JP3484033B2 - 主軸冷却装置 - Google Patents
主軸冷却装置Info
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- JP3484033B2 JP3484033B2 JP02613497A JP2613497A JP3484033B2 JP 3484033 B2 JP3484033 B2 JP 3484033B2 JP 02613497 A JP02613497 A JP 02613497A JP 2613497 A JP2613497 A JP 2613497A JP 3484033 B2 JP3484033 B2 JP 3484033B2
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- Japan
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- cooling liquid
- groove
- diameter hole
- large diameter
- spindle
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工作機械、特にマシ
ニングセンタの主軸のように軸心に工具引上げ用ドロー
バと該ドローバを付勢する複数個の皿ばねとを有する主
軸の冷却装置に関するものである。
ニングセンタの主軸のように軸心に工具引上げ用ドロー
バと該ドローバを付勢する複数個の皿ばねとを有する主
軸の冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工作機械の主軸、特に高速回転す
る主軸は軸受部からの発熱を抑える目的で軸受ハウジン
グの外周に螺旋溝を刻設し、この螺旋溝に冷却油を流す
ことにより軸受を外輪側から冷却する方法が一般に行わ
れている。最近では主軸の高速化が一段と進み、軸受の
内・外輪の温度差による面圧増加が問題になり、軸受を
内輪側からも冷却する方法が開発されている。
る主軸は軸受部からの発熱を抑える目的で軸受ハウジン
グの外周に螺旋溝を刻設し、この螺旋溝に冷却油を流す
ことにより軸受を外輪側から冷却する方法が一般に行わ
れている。最近では主軸の高速化が一段と進み、軸受の
内・外輪の温度差による面圧増加が問題になり、軸受を
内輪側からも冷却する方法が開発されている。
【0003】また、主軸頭のコンパクト化のためモータ
ビルトイン形主軸が増加し、内蔵するモータの発熱を抑
えるためステータ嵌合穴に設けた螺旋溝に冷却油を流す
ことによりモータを外側から冷却する方法が一般に行わ
れている。最近ではビルトインモータの強力化,小形化
が進み、発熱量が多くなったため、ロータ側からもモー
タを冷却する方法が開発されている。
ビルトイン形主軸が増加し、内蔵するモータの発熱を抑
えるためステータ嵌合穴に設けた螺旋溝に冷却油を流す
ことによりモータを外側から冷却する方法が一般に行わ
れている。最近ではビルトインモータの強力化,小形化
が進み、発熱量が多くなったため、ロータ側からもモー
タを冷却する方法が開発されている。
【0004】そこで、軸受とモータとの発熱を抑える目
的で開発された技術に、特開昭64−87130号公報
で公知の主軸内に冷却液を流通させた主軸装置がある。
このものは図2に示すように外部に設けた冷却液源10
1から回転継手102を介してドローバ103の軸心に
設けた冷却液供給用導管104に冷却液を送り込む。導
管104の送り込まれた冷却液の一部は該導管104と
ドローバ103とを半径方向に貫通させた穴105と該
穴105と連通する穴を有するカラー106とを経由し
て、主軸107内にロータ108に接近して穿設させて
いる冷却液戻り管路109に流入し、戻り管路109に
連通する出口穴110から外方向に流出し、冷却液源1
01に回収される。
的で開発された技術に、特開昭64−87130号公報
で公知の主軸内に冷却液を流通させた主軸装置がある。
このものは図2に示すように外部に設けた冷却液源10
1から回転継手102を介してドローバ103の軸心に
設けた冷却液供給用導管104に冷却液を送り込む。導
管104の送り込まれた冷却液の一部は該導管104と
ドローバ103とを半径方向に貫通させた穴105と該
穴105と連通する穴を有するカラー106とを経由し
て、主軸107内にロータ108に接近して穿設させて
いる冷却液戻り管路109に流入し、戻り管路109に
連通する出口穴110から外方向に流出し、冷却液源1
01に回収される。
【0005】更に、導管104に送り込まれた冷却液の
一部は、先端部から半径方向に固定された管路111を
経由し、主軸107前端部の前軸受112内周近くに穿
設されている軸受冷却管路113(往路)に流入し、軸
受冷却液戻り管路114(帰路)を経て外方向に流出
し、やがて冷却液源101に回収されるようにしたもの
である。
一部は、先端部から半径方向に固定された管路111を
経由し、主軸107前端部の前軸受112内周近くに穿
設されている軸受冷却管路113(往路)に流入し、軸
受冷却液戻り管路114(帰路)を経て外方向に流出
し、やがて冷却液源101に回収されるようにしたもの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べた特
開昭64−87130号の主軸内に冷却液を流通させた
主軸装置は、主軸107に穿設した管路109及び11
3,114に冷却液を流して主軸を冷却するものであ
り、主軸そのものに細い長穴を明けることは、高度な技
術と時間とを要し、コスト高になるという問題を有して
いる。本発明は従来の技術の有するこのような問題点に
鑑みなされたものであり、その目的とするところは主軸
中心穴の皿ばね介装用の大径穴に冷却液を循環させるこ
とによって主軸を内側から冷却する、製作容易で安価な
主軸冷却装置を提供しようとするものである。
開昭64−87130号の主軸内に冷却液を流通させた
主軸装置は、主軸107に穿設した管路109及び11
3,114に冷却液を流して主軸を冷却するものであ
り、主軸そのものに細い長穴を明けることは、高度な技
術と時間とを要し、コスト高になるという問題を有して
いる。本発明は従来の技術の有するこのような問題点に
鑑みなされたものであり、その目的とするところは主軸
中心穴の皿ばね介装用の大径穴に冷却液を循環させるこ
とによって主軸を内側から冷却する、製作容易で安価な
主軸冷却装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の主軸冷却装置
は、軸心に工具引上げ用ドローバと該ドローバをばね圧
調整ナットを介して主軸後方に付勢する複数個の皿ばね
とを有する主軸の冷却装置であって、前記ばね圧調整ナ
ットの内径と外径とにそれぞれ冷却液体が軸方向に流動
可能な少なくとも1条の内溝及び外溝と、前記皿ばねの
内径とドローバの外径との間に設けられた軸方向の第1
流路と、前記主軸の中心穴の皿ばね用大径穴と前記皿ば
ね外径との間に設けられた軸方向の第2流路と、前記大
径穴の奥に設けられ前記第1流路と第2流路とを連通す
る少なくとも1条の半径方向の流路と、前記大径穴後端
部から前記ばね力調整ナットの内溝に向けて冷却液体を
噴出するノズルと、該ノズルに冷却液を供給する手段
と、前記大径穴より排出される冷却液体を前記供給手段
の貯蔵タンクに戻すリターン流路とを含んでなり、主軸
中心穴の皿ばね用大径穴に第1流路を往路とし第2流路
を帰路として冷却液体を循環させるようにしたものであ
る。
は、軸心に工具引上げ用ドローバと該ドローバをばね圧
調整ナットを介して主軸後方に付勢する複数個の皿ばね
とを有する主軸の冷却装置であって、前記ばね圧調整ナ
ットの内径と外径とにそれぞれ冷却液体が軸方向に流動
可能な少なくとも1条の内溝及び外溝と、前記皿ばねの
内径とドローバの外径との間に設けられた軸方向の第1
流路と、前記主軸の中心穴の皿ばね用大径穴と前記皿ば
ね外径との間に設けられた軸方向の第2流路と、前記大
径穴の奥に設けられ前記第1流路と第2流路とを連通す
る少なくとも1条の半径方向の流路と、前記大径穴後端
部から前記ばね力調整ナットの内溝に向けて冷却液体を
噴出するノズルと、該ノズルに冷却液を供給する手段
と、前記大径穴より排出される冷却液体を前記供給手段
の貯蔵タンクに戻すリターン流路とを含んでなり、主軸
中心穴の皿ばね用大径穴に第1流路を往路とし第2流路
を帰路として冷却液体を循環させるようにしたものであ
る。
【0008】また、ばね圧調整ナットの内溝は、主軸正
回転で冷却液体を大径穴の奥に向けて送り出す軸流ポン
プとして作用する螺旋溝としたものである。
回転で冷却液体を大径穴の奥に向けて送り出す軸流ポン
プとして作用する螺旋溝としたものである。
【0009】また、大径穴の奥に設けられた半径方向の
流路は冷却液体を第1流路終端部から第2流路の始端部
に向けて送り出す遠心ポンプとして作用する渦巻状を含
む溝としたものである。
流路は冷却液体を第1流路終端部から第2流路の始端部
に向けて送り出す遠心ポンプとして作用する渦巻状を含
む溝としたものである。
【0010】また、第1流路はドローバの皿ばね対向面
に刻設された軸方向の溝としたものである
に刻設された軸方向の溝としたものである
【0011】上述の請求項1乃至4の主軸冷却装置によ
れば、機外に設けられている冷却液供給装置から送り出
される冷却液体(冷却油)を、回転する主軸中心穴の皿
ばね用大径穴に臨む固定部に設けたノズルから、ばね圧
調整ナットの内溝に向けて噴射する。ばね圧調整ナット
の内溝は主軸正回転すなわちエンドミルやフルバック等
工具の切刃が切れ刃として作用する回転方向で、冷却油
を大径穴の奥に送り出す軸流ポンプとして作用する螺旋
溝に形成されているので、該螺旋溝の口元に噴射された
冷却油はこの軸流ポンプの作用で増速されて、ドローバ
の外径に沿って主軸先端側に向け送り出され、ばね圧調
整ナットに続く皿ばねの内径と対向するドローバ外径上
に刻設されている軸方向溝を経由して大径穴の奥に達す
る。
れば、機外に設けられている冷却液供給装置から送り出
される冷却液体(冷却油)を、回転する主軸中心穴の皿
ばね用大径穴に臨む固定部に設けたノズルから、ばね圧
調整ナットの内溝に向けて噴射する。ばね圧調整ナット
の内溝は主軸正回転すなわちエンドミルやフルバック等
工具の切刃が切れ刃として作用する回転方向で、冷却油
を大径穴の奥に送り出す軸流ポンプとして作用する螺旋
溝に形成されているので、該螺旋溝の口元に噴射された
冷却油はこの軸流ポンプの作用で増速されて、ドローバ
の外径に沿って主軸先端側に向け送り出され、ばね圧調
整ナットに続く皿ばねの内径と対向するドローバ外径上
に刻設されている軸方向溝を経由して大径穴の奥に達す
る。
【0012】大径穴の奥の段差端面に介装されているカ
ラーには遠心ポンプとして作用する半径方向の溝が刻設
されており、大径穴の奥に達した冷却油は遠心ポンプの
作用により増速されて折り返し、勢いよく皿ばね外径と
大径穴内壁との隙間からなる第2流路に流れ込み、ばね
圧調整ナット外径上の軸方向溝を経由して大径穴の開放
端から流出する。流出した冷却油はリターン流路を経由
して冷却液供給装置の貯蔵タンクに戻される。
ラーには遠心ポンプとして作用する半径方向の溝が刻設
されており、大径穴の奥に達した冷却油は遠心ポンプの
作用により増速されて折り返し、勢いよく皿ばね外径と
大径穴内壁との隙間からなる第2流路に流れ込み、ばね
圧調整ナット外径上の軸方向溝を経由して大径穴の開放
端から流出する。流出した冷却油はリターン流路を経由
して冷却液供給装置の貯蔵タンクに戻される。
【0013】このように主軸回転による軸流ポンプ力と
遠心ポンプ力とを利用して主軸中心穴の大径穴内に冷却
油を循環させ、主軸を内側から冷却するようにしたの
で、主軸に冷却流路を穿設する難しい工作などの必要の
ない簡素で安価な主軸冷却装置となり、軸受やビルトイ
ンモータを外側から冷却する従来からある比較的簡素で
安価な他の冷却装置と組合せることにより投資効率のよ
い冷却装置を完成させることが可能である。
遠心ポンプ力とを利用して主軸中心穴の大径穴内に冷却
油を循環させ、主軸を内側から冷却するようにしたの
で、主軸に冷却流路を穿設する難しい工作などの必要の
ない簡素で安価な主軸冷却装置となり、軸受やビルトイ
ンモータを外側から冷却する従来からある比較的簡素で
安価な他の冷却装置と組合せることにより投資効率のよ
い冷却装置を完成させることが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図1の
主軸冷却装置の断面図により説明する。マシニングセン
タの主軸頭本体には図示しない前軸受と後軸受2とによ
り主軸3が回転可能に軸承されている。主軸3には軸心
に貫通する中心穴が削設されていて、中心穴の後部は後
述する皿ばね5用の大径穴3aに形成されている。主軸
3の軸方向中央部にはビルトインモータ6のロータ6A
が嵌着され、本体1のロータ6対応位置にステータ6B
が取着されている。
主軸冷却装置の断面図により説明する。マシニングセン
タの主軸頭本体には図示しない前軸受と後軸受2とによ
り主軸3が回転可能に軸承されている。主軸3には軸心
に貫通する中心穴が削設されていて、中心穴の後部は後
述する皿ばね5用の大径穴3aに形成されている。主軸
3の軸方向中央部にはビルトインモータ6のロータ6A
が嵌着され、本体1のロータ6対応位置にステータ6B
が取着されている。
【0015】主軸3の中心穴には工具引上げ用ドローバ
7が軸方向移動可能に挿通されており、ドローバ7の先
端には図示しない工具把持爪が取着され、後端は大径穴
3aより突出し、軸心に切削液流通穴7aが穿設されて
いる。ドローバ7の後部の大径穴対応位置にカラー8と
複数個の皿ばね5とが軸方向移動可能に嵌挿され、皿ば
ね5に続いてばね圧調整ナット9がねじ部7bに螺着さ
れている。前記カラー8,皿ばね5,ばね圧調整ナット
9はすべて大径穴3a内に介装されていて、大径穴3a
奥の段差端面に当接するカラー8の端面には遠心ポンプ
として作用する半径方向の溝8aが複数本渦巻き状又は
放射状に刻設され、皿ばね5の外径と大径穴3aの内壁
との間には冷却油の帰路となる隙間aが形成されてい
る。
7が軸方向移動可能に挿通されており、ドローバ7の先
端には図示しない工具把持爪が取着され、後端は大径穴
3aより突出し、軸心に切削液流通穴7aが穿設されて
いる。ドローバ7の後部の大径穴対応位置にカラー8と
複数個の皿ばね5とが軸方向移動可能に嵌挿され、皿ば
ね5に続いてばね圧調整ナット9がねじ部7bに螺着さ
れている。前記カラー8,皿ばね5,ばね圧調整ナット
9はすべて大径穴3a内に介装されていて、大径穴3a
奥の段差端面に当接するカラー8の端面には遠心ポンプ
として作用する半径方向の溝8aが複数本渦巻き状又は
放射状に刻設され、皿ばね5の外径と大径穴3aの内壁
との間には冷却油の帰路となる隙間aが形成されてい
る。
【0016】更に、ばね圧調整ナット9の大径穴3aの
内壁と対向する外径には冷却油の帰路となる外溝9aが
外周上等間隔かつ軸方向に刻設され、ドローバ7の外径
と対向する内径には軸流ポンプとして作用する螺旋状の
内溝9bが1条又は複数条刻設されている。この螺旋状
の内溝9bは主軸正回転(主軸装着工具の切れ刃が切れ
刃として作用する回転方向)時に冷却油が大径穴3aの
奥に向かって流出する軸流ポンプとして作用するように
構成されており、ばね圧調整ナット9を締め上げること
により工具引上げ力を強くすることができる。
内壁と対向する外径には冷却油の帰路となる外溝9aが
外周上等間隔かつ軸方向に刻設され、ドローバ7の外径
と対向する内径には軸流ポンプとして作用する螺旋状の
内溝9bが1条又は複数条刻設されている。この螺旋状
の内溝9bは主軸正回転(主軸装着工具の切れ刃が切れ
刃として作用する回転方向)時に冷却油が大径穴3aの
奥に向かって流出する軸流ポンプとして作用するように
構成されており、ばね圧調整ナット9を締め上げること
により工具引上げ力を強くすることができる。
【0017】更に、ばね圧調整ナット9にはドローバ7
のねじ7bと螺合する雌ねじの外側に、内周溝9dを介
して螺旋状の内溝9bと連通する冷却油の往路となる穴
9cが円周上等間隔かつ軸方向に穿設されており、ドロ
ーバ7のねじ7bに続く皿ばね5の内径との対向面に円
周上等間隔かつ軸方向に冷却油の往路となる溝7c(第
1流路)が刻設されている。
のねじ7bと螺合する雌ねじの外側に、内周溝9dを介
して螺旋状の内溝9bと連通する冷却油の往路となる穴
9cが円周上等間隔かつ軸方向に穿設されており、ドロ
ーバ7のねじ7bに続く皿ばね5の内径との対向面に円
周上等間隔かつ軸方向に冷却油の往路となる溝7c(第
1流路)が刻設されている。
【0018】主軸頭本体1の後端には油圧シリンダ11
が主軸3と同心に固着されており、油圧シリンダ11の
中空ピストン12の突出端に、ばね圧調整ナットを押圧
してドローバを前進させるための押圧円板13が同心に
締着されている。押圧円板13の中心穴にはドローバ7
の後端部が軸方向移動可能に貫通していて、中心穴のほ
ぼ中央にエアシール用の環状溝13aが刻設され、環状
溝13aにはエア穴13bを介して圧力空気が供給され
るようになっている。
が主軸3と同心に固着されており、油圧シリンダ11の
中空ピストン12の突出端に、ばね圧調整ナットを押圧
してドローバを前進させるための押圧円板13が同心に
締着されている。押圧円板13の中心穴にはドローバ7
の後端部が軸方向移動可能に貫通していて、中心穴のほ
ぼ中央にエアシール用の環状溝13aが刻設され、環状
溝13aにはエア穴13bを介して圧力空気が供給され
るようになっている。
【0019】更に、押圧円板13の先端部は主軸3の大
径穴3aの口元に臨んでいて、大径穴3aの内壁と先端
部外径との間には冷却油の排出路となる隙間bが設けら
れており、隙間bを経由して大径穴3a端から排出され
る冷却油は油溜まりCを経て外部の図示しない冷却油源
の貯蔵タンクに戻されるようになっている。更に押圧円
板13の大径穴3a内に臨む先端面には、ばね圧調整ナ
ット9の内溝9bに向けて冷却液を噴出するためのノズ
ル13cが少なくとも1個開口し、ノズル13cには冷
却油供給穴13dを介して外部の冷却油源より冷却油が
供給されるようになっている。
径穴3aの口元に臨んでいて、大径穴3aの内壁と先端
部外径との間には冷却油の排出路となる隙間bが設けら
れており、隙間bを経由して大径穴3a端から排出され
る冷却油は油溜まりCを経て外部の図示しない冷却油源
の貯蔵タンクに戻されるようになっている。更に押圧円
板13の大径穴3a内に臨む先端面には、ばね圧調整ナ
ット9の内溝9bに向けて冷却液を噴出するためのノズ
ル13cが少なくとも1個開口し、ノズル13cには冷
却油供給穴13dを介して外部の冷却油源より冷却油が
供給されるようになっている。
【0020】続いて本発明の主軸冷却装置の作用を説明
する。主軸回転中は常時外部の図示しない冷却油源より
押圧円板13の供給穴13dに冷却油が供給され、ノズ
ル13cより大径穴内のばね圧調整ナット9の内溝9b
に向けて冷却油が噴出されている。主軸3とともに回転
しているばね圧調整ナット9の内溝9bは、軸流ポンプ
として作用する螺旋溝に形成されているので、内溝9b
の口元に噴射された冷却油は、螺旋溝の側壁に押されて
内周溝9b側に押し出され、ばね圧調整ナット9の穴9
cから流出する。
する。主軸回転中は常時外部の図示しない冷却油源より
押圧円板13の供給穴13dに冷却油が供給され、ノズ
ル13cより大径穴内のばね圧調整ナット9の内溝9b
に向けて冷却油が噴出されている。主軸3とともに回転
しているばね圧調整ナット9の内溝9bは、軸流ポンプ
として作用する螺旋溝に形成されているので、内溝9b
の口元に噴射された冷却油は、螺旋溝の側壁に押されて
内周溝9b側に押し出され、ばね圧調整ナット9の穴9
cから流出する。
【0021】ばね圧調整ナット9の穴9cから流出した
冷却油は、ドローバ7の外径に刻設されている軸方向の
溝7c(往路)を経由して大径穴3aの奥へ向かって流
れ、カラー8に達する。カラー8に達した冷却油は遠心
ポンプとして作用するカラー8端面の半径方向の溝8a
により振り飛ばされるように外方向に押し上げられ、大
径穴3aと皿ばね5との隙間a、及びばね圧調整ナット
9外径上の溝9aからなる帰路を経由して大径穴3aの
口元に達する。こうして大径穴3a内を循環して大径穴
の口元に達した冷却油は、押圧円板13との隙間b経由
して大径穴3a端より外周に向けて振り飛ばされるよう
に排出され、油溜まりcを経て排出口11aより外部の
冷却油源の貯蔵タンクに戻される。
冷却油は、ドローバ7の外径に刻設されている軸方向の
溝7c(往路)を経由して大径穴3aの奥へ向かって流
れ、カラー8に達する。カラー8に達した冷却油は遠心
ポンプとして作用するカラー8端面の半径方向の溝8a
により振り飛ばされるように外方向に押し上げられ、大
径穴3aと皿ばね5との隙間a、及びばね圧調整ナット
9外径上の溝9aからなる帰路を経由して大径穴3aの
口元に達する。こうして大径穴3a内を循環して大径穴
の口元に達した冷却油は、押圧円板13との隙間b経由
して大径穴3a端より外周に向けて振り飛ばされるよう
に排出され、油溜まりcを経て排出口11aより外部の
冷却油源の貯蔵タンクに戻される。
【0022】
【発明の効果】本発明の主軸冷却装置は上述のとおり構
成されているので、次に記載する効果を奏する。主軸軸
心の大径穴内に介装されているばね圧調整ナットの内溝
に向けて冷却油源から供給される冷却油を噴出し、内溝
の軸流ポンプ作用と、大径穴後端の半径方向溝の遠心ポ
ンプ作用とにより、大径穴内に冷却油を循環させて主軸
を内側から冷却するようにしたので、主軸自体に冷却油
流通穴を穿設することのない簡素で安価な構造で、主軸
を内側から冷却することが可能となり、主軸軸受やビル
トインモータを外側から冷却する公知の冷却装置等と併
用することで経済的に主軸の温度上昇及び熱変位を防止
することが可能になり、より高速回転を実現することが
できる。
成されているので、次に記載する効果を奏する。主軸軸
心の大径穴内に介装されているばね圧調整ナットの内溝
に向けて冷却油源から供給される冷却油を噴出し、内溝
の軸流ポンプ作用と、大径穴後端の半径方向溝の遠心ポ
ンプ作用とにより、大径穴内に冷却油を循環させて主軸
を内側から冷却するようにしたので、主軸自体に冷却油
流通穴を穿設することのない簡素で安価な構造で、主軸
を内側から冷却することが可能となり、主軸軸受やビル
トインモータを外側から冷却する公知の冷却装置等と併
用することで経済的に主軸の温度上昇及び熱変位を防止
することが可能になり、より高速回転を実現することが
できる。
【図1】本発明の主軸冷却装置の断面図である。
【図2】従来の技術の主軸内に冷却液を流通させる主軸
装置の断面図である。
装置の断面図である。
1 主軸頭本体 2 軸受
3 主軸 6 ビルトインモータ
7 ドローバ 7c 冷却油流通用溝(第1
流路) 8 カラー 8a 半径方向溝 9 ばね圧調整ナット 9a 外溝 9b 内溝 11 油圧シリンダ 11a 排出口 12 ピストン 13 押圧円板 13c ノズル a 隙間(第2流路) b 隙間 c 油溜まり
流路) 8 カラー 8a 半径方向溝 9 ばね圧調整ナット 9a 外溝 9b 内溝 11 油圧シリンダ 11a 排出口 12 ピストン 13 押圧円板 13c ノズル a 隙間(第2流路) b 隙間 c 油溜まり
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フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平4−57650(JP,A)
特開 昭64−92048(JP,A)
特開 昭64−87130(JP,A)
特開 昭62−44350(JP,A)
実開 昭62−35751(JP,U)
実開 昭58−17947(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B23Q 11/12
Claims (4)
- 【請求項1】 軸心に工具引上げ用ドローバと該ドロー
バをばね圧調整ナットを介して主軸後方に付勢する複数
個の皿ばねとを有する主軸の冷却装置であって、前記ば
ね圧調整ナットの内径と外径とにそれぞれ冷却液体が軸
方向に流動可能な少なくとも1条の内溝及び外溝と、前
記皿ばねの内径とドローバの外径との間に設けられた軸
方向の第1流路と、前記主軸の中心穴の皿ばね用大径穴
と前記皿ばね外径との間に設けられた軸方向の第2流路
と、前記大径穴の奥に設けられ前記第1流路と第2流路
とを連通する少なくとも1条の半径方向の流路と、前記
大径穴後端部から前記ばね力調整ナットの内溝に向けて
冷却液体を噴出するノズルと、該ノズルに冷却液を供給
する手段と、前記大径穴より排出される冷却液体を前記
供給手段の貯蔵タンクに戻すリターン流路とを含んでな
り、主軸中心穴の皿ばね用大径穴に第1流路を往路とし
第2流路を帰路として冷却液体を循環させるようにした
ことを特徴とする主軸冷却装置。 - 【請求項2】 ばね圧調整ナットの内溝は主軸正回転で
冷却液体を大径穴の奥に向けて送り出す軸流ポンプとし
て作用する螺旋溝である請求項1に記載の主軸冷却装
置。 - 【請求項3】 大径穴の奥に設けられた半径方向の流路
は冷却液体を第1流路終端部から第2流路の始端部に向
けて送り出す遠心ポンプとして作用する渦巻状を含む溝
である請求項1又は2に記載の主軸冷却装置。 - 【請求項4】 第1流路はドローバの皿ばね対向面に刻
設された軸方向の溝である請求項1又は2或いは3に記
載の主軸冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02613497A JP3484033B2 (ja) | 1997-01-24 | 1997-01-24 | 主軸冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02613497A JP3484033B2 (ja) | 1997-01-24 | 1997-01-24 | 主軸冷却装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10202466A JPH10202466A (ja) | 1998-08-04 |
JP3484033B2 true JP3484033B2 (ja) | 2004-01-06 |
Family
ID=12185094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02613497A Expired - Fee Related JP3484033B2 (ja) | 1997-01-24 | 1997-01-24 | 主軸冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3484033B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4295898B2 (ja) * | 2000-05-26 | 2009-07-15 | コマツ工機株式会社 | アタッチメントの冷却装置および冷却方法 |
-
1997
- 1997-01-24 JP JP02613497A patent/JP3484033B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10202466A (ja) | 1998-08-04 |
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