JP4295898B2 - アタッチメントの冷却装置および冷却方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アタッチメントの冷却装置および冷却方法に係り、工作機械本体に接続される入力軸と、加工工具が取り付けられる主軸と、入力軸と主軸との間で動力を伝達する動力伝達機構とを備えたアタッチメントを冷却するアタッチメントの冷却装置および冷却方法に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、横中ぐり盤等の工作機械において、回転する本体主軸に加工工具を取り付け、対象物を加工することが知られている。工作機械では、本体主軸が回転することで熱が発生する。たとえば、本体主軸を回転可能に支持するベアリングで熱が発生するため、本体主軸を含めた本体主軸まわりを冷却する必要がある。本体主軸まわりの冷却は、生じた熱を本体主軸まわりに用いられる潤滑油に伝熱し、この潤滑油を工作機械に設けた潤滑油冷却装置で冷却することで行っている。
【0003】
このような工作機械では、加工工具や加工内容の種類によって、本体主軸にアタッチメントを介して加工工具を取り付けることがある。たとえば、対象物の段取り替えを不要とするために、本体主軸の軸方向と異なった方向に沿って加工工具を配置する、すなわち加工工具にアングルをつけるアタッチメントを用いることがある。
【0004】
このアタッチメントは、工作機械の本体主軸に取り付けられて駆動力が入力される入力軸と、加工工具が取り付けられる主軸とを備え、入力軸と主軸との間には入力軸の回転を主軸に伝達する動力伝達機構が設けられている。ここで、動力伝達機構は、複数の歯車を含んで構成され、加工工具のアングル変更のためのアタッチメントの場合には、かさ歯車等が用いられている。
【0005】
ところで、上述のようなアタッチメントにおいて、動力伝達機構で、異なる歯数をもつ歯車を複数用いることで、入力軸の回転数を増速して主軸に出力する増速アタッチメントをつくることが考えられる。
たとえば、径の小さなドリルで加工を行う場合、このような増速アタッチメントを用いて加工工具(ドリル)の回転数を増速すれば、加工時間の短縮が図れるようになる。
特に、大型の工作機械においては、重切削を目的としているため、通常、本体主軸を支持するベアリングは大きく、その主軸回転数は低く設定されている。このため、径の小さな穴加工(ドリル、リーマ、エンドミル加工等)を行うには加工効率が悪く、主軸回転数を増速する増速アタッチメントが強く望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような増速アタッチメントの主軸は、動力伝達機構によって、工作機械の本体主軸より速い速度で回転されるので、アタッチメントの主軸が回転すると、主軸近傍では、本体主軸近傍で発生する熱よりも高い熱が発生する。このため、アタッチメント内部で焼付きが生じるおそれがあり、増速アタッチメントは実用化されていない。
【0007】
このような問題を解決するため、アタッチメントとは別個に設けた冷却装置を用いて、アタッチメント内部を冷却することが考えられる。しかし、通常、工作機械の本体主軸は三次元方向へ移動可能であるため、この本体主軸に着脱されるアタッチメントへの配管および給電等は非常に困難であり、現実的には不可能である。
【0008】
本発明の目的は、工作機械におけるアタッチメントを、効率よく冷却できるアタッチメントの冷却装置および冷却方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のアタッチメントの冷却装置は、上記目的を達成するために、以下の構成を備える。
請求項1に記載の発明は、工作機械の本体主軸に取り付けられて駆動力が入力される入力軸と、前記駆動力によって回転されかつ加工工具が取り付けられる主軸と、前記入力軸と前記主軸との間で前記駆動力を伝達する動力伝達機構とを備えたアタッチメントの冷却装置であって、前記主軸の回転の際に生じる熱を冷却液に伝熱する伝熱部と、前記アタッチメントに取り付けられかつ前記冷却液を放熱冷却する熱交換装置と、前記アタッチメントに取り付けられかつ前記伝熱部と前記熱交換装置との間で前記冷却液を循環させる循環ポンプとを備え、前記循環ポンプは、前記アタッチメント内部の動力によって駆動されることを特徴とするものである。
【0010】
この発明によれば、工作機械本体に取り付けられて加工工具に駆動力を伝達するアタッチメントには、冷却装置が設けられているので、アタッチメントを冷却することができる。具体的に、冷却装置は、循環ポンプにより伝熱部と熱交換装置との間で冷却液を循環させ、アタッチメントの主軸の回転の際に生じる熱を冷却液で奪い、この冷却液を熱交換装置で放熱冷却している。従って、主軸の回転の際に高熱が発生する箇所の近傍に伝熱部を設ければ、アタッチメント内部を確実に冷却することができる。
また、アタッチメント自体にアタッチメントを冷却する冷却装置(熱交換装置や循環ポンプ等)が取り付けられているから、アタッチメントを工作機械から着脱する場合、冷却装置とアタッチメントとの接続を行わなくてもよい。なお、熱交換装置や循環ポンプを駆動させる駆動力は、適宜外部の駆動源から得てもよい。
さらに、主軸の回転数が高く、主軸まわりに高い熱が発生するアタッチメントに、本発明の冷却装置を設けることで、冷却装置をより効果的に利用できる。特に、大型の工作機械において、小径穴加工(ドリル、リーマ、エンドミル加工等)を高回転で行え、生産性を大幅に向上させることができる。
そして、循環ポンプは、アタッチメント内部の動力で駆動するから、循環ポンプの駆動力を、アタッチメント外部の駆動源から得る必要がない。このため、循環ポンプとアタッチメント外部の駆動源との接続作業をなくすことができる。また、循環ポンプに駆動力を与える駆動源をアタッチメントに別途設けなくともよいので、アタッチメントを軽量化できる。
具体的に、たとえば、循環ポンプとして歯車式ポンプを用い、その歯車の回転軸、つまりポンプの駆動軸を、冷却ファンの回転軸に固定すれば、歯車式ポンプを駆動させることができる。また、このようにして循環ポンプの駆動力を得れば、冷却ファン(動力伝達機構)が作動しているとき、つまりアタッチメントが工作機械に取り付けられて主軸が回転しているときのみ循環ポンプが駆動するようになるので、循環ポンプの作動をON/OFFするスイッチ等を設ける必要もない。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアタッチメントの冷却装置において、前記熱交換装置は、前記冷却液を冷却する冷却ファンを有し、この冷却ファンは、前記アタッチメント内部の動力で回転されることを特徴とするものである。
この発明によれば、冷却液を冷却する冷却ファンは、アタッチメント内部の動力で回転するから、冷却ファンの駆動力を、アタッチメント外部の駆動源から得る必要がない。従って、熱交換装置とアタッチメント外部の駆動源との接続作業をなくすことができる。また、熱交換装置に駆動力を与える駆動源をアタッチメントに別途設けなくともよいので、アタッチメントを軽量化できる。
具体的に、たとえば、冷却ファンを固定した回転軸に歯車を固定し、この歯車と、動力伝達機構の歯車とを噛合させることで、アタッチメント内部の動力で冷却ファンを回転させることができる。また、このようにして冷却ファンの駆動力を得れば、動力伝達機構が作動しているとき、つまりアタッチメントが工作機械に取り付けられて主軸が回転しているときのみ冷却ファンが回転するようになるので、冷却ファンの作動をON/OFFするスイッチ等を設ける必要もない。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のアタッチメントの冷却装置において、前記伝熱部は、前記主軸まわりに配置されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、伝熱部が主軸まわりに配置されているから、主軸や主軸を支持するたとえばベアリング等を確実に冷却することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のアタッチメントの冷却装置において、前記動力伝達機構は、前記入力軸の回転数に対して前記主軸の回転数を増速する増速手段を含んで構成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、主軸の回転数が高く、主軸の回転時により高い熱を発生するアタッチメントに、本発明の冷却装置を設けることで、冷却装置をより効果的に利用できる。特に、大型の工作機械において、小径穴加工(ドリル、リーマ、エンドミル加工等)を高回転で行え、生産性を向上させることができる。
前記伝熱部は、前記動力伝達機構まわりにも配置されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、前記伝熱部は、前記動力伝達機構まわりにも配置されているので、入力軸から主軸へと駆動力を伝達する動力伝達機構も確実に冷却でき、アタッチメントの焼付きをより効果的に防止できる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のアタッチメントの冷却装置において、前記伝熱部は、前記動力伝達機構まわりにも配置されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、前記伝熱部は、前記動力伝達機構まわりにも配置されているので、入力軸から主軸へと駆動力を伝達する動力伝達機構も確実に冷却でき、アタッチメントの焼付きをより効果的に防止できる。
【0016】
本発明のアタッチメントの冷却方法は、上記目的を達成するために、以下の方法を採用する。
請求項6に記載の発明は、工作機械本体に接続されて駆動力が入力される入力軸と、前記駆動力によって回転されかつ加工工具が取り付けられる主軸と、前記入力軸と前記主軸との間で駆動力を伝達する動力伝達機構とを備えたアタッチメントの冷却方法であって、前記主軸の回転の際に生じる熱を伝熱部で冷却液に伝熱し、この冷却液を、前記伝熱部と前記アタッチメントに取り付けた熱交換装置との間で前記入力軸に入力する駆動力を用いて循環させ、前記熱交換装置において放熱冷却させることを特徴とするものである。
この発明によれば、請求項1に記載の発明と同様な作用効果が期待できる。つまり、伝熱部と熱交換装置との間で冷却液を循環させ、アタッチメントの主軸の回転の際に生じる熱を冷却液で奪い、この冷却液を熱交換装置で放熱冷却するため、アタッチメントの内部を確実に冷却することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1および図2には、本発明の第1実施形態に係る冷却装置1およびアタッチメント100が示されている。
アタッチメント100は、図示しない立型マシニングセンタ等の工作機械の本体主軸に取り付けられるとともに、加工工具の工具ホルダ101を保持するものである。
具体的に、図3にも示すように、アタッチメント100は、本体ケース110と、この本体ケース110内に収容された、入力軸120、主軸130、および動力伝達機構140とを備えている。
【0018】
入力軸120は、本体ケース110にベアリング121を介して回転自在に支持されるとともに、その外端側には、工作機械のコレットチャック等に保持されるプルスタッド122が設けられている。
主軸130は、略円筒状に形成されるとともに、本体ケース110にベアリング131を介して回転自在に支持されている。また、主軸130の円筒内には、加工工具(工具ホルダ101)のプルスタッド101Aを保持する工具保持機構150が設けられ、この工具保持機構150は、コレットチャック151を含んで構成されている。
【0019】
動力伝達機構140は、入力軸120と主軸130との間で駆動力を伝達するとともに、入力軸120の回転数に対して主軸130の回転数を増速する増速手段を備えている。
具体的に、増速手段(すなわち、動力伝達機構140)は、入力軸120の内端側に固定された第1歯車141と、本体ケース110に回転自在に支持されるとともに一端側に第1歯車141と噛合する第2歯車142が設けられかつ他端側に第3歯車143が設けられた第1回転軸147と、本体ケース110に回転自在に支持されるとともに一端側に第3歯車143と噛合する第4歯車144が設けられかつ他端側に第5歯車145が設けられた第2回転軸148と、主軸130の内端側に設けられかつ第5歯車145に噛合する第6歯車146とを備えている。なお、第1歯車141は、内歯車であり、第2〜第6歯車142〜146は外歯車である。また、第1回転軸147および第2回転軸148は、それぞれベアリング147A,148Aによって回転支持されている。
【0020】
入力軸120、主軸130、第1回転軸147および第2回転軸148は、平行配置されている。つまり、工作機械の本体主軸と、アタッチメント100の主軸130との軸方向は同方向とされている。
このようなアタッチメント100では、各歯車141〜146の歯数が適宜設定され、入力軸120の回転数に対して主軸130の回転数が増速されている。
【0021】
このようなアタッチメント100には、その内部を冷却するための冷却装置1(図1および図2参照)が取り付けられている。
冷却装置1は、図4の概略構成図にも示すように、冷却液、タンク10、熱交換装置20、循環ポンプ30、伝熱部としてのウォータジャケット40および冷却パイプ50、そして流量計60を備えている。このうち、タンク10は、アタッチメント100に取り付けられており、冷却液が収容されている。また、流量計60は、冷却装置1内で冷却液が流れているかどうかを確認するために設けられている。
【0022】
熱交換装置20は、ラジエータ21と、このラジエータ21に近接配置された冷却ファン22とを含んで構成されており、冷却ファン22によって吸引される冷却空気とラジエータ21内の冷却液との間で熱交換を行っている。
【0023】
ここで、冷却ファン22は、アタッチメント100内部の動力で回転するように構成されている。
図3に戻って具体的に説明すると、本体ケース110には、ファン用回転軸22Aが回転自在に設けられ、このファン用回転軸22Aの外端側には冷却ファン22が取り付けられ、内端側には第1かさ歯車22Bが取り付けられている。第1かさ歯車22Bには、動力伝達機構140の第2回転軸148に取り付けられた第2かさ歯車22Cが噛合している。
【0024】
このような構成において、アタッチメント100の入力軸120が回転して動力伝達機構140が作動する際、つまり、第2回転軸148が回転する際、第2回転軸148の駆動力が、第1および第2かさ歯車22B,22Cを介して、ファン用回転軸22Aに伝達され、冷却ファン22が回転する。つまり、動力伝達機構140が作動しているとき、すなわちアタッチメント100が工作機械に取り付けられて主軸130が回転しているときのみ冷却ファン22が回転するようになる。
【0025】
循環ポンプ30は、熱交換装置20とアタッチメント100内部との間で冷却液を循環させるものであり、アタッチメント100内部の動力で駆動するように構成されている。
循環ポンプ30としては、たとえば歯車式ポンプが用いられ、図示は省略するが、その歯車の回転軸、すなわち循環ポンプ30の駆動軸が、ファン用回転軸22Aに固定されている。これにより、アタッチメント100の入力軸120が回転して冷却ファン22が作動すると、つまり、ファン用回転軸22Aが回転すると、循環ポンプ40の駆動軸が回転して歯車が回り、循環ポンプ40が駆動する。つまり、冷却ファン22(動力伝達機構140)が作動しているとき、すなわちアタッチメント100が工作機械に取り付けられて主軸130が回転しているときのみ循環ポンプ30が駆動するようになる。
【0026】
ウォータジャケット40は、本体ケース110の外周側に位置し、主軸130の外端側(前部)に対応した位置に形成されており、主軸130の前部まわりを冷却するために設けられている。
具体的に、主軸130が配置された本体ケース110の外周面には、同軸上に中心が位置する複数の円環溝41が、長手方向へ沿って所定間隔あけて形成されているとともに、隣接する円環溝41を連通する連通溝42が複数形成されている。これら円環溝41および連通溝42が形成された本体ケース110の外周には、それら溝41,42を覆う円筒状のスリーブ43が設けられている。
本体ケース110と、スリーブ43との間には、円環溝41および連通溝42の分だけ空間が形成され、冷却液が通るウォータジャケット40が形成されることとなる。
【0027】
冷却パイプ50は、本体ケース110内に位置し、主軸130の内端側(後部)を冷却するために設けられている。
具体的に、冷却パイプ50は、図1に示すように、主軸130の後部周囲に螺旋状に巻回されており、この冷却パイプ50内を冷却液が通るようになっている。ここで、冷却パイプ50の一端は、ウォータジャケット40に接続されており、ウォータジャケット40を通過した冷却液が、続いて冷却パイプ50内を通過するようになっている。
【0028】
次に、本実施形態の作用を説明する。
まず、工作機械にアタッチメント100を介して加工工具(工具ホルダ101)を取り付ける。ここで、工作機械へのアタッチメント100の取付作業や、アタッチメント100への加工工具(工具ホルダ101)の取付作業は、手作業により行ってもよく、またマシニングセンタ等で通常用いられる自動工具交換装置(ATC)等により自動的に行ってもよい。
次に、工作機械を作動させて本体主軸を回転させると、アタッチメント100の入力軸120および主軸130が回転し、加工工具(工具ホルダ101)が回転する。
ここにおいて、アタッチメント100の動力伝達機構140が作動すると、冷却ファン22が回転するとともに、循環ポンプ30が作動する。循環ポンプ30が作動すると、冷却液が循環し始める。
【0029】
ここで、具体的に、冷却液の流れを説明する。
循環ポンプ30から吐出された冷却液は、ウォータジャケット40内、すなわち主軸130の前部まわりを通過した後、冷却パイプ50内、すなわち主軸130の後部まわりを通過する。この際、冷却液は、主軸130の回転の際に生じる主軸130まわりの熱を奪う。この後、冷却液は、流量計60を通過し、ラジエータ21内で放熱冷却されてタンク10に流入する。そして、タンク10から流出した冷却液は、循環ポンプ30内に吸入され、再び吐出される。
【0030】
上述のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)工作機械に取り付けられて加工工具(工具ホルダ101)に駆動力を伝達するアタッチメント100には、冷却装置1が設けられているので、アタッチメント100を冷却することができる。具体的に、冷却装置1は、循環ポンプ30によりウォータジャケット40および冷却パイプ50とラジエータ21との間で冷却液を循環させ、アタッチメント100の主軸130の回転の際に生じる熱を冷却液で奪い、この冷却液をラジエータ21で放熱冷却しているため、アタッチメント100の主軸130まわり(主軸130および主軸130を支持するベアリング131等)を確実に冷却することができる。
また、アタッチメント100自体に冷却装置1を取り付けているから、アタッチメント100を工作機械から着脱する場合に、冷却装置1とアタッチメント100との接続を行わなくてもよい。
【0031】
(2)アタッチメント100の動力伝達機構140は、増速手段を含んで構成され、この増速手段によって、入力軸120の回転数に対して主軸130の回転数を増速している。主軸130の回転数が高く、主軸130の回転時では、高い熱を発生するアタッチメント100に、冷却装置1を設けることで、冷却装置1をより効果的に利用できる。
特に、大型の工作機械において、アタッチメント100を用いれば、小径穴加工(ドリル、リーマ、エンドミル加工等)を高回転で行え、生産性を向上させることができる。
【0032】
(3)冷却液を冷却する冷却ファン22は、アタッチメント100内部の動力で回転するから、冷却ファン22の駆動力を、アタッチメント100外部の駆動源から得る必要がない。従って、冷却ファン22とアタッチメント100外部の駆動源との接続作業をなくすことができる。また、冷却ファン22を回転させる駆動源をアタッチメント100に別途設けなくともよいので、アタッチメント100を軽量化できる。
また、冷却ファン22は、動力伝達機構140が作動しているとき、つまりアタッチメント100が工作機械に取り付けられて主軸130が回転しているときのみ回転するので、冷却ファン22の作動をON/OFFするスイッチ等を設ける必要もない。
【0033】
(4)循環ポンプ30は、アタッチメント100内部の動力で駆動するから、循環ポンプ30の駆動力を、アタッチメント100外部の駆動源から得る必要がない。このため、循環ポンプ30とアタッチメント100外部の駆動源との接続作業をなくすことができる。また、循環ポンプ30に駆動力を与える駆動源をアタッチメント100に別途設けなくともよいので、アタッチメント100を軽量化できる。
また、循環ポンプ30は、冷却ファン22(動力伝達機構140)が作動しているとき、つまりアタッチメント100が工作機械に取り付けられて主軸130が回転しているときのみ駆動するので、循環ポンプ30の作動をON/OFFするスイッチ等を設ける必要もない。
【0034】
[第2実施形態]
次に、図5ないし図7に基づいて、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、以下の点で前述の第1実施形態と異なる。
アタッチメント100Aについては、動力伝達機構160が、入力軸120の駆動力を、入力軸120に対して直交配置された主軸130Aへと伝達している点が第1実施形態と相違する。
具体的に、動力伝達機構160は、入力軸120の内端側に固定された第1歯車161と、本体ケース110に回転自在に支持されるとともに一端側に第1歯車161と噛合する第2歯車162が設けられかつ他端側に第3歯車163が設けられた第1回転軸167と、本体ケース110に回転自在に支持されるとともに一端側に第3歯車163と噛合する第4歯車164が設けられかつ他端側に第5歯車165が設けられた第2回転軸168と、主軸130の内端側に設けられかつ第5歯車165に噛合する第6歯車166とを備えている。なお、第1回転軸167および第2回転軸168は、それぞれベアリング167A,168Aによって回転支持されている。
【0035】
ここで、第1歯車161は、内歯車であり、第2〜第4歯車162〜164は、外歯車であり、第5および第6歯車165,166は、かさ歯車である。また、主軸130Aは、入力軸120、第1回転軸167および第2回転軸168に対して直交配置されている。つまり、工作機械の本体主軸の軸方向と、アタッチメント100Aの主軸130Aの軸方向とは、互いに直交している。なお、このようなアタッチメント100Aにおいても、各歯車161〜166の歯数を適宜設定することで、入力軸120の回転数に対して主軸130Aの回転数を増速することができる。
【0036】
冷却装置1Aについては、冷却液が主軸130Aの後部(加工工具が保持されない側)まわりを冷却してから、前部(加工工具が保持される側)まわりを冷却する点が第1実施形態と相違する。
具体的に、第1実施形態の冷却装置1と同様に、主軸130Aの前部の位置に対応した本体ケース110Aの外周には、ウォータジャケット40Aが設けられ、冷却液が主軸130Aの前部まわりに供給可能とされている。一方、主軸130Aの後部では、冷却パイプ50Aが設けられ、冷却液が主軸130Aの後部まわりに供給可能とされている。ここで、冷却パイプ50Aは、ウォータジャケット40Aに接続されており、冷却パイプ50A内を通過した冷却液がウォータジャケット40Aを通過するようになっている。なお、上述した以外の冷却装置1Aおよびアタッチメント100Aの構成および作用は、第1実施形態の冷却装置1およびアタッチメント100の構成および作用と同一なので、それらには同一符号を付して説明を省略する。
【0037】
このような本実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)〜(4)に加えて、以下の効果がある。
(5)主軸130Aが入力軸120に対して直交配置されているため、工作機械の本体主軸に対して加工工具にアングルをつけることができ、加工対象物を様々な方向から切削加工できる。また、このようなアタッチメント100Aと、第1実施形態のアタッチメント100とを併用すれば、加工対象物の段取り替えをせずに様々な加工を施すことができる。
【0038】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良は、本発明に含まれるものである。
たとえば、前記各実施形態では、冷却液により、主軸130,130Aの前部まわりおよび後部まわりのみを冷却していたが、これに限らず、主軸130,130Aまわり全体を冷却してもよく、また、入力軸120まわり(入力軸120および入力軸120を回転支持するベアリング121等)を冷却してもよく、あるいは、動力伝達機構140,160まわり(各回転軸147,148,167,168およびこれら回転軸147,148,167,168を支持するベアリング147A,148A,167A,168A等)をも冷却してもよく、要するに、主軸130,130Aの回転の際に高熱が発生する箇所を冷却すればよい。特に、伝熱部としてのウォータジャケット等を動力伝達機構140,160まわりにも配置することで、動力伝達機構140,160まわりで生じる熱を冷却液に伝熱できる。このようにして動力伝達機構140,160まわりを確実に冷却すれば、アタッチメント100,100Aの焼付きをより効果的に防止できる。
【0039】
【発明の効果】
本発明のアタッチメントの冷却装置および冷却方法によれば、工作機械におけるアタッチメントを、効率よく冷却できるという効果がある。また、本願発明の構成により、大型の工作機械において、小径穴加工を高回転で行え、生産性を大幅に向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る冷却装置およびアタッチメントを示す側面図である。
【図2】前記実施形態における冷却装置およびアタッチメントを示す背面図である。
【図3】前記実施形態におけるアタッチメントを示す縦断面図である。
【図4】前記実施形態における冷却装置を示す概略構成図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る冷却装置およびアタッチメントを示す側面図である。
【図6】前記実施形態における冷却装置およびアタッチメントを示す背面図である。
【図7】前記実施形態におけるアタッチメントを示す縦断面図である。
【符号の説明】
1,1A 冷却装置
20 熱交換装置
22 冷却ファン
30 循環ポンプ
40,40A 伝熱部であるウォータジャケット
50,50A 伝熱部である冷却パイプ
100,100A アタッチメント
120 入力軸
130,130A 主軸
140,160 動力伝達機構

Claims (6)

  1. 工作機械の本体主軸に取り付けられて駆動力が入力される入力軸と、前記駆動力によって回転されかつ加工工具が取り付けられる主軸と、前記入力軸と前記主軸との間で前記駆動力を伝達する動力伝達機構とを備えたアタッチメントの冷却装置であって、
    前記主軸の回転の際に生じる熱を冷却液に伝熱する伝熱部と、前記アタッチメントに取り付けられかつ前記冷却液を放熱冷却する熱交換装置と、前記アタッチメントに取り付けられかつ前記伝熱部と前記熱交換装置との間で前記冷却液を循環させる循環ポンプとを備え、前記循環ポンプは、前記アタッチメント内部の動力によって駆動されることを特徴とするアタッチメントの冷却装置。
  2. 請求項1に記載のアタッチメントの冷却装置において、前記熱交換装置は、前記冷却液を冷却する冷却ファンを有し、この冷却ファンは、前記アタッチメント内部の動力で回転されることを特徴とするアタッチメントの冷却装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のアタッチメントの冷却装置において、前記伝熱部は、前記主軸まわりに配置されていることを特徴とするアタッチメントの冷却装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のアタッチメントの冷却装置において、前記動力伝達機構は、前記入力軸の回転数に対して前記主軸の回転数を増速する増速手段を含んで構成されていることを特徴とするアタッチメントの冷却装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のアタッチメントの冷却装置において、前記伝熱部は、前記動力伝達機構まわりにも配置されていることを特徴とするアタッチメントの冷却装置。
  6. 工作機械本体に接続されて駆動力が入力される入力軸と、前記駆動力によって回転されかつ加工工具が取り付けられる主軸と、前記入力軸と前記主軸との間で駆動力を伝達する動力伝達機構とを備えたアタッチメントの冷却方法であって、
    前記主軸の回転の際に生じる熱を伝熱部で冷却液に伝熱し、
    この冷却液を、前記伝熱部と前記アタッチメントに取り付けた熱交換装置との間で前記入力軸に入力する駆動力を用いて循環させ、前記熱交換装置において放熱冷却させることを特徴とするアタッチメントの冷却方法。
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