JPH0957573A - 液体タービン内蔵工具ホルダー及びこのホルダーに使用される液体の循環方法 - Google Patents

液体タービン内蔵工具ホルダー及びこのホルダーに使用される液体の循環方法

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JPH0957573A
JPH0957573A JP7212099A JP21209995A JPH0957573A JP H0957573 A JPH0957573 A JP H0957573A JP 7212099 A JP7212099 A JP 7212099A JP 21209995 A JP21209995 A JP 21209995A JP H0957573 A JPH0957573 A JP H0957573A
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JP
Japan
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liquid
holder
tool
turbine
filter
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Application number
JP7212099A
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English (en)
Inventor
Shuji Ueda
修司 植田
Ikuo Fujimori
郁夫 藤森
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Nippon Steel Texeng Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Koki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具及び被加工部に供給される液体を駆動
源とする液体タービンを内蔵し、このタービンの駆動に
使用した液体によって、ホルダー本体及び軸受の発熱を
抑えると共に、軸受の潤滑剤として供せしめ、またこの
使用済み液体をホルダー先端から噴射させることによっ
て工具の冷却と切屑や切粉の排出を行わせるようした液
体タービン内蔵工具ホルダーを提供する。 【解決手段】 工作機械MCの主軸Sに取り付けられる
ホルダー本体2の内部に、軸受5,6を介してホルダー
本体2に支持される工具回転軸7と、工具回転軸7を駆
動する液体タービン8と、タービン室9からホルダー本
体2内部を貫通してその先端に開口する主通液路10及
びタービン室9から軸受5,6を通ってホルダー本体2
の先端に開口する副通液路11とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体タービンを内
蔵した工具ホルダー及びこのホルダーに使用される液体
の循環方法に関する。
【0002】
【従来の技術】マシニングセンタ等工作機械の主軸を高
速で回転させようとした場合、主軸の外周の直径により
最高回転数に限界がある。一般的にdN値(主軸の軸受
の内径d×回転数)は200万が限界とされ、この限界
値を出すために軸受の接触摩擦抵抗を減らしたり、高速
回転時に発生する熱を抑えたり、熱変位による主軸の伸
びを制御したりする必要があり、そのため主軸の取付構
造が非常に複雑となる問題がある。
【0003】そこで、上記のように工作機械の主軸その
もので高速回転を求めるのではなく、低速回転仕様の主
軸に増速機構を備えた高速回転ホルダーを取り付けて、
主軸の回転数を数倍に増速したり、あるいは主軸を停止
させた状態で、エアタービン、油圧タービンまたは高周
波モーターを内蔵した工具ホルダーを主軸に取り付ける
ことによって、高速回転を得る方法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように低速回転
仕様の主軸に高速回転ホルダーを取り付けて使用する場
合、増速機構を備えた工具ホルダーは、摩擦伝動による
ため、発熱が多い上に振動が激しく、切削加工精度上問
題がある。また、エアタービン内蔵の工具ホルダーは、
エアを駆動源としているため、十分なトルクが得られ
ず、また油圧タービン内蔵の工具ホルダーでは油を回収
するための配管が必要となる。また、高周波モーター内
蔵の工具ホルダーでは、給電用の配線が必要となるが、
一般的にはこの配線のためにATC(自動工具交換装
置)が使用し難いという問題がある。
【0005】一方、上記のような工具ホルダーの使用に
おいて、工具の冷却と切屑や切粉を排出させるためにク
ーラントを工具及び被加工部に供給する必要があるが、
従来のタービン内蔵工具ホルダーでは、タービン駆動用
流体として上記クーラントとは別のエアまたは油が使用
され、然るにホルダー本体内にはタービン駆動用流体と
してのエアまたは油の流通路が設けられていることか
ら、上記クーラント供給用の通路をホルダー本体内に設
けるのが困難となり、そのためクーラント供給用の配管
設備をホルダー本体とは別個に設ける必要があって非常
に面倒となる。また、工具回転軸とホルダー本体との間
に介在する軸受も相当に発熱するため、この軸受を冷却
したり、軸受に潤滑油を頻繁に供給する必要があるが、
従来のタービン内蔵工具ホルダーにあっては、軸受を冷
却する手段がないため、軸受が早期に損傷し易く、また
潤滑油を供給するときはホルダーの回転を停止させなけ
ればならず、作業能率の低下を来している。
【0006】本発明は、上記のような課題に鑑み、工具
及び被加工部に噴射供給される液体(クーラント)を駆
動源とする液体タービンを工具ホルダーに内蔵し、この
タービンの駆動に使用した液体によって、ホルダー本体
及び軸受の発熱を抑えると共に、軸受の潤滑剤として供
せしめ、またこの使用済み液体を工具ホルダーの先端か
ら噴射させることによって工具の冷却と切屑や切粉の排
出を行わせるようした液体タービン内蔵工具ホルダーを
提供するものである。更に本発明は、上記工具ホルダー
に使用した液体を回収すると共に、この液体を、軸受に
悪影響を及ぼすことのないように濾過して再び工作機械
の主軸側から工具ホルダーに供給するようにした使用液
体の循環方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
液体タービン内蔵工具ホルダーは、基端側シャンク部3
が工作機械MCの主軸Sに取り付けられるホルダー本体
2の内部に、軸受5,6を介してホルダー本体2に回転
可能に支持される工具回転軸7と、該工具回転軸7を駆
動する液体タービン8と、該タービン8のタービン室9
からホルダー本体2内部を貫通してその先端に開口する
主通液路10及びタービン室9から軸受5,6を通って
ホルダー本体2の先端に開口する副通液路11とを設
け、前記タービン室9に加圧液体を供給するようにした
ものである。
【0008】請求項2は、請求項1に記載の液体タービ
ン内蔵工具ホルダーにおいて、ホルダー本体2のシャン
ク部3側にタービン室9と連通する中央孔部16をホル
ダーの中心軸に沿って設け、該中央孔部16に工作機械
MCの主軸S側から液体を供給するようにしたものであ
る。
【0009】請求項3は、請求項1に記載の液体タービ
ン内蔵工具ホルダーにおいて、ホルダー本体2のマニピ
ュレータ用把持部4内端面に開口する通液路36をター
ビン室9に連通するように設け、該通液路36に工作機
械MCの主軸S側から液体を供給するようにしたもので
ある。
【0010】請求項4は、請求項1に記載の液体タービ
ン内蔵工具ホルダーにといて、ホルダー本体2を回転可
能に支持する支持部材38に通液路39を設けると共
に、この通液路39とタービン室9とに通じる通液路4
0をホルダー本体2に設け、前記支持部材38側の通液
路39に工作機械MCの固定部材42側から液体を供給
するようにしたものである。
【0011】請求項5に係る液体の循環方法は、請求項
1〜4のいずれかに記載の液体タービン内蔵工具ホルダ
ー1を工作機械MCの主軸Sに取り付け、ホルダー本体
2の先端部に工具19を保持して加工を行うにあたり、
工具ホルダー1内部を通過して工具側に放出される液体
をタンク22で受容し、このタンク22内の液体を濾過
機24へ送って濾過し、この濾過した液体を工作機械M
C側に圧送して、工作機械MC側から再びホルダー本体
2内部に供給するようにしたものである。
【0012】請求項6は、請求項5に記載の工具ホルダ
ーに使用される液体の循環方法において、濾過機24に
より濾過した液体をクーラー34によって冷却するよう
にしたものである。
【0013】請求項7は、請求項5または6に記載の工
具ホルダーに使用される液体の循環方法において、濾過
機24により濾過した液体を必要に応じてタンク22に
戻すようにしたものである。
【0014】請求項8は、請求項5〜7に記載の工具ホ
ルダーに使用される液体の循環方法において、工具ホル
ダーの内部を通過して工具19側に放出される液体を、
タンク22に隣接して設けたチップ搬出用コンベア26
の搬入端部上に投下し、該コンベア26によって液体中
の切屑をタンク22の外へ搬出するようにしたものであ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る工具ホルダー
1を示したもので、この工具ホルダー1は中空状のホル
ダー本体2を有し、このホルダー本体2の基端側に、工
作機械MCの主軸Sに取り付けられるテーパ状シャンク
部3とマニピュレータ用把持部4とが同軸状に連設され
ている。この工具ホルダー1の内部には、軸受5,6を
介してホルダー本体2に回転可能に支持された工具回転
軸7と、この工具回転軸7を駆動する液体タービン8
と、この液体タービン8のタービン室9からホルダー本
体2内部を貫通してその先端に開口する主通液路10及
び上記タービン室9から軸受5,6を通ってホルダー本
体2の先端に開口する副通液路11とが設けられてい
る。
【0016】液体タービン8は、タービン室9内におい
て工具回転軸7の後端部に一体的に取り付けられた複数
枚の羽根12を備えたなるもので、タービン室9内に供
給される高圧の液体によって羽根12が回転され、この
羽根12の回転により工具回転軸7が回転駆動されるよ
うになっている。尚、このタービン8は、0.5MPa
以上の圧力液体で作動することができる。主通液路10
は、ホルダー本体2の先端側に周方向に所定間隔をおい
て複数形成され、各主通液路10はホルダー本体2を軸
方向に貫通し、その先端部に液体噴射口13を形成して
いる。副通液路11は、ホルダー本体2の先端側内周面
と工具回転軸7の外周面との間で先後両軸受5,6を通
ってタービン室9から主通液路10先端の液体噴射口1
3に通じるように形成される。
【0017】また、ホルダー本体2の内部には、前記タ
ービン室9の後端壁を形成する隔壁板14aとこれに重
合する支持板14bとが配設されていて、これらの板1
4a,14bには両板14a,14bを軸方向に貫通す
る連通孔15が周方向に間隔をおいて複数設けられ、ま
たホルダー本体2内部のシャンク部3側には中央孔部1
6がホルダー本体2の中心軸に沿って形成され、この中
央孔部16は、上記支持板14の後面側に形成された径
大孔部17及び上記各連通孔15を介して前記タービン
室9と連通している。中央孔部16の後端部にはプルボ
ルト18が螺合されている。
【0018】上記ホルダー本体2内に挿入された工具回
転軸7の先端部には、ドリル等の工具19を挟持固定す
るチャック20が、工具回転軸7と一体回転可能に取り
付けられている。
【0019】上記工具ホルダー1の使用によるワークW
の切削加工にあたって、ホルダー本体2内部への液体、
即ちクーラントの供給は、図1に概略的に示される液体
循環装置21によって行われる。即ち、図1の液体循環
装置21は、タンク22と濾過機24とを管路aで接続
すると共に、濾過機24と工作機械MC側とを管路bで
接続し、管路aに低圧側ポンプ23を、また管路bに高
圧側ポンプ25をそれぞれ介設したもので、この液体循
環装置21の使用にあっては、タンク22内のクーラン
トAを低圧側ポンプ23で吸い上げて濾過機24へ送
り、この濾過機24で濾過したクーラントAを高圧側ポ
ンプ25により工作機械MC側へ圧送し、この高圧クー
ラントAをホルダー本体2の中央孔部16からタービン
室9内に供給するようになっている。この液体循環装置
21の更に詳細な構造を図2に示しており、これについ
ては以下に詳述する。
【0020】次に、上述した工具ホルダー1の使用方法
と、液体循環装置21の使用によるクーラントAの循環
方法について、図1及び図2を参照して説明する。
【0021】前記のように工作機械MC側に圧送された
高圧のクーラントAは、主軸S内部を通ってホルダー本
体2の中央孔部16からタービン室9に入り、液体ター
ビン8を駆動して、工具回転軸7を高速回転させ、それ
により工具19を回転させて切削加工を行わせる。こう
して液体タービン8を駆動した後のクーラントAは、タ
ービン室9から主通液路10を通って、ホルダー本体2
先端の液体噴射口13より工具19側に噴出される一
方、一部のクーラントAはタービン室9から副通液路1
1を通過して上記液体噴射口13より主通液路10側の
クーラントAと共に工具19側に噴出される。
【0022】しかして、上記のようにクーラントAが主
通液路10を通過することにより、ホルダー本体2は、
発熱を抑えられて熱変位の少ない高精度のホルダー本体
2となる。また、クーラントAが副通液路11を通過す
ることにより、軸受5,6の発熱を抑えると共に、この
クーラントAが軸受5,6の潤滑剤として機能すること
ができる。更に、上記主通液路10及び副通液路11を
通過して上記液体噴射口13から工具19側に噴射され
るクーラントAは、工具19を冷却すると共に、切屑
(チップ)や切粉(切屑より細かい粉状の物)を搬送排
出する役割を果たすことができる。
【0023】上記のようにホルダー本体2の内部を通過
してその先端部から放出されるクーラントAは、切屑や
切粉と共に、図2に示されるようにタンク22の一端部
に隣接して設置されたチップ搬出用コンベア26の搬入
端部上に落下し、クーラントA中の切屑(チップ)T
は、このコンベア26によりタンク22の外へ搬出され
て、キャスター27a付きのチップ収容バケット27に
投下収容される。このバケット27に液体が溜まったと
きは、排出用バルブ28を開けて適宜排出させることが
できる。上記チップ搬出用コンベア26は、スクレーパ
タイプのコンベアであって、図2の矢印で示される方向
に駆動されるようになっているが、同図の矢印方向と逆
方向に駆動されるヒンジタイプのコンベアを使用するこ
ともできる。また、タンク22と上記コンベア26との
間には図示のような仕切板29が設けてあって、この仕
切板29の上を液が通るようになっているため、タンク
22側に切屑等が入り込むことはない。
【0024】上記タンク22内のクーラントAは、管路
aを通じて低圧側ポンプ23(例えば0.4〜0.5M
Pa)により吸い上げて濾過機24に送り、この濾過機
24のフィルター(図示せず)によって3μm以下に濾
過することができる。しかして、濾過機24のフィルタ
ーに引っ掛かった切粉は、濾過機24のドレン口30と
ドレン管路cとの間に介設されたドレンバルブ31をモ
ーター32で開弁操作することによって、ドレン管路c
を通じてチップ搬出用コンベア26の搬入端部上に落下
させ、タンク22の外へ搬出させることができる。この
ドレン操作は、ドレンバルブ31を上記モーター32に
より例えば1〜2時間に1回開弁操作するような装置に
よって自動的に行わせるものとし、それによって濾過機
24のフィルターを保護する。但し、高圧側ポンプ25
の作動中は、ドレンバルブ31は開かないものとする。
【0025】上記濾過機24を通過したクーラントA
は、管路bの途中に設けた流量計33に通し、流量の管
理を行う。この流量計33を見て、流量が少なくなった
時は、フィルターが詰まり出したために通過する液量が
少なくなったと判断できるから、それによりフィルター
の交換時期を知ることができる。但し、本実施例で使用
される濾過機24は、長期に亘って使用しても、流量及
びフィルター圧力共にさほど変化がなく、コンタミネー
ションコントロール量(通常、コンタミ量と呼ばれる)
も、100cc中に0.7〜1.0mgと非常に少ない
ものである。
【0026】上記流量計を通過したクーラントAは、ク
ーラー34に通して適温に冷却し、この冷却したクーラ
ントAは、高圧側ポンプ25(例えば6〜7MPa)に
よって工作機械MC側に送給する。この場合、高圧側ポ
ンプ25が作動していないときはクーラントAがタンク
22に戻るように、管路bの途中から三方弁35を介し
て管路dが分岐配管され、それによりタンク22内の温
度も一定に保たれる。また、上記管路dによってクーラ
ントAをタンク22内に戻すとき、この管路dの排出口
を図2の矢印で示すようにチップ搬出用コンベア26側
に向けるように設置することによって、タンク22内に
液の流れを形成し、それによりタンク22内の液を拡散
して温度を一定に保つことができると共に、チップ搬出
用コンベア26側よりタンク22側に入り込んできた細
かい切粉等を押し出すことができる。この押し出された
切粉等は、濾過機24に吸い上げられ、フィルターに引
っ掛かった後、上記ドレン管路cでチップ搬出用コンベ
ア26に戻り、バケット27に排出されることになる。
【0027】上述のように、液体循環装置21の使用に
より、クーラントAを、タンク22と濾過機24と工作
機械MCとの間で循環させるようにすることによって、
切削加工中に工具ホルダー1から放出される使用済みク
ーラントAを何回も使用することができ、極めて経済的
である上、濾過機24により、使用済のクーラントAに
含まれる切屑(チップ)及び細かい切粉等をも除去し
て、このクーラントAを50μm以下に濾過することが
可能であるため、液体タービン8を保護できることはも
ちろん、ホルダー本体2と工具回転軸7との間に介設さ
れた軸受5,6の機能を損なうことがなく且つそれを保
護することができる。
【0028】また、濾過機24により濾過したクーラン
トAをクーラー34によって冷却するようにしているた
め、工具ホルダー1に対して常に一定温度の液体を供給
することができ、クーラントとしての機能を十分に発揮
させることができる。そして、濾過機24により濾過し
たクーラントAは、必要に応じてタンク22に戻すよう
にしているため、タンク22内の温度も一定に保つこと
ができる。また、工具ホルダー1から放出されるクーラ
ントAをチップ搬出用コンベア26上に落下し、該コン
ベア26によって切屑をタンク22の外へ搬出するよう
にしているため、特に濾過機24のフィルターを保護す
ることができる。
【0029】また、前記工具ホルダー1にあっては、工
具19に与える回転数は、液体タービン8の回転数、
液体タービン8の回転数+工作機械主軸Sの回転数、
及び液体タービン8の回転数−工作機械主軸Sの回転
数、の3種類となり、幅広い回転数を得ることができ
る。また、このタービン8が液体を駆動源とするため、
振動が少ない上に、大きなトルクが得られ、またエアタ
ービンに使用されるような減速装置が不要となる。
【0030】図1に示した工具ホルダー1では、ホルダ
ー本体2のシャンク部3側にタービン室9と連通する中
央孔部16をホルダー1の中心軸に沿って設け、該中央
孔部16に工作機械の主軸S内部から液体、即ちクーラ
ントAを供給するようにしたスピンドルスルー(センタ
ースルー)タイプの液体供給方式を採用しているが、図
3に示す工具ホルダー41のように、回転支柱本体17
のマニピュレータ把持部4の内端面に開口する通液路3
6を液体タービン8のタービン室9に連通するように設
け、しかして工作機械主軸Sに軸方向に設けられた通液
路37から上記通液路36にクーラントAを供給する端
面スルータイプの液体供給方式を採用してもよい。ある
いはまた、図4に示す工具ホルダー51のように、ホル
ダー本体2を回転可能に支持する支持部材38に通液路
39を設けると共に、この通液路39と液体タービン8
のタービン室9とに通じる通液路40をホルダー本体2
に設け、しかして上記支持部材38側の通液路39に、
工作機械の固定部材42側に設けた通液路43からクー
ラントAの供給を行うサイドスルータイプの液体供給方
式を採用すれば、上記スピンドルスルータイプを採用で
きない工作機械でも、本発明の工具ホルダー1を使用し
て高速回転を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る工具ホルダーに
よれば、工具及びその被加工部の冷却と切屑や切粉の排
出とを行うのに使用される液体(クーラント)を駆動源
とした液体タービンを内蔵しているため、高トルクが得
られると共に、発熱及び振動が少なく、精度の良い加工
を行うことができ、また内部構造が複雑化せず、製作も
容易となる。
【0032】そして、タービン室からの液体が主通液路
を通過することにより、ホルダー本体の発熱が抑えら
れ、熱変位の少ない高精度のホルダーが得られる。ま
た、上記液体が副通液路を通過することによって、軸受
の発熱が抑えられると共に、この液体が軸受の潤滑剤と
して機能し、軸受に対し特別に潤滑油を供給する必要が
ない。更に、上記主通液路及び副通液路を通過してホル
ダー本体の先端から噴射される液体によって、工具の冷
却と切屑や切粉の排出を行わせることができる。従っ
て、この工具ホルダーによれば、dN値の低い高剛性の
マシニングセンタ等の工作機械により高速回転加工を行
うことができ、また回転工具を持たない工作機械でも、
例えば旋盤のようにクーラントを使用している機械であ
れば、高速回転工具のホルダーとして使用することがで
きる。
【0033】請求項2のように、ホルダー本体のシャン
ク部側にタービン室と連通する中央孔部をホルダーの中
心軸に沿って設け、該中央孔部に工作機械の主軸内部か
ら液体を供給するスピンドルスルータイプの供給方式を
採用すれば、タービン室内への圧力液体の供給が簡単と
なる。また、請求項3や請求項4のような所謂端面スル
ータイプやサイドスルータイプの供給方式を採用するこ
とにより、上記スピンドルスルータイプが適用できない
工作機械でも、本発明の工具ホルダーを使用して高速回
転を得ることができる。
【0034】請求項5に係る液体循環方法によれば、加
工中に工具ホルダーから放出される使用済みの液体を何
回も繰り返し使用することができるから、極めて経済的
であると共に、濾過機によって使用済み液体を十分に濾
過できるため、液体タービンを保護できることはもちろ
ん、ホルダー本体と工具回転軸との間に介設された軸受
の機能を損なうことなくそれを保護し、長期に亘る使用
が可能となる。
【0035】請求項6によれば、濾過機により濾過した
液体をクーラーによって冷却するため、工具ホルダーに
対して常に一定温度の液体を供給することができ、クー
ラントとしての機能を十分に発揮させることができる。
【0036】また、請求項7によれば、濾過機により濾
過した液体を必要に応じてタンクに戻すようにしている
ため、タンク内の温度も一定に保つことができる。
【0037】請求項8によれば、工具ホルダーから放出
される液体をチップ搬出用コンベア上に投下し、該コン
ベアによって上記液体中に含まれる切屑(チップ)をタ
ンクの外へ搬出するようにしているため、その切屑がポ
ンプや濾過機に入り込むことがなく、それにより使用寿
命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る液体タービン内蔵工具ホルダー
の一部断面正面図である。
【図2】 本発明に係る液体循環方法を実施するための
装置を示す全体概略説明図である。
【図3】 端面スルータイプの液体供給方式を有する工
具ホルダーを示す一部断面正面図である。
【図4】 サイドスルータイプの液体供給方式を有する
工具ホルダーを示す一部断面正面図である。
【符号の説明】
1 工具ホルダー 2 ホルダー本体 3 シャンク部 4 マニピュレータ用把持部 5 軸受 6 軸受 7 工具回転軸 8 液体タービン 9 タービン室 10 主通液路 11 副通液路 12 タービンの羽根 16 中央孔部 19 工具 20 チャック 21 液体循環装置 22 タンク 23 低圧側ポンプ 24 濾過機 25 高圧側ポンプ 26 チップ搬出用コンベア 34 クーラー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基端側シャンク部が工作機械の主軸に取
    り付けられるホルダー本体の内部に、軸受を介してホル
    ダー本体に回転可能に支持される工具回転軸と、該工具
    回転軸を駆動する液体タービンと、該タービンのタービ
    ン室からホルダー本体内部を貫通してその先端に開口す
    る主通液路及びタービン室から軸受を通ってホルダー本
    体の先端に開口する副通液路とを設け、前記タービン室
    に加圧液体を供給するようにした液体タービン内蔵工具
    ホルダー。
  2. 【請求項2】 ホルダー本体のシャンク部側にタービン
    室と連通する中央孔部をホルダーの中心軸に沿って設
    け、該中央孔部に工作機械の主軸内部から液体を供給す
    るようにした請求項1に記載の液体タービン内蔵工具ホ
    ルダー。
  3. 【請求項3】 ホルダー本体のマニピュレータ用把持部
    内端面に開口する通液路をタービン室に連通するように
    設け、該通液路に工作機械の主軸側から液体を供給する
    ようにした請求項1に記載の液体タービン内蔵工具ホル
    ダー。
  4. 【請求項4】 ホルダー本体を回転可能に支持する支持
    部材に通液路を設けると共に、この通液路とタービン室
    とに通じる通液路をホルダー本体に設け、支持部材側の
    通液路に工作機械の固定部材側から液体を供給するよう
    にした請求項1に記載の液体タービン内蔵工具ホルダ
    ー。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の液体タ
    ービン内蔵工具ホルダーを工作機械の主軸に取り付け、
    ホルダー本体の先端部に工具を保持して加工を行うにあ
    たり、工具ホルダー内部を通過して工具側に放出される
    液体をタンクで受容し、このタンク内の液体を濾過機へ
    送って濾過し、この濾過された液体を工作機械側に圧送
    して、工作機械側から再びホルダー本体内部に供給する
    ようにしたホルダーに使用される液体の循環方法。
  6. 【請求項6】 濾過機により濾過した液体をクーラーに
    よって冷却するようにした請求項5に記載のホルダーに
    使用される液体の循環方法。
  7. 【請求項7】 濾過機により濾過した液体を必要に応じ
    てタンクに戻すようにした請求項5または6に記載のホ
    ルダーに使用される液体の循環方法。
  8. 【請求項8】 工具ホルダー内部を通過して工具側に放
    出される液体を、タンクに隣接して設けた搬送用コンベ
    アの搬入端部上に投下し、該コンベアによって液体中の
    切屑をタンクの外へ搬出するようにした請求項5〜7に
    記載のホルダーに使用される液体の循環方法。
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