JP4286518B2 - 着色骨材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、常温もしくは比較的低い温度で製造可能であり、さらには塗料配合時の分散性に優れる着色骨材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、着色骨材の製造方法としては、珪酸ソーダ系のバインダーに耐熱性の高い顔料を添加して高温で焼付ける方法、アミノアルキッド樹脂塗料等によって焼付けコーティングを行う方法等が知られている。しかし、これらの方法では、いずれも焼付けコーティングが必須工程として含まれるため、耐熱性に優れた顔料を使用する必要がある。このため、一般に耐熱性に劣る有機顔料は着色剤として使用することができず、有機顔料特有の色彩感を生かすことができなかった。
【0003】
これに対し、特開昭49−128882号公報では、細砂を速乾性合成樹脂塗料によって着色する方法、特開昭52−58082号公報では、珪砂をアクリル塗料ポリマーー着色剤で被覆する方法、また、特開平5−194883号公報では、骨材表面に着色剤を液状バインダーで付着させる方法が開示されている。
しかしながら、このような特許文献に記載の方法によって得られた着色骨材では、塗料配合時における分散性が不十分となるおそれがある。すなわち、実用上において、塗料粘度の増大を招きやすく、塗料に対する配合量が制限されたり、塗装作業に悪影響を及ぼしたりする等の問題を抱えるものであった。
【0004】
【特許文献1】
特開昭49−128882号公報(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開昭52−58082号公報(特許請求の範囲)
【特許文献3】
特開平5−194883号公報(特許請求の範囲)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述のような問題点に鑑みなされたものであり、常温もしくは比較的低い温度で製造可能であり、さらには塗料配合時おいて優れた分散性を発揮することができる着色骨材を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、鋭意検討を行った結果、基体粒子の表面を、樹脂と顔料とを含む着色剤で被覆した後、さらに特定の化合物で被覆することによって上述の課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有する着色骨材に係るものである。
【0007】
1.基体粒子(a)の表面を、樹脂と顔料とを含む着色剤(b)で被覆した後、さらに水溶性または水分散性シリコン化合物(c)で被覆してなり、(b)成分における樹脂が、熱硬化性水溶性アクリルシリコン樹脂であることを特徴とする着色骨材。
2.基体粒子(a)、着色剤(b)、水溶性または水分散性シリコン化合物(c)の固形分重量比率が、(a):(b):(c)=100:(0.1〜20):(1〜10)であることを特徴とする1.に記載の着色骨材。
3.(b)成分が、樹脂固形分100重量部に対し顔料を0.1〜100重量部含有するものであることを特徴とする1.または2.記載の着色骨材。
4.(c)成分が、アルコキシシラン化合物の加水分解縮合物であることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載の着色骨材。
5.(c)成分が、アルコキシシラン化合物及び/またはその加水分解縮合物の少なくとも一つのアルキル基をアルキレンオキサイド基で置換した化合物であることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載の着色骨材。
6.(b)成分が、さらにポリエーテル変性ポリシロキサン化合物を含むものであることを特徴とする1.〜5.のいずれかに記載の着色骨材。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態とともに詳細に説明する。
【0009】
本発明における基体粒子(以下「(a)成分」という)としては、種々の形状・材質のものが使用可能である。すなわち、(a)成分の形状は、球状、針状、繊維状、板状等のいずれであってもよく、多数の突起や孔等を有する多孔質粒子を使用することもできる。また、(a)成分の材質は、無機質に限定されず、有機質の粒子を使用することも可能である。
具体的に(a)成分としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、酸化アルミニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物、アロフェン、カオリン、タルク、モンモリロナイト、マイカ、バーミキュライト、パーライト等の粘土鉱物、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム等の無機塩類、シリカ、珪藻土等の珪酸質粉体、ポリエチレン樹脂ビーズ、ポリメタクリル酸メチル樹脂ビーズ等の合成樹脂粒子、木粉、藁すさ、コルク等の植物性粉粒体等が挙げられる。
(a)成分の粒子径は特に限定されないが、通常5μm〜5mm、好ましくは0.1〜2mm程度である。
【0010】
本発明では、上述の(a)成分の表面を、樹脂と顔料とを含む着色剤(以下「(b)成分」という)で被覆する。
(b)成分における樹脂は、結合剤として使用可能なものであれば特に限定されない。このような(b)成分としては、熱可塑性樹脂あるいは熱硬化性樹脂のいずれであってもよく、例えば、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ふっ素樹脂等、あるいはこれらを複合したもの等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。(b)成分の形態としては、溶剤可溶型樹脂、非水分散型樹脂、水可溶型樹脂、水分散型樹脂等が挙げられる。
【0011】
本発明では、(b)成分における樹脂として特に熱硬化性水溶性アクリルシリコン樹脂が好適である。このような熱硬化性水溶性アクリルシリコン樹脂を使用すれば、(a)成分と着色剤層との密着性を高め、(a)成分からの着色剤層の剥離を確実に防止することができる。また、後述の(c)成分との密着性を高めることもできる。さらに、着色剤層の耐久性、耐候性等を向上させることもできる。
なお、ここに言う熱硬化性水溶性アクリルシリコン樹脂とは、1分子中に少なくとも1個の加水分解性シリル基を含有する水溶性アクリル樹脂を指すものである。
【0012】
(b)成分における樹脂として熱硬化性水溶性アクリルシリコン樹脂を使用する場合には、触媒を併用することが望ましい。このような触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸;酢酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、アミン化合物などのアルカリ触媒;ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオクチエート、ジブチルスズジアセテート等の有機スズ化合物;アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)等の有機アルミニウム化合物;チタニウムテトラキス(アセチルアセトネート)等の有機チタニウム化合物;ジルコニウムテトラキス(セチルアセトネート)等の有機ジルコニウム化合物;ホウ酸等のホウ素化合物などが挙げられる。
触媒の混合量は、(b)成分の樹脂固形分100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、望ましくは0.5〜5重量部である。
【0013】
(b)成分における顔料としては、所望の色相に応じて幅広く選択することができる。具体的には、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄等の金属酸化物、その他カーボンブラック、モリブデンレッド、コバルトブルー、マンガンバイオレット、紺青、群青等の無機質顔料;
フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料、モノアゾレッド、ファーストエロー、パーマネントイエロー、ジスアゾイエロー等のアゾ系顔料、ペリレンレッド等のペリレン系顔料、キナクリドンレッド等のキナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、メチン・アゾメチン系顔料、ベンズイミダゾロン系顔料、ジオキサジン系顔料等の有機質顔料;
アルミニウム、ニッケル、ステンレス等の金属粉顔料;
パール顔料、蛍光顔料、蓄光顔料等の特殊顔料;
等が使用可能である。これらは1種または2種以上で使用することができる。特に、本発明では、従来の焼付け処理の製造方法では利用できなかった耐熱性の劣る有機顔料も問題なく使用できる。
【0014】
(b)成分における顔料の混合量は、樹脂固形分100重量部に対し、通常0.1〜100重量部である。顔料がこの比率より少ない場合は、着色力が不十分となる。また、顔料がこの比率より多い場合は、骨材表面に顔料を固定化する性能が低下するため、顔料が溶出するおそれが生じる。
【0015】
(b)成分においては、上述の成分に加え、さらにポリエーテル変性ポリシロキサン化合物を含むことが望ましい。このような化合物を含むことにより、後述の(c)成分をより均一に被覆することが可能となる。
ポリエーテル変性ポリシロキサン化合物としては、例えば、化1に示されるものが挙げられる。
【0016】
【化1】
【0017】
なお、式中のR1としては、メチル基、エチル基、R2、R3は、メチル基、エチル基またはR4で示される基、R4は−R5(CH2CH2O)a(CH2CH(CH3)O)bR6(R5は、例えば、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜3)等が挙げられる。R6としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭素数1〜12のアルキル基、シクロヘキシル基などの炭素数6〜12のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基などの炭素数2〜8のアルケニル基、フェニル基、トリル基などの炭素数6〜12のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基などの炭素数7〜12のアラルキル基、及びこれらの基の水素原子の少なくとも一部をハロゲン原子、シアノ基などで置換した基、例えばクロロメチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられる。a及びbはそれぞれ0〜20の整数であり、a+b≧1である。)、n及びmはそれぞれ0〜100の整数であり、但しn=0の時は、R2及び/又はR3はR4とする。
【0018】
ポリエーテル変性ポリシロキサン化合物は、(b)成分の樹脂固形分100重量部に対して通常0.05〜15重量部、好ましくは0.3〜5重量部混合する。
【0019】
(b)成分においては、上述の成分の他に通常使用可能な添加剤、例えば、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を使用することもできる。
【0020】
本発明では、(a)成分を(b)成分で被覆した後、さらにその表面を、水溶性または水分散性シリコン化合物(以下「(c)成分」という)で被覆する。本発明では、この(c)成分によって、骨材表面に親水性が付与され、塗料(特に水性塗料)に対する分散性を向上させることができる。
【0021】
(c)成分としては、アルコキシシラン化合物の加水分解縮合物(以下「(c−1)成分」という)が好適である。
(c−1)成分としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラsec−ブトキシシラン、テトラt−ブトキシシラン、テトラフェノキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン等の加水分解縮合物が挙げられる。このうち(c−1)成分としては、テトラメトキシシラン及び/またはその縮合物が好適である。
【0022】
上述の(c−1)成分は、これに触媒、水、及び溶剤を混合した表面処理剤として使用することが望ましい。
【0023】
触媒は、(c−1)成分の加水分解反応に作用する成分であり、上述の(b)成分における触媒と同様のものを使用することができる。
触媒の混合量は、(c−1)成分のSiO2換算量100重量部に対して、0.1〜10重量部、望ましくは0.5〜5重量部である。触媒が0.1重量部より少ない場合は、表面処理剤自体の貯蔵安定性が低下したり、形成被膜の親水性が十分に発現されないおそれがある。10重量部を超える量では、混合量に見合う効果発現が望めない。
【0024】
ここでSiO2換算とは、アルコキシシラン化合物等のSi−O結合をもつ化合物を、完全に加水分解した後に、900℃で焼成した際にシリカ(SiO2)となって残る重量分にて表したものである。
一般に、アルコキシシラン化合物等は、水と反応して加水分解反応が起こりシラノールとなり、さらにシラノール同士やシラノールとアルコキシにより縮合反応を起こす性質を持っている。この反応を究極まで行うと、シリカ(SiO2)となる。これらの反応は
RO(Si(OR)2O)nR+(n+1)H2O→nSiO2+(2n+2)ROH
(Rはアルキル基を示す。nは整数。)
という反応式で表されるが、この反応式をもとに残るシリカ成分の量を換算したものである。
【0025】
水の混合量は、(c−1)成分のSiO2換算量100重量部に対して、100〜50000重量部、望ましくは500〜10000重量部である。このような混合量であることにより、水との反応より生成する(c−1)成分のシラノール基の縮合反応が抑制され、形成被膜が十分な親水性を発現することが可能となる。水の混合量が、100重量部より少ない場合は、表面処理剤の貯蔵安定性が確保し難く、また形成被膜における親水性発現効果も低下する。50000重量部より多い場合は、形成被膜における親水性発現効果を得ることが困難となる。
【0026】
溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコール誘導体の他、炭化水素類、エステル類、ケトン類、エーテル類等が挙げられる。このうち、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルから選ばれる1種以上が、表面処理剤の貯蔵安定性及び形成被膜の親水性発現性の点から好適に用いられる。
溶剤の混合量は、(c−1)成分のSiO2換算量100重量部に対して、100〜50000重量部、望ましくは500〜10000重量部である。100重量部より少ない場合は、上述の(c−1)成分と、触媒と、水とを均一に溶解させることが困難となる。50000重量部より多い場合は、形成被膜における親水性発現効果を得ることが困難となる。
【0027】
一方、(c)成分としては、アルコキシシラン化合物及び/またはその加水分解縮合物の少なくとも一つのアルキル基をアルキレンオキサイド基で置換した化合物(以下「(c−2)成分」という)を好適に使用することもできる。(c−2)成分におけるポリオキシアルキレン基の平均分子量は、通常150〜2000であり、平均縮合度は通常1〜20である。
このような(c−2)成分は、公知の方法により製造することが可能である。製造方法としては、例えば、アルコキシシラン化合物及び/またはその加水分解縮合物の1種または2種以上の混合物を、ポリオキシアルキレン基含有化合物の1種または2種以上でエステル交換反応させる方法、カップリング剤を用いて付加反応させる方法等が挙げられる。
【0028】
(c−2)成分は、これに溶剤を混合した表面処理剤として使用することが望ましい。
溶剤としては、(c−1)成分と同様のものを使用することができる。溶剤の混合量は、(c−2)成分のSiO2換算量100重量部に対して、100〜50000重量部、望ましくは500〜10000重量部である。
(c−2)成分を含む表面処理剤には、必要に応じ触媒、水等を混合することも可能である。
【0029】
(c−1)成分または(c−2)成分を主成分とする表面処理剤においては、上述の成分の他、例えば、無機酸化物ゾル、樹脂、顔料、染料、増粘剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、界面活性剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を混合することもできる。
【0030】
本発明着色骨材の製造においては、
(1)(a)成分と(b)成分とを混合する工程、
(2)上記(1)による混合物を乾燥する工程、
(3)(c)成分を混合する工程、
(4)上記(3)による混合物を乾燥する工程、
が必要である。ここで、混合工程(1)と乾燥工程(2)は順に行ってもよいし、同時に行ってもよい。同様に、混合工程(3)と乾燥工程(4)は順に行ってもよいし、同時に行ってもよい。
(a)成分に(b)成分を混合する方法としては、例えば、(a)成分に、直接(b)成分を一括混合する方法や、(a)成分に対し(b)成分をスプレーする方法等が挙げられる。(c)成分を混合する場合にも同様の方法を採用することができる。
乾燥方法としては、例えば、熱風乾燥、真空乾燥、直接加熱乾燥、高周波加熱乾燥、遠赤外線加熱乾燥、除湿乾燥等を採用することができる。このうち、真空乾燥を用いた場合は、(a)成分の乾燥性を向上させることができ、また(a)成分の飛散を防止することができる点で好適である。
乾燥工程において乾燥容器を使用する場合、乾燥容器としては各種の形状のものが使用可能である。乾燥容器は、排気口、加熱装置、攪拌装置等を備えたものであってもよい。
乾燥温度については、(a)成分及び(b)成分の耐熱温度以下の範囲内で適宜設定することができるが、通常は30〜200℃、好ましくは50〜120℃である。
【0031】
本発明の着色骨材においては、(a)成分、(b)成分、(c)成分の固形分重量比率が、(a):(b):(c)=100:(0.1〜20):(1〜10)となるようにすることが望ましい。このような比率であれば、所望の色相が表出できるとともに、十分な分散性能を発揮することが可能となる。
【0032】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示して本発明をより詳細に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】
(実施例1)
熱硬化性水溶性アクリルシリコン樹脂(固形分30重量%)333重量部、酸化チタン26重量部、酸化鉄32重量部、カーボンブラック18重量部、水分散型ジブチルスズジラウレート(固形分10重量%)10重量部、ポリエーテル変性ポリシロキサン化合物(固形分25重量%)0.5重量部を常法にて均一に分散させることにより、着色剤Aを製造した。
一方、平均分子量500のメチルシリケート部分加水分解縮合物100重量部(SiO2換算)に対し、有機アルミニウム化合物を0.15重量部、水を7500重量部、エタノールを5400重量部混合することにより、表面処理剤Aを製造した。
次に、珪砂(平均粒径1mm)100重量部に対し、着色剤A6.3重量部を一括混合した上で60分熱風乾燥を行った後、表面処理剤A5.0重量部を一括混合し、さらに30分熱風乾燥を行うことにより、灰色の外観を呈する着色骨材1を得た。
【0034】
(実施例2)
平均分子量750のエチルシリケート部分加水分解縮合物100重量部(SiO2換算)と、平均分子量200のポリエチレングリコール125重量部を混合し、さらに触媒としてジブチルスズジラウレート0.05重量部を添加後、75℃で8時間脱エタノール反応を行うことにより、アルキレンオキサイド基含有シリケート化合物を合成した。
このようにして得られたアルキレンオキサイド基含有シリケート化合物100重量部に対し、エタノールを5000重量部混合することにより、表面処理剤Bを製造した。
次に、珪砂(平均粒径1mm)100重量部に対し、着色剤A6.3重量部を一括混合した上で60分熱風乾燥を行った後、表面処理剤B15重量部を一括混合し、さらに30分熱風乾燥を行うことにより、灰色の外観を呈する着色骨材2を得た。
【0035】
(比較例1)
溶剤可溶形アクリルシリコン樹脂(固形分50重量%)200重量部、酸化チタン26重量部、酸化鉄32重量部、カーボンブラック18重量部、ジブチルスズジラウレート1重量部、酢酸ブチル143重量部を常法にて均一に分散させることにより、着色剤Bを製造した。
次に、珪砂(平均粒径1mm)100重量部に対し、着色剤B6.3重量部を一括混合した上で60分熱風乾燥を行うことにより、灰色の外観を呈する着色骨材3を得た。
【0036】
(水に対する濡れ性試験)
50×20mmのガラスプレート上に、各着色骨材をそれぞれ30gずつ均一に散布した後、その表面に1ccの水を滴下し、着色骨材の水に対する濡れ性を目視にて確認した。
その結果、着色骨材1及び着色骨材2においては、水が瞬時に骨材中に浸透し、水に対する高い濡れ性を示した。これに対し、着色骨材3では、骨材表面に水が残存してしまった。
【0037】
(分散性試験)
アクリル樹脂エマルション(固形分50重量%)20重量部に、造膜助剤1重量部、鉱物油系消泡剤0.3重量部、水5重量部を均一に混合したベース塗料に対し、各着色骨材をそれぞれ74重量部ずつ混合した。
このときの塗料粘度をBH型粘度計(回転数を20rpm、測定温度を23℃)にて測定したところ、着色骨材1では80Pa・s、着色骨材2では90Pa・s、着色骨材3では125Pa・sとなった。この結果より、着色骨材1及び着色骨材2は、着色骨材3に比べ塗料への分散性に優れることがわかった。
【0038】
【発明の効果】
本発明における着色骨材は、常温もしくは比較的低い温度で製造可能であり、さらには塗料配合時おいて優れた分散性を発揮することができるものである。
Claims (6)
- 基体粒子(a)の表面を、樹脂と顔料とを含む着色剤(b)で被覆した後、さらに水溶性または水分散性シリコン化合物(c)で被覆してなり、(b)成分における樹脂が、熱硬化性水溶性アクリルシリコン樹脂であることを特徴とする着色骨材。
- 基体粒子(a)、着色剤(b)、水溶性または水分散性シリコン化合物(c)の固形分重量比率が、(a):(b):(c)=100:(0.1〜20):(1〜10)であることを特徴とする請求項1に記載の着色骨材。
- (b)成分が、樹脂固形分100重量部に対し顔料を0.1〜100重量部含有するものであることを特徴とする請求項1または2記載の着色骨材。
- (c)成分が、アルコキシシラン化合物の加水分解縮合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の着色骨材。
- (c)成分が、アルコキシシラン化合物及び/またはその加水分解縮合物の少なくとも一つのアルキル基をアルキレンオキサイド基で置換した化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の着色骨材。
- (b)成分が、さらにポリエーテル変性ポリシロキサン化合物を含むものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の着色骨材。
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JP2004155815A (ja) | 2004-06-03 |
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