JP3773316B2 - 工作機械における切削油剤による主軸装置の冷却方法及び主軸冷却装置 - Google Patents

工作機械における切削油剤による主軸装置の冷却方法及び主軸冷却装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マシニングセンタ(以下、MCと記載)など工作機械における主軸装置の冷却方法及び主軸冷却装置に係り、特に、切削油剤(以下、クーラントと記載)を用いて主軸装置を冷却する方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
主軸装置を有する工作機械には、工具が装着された主軸を、軸受を介して主軸支持体内で回転させて工作物の加工を行うものがあるが、前記軸受は回転により発熱する。また、主軸支持体に内蔵されたビルトインモータにより主軸を直接駆動する場合には、このビルトインモータも発熱する。
【0003】
これらの熱は、主軸や主軸支持体などに伝導してこれら構成部材を変形させるので、主軸装置の熱変位によって、加工精度の低下,軸受の予圧の過大による焼付きなどトラブルが生じる恐れがある。
特に、近年の工作機械では、作業能率を向上させるためや加工技術の高度化等により、主軸の高速回転化が進んでおり、その結果、軸受やビルトインモータ等から発生する熱はどんどん大きくなる傾向にある。
【0004】
そこで、例えば、特公平7−106534号公報には、冷却液を主軸内の流路に流して軸受を冷却する主軸装置が開示されている。
通常の工作機械では、切削加工部に供給される切削液を流すための切削液用流体回路を主軸装置内に形成しているが、前記公報に記載の主軸装置の場合には、軸受を冷却するためのタービン油など冷却液を循環させるための冷却液用流体回路を前記切削液用の流体回路とは別個に独立させて、この冷却液用流体回路を主軸装置内に形成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そのため、切削液用の流体回路と冷却液用の流体回路とが別々に必要になり、大きな設置場所をとる貯蔵タンクを各流体回路ごとに設けて、切削液と冷却液の温度制御を個別に行う必要があった。
このように、切削液用の流体回路とは別個に冷却液用の流体回路をクローズド回路にしてそのための設置場所を準備しなければならず、その運転管理も煩雑であった。
しかも、主軸や主軸支持体内の狭い場所に二系統の流体回路を形成すると、構成が複雑になるとともに製作も困難であり、冷却液用の流体回路を形成するのが場所的に不可能な場合もあった。
【0006】
これに対して、実開平1−87844号公報には、切削油を、工作機械の前部軸受外周部近傍を経由させたのち切削加工部へ供給するようにした切削油供給回路が記載されている。
工作機械による切削加工にはいろいろな種類の加工があり、切削加工部に切削油を供給する時としない時とがある。ところが、この公報に記載の流体回路では、切削油が軸受外周部近傍を経由したのち切削加工部に流れていくような直列の回路になっている。
したがって、切削加工部に切削油を供給しない加工を行う場合や、その他の理由で切削油の供給を停止している間は軸受外周部近傍の冷却ができず、主軸装置の熱変位を防止することができない。
【0007】
一方、特開平2−212039号公報には、加工時に工具先端より流出して工具を冷却し、また潤滑用に供せられる冷却液を、主軸内の流路に供給して主軸軸受の内周部側を冷却する技術が示されている。
しかしながら、この公報に記載の技術では、前記流路は主軸内部のみに形成されているので、軸受の内周部側は冷却できるが軸受の外周部側を冷却することはできず、発熱による熱変位を有効に防止することが難しい。
【0008】
また、この従来技術では、軸心給油用の工具を取付けた場合には、冷却液を切削加工部に噴出させることはできるが、主軸に供給される冷却液を二つの経路に分けて、一方の経路を流れる冷却液のみで冷却しており冷却液の全量で冷却していないので、軸受による発熱を十分に吸収できない可能性がある。
一方、軸心給油以外の工具が取付けられていると、冷却液の全量が循環するので、切削加工部に冷却液を供給することができない。そのため、切削加工部への冷却液の供給回路を別途設ける必要があった。
【0009】
本発明は、斯かる課題を解決するためになされたもので、冷却液用の流体回路を設けずにクーラントの流体回路を用いて、切削加工部へのクーラントの供給中,供給停止中のいずれの場合も、常に主軸装置の発熱部の内側及び外側の少なくとも一方を十分に冷却して主軸装置の熱変位を防止することができる工作機械における切削油剤による主軸装置の冷却方法及び主軸冷却装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明に係る工作機械における切削油剤による主軸装置の冷却方法は、切削油剤を主軸装置の内部の切削油剤循環流路に常時供給することにより、前記主軸装置の発熱部の内側近傍及び外側近傍の少なくとも一方を冷却する冷却方法であって、切削加工部に前記切削油剤を供給する時には、前記切削油剤循環流路の前記主軸装置の前方位置から分岐して前記主軸装置の前部に開口して前記切削油剤を前記切削加工部に噴出させる分岐流路に前記切削油剤を流し、前記切削加工部への前記切削油剤の供給を停止する時には前記分岐流路を閉じて、前記切削油剤を前記切削油剤循環流路に流して循環させる。
【0011】
前記方法を実現するための工作機械における切削油剤による主軸冷却装置は、主軸装置の内部に切削油剤循環流路を形成し、この切削油剤循環流路に切削油剤を常時供給することにより、前記主軸装置の発熱部の内側近傍及び外側近傍の少なくとも一方を冷却する主軸冷却装置であって、前記切削油剤循環流路にはこの切削油剤循環流路の前記主軸装置の前方位置から分岐して前記主軸装置の前部に開口する分岐流路を前記主軸装置の内部に形成し、切削加工部に前記切削油剤を供給する時には、流路開閉手段の開閉により前記分岐流路に前記切削油剤を流して前記切削加工部に噴出させ、前記切削加工部への前記切削油剤の供給を停止する時には、前記分岐流路を閉じることにより前記切削油剤を前記切削油剤循環流路に流して循環させている。
【0012】
また、主軸冷却装置の一実施態様として、主軸支持体に軸受部を介して回転自在に支持される主軸の内部に形成され、切削油剤を供給することにより、前記主軸,前記軸受部の内輪部側近傍,及び必要な場合にはビルトインモータの内周部側近傍を流通して冷却した後、さらに循環して前記主軸の外部に排出されるようにした第1の切削油剤循環流路と、前記主軸支持体の内部に形成され、前記切削油剤を供給することにより、前記主軸支持体,前記軸受部の外輪部側近傍,及び必要な場合には前記ビルトインモータの外周部側近傍を流通して冷却した後、さらに循環して前記主軸支持体の外部に排出されるようにした第2の切削油剤循環流路とを備えている。
【0013】
さらに、この一実施態様に係る主軸冷却装置では、前記第1の切削油剤循環流路及び前記第2の切削油剤循環流路のいずれか一方の切削油剤循環流路には、この切削油剤循環流路の主軸装置の前方位置から分岐して前記主軸装置の前部に開口する分岐流路を前記主軸装置の内部に形成し、切削加工部に前記切削油剤を供給する時には、流路開閉手段の開閉により前記分岐流路に前記切削油剤を流して前記切削加工部に噴出させ、前記切削加工部への前記切削油剤の供給を停止する時には、前記分岐流路を閉じることにより前記切削油剤を前記切削油剤循環流路に流して循環させている。
【0014】
一つの好ましい具体的態様に係る主軸冷却装置は、主軸支持体に軸受部を介して支持される主軸の内部に形成され、切削油剤を常時供給することにより、前記主軸,前記軸受部の内輪部側近傍,及び必要な場合にはビルトインモータの内周部側近傍を冷却するための第1の切削油剤循環流路と、前記主軸支持体の内部に形成され、前記切削油剤を常時供給することにより、前記主軸支持体,前記軸受部の外輪部側近傍,及び必要な場合には前記ビルトインモータの外周部側近傍を冷却するための第2の切削油剤循環流路とを備えている。
そして、前記第1の切削油剤循環流路には、この第1の切削油剤循環流路の前記主軸装置の前方位置から分岐して前記主軸の前部に開口し、前記主軸の前端部の工具装着部に装着される工具の内部流路に接続可能な第1の分岐流路を前記主軸の内部に形成し、前記第2の切削油剤循環流路には、この第2の切削油剤循環流路の前記主軸装置の前端部近傍位置から分岐して前記主軸支持体の前端部に開口する第2の分岐流路を前記主軸支持体の内部に形成している。
切削加工部に前記切削油剤を供給する時には、流路開閉手段の開閉により、前記第1,第2の分岐流路のいずれか一方又は両方に前記切削油剤を流して前記切削加工部に噴出させ、前記切削加工部への前記切削油剤の供給を停止する時には、前記第1,第2の分岐流路を閉じることにより前記切削油剤を前記第1,第2の切削油剤循環流路に流して循環させている。
【0015】
前記第1の分岐流路には前記工具の着脱により流路を開閉するメカニカル式切換弁を設け、このメカニカル式切換弁の流路の開閉により前記切削油剤を前記第1の分岐流路から前記工具内部流路を介して前記切削加工部に噴出可能にするのが好ましい。
【0016】
例えば、DINスルーツールを使用する場合において、前記メカニカル切換弁は、前記主軸の内部に主軸軸線と平行な方向に向けて配設され主軸中心部より離れて前記主軸の外周近傍に設けられた第1の切換弁であり、前記工具は、この第1の切換弁に対向する側面で開口する前記内部流路が形成された第1の工具であり、この第1の工具を前記工具装着部に装着した時、前記工具内部流路の開口部が前記主軸中心部より離れて位置することにより、前記工具内部流路が前記第1の切換弁の内部に形成された前方側流路に連通可能であるのが好ましい。
【0017】
例えば、センタースルー式ツールを使用する場合において、前記メカニカル切換弁は、前記主軸の中心部に主軸軸線方向に向けて設けられた第2の切換弁であり、前記工具は、前記第2の切換弁に対向するプルスタッドの端面で開口するとともに工具中心部に軸線方向に向けて形成された前記内部流路を有する第2の工具であり、この第2の工具を前記工具装着部に装着した時、前記工具内部流路が前記第2の切換弁の内部に形成された前方側流路に連通可能であるのが好ましい。
【0018】
また、前記第2の切削油剤循環流路には電磁切換弁を設け、この電磁切換弁を閉じて前記第2の切削油剤循環流路の内部圧力を上昇させることにより、前記切削油剤を、前記第2の分岐流路のチェック弁に流して前記主軸支持体の前端部に設けられた噴出部より前記切削加工部に噴出可能にするのが好ましい。
【0019】
なお、前記冷却方法及び主軸冷却装置において、前記切削油剤は、所定温度に温度制御されているのが好ましく、また、微細な異物を除去した清浄な切削油剤であればさらに好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における実施の形態の一例を図1乃至図8を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1,第2の実施形態に係る冷却装置の回路図、図2乃至図6は第1の実施形態に係るMC(マシニングセンタ)の主軸頭を示す図である。
図2は主軸頭の全体断面図、図3は主軸の前部を示す拡大断面図、図4は図3のIV−IV線断面図、図5(A),(B)はメカニカル式切換弁を含む部分拡大断面図である。
【0021】
工作機械は、工具が装着された主軸,又は工作物を取付けるためのチャックなどワーク取付具が設けられた主軸を、軸受部を介して、主軸頭や主軸台など主軸装置内で回転させて切削加工領域部で工作物の加工を行う。
本実施形態では、工作機械としてMCの場合を示しているが、主軸装置とその冷却装置を有する工作機械であれば、ターニングセンタ,NC旋盤など他の種類の工作機械であってもよい。
【0022】
図2に示すように、MCには主軸装置である主軸頭1が設けられており、主軸頭1の主軸支持体6の内部には、高速で回転する中空軸状の主軸2が、軸受部3によって回転自在に軸支されている。主軸2は、ロータ4とステータ5を主軸2と主軸支持体6との間にそれぞれ配したビルトインモータ7により回転駆動される。
なお、ビルトインモータ7の代わりに、ベルト,プーリ及び歯車など伝達部材を介して駆動力を主軸に伝達するモータを、主軸頭の外部に設けて主軸を回転駆動する場合であってもよい。
【0023】
工具の一種である第1の工具(例えば、DINスルーツール)11は、工具ホルダ(ツールシャンク)13とプルスタッド12とを有しており、工具ホルダ13に、工具の刃とプルスタッド12とが固定されている。
主軸2の前端部に設けられた工具装着部10に、工具ホルダ13が着脱自在に装着されるようになっている。なお、第1の工具11の方向(図2の左方)を前方として説明する。
主軸2の中心部に主軸軸線C方向に形成された貫通孔14内には、工具ホルダ13をクランプ・アンクランプするためのドローバー15が、主軸軸線C方向に進退移動自在に挿通されている。
【0024】
ドローバー15は、主軸2と一体的に回転するとともに、主軸2に対して前後方向に進退移動する。
ドローバー15は、複数の皿ばね又はコイルばねなど付勢部材16により常時後方に付勢され、この付勢部材16の強い付勢力でプルスタッド12を引っ張ることにより、工具ホルダ13が主軸2の工具装着部10にクランプされている。
【0025】
図2及び図3に示すように、ドローバー15の前端部20には工具クランプ手段21が配設されている。工具クランプ手段21は、半径方向に移動可能な複数個のボール状の係合体22を利用し、工具ホルダ13の後部に固定されたプルスタッド12の被係合部(つかみ部)23を掴んでドローバー15により後方に引っ張って、工具ホルダ13を工具装着部10に装着するための機構である。
なお、工具クランプ手段21としては、前記ボール式引っ張り機構の他に、プルスタッド12をコレットにより引っ張るコレット式引っ張り機構を用いてもよい。
【0026】
図2に示すように、主軸支持体6の後端部には、後部ベアリング30を介して主軸2を回転自在に軸支する支持部材31が締め付け固定されている。軸受部3は、主軸2の前部を軸支する前後一対のメインベアリング32と、主軸2の後部を軸支する後部ベアリング30とにより構成されている。
後部ベアリング30は主軸2と支持部材31との間に、メインベアリング32は主軸2と主軸支持体6との間に、それぞれ密封状態で介装されている。メインベアリング32,後部ベアリング30,及びビルトインモータ7が、主軸頭1における主な発熱部である。
【0027】
主軸頭1後部の支持部材31の後部には、クーラント(切削油剤)排出手段(以下、排出手段と記載)33が固定されている。さらに、主軸頭1後部には、ドローバー15を主軸軸線C方向に付勢部材16の付勢力に抗して前進移動させて工具クランプ手段21をアンクランプ状態にするためのシリンダ装置39が取付けられている。
【0028】
ドローバー後端部35の内部には、主軸軸線C方向にクーラント供給流路37が形成されている。主軸頭後部位置のこのクーラント供給流路37には、ロータリージョイント36を介して水溶性のクーラントLが固定部側から供給されるようになっている。
一方、クーラントLを供給するためのクーラント供給口38が、主軸支持体6の後部位置即ちステータ5の後方に位置して取付けられている。
【0029】
なお、クーラント(切削油剤)Lとしては、水溶性切削剤や油性切削剤など液体の他に、冷却した気体であってもよい。冷却した気体例えば空気は、主軸径が小さくて発熱量が比較的小さい工作機械で研磨加工を行う場合等にクーラントとして使用される場合がある。
研磨加工の際に主軸冷却装置に冷却空気を使用すれば、切削加工部としての研磨加工部に噴出した後のクーラントの回収が不要になるとともに、噴出時にミストが発生せず、作業環境を汚染することが少なくクリーンであるので好ましい。
【0030】
図1及び図2に示すように、MCにおけるクーラントLによる主軸冷却装置40では、主軸頭1の内部に第1,第2のクーラント循環流路(切削油剤循環流路)41,42を形成している。
そして、温度制御されたクーラントLを、主軸頭1の後部位置から前方位置に向けて第1,第2のクーラント循環流路41,42に常時供給することにより、主軸頭1の発熱部の内側近傍及び外側近傍をそれぞれ常に冷却するようにしている。
【0031】
主軸冷却装置40において、第1,第2のクーラント循環流路41,42は、第1,第2の分岐流路43,44をそれぞれ備えている。
第1,第2の分岐流路43,44は、主軸頭1の内部に形成され、第1,第2のクーラント循環流路41,42の前方位置からそれぞれ分岐して主軸頭1の前部(例えば、前端部)に開口し、クーラントLを切削加工部45に噴出させるようになっている。
【0032】
工具11で工作物を加工している切削加工部45にクーラントLを供給する時には、クーラントLを第1の分岐流路43又は第2の分岐流路44に流す。そして、流路開閉手段の開閉により、第1,第2の分岐流路43,44のいずれか一方又は両方にクーラントLを流した後、切削加工部45に噴出させている。
一方、切削加工部45へのクーラントLの供給を停止する時には、第1,第2の分岐流路43,44を閉じることにより、クーラントLを第1,第2のクーラント回収流路(後述する)48,50に流す。これにより、クーラントLを第1,第2のクーラント循環流路41,42に流して循環させている。
【0033】
第1のクーラント循環流路41及びその第1の分岐流路43は、主軸2の内部に形成されている。この第1のクーラント循環流路41にクーラントLを流すことにより、主軸2,後部ベアリング30とメインベアリング32の各内輪部側近傍,及びビルトインモータ7の内周部側近傍を冷却している。
第1の分岐流路43は、第1のクーラント循環流路41の前方位置(この場合には、主軸頭1の前端部近傍位置)の第1の分岐点S1 で分岐して主軸2の前部(この場合には、主軸2の前端部)に開口しており、また、この主軸前端部の工具装着部10に装着される工具11の内部流路46に接続可能になっている。
第1のクーラント循環流路41の第1の分岐点S1 より下流側流路で、且つクーラント貯留タンク47までの流路は、クーラントLをクーラント貯留タンク47に戻すための第1のクーラント回収流路48になっている。
【0034】
第2のクーラント循環流路42及びその第2の分岐流路44は、軸受部3を介して主軸2を支持する主軸支持体6の内部に形成されている。第2のクーラント循環流路42にクーラントLを流すことにより、主軸支持体6,メインベアリング32の外輪部側近傍及びビルトインモータ7の外周部側近傍を冷却している。
第2の分岐流路44は、第2のクーラント循環流路42の前方位置(例えば、主軸頭1の前端部近傍位置)の第2の分岐点S2 で分岐して、主軸支持体6の前端部49に開口している。第2のクーラント循環流路42の第2の分岐点S2 より下流側流路で、且つクーラント貯留タンク47までの流路は、第2のクーラント回収流路50になっている。
【0035】
図1に示すように、クーラント貯留タンク47は、ダーティタンク52aとクリーンタンク52bの二つの槽に仕切られている。
ダーティタンク52aには、回収されたクーラントL0 を貯留している。微細な切粉など異物を含む清浄でないクーラントL0 を濾過装置51により清浄にした後のクーラントLは、クリーンタンク52bに貯留される。クリーンタンク52bで貯留され、微細な異物が除去された清浄なクーラントLは、冷却ユニット52により冷却されて、常に一定の温度(例えば、室温)に制御されている。
【0036】
第1のクーラント循環流路41において、吐出圧力が比較的高圧(例えば、7×106 Pa(70kgf/cm2 ))のダイヤフラムポンプなど第1のポンプP1 によりクーラント貯留タンク47から連続的に供給されたクーラントLは、ロータリージョイント36に流れる。
その後、クーラントLの全量が少なくとも第1の分岐点S1 まで常時流れて、主軸2,軸受部3の内輪側,及びロータ4の内周部の冷却を行う(図1の符号58)。
【0037】
図1,図2及び図5に示すように、第1の分岐流路43には、工具11の着脱により流路を開閉するメカニカル式切換弁としての第1の切換弁53が設けられている。
流路開閉手段としての第1の切換弁53は、主軸2の内部に主軸軸線Cと平行な方向に向けて配設されており、主軸2の中心部より離れてその外周近傍に設けられている。
【0038】
工具11内に形成された内部流路46は、第1の切換弁53に対向する側面17で開口している。工具11を主軸2の工具装着部10に装着した時、内部流路46の開口部18が、主軸中心部より離れて位置することにより、内部流路46が第1の切換弁53の前方側流路89に連通可能になっている。
第1の切換弁53を開状態にすることにより、クーラントLを、第1の分岐流路43から工具11の内部流路46に流して、切削加工部45に工具スルークーラント(この場合には、DINスルークーラント)L1 として噴出可能にしている。
【0039】
自動工具交換中などの理由により、工具装着部10に工具が装着されていない場合には、第1の切換弁53の流路は閉じる。
また、切削加工部45にクーラントを供給しない加工を行うなどの理由により、内部流路46のない工具11を工具装着部10に装着した場合には、工具11に押されて、第1の切換弁53の流路は開いているが、工具11の側面17により第1の切換弁53の前方側流路89の前方開口部が塞がれるので、流路は閉じられる。
これらの場合には、クーラントLは、第1の分岐点S1 から第1のクーラント回収流路48に流れ、第1のクーラント回収流路48等の内部圧力の上昇により開状態になるチェック弁54を通って、軸心回収部55からクーラント貯留タンク47に回収される。
【0040】
一方、第2のクーラント循環流路42において、吐出圧力が比較的低圧(例えば、1.5×106 Pa(15kgf/cm2 ))の多段渦巻ポンプなど第2のポンプP2 により、クーラントLは、クーラント貯留タンク47からクーラント供給口38に連続的に供給される。
その後、クーラントLの全量が少なくとも第2の分岐点S2 まで常時流れて、ステータ5を冷却したのち(図1の符号56)、メインベアリング32を冷却する(図1の符号57)。
【0041】
第2のクーラント循環流路42の第2のクーラント回収流路50には、流路開閉手段を構成して開閉動作する電磁切換弁60を設けている。電磁切換弁60を閉じて、第2のクーラント循環流路42の内部圧力を上昇させると、第2の分岐流路44に設けられたチェック弁61は開状態になる。
このときクーラントLは、開状態のチェック弁61を流れ、主軸支持体6の前端部49に設けられた噴出部である噴出口62から、切削加工部45にフラッドクーラントL2 として噴出可能になる。なお、噴出口62には噴出ノズル等が設けてあってもよい。
切削加工部45に噴出したクーラントは、切削加工領域部より、ベッド(図示せず)等に設けられた回収路を通って、クーラント貯留タンク47に回収される。
【0042】
次に、第1のクーラント循環流路41の構成を、クーラントLの流れの順に説明する。
図2に示すように、ドローバー15の後部にねじ込み固定された断面円形の後部保持部材70が、主軸軸線C方向に進退移動自在に主軸2の貫通孔14の内周面71に嵌合している。
後部保持部材70の内部には、その後端部35で後方に開口するクーラント供給流路37が形成されている。クーラント供給流路37は、後部保持部材70の中心軸を通って前方に向けて形成されるとともに、途中から斜め前方に折曲されて後部保持部材70の外周部に開口している。
【0043】
後部保持部材70の外周部に開口したクーラント供給流路37は、主軸2の内周面71と後部保持部材70の小径部外周面72との間,及び内周面71と付勢部材16の外周面との間の、断面円環状の流路73に連通している。
したがって、主軸頭1の後部位置にあるロータリージョイント36を流れてきたクーラントLは、クーラント供給流路37を前方に流れて、軸心位置から斜め半径方向に向きを変えたのち、流路73内を前方に流れる。
【0044】
クーラントLが流路73を流れるので、主軸2,後部ベアリング30,ロータ4,及びメインベアリング32の内輪部が冷却される。
図2及び図3に示すように、流路73の前方部は、主軸2の内部に形成されて前方に延びる流路74に連通している。流路74は、メインベアリング32に近い位置に形成されており、前方側のメインベアリング32より前方側に、第1の分岐点S1 が位置している。
【0045】
第1の分岐点S1 より前方側が第1の分岐流路43であり、第1の分岐流路43に第1の切換弁53が装着されている。図5(A)は第1の切換弁53が開いた状態を示し、図5(B)は閉じた状態を示している。
図5(A)に示すように、第1の分岐流路43に連通し主軸2の前端部75に開口する断面円形の取付け孔76が、主軸2の内部に主軸軸線Cと平行に形成されている。取付け孔76の内部には、第1の切換弁53が配設されている。
【0046】
取付け孔76には、中空円筒状の固定部材77がねじ込み固定されており、その後方には、円錐状の凹面78が形成されている。固定部材77の内方に挿通された摺動子79が、取付け孔76に前後方向に往復移動自在に嵌合している。
摺動子79は、固定部材77に挿通する部分がくびれて小径部87になっており、小径部87の後部には大径部81が形成されている。
大径部81の前方側には、凹面78に密着可能な円錐状の凸面82が形成されている。大径部81を有する摺動子79は、大径部81の後面に係合する圧縮ばね84により常時前方に付勢されているので、工具11がない時には、凹面82と凸面78は密着している。
【0047】
ところが、主軸2に工具11が取付けられて、矢印Fに示すように摺動子79が、工具11に押されて圧縮ばね84の付勢力に抗して後方に移動すると、凸面82が凹面78から離れて、両方の面78,82の間に間隙部85ができる。
摺動子79の内部には前方端に開口する前方側流路89が形成されている。この流路89は、固定部材77と摺動子79の小径部87との間の流路88に連通しており、また、工具11の内部流路46に連通可能な位置に形成されている。
【0048】
第1の切換弁53において、図5(A)に示す如く、内部流路46を有する工具(例えば、DINスルーツール)11が主軸2に取付けられた時には、摺動子79が、圧縮ばね84の付勢力に抗して後方に移動し、両方の面78,82の間に間隙部85ができるので、この時は、第1の切換弁53が開いた状態になる。
したがって、第1の分岐流路43内のクーラントLは、矢印に示すように、間隙部85,流路88,89を通って、工具11の内部流路46に流れることになる。
【0049】
なお、内部流路46がない工具11を主軸2に取付けた場合には、工具11により後方に押された摺動子79が、圧縮ばね84の付勢力に抗して後方に移動するので、第1の切換弁53は開く。
ところが、この時は、工具11により前方側流路89の前方開口部が塞がれるので、第1の切換弁53の流路は閉じた状態になり、クーラントLは工具11側に流れない。
【0050】
これに対して、図5(B)に示すように、主軸2に工具11が取付けられていない時には、圧縮ばね84の付勢力により摺動子79が前方に押されて、凸面82が凹面78に密着するので間隙部85はできず、第1の切換弁53は閉じた状態になる。したがって、この時も、クーラントLは第1の切換弁53内を流れない。
【0051】
図2及び図3に示すように、第1のクーラント回収流路48は、第1の分岐点S1 から主軸2の内部を通って主軸後方に向けて形成されている。主軸2の内部には、第1の分岐点S1 から主軸軸線Cに対して横方向に且つ工具装着部10を避けた位置に、図4に示すような横方向流路90が形成されている。
横方向流路90の一端は流路74に、他端は、主軸2内に形成されて後方に延びる流路91にそれぞれ連通している。流路91は、ドローバー15の中心位置に主軸軸線C方向に形成された軸心流路92に連通している。
【0052】
軸心流路92の前方位置には、ドローバー15の前端部20に内蔵されたチェック弁54が設けられており、このチェック弁54の下流側(後方側)が軸心回収部55(図1)になる。
チェック弁54は、ばね93の付勢力によりボール94が弁座95に密着すると流路を閉じ、このチェック弁54より上流側即ち流路91等の内部圧力が上昇して所定値以上になると、ボール94がばね93の付勢力に抗して後方に移動して、クーラントLを流路91から軸心流路92に流すようになっている。
【0053】
図6は主軸頭1の後部の部分構造を示す断面図である。
図2及び図6に示すように、ドローバー15の後部における軸心流路92は、ドローバー15の後部保持部材70内に斜め後方外周に向けて形成された流路100に連通している。流路100は、後部保持部材70の外周面全周に形成された溝部101に連通している。
主軸2の後部2aの外周には、回転側のブロック材103がねじ込み固定されている。回転側ブロック材103の内周部には、全周に渡って溝が形成されており、この溝と溝部101とは、主軸後部2aに形成された貫通孔105を介して連通している。
【0054】
回転側ブロック材103の外周部には溝部が全周に形成され、回転側ブロック材103の内方の溝部と外方の溝部は、回転側ブロック材103に形成された貫通孔107により連通している。
回転側ブロック材103の外方には、固定側のブロック材108が配設されており、固定側ブロック材108の内部には、円環状の空間部109が形成されている。
【0055】
固定側に設けられた空間部109と、回転側のブロック材103に設けられた溝部との間の接合部は、ラビリンス110により外気に対してシールされている。
即ち、図6に示すように、ラビリンス110に連通する空気用流路112を固定側ブロック材108に形成し、圧縮空気を矢印Eに示すように空気用流路112からラビリンス110の部分に供給しているので、回転側ブロック材103と固定側ブロック材108との間の接合部を流れるクーラントLが外部に漏れ出ることはない。
軸心流路92を後方に流れたクーラントLは、流路100,貫通孔105,貫通孔107及び空間部109の順に流れて、クーラント貯留タンク47に回収される。
【0056】
次に、第2のクーラント循環流路42の構成を、クーラントLの流れの順に説明する。
図2に示すように、主軸頭1の後部位置にあるクーラント供給口38に供給されたクーラントLは、主軸支持体6に螺旋状に形成され且つステータ5に近づけて配設された第1のジャケット冷却用流路113を前方に流れるので、ステータ5の外周面側が冷却される。
なお、後部ベアリング30の発熱量はメインベアリング32と比べて小さいが、第1のジャケット冷却用流路113に連通する流路を、後部ベアリング30の外輪部に近づけて主軸支持体6と支持部材31の内部に形成してもよい。
このようにすれば、クーラントLが、この流路にも流れて後部ベアリング30の外輪部側を冷却するので好ましい。
【0057】
第1のジャケット冷却用流路113の前方側は、メインベアリング32の外輪部に近づけて主軸支持体6内に形成された第2のジャケット冷却用流路114に連通している。第2のジャケット冷却用流路114の前方側に第2の分岐点S2 があり、第2の分岐点S2 より前方側が第2の分岐流路44になっている。
【0058】
第2の分岐流路44には、前記チェック弁54と同じ構造のチェック弁61が主軸支持体6に内蔵して設けられている。このチェック弁61のボール63は、ばね61aにより後方に付勢されている。
チェック弁61は、後方側(即ち、第2の分岐点S2 側)の第2のクーラント循環流路42の内部圧力が上昇すると、ボール63が、ばね61aの付勢力に抗して前方に移動することにより、弁が開いてクーラントLを前方に流す。
第2の分岐流路44の出口部には、クーラントLを切削加工部45に勢いよく噴出させるための噴出口(又は、噴出口に取付けられたノズル)62が設けられており、噴出口62は、主軸支持体6の前端部49に取付けられている。
【0059】
電磁切換弁60を開状態にして、第2のクーラント循環流路42の内部圧力を上昇させずにクーラントLを循環させる時には、クーラントLは、第2の分岐点S2 から、主軸支持体6内に後方に向けて形成された第2のクーラント回収流路50から排出され、電磁切換弁60を通ってクーラント貯留タンク47に回収される。
【0060】
次に、本実施形態に係る主軸冷却の手順について説明する。
工具装着部10に装着されている工具11がDINスルーツールの場合には、噴出口62からクーラントLを噴出させる必要がないので電磁切換弁60を開状態にしておく。
なお、切削加工部45に大量のクーラントを供給したい場合には、DINスルーツールの場合でも、電磁切換弁60を閉じて、噴出口62からフラッドクーラントL2 を噴出させてもよい。
電磁切換弁60が開状態で、DINスルーツール11が主軸2に取付けられると、第1の切換弁53は、図5(A)に示すように工具側と連通する状態になって、工具11内の内部流路46に連通する。
【0061】
第1のクーラント循環流路41においては、クーラント貯留タンク47に貯留されて冷却ユニット52により所定の温度に制御された清浄なクーラントLが、第1のポンプP1 により供給される。
次いで、クーラントLは、ロータリージョイント36からクーラント供給流路37を流れて流路73を前方に流れる。これにより、主軸2,後部ベアリング30及びロータ4が冷却される。
【0062】
クーラントLは、流路73から流路74を流れてメインベアリング32の内輪部を冷却した後、第1の分岐点S1 を通って、第1の分岐流路43から第1の切換弁53を介して工具11の内部流路46を通り、工具スルークーラント(即ち、DINスルークーラント)L1 となって切削加工部45に噴出する。クーラントLの全量が流路73,74を流れることにより、主軸2,後部ベアリング30,ロータ4,メインベアリング32の内輪部が十分に冷却される。
一方、流路74を流れたクーラントLは、第1の分岐点S1 から横方向流路90及び後方への流路91を通ってチェック弁54に至る。ところが、第1の切換弁53が開いてクーラントLが工具11側に流れているので、チェック弁54より前方側の循環流路の内部圧力は上昇しない。
【0063】
したがって、チェック弁54は閉じた状態を維持することになるので、供給されたクーラントの全量が、DINスルークーラントL1 となって噴出する。
なお、内部流路46での異物の詰まり等で内部圧力が上昇した場合には、チェック弁54が開いてクーラントLを軸心流路92に循環させるので、第1のクーラント循環流路41の内部圧力を常に適正値に維持でき、異常な圧力上昇を防止できる。
【0064】
これとは別に、工具11が取付けられていない場合には、図5(B)に示すように、第1の切換弁53が閉じた状態になっている。また、工具11が内部流路46を持たない場合には、第1の切換弁53の前方側流路89が工具11により塞がれる。
これらの場合には、チェック弁54より前方側の循環流路の内部圧力が上昇するので、ばね93の付勢力に抗してチェック弁54が開く。
したがって、チェック弁54を通ったクーラントLは、軸心流路92を後方に流れた後、流路100,溝部101,貫通孔105,貫通孔107,及び空間部109の順に流れた後、クーラント貯留タンク47に回収される。
【0065】
次に、第2のクーラント循環流路42において、工具11がDINスルーツールで電磁切換弁60が開状態の時、クーラント貯留タンク47から第2のポンプP2 により供給されたクーラントLは、クーラント供給口38からステータ5の外周側の第1のジャケット冷却用流路113に流れ込む。この流路113をクーラントLが流れることにより、ステータ5が十分に冷却される。
その後、クーラントLは、第1のジャケット冷却用流路113から第2のジャケット冷却用流路114に流れて、メインベアリング32の外輪部を冷却する。
チェック弁61は閉じた状態になっているので、クーラントLは、第2のジャケット冷却用流路114から第2の分岐点S2 を通り、第2のクーラント回収流路50から電磁切換弁60を通ってクーラント貯留タンク47に回収される。
【0066】
一方、工具11が取付けられていない場合、又は、工具11がDINスルーツールではなくて内部流路46が形成されていない場合には、噴出口62からフラッドクーラントL2 を噴出する必要がある。したがって、この場合には電磁切換弁60を閉じる。
すると、第2のクーラント循環流路42の内部圧力が上昇してチェック弁61が開くので、第2のジャケット冷却用流路114を流れたクーラントLは、チェック弁61を通り、第2の分岐流路44から噴出口62を通って、切削加工部45に噴出する。
【0067】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図1,図7及び図8を参照して説明する。
図7及び図8は、MCが有する主軸装置である主軸頭119の前部の部分拡大断面図であり、別の構成のメカニカル式切換弁が開いた状態と閉じた状態とをそれぞれ示している。
図1及び図7に示すように、第2の実施形態に係る主軸冷却装置40aの第1のクーラント循環流路41aの構成に関しては第1の実施形態と異なる。しかし、主軸頭119及びその冷却装置40aにおける他の部分の構成に関しては、第1の実施形態の主軸頭1及びその冷却装置40とほぼ同一であるので、同一部分の説明及び図示は省略する。
【0068】
第1の実施形態では、工具内部流路46が工具の中心部より離れた位置で開口するDINスルーツールのような第1の工具11を使用している。
そして、メカニカル式切換弁として第1の切換弁53を、第1のクーラント循環流路41の第1の分岐流路43に設け、第1の切換弁53は、第1の工具11を主軸2の工具装着部10に着脱することにより流路を開閉する。
【0069】
これに対して、第2の実施形態では、工具の中心部に軸線方向に向けて形成された内部流路120を有するセンタースルー式の第2の工具121を使用している。
そして、第1の切換弁53(図5)とは異なる構造のメカニカル式切換弁である第2の切換弁122を、第1のクーラント循環流路41aの第1の分岐流路43aに設けている。
第2の切換弁122は、主軸軸線C方向に向けて主軸123の中心部に設けられており、第2の工具121を主軸123の工具装着部124に着脱することにより流路を開閉する。
【0070】
図7に示すように、工具の一種である第2の工具(例えば、センタースルー式ツール)121は、工具ホルダ(ツールシャンク)125とプルスタッド126とを有しており、工具ホルダ125に、工具の刃とプルスタッド126とが固定されている。
なお、図示する工具ホルダ125は、シャンク部が中心軸線方向に短い形状であるが、シャンク部が長い形状の工具ホルダ,又はHSKツールなどのホローシャンク形状の工具ホルダであってもよい。
【0071】
主軸123の前端部に設けられた工具装着部124には、工具ホルダ125が着脱自在に装着される。なお、第2の工具121の方向(図7の左方)を前方として説明する。
主軸123の中心部に主軸軸線C方向に形成された貫通孔127内には、工具ホルダ125をクランプ・アンクランプするためのドローバー128が、主軸軸線C方向に進退移動自在に挿通されている。
【0072】
ドローバー128は、主軸123と一体的に回転するとともに、主軸123に対して前後方向に進退移動する。
ドローバー128は、コイルばね129又は複数の皿ばねなど付勢部材により常時後方に付勢されている。この付勢部材の強い付勢力で、ドローバー128がプルスタッド126を後方に引っ張ることにより、工具ホルダ125が主軸123の工具装着部124にクランプされる。
【0073】
ドローバー128の前端部128aには、工具クランプ手段130が配設されている。工具クランプ手段130には、工具121のプルスタッド126をコレット131により引っ張るコレット式引っ張り機構が使用されている。
この引っ張り機構の複数のコレット131は、ドローバー128の前端部128aの係合部132に係合するとともに、主軸123の半径方向に揺動可能になっている。
コレット131の爪部133が、工具ホルダ125の後部に固定されたプルスタッド126の被係合部(つかみ部)134を着脱可能に掴んで、ドローバー128により後方に引っ張ることにより、工具ホルダ125を工具装着部124に装着する。
【0074】
主軸123は、主軸支持体137内に軸受部135を介して回転自在に支持されている。軸受部135は、主軸123の前部を軸支する前後一対のメインベアリング136と、主軸123の後部を軸支する後部ベアリング30(図2)とにより構成されている。
メインベアリング136は、主軸123と主軸支持体137との間に密封状態で介装されている。メインベアリング136,後部ベアリング30及びビルトインモータ7(図2)が、主軸頭119における主な発熱部である。
【0075】
図1及び図7に示すように、主軸冷却装置40aでは、主軸頭119の内部に第1,第2のクーラント循環流路41a,42を形成している。
クーラントLを、主軸頭119の後部位置から前方位置に向けて、第1,第2のクーラント循環流路41a,42に常時供給することにより、主軸頭119の発熱部の内側近傍及び外側近傍をそれぞれ常に冷却している。
【0076】
主軸冷却装置40aにおいて、第1,第2のクーラント循環流路41a,42は、第1,第2の分岐流路43a,44をそれぞれ備えている。
第1,第2の分岐流路43a,44は、主軸頭119の内部に形成され、第1,第2のクーラント循環流路41a,42の前方位置から分岐して主軸頭119の前部に開口し、クーラントLを切削加工部45に噴出させるようになっている。
【0077】
工具121で工作物を加工している切削加工部45にクーラントLを供給する時には、クーラントLを第1の分岐流路43a又は第2の分岐流路44に流す。そして、流路開閉手段の開閉により、第1,第2の分岐流路43a,44のいずれか一方又は両方にクーラントLを流した後、切削加工部45に噴出させる。
一方、切削加工部45へのクーラントLの供給を停止する時には、第1,第2の分岐流路43a,44を閉じることにより、クーラントLを第1,第2のクーラント回収流路48a,50に流す。これにより、クーラントLを、第1,第2のクーラント循環流路41a,42に流して循環させている。
【0078】
第1のクーラント循環流路41a及びその第1の分岐流路43aは、主軸123の内部に形成されている。第1のクーラント循環流路41aにクーラントLを流すことにより、主軸123,後部ベアリング30とメインベアリング136の各内輪部側近傍,及びビルトインモータ7の内周部側近傍を冷却している。
第1の分岐流路43aは、第1のクーラント循環流路41aの前方位置(この場合には、主軸頭119の前部近傍位置)の第1の分岐点S1aで分岐して主軸123の前部(この場合には、ドローバー128の前端部128aの近傍)に開口しており、また、主軸123の前端部の工具装着部124に装着される工具121の内部流路120に接続可能になっている。
第1のクーラント循環流路41aの第1の分岐点S1aより下流側流路で、且つクーラント貯留タンク47までの流路は、クーラントLをクーラント貯留タンク47に戻すための第1のクーラント回収流路48aである。
【0079】
第1のクーラント循環流路41aにおいて、第1のポンプP1 によりクーラント貯留タンク47から連続的に供給されたクーラントLの全量が、少なくとも第1の分岐点S1aまで常時流れて、主軸123,軸受部135の内輪側,及びロータ4(図2)の内周部の冷却を行う(図1の符号58)。
【0080】
第1の分岐流路43aには、工具121の着脱により流路を開閉するメカニカル式切換弁としての第2の切換弁122が設けられている。流路開閉手段としての第2の切換弁122は、主軸123の中心部に主軸軸線C方向に向けて設けられている。
工具121内に形成された内部流路120は、第2の切換弁122に対向するプルスタッド126の端面139で開口するとともに、工具121の中心部に軸線方向に向けて形成されている。
【0081】
工具121を工具装着部124に装着した時、内部流路120の開口部120aは、第2の切換弁122の前方側流路140に連通可能になっている。
第2の切換弁122を開状態にすることにより、クーラントLを、第1の分岐流路43aから工具121の内部流路120に流して、切削加工部45に工具スルークーラント(この場合には、センタースルークーラント)L1 として噴出可能にしている。
【0082】
工具装着部124に工具121が装着されていない場合には、第2の切換弁122の流路は閉じる。また、内部流路120がない工具121の場合には、工具121に押されて第2の切換弁122の流路は開いているが、工具121のプルスタッド126の端面139により、第2の切換弁122の前方側流路140の前方開口部が塞がれるので、流路は閉じられる。
これらの場合には、クーラントLは、第1の分岐点S1aから第1のクーラント回収流路48aに流れる。即ち、クーラントLは、上流側の流路の内部圧力の上昇により開状態になるチェック弁141を通って、軸心回収部55からクーラント貯留タンク47に回収される。
【0083】
図1に示すように、第2のクーラント循環流路42を流れるクーラントLは、その全量が少なくとも第2の分岐点S2 まで常時流れて、ステータ5(図2)を冷却したのち(図1の符号56)、メインベアリング136を冷却する(図1の符号57)。
電磁切換弁60を閉じて、第2のクーラント循環流路42の内部圧力を上昇させると、チェック弁61は開状態になる。このときクーラントLは、開状態のチェック弁61を流れ、主軸支持体137の前端部138に設けられた噴出口62から、切削加工部45にフラッドクーラントL2 として噴出可能になる。
【0084】
次に、第1のクーラント循環流路41aの構成を、クーラントLの流れの順に説明する。
主軸頭119の後部は、第1実施形態と同一の構造を有している。図7に示すように、主軸123の内周面150とドローバー128の外周面142との間には、断面円環状の流路143が形成されている。
流路143の前方部は、主軸123の内部に形成されて前方に延びる流路144に連通している。流路144は、メインベアリング136に近い位置に形成されている。
【0085】
主軸頭119の後部から流れてきたクーラントLは、流路143内を前方に流れるので、主軸123,後部ベアリング30,ロータ4,及びメインベアリング136の内輪部が冷却される。
流路144は、前方側のメインベアリング136とほぼ同じか又はこれより前方側位置が折り返し位置145になっている。この折り返し位置145より下流側には、流路144に連通し且つ後方に延びる流路146が形成されている。
【0086】
流路146に連通し半径方向内方を向く流路147が、主軸123とドローバー128に形成されており、流路147の途中が、第1の分岐点S1aになる。
第1の分岐点S1aより下流側で且つ前方側に位置する流路が、第1の分岐流路43aであり、第1の分岐点S1aより下流側で且つ後方側に位置する流路が、第1のクーラント回収流路48aである。
【0087】
第1の分岐流路43aに第2の切換弁122が装着されている。本実施形態では、第2の切換弁122の取付け場所が第1の分岐点S1aに相当しており、この第1の分岐点S1aで、クーラントLが前方への流れと後方への流れに分岐する。
即ち、第2の切換弁122は、第1の分岐流路43aと第1のクーラント回収流路48aの両方の流路にまたがって配設されていることになる。
【0088】
ドローバー128の中心部には、断面円形の取付け孔149が主軸軸線C方向に形成されている。取付け孔149は、主軸半径方向の流路147及び第1のクーラント回収流路48aに連通し、ドローバー128の前端部128aに開口している。
第2の切換弁122は、この取付け孔149の内部に配設されている。第2の切換弁122は、取付け孔149の内部に嵌合するとともにドローバー128に対して相対的に前後方向に往復移動自在な摺動子167と、摺動子167の後面に係合し、摺動子167を常時前方に付勢する圧縮ばね168とを備えている。
摺動子167が、取付け孔149内を後方位置又は前方位置に移動すると、第2の切換弁122は、それぞれ開状態(図7)又は閉状態(図8)になる。
【0089】
取付け孔149は、ドローバー128の前端部128aに開口し主軸軸線C方向に延びた小径部160と、小径部160の後方に位置し、第1のクーラント回収流路48aと流路147に連通する大径部161とからなっている。
断面円形の摺動子167は、大径部161に嵌合する大径摺動子162と、大径摺動子162から前方に一体的に突出形成され、小径部160に嵌合する小径摺動子163とを有している。
【0090】
大径摺動子162の前方部164はその直径が小さくなっており、この前方部164と大径部161の内周面との間に形成される間隙部170のうち、第1の分岐点S1aより前方側に位置している間隙部が、第1の分岐流路43aである。
間隙部170は、摺動子167が前後方向に移動しても、上流側の流路147に常時連通する形状に形成されている。
小径摺動子163の内部には、第1の分岐流路43a即ち間隙部170に連通するT字状の前方側流路140が、中心軸線方向に形成されている。
【0091】
図7に示すように、第2の工具121が工具装着部124に装着されて、プルスタッド126の端面139が、圧縮ばね168の付勢力に抗して小径摺動子163の前端面169を押圧すると、摺動子167は取付け孔149内を後方に移動する。
摺動子167が、ドローバー128に対して相対的に後方側に移動した時には、大径摺動子162の前端面165と、大径部161の前側内端面166とが離れ、前方側流路140の入り口部140aが大径部161の内部に開口する。
【0092】
したがって、前方側流路140と第1の分岐流路43aとが連通して、第2の切換弁122は開いた状態になる。
第2の工具121が内部流路120を有する工具(例えば、センタースルー式ツール)の場合には、矢印に示すように、流路146,147内のクーラントLは、第1の分岐点S1aから、第1の分岐流路43a,小径摺動子163内の前方側流路140を通って、工具121の内部流路120に流れる。
【0093】
一方、図8に示すように、主軸123に第2の工具121が装着されていない時には、摺動子167は圧縮ばね168の付勢力により押されて、取付け孔149内を前方に移動する。
前方に移動した大径摺動子162の前端面165が、大径部161の前側内端面166に当接して密着することにより、ドローバー128に対する摺動子167の相対的な前方側位置が位置決めされる。
【0094】
このように、摺動子167が、ドローバー128に対して相対的に前方側位置に移動して、前端面165が前側内端面166に密着するとともに、前方側流路140の入り口部140aが小径部160内に没入して塞がれることにより、前方側流路140と第1の分岐流路43aとの連通状態は遮断される。
その結果、第2の切換弁122は閉じた状態になるので、クーラントLは第2の切換弁122内を流れない。
【0095】
図1及び図7に示すように、第1のクーラント回収流路48aは、第1の分岐点S1aから、第2の切換弁122の内部を通って後方に向けてドローバー128内に形成されている。
ドローバー128の中心位置には、軸心流路172が主軸軸線C方向に形成されている。軸心流路172の前方位置には、ドローバー128の前部位置に内蔵されたチェック弁141が設けられており、このチェック弁141の下流側(後方側)が軸心回収部55(図1)である。
【0096】
第1のクーラント回収流路48aは、大径摺動子162の前方部164と大径部161の内周面との間の間隙部170のうち、第1の分岐点S1aより後方側に位置している間隙部と、大径摺動子162内に形成され、間隙部170に常時連通して大径摺動子162の後端部に開口するT字状の流路171と、流路171に常時連通し、圧縮ばね168が装着されている大径部161内のスペース173と、スペース173に連通してその後方に位置し、ドローバー128の中心位置に主軸軸線C方向に形成された流路174と、流路174に連通する軸心流路172とを有している。
【0097】
チェック弁141は、流路174の後部位置即ち下流側に設けられている。チェック弁141においては、圧縮ばね175の付勢力によりボール176が弁座177に密着すると、流路174は閉じられる。
一方、このチェック弁141より上流側の流路即ち流路146,147,174等の内部圧力が上昇して所定値以上になると、図8に示すように、ボール176が圧縮ばね175の付勢力に抗して後方に移動するので弁は開状態になり、クーラントLは流路174から軸心流路172に流れる。
軸心流路172を後方に流れたクーラントLは、主軸頭後部部分の流路(図2)を流れて、クーラント貯留タンク47に回収される。
【0098】
次に、本第2実施形態に係る主軸冷却の手順について説明する。
工具装着部124に装着されている第2の工具121がセンタースルー式ツールの場合には、噴出口62からクーラントLを噴出させる必要がないので電磁切換弁60を開状態にしておく。
なお、切削加工部45に大量のクーラントを供給したい場合には、センタースルー式ツールの場合でも、電磁切換弁60を閉じて、噴出口62からフラッドクーラントL2 を噴出させてもよい。
電磁切換弁60が開状態で、センタースルー式の工具121が主軸123に取付けられると、第2の切換弁122は、図7に示すように工具121側と連通する状態になって、工具121内の内部流路120に連通する。
【0099】
第1のクーラント循環流路41aにおいては、クーラント貯留タンク47に貯留されて冷却ユニット52により所定の温度に制御された清浄なクーラントLが、第1のポンプP1 により供給される。
次いで、クーラントLは、ロータリージョイント36から流路143を前方に流れる。これにより、主軸123,後部ベアリング30及びロータ4が冷却される。
【0100】
クーラントLは、流路143から流路144を前方に流れてメインベアリング136の内輪部を冷却した後、折り返し位置145から流路146を後方に流れる。
そして、クーラントLは、流路147の第1の分岐点S1aを通って、外周部が第1の分岐流路43aとなる第2の切換弁122を流れ、前方側流路140から工具121の内部流路120を通り、工具スルークーラント(この場合には、センタースルークーラント)L1 となって切削加工部45に噴出する。
クーラントLの全量が流路143,144を流れることにより、主軸123,後部ベアリング30,ロータ,メインベアリング136の内輪部が十分に冷却される。
【0101】
一方、流路147を流れたクーラントLは、第1の分岐点S1aから第1のクーラント回収流路48aを通ってチェック弁141に至る。ところが、第2の切換弁122が開いてクーラントLが工具121側に流れているので、チェック弁141より前方側の循環流路の内部圧力は上昇しない。
したがって、チェック弁141の圧縮ばね175の付勢力によりボール176が弁座177に押し付けられるので、チェック弁141は閉じた状態を維持する。その結果、供給されたクーラントLの全量が、センタースルークーラントL1 となって噴出する。
なお、内部流路120での異物の詰まり等で循環流路41aの内部圧力が上昇した場合には、チェック弁141が開いてクーラントLを軸心流路172に循環させるので、第1のクーラント循環流路41aの内部圧力を常に適正値に維持でき、異常な圧力上昇を防止できる。
【0102】
一方、工具121が主軸123に取付けられていない時は、図8に示すように、第2の切換弁122は閉じている。
これとは別に、工具121が内部流路120を持たない構造の場合には、工具121に押されて、摺動子167が圧縮ばね168の付勢力に抗して後方に移動するので、第2の切換弁122は開く。
ところが、この時には、工具121のプルスタッド端面139により、第2の切換弁122の前方側流路140の前方開口部が塞がれるので、流路は閉じられる。
【0103】
これらの場合には、第2の切換弁122により流路が閉じられているので、クーラントLは工具121側には流れない。その結果、チェック弁141より前方側の循環流路の内部圧力が上昇するので、圧縮ばね175の付勢力に抗してボール176が後方に動いて、チェック弁141が開く。
したがって、クーラントLは、チェック弁141を通ったのち、軸心流路172を後方に流れ、軸心回収部55を介してクーラント貯留タンク47に回収される。
【0104】
第2のクーラント循環流路42の構成及びクーラントLの流れは、第1の実施形態とほぼ同一である。
第2のクーラント循環流路42において、工具121がセンタースルー式ツールで電磁切換弁60が開状態の時、クーラント貯留タンク47から第2のポンプP2 により供給されたクーラントLは、ステータ5を冷却した後、第2のジャケット冷却用流路114を流れてメインベアリング136の外輪部を冷却する。
チェック弁61は閉じた状態になっているので、クーラントLは電磁切換弁60を通ってクーラント貯留タンク47に回収される。
【0105】
一方、図8に示すように工具121が取付けられていない場合、又は、工具装着部124に装着された工具121がセンタースルー式ツールではなくて内部流路120が形成されていない場合には、噴出口62からフラッドクーラントL2 を噴出する必要がある。したがって、この場合には電磁切換弁60を閉じる。
すると、第2のクーラント循環流路42の内部圧力が上昇してチェック弁61が開くので、クーラントLは、チェック弁61を通り、第2の分岐流路44から噴出口62を通って、フラッドクーラントL2 となって切削加工部45に噴出する。
【0106】
このように、第1,第2の実施形態では、軸受部3,135やビルトインモータ7等を冷却するための冷却液を流す流体回路をクーラントの回路とは別個に設けないで、第1のクーラント循環流路41,41a,及び第2のクーラント循環流路42を用いて、クーラントLを主軸頭1,119の後部位置から前方位置に向けて常時流している。
これにより、切削加工部45へのクーラントLの供給中,供給停止中のいずれの場合も、クーラントLの全量を常に主軸装置の発熱部に流してその内周側及び外周側を十分に冷却することができる。したがって、発熱による各部位の温度差を小さくすることができることになり、主軸装置の熱変位を防止して、高精度の加工ができる。
【0107】
また、クーラントLでベアリング30,32,136を冷却したので、これらベアリング30,32,136に掛けられている軸受予圧を適正値に維持することができる。これにより、ベアリング30,32,136の焼付き等のトラブルを防止でき、軸受の長寿命化や高速回転時の安定作動を実現できる。
近年は、主軸駆動用のモータには、主軸装置に内蔵されたビルトインモータを用いる場合が多いので、このモータを冷却して熱変位を防止する必要性が大きくなっていたが、本発明によれば、ビルトインモータ7のロータ4とステータ5を効果的に冷却することができる。
ドローバー15,128の後部保持部材70の場所では、供給されたクーラントLがなるべく発熱部に近い位置を流れるように、クーラント供給流路37の途中を斜めに折り曲げて、外方に位置する流路73,143に流路37を連通させたので、発熱部を有効に冷却することができる。
【0108】
切削加工部45に供給されるクーラントLを発熱部の冷却に兼用しているので、クーラントとは別の冷却液用の流路及びタンク等を別途設ける必要がなく、また、冷却液用の特別な冷却装置も不要である。
したがって、MCに設けるタンク全体の大きさを小さくして設置面積をコンパクトにでき、冷却装置の管理も容易になる。
MCで使用するクーラント全体の容量は大きいので、クーラントは急激には温度変化せず、温度の制御が容易である。
クーラントは切削加工部45で空気中に噴出し、しかもクーラント貯留タンク47の表面積が大きい。その結果、クーラントは自然に放熱されて冷却するので、冷却ユニット52の負荷が小さくなる。
【0109】
メカニカル式の第1,第2の切換弁53,122は、主軸への工具の着脱動作に連動して第1の分岐流路43,43aを開閉するので、第1のクーラント循環流路41,41aにおいてクーラントの流路を確実に切換えることができる。
【0110】
必要に応じて、クーラントを工具スルークーラントL1 及びフラッドクーラントL2 の一方又は両方に切り換えて噴出させることが容易にできる。
また、温度管理されて清浄で高い冷却効率を有する水溶性のクーラントLを媒体として発熱部を冷却しているので、優れた冷却性能を発揮して高い冷却効率を得ることができ、クーラントが腐ることもないので好都合である。
【0111】
上述のように、本発明では、工作機械には必ずクーラントが使用されるとともにその流路が主軸や主軸支持体の内部に形成されていることに着目し、この流路を流れるクーラントを発熱部の冷却にも兼用した。
したがって、クーラントを媒体とする機械主軸系等の冷却・恒温維持による工作機械の高精度化を実現できる。また、主軸や主軸支持体内に冷却液用の流路を別途設ける必要がなくなるので、主軸や主軸支持体の製作が容易になる。
【0112】
なお、主軸支持体に軸受部を介して回転自在に支持される主軸の内部に形成される第1のクーラント循環流路には、第1の分岐流路が設けられていない場合であってもよい。
この場合、第1のクーラント循環流路に供給されたクーラントは、主軸,軸受部の内輪部側近傍,及び必要な場合にはビルトインモータの内周部側近傍を流通して冷却した後、さらに循環して主軸の外部に排出される。
【0113】
また、主軸支持体の内部に形成された第2のクーラント循環流路には、第2の分岐流路が設けられていない場合であってもよい。
この場合、第2のクーラント循環流路に供給されたクーラントは、主軸支持体,軸受部の外輪部側近傍,及び必要な場合にはビルトインモータの外周部側近傍を流通して冷却した後、さらに循環して主軸支持体の外部に排出される。
【0114】
なお、本実施形態の第2のクーラント循環流路42を主軸支持体の内部に形成しないで、第1のクーラント循環流路41,41aのみを主軸に形成し、通常時はクーラントLを循環させ、切削加工部に供給する時には分岐流路に流すようにしてもよい。
即ち、第1の分岐流路43,43aを有する第1のクーラント循環流路41,41aを主軸2,123の内部に形成して、主軸頭の発熱部の内側近傍を冷却する。
【0115】
この場合には、発熱部の外側近傍にクーラントを流して冷却するための冷却専用の循環流路を主軸支持体の内部に形成するのが好ましい。これにより、発熱部の内側近傍及び外側近傍がそれぞれ冷却される。
またこの場合、必要であれば、電磁弁で流路をオン,オフするとともに切削加工部にクーラントを噴出させるための切削加工部供給専用の流路を、主軸支持体の内部に別途設けてもよい。
【0116】
これとは逆に、本実施形態の第1のクーラント循環流路41,41aを主軸の内部に形成しないで、第2のクーラント循環流路42のみを主軸支持体に形成し、通常時はクーラントLを循環させ、切削加工部に供給する時には分岐流路に流すようにしてもよい。
即ち、第2の分岐流路44を有する第2のクーラント循環流路42を主軸支持体6,137の内部に形成して、主軸頭の発熱部の外側近傍を冷却する。
【0117】
この場合には、発熱部の内側近傍にクーラントを流して冷却するための冷却専用の循環流路を主軸の内部に形成するのが好ましい。これにより、発熱部の外側近傍及び内側近傍がそれぞれ冷却される。
またこの場合、必要であれば、電磁弁で流路をオン,オフするとともに切削加工部にクーラントを噴出させるための切削加工部供給専用の流路を、主軸の内部に別途設けてもよい。
【0118】
なお、第1,第2の実施形態では、クーラントを温度制御している例で説明を行っているが、クーラント貯留タンクの放熱性がよければ温度制御は必ずしも必要としない。戻ってきたクーラントが、クーラント貯留タンクで所定の温度範囲内にまで冷却されればよい。
ところで、空間部109を負圧にしてクーラントLを吸引することにより、クーラントの排出を更に容易にしてもよい。
なお、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。
【0119】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成したので、冷却液用の流体回路を設けずに切削油剤の流体回路を用いて、切削加工部への切削油剤の供給中,供給停止中のいずれの場合も、常に主軸装置の発熱部の内側及び外側の少なくとも一方を十分に冷却して、主軸装置の熱変位が生じることを防止することができる。
特に、切削加工部への切削油剤の供給停止中の場合にも、切削油剤は流体回路を循環して主軸装置の発熱部の内側及び外側の少なくとも一方を十分に冷却するので、主軸装置の熱変位の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1,第2の実施形態に係る主軸冷却装置の回路図である。
【図2】図2乃至図6は本発明の第1の実施形態を示す図で、図2は主軸頭の全体断面図である。
【図3】主軸の前部を示す拡大断面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図3に示すメカニカル式切換弁を含む部分拡大断面図で、図中(A),(B)はメカニカル式切換弁が開いた状態と閉じた状態とをそれぞれ示している。
【図6】主軸頭後部の部分構造を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る主軸頭前部の部分拡大断面図で、別のメカニカル式切換弁が開いた状態を示している。
【図8】図7に示すメカニカル式切換弁が閉じた状態を示す主軸頭前部の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1,119 主軸頭(主軸装置)
2,123 主軸
3,135 軸受部
6,137 主軸支持体
7 ビルトインモータ(発熱部)
10,124 工具装着部
11 第1の工具(工具)
17 第1の切換弁に対向する側面
18,120a 工具内部流路の開口部
30 後部ベアリング(発熱部)
32,136 メインベアリング(発熱部)
40,40a 主軸冷却装置
41,41a 第1の切削油剤循環流路(切削油剤循環流路)
42 第2の切削油剤循環流路(切削油剤循環流路)
43,43a 第1の分岐流路(分岐流路)
44 第2の分岐流路(分岐流路)
45 切削加工部
46,120 工具の内部流路
49,138 主軸支持体の前端部
53 第1の切換弁(メカニカル式切換弁,流路開閉手段)
54,141 チェック弁(流路開閉手段)
60 電磁切換弁(流路開閉手段)
61 チェック弁(流路開閉手段)
62 噴出口(噴出部)
75 主軸の前端部
89 前方側流路
121 第2の工具(工具)
122 第2の切換弁(メカニカル式切換弁,流路開閉手段)
126 プルスタッド
139 プルスタッドの端面
140 前方側流路
C 主軸軸線
L 切削油剤

Claims (10)

  1. 切削油剤を主軸装置の内部の切削油剤循環流路に常時供給することにより、前記主軸装置の発熱部の内側近傍及び外側近傍の少なくとも一方を冷却する冷却方法であって、
    切削加工部に前記切削油剤を供給する時には、前記切削油剤循環流路の前記主軸装置の前方位置から分岐して前記主軸装置の前部に開口して前記切削油剤を前記切削加工部に噴出させる分岐流路に前記切削油剤を流し、
    前記切削加工部への前記切削油剤の供給を停止する時には前記分岐流路を閉じて、前記切削油剤を前記切削油剤循環流路に流して循環させることを特徴とする工作機械における切削油剤による主軸装置の冷却方法。
  2. 前記切削油剤は、所定温度に温度制御された切削油剤であることを特徴とする請求項1に記載の工作機械における切削油剤による主軸装置の冷却方法。
  3. 主軸装置の内部に切削油剤循環流路を形成し、この切削油剤循環流路に切削油剤を常時供給することにより、前記主軸装置の発熱部の内側近傍及び外側近傍の少なくとも一方を冷却する主軸冷却装置であって、
    前記切削油剤循環流路にはこの切削油剤循環流路の前記主軸装置の前方位置から分岐して前記主軸装置の前部に開口する分岐流路を前記主軸装置の内部に形成し、
    切削加工部に前記切削油剤を供給する時には、流路開閉手段の開閉により前記分岐流路に前記切削油剤を流して前記切削加工部に噴出させ、
    前記切削加工部への前記切削油剤の供給を停止する時には、前記分岐流路を閉じることにより前記切削油剤を前記切削油剤循環流路に流して循環させることを特徴とする工作機械における切削油剤による主軸冷却装置。
  4. 主軸支持体に軸受部を介して回転自在に支持される主軸の内部に形成され、切削油剤を供給することにより、前記主軸,前記軸受部の内輪部側近傍,及び必要な場合にはビルトインモータの内周部側近傍を流通して冷却した後、さらに循環して前記主軸の外部に排出されるようにした第1の切削油剤循環流路と、
    前記主軸支持体の内部に形成され、前記切削油剤を供給することにより、前記主軸支持体,前記軸受部の外輪部側近傍,及び必要な場合には前記ビルトインモータの外周部側近傍を流通して冷却した後、さらに循環して前記主軸支持体の外部に排出されるようにした第2の切削油剤循環流路とを備え
    前記第1の切削油剤循環流路及び前記第2の切削油剤循環流路のいずれか一方の切削油剤循環流路には、この切削油剤循環流路の主軸装置の前方位置から分岐して前記主軸装置の前部に開口する分岐流路を前記主軸装置の内部に形成し、
    切削加工部に前記切削油剤を供給する時には、流路開閉手段の開閉により前記分岐流路に前記切削油剤を流して前記切削加工部に噴出させ、
    前記切削加工部への前記切削油剤の供給を停止する時には、前記分岐流路を閉じることにより前記切削油剤を前記切削油剤循環流路に流して循環させることを特徴とする工作機械における切削油剤による主軸冷却装置。
  5. 主軸支持体に軸受部を介して支持される主軸の内部に形成され、切削油剤を常時供給することにより、前記主軸,前記軸受部の内輪部側近傍,及び必要な場合にはビルトインモータの内周部側近傍を冷却するための第1の切削油剤循環流路と、
    前記主軸支持体の内部に形成され、前記切削油剤を常時供給することにより、前記主軸支持体,前記軸受部の外輪部側近傍,及び必要な場合には前記ビルトインモータの外周部側近傍を冷却するための第2の切削油剤循環流路とを備え、
    前記第1の切削油剤循環流路には、この第1の切削油剤循環流路の前記主軸装置の前方位置から分岐して前記主軸の前部に開口し、前記主軸の前端部の工具装着部に装着される工具の内部流路に接続可能な第1の分岐流路を前記主軸の内部に形成し、
    前記第2の切削油剤循環流路には、この第2の切削油剤循環流路の前記主軸装置の前端部近傍位置から分岐して前記主軸支持体の前端部に開口する第2の分岐流路を前記主軸支持体の内部に形成し、
    切削加工部に前記切削油剤を供給する時には、流路開閉手段の開閉により、前記第1,第2の分岐流路のいずれか一方又は両方に前記切削油剤を流して前記切削加工部に噴出させ、
    前記切削加工部への前記切削油剤の供給を停止する時には、前記第1,第2の分岐流路を閉じることにより前記切削油剤を前記第1,第2の切削油剤循環流路に流して循環させることを特徴とする工作機械における切削油剤による主軸冷却装置。
  6. 前記第1の分岐流路には前記工具の着脱により流路を開閉するメカニカル式切換弁を設け、このメカニカル式切換弁の流路の開閉により前記切削油剤を前記第1の分岐流路から前記工具内部流路を介して前記切削加工部に噴出可能にしたことを特徴とする請求項に記載の工作機械における切削油剤による主軸冷却装置。
  7. 前記メカニカル切換弁は、前記主軸の内部に主軸軸線と平行な方向に向けて配設され主軸中心部より離れて前記主軸の外周近傍に設けられた第1の切換弁であり、
    前記工具は、この第1の切換弁に対向する側面で開口する前記内部流路が形成された第1の工具であり、
    この第1の工具を前記工具装着部に装着した時、前記工具内部流路の開口部が前記主軸中心部より離れて位置することにより、前記工具内部流路が前記第1の切換弁の内部に形成された前方側流路に連通可能であることを特徴とする請求項に記載の工作機械における切削油剤による主軸冷却装置。
  8. 前記メカニカル切換弁は、前記主軸の中心部に主軸軸線方向に向けて設けられた第2の切換弁であり、
    前記工具は、前記第2の切換弁に対向するプルスタッドの端面で開口するとともに工具中心部に軸線方向に向けて形成された前記内部流路を有する第2の工具であり、
    この第2の工具を前記工具装着部に装着した時、前記工具内部流路が前記第2の切換弁の内部に形成された前方側流路に連通可能であることを特徴とする請求項に記載の工作機械における切削油剤による主軸冷却装置。
  9. 前記第2の切削油剤循環流路には電磁切換弁を設け、この電磁切換弁を閉じて前記第2の切削油剤循環流路の内部圧力を上昇させることにより、前記切削油剤を、前記第2の分岐流路のチェック弁に流して前記主軸支持体の前端部に設けられた噴出部より前記切削加工部に噴出可能にしたことを特徴とする請求項乃至のいずれかの項に記載の工作機械における切削油剤による主軸冷却装置。
  10. 前記第1の分岐流路には前記工具の着脱により流路を開閉するメカニカル式切換弁を設け、このメカニカル式切換弁の流路の開閉により前記切削油剤を前記第1の分岐流路から前記工具内部流路を介して前記切削加工部に噴出可能にし、
    前記第2の切削油剤循環流路には電磁切換弁を設け、この電磁切換弁を閉じて前記第2の切削油剤循環流路の内部圧力を上昇させることにより、前記切削油剤を、前記第2の分岐流路のチェック弁に流して前記主軸支持体の前端部に設けられた噴出部より前記切削加工部に噴出可能にしたことを特徴とする請求項に記載の工作機械における切削油剤による主軸冷却装置。
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