JP4291017B2 - 自動二輪車の冷却水冷却装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車の冷却水冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ラジエータを車両の後部に配置した自動二輪車の冷却水冷却装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
実公昭62−11273号公報(第3頁、第3図)
【0004】
同公報の第3図を再掲し上記技術を説明する。ただし、同公報に記載の符号を新しく振り直すとともに記載の名称も一部変更した。
図10は実公昭62−11273号公報の第3図の再掲図である。
自動二輪車の冷却水冷却装置200は、後輪201と水冷エンジン202との間にラジエータ203を設け、このラジエータ203の前部に吸気ダクト204を設け、この吸気ダクト204の先端にエアを導く吸気ファン205を設け、ラジエータ203の後部に熱風を後輪201の後方に排出する排風ダクト206を設けたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、ラジエータは水冷エンジンで熱せられた冷却水を冷やす役目する熱交換機であり、多くの放熱フィンを有する体積の大きな部材である。そのために、ラジエータを配置するためには大きなスペースが必要となる。
上記の自動二輪車の冷却水冷却装置200では、後輪201と水冷エンジン202との間にラジエータ203を配置する構造を採用したものであり、後輪201と水冷エンジン202との間に大きなスペースが必要になる。例えば、ラジエータ機能を他の部品に兼ねさせることができるとすれば、その分、ラジエータ203を小型にすることができたり、若しくは廃止することができるので、後輪201と水冷エンジン202との間のスペースを有効利用することができ、好都合である。
【0006】
そこで、本発明の目的は、ラジエータを小型にすることができる若しくはラジエータ機能を他の部品に兼ねさせることのできる技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の自動二輪車の冷却水冷却装置は、車体に水冷エンジンを搭載するとともに車体にスイングアームをスイング自在に取付け、このスイングアームの先端に後輪を回転自在に取付けた自動二輪車において、スイングアームが、車体側に回転自在に取付ける基部と、この基部から左右後方に延ばした左・右アームと、これらの基部及び左・右アーム廻りに主要部品を配置した冷却水冷却装置とから構成され、この冷却水冷却装置の主要部品である水冷エンジンの冷却水を流通させる冷却水通路と、水冷エンジンの冷却水の放熱を促進する放熱フィンとが直接スイングアームに設けられ、スイングアームにラジエータ機能を兼ねさせたことを特徴とする。
【0008】
例えば、ラジエータ機能を他の部品に兼ねさせることができるとすれば、その分、ラジエータを小型にすることができ若しくはラジエータを廃止することができ、ラジエータの配置スペースを小さくする若しくは他の部品の配置に利用することができ好ましいことである。
そこで、スイングアームを、車体側に回転自在に取付ける基部と、この基部から左右後方に延ばした左・右アームと、これらの基部及び左・右アーム廻りに主要部品を配置した冷却水冷却装置とから構成し、この冷却水冷却装置の主要部品である水冷エンジンの冷却水を流通させる冷却水通路と、水冷エンジンの冷却水の放熱を促進する放熱フィンとが直接スイングアームに設けられ、スイングアームにラジエータ機能を兼ねさせた。
【0009】
すなわち、スイングアームを、車体側に回転自在に取付ける基部と、この基部から左右後方に延ばした左・右アームと、これらの基部及び左・右アーム廻りに主要部品を配置した冷却水冷却装置とから構成し、この冷却水冷却装置の主要部品である水冷エンジンの冷却水を流通させる冷却水通路と、水冷エンジンの冷却水の放熱を促進する放熱フィンとが直接スイングアームに設けられ、スイングアームにラジエータ機能を兼ねさせることで、例えば、ラジエータの配置スペースを小さくする若しくは他の部品の配置に利用することができる。この結果、自動二輪車の設計の自由度を広げることができる。
【0010】
請求項2は、スイングアームが、走行風を前記左右のアームの外側から導入し、左右のアームの内側を通過させるようにしたものであることを特徴とする。
【0011】
請求項3は、スイングアームに、冷却水の放熱を促進するために冷却水通路に走行風を導く導風板を備えたことを特徴とする。
スイングアームに、冷却水の放熱を促進するために冷却水通路に走行風を導く導風板を備えることで、冷却水の冷却効率を向上させることができるとともに走行風の有効利用を図ることができる。
【0012】
請求項4は、スイングアームに、スイングアーム自身を冷却する冷却ファンを設けたことを特徴とする。
スイングアームに、スイングアーム自身を冷却する冷却ファンを設けることで、車両の停止中にも冷却水を冷却することができる。この結果、冷却水の温度制御を緻密に行わせることができる。
請求項5は、冷却水冷却装置が、左・右アームの内の一方側で一次冷却を行い、他方側で一次冷却で温度を下げた冷却水の二次冷却を行うことを特徴とする。
請求項6は、冷却水冷却装置が、車体のヘッドパイプ後方に冷却水を貯留する冷却水リザーブタンクを設けたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る冷却水冷却装置を採用した自動二輪車の側面図である。
自動二輪車10は、車体としての車体フレーム11と、車体フレーム11のヘッドパイプ12に取付けたフロントフォーク13と、このフロントフォーク13に取付けた前輪14と、フロントフォーク13に連結したハンドル15と、車体フレーム11の上部後部に取付けたシート16と、車体フレーム11の上部前部に跨ぐように取付けた燃料タンク17と、車体フレーム11の下部前部に取付けた水冷エンジン18と、この水冷エンジン18の後方に付設した変速機19と、水冷エンジン18に取付けた排気管23と、車体フレーム11の下部後部に取付けたスイングアーム21と、スイングアーム21の後端部に取付けた後輪22と、を主要構成とする二輪車である。
【0014】
図中、25はシリンダブロック、26はシリンダブロック25に形成したウォータジャケット、27はスイングアーム21を回転自在に支持する支軸、28は前輪14を支持するアクスル、29は後輪22を支持するアクスル、31はクッションユニット、32はドライブチェーン、33は吸気ダクト、34はエアクリーナ、35はキャブレタ、36はシートレール、37はフロントフェンダ、38はリヤフェンダ、39はマフラである。
また、50は本発明に係る自動二輪車の冷却水冷却装置(以下、「冷却水冷却装置50」と略記する)であり、以下、その詳細を説明する。
【0015】
図2は本発明に係る冷却水冷却装置採用した自動二輪車の要部平面図である。
スイングアーム21は、車体フレーム11側に回転自在に取付ける基部41と、この基部41から左右後方に延ばした左・右アーム42,43と、これらの基部41及び左・右アーム42,43廻りに主要部品を配置した冷却水冷却装置50と、からなる。
【0016】
基部41は、支軸27の左側を支持する左軸支部44と、支軸27の右側を支持する右軸支部45とを備え、左アーム42は、後輪22のアクスル29の左側を支持する左アクスル支持部46を備え、右アーム43は、後輪22のアクスル29の右を支える右アクスル支持部47とを備える。
【0017】
冷却水冷却装置50は、シリンダブロック25のウォータジャケット26から延ばした第1送りパイプ55と、この第1送りパイプ55の先端に設けた冷却水温度で開閉させるサーモバルブ56と、このサーモバルブ56から延ばした第2送りパイプ57と、この第2送りパイプ57の先端に設けるとともに右アーム43に内蔵した右放熱部53と、この右放熱部53から延ばすとともに基部に沿わせた冷却水通路としての中央冷却水通路54と、この中央冷却水通路54の先端に設けるとともに左アーム42に内蔵した左放熱部52と、この左放熱部52から延ばした第1戻しパイプ58と、この第1戻しパイプの先端に接続した冷却水循環ポンプ59と、この冷却水循環ポンプ59から一端を延ばすとともにウォータジャケット26に他端を接続する第2戻しパイプ61と、車体フレーム11に設けた冷却水リザーブタンク62と、この冷却水リザーブタンク62と第2送りパイプ57中間とを接続する冷却水補給パイプ63と、サーモバルブ56と冷却水循環ポンプ59とを繋ぐ冷却水バイパス管64と、第2送りパイプ57の中間に設けた冷却水補給用キャップ65と、からなる。なお、66は車体フレーム11に設けたエンジンオイルリザーブタンクである。
【0018】
冷却水冷却装置50は、車体フレーム(車体)11に水冷エンジン18を搭載するとともに車体フレーム11にスイングアーム21をスイング自在に取付け、このスイングアーム21の先端に後輪22を回転自在に取付けた自動二輪車10において、スイングアーム21に、水冷エンジン18の冷却水を流通させる中央冷却水通路54及び冷却水通路としての左・右冷却水通路74,84を設け、スイングアーム21にラジエータ機能を兼ねさせたものであると言える。
【0019】
例えば、ラジエータ機能を他の部品に兼ねさせることができるとすれば、その分、ラジエータを小型にすることができ若しくはラジエータを廃止することができ、ラジエータの配置スペースを小さくする若しくは他の部品の配置に利用することができ好ましいことである。
そこで、スイングアーム21に、水冷エンジン18の冷却水を流通させる中央冷却水通路54及び左・右冷却水通路74,84を設け、スイングアーム21にラジエータ機能を兼ねさせた。
【0020】
スイングアーム21に、水冷エンジン18の冷却水を流通させる中央冷却水通路54及び左・右冷却水通路74,84を設け、スイングアーム21にラジエータ機能を兼ねさせることで、ラジエータの配置スペースを小さくする若しくは他の部品の配置に利用することができる。この結果、自動二輪車10の設計の自由度を広げることができる。
【0021】
図3は本発明に係る自動二輪車の冷却水冷却装置の左放熱部の要部正面図であり、左放熱部52は、左アーム42に沿わせた左冷却水通路74と、この左冷却水通路74に配置することで冷却水の放熱を促進する放熱フィン75・・・(・・・は複数個を示す。以下同じ)と、左アーム42に被せた左放熱部カバー72と、この左放熱部カバー72に取付けた冷却ファン76と、からなる。77は左アーム42に形成した放熱用開口を示す。
【0022】
図4は本発明に係る自動二輪車の冷却水冷却装置の左放熱部カバーの正面図ありり、左放熱部カバー72は、ドライブチェーン32(図1参照)を覆うチェーンカバー部78と、左冷却水通路74(図3参照)に走行風を導く複数の導風板79・・・と、冷却ファン76を取付けるファン取付け部81とからなる。
ファン取付け部81は、外部からエアを取入れるエア窓82、左アーム42に取付けるための図示しない取付けステーを備える。
【0023】
冷却水冷却装置50は、スイングアーム21に、スイングアーム21自身を冷却する冷却ファン76を設けたものであると言える。
スイングアーム21に、スイングアーム21自身を冷却する冷却ファン76を設けることで、車両の停止中にも冷却水を冷却することができる。この結果、冷却水の温度制御を緻密に行わせることができる。
【0024】
図5は本発明に係る自動二輪車の冷却水冷却装置の右放熱部の要部正面図であり、右放熱部53は、右アーム43に沿わせた右冷却水通路84と、この右冷却水通路84に配置することで冷却水の放熱を促進する放熱フィン85・・・(・・・は複数個を示す。以下同じ)と、からなる。87は左アーム42に形成した放熱用開口を示す。
【0025】
図6は本発明に係る自動二輪車の冷却水冷却装置の右放熱部カバーの正面図であり、右放熱部カバー73は、右冷却水通路84(図5参照)に走行風を導く複数の導風板89・・・と、右アーム43に取付けるための図示しない取付けステーと、を備える。
【0026】
以上に述べた冷却水冷却装置50の作用を次に説明する。
図7(a),(b)は本発明に係る自動二輪車の冷却水冷却装置の作用説明図であり、(a)は冷却水の流れを示し、(b)は走行風の流れを示す。
【0027】
(a)において、冷却水冷却装置50では、冷却水循環ポンプ59を回転させ、サーモバルブ56で第1・第2送りパイプ55,57間を開通させることで、ウォータジャケット26から第1・第2送りパイプ55,57に矢印a1,a2の如く冷却水を流し、この冷却水を右冷却通路84に矢印a3,a4の如く流すことで冷却水の一次冷却を行い、一次冷却を行った冷却水を中央冷却水通路54に流し、この中央冷却水通路54を通過させた冷却水を左冷却水通路74に矢印a5,a6の如く流すことで冷却水の二次冷却を行い、二次冷却を行うことで温度を下げた冷却水を第1戻しパイプ58に流し、冷却水循環ポンプ59で冷却水を加圧し、第2戻しパイプ61を経由させて冷やした冷却水を矢印a7,a8の如くウォータジャケット26に戻す。
【0028】
冷却水冷却装置50は、スイングアーム21に、冷却水の放熱を促進する放熱フィン75・・・,85・・・を備えたものと言える。
スイングアーム21に、冷却水の放熱を促進する放熱フィン75・・・,85・・・を備えることで、冷却水の冷却能力を増大させることができる。この結果、スイングアーム21の冷却水通路を短くすることができる。
【0029】
(b)において、冷却水冷却装置50では、導風板79・・・の作用により走行風を左アーム42に向けて矢印b1の如く導き、左冷却水通路74の放熱フィン75・・・に走行風を当てることで、左冷却水通路74を通過させた冷却水を冷却する。また、導風板89・・・の作用により走行風を右アーム43に向けて矢印b2の如く導き、右冷却水通路84の放熱フィン85・・・に走行風を当てることで、右冷却水通路84を通過させた冷却水を冷却する。
【0030】
冷却水冷却装置50は、スイングアーム21に、冷却水の放熱を促進するために左・右冷却水通路74,84に走行風を導く導風板79・・・,89・・・を備えたものであるとも言える。
スイングアーム21に、冷却水の放熱を促進するために左・右冷却水通路74,84に走行風を導く導風板79・・・,89・・・を備えることで、冷却水の冷却効率を向上させることができるとともに走行風の有効利用を図ることができる。
【0031】
図8は本発明に係る第2実施の形態の冷却水冷却装置を採用した自動二輪車の側面図である。
自動二輪車110は、車体としたの車体フレーム111と、車体フレーム111のヘッドパイプ112に取付けたフロントフォーク113と、このフロントフォーク113に取付けた前輪114と、フロントフォーク113に連結したハンドル115と、車体フレーム111の上部後部に取付けたシート116と、車体フレーム111の上部前部に跨ぐように取付けた燃料タンク117と、車体フレーム111の下部前部に取付けた水冷エンジン118と、この水冷エンジン118の下方に付設した変速機119と、水冷エンジン118に取付けた排気管123と、車体フレーム111の下部後部に取付けたスイングアーム121と、スイングアーム121の後端部に取付けた後輪122と、を主要構成とする二輪車である。
【0032】
図中、124はチェーンカバー、125はシリンダブロック、126はウォータジャケット、127はスイングアーム121を回転自在に支持する支軸、128、129はアクスル、131はクッションユニット、132はドライブチェーン、133は吸気ダクト、134はエアクリーナ、135はキャブレタ、136はシートレール、137はフロントフェンダ、138はリヤフェンダ、139はマフラである。
また、150は本発明に係る第2実施の形態の自動二輪車の冷却水冷却装置(以下、「冷却水冷却装置150」と略記する)であり、以下、その詳細を説明する。
【0033】
図9は本発明に係る第2実施の形態の冷却水冷却装置を採用した自動二輪車の要部平面図である。
スイングアーム121は、車体フレーム111側に回転自在に取付ける基部141と、この基部141から左右後方に延ばした左・右アーム142,143と、これらの基部141に経由させた冷却水冷却装置150と、からなる。
【0034】
基部141は、支軸127の左側を支持する左軸支部144と、支軸127の右側を支持する右軸支部145とを備え、左アーム142は、後輪122のアクスル129の左側を支持する左アクスル支持部146を備え、右アーム143は、後輪122のアクスル129の右を支える右アクスル支持部147を備える。
【0035】
冷却水冷却装置150は、シリンダブロック125のウォータジャケット126から延ばした送りパイプ151と、この送りパイプ151の先端に設けるとともに基部141の内部に設けた冷却水通路152と、基部141に設けることで冷却水通路152に流した冷却水を一次冷却する冷却用オイル貯留槽153と、冷却水通路152の出口152aに接続したラジエータホース154と、このラジエータホース154の先端を接続するとともに冷却水の二次冷却をするラジエータ155と、このラジエータ155の出口155aに接続した第1戻しパイプ158と、この第1戻しパイプ158の先端に接続した冷却水循環ポンプ159と、この冷却水循環ポンプ159に一端を接続するとともに他端をウォータジャケット126に接続する第2戻しパイプ161と、車体フレーム111に設けた冷却水リザーブタンク162と、この冷却水リザーブタンク162とラジエータ155とを接続する冷却水補給パイプ163と、からなる。
【0036】
なお、ラジエータ155は、強制空冷する空冷ファン164と、この冷却ファン164により発生する熱風を後方に流す熱風カバー165を備える。また、166は車体フレーム111に設けたエンジンオイルリザーブタンク、167はラジエータ155に取付けたラジエータキャップを示す。
【0037】
すなわち、冷却水冷却装置150は、車体フレーム(車体)111に水冷エンジン118を搭載するとともに車体フレーム111にスイングアーム121をスイング自在に取付け、このスイングアーム121の先端に後輪122を回転自在に取付けた自動二輪車110において、スイングアーム121に、水冷エンジン118の冷却水を流通させる冷却水通路152を設け、スイングアーム121にラジエータ機能を兼ねさせたものであると言える。
【0038】
すなわち、スイングアーム121に、水冷エンジン118の冷却水を流通させる冷却水通路152を設け、スイングアーム121にラジエータ機能を兼ねさせたので、ラジエータ155を小型にすることができる。この結果、空いたスペースに他の部品を配置することができ、設計の自由度を広げることができる。
【0039】
次に、冷却水冷却装置150の冷却水の流れを説明する。
冷却水冷却装置150では、ウォータジャケット126から熱せられた冷却水を矢印▲1▼の如く送りパイプ151に流し、この送りパイプ151から冷却水を矢印▲2▼の如く冷却水通路152に流し、この冷却水通路152に矢印▲3▼の如く通過させることで冷却水の一次冷却を行い、一次冷却を行った冷却水を矢印▲4▼の如くラジエータホース154を経由させラジエータ155に流し、このラジエータ155に冷却水を矢印▲5▼,▲6▼の如く通過させることで冷却水の二次冷却を行い、二次冷却を行った冷却水を矢印▲7▼の如く第1戻しパイプ158に流し、冷却水循環ポンプ159で冷却水を加圧し、第2戻しパイプ161を経由させて冷やした冷却水を矢印▲8▼の如くウォータジャケット126に戻す。
【0040】
尚、実施の形態では図1に示すように、左・右冷却水通路74,84をウォータジャケット26に対してシリーズ(直列)に接続したが、これに限るものではなく、ウォータジャケット26に対してパラレル(並列)に接続したものであってもよい。
また、第2の実施の形態において、基部141に冷却用オイル貯留槽153を設けたが、これに限るものではなく、冷却用オイル貯留槽153のオイルを循環させ、オイルの冷却を促進するものであってもよい。
【0041】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1では、スイングアームを、車体側に回転自在に取付ける基部と、この基部から左右後方に延ばした左・右アームと、これらの基部及び左・右アーム廻りに主要部品を配置した冷却水冷却装置とから構成し、この冷却水冷却装置の主要部品である水冷エンジンの冷却水を流通させる冷却水通路と、水冷エンジンの冷却水の放熱を促進する放熱フィンとが直接スイングアームに設けられ、スイングアームにラジエータ機能を兼ねさせたので、例えば、ラジエータの配置スペースを小さくする若しくは他の部品の配置に利用することができる。この結果、自動二輪車の設計の自由度を広げることができる。
【0042】
請求項2では、スイングアームが、走行風を左右のアームの外側から導入し、左右のアームの内側を通過させるようにした。
【0043】
請求項3では、スイングアームに、冷却水の放熱を促進するために冷却水通路に走行風を導く導風板を備えたので、冷却水の冷却効率を向上させることができるとともに走行風の有効利用を図ることができる。
【0044】
請求項4は、スイングアームに、スイングアーム自身を冷却する冷却ファンを設けたので、車両の停止中にも冷却水を冷却することができる。この結果、冷却水の温度制御を緻密に行わせることができる。
請求項5は、冷却水冷却装置が、左・右アームの内の一方側で一次冷却を行い、他方側で一次冷却で温度を下げた冷却水の二次冷却を行う。
請求項6は、冷却水冷却装置が、車体のヘッドパイプ後方に冷却水を貯留する冷却水リザーブタンクを設けた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷却水冷却装置を採用した自動二輪車の側面図
【図2】本発明に係る冷却水冷却装置採用した自動二輪車の要部平面図
【図3】本発明に係る自動二輪車の冷却水冷却装置の左放熱部の要部正面図
【図4】本発明に係る自動二輪車の冷却水冷却装置の左放熱部カバーの正面図
【図5】本発明に係る自動二輪車の冷却水冷却装置の右放熱部の要部正面図
【図6】本発明に係る自動二輪車の冷却水冷却装置の右放熱部カバーの正面図
【図7】本発明に係る自動二輪車の冷却水冷却装置の作用説明図
【図8】本発明に係る第2実施の形態の冷却水冷却装置を採用した自動二輪車の側面図
【図9】本発明に係る第2実施の形態の冷却水冷却装置を採用した自動二輪車の要部平面図
【図10】実公昭62−11273号公報の第3図の再掲図
【符号の説明】
10,110…自動二輪車、11,111…車体(車体フレーム)、18,118…水冷エンジン、21,121…スイングアーム、50,150…冷却水冷却装置、54…冷却水通路(中央冷却水通路)、74,84…冷却水通路(左・右冷却水通路)、75,85…放熱フィン、76…冷却ファン、79,89…導風板、152…冷却水通路。
Claims (6)
- 車体に水冷エンジンを搭載するとともに車体にスイングアームをスイング自在に取付け、このスイングアームの先端に後輪を回転自在に取付けた自動二輪車において、
前記スイングアームは、前記車体側に回転自在に取付ける基部と、この基部から左右後方に延ばした左・右アームと、これらの基部及び左・右アーム廻りに主要部品を配置した冷却水冷却装置とから構成され、
この冷却水冷却装置の主要部品である前記水冷エンジンの冷却水を流通させる冷却水通路と、前記水冷エンジンの冷却水の放熱を促進する放熱フィンとが直接前記スイングアームに設けられ、
前記スイングアームにラジエータ機能を兼ねさせたことを特徴とする自動二輪車の冷却水冷却装置。 - 前記スイングアームは、走行風を前記左右のアームの外側から導入し、前記左右のアームの内側を通過させるようにしたものであることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の冷却水冷却装置。
- 前記スイングアームは、前記冷却水の放熱を促進するために前記冷却水通路に走行風を導くリヤホイールハウスを設けを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動二輪車の冷却水冷却装置。
- 前記スイングアームに、スイングアーム自身を冷却する冷却ファンを設けたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の自動二輪車の冷却水冷却装置。
- 前記冷却水冷却装置は、前記左・右アームの内の一方側で一次冷却を行い、他方側で一次冷却で温度を下げた冷却水の二次冷却を行うことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の冷却水冷却装置。
- 前記冷却水冷却装置は、前記車体のヘッドパイプ後方に冷却水を貯留する冷却水リザーブタンクを設けたことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の冷却水冷却装置。
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