JP4289593B2 - バッグの肩部シール方法及びその肩部シール装置 - Google Patents

バッグの肩部シール方法及びその肩部シール装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体や粒状体、液体等の流動物が充填されるバッグにおいて、これらのバッグの開口部に肩シールを施すバッグの肩部シール方法及び肩部シール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のバッグの肩部シール方法及びその肩部シール装置は、例えば、特許文献1(特表昭64―500417号公報)や特許文献2(特公平7―88065号公報)などにより、バッグの開口部にポートを装着して、そのポート付き開口部の両面側又は一面側に加熱手段を直接的に接触させて加熱することで肩シールを施して、ポート付き肩シールを形成するバッグのポート付き肩部シール方法及びその肩部シール装置が提示されている。また、同様な加熱手段によりバッグの開口部の1部に未シール部を設けて口部を形成し、口部の両側に肩シールを施すバッグの肩部シール方法及びその肩部シール装置も提示されている。
【0003】
【特許文献1】
特表昭64―500417号公報
【特許文献2】
特公平7―88065号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、バッグの肩部シールは、肩部シールに設けたポートや未シール部の口部によりバッグ内に流動物(粉体や粒状体、液体)を注入したり抽出する必要があって、肩部シールには優れたシール特性、信頼性が要求されるが、前記のような従来のバッグの肩部シール方法やその肩部シール装置では、バッグ肩部に加熱手段を接触させて押圧し多数のバッグ肩部をシールを施すと、バッグ肩部のフィルム表面が溶けて加熱手段に付着するなどにより、肩部シールにバラツキが生じたり、当該部のフィルムが傷付けられる虞があるなど、肩部シール性、信頼性に欠けるという課題がある。
【0005】
本発明は、かかる従来技術課題に鑑み開発されたものであり、バッグの肩部をテフロンテープ(テフロン:デュポン社商標)により被覆して、加熱手段によりテフロンテープを介しバッグ肩部を加熱して肩シールを施し、さらには肩シール部を冷却手段により冷却することにより、肩部シール性能、信頼性を高めたバッグの肩部シール方法及びその肩部シール装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するものであり、請求項1記載の発明は、曲げ変形性を有しバッグの幅サイズよりも大きい間隔で対設されている一対の支持棒の先端部間にテフロン(登録商標)(米デュポン社商品名)テープを張設するとともに、該テフロン(登録商標)テープを上下対に対設し、フィルムを押圧し且つ加熱溶融して接着する加熱手段の加熱位置に前記バッグの肩部の両面が位置されるとともに、前記支持棒を移動して前記上下対のテフロン(登録商標)テープを前記肩部両面を上下方向から挟むように被覆し、前記加熱位置で、前記テフロン(登録商標)テープに挟まれる前記肩部の両面を、該テフロン(登録商標)テープを介在させた状態で前記加熱手段の押圧により加熱溶融して接着した後、該加熱手段及びテフロン(登録商標)テープを前記加熱位置より後退させて、バッグの肩部に肩シールを施すことを特徴とするバッグの肩部シール方法にある。
【0007】
請求項1において、好ましくは請求項2のように、前記バッグの肩部に肩シールを施した後、冷却手段により肩シール部を冷却する。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1の発明を実施する装置の発明であり、曲げ変形性を有しバッグの幅サイズよりも大きい間隔で対設されている一対の支持棒の先端部間に張設されるとともに上下対に対設されるテフロン(登録商標)テープと、フィルムを両面から押圧し且つ加熱溶融して接着する加熱手段と、該加熱手段の加熱位置に位置するバッグの肩部の両面側に、支持棒に張設された前記テフロン(登録商標)テープを前記支持棒を移動して前記上下対のテフロン(登録商標)テープを前記肩部両面を上下方向から挟むように被覆するとともに、テフロン(登録商標)テープを該被覆位置から後退させるテフロン(登録商標)テープ進退手段とを備え、前記テフロン(登録商標)テープに挟まれる前記肩部の両面を、該テフロン(登録商標)テープを介在させた状態で前記加熱手段の押圧により加熱溶融して接着し肩シールを施すように構成したことを特徴とするバッグの肩部シール装置にある。
【0009】
請求項3において、好ましくは請求項4のように、作動手段により前後及び上下動される前記加熱手段及び前記肩シール部を冷却する冷却手段がそれぞれ複数、前記肩シールの加熱位置を挟んで上下対に対設された構造を具備する。
【0010】
かかる発明によれば、バッグの肩部の両面が、加熱手段によりテフロンテープを介して加熱され、該テフロンテープの介在によりバッグ肩部のフィルム表面の過度な加熱溶融が防止されて、フィルム内面まで均等な適温に加熱され、テフロンテープの優れた剥離性によりフィルム表面などが格別に損傷されずに、口部が精度良く形成されて付着される。
また、加熱手段への溶融物の付着が防止されて加熱シール性能が持続されるなど、優れたシール性能、信頼性が得られる。比較的に簡単な構造となり低コストで提供できる。
【0011】
また、請求項2及び4のように構成すれば、バッグの肩部に施された肩シールが冷却されて、肩シールのバラツキやフィルムの損傷などが解消されて均等化されるなど、シール性能とともに口部の形成、付着性能、信頼性がさらに高められている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施例により詳細に説明する。図1は本発明に係る一実施例を示すバッグの肩シール装置の側視図(A)と、(A)におけるX−X矢視図に相当する平面図(B)を示す。図2は肩シール作業行程のフロー図である。図3はバッグの肩シール装置による肩シール正面図(A)及び開口付き肩シールの斜視図(C)を示す。
【0013】
図1において、100はバッグ10の肩シール装置であり、図1に示すようにエアシリンダ101や102などからなる作動手段により前後及び上下動されるカセット103の前側に、複数対の支持棒104が相互間隔をおき突設され、各対の支持棒104、104の先端部間に両端部が適宜の手段により取り換え可能に装着されたテフロンテープ105が複数上下対に対設されている。
【0014】
また、前記エアシリンダ111や112などからなる作動手段により前後及び上下動される加熱手段125及び冷却手段126がそれぞれ複数上下対に対設された構造になっている。前記の支持棒104は、適度の曲げ変形性を有しバッグ10の幅サイズよりも適度に大きい間隔で対設されて、先端部間にテフロンテープ105の端部が適宜の手段により着脱可能に取り付けられている。
また前記テフロンテープ105は、適度の柔軟性と長さを有して支持棒104に張設され、加熱手段125の押圧により肩部9の形状に対応されて点線で示すように容易に変形され、バッグ10の肩部9のシートに良くなじみ接面されるようになっている。
【0015】
前記肩シール装置100は、コントローラなどからなる制御手段(図示省略)により作動制御される。
即ち、図2において、搬送テーブル(図示省略)などにより複数のバッグ10が供給されると(ステップ(1))、複数上下対の各テフロンテープ105が進退制御(前後及び上下動)されて、テフロンテープ105により各バッグ10の肩部9の両面が被覆される(ステップ(2))。
また、複数上下対の加熱手段125が進退制御(前後及び上下動)されて、各バッグ10の肩部9の両面がそれぞれテフロンテープ105を介し加熱されて、図3(B)のように、肩シール20に形成される(ステップ(3))。さらに複数上下対の冷却手段126が進退制御(前後及び上下動)されて、各肩シール20部が冷却される(ステップ(4))。その後、各テフロンテープ105が後退し、肩シール20がなされたバッグ10が次工程に移送される(ステップ(5))。
【0016】
前記肩シール20に際し、各テフロンテープ105は、適度の柔軟性と長さを有し支持棒104に張設されて、加熱手段125による押圧により容易に変形され、バッグ10の肩部9のシートに良くなじみ接面されて被覆し、肩シールが容易に精度良く行われる。
【0017】
図3に示されるように、肩シールステーションにおいては、対設されている肩シール装置100により、各バッグ10の肩部9がテフロンテープ105で被覆されて、加熱手段125によりテフロンテープ105を介し加熱されるため、該テフロンテープ105の介在により肩部9のフィルム表面の過度な加熱溶融が防止されてフィルム内面まで適温で均等に加熱され、テフロンテープ105の優れた剥離性によりフィルム表面側が格別に損傷されずに接着される。
また、かかる実施例によれば、加熱手段125側への溶融物の付着が防止されて加熱シール性能が持続されるなど、優れたシール性能、信頼性が得られる。さらには、比較的に簡単な構造となり低コストで提供できる。
さらに、バッグ10の肩部9に肩シール20を施した後、冷却手段126によりこの肩シール部を冷却することにより、肩シール20のバラツキやフィルム損傷などがなくなり均等化される。
【0018】
前記の実施例において、構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などについては、特に特定される記載がない限り請求項記載の構成の範囲内で改変可能である。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、以上のような構成からなるので、バッグの肩部の両面が、加熱手段によりテフロンテープを介して加熱され、該テフロンテープの介在によりバッグ肩部のフィルム表面の過度な加熱溶融が防止されて、フィルム内面まで均等な適温に加熱され、テフロンテープの優れた剥離性によりフィルム表面などが格別に損傷されずに、口部が精度良く形成されて付着される。
また、加熱手段への溶融物の付着が防止されて加熱シール性能が持続されるなど、優れたシール性能、信頼性が得られる。比較的に簡単な構造となり低コストで提供できる。
【0020】
また、請求項2及び4のように構成すれば、バッグの肩部に施された肩シールが冷却されて、肩シールのバラツキやフィルムの損傷などが解消されて均等化されるなど、シール性能とともに口部の形成、付着性能、信頼性がさらに高められている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施例を示すバッグの肩シール装置の側視図(A)と、(A)におけるX−X矢視図に相当する平面図(B)を示す。
【図2】 肩シール作業行程のフロー図である。
【図3】 バッグの肩シール装置による肩シール正面図(A)及び開口付き肩シールの斜視図(C)を示す。
【符号の説明】
9 肩部(バッグ)
10 バッグ
20 肩シール
100 肩シール装置
105 テフロンテープ
125 加熱手段
126 冷却手段

Claims (4)

  1. 曲げ変形性を有しバッグの幅サイズよりも大きい間隔で対設されている一対の支持棒の先端部間にテフロン(登録商標)(米デュポン社商品名)テープを張設するとともに、該テフロン(登録商標)テープを上下対に対設し、フィルムを押圧し且つ加熱溶融して接着する加熱手段の加熱位置に前記バッグの肩部の両面が位置されるとともに、前記支持棒を移動して前記上下対のテフロン(登録商標)テープを前記肩部両面を上下方向から挟むように被覆し、前記加熱位置で、前記テフロン(登録商標)テープに挟まれる前記肩部の両面を、該テフロン(登録商標)テープを介在させた状態で前記加熱手段の押圧により加熱溶融して接着した後、該加熱手段及びテフロン(登録商標)テープを前記加熱位置より後退させて、バッグの肩部に肩シールを施すことを特徴とするバッグの肩部シール方法。
  2. 前記バッグの肩部に肩シールを施した後、冷却手段により肩シール部を冷却することを特徴とする請求項1記載のバッグの肩部シール方法。
  3. 曲げ変形性を有しバッグの幅サイズよりも大きい間隔で対設されている一対の支持棒の先端部間に張設されるとともに上下対に対設されるテフロン(登録商標)テープと、
    フィルムを両面から押圧し且つ加熱溶融して接着する加熱手段と、該加熱手段の加熱位置に位置するバッグの肩部の両面側に、支持棒に張設された前記テフロン(登録商標)テープを前記支持棒を移動して前記上下対のテフロン(登録商標)テープを前記肩部両面を上下方向から挟むように被覆するとともに、テフロン(登録商標)テープを該被覆位置から後退させるテフロン(登録商標)テープ進退手段とを備え、
    前記テフロン(登録商標)テープに挟まれる前記肩部の両面を、該テフロン(登録商標)テープを介在させた状態で前記加熱手段の押圧により加熱溶融して接着し肩シールを施すように構成したことを特徴とするバッグの肩部シール装置。
  4. 作動手段により前後及び上下動される前記加熱手段及び前記肩シール部を冷却する冷却手段がそれぞれ複数、前記肩シールの加熱位置を挟んで上下対に対設された構造を具備したことを特徴とする請求項3記載のバッグの肩部シール装置。
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