JP4290923B2 - 内視鏡装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡装置に関し、特に、イメージガイドで伝送された被写体像を固体撮像素子に再結像させる内視鏡装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
体腔内に細長の挿入部を挿入することにより、体腔内臓器等を観察したり必要に応じて鉗子チャンネル内に挿通した鉗子を用いて生体内組織を採取して患部を詳しく診断することができる医療用内視鏡が広く用いられている。
【0003】
これらの内視鏡から映像信号を形成する手段としては、内視鏡の先端に配置された対物レンズの像をファイバー束を用いて接眼部まで伝送し、操作部に着脱自在のカメラを取り付け、その撮像素子に再結像させ、その出力信号から映像信号を作成するファイバースコープと、固体撮像素子を内視鏡先端部に配し、直接先端対物レンズの像から映像信号を作成する電子内視鏡との2種類の方法があげられる。
【0004】
ファイバースコープには、イメージガイドの周期性と固体撮像素子の周期性からくるモアレ等の問題、イメージガイドの網目が目立つ欠点、ファイバースコープ専用アダプターを用いて内視鏡に取り付ける必要があり、使用上使い難い等の理由から、近年、固体撮像素子を用いた内視鏡が一般的になってきている。近年、携帯電話、デジタルカメラ等の普及により固体撮像素子の小型化に対するニーズが高まり、1/6インチ以下等の非常に小さな固体撮像素子の開発もされてきており、それに伴い挿入部が非常に細い電子内視鏡も開発されてきている。しかし、あるレベル以下の非常に細い挿入部を持った電子内視鏡は、固体撮像素子の大きさの制限から作ることができない。
【0005】
そのような非常に細い挿入部を持った内視鏡を作るには、ファイバースコープが適している。また、ファイバースコープ専用アダプターをなくし、イメージガイドの伝送像を固体撮像素子に再結像させる再結像光学系を内視鏡操作部内に組み込むと使い勝手がよい。
【0006】
このような非常に細い挿入部を持ち、イメージガイドの伝送像を固体撮像素子に再結像させる再結像光学系を内視鏡内に組み込んだ先行例として、特開平11−151200号、特開平11−23983号に記載されたものがある。これらの公報では、先端に固体撮像素子を配置できないような非常に細い挿入部を持った内視鏡(例えば、尿道鏡や眼科用内視鏡)が、提案されている。上記公報共に、細い挿入部を持った内視鏡において、先端対物レンズでできた像を、イメージファイバーを用いて内視鏡本体操作部まで導き、イメージガイドで伝送された光学像を再結像光学系によって固体撮像素子に再結像させ、電気信号に変換し、モニター上に表示させることを目的としている。
【0007】
上記公報では共に、同一機種の内視鏡を用いたときに画面上で内視鏡観察像の表示位置、大きさに関しての調整方法が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この上記公報では、イメージガイド端面、再結像光学系、固体撮像素子との間での焦点調整による倍率変動について記載され、両公報共に、再結像光学系とイメージガイドの出射端位置の焦点調整による倍率変動を最小限にするような調整方法が提案されている。つまり、再結像光学系の焦点調整により、再結像光学系の倍率が変化してしまうことが問題点である。
【0009】
また、両公報には共に、用いるイメージファイバーと固体撮像素子によるモアレに関しては全く記載がなく、再結像光学系に必要な条件が全く述べられていない。
【0010】
また、一般的に、内視鏡は、電子内視鏡、光源、CCU(カメラコントロールユニット)からなり、術者は使用目的に合わせ使用する電子内視鏡を選択して使用する。その場合、CCUは同じものを用いて使用することができる。ただ、ファイバースコープを使用する場合には、ファイバースコープ用CCU、専用アダプターを用意して使用する必要性があった。あるいは、ファイバースコープを電子内視鏡用CCUにつなげるために、別の専用アダプターを使用し、取り付ける必要があった。この場合、モニター画面上に表示される内視鏡観察画像は、イメージガイドの網目が見えたり、モアレが発生した画像となり、また、この場合、固体撮像素子に投影されるイメージガイド出射端面が適切な大きさではなかったため、自動調光がきかず、照明光による露出オーバー(以下、ハレーションと呼ぶ。)を調節できない問題点がある。上記両公報には、そのような記述も述べられていない。
【0011】
本発明は従来技術のこのような問題点及び実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、イメージガイドを用い術者の使用上の使い勝手も考慮された内視鏡において、再結像光学系として焦点調整と倍率を別に考慮できるような構成を提供することである。また、電子内視鏡用CCUにアダプターを必要とせずに接続可能であり、また、モアレの発生も考慮されたファイバー内視鏡装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による内視鏡装置は、内視鏡の先端に配置された少なくとも1つの対物レンズと、前記少なくとも1つの対物レンズで作られた被写体像を内視鏡操作部まで伝送する少なくとも1つのイメージガイドと、内視鏡操作部内に配置され、前記イメージガイドで伝送された被写体像を固体撮像素子に再結像させる再結像光学系とを備えた内視鏡において、
前記再結像光学系が両側テレセントリック光学系からなることを特徴とするものである。
【0013】
ここで、両側テレセントリック光学系とは、光軸に平行に入射した光が出射側で±10°以内で出射するものであるとする。さらに、この出射側の角度が±5°以内であればさらによい。
【0014】
再結像光学系を両側テレセントリックにすることにより、イメージガイドと再結像光学系の距離に変化があっても、像の倍率には全く影響を与えなくなる。これにより、特開平11−151200号、特開平11−23983号に記載されている先行例で問題とされていた、焦点調整に伴う倍率調整が不要になる。つまり、焦点調整と倍率調整を完全に分離できたことになる。ただし、両側テレセントリック光学系の場合、倍率の変化は部品の加工誤差で決まるため、加工誤差に対する倍率の変動が要求されている仕様より小さくなるように、再結像光学系を設計する必要がある。このように設計された再結像光学系を使えば、組み立て時には焦点調整のみ行えばよく、組み立て性が良くなる特徴がある。
【0015】
また、上記再結像光学系を、第1レンズ群、絞り、第2レンズ群で構成し、第1レンズ群が正の屈折力を有する第1副レンズ群G11を含み、下記の条件を満足することが望ましい。
【0016】
−3<βG11 <−0.5 ・・・(1)
ただし、βG11 は第1副レンズ群G11のイメージガイドの射出端面に対する結像倍率である。
【0017】
これは、最も物体側にある正の屈折力を有する第1副レンズ群G11に求められる条件である。内視鏡においては明るい像を得ることが望まれており、そのため、イメージガイドのファイバー(光ファイバー)としてNA(開口数)が0.1以上のファイバーが使われることが多い。このようにイメージガイドのNAが大きくなると、再結像光学系のレンズがティルトやシフトした場合に画像劣化が起こりやすくなる欠点がある。
【0018】
以上から、再結像光学系の物体側にある正の屈折力を有する第1副レンズ群G11が条件(1)を満足していることが望ましい。βG11 の絶対値が0.5以下になると、高NAでイメージガイドから出射した光線を小さく縮小するために光線を強く曲げる必要があり、この場合にはレンズが偏心したとき画質劣化が大きくなってしまいよくない。また、βG11 の絶対値が3以上になると、偏心に対しては有利になるが、拡大系となりレンズ系が大きくなり、ひいては内視鏡操作部が大きくなってしまい、操作性が悪く問題がある。
【0019】
さらに、第1レンズ群を、正の屈折力を有する第1副レンズ群G11と負の屈折力を有する第2副レンズ群G12とから構成すると、さらに収差補正上よい。
【0020】
このように、絞り付近に負の屈折力を有する副レンズ群G12を配置することは、ペッツバール補正の観点から非常によい。
【0021】
さらに、ペッツバール補正上、上記負の屈折力を有する副レンズ群G12の最も像側の面は、固体撮像素子側に凹面を向けていることが望ましい。
【0022】
また、上記正の屈折力を有する副レンズ群G11群中に、イメージファイバー端面に対して結像倍率が略無限大になるような、つまり、物体に対して像が平行光になるような光学系部分(本明細書では、コリメート部分光学系と呼ぶ。)を含んでいると、組み立て調整後に再度ユーザーが倍率変動に関係なく、ピント調整を行うことができ、非常に便利である。これは、特開平8−166321号に記載されているように、ファイバースコープでモアレが発生している画像において、デフォーカスさせてモアレ縞を消すことがよく行われる。このデフォーカスのレベルは使っているユーザーが選択し、画質とデフォーカスのレベルを決めるのがよい場合がある。このような場合、倍率に変動を与えず、像位置変動に無関係に焦点調整できることは非常に有用である。
【0023】
また、再結像光学系が、第1レンズ群、絞り、第2レンズ群からなり、第2レンズ群が、像側から、正の屈折力を有する副レンズ群G22、負の屈折力を有する副レンズ群G21を含み、以下の条件を満足することが望ましい。
【0024】
G22 /|FG21 |<3 ・・・(2)
ただし、FG21 は負の屈折力を有する副レンズ群G21の焦点距離、FG22 は正の屈折力を有する副レンズ群G21の焦点距離である。
【0025】
この条件式(2)は収差補正上からきているものであり、ペッツバール和と歪曲収差との関係を示している。条件式(2)が3以上になると、ペッツバール的には非常に有利であるが、その分歪曲収差が大きく発生してしまい、イメージファイバーが固体撮像素子上で変形してしまいよくない。
【0026】
また、組み立て上、再結像光学系のレンズ系が全て同じ外径の場合、レンズを保持する枠は1つにでき、組み立てでは落とし込むだけでよく組み立て性が向上する上、この再結像光学系を内視鏡操作部本体に組み込み、イメージファイバ束との間隔調整が2つの枠の嵌合のみで可能である。もちろん、再結像光学系と固体撮像素子との間隔も2つの枠の嵌合のみですみ、非常に組み立てがしやすくなる。
【0027】
また、内視鏡の先端に配置された少なくとも1つの対物レンズと、その少なくとも1つの対物レンズで作られた被写体像を内視鏡操作部まで伝送する少なくとも1つのイメージガイドと、内視鏡操作部内に配置され、そのイメージガイドで伝送された被写体像を固体撮像素子に再結像させる再結像光学系とを備えた内視鏡と、光源と、カメラコントロールユニットとを用いた内視鏡システムにおいて、再結像光学系によって固体撮像素子に結像された被写体像の大きさが、内視鏡システムにおいて自動調光が働く大きさ以上になるように再結像光学系の倍率が選定にされていることが重要である。
【0028】
内視鏡は光が存在しない体腔内に挿入して使うため、照明手段が必要である。一般的に、内視鏡の対物レンズの見える範囲は画角が90°以上の広い範囲が要求され、照明される範囲も非常に広範囲になるため、先端にも照明専用にレンズ等が設けられ工夫が凝らされている。しかし、中心付近が明るくなり画面が白くなって物体が観察できなくなるハレーションは避けられない。そこで、内視鏡では、カメラコントロールユニット(CCU)の電子シャッターや光源による光量調整(自動調光)が行われる。また、CCUは電子内視鏡と共通化をした方が病院内の施設有効利用の観点からよい。そこで、たとえファイバースコープを用いても、通常用いられている電子内視鏡のモニター画面上に自動調光が働く範囲でイメージガイドを固体撮像素子に投影する必要がある。その様子を図1(a)〜(c)に示してある。
【0029】
図1(a)は、内視鏡システムの全体像を示している。まず、光源10からの光をライトガイド12を用いて内視鏡1の先端2まで伝送し、照明レンズ系13を用いて被写体Oに光を照射する。この光源10に用いられる光源としてはキセノンランプ、ハロゲンランプ、超高圧水銀ランプ等のランプ11が用いられる。また、内視鏡光源10においては、RGBで被写体Oを照射し、白黒CCDを用いて撮像する面順次方式と、白色光を被写体Oに照射してカラーフィルターを使ったCCDを用いて撮像する同時式方式、あるいは、面順次式、同時式光源でありながら、光源側スイッチにより蛍光観察用に励起光を照射して蛍光観察を行う、通常、蛍光両方に対応した観察システム等がある。対物レンズ3は、被写体Oからの反射光をイメージガイド束4の内視鏡先端2側端面に結像させ、その像をイメージガイド束4を用いて内視鏡操作部5まで伝送する。この対物レンズ3は、一般的な多成分ガラスで構成された、あるいは、ガラス成形レンズで作られた対物レンズであってもよいし、全てサファイア、透光性YAG、スピネル、合成石英等のオートクレーブ耐性ガラスの組み合わせのみで作られてもよい。その後、再結像光学系6を用いてイメージガイド束4の端面を固体撮像素子(CCD)7上に拡大あるいは縮小投影する。その後、固体撮像素子7から得られた電子信号を基にCCU20で信号処理され、モニター30上に通常の内視鏡像が表示される。この処理中に、調光や、構造強調、モニター投影倍率調整、使用CCDの識別、処理方法の決定、各種画像処理等を処理している。
【0030】
ここで、通常、モニター30上に表示される内視鏡像についての説明を行う。通常内視鏡像はモニター30上で八画画像あるいは四角い画像で表示されるが、これは、CCD内の電気マスク発生回路で生成された八画形や四角形のマスク形状を表す電気マスク信号をCCDからの映像信号に重ね合わせてモニターに表示しているものである。具体的な電気マスク処理には、例えば特開平8−88791号に記載された方法を用いる。したがって、このような電気マスクの大きさと形状は、被写体(イメージガイド束4の端面)の像と無関係に決められる。この投影されたイメージガイド束4端面と固体撮像素子7と電気マスクとの関係を図1(b)、(c)に示す。図1(b)のように、電気マスクM内にイメージガイド端面IMを投影するようにしてもよいし、また、図1(c)のように、電気マスクMの大きさ以上にイメージガイド端面IMを拡大投影してやれば、イメージガイドマスク周辺部がない通常の電子スコープのような画像を得ることが可能となる。通常、自動調光はこの電気マスクM内部の全面で行われている。しかし、ファイバースコープを用いた場合には、このエリアの内部に結像されることが多く、イメージガイド端面IMの大きさが余り小さいと自動調光が働かなくなり、ハレーションが起こってしまう問題がある。そこで、本発明では、電子内視鏡用のCCUを用いてファイバーイメージを観察しても自動調光が働くように、イメージガイド端面IMを電気マスクM内の面積の3割以上に投影することとする。より好ましくは、5割以上に投影することが望ましい。あるいは、図1(c)のように、イメージガイド端面IMを電気マスクMよりも大きくなるように投影してもよい。また、上記条件を満たした上に、下記条件を満たすと、モアレの発生を少なくでき望ましい。
【0031】
2<PIG×|β|/PCCD <3.5 ・・・(3)
ただし、PIGはイメージガイドの平均画素間隔、βは再結像光学系の総合倍率、PCCD は固体撮像素子の平均画素間隔である。
【0032】
条件式(3)が2以下である場合には、理論的にモアレが発生する。この場合には、水晶フィルター等のモアレ除去手段を再結像光学系に組み込むことが必要になり、再結像光学系が高価となり、好ましくない。また、条件式(3)が3.5以上になると、イメージガイドを構成する画素が網目状にモニター画面上に現れ、観察上好ましくない。このとき使用するイメージガイドは、画素間隔一定の整列配列したイメージファイバーであってもよいし、画素間隔がランダム、かつ/又は、ランダムに配置されたイメージファイバーであってもよい。また、柔軟なファイバースコープであってもよいし、石英を使ったようなイメージーァイバー単体が堅いものであってもよい。
【0033】
そして、細いイメージファイバー束等を拡大し、固体撮像素子に投影する場合、倍率が大きいため、物体距離の変動に対する像側のピント移動量が大きくなる。つまり、近軸理論から、物体側移動量と像側移動量は下記の式を満たしている。
【0034】
(像側移動量)=(物体側移動量)×β2
ただし、βは再結像光学系の倍率である。
【0035】
この式から分かるように、例えばβが3倍程度の倍率になると、物体側で1の距離動いたとすると、像側ではその9倍の9だけピントが移動してしまう。したがって、このような拡大系の場合には、像側を略設計値に固定し、次に物体側(イメージファイバー束)位置を調整固定するようにするのがよい。この略設計値とは、凡そ設計値±0.05mm程度の意味である。このような変動量が大きい像側を略固定しないで、物体側だけを適当に固定すると、倍率の2乗だけ像側でピントが移動し、調整できないこともあり得るためである。また、再結像光学系が縮小系の場合には、逆の考えになる。また、拡大系においては、イメージファイバー束端面の傾き等は同じように光軸方向に倍率の2乗で効いてきてしまうため、イメージファイバー束端面の調整は必須である。そのためには、イメージファイバー束端面、固体撮像素子は何れも、光軸方向と垂直なX,Y方向に調整可能に構成されていることが望ましい。また、イメージファイバー束端面傾き調整機構を設けることが望ましい。
【0036】
このような方法と構成を用いれば、焦点調整と以上の調整を倍率の変動を全く考慮せずにできるため、作業性がよく優れている。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の内視鏡装置に用いられる再結像光学系6(図1)の実施例1〜15について説明する。各実施例のレンズデータは後記する。
【0038】
(実施例1)
図2に本発明による実施例1の再結像光学系の構成を示す。この実施例において、
物体距離2.07mm
物体高:0.325
物体側NA:0.253
総合倍率:−2.99
絞り面:第8面
である。
【0039】
この実施例においては、図2に示すように、再結像光学系を、絞りSの物体側を第1レンズ群G1 、絞りSの像側を第2レンズ群G2 とし、第1レンズ群G1 を、物体側に凹の正メニスカスレンズ、両凸正レンズと物体側に凹の負メニスカスレンズの接合レンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズで構成し、その正メニスカスレンズから最も像側の負メニスカスレンズの物体側の面までを第1副レンズ群G11とし、最も像側の負メニスカスレンズの像側の面を第2副レンズ群G12とする。また、第2レンズ群G2 を、両凸正レンズと物体側に凹の負メニスカスレンズの接合レンズ、両凹負レンズ、両凸正レンズで構成し、その両凹負レンズを負の屈折力を有する副レンズ群G21とし、最も像側の両凸正レンズを正の屈折力を有する副レンズ群G22とする。なお、本発明において、副レンズ群G11、G12、G21、G22に関しては、レンズの群で定義するのではなく、連続するレンズ面の群で定義している。
【0040】
この実施例において、図2中に両矢符で示すように、第1副レンズ群G11中の物体側に凹の正メニスカスレンズと両凸正レンズと物体側に凹の負メニスカスレンズの接合レンズとがコリメート部分光学系となっており、この部分を単独で移動させれば、組み立て調整後にピント調整が可能である。
【0041】
また、この場合に、電子内視鏡用のCCUに本実施例のファイバースコープを接続しても自動調光が働くように、イメージガイドと固体撮像素子(CCD)が選ばれている。本実施例では、このようにイメージファイバー、CCDを適切に選定しているために、電気マスクの大きさ以上にイメージガイド端面が拡大投影されており、イメージガイドマスク周辺部がない通常の電子スコープのような画像を得ることが可能となっている。また、このような調光条件を満足しつつ、PIG×|β|/PCCD =2.46であるため、画面上ではイメージファイバーの網目が目立たず、固体撮像素子を用いているようなきれいな画像が得られることとなる。
【0042】
また、実施例1では、イメージファイバーピッチと固体撮像素子ピッチを上記のように選んだために、モアレが発生せず、水晶フィルター等のモアレ除去手段は必要ない。
【0043】
この実施例の収差図を図17に示す。この実施例1では、ペッツバールの補正を絞りS近傍の凹面と負の屈折力を有する副レンズ群G21で分担しているため、ペッツバールが補正されている上に、FG22 /|FG21 |=2.026と小さく抑えられていることから、歪曲収差も小さく抑えられている。
【0044】
一方、この場合、全体の総合倍率は−2.99倍となっているため、拡大系である。この場合、固体撮像素子側を略設計値に固定し、ここでイメージファイバ端面位置調整、偏心調整、具体的には、光軸と垂直にX,Y方向に調整し、イメージファイバ端面傾き調整を行う。このとき、本実施例の再結像光学系が両側テレセントリックであるため、倍率の変動は考慮せずにピント調整のみを行うことができる。その後、固体撮像素子側を最終的に位置調整を行う(以下の実施例では、全て拡大系なので、同じことが言える)。このとき、必要であれば固体撮像素子側を光軸と垂直にX,Y方向に偏心調整してもよい。また、この調整を行う上で、再結像光学系のレンズ系が全て同じ外径であるため、レンズを保持する枠は1つにでき、レンズ系の組み立てでは落とし込むだけでよく、組み立て性が良い上、この再結像光学系を内視鏡操作部本体に組み込み、イメージファイバー束との間隔調整が2つの枠の嵌合のみで可能である。もちろん、再結像光学系と固体撮像素子との間隔も2つの枠の嵌合のみですみ、非常に組み立てがしやすい特徴がある。
【0045】
また、この実施例でイメージファイバー繊維間隔が同じで太さが違うイメージファイバーを使用すれば、電気マスク内部でイメージファイバーを観察することができる。
【0046】
(実施例2)
図3に本発明による実施例2の再結像光学系の構成を示す。この実施例において、
物体距離:1.5mm
物体高:0.235
物体側NA:0.31
総合倍率:−2.6
絞り面:第7面
である。
【0047】
この実施例においては、図3に示すように、再結像光学系を、物体側を第1レンズ群G1 、第1レンズ群G1 の最終面上に設けられた絞りS、絞りSの像側の第2レンズ群G2 で構成し、第1レンズ群G1 を、物体側に凹の正メニスカスレンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズ、凸平正レンズで構成し、その正メニスカスレンズから凸平正レンズまでを第1副レンズ群G11とする。また、第2レンズ群G2 を、平凹負レンズ、両凸正レンズと物体側に凹の負メニスカスレンズの接合レンズ、両凹負レンズ、両凸正レンズで構成し、その両凹負レンズを負の屈折力を有する副レンズ群G21とし、最も像側の両凸正レンズを正の屈折力を有する副レンズ群G22とする。
【0048】
この実施例2においては、第1レンズ群G1 が正の屈折力を有するレンズ群G11のみからなり、そのレンズ群G1 中には、図3中に両矢符で示すように、正メニスカスレンズと接合レンズからなるアフォーカル光学系が含まれており、そのアフォーカル光学系を光軸方向に移動させて単独でピント調整が可能である。
【0049】
また、この場合にも、電子内視鏡用のCCUに本実施例のファイバースコープを接続しても自動調光が働くように、イメージガイドと固体撮像素子(CCD)が選ばれている。また、このような調光条件を満足しつつ、PIG×|β|/PCCD =2.45であるため、画面上ではイメージファイバーの網目が目立たず、固体撮像素子を用いているようなきれいな画像が得られることとなる。
【0050】
また、実施例2では、イメージファイバーピッチと固体撮像素子ピッチを上記のように選んだために、モアレが発生せず、水晶フィルター等のモアレ除去手段は必要ない。
【0051】
この実施例の収差図を図18に示す。この実施例2では、第1レンズ群G1 が正の屈折力を有するレンズ群G11のみから構成されているため、ペッツバール補正には不利である。そこで、第2レンズ群G2 の絞りS近傍に凹面(第9面)を配置し、負の屈折力を有する副レンズ群G21とペッツバール補正を分担している。この場合、FG22 /|FG21 |=2.4と小さく抑えられていることから、歪曲収差も小さく抑えられている。
【0052】
また、再結像光学系のレンズ系が全て同じ外径であるため、レンズを保持する枠は1つにでき、レンズ系の組み立てでは落とし込むだけでよく、組み立て性が良い上、この再結像光学系を内視鏡操作部本体に組み込み、イメージファイバー束との間隔調整が2つの枠の嵌合のみで可能である。もちろん、再結像光学系と固体撮像素子との間隔も2つの枠の嵌合のみですみ、非常に組み立てがしやすい特徴がある。
【0053】
(実施例3)
図4に本発明による実施例3の再結像光学系の構成を示す。この実施例において、
物体距離:1.5mm
物体高:0.235
物体側NA:0.31
総合倍率:−2.647
絞り面:第7面
である。
【0054】
この実施例においては、図4に示すように、再結像光学系を、物体側を第1レンズ群G1 、第1レンズ群G1 の最終面上に設けられた絞りS、絞りSの像側の第2レンズ群G2 で構成し、第1レンズ群G1 を、物体側に凹の正メニスカスレンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズ、凸平正レンズで構成し、その正メニスカスレンズから凸平正レンズまでを第1副レンズ群G11とする。また、第2レンズ群G2 を、平凸正レンズ、両凹負レンズ、両凸正レンズで構成し、その両凹負レンズを負の屈折力を有する副レンズ群G21とし、最も像側の両凸正レンズを正の屈折力を有する副レンズ群G22とする。
【0055】
この実施例3においては、第1レンズ群G1 が正の屈折力を有するレンズ群G11のみからなり、そのレンズ群G1 中には、図4中に両矢符で示すように、正メニスカスレンズと接合レンズからなるコリメート部分光学系が含まれており、そのコリメート部分光学系を光軸方向に移動させて単独でピント調整が可能である。
【0056】
また、この場合にも、電子内視鏡用のCCUに本実施例のファイバースコープを接続しても自動調光が働くように、イメージガイドと固体撮像素子(CCD)が選ばれている。また、このような調光条件を満足しつつ、PIG×|β|/PCCD =2.5であるため、画面上ではイメージファイバーの網目が目立たず、固体撮像素子を用いているようなきれいな画像が得られることとなる。
【0057】
また、実施例3では、イメージファイバーピッチと固体撮像素子ピッチを上記のように選んだために、モアレが発生せず、水晶フィルター等のモアレ除去手段は必要ない。
【0058】
この実施例の収差図を図19に示す。この実施例3では、FG22 /|FG21 |=2.776と小さく抑えられていることから、歪曲収差も小さく抑えられている。
【0059】
また、再結像光学系のレンズ系が全て同じ外径であるため、レンズを保持する枠は1つにでき、レンズ系の組み立てでは落とし込むだけでよく、組み立て性が良い上、この再結像光学系を内視鏡操作部本体に組み込み、イメージファイバー束との間隔調整が2つの枠の嵌合のみで可能である。もちろん、再結像光学系と固体撮像素子との間隔も2つの枠の嵌合のみですみ、非常に組み立てがしやすい特徴がある。
【0060】
(実施例4)
図5に本発明による実施例4の再結像光学系の構成を示す。この実施例において、
物体距離:1.5mm
物体高:0.235
物体側NA:0.3
総合倍率:−2.636
絞り面:第8面
である。
【0061】
この実施例においては、図5に示すように、再結像光学系を、物体側を第1レンズ群G1 、絞りS、絞りSの像側の第2レンズ群G2 で構成し、第1レンズ群G1 を、物体側に凹の正メニスカスレンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズで構成し、その正メニスカスレンズから最も像側の負メニスカスレンズの物体側の面までを第1副レンズ群G11とし、最も像側の負メニスカスレンズの像側の面を第2副レンズ群G12とする。また、第2レンズ群G2 を、両凸正レンズと像側の凸の負メニスカスレンズの接合レンズ、両凹負レンズ、両凸正レンズと像側の凸の負メニスカスレンズの接合レンズで構成し、その両凹負レンズを負の屈折力を有する副レンズ群G21とし、最も像側の接合レンズを正の屈折力を有する副レンズ群G22とする。
【0062】
この実施例4においては、図5中に両矢符で示すように、第1副レンズ群G11中の物体側に凹の正メニスカスレンズと、物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズとがコリメート部分光学系となっており、この部分を単独で移動させれば、組み立て調整後にピント調整が可能である。
【0063】
また、この場合、モニター画面上でイメージファイバー像が八画マスクに内接するように倍率を選んでいるため、電子内視鏡用のCCUに本実施例のファイバースコープを接続しても自動調光が働くことになる。また、このような調光条件を満足しつつ、PIG×|β|/PCCD =2.5であるため、画面上ではイメージファイバーの網目が目立たず、固体撮像素子を用いているようなきれいな画像が得られることとなる。
【0064】
また、実施例4では、イメージファイバーピッチと固体撮像素子ピッチを上記のように選んだために、モアレが発生せず、水晶フィルター等のモアレ除去手段は必要ない。
【0065】
この実施例の収差図を図20に示す。この実施例4では、ペッツバールの補正を絞りS近傍の凹面(第7面)と負の屈折力を有する副レンズ群G21とで分担しているため、ペッツバールが補正されている上に、FG22 /|FG21 |=2.317と小さく抑えられていることから、歪曲収差も小さく抑えられている。
【0066】
(実施例5)
図6に本発明による実施例5の再結像光学系の構成を示す。この実施例において、
物体距離:1.5mm
物体高:0.235
物体側NA:0.315
総合倍率:−2.629
絞り面:第7面
である。
【0067】
この実施例においては、図6に示すように、再結像光学系を、物体側を第1レンズ群G1 、第1レンズ群G1 の最終面上に設けられた絞りS、絞りSの像側の第2レンズ群G2 で構成し、第1レンズ群G1 を、物体側に凹の正メニスカスレンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズ、凸平正レンズで構成し、その正メニスカスレンズから凸平正レンズまでを第1副レンズ群G11とする。また、第2レンズ群G2 を、平凸正レンズ、両凹負レンズ、両凸正レンズで構成し、その両凹負レンズを負の屈折力を有する副レンズ群G21とし、最も像側の両凸正レンズを正の屈折力を有する副レンズ群G22とする。
【0068】
この実施例5においては、第1レンズ群G1 が正の屈折力を有するレンズ群G11のみからなり、そのレンズ群G1 中には、図6中に両矢符で示すように、正メニスカスレンズと接合レンズからなるコリメート部分光学系が含まれており、そのコリメート部分光学系を光軸方向に移動させて単独でピント調整が可能である。
【0069】
また、この場合にも、電子内視鏡用のCCUに本実施例のファイバースコープを接続しても自動調光が働くように、イメージガイドと固体撮像素子(CCD)が選ばれている。また、このような調光条件を満足しつつ、PIG×|β|/PCCD =2.48であるため、画面上ではイメージファイバーの網目が目立たず、固体撮像素子を用いているようなきれいな画像が得られることとなる。
【0070】
また、実施例5では、イメージファイバーピッチと固体撮像素子ピッチを上記のように選んだために、モアレが発生せず、水晶フィルター等のモアレ除去手段は必要ない。
【0071】
この実施例の収差図を図21に示す。この実施例5では、FG22 /|FG21 |=2.914と小さく抑えられていることから、歪曲収差も小さく抑えられている。
【0072】
また、この実施例のレンズ系では、負の屈折力を有する副レンズ群G21の1つ前の平凸正レンズとこの副レンズ群G21は、副レンズ群G21の球欠径で受けられており、レンズ同士でもR面受けのような構造をとることができる。これは間隔環がないため、間隔環の加工誤差の影響がなくなるという特徴がある。
【0073】
(実施例6)
図7に本発明による実施例6の再結像光学系の構成を示す。この実施例において、
物体距離:5mm
物体高:0.235
物体側NA:0.32
総合倍率:−2.6
絞り面:第8面
である。
【0074】
この実施例においては、図7に示すように、再結像光学系を、物体側を第1レンズ群G1 、絞りS、絞りSの像側の第2レンズ群G2 で構成し、第1レンズ群G1 を、平凸正レンズ、両凸正レンズと凹平負レンズの接合レンズ、物体側に凸の正メニスカスレンズで構成し、その平凸正レンズから物体側に凸の正メニスカスレンズまでを第1副レンズ群G11とする。また、第2レンズ群G2 を、物体側に凹の負メニスカスレンズ、凸平正レンズで構成し、その負メニスカスレンズを負の屈折力を有する副レンズ群G21とし、最も像側の凸平正レンズを正の屈折力を有する副レンズ群G22とする。
【0075】
この実施例6においては、第1レンズ群G1 が正の屈折力を有するレンズ群G11のみからなり、そのレンズ群G1 中には、図7中に両矢符で示すように、平凸正レンズと接合レンズからなるコリメート部分光学系が含まれており、そのコリメート部分光学系を光軸方向に移動させて単独でピント調整が可能である。
【0076】
また、この場合にも、電子内視鏡用のCCUに本実施例のファイバースコープを接続しても自動調光が働くように、イメージガイドと固体撮像素子(CCD)が選ばれている。また、このような調光条件を満足しつつ、PIG×|β|/PCCD =2.45であるため、画面上ではイメージファイバーの網目が目立たず、固体撮像素子を用いているようなきれいな画像が得られることとなる。
【0077】
また、実施例6では、イメージファイバーピッチと固体撮像素子ピッチを上記のように選んだために、モアレが発生せず、水晶フィルター等のモアレ除去手段は必要ない。
【0078】
この実施例の収差図を図22に示す。この実施例6では、FG22 /|FG21 |=1.214と小さく抑えられていることから、歪曲収差も小さく抑えられている。
【0079】
(実施例7)
図8に本発明による実施例7の再結像光学系の構成を示す。この実施例において、
物体距離:0.4mm
物体高:0.325
物体側NA:0.31
総合倍率:−2.687
絞り面:第13面
である。
【0080】
この実施例においては、図8に示すように、再結像光学系を、物体側を第1レンズ群G1 、絞りS、絞りSの像側の第2レンズ群G2 で構成し、第1レンズ群G1 を、両凹負レンズと両凸正レンズの接合レンズ、両凸正レンズ、物体側に凸の正メニスカスレンズ、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズで構成し、最も物体側の接合レンズから最も像側の接合レンズの物体側の面までを第1副レンズ群G11とし、最も像側の接合レンズの接合面と像側の面を第2副レンズ群G12とする。また、第2レンズ群G2 を、物体側に凸の正メニスカスレンズ、両凹負レンズ、両凸正レンズで構成し、その両凹負レンズを負の屈折力を有する副レンズ群G21とし、最も像側の両凸正レンズを正の屈折力を有する副レンズ群G22とする。
【0081】
この実施例7においては、第1レンズ群G1 全体がコリメート部分光学系となっおり、第1レンズ群G1 を移動させれば、組み立て調整後にピント調整が可能である。
【0082】
また、この場合にも、電子内視鏡用のCCUに本実施例のファイバースコープを接続しても自動調光が働くように、イメージガイドと固体撮像素子(CCD)が選ばれているため、電子内視鏡用のCCUに本実施例のファイバースコープを接続しても自動調光が働くことになる。また、このような調光条件を満足しつつ、PIG×|β|/PCCD =2.53であるため、画面上ではイメージファイバーの網目が目立たず、固体撮像素子を用いているようなきれいな画像が得られることとなる。
【0083】
また、実施例7では、イメージファイバーピッチと固体撮像素子ピッチを上記のように選んだために、モアレが発生せず、水晶フィルター等のモアレ除去手段は必要ない。
【0084】
この実施例の収差図を図23に示す。この実施例7では、ペッツバールの補正を絞りS近傍の凹面(第12面)と負の屈折力を有する副レンズ群G21で分担しているため、ペッツバールが補正されている上に、FG22 /|FG21 |=1.518と小さく抑えられていることから、歪曲収差も小さく抑えられている。
【0085】
また、本実施例では、イメージガイドの保護のため、カバ−ガラスが置かれている。これは非常に細いイメージファイバのために、イメージガイド端面にゴミ等が付着した場合、非常に目立つことになる。そこで、組み立て時には、イメージガイド端面をクリーニングした後直ぐにカバ−ガラスを取り付け、組み立て時付着するゴミを防ぐ役割を果たしている。
【0086】
(実施例8)
図9に本発明による実施例8の再結像光学系の構成を示す。この実施例において、
物体距離:0.4mm
物体高:0.325
物体側NA:0.31
総合倍率:−2.99
絞り面:第13面
である。
【0087】
この実施例においては、図9に示すように、再結像光学系を、物体側を第1レンズ群G1 、絞りS、絞りSの像側の第2レンズ群G2 で構成し、第1レンズ群G1 を、両凹負レンズと両凸正レンズの接合レンズ、両凸正レンズ、物体側に凸の正メニスカスレンズ、物体側に凸の正メニスカスレンズと物体側に凸の負メニスカスレンズの接合レンズで構成し、最も物体側の接合レンズから最も像側の接合レンズの物体側の面凸正レンズまでを第1副レンズ群G11とし、最も像側の接合レンズの接合面と像側の面を第2副レンズ群G12とする。また、第2レンズ群G2 を、両凸正レンズ、両凹負レンズ、平凹負レンズと両凸正レンズの接合レンズで構成し、その単レンズの両凹負レンズを負の屈折力を有する副レンズ群G21とし、接合レンズを正の屈折力を有する副レンズ群G22とする。
【0088】
この実施例8においては、第1レンズ群G1 全体がコリメート部分光学系となっおり、第1レンズ群G1 を移動させれば、組み立て調整後にピント調整が可能である。
【0089】
また、この場合にも、電子内視鏡用のCCUに本実施例のファイバースコープを接続しても自動調光が働くように、イメージガイドと固体撮像素子(CCD)が選ばれているため、電子内視鏡用のCCUに本実施例のファイバースコープを接続しても自動調光が働くことになる。また、このような調光条件を満足しつつ、PIG×|β|/PCCD =2.819であるため、画面上ではイメージファイバーの網目が目立たず、固体撮像素子を用いているようなきれいな画像が得られることとなる。
【0090】
また、実施例8では、イメージファイバーピッチと固体撮像素子ピッチを上記のように選んだために、モアレが発生せず、水晶フィルター等のモアレ除去手段は必要ない。
【0091】
この実施例の収差図を図24に示す。この実施例8では、ペッツバールの補正を絞りS近傍の凹面(第12面)と負の屈折力を有する副レンズ群G21で分担しているため、ペッツバールが補正されている上に、FG22 /|FG21 |=1.771と小さく抑えられていることから、歪曲収差も小さく抑えられている。
【0092】
(実施例9)
図10に本発明による実施例9の再結像光学系の構成を示す。この実施例において、
物体距離:4.03mm
物体高:0.235
物体側NA:0.31
総合倍率:−2.636
絞り面:第6面
である。
【0093】
この実施例においては、図10に示すように、再結像光学系を、物体側を第1レンズ群G1 、絞りS、絞りSの像側の第2レンズ群G2 で構成し、第1レンズ群G1 を、物体側に凹の正メニスカスレンズ、物体側に凸の負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズで構成し、その正メニスカスレンズから接合レンズまでを第1副レンズ群G11とする。また、第2レンズ群G2 を、両凸正レンズと物体側に凹の負メニスカスレンズの接合レンズ、物体側に凹の負メニスカスレンズで構成し、最も像側の負メニスカスレンズの物体側の面を負の屈折力を有する副レンズ群G21とし、最も像側の負メニスカスレンズの像側の面を正の屈折力を有する副レンズ群G22とする。
【0094】
この実施例9においては、第1レンズ群G1 全体がコリメート部分光学系となっおり、第1レンズ群G1 を移動させれば、組み立て調整後にピント調整が可能である。
【0095】
また、この場合にも、電子内視鏡用のCCUに本実施例のファイバースコープを接続しても自動調光が働くように、イメージガイドと固体撮像素子(CCD)が選ばれている。
【0096】
本実施例では、第2レンズ群G2 の負の屈折力を有する副レンズ群G21と正の屈折力を有する副レンズ群G22が共にレンズ面1面から構成されていることが特徴である。しかし、本実施例を用いた場合でも、両側テレセントリックであるため、ピント調整による倍率の変動を無視することができ、組み立て性が非常に良い。この実施例の収差図を図25に示す。
【0097】
(実施例10)
図11に本発明による実施例10の再結像光学系の構成を示す。この実施例において、
物体距離:1.01mm
物体高:0.325
物体側NA:0.253
総合倍率:−2.99
絞り面:第10面
である。
【0098】
この実施例10の球面レンズ系は実施例1の球面レンズ系と同じであるので説明は省く。
【0099】
ただし、本実施例では、内視鏡で行われるオートクレーブ(高温高圧水蒸気減菌)を考慮した構成としている。つまり、オートクレーブ減菌により蒸気が再結像光学系に進入してきた場合、レンズ系が蒸気により浸食され、像に影響を与えてしまう。そこで、蒸気に対して耐性があるサファイア(Sapphire)カバーガラスで再結像光学系を気密封止してしまう構造をとっている。
【0100】
本実施例に関しては、後記にサファイアを使ったレンズデータが開示されているが、これはサファイアに限らず、透光性YAG、スピネル、合成石英等のオートクレーブ耐性ガラスであれば何れでもよい。
【0101】
本実施例では、サファイアカバーガラスの周辺部にメタルコートを施し、また、再結像光学系の枠内部にも金メッキ等を施して両者をハンダにて接着固定し、再結像光学系を気密封止している。また、この場合、ハンダ、メタルコートに使われる物質は共に鉛フリーであることが望まれている。
【0102】
また、オートクレーブによるレンズ、間隔環膨張を吸収するようにするために、コリメート部分光学系と他のレンズ系の間隔環を伸び縮み可能な間隔環にしておいてもよい。このような構成にしておけば、オートクレーブにより伸び縮みしたレンズ系の誤差はアフォーカル部分で吸収されるため、画質に与える影響を少なくできる。この伸び縮み可能な間隔環の例としては、例えば、ばね状間隔環等が考えられる。
【0103】
また、実施例10では、CCDカバーガラスもサファイアカバーガラスとしている。これも、蒸気進入時にCCDカバーガラスが浸食してしまうのを防ぐことを考慮してのことである。これも、上記に記載したように、サファイアに限らず、透光性YAG、スピネル、合成石英等のオートクレーブ耐性ガラスであれば何れでもよい。
【0104】
この実施例の収差図を図26に示す。
【0105】
(実施例11)
図12に本発明による実施例11の再結像光学系の構成を示す。この実施例において、
物体距離:2.07mm
物体高:0.325
物体側NA:0.253
総合倍率:−2.99
絞り面:第8面
である。
【0106】
この実施例11の球面レンズ系は実施例1の球面レンズ系と同じであるので説明は省く。
【0107】
ただし、本実施例では、経内視鏡的蛍光観察を考慮した構成としている。つまり、励起光を内視鏡等を介して被写体に照射し、被写体側からの蛍光を内視鏡で観察するものである。この蛍光は励起光に比べると微弱であり、蛍光像のみを観察するためには、励起光の波長帯域は透過しないようなフィルターが必要である。例えば、励起光の波長が370nmの紫外線を生体組織に照射すると、青色の蛍光が発することが知られている。この場合、励起光の波長帯域を通さないフィルターが必要である。そこで、図33のような透過特性を持ったフィルターを挿入してやる必要があり、本実施例では、絞りSの後のアフォーカル部分である中央付近に上記のような特性を持ったフィルターが挿入されている。
【0108】
あるいは、図34のような透過特性のフィルターでもよい。この場合、励起光は波長430nmから500nmを使えばよい。
【0109】
本実施例では、フィルターを干渉フィルターで構成したために、光線の入射特性の少ないアフォーカル部分に挿入している。このフィルターは、干渉フィルターでなくても上記目的を達成できるものであれば何でもよい。例えば、吸収フィルターやダイクロックミラーを用いて通常の蛍光と分けて、2つの固体撮像素子を用いて観察するようにしてもよい。
【0110】
また、励起光は、通常の観察光と励起光の切り替えが可能な光源を用いて、観察部位までは通常観察を行い、蛍光観察をしたいときに光源側の光を変えることにより蛍光観察を行ってもよい。また、フィルターが挿入されていても通常観察には影響がないため、通常観察だけに用いられても問題はない。
【0111】
また、現在、内視鏡手術においては、レーザー(例えばYAGレーザー等)を用いた経内視鏡手術も活発であり、本実施例においては、レーザーカットフィルターも上記の蛍光観察用フィルターの前あるいは後に挿入されている。
【0112】
この場合、蛍光観察、レーザー処置のどちらも1つの内視鏡でできるようになっている。しかし、このどちらか一方でもかまわない。このように再結像光学系内にレーザーカットフィルターや蛍光観察用フィルターを入れることにより、先端対物レンズを小さくすることができて望ましい。
【0113】
また、本実施例では、フィルターを2枚としているが3枚であってもよい。このようにできる理由は、全ての前記実施例では、レンズ群中にコリメート部分光学系を含んでいるからである。
【0114】
また、前記の全ての実施例では、赤外カットフィルターを挿入してはいないが、これも、上記の理由からコリメート部分光学系があるため、フィルターを挿入するのが容易なため、本実施例では挿入していないが、内視鏡の実使用上では、図35のような透過特性の赤外カットフィルター挿入することは不可欠である。また、全ての前記実施例のレンズ系の一部を赤外吸収ガラスを用いて構成してもよい。
【0115】
また、全て実施例は全て拡大系で、イメージガイド、再結像光学系の倍率、CCDを適切に選定しているため、水晶フィルター等のモアレ除去フィルターは必要としていないが、組み合わせの変更により必要となるのであれば、水晶フィルター等のモアレ除去フィルターを入れてもてよい。この場合にも、再結像光学系が両側テレセントリックであることから、組み立て性は非常によい。
【0116】
この実施例11の収差図を図27に示す。
【0117】
次に、実施例12〜15について説明する。説明の仕方は上記実施例1〜11と若干変えて、まず、実施例12〜15の共通事項について説明し、その後に個々の実施例について説明する。
【0118】
(実施例12)
低倍
Figure 0004290923
中間
Figure 0004290923
高倍
Figure 0004290923
【0119】
(実施例13)
状態1
Figure 0004290923
状態2
Figure 0004290923
【0120】
(実施例14)
状態1
Figure 0004290923
状態2
Figure 0004290923
【0121】
(実施例15)
状態1
Figure 0004290923
状態2
Figure 0004290923
【0122】
実施例12〜15の再結像光学系は何れも両側テレセントリック条件、自動調光条件を満足している。後者につき、上記の表の電気マスクはCCD画面サイズ内に設定するので、「イメージガイドサイズ/電気マスクサイズ」は「イメージガイドサイズ/CCD画面サイズ」よりも大きい値となるので、上記の表には、「イメージガイドサイズ/CCD画面サイズ」のみを記載してある。
「イメージガイドサイズ/CCD画面サイズ」は、実施例12〜15全てで、0.41以上(3割以上)であり、実施例12の状態1を除くと、0.5以上(5割以上)である。
【0123】
また、ピントの調整法、イメージファイバ端面傾き調整法、イメージファイバ端面のX,Y方向に調整法は実施例1〜11と同様である。
【0124】
また、実施例12〜15において、後記のレンズデータから明らかなように、アッベ数(νd )が20未満の負レンズを少なくとも1個有している。具体的には、
アッベ数(νd ):18.9
d線の屈折率(nd ):1.92286
ガラスコード:923189
硝材名:S−NPH2(株式会社オハラ製)
を用いている。この硝材は極めて色収差補正能力が大きい。それを効果的に用いるためには、負レンズとして絞り近傍でかつ絞りの物体側(小さい倍率の共役側)に配置するとよい。軸上色収差補正のためには、軸上マージナル光線が高い絞り近傍に配置することが望ましく、かつ、倍率色収差補正と両立するためには、絞りの物体側に配置するとよい。また、色収差補正能力が大きい硝材を効果的に用いれば、レンズの枚数を削減するのに有利であり、以下各実施例毎に述べる各実施例特有の作用効果を持ちながら、屈折力を持つレンズエレメントの数が6枚であり、実施例1ないし11と比較しても、少ないレンズ構成となっている。なお、硝材は上記ガラスコード:923189に限らず、アッベ数(νd )が20未満であれば同様の効果がある。
【0125】
なお、イメージガイドの網目あるいはモアレ縞を目立たなくする方法として、前記の条件式(3)を満足する以外に、イメージガイドと再結像光学系の間隔を適当に選択して、ピント位置をずらすようにしてもよい。この場合、合焦位置に対してイメージガイドと再結像光学系の間隔が大きくなる方向にずらした場合、イメージガイド端に配置した視野マスクにピントが合うため、視野マスクを鮮鋭に観察することができるようになる。もちろん、合焦位置に対してイメージガイドと再結像光学系の間隔が小さくなる方向にずらしてもよい。
【0126】
なお、実施例12〜15においては、第1レンズ群G1 、第2レンズ群G2 について副レンズ群G11、G12、G21、G22は定義していない。
【0127】
(実施例12)
図13に本発明による実施例12の再結像光学系の構成を示す。この実施例においては、図13に示すように、再結像光学系を、絞りSの物体側を第1レンズ群G1 、絞りSの像側を第2レンズ群G2 とし、第1レンズ群G1 を、平凸正レンズ、両凸正レンズと物体側に凹の負メニスカスレンズの接合レンズで構成し、また、第2レンズ群G2 を、凸平正レンズと平凹負レンズの接合レンズ、物体側の平面(r10)にLDレーザーカットコート面を像側の平面(r11)にYAGレーザーカットコート面を施した平行平板、凸平正レンズ、3枚の貼り合わせ平行平板からなる光学的ローパスフィルターで構成し、凸平正レンズと3枚の貼り合わせ平行平板からなる光学的ローパスフィルターとの間にフレア絞り(r14)を配置している。そして、像面(r21)には、CCDカバーガラス(r19〜r20)とCCDチップ封止ガラス(r20〜r21)が貼り合わされている。
【0128】
そして、第1レンズ群G1 の物体側の間隔と第2レンズ群G2 の像側の間隔(d18)を適当に設定することで、倍率を低倍(図13(a))から中間(図13(b))を経て高倍(図13(c))へ連続的に変えることができる。
【0129】
また、ピント調整は第1レンズ群G1 の物体側の間隔を用いて行うが、再結像光学系とCCDの間(d18)等その他の間隔を用いてもよい。
【0130】
又は、図13(a)、(b)、(c)の各状態を、仕様の異なる別々の内視鏡(スコープ)に適用するようにすることもできる。その場合には、仕様の異なる複数の内視鏡(スコープ)で光学系及び機械構成を共通化することができる。すなわち、再結像光学系全てを共通化でき、機械構成はスペーサ等の一部の変更のみで、基本構造は共通化できる。
【0131】
上記の倍率を連続的に変化させる場合には、ユーザーの所望の倍率で観察することができるようになり、仕様の異なる複数の内視鏡(スコープ)に使用する場合は、コスト上有利になる効果がある。
【0132】
なお、この実施例において、レンズ外径はφ2.6mmで全て共通である(CCDカバーガラス、CCDチップ封止ガラスを除く。)。
【0133】
なお、後記のレンズデータに示すように、この実施例の条件式(3)のPIG×|β|/PCCD の低倍での値は1.884であり、その条件式(3)の下限の2より小さい。しかし、略下限に近いため、モアレの発生強度は低い。
【0134】
本実施例では、網目あるいはモアレをより目立たなくするために、光学的ローパスフィルター(r15〜r18)を配置している。
【0135】
この実施例の収差図を図28に示す。その(a)は低倍、(b)は中間、(c)は高倍での収差を示している。
【0136】
(実施例13)
図14に本発明による実施例13の再結像光学系の構成を示す。この実施例においては、図14(a)、(b)に示すように、再結像光学系を、絞りSの物体側を第1レンズ群G1 、絞りSの像側を第2レンズ群G2 として構成し、第2レンズ群G2 を入れ替えることで、図14(a)の状態1と図14(b)の状態2とで結像性能を変えることができるものである。
【0137】
状態1、2何れでも、第1レンズ群G1 は、平凸正レンズ、両凸正レンズと物体側に凹の負メニスカスレンズの接合レンズで構成し、第2レンズ群G2 は、凸平正レンズと平凹負レンズの接合レンズ、凸平正レンズ、物体側の平面(r14)にLDレーザーカットコート面を像側の平面(r15)にYAGレーザーカットコート面を施した平行平板で構成し、第1レンズ群G1 の平凸正レンズの物体側、第2レンズ群G2 の凸平正レンズと平行平板の間にフレア絞り(r1 、r13)を配置している。そして、像面(r18)には、CCDカバーガラス(r16〜r17)とCCDチップ封止ガラス(r17〜r18)が貼り合わされている。
【0138】
ピント調整は第1レンズ群G1 の物体側のフレア絞りと物体の間の間隔を用いて行う。
【0139】
上記のように、この実施例においては、第2レンズ群G2 を入れ替えることで結像性能を変えており、この実施例の状態1、2の収差図をそれぞれ図29(a)、(b)に示し、また、MTFを図30(a)、(b)に示す。図14(a)の状態1は高いMTFを持ち、図14(b)は低いMTFを持つ。状態1では、鮮鋭な画像を観察することができる。状態2では、網目あるいはモアレをより目立たなくすることができるものであり、状態2でのCCD面上で網目に対応する周波数は1/(PIG×|β|)であり、この周波数は76本/mmである。76本/mmでのMTFは状態1に比較して充分小さくなっている。そのため網目あるいはモアレをより目立たなくすることができる。イメージガイドが伝達できる画像情報の最大周波数は網目に対応する周波数の1/2であり、38本/mmである。38本/mmでのMTFは状態1に比較して同等であり、画像を鮮鋭に保ったまま、網目あるいはモアレをより目立たなくすることができる。
【0140】
本実施例の再結像光学系を用いることにより、仕様の異なる別々の内視鏡(スコープ)に適用することもできる。すなわち、仕様の異なる複数の内視鏡(スコープ)で光学系及び機械構成を共通化することができ、再結像光学系の一部を共通化し、機械構成はスペーサ等の一部の変更のみで、基本構造は共通化することができる。
【0141】
また、状態2の内視鏡(スコープ)の場合、図30(b)に示す通り、MTFのデフォーカス特性(カーブ)を緩やかにできるので、ピント調整精度を緩和できる。結果として、組み立てコスト上有利であり、また、結像性能の製造誤差が小さくできる。
【0142】
この実施例においては、ユーザーの所望の光学性能で観察することができ、また、仕様の異なる別々の内視鏡(スコープ)に適用する場合は、コスト上有利となる。
【0143】
なお、この実施例において、レンズ外径はφ2.6mmで全て共通である(CCDカバーガラス、CCDチップ封止ガラスを除く。)。
【0144】
なお、後記のレンズデータに示すように、この実施例の条件式(3)のPIG×|β|/PCCD の値は、状態1、2共に1.886であり、その条件式(3)の下限の2より小さい。しかし、略下限に近いため、モアレの発生強度は低い。特に状態2は、上述した通り、モアレの目立たない構成である。
【0145】
(実施例14)
図15に本発明による実施例14の再結像光学系の構成を示す。この実施例においては、図15(a)、(b)に示すように、再結像光学系を、絞りSの物体側を第1レンズ群G1 、絞りSの像側を第2レンズ群G2 として構成し、異なる撮像系(図15(a)のr21〜r23、図15(b)のr23〜r27)に切り替えて接続するもので、撮像系に合わせて第2レンズ群G2 のフィルターを入れ替えている。
【0146】
状態1においては、第1レンズ群G1 は、平凸正レンズ、両凸正レンズと物体側に凹の負メニスカスレンズの接合レンズで構成し、第2レンズ群G2 は、凸平正レンズと平凹負レンズの接合レンズ、物体側の平面(r12)にLDレーザーカットコート面を像側の平面(r13)にYAGレーザーカットコート面を施した平行平板、凸平正レンズ、3枚の貼り合わせ平行平板からなる光学的ローパスフィルターで構成し、第2レンズ群G2 の凸平正レンズと光学的ローパスフィルターの間にフレア絞り(r16)を配置している。そして、像面(r18)には、CCDカバーガラス(r21〜r22)とCCDチップ封止ガラス(r22〜r23)が貼り合わされている。なお、第1レンズ群G1 の物体側には、イメージガイドのカバーガラス(r1 〜r2 )が配置されている。
【0147】
状態2においては、第1レンズ群G1 は、状態1と同様に、平凸正レンズ、両凸正レンズと物体側に凹の負メニスカスレンズの接合レンズで構成し、第2レンズ群G2 は、凸平正レンズと平凹負レンズの接合レンズ(状態1と同じ)、物体側の平面(r12)にYAGレーザーカットコート面を像側の平面(r13)にLDレーザーカットコート面を施した平行平板、赤外カットフィルターを構成する平行平板、凸平正レンズ(状態1と同じ)、3枚の貼り合わせ平行平板からなる光学的ローパスフィルター(状態1と同じ)で構成し、第2レンズ群G2 の凸平正レンズと光学的ローパスフィルターの間にフレア絞り(r18)を配置している。そして、像面(r27)には、状態1とは別のCCDカバーガラス(r23〜r24)とCCDチップ封止ガラス(r24〜r27)が貼り合わされている。なお、第1レンズ群G1 の物体側には、イメージガイドのカバーガラス(r1 〜r2 )が配置されている。
【0148】
ピント調整は、状態1、2何れにおいても、イメージガイドのカバーガラスと第1レンズ群G1 の間の間隔を用いて行う。
【0149】
このように、本実施例においては、異なる撮像系に切り替えて接続できるもので、状態1はある種類のCCDを持つ撮像系、例えば面順次撮像系を、状態2は別の種類のCCDを持つ撮像系、例えば同時式撮像系を接続する。この撮像系に合わせて第2レンズ群G2 中のフィルターを入れ替えている。
【0150】
また、各状態を仕様の異なる別々の内視鏡(スコープ)に適用することもできる。すなわち、仕様の異なる複数の内視鏡(スコープ)で光学系及び機械構成を共通化することができ、再結像光学系はフィルター類を除き全てを共通化でき、機械構成はスペーサ等の一部の変更のみで、基本構造は共通化できる。
【0151】
上記の撮像系を切り替える場合は、ユーザーの所望の撮像系で観察することができ、また、仕様の異なる別々の内視鏡(スコープ)に適用する場合は、コスト上有利である。
【0152】
なお、この実施例において、レンズ外径はφ2.6mmで全て共通である(イメージガイドのカバーガラス、CCDカバーガラス、CCDチップ封止ガラスを除く。)。
【0153】
なお、後記のレンズデータに示すように、この実施例の条件式(3)のPIG×|β|/PCCD の値は、状態1で1.832であり、その条件式(3)の下限の2より小さい。しかし、略下限に近いため、モアレの発生強度は低い。状態2は、同時式撮像系を想定している。同時式撮像系の場合、CCDはカラーCCDを用いるために色モアレが発生しやすい。なお、本実施例では、状態1、2共に、光学的ローパスフィルターを配置している。
【0154】
この実施例の収差図を図31に示す。その(a)は状態1、(b)は状態2での収差を示している。
【0155】
(実施例15)
図16に本発明による実施例15の再結像光学系の構成を示す。この実施例においては、実施例14と同様に、図16(a)、(b)に示すように、再結像光学系を、絞りSの物体側を第1レンズ群G1 、絞りSの像側を第2レンズ群G2 として構成し、異なる撮像系(図16(a)のr18〜r20、図16(b)のr24〜r28)に切り替えて接続するもので、撮像系に合わせて第2レンズ群G2 のフィルターを入れ替えている。
【0156】
状態1においては、第1レンズ群G1 は、平凸正レンズ、両凸正レンズと凹平負レンズの接合レンズで構成し、第2レンズ群G2 は、凸平正レンズと平凹負レンズの接合レンズ、凸平正レンズ、物体側の平面(r16)にLDレーザーカットコート面を像側の平面(r17)にYAGレーザーカットコート面を施した平行平板で構成し、第2レンズ群G2 の凸平正レンズと平行平板の間にフレア絞り(r15)を配置している。そして、像面(r20)には、CCDカバーガラス(r18〜r19)とCCDチップ封止ガラス(r19〜r20)が貼り合わされている。なお、第1レンズ群G1 の物体側には、イメージガイドのカバーガラス(r1 〜r2 )が配置されている。
【0157】
状態2においては、第1レンズ群G1 は、状態1と同様に、平凸正レンズ、両凸正レンズと凹平負レンズの接合レンズで構成し、第2レンズ群G2 は、凸平正レンズと平凹負レンズの接合レンズ(状態1と同じ)、物体側の平面(r13)にYAGレーザーカットコート面を像側の平面(r14)にLDレーザーカットコート面を施した平行平板、赤外カットフィルターを構成する平行平板、凸平正レンズ(状態1と同じ)、3枚の貼り合わせ平行平板からなる光学的ローパスフィルターで構成し、第2レンズ群G2 の凸平正レンズと光学的ローパスフィルターの間にフレア絞り(r19)を配置している。そして、像面(r28)には、状態1とは別のCCDカバーガラス(r24〜r25)とCCDチップ封止ガラス(r25〜r28)が貼り合わされている。なお、第1レンズ群G1 の物体側には、イメージガイドのカバーガラス(r1 〜r2 )が配置されている。
【0158】
ピント調整は、状態1、2何れにおいても、イメージガイドのカバーガラスと第1レンズ群G1 の間の間隔を用いて行う。
【0159】
このように、本実施例においても、異なる撮像系に切り替えて接続できるもので、状態1はある種類のCCDを持つ撮像系、例えば面順次撮像系を、状態2は別の種類のCCDを持つ撮像系、例えば同時式撮像系を接続する。この撮像系に合わせて第2レンズ群G2 中のフィルターを入れ替えている。
【0160】
また、各状態を仕様の異なる別々の内視鏡(スコープ)に適用することもできる。すなわち、仕様の異なる複数の内視鏡(スコープ)で光学系及び機械構成を共通化することができ、再結像光学系はフィルター類を除き全てを共通化でき、機械構成はスペーサ等の一部の変更のみで、基本構造は共通化できる。
【0161】
上記の撮像系を切り替える場合は、ユーザーの所望の撮像系で観察することができ、また、仕様の異なる別々の内視鏡(スコープ)に適用する場合は、コスト上有利である。
【0162】
なお、この実施例において、レンズ外径はφ3.6mmで全て共通である(イメージガイドのカバーガラス、CCDカバーガラス、CCDチップ封止ガラスを除く。)。
【0163】
なお、後記のレンズデータに示すように、この実施例の条件式(3)のPIG×|β|/PCCD の値は、状態1、2共に満足している。
【0164】
なお、本実施例では、状態2は同時式撮像系を想定している。同時式撮像系の場合、CCDはカラーCCDを用いるために色モアレが発生しやすい。そのため、状態2では光学的ローパスフィルターを配置している。
【0165】
この実施例の収差図を図32に示す。その(a)は状態1、(b)は状態2での収差を示している。
【0166】
以下に、上記各実施例のレンズデータを示すが、記号は上記の外、r1 、r2 、r3 …は各レンズ面の曲率半径、d1 、d2 、d3 …は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのアッベ数である。d0 は可変間隔の物体距離である。
【0167】
Figure 0004290923
【0168】
Figure 0004290923
【0169】
Figure 0004290923
【0170】
Figure 0004290923
【0171】
Figure 0004290923
【0172】
Figure 0004290923
【0173】
Figure 0004290923
【0174】
Figure 0004290923
【0175】
Figure 0004290923
【0176】
Figure 0004290923
【0177】
Figure 0004290923
【0178】
Figure 0004290923
【0179】
Figure 0004290923
Figure 0004290923
【0180】
Figure 0004290923
Figure 0004290923
Figure 0004290923
【0181】
Figure 0004290923
Figure 0004290923
【0182】
以上の本発明の内視鏡装置等は例えば次のように構成することができる。
【0183】
〔1〕 内視鏡の先端に配置された少なくとも1つの対物レンズと、前記少なくとも1つの対物レンズで作られた被写体像を内視鏡操作部まで伝送する少なくとも1つのイメージガイドと、内視鏡操作部内に配置され、前記イメージガイドで伝送された被写体像を固体撮像素子に再結像させる再結像光学系とを備えた内視鏡において、
前記再結像光学系が両側テレセントリック光学系からなることを特徴とする内視鏡装置。
【0184】
〔2〕 前記再結像光学系が、第1レンズ群、絞り、第2レンズ群からなり、前記第1レンズ群が正の屈折力を有する第1副レンズ群G11を含み、以下の条件を満足することを特徴とする上記1記載の内視鏡装置。
【0185】
−3<βG11 <−0.5 ・・・(1)
ただし、βG11 は第1副レンズ群G11のイメージガイドの射出端面に対する結像倍率である。
【0186】
〔3〕 前記第1レンズ群が、正の屈折力を有する第1副レンズ群G11と負の屈折力を有する第2副レンズ群G12とからなることを特徴とする上記2記載の内視鏡装置。
【0187】
〔4〕 前記正の屈折力を有する第1副レンズ群G11中に、コリメート部分光学系を含んでいることを特徴とする上記3記載の内視鏡装置。
【0188】
〔5〕 前記コリメート部分光学系が光軸方向に移動可能で焦点調整ができることを特徴とする上記4記載の内視鏡装置。
【0189】
〔6〕 前記負の屈折力を有する第2副レンズ群G12の最も像側の面は、前記固体撮像素子側に凹面を向けていることを特徴とする上記3記載の内視鏡装置。
【0190】
〔7〕 前記再結像光学系が、第1レンズ群、絞り、第2レンズ群からなり、前記第1レンズ群が正の屈折力を有するレンズ群のみからなり、前記正の屈折力を有するレンズ群中には、コリメート部分光学系が含まれていることを特徴とする上記2記載の内視鏡装置。
【0191】
〔8〕 前記コリメート部分光学系が光軸方向に移動可能で焦点調整ができることを特徴とする上記7記載の内視鏡装置。
【0192】
〔9〕 前記再結像光学系が、第1レンズ群、絞り、第2レンズ群からなり、前記第2レンズ群は、像側から、正の屈折力を有する副レンズ群G22、負の屈折力を有する副レンズ群G21を含み、以下の条件を満足することを特徴とする上記1記載の内視鏡装置。
【0193】
G22 /|FG21 |<3 ・・・(2)
ただし、FG21 は負の屈折力を有する副レンズ群G21の焦点距離、FG22 は正の屈折力を有する副レンズ群G22の焦点距離である。
【0194】
〔10〕 前記再結像光学系のレンズ外径が全て等しいことを特徴とする上記1記載の内視鏡装置。
【0195】
〔11〕 内視鏡の先端に配置された少なくとも1つの対物レンズと、前記少なくとも1つの対物レンズで作られた被写体像を内視鏡操作部まで伝送する少なくとも1つのイメージガイドと、内視鏡操作部内に配置され、前記イメージガイドで伝送された被写体像を固体撮像素子に再結像させる再結像光学系とを備えた内視鏡と、光源と、カメラコントロールユニットとを用いた内視鏡システムにおいて、
前記再結像光学系によって前記固体撮像素子に結像された被写体像の大きさが、内視鏡システムにおいて自動調光が働く大きさ以上になるように前記再結像光学系の倍率が選定にされていることを特徴とする内視鏡装置。
【0196】
〔12〕 前記再結像光学系が、以下の条件を満足することを特徴とする上記1又は11記載の内視鏡装置。
【0197】
2<PIG×|β|/PCCD <3.5 ・・・(3)
ただし、PIGはイメージガイドの平均画素間隔、βは再結像光学系の総合倍率、PCCD は固体撮像素子の平均画素間隔である。
【0198】
〔13〕 前記イメージガイドが、整列した複数の光ファイバーからなるとしたことを特徴とする上記11記載の内視鏡装置。
【0199】
〔14〕 前記イメージガイドが、ランダムに配置された光ファイバーからなるとしたことを特徴とする上記11記載の内視鏡装置。
【0200】
〔15〕 前記イメージガイドが、光軸方向と垂直なX,Y方向に調整可能に構成されていることを特徴とする上記14記載の内視鏡装置。
【0201】
〔16〕 前記固体撮像素子が、光軸方向と垂直なX,Y方向に調整可能に構成されていることを特徴とする上記14記載の内視鏡装置。
【0202】
〔17〕 前記イメージガイドが、端面傾き調整機構を有することを特徴とする上記14〜16の何れか1項記載の内視鏡装置。
【0203】
〔18〕 内視鏡の先端に配置された少なくとも1つの対物レンズと、前記少なくとも1つの対物レンズで作られた被写体像を内視鏡操作部まで伝送する少なくとも1つのイメージガイドと、内視鏡操作部内に配置され、前記イメージガイドで伝送された被写体像を固体撮像素子に再結像させる両側テレセントリック再結像光学系とを備えた内視鏡において、
まず、物体側、像側で位置ずれによるピント移動量が多い側を略設計値に固定し、その後、イメージガイドの偏心、片ボケ調整等を調整した後、最終的にピント移動量の少ない側を最終調整することを特徴とする内視鏡装置の調整方法。
【0204】
〔19〕 前記再結像光学系が変倍作用を持つことを特徴とする上記1、11又は18記載の内視鏡装置とその調整方法。
【0205】
〔20〕 再結像光学系がアッベ数(νd )20未満の負レンズを少なくとも1つ有することを特徴とする上記19記載の内視鏡装置とその調整方法。
【0206】
〔21〕 再結像光学系がMTF結像性能可変であることを特徴とする上記1、11又は18記載の内視鏡装置とその調整方法。
【0207】
〔22〕 再結像光学系がアッベ数(νd )20未満の負レンズを少なくとも1つ有することを特徴とする上記21記載の内視鏡装置とその調整方法。
【0208】
〔23〕 再結像光学系を複数の異なる撮像系に切り替えて接続することを特徴とする上記21記載の内視鏡装置とその調整方法。
【0209】
〔24〕 再結像光学系がアッベ数(νd )20未満の負レンズを少なくとも1つ有することを特徴とする上記23記載の内視鏡装置とその調整方法。
【0210】
〔25〕 再結像光学系がアッベ数(νd )20未満の負レンズを少なくとも1つ有することを特徴とする上記1、11又は18記載の内視鏡装置とその調整方法。
【0211】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の内視鏡装置においては、イメージガイドで伝送された被写体像を固体撮像素子に再結像させる再結像光学系が両側テレセントリック光学系からなるので、イメージガイドと再結像光学系の距離に変化があっても、像の倍率には全く影響を与えなくなる。これにより、焦点調整に伴う倍率調整が不要になる。また、電子内視鏡用CCUにアダプターを必要とせずに接続可能であり、また、モアレの発生も考慮されたファイバー内視鏡装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による内視鏡システムの全体像を示す図(a)と、投影されたイメージガイド束端面と固体撮像素子と電気マスクとの関係を示す図(b)、(c)である。
【図2】本発明による実施例1の再結像光学系の構成を示す図である。
【図3】本発明による実施例2の再結像光学系の構成を示す図である。
【図4】本発明による実施例3の再結像光学系の構成を示す図である。
【図5】本発明による実施例4の再結像光学系の構成を示す図である。
【図6】本発明による実施例5の再結像光学系の構成を示す図である。
【図7】本発明による実施例6の再結像光学系の構成を示す図である。
【図8】本発明による実施例7の再結像光学系の構成を示す図である。
【図9】本発明による実施例8の再結像光学系の構成を示す図である。
【図10】本発明による実施例9の再結像光学系の構成を示す図である。
【図11】本発明による実施例10の再結像光学系の構成を示す図である。
【図12】本発明による実施例11の再結像光学系の構成を示す図である。
【図13】本発明による実施例12の再結像光学系の構成を示す図である。
【図14】本発明による実施例13の再結像光学系の構成を示す図である。
【図15】本発明による実施例14の再結像光学系の構成を示す図である。
【図16】本発明による実施例15の再結像光学系の構成を示す図である。
【図17】実施例1の収差図である。
【図18】実施例2の収差図である。
【図19】実施例3の収差図である。
【図20】実施例4の収差図である。
【図21】実施例5の収差図である。
【図22】実施例6の収差図である。
【図23】実施例7の収差図である。
【図24】実施例8の収差図である。
【図25】実施例9の収差図である。
【図26】実施例10の収差図である。
【図27】実施例11の収差図である。
【図28】実施例12の収差図である。
【図29】実施例13の収差図である。
【図30】実施例13のMTFを示す図である。
【図31】実施例14の収差図である。
【図32】実施例15の収差図である。
【図33】蛍光観察用フィルターの1例の透過特性を示す図である。
【図34】蛍光観察用フィルターの別の例の透過特性を示す図である。
【図35】レーザーカットフィルターの1例の透過特性を示す図である。
【符号の説明】
1…内視鏡
2…内視鏡先端
3…対物レンズ
4…イメージガイド束
5…内視鏡操作部
6…再結像光学系
7…固体撮像素子(CCD)
10…光源
11…ランプ
12…ライトガイド
13…照明レンズ系
20…CCU
30…モニター
O…被写体
M…電気マスク
IM…イメージガイド端面
S…絞り
1 …第1レンズ群
2 …第2レンズ群
11…第1副レンズ群
12…第2副レンズ群
21…負の屈折力を有する副レンズ群
22…正の屈折力を有する副レンズ群

Claims (5)

  1. 内視鏡の先端に配置された少なくとも1つの対物レンズと、前記少なくとも1つの対物レンズで作られた被写体像を内視鏡操作部まで伝送する少なくとも1つの光ファイバーイメージガイドと、内視鏡操作部内に配置され、前記光ファイバーイメージガイドで伝送された被写体像を固体撮像素子に再結像させる再結像光学系とを備えた内視鏡において、
    前記再結像光学系が両側テレセントリック光学系からなり、
    前記再結像光学系が、第1レンズ群、絞り、第2レンズ群からなり、前記第1レンズ群が正の屈折力を有する第1副レンズ群G11を含み、以下の条件を満足することを特徴とする内視鏡装置。
    −3<βG11 <−0.5 ・・・(1)
    ただし、βG11 は第1副レンズ群G11の光ファイバーイメージガイドの射出端面に対する結像倍率である。
  2. 前記第1レンズ群が、正の屈折力を有する第1副レンズ群G11と負の屈折力を有する第2副レンズ群G12とからなることを特徴とする請求項1記載の内視鏡装置。
  3. 前記正の屈折力を有する第1副レンズ群G11中に、コリメート部分光学系を含んでいることを特徴とする請求項2記載の内視鏡装置。
  4. 前記再結像光学系が、第1レンズ群、絞り、第2レンズ群からなり、前記第2レンズ群は、像側から、正の屈折力を有する副レンズ群G22、負の屈折力を有する副レンズ群G21を含み、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1記載の内視鏡装置。
    G22 /|FG21 |<3 ・・・(2)
    ただし、FG21 は負の屈折力を有する副レンズ群G21の焦点距離、FG22 は正の屈折力を有する副レンズ群G22の焦点距離である。
  5. 内視鏡の先端に配置された少なくとも1つの対物レンズと、前記少なくとも1つの対物レンズで作られた被写体像を内視鏡操作部まで伝送する少なくとも1つの光ファイバーイメージガイドと、内視鏡操作部内に配置され、前記光ファイバーイメージガイドで伝送された被写体像を固体撮像素子に再結像させる両側テレセントリック再結像光学系とを備え、
    前記再結像光学系が、第1レンズ群、絞り、第2レンズ群からなり、前記第1レンズ群が正の屈折力を有する第1副レンズ群G11を含み、以下の条件を満足する内視鏡において、
    工程順に、前記固体撮像素子を前記再結像光学系に対して所定位置に固定する工程と、前記光ファイバーイメージガイドの偏心、片ボケ調整等を調整する工程と、前記固体撮像素子を前記再結像光学系に対して最終調整する工程とを備えていることを特徴とする内視鏡装置の調整方法。
    −3<βG11 <−0.5 ・・・(1)
    ただし、βG11 は第1副レンズ群G11の光ファイバーイメージガイドの射出端面に対する結像倍率である。
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