように上記車載用小物入れにおいては、小物入れ本体10を開成させた場合にカード用収容部90,91に対して進出移動するアーム部材110によってカードCDの端部が蓋パネル部11の端部から突出した状態に保持されるため、小物用収容部92の収容容積を著しく減少させることなく、カード用収容部90,91に収容したカードCDを容易に取り出すことが可能となる。
【0071】
なお、上述した実施の形態で示した各種寸法は、あくまでも例示のものであり、その他の寸法となるように車載用小物入れを構成してももちろん構わない。この場合、カード用収容部が収容すべきカードよりも大きな寸法を有していればよい。また、小物入れ本体とは別体のホルダプレートを当該小物入れ本体に取り付けることによってカード用収容部を構成するようにしているが、本発明はこれに限定されない。さらに、カード用収容部を2つ備えた車載用小物入れを例示しているが、カード用収容部は1つでも3以上であっても同様の作用効果を期待することが可能である。
【0072】
また、上述した実施の形態では、カード取出補助手段として互いに曲折可能に接続したカム従動要素とカード押圧要素から成るものを例示し、かつ小物入れ本体を閉成した場合にこれらを曲折した状態に保持する一方、小物入れ本体を開成した場合にこれらを伸長させるようにしているため、曲折しないものに比べてカードの突出量をより大きくすることが可能である。しかしながら、本発明のカード取出補助手段としては、必ずしもこれに限定されず、曲折しないものを適用しても構わない。
【0073】
さらに、凹溝を形成する場合に上述した実施の形態では、小物入れ本体側に直接凹溝を形成する一方、ホルダプレート側においては一対の凹溝用リブの間に凹溝を形成するようにしているが、この逆の態様でもよいし、両者に直接凹溝を形成したり、両者に凹溝用リブを設けるようにすることも可能である。また、小物入れ本体側の凹溝とホルダプレート側の凹溝とは、必ずしも対向して設ける必要はない。要は、これらの凹溝の双方に対してアーム部材が同時に収容されるように構成すればよい。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、小物入れ本体を開成させた場合にカード取出補助手段によってカードの端部を突出した状態に保持することができるため、小物用収容部の収容容積を著しく減少させることなく、カード用収容部に収容したカードを容易に取り出すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車載用小物入れの一実施形態を示すもので、(a)は小物入れ本体を閉成させた状態を示す断面図、(b)は小物入れ本体を開成させた状態を示す断面図である。
【図2】図1に示した車載用小物入れの分解斜視図である。
【図3】図1に示した車載用小物入れの外観を示すもので、(a)は小物入れ本体を閉成させた状態を示す斜視図、(b)は小物入れ本体を開成させた状態を示す斜視図である。
【図4】図1に示した車載用小物入れに適用するカード取出補助手段を示すもので、(a)は分解平面図、(b)は断面側面図である。
【図5】図1に示した車載用小物入れに適用する小物入れ本体とホルダプレートとの係脱状態を順に示すもので、(a)は小物入れ本体からホルダプレートを取り外した状態を示す図、(b)は小物入れ本体に対してホルダプレートを取り付ける途中の状態を示す図、(c)は小物入れ本体に対してホルダプレートを取り付けた状態を示す図である。
【図6】ホルダプレートを取り付けた状態を示す小物入れ本体の開口端面図である。
【図7】小物入れ本体単体の開口端面図である。
【図8】図7における矢視A図である。
【図9】図7におけるB−B断面図である。
【図10】図7における矢視C図である。
【図11】図10における矢視F図である。
【図12】図7におけるD−D線断面図である。
【図13】図7におけるE−E線断面図である。
【図14】図1に示した車載用小物入れに適用するホルダプレートの裏面図である。
【図15】図12における矢視G図である。
【図16】(a)は図12における矢視H図、(b)は図12におけるJ−J線断面図、(c)は図12におけるK−K線断面図である。
【符号の説明】
10 小物入れ本体
11 蓋パネル部
12,13 本体側壁部
14 本体背壁部
15 本体底壁部
16 本体開口
17,18 軸部
19,20 ガイドロッド部
21,22 バネ受けロッド
23 ラック
24 係止ピン
24a 軸状部
24b 先端頭部
25 中央連結部
26,27 スリット
28 リブ
30,31 ガイドプレート部
32,33 ガイド部材
34,35 ガイド突条
36,37 側方ガイド溝
38,39 係止部
40,41 中央ガイド溝
42,43 凹溝
44,45 カム部材
50 収容ボックス体
51,52 収容側壁部
53 天壁部
54 収容背壁部
55 収容底壁部
56,57 軸受孔
58,59 ガイド溝
60 バネ受け突起
61 抵抗歯車
62 ロック手段
63 ストッパ
70 ホルダプレート
71 内蓋パネル部
71a 基端部分
71b 先端部分
72,73 プレート側壁部
72a,73a 突出端面
74,75 中央壁部
74a,75a 突出端面
76,77 ガイドブロック部
78,79 係止片
80 閉塞プレート部
81,82 弾性脚
81a,82a 基部
81b,82b 爪部
81c,82c 挿入側傾斜面
81d,82d 抜去側傾斜面
83,84,85,86 凹溝用リブ
87,88 凹溝
90,91 カード用収容部
92 小物用収容部
100 渦巻きバネ
110 アーム部材
111 カム従動要素
112 カード押圧要素
113 従動要素本体
114 支持軸
115 接続アーム部
116 接続軸
117 バネ支承軸
118 押圧部
119 支承アーム部
120 接続軸孔
121 アーム用渦巻きバネ
130 支持ブラケット
CD カード

Claims (3)

  1. 開閉移動する小物入れ本体にカード用収容部を設け、前記小物入れ本体の開閉移動に伴って前記カード用収容部を開閉するようにした車載用小物入れにおいて、
    前記小物入れ本体が開成した際に前記カード用収容部に収容したカードを突出させるカード取出補助手段を設け、
    前記小物入れ本体(10)は、所定の軸心回りに回転可能に支承され、該軸心周りに回転することによって開閉するものであり、
    前記カード取出補助手段は、その基端部が前記小物入れ本体を支承する支承体に支持される一方、その先端部が前記カード用収容部(90,91)の底部から内部に臨むように配設され、前記小物入れ本体が開成した際にこのカード用収容部に対して進出移動するアーム部材(110)を備えたものであることを特徴とする車載用小物入れ。
  2. 前記アーム部材は、互いに曲折可能に接続した複数のアーム構成要素から成り、前記小物入れ本体が閉成した際に該小物入れ本体によってこれらアーム構成要素が互いに曲折した状態に保持される一方、前記小物入れ本体が開成した際に前記アーム構成要素が互いに伸長移動するものである請求項1記載の車載用小物入れ。
  3. 前記カード用収容部は、カード(CD)の表面に対向する内壁面にそれぞれ該カードよりも幅の狭い凹溝(42,43,87,88)を有したものであり、かつ前記アーム部材は、少なくともその先端部がこれら凹溝の双方に同時に収容された状態で進出移動するものである請求項記載の車載用小物入れ。
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