JP4293688B2 - エレクトレット不織布及びエァフィルター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、従来のポリプロピレンのエレクトレット不織布より、高帯電圧にエレクトレット加工が可能なポリブテン−1をエレクトレット成分と熱接着成分とするエレクトレット不織布であって、繊維が高帯電に帯電可能なため、従来のものと同じ塵埃補集効率とするならより太い繊維で、繊維構成本数もよりすくなくて達成でき、より低圧力損失のエレクトレットフィルターとすることができるので、花粉症対策マスクや空気清浄機のフィルターなどのエァフィルターとして極めて有用なエレクトレット不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリブテン−1は、融点が130℃程であるが、溶融して繊維化した場合、特開昭56−15417号の鞘芯型複合繊維の芯成分で知られているように、ポリブテン−1によって繊維同士が固着し易く、本発明者らによって特開平5−179511号に示すようにこの固着を回避する条件が発見された。そしてポリブテン−1を使用した不織布につき特開平5−195399号及び特開平5−214655号のフィルターが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ポリブテン−1は、他のポリオレフィンと異なる立体構造を持つため、特異な結晶形態をし、結晶化速度が遅く、溶融紡糸してドラフト中で冷風で冷却しても、集束する繊維間で固着(融着という)が起こり、繊維化が困難であった。またポリブテン−1はポリプロピレンやポリエチレンより長い側鎖があり、同じMI(溶融流動性の尺度)でも分子量が大きいので、バラス効果が大きくて溶融紡糸性に劣るので繊維化が困難であった。しかし、ポリブテン−1は軟化温度が高く、100℃前後の高温でも連続使用に耐えるほか、帯電特性はポリプロピレンよりも優れているので、このポリブテン−1を含むエレクトレット不織布は、空調用エァフィルターなどのも都合よく利用できることが期待できる。このため、ポリブテン−1を他のポリオレフィン例えばポリプロピレンの様に効率よく繊維化し利用することが望まれていた。
【0004】
本発明者らは、ポリブテン−1は、Q値を3未満とする分子量分布の狭いポリマーを選べば適切なバラス効果を有し、紡糸性が改善されることを知ったが、細繊度の繊維を作るため、高いMIの該樹脂を用いたり、紡糸温度を高くして、溶融樹脂の粘度を低下させると、繊維間の融着が著しくなるという問題があり、3dtex以下の細繊度のポリブテン−1複合繊維のステープル繊維を安定して作ることは高度の技術が必要であり、また、ステープル繊維はカード通過性を確保するため繊維処理剤を付与するので、これを用いてエレクトレット不織布を作るのは技術的困難度が高く、この手法では簡単に作ることができないと判断せざるを得なかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ポリブテン−1の複合繊維を用いたエレクトレット不織布を簡単にかつ容易に生産できる方法を鋭意検討した。
ポリブテン−1複合繊維を用いたエレクトレット不織布は、不織布の形にしたものをエレクトレット加工して得られるので、ポリブテン−1の複合繊維の直接不織布化を検討して、本発明に至ったのである。
【0006】
すなわち、ポリブテン−1が融着し易い性質を不織布化に積極的に利用し、1列ノズルの複合メルトブローノズルよりポリブテン−1複合繊維を噴出させて、下部より吸引排気しているネットコンベアー上のスパンボンド不織布などの不織布上に積層させて不織布化させ、これを加工機内外に直流高電圧印加装置を具備したネットコンベアー式熱風貫通型熱接着加工機を用いて、ポリブテン−1を融点以上の温度で帯電加工し、加電下で急冷して巻き取ることで、容易にエレクトレット不織布を得ることができたのである。
【0007】
すなわち本発明は、Q値(重量平均分子量)/数平均分子量の比)が3未満、メルトインデックス(MI:g/10分、測定温度190℃、加重2.169kg、JIS−K−6760に準ず)を0.5<MI<50、密度(D:g/cm3)を0.905≦D<0.930、融点(Tm:℃)を115<Tm<130とするポリブテン−1を第一成分とし、融点(Tm:℃)が140<Tm<270の繊維成形性熱可塑性樹脂を第二成分とし、第二成分を芯成分、第一成分を鞘成分とする鞘芯型複合繊維および/または、両成分からなる背腹型複合繊維および/または、両成分の混合紡糸繊維からなる、繊度が0.5dtex〜0.1dtexの長繊維を含むメルトブロー繊維で構成され、ポリブテン−1で接着して一体化した、目付20〜80g/m 2 のポリブテン−1複合繊維層の片面に、ポリプロピレンおよび/またはポリエチレンテレフタレートおよび/または融点(Tm:℃)が90<Tm<230の樹脂と、融点がこれより少なくとも20℃高くかつポリブテン−1の融点より少なくとも20℃以上高融点の樹脂の組合わせよりなる複数の熱可塑性樹脂で構成されたスパンボンド不織布および/またはメルトブロー不織布が位置し、ポリブテン−1で接着して一体化しており、かつ、少なくともポリブテン−1が帯電し、帯電処理直後の帯電圧が12kV以上、かつ、帯電処理後、3昼夜経過後の帯電圧が10kV以上であるエレクトレット不織布を用いてなることを特徴とするエアフィルターである。
【0008】
本発明の好ましい態様のひとつは、第一成分を鞘成分とし、第二成分を芯成分とする、繊度が5dtex〜0.1dtexの、長繊維を含む鞘芯型複合メルトブロー繊維で構成された、目付20〜80g/m2 のポリブテン−1複合繊維層の片面に、ポリプロピレンでなる、構成繊維の繊度が5dtex以下のスパンボンド不織布または、該不織布に構成繊維の繊度が0.1dtex以下のメルトブロー不織布を積層した複合不織布で目付が10〜60g/m2 の不織布が接着している前記のエレクトレット不織布である。
【0009】
さらに本発明の別の態様は、Q値(重量平均分子量)/数平均分子量の比)が3未満、メルトインデックス(MI:g/10分、測定温度190℃、荷重2.169kg、JIS−K−6760に準ず)を0.5<MI<50、密度(D:g/cm3 )を0.905≦D<0.930、融点(Tm:℃)を115<Tm<130とするポリブテン−1を鞘成分、融点(Tm:℃)が140<Tm<270の繊維成形性熱可塑性樹脂を芯成分とする繊度が5〜0.1dtexの鞘芯型複合メルトブロー繊維からなる目付20〜80g/m2 のポリブテン−1複合繊維層の片面に、繊度5dtex以下のポリプロピレン繊維でなるスパンボンド不織布または、該不織布に構成繊維の繊度が0.1dtex以下のメルトブロー不織布を積層した複合不織布で、目付が10〜60g/m2 の不織布が接着している複合不織布を1枚または、複数枚積層された、少なくともポリブテン−1が帯電しているエレクトレット不織布を用いてなるエァフィルターである。
【0010】
さらに別の本発明の好ましい態様は、エレクトレット不織布の空気流入側にプレフィルター層が設けられている前記のエァフィルターである。
【0011】
【発明の実施の態様】
ポリブテン−1は溶融紡糸によって極めて融着し易く、ステープル、マルチフィラメントおよびスパンボンドなどの溶融させて固化した繊維を集束するプロセスを持つ製造方法では、集束時に集束状態で融着を生じるので、不織布化の工程で重大な問題となる。そこで、本発明の不織布ではノズル孔が一列配置であるメルトブロー紡糸の設備を用いて、個々の繊維をネットコンベアー上の複合繊維上に噴出して繊維と繊維が交差または接触している部分の少なくとも一部を融着させることで、複合繊維化させた。また、ネットコンベアー上の複合繊維との接着も同様にして生じる。しかしながら、これらの融着による接着では、コンベアーとノズル間の調整や吐出熱風の風温の調整を行っても十分な不織布の実用強力にはならず、本格的な熱接着は、加熱下の帯電加工時に行われる。
【0012】
なお、スパンボンド不織布などの不織布を基布に用いるのは、噴出したポリブテン−1複合繊維が繊維同士で融着して熱接着不織布化すると共に、コンベアーに固着するのを防止するためと、ポリブテン−1複合繊維は延伸されていないため低不織布強度であり、補強のために使用しており、基布は最終的に加熱下の帯電加工時にポリブテン−1複合繊維層とポリブテン−1によって熱接着される。
【0013】
前記ノズル孔が一列配置であるメルトブロー紡糸では、整然と熱風を噴出させると、繊維が簾状に整然と噴出して、不織布上に堆積し、堆積した時に初めて融着を起こすので、噴出中の繊維を隣り合う繊維と融着しない様に制御することは容易であり、本発明には、メルトブロー紡糸が不可欠の要素となっている。
【0014】
また、5dtexのポリブテン−1複合繊維はスパンボンド不織布の繊維の様に連続繊維であるが、繊度がこれより細くなるにつれて徐々に従来のメルトブロー繊維状の有限の長さの繊維が発生し連続繊維に混入してくる。0.1dtex未満ではメルトブロー繊維状の繊維が主体となり、通気抵抗(圧力損失)の増大が著しくなるので好ましくなく、5〜0.1dtexの繊度の繊維の集合体が最も好ましい。とくに太い繊度では圧力損失が小さくフィルターとして濾過効率がよい。
【0015】
本発明に用いるポリブテン−1は複合紡糸の都合上、メルトインデックス(MI:g/10分、測定温度190℃、加重2.169kg、測定方法はJIS−K−6760に準ず)を0.5<MI<50とすることが好ましく、0.5以下では複合紡糸が困難であり、50以上では組み合わせる相手の樹脂が高流動性となりすぎ、繊維の腰が弱くてフィルム状の不織布となるので好ましくない。
また、複合溶融紡糸の都合上、密度(D:g/cm3 )を0.905≦D<0.930、融点(Tm:℃)を115<Tm<130とするポリブテン−1が好ましく、この範囲外のものは溶融紡糸性に劣るので好ましくない。
【0016】
本発明のポリブテン−1複合繊維の第二成分の繊維成形性熱可塑性樹脂は、融点(Tm:℃)が140<Tm<165のポリプロピレンが好ましく、融点140℃以下の共重合ポリプロピレンは軟質すぎて繊維に腰がなく好ましくない。
【0017】
本発明のポリブテン−1複合繊維は、少なくとも繊維表面の一部がポリブテン−1が占めている繊維であれば良く、より好ましくは繊維表面のすべてが、ポリブテン−1で占められた繊維が良い。具体的には、ポリブテン−1が鞘成分の鞘芯型複合繊維、ポリブテン−1を一成分とする背腹型複合繊維及びポリブテン−1とポリプロピレンの混合紡糸繊維などが好ましく、鞘芯型複合繊維には偏芯型や異型芯型が含まれ、前記異型芯型には分割型の複合繊維が含まれ、これらの繊維も本発明に都合良く用いることができる。
【0018】
本発明のポリブテン−1複合繊維は、少なくともポリブテン−1によって接着して一体化しており、ポリブテン−1複合繊維層を形成している。メルトブロー溶融直後のポリブテン−1複合繊維層は固化しない状態で基布の上に積層されるから基布と複合繊維層は同様に少なくともポリブテン−1によって接着して一体化している。前記した様にこの時点での接着はポリブテン−1の融着によるもので接着力は弱いため、加熱下の帯電加工時にポリブテン−1を溶融させた本格的な熱接着を改めて行っている。
【0019】
基布に用いる不織布は、ポリプロピレンまたはポリエチレンテレフタレートからなる、または、融点(Tm℃)がポリブテン−1より少なくとも20℃以上低く、かつ90<Tm<230範囲の成分の樹脂の組み合わせよりなる複数の熱可塑性樹脂で構成されたスパンボンド不織布もしくはメルトブロー不織布、またはこれらの積層不織布であって、帯電防止剤などの繊維処理剤が付着していないものが都合よく用いられる。スパンボンド不織布にあっては、ポイントボンド熱接着のものが不織布強力が大きく好ましい。また、その目付は、10g/m2 もあれば良く、プレフィルターを兼ねる場合は60g/m2 もあれば良いので、10〜60g/m2 が都合良い。
【0020】
基布は、本発明の実施例では、後述するように繊度2.6dtex、目付20g/m2 のスパンボンド不織布を使用しているが、この基布の圧力損失はポリブテン−1複合繊維層に比べるとほとんど無視し得る程度に小さいといえる。したがってこの基布と比較的太い繊度のポリブテン−1複合繊維層とを組み合わせた本発明のエレクトレット不織布はエァフィルターとして圧力損失が少なく、濾過効率のよいものが得られる。
【0021】
ポリブテン−1の帯電加工は、ポリブテン−1の融点以上の温度雰囲気中で直流で高電圧の電界中をポリブテン−1不織布を通し、直流で高電圧の電界中で急冷して少なくとも60℃以下とすることで達成できる。なお、前記方法以外の帯電加工方法、たとえば、コロナ放電加工などの一般的な方法を用いてもエレクトレット加工が可能であることは無論である。この場合は、あらかじめポリブテン−1不織布を熱風貫通型熱接着加工機を用いるかまたは熱ロール加工機を用いてポリブテン−1で溶融接着して、ポリブテン−1複合繊維層と基布の層間剥離を防止することが好ましい。
【0022】
本発明のポリブテン−1複合繊維からなる繊維層の目付は、基布の目付にもよるが、基布の目付を20g/m2 とすると、20〜80g/m2 が好ましく、この範囲を外れると高帯電のポリブテン−1繊維が得られにくくなる。
本発明のエレクトレット不織布は、1層でも使用できるが、2枚以上重ねて使用することで、捕集効率を向上できるので、複数枚重ねて使用することも大変好ましい。また、本発明のエレクトレット不織布は、少なくともその一部に抗菌機能や消臭機能などを付与されていることも好ましい。
【0023】
本発明でいうエァフィルターとは、ビル空調用のフィルターはもちろん、花粉症対策マスクや空気清浄機のフィルター、掃除機のゴミパックや排気口フィルター、電子機器の通気孔フィルターなど、空気中の塵埃を除去する用途に供することを目的としている。
【0024】
本発明に用いるポリブテン−1はQ値が3未満と小さいため、溶融紡糸時に適度なバラス効果を生じて都合がよく、これを繊維形成性に優れた他の樹脂と組み合わせているので紡糸性が一層向上している。
ポリブテン−1は融点が115〜130℃と比較的低温であり、本発明ではこれと高融点の他の樹脂との複合繊維としているのでポリブテン−1のみを溶融する温度での熱接着加工は繊維形態が保たれ加工し易く、また熱加工機も汎用機でよい。
さらにポリブテン−1はポリプロピレンやポリエチレンより側鎖が長いため分極しやすく熱風中で熱接着させると同時に帯電処理すると1工程で優れたエレクトレット不織布を得ることができる。
得られた不織布は硬く腰があり、ビル空調用などのエァフィルターに使うためプリーツ加工を要する場合は従来の例えばポリプロピレン製のものより成形加工が容易であり、またメッシュ織物などの補強材は不要である。さらに実用使用温度が100℃であり、ポリプロピレンの70℃より使用範囲が広く温調用の集塵フィルターとして最適である。
【0025】
【実施例】
[実施例1〜9] 以下の4種類のポリマーを組み合わせて、鞘芯型複合繊維、背腹型複合繊維及び混合繊維を溶融紡糸した。
ポリマーの種類 記号
ポリプロピレン PP
ポリブテン−1 PB
(ポリブテン−1は三井化学株式会社製のビューロン、タフマーの各銘柄から選んで使用した。)
ポリエチレン PE
ポリエチレンテレフタレート PET
溶融紡糸は約60cmの203ホール複合メルトブローノズルより溶融したポリマーをノズル温度と同温の高圧熱風を用いて噴出させ、これを噴出熱風量の5倍以上の吸引量で吸引しているネットコンベアー上の基布の上に集積した。このとき溶融したポリマーが融着し仮接着して基布と一体になった複合不織布を得た。
基布は以下の2種類の三井化学株式会社製のポリプロピレンスパンボンド不織布である。
SB 繊度2.6dTex、目付20g/m2 、厚さ0.01mm
M/S SBの17g/m2 目付品に6g/m2 目付の繊度0.07dTexのメルトブロー不織布を積層した複合品。
得られた複合不織布を加工機内外に針を一定間隔で埋め込んだ直流高電圧印加装置を備えた137℃の熱風貫通型熱接着加工機で9Kvのマイナス直流印加で5分間処理し、9Kvのマイナス直流印加下で急冷し、静電気をアースして巻き取り熱接着エレクトレット不織布を得た。
各実施例のポリマー、不織布の構成及び得られたエレクトレット不織布のフィルターとしての集塵効果等を表−1に示す。
【0026】
【表−1】
【0027】
実施例の測定値の測定方法は次のとおりである。
繊維の繊度は不織布の構成繊維を電子顕微鏡で写真撮影し繊維直径を算出した。
帯電圧はサンプルを無塵状態でポリエチレンフィルムに包装し3昼夜以上冷暗所に静置後、アルミニウム板に挟み除電してから帯電測定器にかけた数値である。
不織布の強力、伸度、厚さは5cm幅のサンプルをJISL−1096に準じて測定した。
マスク準拠補集効率は労働安全衛生法に基づく防塵マスク性能試験法により測定した。
【0028】
本発明のエレクトレット不織布は、エアフィルターに使用すると塵埃の捕集力が高いため、従来のポリプロピレン不織布によるものと同等の集塵力とした場合は低目付、高通気性の圧力損失が低いエアフィルターを得ることができる。
Claims (4)
- Q値(重量平均分子量)/数平均分子量の比)が3未満、メルトインデックス(MI:g/10分、測定温度190℃、加重2.169kg、JIS−K−6760に準ず)を0.5<MI<50、密度(D:g/cm3)を0.905≦D<0.930、融点(Tm:℃)を115<Tm<130とするポリブテン−1を第一成分とし、融点(Tm:℃)が140<Tm<270の繊維成形性熱可塑性樹脂を第二成分とし、第二成分を芯成分、第一成分を鞘成分とする鞘芯型複合繊維および/または、両成分からなる背腹型複合繊維および/または、両成分の混合紡糸繊維からなる、繊度が0.5dtex〜0.1dtexの長繊維を含むメルトブロー繊維で構成され、ポリブテン−1で接着して一体化した、目付20〜80g/m2のポリブテン−1複合繊維層の片面に、ポリプロピレンおよび/またはポリエチレンテレフタレートおよび/または融点(Tm:℃)が90<Tm<230の樹脂と、融点がこれより少なくとも20℃高くかつポリブテン−1の融点より少なくとも20℃以上高融点の樹脂の組合わせよりなる複数の熱可塑性樹脂で構成されたスパンボンド不織布および/またはメルトブロー不織布が位置し、ポリブテン−1で接着して一体化しており、かつ、少なくともポリブテン−1が帯電し、帯電処理直後の帯電圧が12kV以上、かつ、帯電処理後、3昼夜経過後の帯電圧が10kV以上であるエレクトレット不織布を用いてなることを特徴とするエアフィルター。
- 前記ポリブテン−1を含むメルトブロー繊維が前記第一成分を鞘成分とし、前記第二成分を芯成分とする、鞘芯型複合メルトブロー繊維であり、ポリブテン−1複合繊維層の片面に、ポリプロピレンでなる、構成繊維の繊度が5dtex以下のスパンボンド不織布または、該不織布に構成繊維の繊度が0.1dtex以下のメルトブロー不織布を積層した複合不織布で目付が10〜60g/m2 の不織布が接着している請求項1に記載のエアフィルター。
- エレクトレット不織布の空気流入側にプレフィルター層が設けられている請求項2のエアフィルター。
- Q値(重量平均分子量)/数平均分子量の比)が3未満、メルトインデックス(MI:g/10分、測定温度190℃、加重2.169kg、JIS−K−6760に準ず)を0.5<MI<50、密度(D:g/cm3)を0.905≦D<0.930、融点(Tm:℃)を115<Tm<130とするポリブテン−1を第一成分とし、融点(Tm:℃)が140<Tm<270の繊維成形性熱可塑性樹脂を第二成分とし、第二成分を芯成分、第一成分を鞘成分とする鞘芯型複合繊維および/または、両成分からなる背腹型複合繊維および/または、両成分の混合紡糸繊維からなる繊度が0.5dtex〜0.1dtexの長繊維を含むメルトブロー繊維を、ポリプロピレンおよび/またはポリエチレンテレフタレートおよび/または融点(Tm:℃)が90<Tm<230の樹脂と、融点がこれより少なくとも20℃高くかつポリブテン−1の融点より少なくとも20℃以上高融点の樹脂の組合わせよりなる複数の熱可塑性樹脂で構成されるスパンボンド不織布および/またはメルトブロー不織布で構成される基布上にメルトブローノズルから直接噴出させて、ポリブテン−1によって基布と複合繊維層を仮接着して一体化し、目付20〜80g/m2のポリブテン−1複合繊維層を形成し、熱風貫通型熱接着加工機もしくは熱ロール加工機を用いてポリブテン−1複合繊維層とスパンボンド不織布および/またはメルトブロー不織布で構成される基布を溶融接着させると同時に、加熱下で帯電処理を1工程で行い、エレクトレット不織布とすることを特徴とするエアフィルターの製造方法。
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