JP4287739B2 - 工具マガジン - Google Patents

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Description

本発明は、多数のグリッパを備えるラックを数基収納したマガジン本体の容積を小さくしながら工具の収納及び保管の数を増やしつつ、前記ラックの相互位置関係を自由に変更できるようにし、かつ工具交換に要する時間を短縮できる工具マガジンに関する。
工作機械に使用される多種多様な工具(ツール)を収納及び保管する工具マガジンは、前記工作機械の仕様や収納及び保管する工具の種類等によって、様々な構成のものが提案されている。例えば、工具の数が多い場合、工具マガジンが要する設置面積当たりにおける工具収納数を増大させる観点からは、外形が略直方体のマガジン本体内に、複数のラックを立設した工具マガジンが好ましいと考えられる。こうした工具マガジンは、特許文献1に見られる。
特許文献1の工具マガジンは、直線部材を組み合わせて構成したフレーム構造のマガジン本体内に、それぞれ相互の位置関係が固定されたラックを立設している。各ラックは、左右方向から工具を収納又は取り出しできるグリッパを上下方向に多数配設している。工具は、前記ラック間及びラック上を上下又は左右に移動する工具交換部によって、各ラックのグリッパから取り出され、各ラック上を左右方向に移動しながらマガジン本体外へと運び出された後、工作機械へと受け渡される。
特開2002-052433号公報(2頁〜3頁、図1)
特許文献1に見られる工具マガジンは、確かに単位面積当たりにおける工具収納数を多くできる利点があるが、ラック上方、中間又は下方、いずれかの高さにおいて、工具交換部が左右方向に移動できる空間を確保しなければならない問題がある。例えば、特許文献1に見られる工具マガジンでは、各ラック上方に前記空間を設けている。これは、工具を収納及び保管する工具マガジンの目的から見てデッドスペースであり、できるだけ小さい方が好ましい。
また、上述のように、各ラック上方に工具交換部が左右に移動するための空間を設けることは、立設する各ラックの支持をマガジン本体上方に確保できないことを意味する。このため、特許文献1の工具マガジンでは、前面から背面に向けて突き出した支持部材によってラック上端を支持していた。すなわち、各ラックは前記支持部材と合わせてLの字を上下逆にした構造を有していた。こうしたラックの構造は、ラックの姿勢を不安定にするため、各ラックはマガジン本体に固定せざるを得ず、ラック相互の位置関係は固定される結果をもたらしていた。
更に、近年の工作機械の高性能化は、工具交換にかかる時間を少しでも短縮する要求を工具マガジンに求めるようになってきている。この点、特許文献1に見られる工具マガジンでは、工具交換部は必ずラック上方の空間まで垂直移動し、その後水平移動する2方向の運動に限られていたため、工具交換の時間短縮は工具交換装置の移動速度を高めるほかなく、次第に限界に達するようになってきていた。
そこで、特許文献1に見られる工具マガジンのデッドスペースであるラック上方の空間を排除することを目的とし、前記空間の排除によりラック相互の位置関係を自由にしつつ、かつ工具交換に要する時間を短縮できる工具マガジンを開発するため、検討した。
検討の結果開発したものが、工具を保持するグリッパを備えたラックと、各ラックのグリッパに工具を収納又はこのグリッパから工具を取り出す工具交換部とをマガジン本体内に備えてなり、工具交換部はマガジン本体上下方向の上下移動手段と同マガジン本体左右方向の左右移動手段とを有し、ラックの前面側又は背面側でマガジン本体の上下方向及び左右方向に移動自在にした工具マガジンにおいて、工具交換部は、上下動移動手段及び左右動移動手段を有する本体ステージに、前後動移動手段を有する取付ステージを設け、ラックのグリッパに工具を収納又は該グリッパから工具を取り出す交換アームを、水平な垂直回動軸により前記取付ステージに軸着し、該交換アームをマガジン本体の前後方向に回動させる垂直回動手段を前記取付ステージに設けて構成される工具マガジンである。
本発明の工具マガジンは、ラックのグリッパから取り出して水平姿勢に工具を把持した交換アームが、垂直面内でマガジン本体の前後方向に回動して工具を垂直姿勢、すなわち工具を垂下させる姿勢にすることで、ラックに干渉することなく工具を移動させることができるようにする。この交換アームは、ラックから工具を取り出した時点で回動させて工具を垂らした状態にできるため、工具交換部は工具を取り出した位置から直線的にマガジン本体からの工具取出口へ移動できる、すなわち斜めに移動できるようになる。
工具交換部が有する上下移動手段及び左右移動手段は、上下方向及び左右方向の移動を個別に実現する別体で構成し、それぞれの移動を組み合わせて工具交換部を斜めに移動させてもよいし、2次元的な移動を実現する一体で構成し、工具交換部を直接2次元的に移動させてもよい。前者は、構成及び制御が容易となるため、好ましい。こうした別体で構成する上下移動手段及び左右移動手段としては、例えばマガジン本体の左右方向に架設した上下一対の左右レール間に垂直な上下レールを左右方向へ移動自在に架け渡し、前記上下レールに工具交換部を上下方向へ移動自在に取り付ける構成を示すことができる。工具交換部から見て、上下一対の左右レール間に架け渡した上下レールと、この上下レールを左右方向へ移動させる上下レール駆動手段とが、左右移動手段を構成する。また、工具交換部から見て、上下レールに取り付けた工具交換部の本体ステージと、この本体ステージを上下方向へ移動させるステージ駆動手段とが、上下移動手段を構成する。
より具体的に、上下レール駆動手段としては、上下一対の左右レールそれぞれに刻設したラックと上下レール上端及び下端に軸着したピニオンとを噛み合わせ、前記ピニオンのいずれかをモータ駆動する構成や、上下レールから左右レール端に向けて架け回したタイミングベルトと、このタイミングベルトに駆動ギア及び従動ギアとを噛み合わせ、前記駆動ギアをモータ駆動する構成を例示できる。また、ステージ駆動手段としては、上下レールに刻設したラックと本体ステージに軸着した駆動ピニオンとを噛み合わせ、前記駆動ピニオンをモータ駆動する構成や、本体ステージから上下レール端に向けて架け回したタイミングベルトと、このタイミングベルトに駆動ギア及び従動ギアとを噛み合わせ、前記駆動ギアをモータ駆動する構成を例示できる。これら上下平行手段又は左右移動手段は、このほか従来公知の各種手段を用いることができ、本発明はこうした上下平行手段又は左右移動手段の構成の違いに左右されず、利用できる。
工具交換部は、前後移動手段を有する取付ベースを本体ステージに設け、この取付ベースに交換アームを軸着し、かつこの取付ベースに垂直回動手段を設けるとよい。交換アームの回動に従って水平姿勢から垂直姿勢傾ける工具は、上下移動及び左右移動する工具交換部が通過する範囲内に収まれば、もはやラックに干渉することがなくなる。ここで、交換アームの回動だけで工具を前記範囲内に収めようとすれば、交換アームは工具交換部からラックのグリッパまでの長さが必要となり、工具を保持した状態での回動モーメント(回転モーメント)が増大しかねない。そこで、工具を保持した状態での回動モーメントを小さくするため、本体ステージに対して前後移動する取付ステージに交換アームを軸着し、交換アームを短くできるようにした。
本発明の工具マガジンは、工具交換部が工具を交換アームから垂らした垂直姿勢で移動できるようにして、移動途中の工具とラックとの干渉を防ぐようにしている。この結果、従来同種の工具マガジンに見られたような、ラック上方に別途工具交換部が移動するための空間を設けなくてもよくなる。これにより、マガジン本体は、このマガジン本体の左右方向に延びるラック上側支持部材を上面側に架設し、同じくマガジン本体の左右方向に延びるラック下側支持部材を下面側に架設して、ラックは上端を前記ラック上側支持部材に固着し、下端を前記ラック下側支持部材に固着して立設することができる。これは、ラックを長くしてグリッパの数を増やし、収納及び保管できる工具の数を増やすだけでなく、直線状のラックを上下それぞれで固着して立設できることから、ラックの構造強度を高めることができる利点がある。
ラック上側支持部材及びラック下側支持部材は、別途専用に設けなくても、マガジン本体を構成する構造部材を利用してもよい。すなわち、ラックはマガジン本体の上面から下面に架け渡すように立設してもよい。しかし、マガジン本体の前後方向に対するラックの位置関係を適切に設定し、より強固にラックを立設するには、マガジン本体に対してラックを支持するために専用のラック上側支持部材及びラック下側支持部材を架け渡すように立設する構成が好ましい。
こうして、専用のラック上側支持部材及びラック下側支持部材を設ける場合、ラックを各支持部材に固着、分離不能にするのではなく、着脱自在にするとともに、各支持部材に対して任意の位置にラックを固着できるようにする等、ラックの配置に自由度を持たせることができる。すなわち、マガジン本体は、このマガジン本体の左右方向に延びるラック上側支持部材を上面側に架設し、同じくマガジン本体の左右方向に延びるラック下側支持部材を下面側に架設して、ラックは上端を前記ラック上側支持部材に着脱自在に固着し、下端を前記ラック下側支持部材に着脱自在に固着して立設してなり、ラック上側支持部材及びラック下側支持部材に沿ってラックの立設位置を自由に調節自在にした構成にすることができる。
本発明により、従来の工具マガジンにおいてデッドスペースであったラック上方の空間を排除することができ、前記空間の排除によりラック相互の位置関係を自由にしつつ、かつ工具交換に要する時間を短縮できる工具マガジンを提供できるようになる。これは、ラックから取り出した工具を垂下した垂直姿勢にしてマガジン本体から取り出せるようにした工具交換部の交換アームによるところが大きい。これにより、利用者個々の要求に応じて、ラック相互の位置関係を自由にできるようになり、工具マガジンの利便性を高める効果を得ることができる。
また、本発明における工具交換部は、ラックから取り出した工具を略水平から略垂直までの範囲で、任意の姿勢をさせることができる。これは、本発明の工具マガジンは、工具を水平に取り付ける工作機械に対しても、また工具を垂直に取り付ける工作機械であっても、対応可能であることを意味する。従来同種の工具マガジンでは、工作機械に合わせて姿勢を特定していたため、工作機械が変わると、別途工具の姿勢を変える中間装置が必要になっていた。このように、本発明の工具マガジンは、工具マガジン内における性能向上のほか、適用工作機械の範囲を広げる効果もある。
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。図1は本発明に基づく工具マガジン1の一例を表した部分破断斜視図、図2〜図4は工具交換部2の側面図(図2)、正面図(図3)及び平面図(図4)、図5〜図10はラック3のグリッパ31から工具4を取り出して工具取出口11へ移動する過程を表した正面図及び側面図であり、図5はグリッパ31から工具4を水平方向に取り出した段階を表した正面図、図6は同段階を表した側面図、図7は交換アーム21を降ろして工具4を垂直姿勢にした段階を表した正面図、図8は同段階を表した側面図、図9は水平移動手段及び垂直移動手段を同時に作動させ、工具交換部2を工具取出口11へ向けて斜めに移動させている段階を表した正面図、図10は同段階を表した側面図、図11はラック3の間隔を拡大した状態を表した図5相当正面図であり、図12はラック3の固着手段を表した部分拡大断面図である。
本例の工具マガジン1は、図1に見られるように、従来同種の工具マガジンと同様に直線部材を組み付けたフレーム構造のマガジン本体12内に、工具4を保持するグリッパ31を備えたラック3と、各ラック3のグリッパ31に工具4を収納又はこのグリッパ31から工具4を取り出す工具交換部2とを備えている。工具交換部2は、マガジン本体12上下方向の上下移動手段と同マガジン本体12左右方向の左右移動手段とを有し、ラック3の背面側でマガジン本体12の上下方向及び左右方向に移動自在である点も従来同種の工具マガジンと同様である。従来と異なる点は、マガジン本体12の前後方向に回動自在な交換アーム21を設けた工具交換部2と、マガジン本体12の上面側に架設したラック上側支持部材32とマガジン本体12の下面側に架設したラック下側支持部材33とにそれぞれ上端及び下端を着脱自在に固着したラック3とにある。
本例の工具交換部2における上下移動手段及び左右移動手段は、従来公知のタイミングベルトを用いた構成で、それぞれ独立して工具交換部2を上下方向又は左右方向へ移動させることができる。具体的には、マガジン本体12の左右方向に架設した上下一対の左右レール22,22間に垂直な上下レール23を左右方向へ移動自在に架け渡し、前記上下レール23に工具交換部2を上下方向へ移動自在に取り付け、上下一対の左右レール22,22間に架け渡した上下レール23と、この上下レール23を左右方向へ移動させる上下レール駆動手段とから左右移動手段を構成し、上下レール23に取り付けた工具交換部2の本体ステージ24と、この本体ステージ24を上下方向へ移動させるステージ駆動手段とから上下移動手段を構成している。本例では、左右レール22,22はそれぞれラック3の上端及び下端を固着するラック上側支持部材32及びラック下側支持部材33からマガジン本体12後方に延説して構成した支持部34,34に架設している。
上記上下レール駆動手段は、上下レール23から左右レール22端に向けて架け回したタイミングベルトと、このタイミングベルトに駆動ギア及び従動ギアとを噛み合わせ、前記駆動ギアをモータ駆動する構成を用いている。また、ステージ駆動手段は、本体ステージ24から上下レール23端に向けて架け回したタイミングベルトと、このタイミングベルトに駆動ギア及び従動ギアとを噛み合わせ、前記駆動ギアをモータ駆動する構成を用いている。こうしたタイミングベルトを用いた各駆動手段からなる上下移動手段及び左右移動手段は、工具交換部2の停止及び移動の切替が高速で、正確な位置制御ができる利点があり、とりわけ両移動手段を同時作動させて工具交換部2を斜めに移動させる本発明の工具マガジン1での利用に適している。
従来は、こうした上下移動手段及び左右移動手段を択一的に作動させ、工具交換部2は上下方向又は左右方向のいずれかしか移動できなかったが、本発明における工具交換部2は、後述するように、各移動手段を同時に作動させ、斜めに移動させることができる。これにより、工具交換部2の移動に要する時間を短縮できるばかりでなく、工具交換部2が水平移動するためにラック3上方に設けていた空間が不要になり、構造的に安定したラック3を構成でき、結果として各ラック3に設けるグリッパ31の数、すなわち保管できる工具4の数を増やすことができる等の利点も得られる。
工具交換部2は、図2〜図4に見られるように、上述した上下移動手段を備えた本体ステージ24に前後移動手段を有する取付ベース25を設け、この取付ベース25に交換アーム21を水平な垂直回動軸211(図2中回動方向を矢印で、図3及び図4中軸線を一点鎖線で示す)により軸着し、かつこの取付ベース25に垂直回動手段としてエアシリンダ26を揺動自在に取り付けている。交換アーム21は、先端に工具を保持するチャック部27を備えた構成で、前記エアシリンダ26のロッド28を連結している。この交換アーム21は、マガジン本体12前方に向けて斜め下約45度の角度に向けた状態を工具の交換位置として、チャック部27に保持した工具4を水平姿勢にする(図6参照)。また、交換アーム21は、垂直面内で前記交換位置からマガジン本体12後方へ向けて回動し、マガジン本体12後方に向けて斜め下約45度の角度に向けた状態を移動位置とし、この移動位置でチャック部27に保持した工具4を垂直姿勢にする(図8参照)。このように、本例の交換アーム21は約90度の範囲でマガジン本体12の前後方向に回動する。交換アーム21先端に設けるチャック部27は、従来公知の同種工具マガジンの工具交換部のチャック部と同じでよい。
交換アーム21は、後掲図5〜図10に見られるように、水平姿勢でチャック部27に工具4を受け取り、前記工具4を保持したまま回動させて降ろし、工具4を垂直姿勢にする。このとき、工具4は工具交換部2の上下移動又は水平移動する範囲、本例の場合本体ステージ24の前後幅の範囲に収まるようにすることで、工具交換部2の移動に従って動く工具4がラック3と干渉する虞れをなくすことができる。垂直姿勢で工具取出口11まで運ばれた工具4は、垂直姿勢のまま、又は交換アーム21を持ち上げて水平姿勢に直し、工作機械(図示略)に受け渡される。このように、本発明の工具マガジン1では、工作機械に受け渡す工具の姿勢を選択できる利点もある。
本例の前後移動手段は、マガジン本体12の前後方向に延在する前後レール29と、取付ベースに設けたエアシリンダ291とにより構成している。この前後移動手段は、交換アーム21が交換位置にある状態で交換アーム21を取付ベースごとマガジン本体12の前方に移動させ、交換アーム21を回動させて移動位置にする際は交換アーム21を取付ベース25ごとマガジン本体12の後方へ移動させる。これにより、交換アーム21を短くして回転モーメントを小さくしながら、ラック3のグリッパ31と交換アーム21のチャック部27との間で工具4の受け渡しを容易にし、かつラック3後方で移動する工具交換部2の交換アームが垂直姿勢で保持する工具4とラック3との干渉を避けることができる。
本発明の工具マガジン1における工具4の取り出しは、主としてラック3のグリッパ31から工具4を受け取った後、工具取出口11へ工具4を移動させる軌道が従来と大きく異なる。例えば、従来の工具交換装置でも、工具を保持していない状態ではラックとの干渉が問題とならないため、上下移動手段及び左右移動手段を組み合わせて斜めに移動し、前記グリッパに対応する位置へ持ってくることはできる。そこで、以下では、ラック3のグリッパ31から工具4を受け取った後、工具取出口11へ工具4を移動させるまでの手順を説明する。
まず、図5及び図6に見られるように、取り出す工具4を保持したラック3のグリッパ31に対応する位置へ移動させてきた工具交換部2は、交換アーム21を交換位置まで水平に持ち上げ、取付ベース25をマガジン本体12の前方へ水平移動させて交換アーム21のチャック部27をラック3の位置にまで前進させる。ここで、ラック3のグリッパ31に対応する位置への工具交換部2の移動は、交換アーム21が回動させて移動位置にあれば、上下移動手段及び左右移動手段を同時に作動させて斜めの移動とすることができる。こうして特定のグリッパ31と同じ高さにチャック部27を突き出した工具交換部2は、前記グリッパ31に保持した工具4に向けて左右方向へ水平移動することにより、グリッパ31からチャック部27に工具4を受け取る。
そして、工具交換部2は、交換位置を保ったまま、少しグリッパ31から遠ざかるように左右方向に水平移動した後、図7及び図8に見られるように、交換アーム21を回動させて移動位置とし、工具4を垂直姿勢にする。この場合、垂直姿勢にした工具4がマガジン本体12底面等に干渉することも考えられるため、工具4を垂直姿勢にする交換アーム21は、所定高さ以上でのみの回動するよう制御し、例えば工具4を受け取った高さが前記所定高さに足りなければ、工具4をチャック部27で水平に保持したまま所定高さまで工具交換部2を上昇されるとよい。ここで、図8に明らかなように、工具4は工具交換部2の本体ステージ24の前後幅の範囲に収まり、特にラック3から遠ざかった位置にあるため、もはやラック3と干渉する虞れがない。こうして、工具交換部2は垂直姿勢の工具を保持したまま、図9及び図10に見られるように、上下移動手段及び左右移動手段を同時に作動させて、工具取出口11に向けて直線的に、すなわち斜めに移動していく。
工具交換部2の移動は、図8及び図10を比較対照して分かるように、本体ステージ24の前後幅の範囲に工具4が収まっている限り、工具4がラック3と干渉する虞れがない。このため、本発明の工具マガジン1では、マガジン本体12の上面側から下面側に向けて架け渡す高さのラック3を用い、しかも各ラック3を強固に立設しておくことができる。更に、各ラック3を着脱自在な固着手段で位置固定することもできる。これから、本例では、マガジン本体12の左右方向に延びるラック上側支持部材32を上面側に架設し、同じくマガジン本体12の左右方向に延びるラック下側支持部材33を下面側に架設して、ラック3は上端を前記ラック上側支持部材32に着脱自在に固着し、下端を前記ラック下側支持部材33に着脱自在に固着して立設している。
これにより、各ラック3相互の位置関係を代えてラック3間の間隔を広く又は狭くしたり、より積極的に、図11に見られるように、ラック3の数を減らして、ラック3間の間隔を広くできる。こうしたラック3の立設位置の自由度は、工具マガジン1に保管できる工具4の種類を大幅に増やす効果がある。工具は多種多様であり、とりわけ加工部位が巨大なものが近年増えつつある。しかし、こうした加工部位が巨大な工具は、通常の大きさを有する工具に比べて数が少なく、また各種類の工具の数が変動することも少なくない。本発明の工具マガジン1では、こうした多種多様な工具や各種類の工具の数の変動に合わせ、マガジン本体12の改造を伴うことなく、利用者自身で自由に各ラック3相互の位置関係を変更できるようにし、容易かつ簡便な工具マガジン1の利用を実現する。
こうした着脱自在なラック3の固着手段としては、図12に見られるように、ナット35を挿通する溝36を四面に刻設した型材をラック上側支持部材32及びラック下側支持部材33とし、前記前記ナット35に螺合するボルト37を備えた固着フランジ38とからなる構成を示すことができる。各ラック3は、上端及び下端に前記固着フランジ38を取り付けるか、又は一体に形成しておくことで、この固着フランジ38を介して、ラック上側支持部材32に対してはラック3の上端を締め付け、またラック下側支持部材33に対してはラック3の下端を締め付けて、位置固定できる。また、ラック3の上端又は下端で締め付けたボルト37を緩めると、各ラック3は固着状態が解除され、位置変更することができる。
こうした固着手段は、例えば建材の壁パネル等の位置固定に見られる仕様であり、特殊なものではないが、工具を保持した工具交換部がラックと干渉することなく移動でき、しかもラック上方に水平移動のための空間を設けなくて済むことになったことにより、工具マガジン1のラック3の固着手段として利用できるようになった。このように、本発明の工具マガジン1は、工具交換部2の改良によりラック3上方の空間を排除し、その結果ラック3相互の位置関係を自由にする効果を得るわけである。
本発明に基づく工具マガジンの一例を表した部分破断斜視図である。 工具交換部の側面図である。 工具交換部の正面図である。 工具交換部の平面図である。 グリッパから工具を水平方向に取り出した段階を表した正面図である。 グリッパから工具を水平方向に取り出した段階を表した側面図である。 交換アームを降ろして工具を垂直姿勢にした段階を表した正面図である。 交換アームを降ろして工具を垂直姿勢にした段階を表した側面図である。 水平移動手段及び垂直移動手段を同時に作動させ、工具交換部を工具取出口へ向けて斜めに移動させている段階を表した正面図である。 水平移動手段及び垂直移動手段を同時に作動させ、工具交換部を工具取出口へ向けて斜めに移動させている段階を表した側面図である。 ラックの間隔を拡大した状態を表した図5相当正面図である。 ラックの固着手段を表した部分拡大断面図である。
符号の説明
1 工具マガジン
11 工具取出口
12 マガジン本体
2 工具交換部
21 交換アーム
22 左右レール
23 上下レール
24 本体ステージ
25 取付ベース
3 ラック
31 グリッパ
32 ラック上側支持部材
33 ラック下側支持部材
4 工具

Claims (1)

  1. 工具を保持するグリッパを備えたラックと、各ラックのグリッパに工具を収納又は該グリッパから工具を取り出す工具交換部とをマガジン本体内に備えてなり、工具交換部はマガジン本体上下方向の上下移動手段と同マガジン本体左右方向の左右移動手段とを有し、ラックの前面側又は背面側でマガジン本体の上下方向及び左右方向に移動自在にした工具マガジンにおいて、
    工具交換部は、上下動移動手段及び左右動移動手段を有する本体ステージに、前後動移動手段を有する取付ステージを設け、ラックのグリッパに工具を収納又は該グリッパから工具を取り出す交換アームを、水平な垂直回動軸により前記取付ステージに軸着し、該交換アームをマガジン本体の前後方向に回動させる垂直回動手段を前記取付ステージに設けて構成されることを特徴とする工具マガジン。
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