JP4296703B2 - 工具締結機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械と工具とを連結するのに用いられる工具締結機構に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の工具締結機構の一例として、図6(a),(b)に示すようなものが知られている。
この工具締結機構1は、略円板状をなす本体2と、本体2に嵌合させられる締結部材10と、締結部材10を押圧して本体2の後端側に引き込むためのクランプボルト15からなるものである。
【0003】
略円板状をなす本体2は、その後端面5に本体中心軸線Oに沿って本体後端側に突出し、工作機械と連結される連結部8が形成されており、また、本体2の周面7には本体中心軸線Oに対して直交する方向に貫通するクランプ孔3が設けられており、さらに、本体2の先端面6には、本体中心軸線Oに沿って、クランプ孔3に連通しつつ連結部8の内部まで届く止まり穴状の嵌合穴4と、同じくクランプ孔3に連通して後述のケリ上げボール19が装着される孔部6aとが形成されている。
【0004】
締結部材10は略円柱状をなし、その先端部分に径方向に突出する4つの突起部11が正面視で略十字状に延びるように形成されており、また、その周面12には締結部材10の中心軸線Pに対して直交する方向に貫通する孔部13が形成されている。また、孔部13には、周面12側に向かうにしたがい穴径が漸次広がっていくようなテーパ状で、なおかつ、締結部材10の長手軸方向に延びる長穴状に形成されて、クランプボルト15によって押圧される2つの押圧部13a,13aが形成されている。
【0005】
クランプボルト15は、略円柱状をなすボルト本体16と略円筒状をなすナット17とから構成される。ボルト本体16は、本体2のクランプ孔3に嵌挿可能な外径に設定された軸部16aと、軸部16aの下方に連なり、外径が漸次縮径していくように形成されているテーパ面16bと、テーパ面16bの下方に連なる小径軸部16cと、小径軸部16cの下方に形成され、小径軸部16cと同径の雄ねじ部16dとからなる。また、軸部16aの上方側部分は一段縮径しており段差部16eとされている。
ナット17は、その内部に形成された雌ねじ部17aが、ボルト本体16の雄ねじ部16dに螺合されて用いられる。また、ナット17は、その上方部分に、外径が漸次縮径していくようなテーパ面17bが形成されている。
【0006】
上記のような各部材は、本体2の嵌合穴4に締結部材10が嵌合され、さらに本体2のクランプ孔3にボルト本体16を締結部材10の孔部13を貫通するように嵌挿した後、ボルト本体16の雄ねじ部16dにナット17が螺合させられる。次に、本体2の先端面6に形成された孔部6aにケリ上げボール19をクランプボルト15の段差部16eと軸部16aとに当接させるように装着する。このケリ上げボール19の大きさは孔部6aに装着された際に、本体2の先端面6より突出しない程度に形成されている。そしてクランプ孔3の内部においてナット17のすぐ下方側(図6(a)における下方側)にわずかの隙間tを介してナット17のそれより下方側への移動を防ぐための止め輪20を取り付けて工具締結機構1とされるものである。
また、このとき、締結部材10の後端面14の中央部分に凹部14aが、嵌合穴4の底面9の中央部分に凹部9aがそれぞれ形成されており、締結部材10の凹部14aと嵌合穴4の凹部9aとの間に弾性部材としてバネ18が嵌装され、締結部材10を本体先端側に付勢して、クランプボルト15の2つのテーパ面16b,17bと締結部材10の孔部13の押圧部13a,13aとを密着させている。
【0007】
このような工具締結機構1を用いて、工具を締結する際には、締結部材10の突起部11を工具の後部に形成された係止溝に挿入し、工具を本体中心軸線O回りに約45゜程度回転させて突起部11を係止壁に係止させた後、クランプボルト15を締め付ける。このとき、ボルト本体16のテーパ面16bと、ナット17のテーパ面17bとがクランプ孔3の中心軸線Q上で互いに近づくように移動することで、締結部材10の孔部13の押圧部13a,13aに本体後端側部分を押圧する力Aが加えられ、締結部材10は本体後端側に引き込まれて、工具が締結される。
また、工具の締結を解除する際には、締め付けていたクランプボルト15を緩めることにより、ボルト本体16のテーパ面16bとナット17のテーパ面17bとがクランプ孔3の中心軸線Q上で互いに離れるように移動する。ここでボルト本体16は、その軸部16aと段差部16eとがケリ上げボール19に当接されて係止されているために、まずナット17がクランプ孔3内で下方側(図6(a)における下方側)に移動する。ナット17が下方側に移動すると、止め輪20との間に形成されていた隙間tが徐々に小さくなり、ナット17が止め輪20に接触してナット17のそれより下方側への移動が阻止される。さらに、クランプボルト15を緩めていくと、ボルト本体16が上方側に移動して、その軸部16aによってケリ上げボール19を本体先端側に押し出し、これによりケリ上げボール19が工具を本体先端側に押し出すことによって工具の締結が解除される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような工具締結機構1では、工具の締結を解除する際にはクランプボルト15を緩めてからナット17を下方側に移動させてナット17と止め輪20との隙間tがなくなるまで、ボルト本体16を上方側に移動させることができず、クランプボルト15の緩めはじめからケリ上げボール19を本体先端側に押し出して工具の締結を解除するまでに無駄な時間がかかってしまう。また、ケリ上げボール19や止め輪20などの部品が必要になってしまうために、工具締結機構1の構造がどうしても複雑になってしまうという問題があった。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、時間のロスなく工具の締結・解除を行うことのできる工具締結機構を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、請求項1に記載の工具締結機構では、略円板状をなす本体に、本体周面を本体中心軸線に対して略直交する方向に貫通するクランプ孔と、本体先端面から本体中心軸線に沿い、前記クランプ孔と連通する嵌合穴とが形成され、前記嵌合穴には、略円柱状をなし、先端部分に径方向に突出する突起部が複数形成され、かつ周面に中心軸線に対して略直交する方向に貫通する孔部が形成された締結部材が嵌合され、前記クランプ孔には、前記締結部材の孔部を通してクランプボルトが嵌挿されており、前記クランプボルトには、その前記孔部内に挿入された長手方向の略中央部分に、互いに接近するにしたがいそれぞれ漸次縮径する2つのテーパ面が形成されており、前記締結部材の周面に形成された孔部は、中心軸線に対して略対向する2つの穴部が連通してなり、さらに2つの穴部のそれぞれの中心が締結部材の中心軸線方向で互いにずれるように形成されており、前記クランプボルトをクランプ孔の中心軸線方向で本体に対して一方向に移動させたときに、クランプボルトの2つのテーパ面のうちの一方が締結部材の孔部の2つの穴部のうちの一方を押圧して、締結部材を本体後端側に引き込み、前記締結部材の突起部で工具を係止して締結するとともに、クランプボルトを他方向に移動させたときに、2つのテーパ面のうちの他方が締結部材の孔部の2つの穴部のうちの他方を押圧して、締結部材を本体先端側に押し出すことを特徴とする。
このような構成としたことにより、クランプボルトを一方向あるいは他方向に移動させたときに、クランプボルトのテーパ面がすぐ締結部材の穴部を押圧できるようにクランプボルトの2つのテーパ面同士の間隔を調節することで、クランプボルトを締め付けたり、緩めたりするときの回転ロスやタイムロスなく締結部材を本体後端側に引き込んだり、本体先端側に押し出したりして工具の締結及び締結の解除を行うことができる。また、ケリ上げボールや止め輪といった部品を用いることがないので、簡略な構造の工具締結機構を得ることができる。
【0011】
また、締結部材の周面に形成された孔部をなす2つの穴部は、それぞれ締結部材の中心軸線方向に延びる長穴状に形成されていてもよい。
このような構成とすると、締結部材に設けられた穴部を必要以上に大きくしなくても、効果的に押圧できる穴部を形成できるので、締結部材の剛性を高く保つことができ、より強固に工具を締結できる。
【0012】
また、締結部材の後端面と前記嵌合穴の底面との間に、該締結部材を本体先端側に付勢する弾性部材が設けられていてもよい。
このような構成とすると、締結部材を本体後端側に引き込むときに接触しあうクランプボルトのテーパ面と締結部材の穴部の本体後端側部分を常に密着させることができ、クランプボルトのテーパ面と締結部材の穴部との間の無駄な遊びの空間がなくなり、締結部材を本体後端側に引き込むときに、クランプボルトを締め付けるときの回転ロスやタイムロスをより少なくすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付した図面を参照しながら説明する。
図1は本実施形態による工具締結機構の側面断面図、図2は同工具締結機構の正面図、図3(a)は本実施形態の締結部材の側面部分断面図、(b)は同締結部材の平面図である。
【0014】
本実施形態における工具締結機構100は、図1及び図2に示すように、略円板状をなす本体21と、本体21に嵌合させられる締結部材32と、締結部材32を押圧して本体21の後端側に引き込むためのクランプボルト39とからなるものである。
【0015】
本体21は、図1に示すように、その後端面25に本体中心軸線Oに沿って本体後端側に突出して工作機械と連結される連結部30が設けられ、さらに、本体21の周面27に本体中心軸線Oに対して直交する方向に貫通するクランプ孔22が設けられており、クランプ孔22の図1における上方側端部付近には、後述のクランプボルト39が螺合する雌ねじ部23が設けられている。
また、本体21の先端面26には、本体中心軸線Oに沿い本体先端側に突出する凸部28が形成され、凸部28の先端面29から本体中心軸線Oに沿って、連結部30の内部まで届き、後述の締結部材32が嵌合させられる嵌合穴24が形成されており、さらに、嵌合穴24の途中部分がクランプ孔22に連通して、クランプ孔22の中心軸線Qが嵌合穴24の中心軸線Oと交わるようになっている。また、嵌合穴24の底面31には、後述のバネ55が嵌装させられる凹部31aが形成されている。
【0016】
締結部材32は、図1乃至図3に示すように、略円柱状をなし、先端部分に径方向に突出する4つの突起部33が正面視で略十字状に延びるように形成されている。また、締結部材32の周面34には、中心軸線Pに対して直交する方向に貫通する孔部35が形成されており、さらに孔部35は2つの穴部(第一穴部36,第二穴部37)が連通することにより形成される。
第一穴部36には、周面34に向かって穴径が大きくなっていくようなテーパ状で、かつ中心軸線P方向に延びる長穴状に形成されている押圧部36aが設けられており、第二穴部37にも第一穴部36と同じく押圧部37aが形成されている。第一穴部36及び第二穴部37は、締結部材32の周面34上で中心軸線Pに対して互いに対向する方向で、第一穴部36の中心Rが第二穴部37の中心Sよりも締結部材32の先端側にずれるように設けられており、しかも第一穴部36と第二穴部37とが連通することによって孔部35が形成されているものである。
また、締結部材32の後端面38には、嵌合穴24の底面31に設けられた凹部31aに対応する位置に弾性部材としてバネ55を嵌装するための凹部38aが形成されている。
【0017】
クランプボルト39は、略円柱状をなし、ボルト本体40にスリーブ49が装着されてなるものである。
ボルト本体40は、その図1における最上方部分にクランプボルト39をねじ込むためのつかみ部41が形成されており、つかみ部41の下方に連なってクランプ孔22の雌ねじ部23と螺合する雄ねじ部42、雄ねじ部42の下方に連なり軸部43が形成され、さらに、軸部43の下方に連なり下方側に向かうにしたがい外径が漸次縮径するテーパ面44が形成されている。また、テーパ面44の下方に連なって小径軸部45、さらに、その下方に最小径軸部46、そして最小径軸部46の下方側に、後述するスリーブ49をボルト本体40に取り付けるためのナット54が螺合される雄ねじ部47が形成されているものである。
また、小径軸部45の下方部分には、ボルト本体40とスリーブ49との相互の滑りを防止するために回り止めピン52が取り付けられる回り止めピン用溝48が形成されている。
【0018】
ボルト本体40に装着されるスリーブ49は、略円筒状をなしているものであり、中心軸線Qに沿って形成されている孔部50はボルト本体40の小径軸部45が嵌挿可能な内径に設定されている第一孔部50aと、ボルト本体40の最小径軸部46が嵌挿可能な内径に設定されている第二孔部50bとからなるものである。
また、スリーブ49の図1における上方側端部において、その外径が上方側に向かうにしたがい漸次縮径するようなテーパ面51が形成されている。
このような構成のスリーブ49は、略円筒状のスペーサ53をボルト本体40の最小径軸部46にはめ入れた後に、スリーブ49をボルト本体40の小径軸部45に挿入してから、スリーブ49の第二孔部50bから突き出た雌ねじ部47にナット54が螺合させられて固定され用いられる。ここでスペーサ53はボルト本体40のテーパ面44とスリーブ49のテーパ面51との間隔を調整して、テーパ面44,51と締結部材32の押圧部36a,37aとの間の無駄な隙間をなくすために用いられるものである。
【0019】
このような工具締結機構100は、嵌合穴24の底面31の凹部31aにバネ55の一端をセットし、バネ55の他端が締結部材32の後端面38に形成された凹部38aにはまり込むように、締結部材32を嵌合穴24に嵌合させた後、締結部材32の孔部35を貫通するようにボルト本体40をクランプ孔22に嵌挿させ、さらに、ボルト本体40の最小径軸部46にスペーサ53を配してスリーブ49を装着させ、ナット54で締め付けたような状態で用いられる。
ここで、バネ55は締結部材32を本体先端側に常に付勢しており、本実施形態においては、ボルト本体40のテーパ面44と締結部材32の第一穴部36の押圧部36aの本体後端側部分を常に密着させている。また、このとき、スペーサ53は、スリーブ49のテーパ面51と締結部材32の第二穴部37の押圧部37aのそれぞれ本体先端側部分がなす隙間を例えば0.3mm程度に調節するように配されている。
【0020】
次に、本実施形態による工具締結機構100を用いて例えばカッタを締結する方法を説明する。
図4は本実施形態による工具締結機構のカッタを締結した状態を示す側面断面図、図5は本実施形態による工具締結機構のカッタの締結を解除した状態を示す側面断面図である。
【0021】
まず、締結部材32の先端部分に径方向に十字状に延びるように形成された突起部33を、カッタ60の後部に形成された同じく十字状の係止溝61に挿入した後に、カッタ60を本体中心軸線O回りに約45゜回転させて、カッタ60の係止壁62に突起部33を係止させる。
【0022】
次に、クランプボルト39を締め付けることにより、図4に示すように、クランプボルト39を本体21に対して、図4における下方側に移動させる。
これにより、ボルト本体40のテーパ面44が第一穴部36の押圧部36aの本体後端側部分を押圧し、締結部材32が本体後端側に押し付けられるような力Bが加えられて、締結部材32が本体後端側に移動することで、締結部材32の突起部33によって係止されたカッタ60が強固に締結されることになる。
また、バネ55によって締結部材32が本体先端側に付勢されていることから、ボルト本体40のテーパ面44と締結部材32の第一穴部36の押圧部36aのそれぞれ本体後端側部分が常に密着しているような状態に保たれているので、クランプボルト39を締め付ける際の回転ロスをなくすことができる。
また、このとき、スリーブ49のテーパ面51と第二穴部37の押圧部37aのそれぞれの本体先端側部分は接触せずに隙間が形成されている。さらに、突起部33の先端面33aと係止溝61の本体先端側の面61aとの間にも隙間aが形成されており、逆に、カッタ60の後端面63と本体21の先端面26が密着している状態となっている。
【0023】
また、カッタ60の締結を解除する際には、図5に示すように、クランプボルト39を締め付ける方向とは逆向きに回転させて緩めることにより、クランプボルト39を本体21に対して、図5における上方側に移動させる。
これにより、スリーブ49のテーパ面51が第二穴部37の押圧部37aの本体先端側部分を押圧し、締結部材32が本体後端側に押し付けられるような力Cが加えられて、締結部材32が本体先端側に移動することで、締結部材32の突起部33によって係止されたカッタ60の締結が解除される。
このとき、スペーサ53によってスリーブ49のテーパ面51と締結部材32の第二穴部37の押圧部37aの本体先端側部分がなす隙間が例えば0.3mm程度に調節されているから、クランプボルト39を緩めはじめてから実際に締結部材32の第二穴部37の押圧部37aにスリーブ49のテーパ面51が接触するまでに要するクランプボルト39の回転数を少なくすることができ、クランプボルト39の回転ロスを最小限にとどめることができる。
また、このとき、ボルト本体40のテーパ面44と第一穴部36の押圧部36aのそれぞれの本体後端側部分は接触せずに隙間が形成されている。さらに、カッタ60の後端面63と本体21の先端面26との間にも隙間bが形成されており、逆に突起部33の先端面33aと係止溝61の本体先端側の面61aは密着している状態となっている。
【0024】
このような工具締結機構100を用いると、カッタ60の締結の際には、クランプボルト39を所定の回転数だけ回転させて締め付けることにより、所望の力でカッタ60を締結でき、さらに、カッタ60の締結の解除の際には、クランプボルト39を締め付けるときとは逆向きに回転させて緩めることにより、クランプボルト39のスリーブ49のテーパ面51で、締結部材32を本体先端側に押し出すので、締結部材32がカッタ60に噛み込んでしまった場合などでも、カッタ60の締結の解除を容易に行うことができる。
また、ボルト本体40のテーパ面44と締結部材32の第一穴部36の押圧部36aの本体後端側部分がバネ55により密着させられており、さらに、スリーブ49のテーパ面51と締結部材32の第二穴部37の押圧部37bの本体先端側部分がなす隙間がわずかになるように、クランプボルト39の2つのテーパ面44,51同士の間隔が調整されているので、クランプボルト39を締め付けたり、緩めたりしたときの回転ロスやタイムロスを最小限にとどめることができ、短時間で工具の交換を行うことが可能になる。
また、締結部材32の孔部35を形成する第一穴部36及び第二穴部37はそれぞれ長穴状に形成されていることから、必要以上に穴部を大きくすることなく効果的に押圧の力を伝えることができ、締結部材32の剛性も高く保つことができるので、カッタ60の締結を強固に行うことが可能となる。
【0025】
なお、本実施形態において、クランプボルト39を締め付けることにより、カッタ60を締結するようにしたが、逆に締結部材32の第一穴部36の中心Rを第二穴部37の中心Sよりも締結部材32の本体後端側にずれるように配置して、クランプボルト39を締め付けるときとは逆向きに回転させて緩めてカッタ60を締結するようにしてもよい。
また、本実施形態において、クランプボルト39はボルト本体40とスリーブ49が組み合わされて用いられる構成としたが、これに限定されることなく、他の構造のクランプボルト39を用いてもよい。
また、本実施形態において、締結部材32の後端面38と嵌合穴24の底面31との間に設けられている弾性部材としてバネ55を用いているが、弾力性を持つものであれば他の弾性部材でも構わない。
さらに、本実施形態においては、工具締結機構100によって締結される工具としてカッタ60を用いているが、これに限定されることなくエンドミル等の他の工具でも構わない。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、クランプボルトを一方向あるいは他方向に移動させたときに、クランプボルトのテーパ面がすぐ締結部材の穴部を押圧できるようにクランプボルトの2つのテーパ面同士の間隔を調節することで、クランプボルトを締め付けたり、緩めたりするときの回転ロスやタイムロスなく締結部材を本体後端側に引き込んだり、本体先端側に押し出したりして工具の締結及び締結の解除を行うことができる。これにより、工具の交換作業時間の短縮を図ることができ、生産性を向上できる。また、ケリ上げボールや止め輪といった部品を用いることがないので、簡略な構造の工具締結機構を得ることができ、製作コストを削減できる。
また、締結部材の孔部を構成する穴部を長穴状に形成することにより、締結部材の剛性を落とすことなく、効果的に押圧できる孔部を形成することができるので、強固に工具を締結できる。
また、締結部材の後端面と嵌合穴の底面との間に、締結部材を本体先端側に付勢する弾性部材が設けることにより、締結部材を本体後端側に引き込むときに接触しあうクランプボルトのテーパ面と締結部材の穴部の本体後端側部分を常に密着させることができて、締結部材を本体後端側に引き込むときに、クランプボルトを締め付けるときの回転ロスやタイムロスをより少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態による工具締結機構の側面断面図である。
【図2】 本実施形態による工具締結機構の正面図である。
【図3】 (a)本実施形態による工具締結機構の締結部材の側面部分断面図、(b)は同締結部材の平面図である。
【図4】 本実施形態による工具締結機構の工具を締結した状態を示す側面断面図である。
【図5】 本実施形態による工具締結機構の工具の締結を解除した状態を示す側面断面図である。
【図6】 (a)は従来の工具締結機構を示す側面断面図、(b)は同工具締結機構の正面図である。
【符号の説明】
21 本体
22 クランプ孔
24 嵌合穴
31 底面
32 締結部材
33 突起部
35 孔部
36 第一穴部
37 第二穴部
39 クランプボルト
40 ボルト本体
44 テーパ面
49 スリーブ
51 テーパ面
100 工具締結機構
O 本体中心軸線
P 締結部材の中心軸線
Q クランプ孔の中心軸線
R 第一穴部の中心
S 第二穴部の中心

Claims (3)

  1. 略円板状をなす本体に、本体周面を本体中心軸線に対して略直交する方向に貫通するクランプ孔と、本体先端面から本体中心軸線に沿い、前記クランプ孔と連通する嵌合穴とが形成され、
    前記嵌合穴には、略円柱状をなし、先端部分に径方向に突出する突起部が複数形成され、かつ周面に中心軸線に対して略直交する方向に貫通する孔部が形成された締結部材が嵌合され、
    前記クランプ孔には、前記締結部材の孔部を通してクランプボルトが嵌挿されており、
    前記クランプボルトには、その前記孔部内に挿入された長手方向の略中央部分に、互いに接近するにしたがいそれぞれ漸次縮径する2つのテーパ面が形成されており、
    前記締結部材の周面に形成された孔部は、中心軸線に対して略対向する2つの穴部が連通してなり、さらに2つの穴部のそれぞれの中心が締結部材の中心軸線方向で互いにずれるように形成されており、
    前記クランプボルトをクランプ孔の中心軸線方向で本体に対して一方向に移動させたときに、クランプボルトの2つのテーパ面のうちの一方が締結部材の孔部の2つの穴部のうちの一方を押圧して、締結部材を本体後端側に引き込み、前記締結部材の突起部で工具を係止して締結するとともに、クランプボルトを他方向に移動させたときに、2つのテーパ面のうちの他方が締結部材の孔部の2つの穴部のうちの他方を押圧して、締結部材を本体先端側に押し出すことを特徴とする工具締結機構。
  2. 請求項1に記載の工具締結機構において、
    前記締結部材の周面に形成された孔部をなす2つの穴部は、それぞれ締結部材の中心軸線方向に延びる長穴状に形成されていることを特徴とする工具締結機構。
  3. 請求項1または請求項2に記載の工具締結機構において、
    前記締結部材の後端面と前記嵌合穴の底面との間に、該締結部材を本体先端側に付勢する弾性部材が設けられていることを特徴とする工具締結機構。
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