JP2002120106A - 工具締結機構 - Google Patents

工具締結機構

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JP2002120106A
JP2002120106A JP2000314313A JP2000314313A JP2002120106A JP 2002120106 A JP2002120106 A JP 2002120106A JP 2000314313 A JP2000314313 A JP 2000314313A JP 2000314313 A JP2000314313 A JP 2000314313A JP 2002120106 A JP2002120106 A JP 2002120106A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具の締結を容易に解除する。 【解決手段】 クランプボルト39を本体21に対して
下方側に移動させたときに、ボルト本体40のテーパ面
44が第一穴部36の押圧部36aの本体後端側を押圧
して、締結部材32を本体後端側に引き込む。クランプ
ボルト39を本体21に対して上方側に移動させたとき
に、スリーブ49のテーパ面51が第二穴部37の押圧
部37aの本体先端側を押圧して、締結部材32を本体
先端側に押し出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械と工具と
を連結するのに用いられる工具締結機構に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の工具締結機構の一例とし
て、図6(a),(b)に示すようなものが知られてい
る。この工具締結機構1は、略円板状をなす本体2と、
本体2に嵌合させられる締結部材10と、締結部材10
を押圧して本体2の後端側に引き込むためのクランプボ
ルト15からなるものである。
【0003】略円板状をなす本体2は、その後端面5に
本体中心軸線Oに沿って本体後端側に突出し、工作機械
と連結される連結部8が形成されており、また、本体2
の周面7には本体中心軸線Oに対して直交する方向に貫
通するクランプ孔3が設けられており、さらに、本体2
の先端面6には、本体中心軸線Oに沿って、クランプ孔
3に連通しつつ連結部8の内部まで届く止まり穴状の嵌
合穴4と、同じくクランプ孔3に連通して後述のケリ上
げボール19が装着される孔部6aとが形成されてい
る。
【0004】締結部材10は略円柱状をなし、その先端
部分に径方向に突出する4つの突起部11が正面視で略
十字状に延びるように形成されており、また、その周面
12には締結部材10の中心軸線Pに対して直交する方
向に貫通する孔部13が形成されている。また、孔部1
3には、周面12側に向かうにしたがい穴径が漸次広が
っていくようなテーパ状で、なおかつ、締結部材10の
長手軸方向に延びる長穴状に形成されて、クランプボル
ト15によって押圧される2つの押圧部13a,13a
が形成されている。
【0005】クランプボルト15は、略円柱状をなすボ
ルト本体16と略円筒状をなすナット17とから構成さ
れる。ボルト本体16は、本体2のクランプ孔3に嵌挿
可能な外径に設定された軸部16aと、軸部16aの下
方に連なり、外径が漸次縮径していくように形成されて
いるテーパ面16bと、テーパ面16bの下方に連なる
小径軸部16cと、小径軸部16cの下方に形成され、
小径軸部16cと同径の雄ねじ部16dとからなる。ま
た、軸部16aの上方側部分は一段縮径しており段差部
16eとされている。ナット17は、その内部に形成さ
れた雌ねじ部17aが、ボルト本体16の雄ねじ部16
dに螺合されて用いられる。また、ナット17は、その
上方部分に、外径が漸次縮径していくようなテーパ面1
7bが形成されている。
【0006】上記のような各部材は、本体2の嵌合穴4
に締結部材10が嵌合され、さらに本体2のクランプ孔
3にボルト本体16を締結部材10の孔部13を貫通す
るように嵌挿した後、ボルト本体16の雄ねじ部16d
にナット17が螺合させられる。次に、本体2の先端面
6に形成された孔部6aにケリ上げボール19をクラン
プボルト15の段差部16eと軸部16aとに当接させ
るように装着する。このケリ上げボール19の大きさは
孔部6aに装着された際に、本体2の先端面6より突出
しない程度に形成されている。そしてクランプ孔3の内
部においてナット17のすぐ下方側(図6(a)におけ
る下方側)にわずかの隙間tを介してナット17のそれ
より下方側への移動を防ぐための止め輪20を取り付け
て工具締結機構1とされるものである。また、このと
き、締結部材10の後端面14の中央部分に凹部14a
が、嵌合穴4の底面9の中央部分に凹部9aがそれぞれ
形成されており、締結部材10の凹部14aと嵌合穴4
の凹部9aとの間に弾性部材としてバネ18が嵌装さ
れ、締結部材10を本体先端側に付勢して、クランプボ
ルト15の2つのテーパ面16b,17bと締結部材1
0の孔部13の押圧部13a,13aとを密着させてい
る。
【0007】このような工具締結機構1を用いて、工具
を締結する際には、締結部材10の突起部11を工具の
後部に形成された係止溝に挿入し、工具を本体中心軸線
O回りに約45゜程度回転させて突起部11を係止壁に
係止させた後、クランプボルト15を締め付ける。この
とき、ボルト本体16のテーパ面16bと、ナット17
のテーパ面17bとがクランプ孔3の中心軸線Q上で互
いに近づくように移動することで、締結部材10の孔部
13の押圧部13a,13aに本体後端側部分を押圧す
る力Aが加えられ、締結部材10は本体後端側に引き込
まれて、工具が締結される。また、工具の締結を解除す
る際には、締め付けていたクランプボルト15を緩める
ことにより、ボルト本体16のテーパ面16bとナット
17のテーパ面17bとがクランプ孔3の中心軸線Q上
で互いに離れるように移動する。ここでボルト本体16
は、その軸部16aと段差部16eとがケリ上げボール
19に当接されて係止されているために、まずナット1
7がクランプ孔3内で下方側(図6(a)における下方
側)に移動する。ナット17が下方側に移動すると、止
め輪20との間に形成されていた隙間tが徐々に小さく
なり、ナット17が止め輪20に接触してナット17の
それより下方側への移動が阻止される。さらに、クラン
プボルト15を緩めていくと、ボルト本体16が上方側
に移動して、その軸部16aによってケリ上げボール1
9を本体先端側に押し出し、これによりケリ上げボール
19が工具を本体先端側に押し出すことによって工具の
締結が解除される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような工具締結機構1では、工具の締結を解除する際に
はクランプボルト15を緩めてからナット17を下方側
に移動させてナット17と止め輪20との隙間tがなく
なるまで、ボルト本体16を上方側に移動させることが
できず、クランプボルト15の緩めはじめからケリ上げ
ボール19を本体先端側に押し出して工具の締結を解除
するまでに無駄な時間がかかってしまう。また、ケリ上
げボール19や止め輪20などの部品が必要になってし
まうために、工具締結機構1の構造がどうしても複雑に
なってしまうという問題があった。
【0009】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、時間のロスなく工具の締結・解除を行うことのでき
る工具締結機構を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために以下の構成を採用した。すなわち、請求項
1に記載の工具締結機構では、略円板状をなす本体に、
本体周面を本体中心軸線に対して略直交する方向に貫通
するクランプ孔と、本体先端面から本体中心軸線に沿
い、前記クランプ孔と連通する嵌合穴とが形成され、前
記嵌合穴には、略円柱状をなし、先端部分に径方向に突
出する突起部が複数形成され、かつ周面に中心軸線に対
して略直交する方向に貫通する孔部が形成された締結部
材が嵌合され、前記クランプ孔には、前記締結部材の孔
部を通してクランプボルトが嵌挿されており、前記クラ
ンプボルトには、その前記孔部内に挿入された長手方向
の略中央部分に、互いに接近するにしたがいそれぞれ漸
次縮径する2つのテーパ面が形成されており、前記締結
部材の周面に形成された孔部は、中心軸線に対して略対
向する2つの穴部が連通してなり、さらに2つの穴部の
それぞれの中心が締結部材の中心軸線方向で互いにずれ
るように形成されており、前記クランプボルトをクラン
プ孔の中心軸線方向で本体に対して一方向に移動させた
ときに、クランプボルトの2つのテーパ面のうちの一方
が締結部材の孔部の2つの穴部のうちの一方を押圧し
て、締結部材を本体後端側に引き込み、前記締結部材の
突起部で工具を係止して締結するとともに、クランプボ
ルトを他方向に移動させたときに、2つのテーパ面のう
ちの他方が締結部材の孔部の2つの穴部のうちの他方を
押圧して、締結部材を本体先端側に押し出すことを特徴
とする。このような構成としたことにより、クランプボ
ルトを一方向あるいは他方向に移動させたときに、クラ
ンプボルトのテーパ面がすぐ締結部材の穴部を押圧でき
るようにクランプボルトの2つのテーパ面同士の間隔を
調節することで、クランプボルトを締め付けたり、緩め
たりするときの回転ロスやタイムロスなく締結部材を本
体後端側に引き込んだり、本体先端側に押し出したりし
て工具の締結及び締結の解除を行うことができる。ま
た、ケリ上げボールや止め輪といった部品を用いること
がないので、簡略な構造の工具締結機構を得ることがで
きる。
【0011】また、締結部材の周面に形成された孔部を
なす2つの穴部は、それぞれ締結部材の中心軸線方向に
延びる長穴状に形成されていてもよい。このような構成
とすると、締結部材に設けられた穴部を必要以上に大き
くしなくても、効果的に押圧できる穴部を形成できるの
で、締結部材の剛性を高く保つことができ、より強固に
工具を締結できる。
【0012】また、締結部材の後端面と前記嵌合穴の底
面との間に、該締結部材を本体先端側に付勢する弾性部
材が設けられていてもよい。このような構成とすると、
締結部材を本体後端側に引き込むときに接触しあうクラ
ンプボルトのテーパ面と締結部材の穴部の本体後端側部
分を常に密着させることができ、クランプボルトのテー
パ面と締結部材の穴部との間の無駄な遊びの空間がなく
なり、締結部材を本体後端側に引き込むときに、クラン
プボルトを締め付けるときの回転ロスやタイムロスをよ
り少なくすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付し
た図面を参照しながら説明する。図1は本実施形態によ
る工具締結機構の側面断面図、図2は同工具締結機構の
正面図、図3(a)は本実施形態の締結部材の側面部分
断面図、(b)は同締結部材の平面図である。
【0014】本実施形態における工具締結機構100
は、図1及び図2に示すように、略円板状をなす本体2
1と、本体21に嵌合させられる締結部材32と、締結
部材32を押圧して本体21の後端側に引き込むための
クランプボルト39とからなるものである。
【0015】本体21は、図1に示すように、その後端
面25に本体中心軸線Oに沿って本体後端側に突出して
工作機械と連結される連結部30が設けられ、さらに、
本体21の周面27に本体中心軸線Oに対して直交する
方向に貫通するクランプ孔22が設けられており、クラ
ンプ孔22の図1における上方側端部付近には、後述の
クランプボルト39が螺合する雌ねじ部23が設けられ
ている。また、本体21の先端面26には、本体中心軸
線Oに沿い本体先端側に突出する凸部28が形成され、
凸部28の先端面29から本体中心軸線Oに沿って、連
結部30の内部まで届き、後述の締結部材32が嵌合さ
せられる嵌合穴24が形成されており、さらに、嵌合穴
24の途中部分がクランプ孔22に連通して、クランプ
孔22の中心軸線Qが嵌合穴24の中心軸線Oと交わる
ようになっている。また、嵌合穴24の底面31には、
後述のバネ55が嵌装させられる凹部31aが形成され
ている。
【0016】締結部材32は、図1乃至図3に示すよう
に、略円柱状をなし、先端部分に径方向に突出する4つ
の突起部33が正面視で略十字状に延びるように形成さ
れている。また、締結部材32の周面34には、中心軸
線Pに対して直交する方向に貫通する孔部35が形成さ
れており、さらに孔部35は2つの穴部(第一穴部3
6,第二穴部37)が連通することにより形成される。
第一穴部36には、周面34に向かって穴径が大きくな
っていくようなテーパ状で、かつ中心軸線P方向に延び
る長穴状に形成されている押圧部36aが設けられてお
り、第二穴部37にも第一穴部36と同じく押圧部37
aが形成されている。第一穴部36及び第二穴部37
は、締結部材32の周面34上で中心軸線Pに対して互
いに対向する方向で、第一穴部36の中心Rが第二穴部
37の中心Sよりも締結部材32の先端側にずれるよう
に設けられており、しかも第一穴部36と第二穴部37
とが連通することによって孔部35が形成されているも
のである。また、締結部材32の後端面38には、嵌合
穴24の底面31に設けられた凹部31aに対応する位
置に弾性部材としてバネ55を嵌装するための凹部38
aが形成されている。
【0017】クランプボルト39は、略円柱状をなし、
ボルト本体40にスリーブ49が装着されてなるもので
ある。ボルト本体40は、その図1における最上方部分
にクランプボルト39をねじ込むためのつかみ部41が
形成されており、つかみ部41の下方に連なってクラン
プ孔22の雌ねじ部23と螺合する雄ねじ部42、雄ね
じ部42の下方に連なり軸部43が形成され、さらに、
軸部43の下方に連なり下方側に向かうにしたがい外径
が漸次縮径するテーパ面44が形成されている。また、
テーパ面44の下方に連なって小径軸部45、さらに、
その下方に最小径軸部46、そして最小径軸部46の下
方側に、後述するスリーブ49をボルト本体40に取り
付けるためのナット54が螺合される雄ねじ部47が形
成されているものである。また、小径軸部45の下方部
分には、ボルト本体40とスリーブ49との相互の滑り
を防止するために回り止めピン52が取り付けられる回
り止めピン用溝48が形成されている。
【0018】ボルト本体40に装着されるスリーブ49
は、略円筒状をなしているものであり、中心軸線Qに沿
って形成されている孔部50はボルト本体40の小径軸
部45が嵌挿可能な内径に設定されている第一孔部50
aと、ボルト本体40の最小径軸部46が嵌挿可能な内
径に設定されている第二孔部50bとからなるものであ
る。また、スリーブ49の図1における上方側端部にお
いて、その外径が上方側に向かうにしたがい漸次縮径す
るようなテーパ面51が形成されている。このような構
成のスリーブ49は、略円筒状のスペーサ53をボルト
本体40の最小径軸部46にはめ入れた後に、スリーブ
49をボルト本体40の小径軸部45に挿入してから、
スリーブ49の第二孔部50bから突き出た雌ねじ部4
7にナット54が螺合させられて固定され用いられる。
ここでスペーサ53はボルト本体40のテーパ面44と
スリーブ49のテーパ面51との間隔を調整して、テー
パ面44,51と締結部材32の押圧部36a,37a
との間の無駄な隙間をなくすために用いられるものであ
る。
【0019】このような工具締結機構100は、嵌合穴
24の底面31の凹部31aにバネ55の一端をセット
し、バネ55の他端が締結部材32の後端面38に形成
された凹部38aにはまり込むように、締結部材32を
嵌合穴24に嵌合させた後、締結部材32の孔部35を
貫通するようにボルト本体40をクランプ孔22に嵌挿
させ、さらに、ボルト本体40の最小径軸部46にスペ
ーサ53を配してスリーブ49を装着させ、ナット54
で締め付けたような状態で用いられる。ここで、バネ5
5は締結部材32を本体先端側に常に付勢しており、本
実施形態においては、ボルト本体40のテーパ面44と
締結部材32の第一穴部36の押圧部36aの本体後端
側部分を常に密着させている。また、このとき、スペー
サ53は、スリーブ49のテーパ面51と締結部材32
の第二穴部37の押圧部37aのそれぞれ本体先端側部
分がなす隙間を例えば0.3mm程度に調節するように
配されている。
【0020】次に、本実施形態による工具締結機構10
0を用いて例えばカッタを締結する方法を説明する。図
4は本実施形態による工具締結機構のカッタを締結した
状態を示す側面断面図、図5は本実施形態による工具締
結機構のカッタの締結を解除した状態を示す側面断面図
である。
【0021】まず、締結部材32の先端部分に径方向に
十字状に延びるように形成された突起部33を、カッタ
60の後部に形成された同じく十字状の係止溝61に挿
入した後に、カッタ60を本体中心軸線O回りに約45
゜回転させて、カッタ60の係止壁62に突起部33を
係止させる。
【0022】次に、クランプボルト39を締め付けるこ
とにより、図4に示すように、クランプボルト39を本
体21に対して、図4における下方側に移動させる。こ
れにより、ボルト本体40のテーパ面44が第一穴部3
6の押圧部36aの本体後端側部分を押圧し、締結部材
32が本体後端側に押し付けられるような力Bが加えら
れて、締結部材32が本体後端側に移動することで、締
結部材32の突起部33によって係止されたカッタ60
が強固に締結されることになる。また、バネ55によっ
て締結部材32が本体先端側に付勢されていることか
ら、ボルト本体40のテーパ面44と締結部材32の第
一穴部36の押圧部36aのそれぞれ本体後端側部分が
常に密着しているような状態に保たれているので、クラ
ンプボルト39を締め付ける際の回転ロスをなくすこと
ができる。また、このとき、スリーブ49のテーパ面5
1と第二穴部37の押圧部37aのそれぞれの本体先端
側部分は接触せずに隙間が形成されている。さらに、突
起部33の先端面33aと係止溝61の本体先端側の面
61aとの間にも隙間aが形成されており、逆に、カッ
タ60の後端面63と本体21の先端面26が密着して
いる状態となっている。
【0023】また、カッタ60の締結を解除する際に
は、図5に示すように、クランプボルト39を締め付け
る方向とは逆向きに回転させて緩めることにより、クラ
ンプボルト39を本体21に対して、図5における上方
側に移動させる。これにより、スリーブ49のテーパ面
51が第二穴部37の押圧部37aの本体先端側部分を
押圧し、締結部材32が本体後端側に押し付けられるよ
うな力Cが加えられて、締結部材32が本体先端側に移
動することで、締結部材32の突起部33によって係止
されたカッタ60の締結が解除される。このとき、スペ
ーサ53によってスリーブ49のテーパ面51と締結部
材32の第二穴部37の押圧部37aの本体先端側部分
がなす隙間が例えば0.3mm程度に調節されているか
ら、クランプボルト39を緩めはじめてから実際に締結
部材32の第二穴部37の押圧部37aにスリーブ49
のテーパ面51が接触するまでに要するクランプボルト
39の回転数を少なくすることができ、クランプボルト
39の回転ロスを最小限にとどめることができる。ま
た、このとき、ボルト本体40のテーパ面44と第一穴
部36の押圧部36aのそれぞれの本体後端側部分は接
触せずに隙間が形成されている。さらに、カッタ60の
後端面63と本体21の先端面26との間にも隙間bが
形成されており、逆に突起部33の先端面33aと係止
溝61の本体先端側の面61aは密着している状態とな
っている。
【0024】このような工具締結機構100を用いる
と、カッタ60の締結の際には、クランプボルト39を
所定の回転数だけ回転させて締め付けることにより、所
望の力でカッタ60を締結でき、さらに、カッタ60の
締結の解除の際には、クランプボルト39を締め付ける
ときとは逆向きに回転させて緩めることにより、クラン
プボルト39のスリーブ49のテーパ面51で、締結部
材32を本体先端側に押し出すので、締結部材32がカ
ッタ60に噛み込んでしまった場合などでも、カッタ6
0の締結の解除を容易に行うことができる。また、ボル
ト本体40のテーパ面44と締結部材32の第一穴部3
6の押圧部36aの本体後端側部分がバネ55により密
着させられており、さらに、スリーブ49のテーパ面5
1と締結部材32の第二穴部37の押圧部37bの本体
先端側部分がなす隙間がわずかになるように、クランプ
ボルト39の2つのテーパ面44,51同士の間隔が調
整されているので、クランプボルト39を締め付けた
り、緩めたりしたときの回転ロスやタイムロスを最小限
にとどめることができ、短時間で工具の交換を行うこと
が可能になる。また、締結部材32の孔部35を形成す
る第一穴部36及び第二穴部37はそれぞれ長穴状に形
成されていることから、必要以上に穴部を大きくするこ
となく効果的に押圧の力を伝えることができ、締結部材
32の剛性も高く保つことができるので、カッタ60の
締結を強固に行うことが可能となる。
【0025】なお、本実施形態において、クランプボル
ト39を締め付けることにより、カッタ60を締結する
ようにしたが、逆に締結部材32の第一穴部36の中心
Rを第二穴部37の中心Sよりも締結部材32の本体後
端側にずれるように配置して、クランプボルト39を締
め付けるときとは逆向きに回転させて緩めてカッタ60
を締結するようにしてもよい。また、本実施形態におい
て、クランプボルト39はボルト本体40とスリーブ4
9が組み合わされて用いられる構成としたが、これに限
定されることなく、他の構造のクランプボルト39を用
いてもよい。また、本実施形態において、締結部材32
の後端面38と嵌合穴24の底面31との間に設けられ
ている弾性部材としてバネ55を用いているが、弾力性
を持つものであれば他の弾性部材でも構わない。さら
に、本実施形態においては、工具締結機構100によっ
て締結される工具としてカッタ60を用いているが、こ
れに限定されることなくエンドミル等の他の工具でも構
わない。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、クランプボルトを一方
向あるいは他方向に移動させたときに、クランプボルト
のテーパ面がすぐ締結部材の穴部を押圧できるようにク
ランプボルトの2つのテーパ面同士の間隔を調節するこ
とで、クランプボルトを締め付けたり、緩めたりすると
きの回転ロスやタイムロスなく締結部材を本体後端側に
引き込んだり、本体先端側に押し出したりして工具の締
結及び締結の解除を行うことができる。これにより、工
具の交換作業時間の短縮を図ることができ、生産性を向
上できる。また、ケリ上げボールや止め輪といった部品
を用いることがないので、簡略な構造の工具締結機構を
得ることができ、製作コストを削減できる。また、締結
部材の孔部を構成する穴部を長穴状に形成することによ
り、締結部材の剛性を落とすことなく、効果的に押圧で
きる孔部を形成することができるので、強固に工具を締
結できる。また、締結部材の後端面と嵌合穴の底面との
間に、締結部材を本体先端側に付勢する弾性部材が設け
ることにより、締結部材を本体後端側に引き込むときに
接触しあうクランプボルトのテーパ面と締結部材の穴部
の本体後端側部分を常に密着させることができて、締結
部材を本体後端側に引き込むときに、クランプボルトを
締め付けるときの回転ロスやタイムロスをより少なくす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態による工具締結機構の側面断面図
である。
【図2】 本実施形態による工具締結機構の正面図であ
る。
【図3】 (a)本実施形態による工具締結機構の締結
部材の側面部分断面図、(b)は同締結部材の平面図で
ある。
【図4】 本実施形態による工具締結機構の工具を締結
した状態を示す側面断面図である。
【図5】 本実施形態による工具締結機構の工具の締結
を解除した状態を示す側面断面図である。
【図6】 (a)は従来の工具締結機構を示す側面断面
図、(b)は同工具締結機構の正面図である。
【符号の説明】
21 本体 22 クランプ孔 24 嵌合穴 31 底面 32 締結部材 33 突起部 35 孔部 36 第一穴部 37 第二穴部 39 クランプボルト 40 ボルト本体 44 テーパ面 49 スリーブ 51 テーパ面 100 工具締結機構 O 本体中心軸線 P 締結部材の中心軸線 Q クランプ孔の中心軸線 R 第一穴部の中心 S 第二穴部の中心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C016 FA21 3C032 FF10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円板状をなす本体に、本体周面を本体
    中心軸線に対して略直交する方向に貫通するクランプ孔
    と、本体先端面から本体中心軸線に沿い、前記クランプ
    孔と連通する嵌合穴とが形成され、 前記嵌合穴には、略円柱状をなし、先端部分に径方向に
    突出する突起部が複数形成され、かつ周面に中心軸線に
    対して略直交する方向に貫通する孔部が形成された締結
    部材が嵌合され、 前記クランプ孔には、前記締結部材の孔部を通してクラ
    ンプボルトが嵌挿されており、 前記クランプボルトには、その前記孔部内に挿入された
    長手方向の略中央部分に、互いに接近するにしたがいそ
    れぞれ漸次縮径する2つのテーパ面が形成されており、 前記締結部材の周面に形成された孔部は、中心軸線に対
    して略対向する2つの穴部が連通してなり、さらに2つ
    の穴部のそれぞれの中心が締結部材の中心軸線方向で互
    いにずれるように形成されており、 前記クランプボルトをクランプ孔の中心軸線方向で本体
    に対して一方向に移動させたときに、クランプボルトの
    2つのテーパ面のうちの一方が締結部材の孔部の2つの
    穴部のうちの一方を押圧して、締結部材を本体後端側に
    引き込み、前記締結部材の突起部で工具を係止して締結
    するとともに、クランプボルトを他方向に移動させたと
    きに、2つのテーパ面のうちの他方が締結部材の孔部の
    2つの穴部のうちの他方を押圧して、締結部材を本体先
    端側に押し出すことを特徴とする工具締結機構。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の工具締結機構におい
    て、 前記締結部材の周面に形成された孔部をなす2つの穴部
    は、それぞれ締結部材の中心軸線方向に延びる長穴状に
    形成されていることを特徴とする工具締結機構。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の工具締
    結機構において、 前記締結部材の後端面と前記嵌合穴の底面との間に、該
    締結部材を本体先端側に付勢する弾性部材が設けられて
    いることを特徴とする工具締結機構。
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