JP4285765B1 - 予算管理会計コンピュータシステム及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】「一般的な取引」単位で予算を立てつつも、取引が実際に行われて予算が実績に変わると、仕訳データが得られるようにする。
【解決手段】予算管理を行う会計コンピュータシステムであって、取引ごとの予算データを入力するための入力手段と、入力された予算データを記憶するための記憶手段と、予算データから仕訳データを生成する仕訳データ生成手段と、を備え、前記予算データは、取引の発生から当該取引の決済までの一連の日付と当該取引の金額とを含むデータであり、前記入力手段は、前記予算データにおける取引の前記金額を、当該取引を構成する1又は複数の簿記上の取引ごとの金額に分けて入力できるように構成され、前記仕訳データ生成手段は、前記予算データのうち、実際に行われた簿記上の取引に関する部分のデータから、実際に行われた簿記上の取引についての仕訳データを生成するよう構成されている。
【選択図】図22

Description

本発明は、予算管理のための会計コンピュータシステム及びそのコンピュータプログラムに関するものである。
予算管理を行う装置として、例えば、特許文献1記載のものがある。特許文献1には、支払予定や入金予定に関する予測取引データを入力することで資金ショートの有無をチェックするための資金管理装置が記載されている。この資金管理装置では、前記予測取引データ(資金管理データ)は、時の経過とともに、刻々と確定データに変更されて会計データになる。
この会計データは、まとめて汎用コンピュータ会計に転送され、会計業務に使用される。つまり、汎用コンピュータ会計側では、転送された会計データに基づいて、試算表の作成・総勘定元帳の作成、補助元帳の作成から決算に至るまでの一連の会計業務を遂行できる。
このように、特許文献1の装置では、予算管理のために作成された予算データが、確定データに変わると、その確定データを会計データとして転用できるように構成されている。
特開2004−302979号公報
特許文献1の装置では、確定データを会計データに転用できるように、確定データの元になる予算データは、「簿記上の取引」単位で形成されている。
つまり、特許文献1の装置では、予算データと確定データのデータ構造は基本的に同じであり、予算データのうち予定の日付が経過したものを、単に確定データとして扱っているだけある。
そして、前記確定データは、会計データとして転用する以上、仕訳帳(仕訳日記帳)として構成されている必要がある。なお、仕訳帳では、「簿記上の取引」単位で、当該取引の原因と結果を借方と貸方に分けて記録される。
このため、特許文献1の装置では、確定データの元になる予算データも、入金(予定)や出金(予定)といった、「簿記上の取引」単位で作成されている。
しかし、「簿記上の取引」の概念と、日常的な企業活動における「取引」(以下、「一般的な取引」ともいう)の概念は完全には一致しない。本発明者は、「一般的な取引」の概念に従って予算管理を行った方が、的確な予算管理ができることに思い至った。
ここで、例えば、締日を設定した売掛販売という取引を考える。ここでは、締日が毎月20日であって締日から70日後に決済(入金)される売掛販売とする。
この場合、例えば、10月16日に350,000円の売り上げ(取引発生)があるとすると、その決済日(入金日)は12月30日となる。
「一般的な取引」の概念では、この売掛販売の取引発生から決済までは、「一つの取引」であると考えられる。つまり、この売掛販売の取引発生と決済とは、いずれも、「350,000円の物を販売した」という「一つの商行為」に関連するものだからである。
一方、「簿記上の取引」の概念では、この売掛販売の取引発生と決済とは、2件の取引である。つまり、簿記の仕訳を行う場合、10月16日に350,000円の売り上げ(取引発生)についての仕訳と、12月30日の350,000円の決済(入金)についての仕訳とがそれぞれ行われる。
したがって、「簿記上の取引」の概念に従って予定を立てて予算管理を行うと、「一つの商行為」に関連する複数の「簿記上の取引」が、別々に取り扱われる。「一つの商行為」に関連する複数の「簿記上の取引」は、上記のように2つだけでなく、さらに多い場合もある。この結果、「簿記上の取引」の概念に従って予定を立てて予算管理を行うと、複数の「簿記上の取引」の関係性が分かり難く、結果的に予算管理を困難にする。
このように、従来の簿記は、過去に実際にあった取引を記録するには優れているが、将来に予想される取引に基づいて将来予測をするには適しておらず、予算管理を困難にする。
一方、一般的な会計システムとの連動を可能にする上では、予算管理において実際に行われた取引のデータは、「一般的な取引」単位のデータではなく、「簿記上の取引」単位の仕訳データになっている方が、有利である。
そこで、本発明では、会計コンピュータシステムにおいて常識である「簿記上の取引」単位で予算を立てるのではなく、「一般的な取引」単位で予算を立てることができるようにするとともに、「一般的な取引」単位で予算を立てつつも、取引が実際に行われて予算が実績に変わると、仕訳データが得られるようにすることを目的とする。
本発明は、予算管理を行う会計コンピュータシステムであって、
取引ごとの予算データの入力を受け付けるための取引入力画面(500)を、コンピュータの画像表示装置(300)に表示させるとともに、前記取引入力画面(500)にて入力された前記予算データを受け付けて、入力された前記予算データに基づいて出納帳などの各種帳簿データ又は予想貸借対照表などの各種集計表データを生成するデータ処理を行う処理部(120)と、
入力された前記予算データを記憶するための記憶手段(112)と、
して機能するコンピュータを備え、
1件の取引についての前記予算データは、
当該予算データが示す取引の科目を示す科目データと、
前記科目データが示す前記科目が、資産、負債、資本、収益、又は費用を増加させるものであるのか又は減少させるものであるかを示す増減区分データと、
前記取引の発生する日を示す取引年月日及び前記取引の決済日それぞれの予定日を示す日付と、
前記取引の取引金額、前記取引金額から控除すべき控除金額、及び前記取引金額から控除金額を差し引いた入出金金額と、
前記取引金額についての第1の仕訳科目と、
前記控除金額についての第2の仕訳科目と、
前記入出金金額についての第3の仕訳科目と、
予算データにおける前記取引金額及び前記控除金額が実績の金額となったことを示すための取引発生の状態を示す情報、
予算データにおける前記入出金金額が実績の金額となったことを示すための入出金済の状態を示す情報、
を含むデータであり、
前記処理部(120)によって前記画像表示装置(300)に表示される前記取引入力画面(500)は、
前記科目データを入力するための科目入力部(512)と、
前記増減区分データを入力するための増減区分入力部(515)と、
前記日付を入力するための決済条件入力部(520)と、
前記取引金額、前記控除金額、及び前記入出金金額をそれぞれ分けて入力できるように、前記各金額の入力欄をそれぞれ有するとともに、前記取引金額についての第1の仕訳科目、前記控除金額についての第2の仕訳科目、及び前記入出金金額についての第3の仕訳科目それぞれを入力するための仕訳科目欄を有する金額入力部(530)と、
予算データにおける前記取引金額、前記控除金額、前記入出金金額が実績の金額になったことを示すために、予算データの進捗状態として取引発生の状態及び入出金済の状態を入力することができる状態入力部(540)と、
を備えて、1件の取引に対応する一つの前記予算データを構成する複数のデータ項目をまとめて表示することができる一つの画面として構成され、
複数の前記科目データ及び前記増減区分データの組み合わせそれぞれに対して、借方科目、貸方科目、借方科目の金額、及び貸方科目の金額を示すデータを含む仕訳データを生成するための仕訳情報を関連付けた参照情報テーブルを前記コンピュータが有し、
前記仕訳情報は、前記予算データにおける科目データ、及び、第1〜第3の仕訳科目データのうち、いずれが仕訳データにおける借方科目のデータとなり、いずれが仕訳データにおける貸方科目のデータとなるかを決定できるように、前記取引金額を仕訳データにしたときに借方となる借方科目及び貸方となる貸方科目と、前記控除金額を仕訳データにしたときに借方となる借方科目及び貸方となる貸方科目と、前記入出金金額を仕訳データにしたときに借方となる借方科目及び貸方となる貸方科目と、が前記取引金額、前記控除金額、前記入出金金額それぞれについて設定されたものであり、
前記処理部(120)は、
前記状態入力部(540)に取引発生の状態が入力された予算データについて、当該取引発生の状態が入力された予算データにおける前記取引金額及び前記控除金額それぞれの仕訳データを生成し、前記状態入力部(540)に入出金済の状態が入力された予算データについて、当該入出金済の状態が入力された予算データにおける前記入出金金額の仕訳データを、前記取引入力画面(500)によって入力された予算データから生成する手段を備え、
前記仕訳データを生成する前記手段は、
前記状態入力部(540)に取引発生の状態が入力された場合には、前記科目データ及び前記増減区分データに基づいて、前記参照情報テーブルを参照し、前記参照情報テーブルにおける取引金額についての仕訳情報によって、借方科目及び貸方科目を決定して、取引金額についての仕訳情報によって決定された借方科目及び貸方科目を、取引金額についての仕訳データを構成する借方科目及び貸方科目とし、前記予算データにおける前記取引金額を、取引金額についての仕訳データを構成する借方科目の金額及び貸方科目の金額とすることで、前記取引年月日における前記取引金額についての仕訳データを生成するとともに、前記参照情報テーブルにおける控除金額についての仕訳情報によって、借方科目及び貸方科目を決定して、控除金額についての仕訳情報によって決定された借方科目及び貸方科目を、控除金額についての仕訳データを構成する借方科目及び貸方科目とし、前記予算データにおける前記控除金額を、控除金額についての仕訳データを構成する借方科目の金額及び貸方科目の金額とすることで、前記取引年月日における前記控除金額についての仕訳データを生成し、
前記状態入力部(540)に入出金済の状態が入力された場合には、前記科目データ及び前記増減区分データに基づいて、前記参照情報テーブルを参照し、前記参照情報テーブルにおける入出金金額についての仕訳情報によって、借方科目及び貸方科目を決定して、入出金金額についての仕訳情報によって決定された借方科目及び貸方科目を、入出金金額についての仕訳データを構成する借方科目及び貸方科目とし、前記予算データにおける前記入出金金額を、入出金金額についての仕訳データを構成する借方科目の金額及び貸方科目の金額とすることで、前記決済日における前記入出金金額についての仕訳データを生成する、
ことを特徴とする予算管理会計コンピュータシステムである。
前記科目データが示す科目は、出納帳科目及び出納帳科目が二次的に発生する相手科目であるのが好ましい。
前記入力手段は、予算データが示す取引に関する日付として取引発生日を入力可能に構成され、前記システムは、取引発生日から締日及び/又は決済日を算出するための情報を設定する設定手段と、取引発生日が入力されると、前記設定手段によって設定された前記情報に基づいて、締日及び/又は決済日を予算データが示す取引に関する日付のデータとして生成する生成手段と、を更に備えているのが好ましい。
第1の会計期間に属する複数の予算データから、前記第1の会計期間よりも後の第2の会計期間に属する複数の予算データを生成するための予算作成手段を更に備え、
前記予算作成手段は、
前記第1の会計期間の予算データが示す前記取引金額に対する、第2の会計期間の予算データが示す前記取引金額の比率の予測値の入力を受け付ける予測値入力手段と、
前記第1の会計期間に含まれる個々の予算データの進捗状態をリセットして取引が未発生の状態とし、前記第1の会計期間に含まれる個々の予算データの前記日付のうち年を前記第2の会計期間を示す数値に変更するととともに、第1の会計期間に含まれる個々の予算データの取引金額に前記比率の予測値を乗じることで、第1の会計期間の複数の予算データを、第2の会計期間の複数の予算データに変換する変換手段と、
を備えているのが好ましい。
他の観点からみた本発明は、コンピュータを、前記予算管理会計コンピュータシステムとして機能させるためのコンピュータプログラムである。
本発明によれば、取引の発生から当該取引の決済までを一つの取引と考える「一般的な取引」単位で予算を立てることができる。
しかも、本発明では、仕訳データ生成手段は、予算データのうち、実際に行われた簿記上の取引に関する部分のデータから、実際に行われた簿記上の取引についての仕訳データを生成するため、「一般的な取引」単位で予算を立てつつも仕訳データを得ることができる。
[用語の定義]
「取引」という用語は、収入又は支出の原因が生じてから(取引発生)、当座資金への入金又は出金(取引決済)があるまでをいう。ここでいう「取引」は、一般的な商取引における「取引」(一般的な取引)とほぼ同じ概念である。また、ここでいう「取引」は、1又は複数の「簿記上の取引」から構成される。
なお、ここで特に定義せず、以下において特に説明のない用語は、簿記又は通常の会計コンピュータシステムにおける用法に従う。
[1. 予算簿記について]
予算簿記とは、企業の経営計画を簿記により数字として予算化し、企業の進むべき方向性を示すための簿記である。予算簿記は、後述の予算管理会計コンピュータシステムによって行うことができる。
経営者(予算管理会計コンピュータシステムのユーザ)が、企業の近未来を予測し、短期及び長期の経営計画を立てると、予算簿記(予算管理会計コンピュータシステム)では、それを数字として具体的に予算化し、「資金の流れ」と「損益の大きさ」をリアルタイムで提供する。
通常の簿記では、実績(実際の取引)に基づいた仕訳入力を行うが、予算簿記では、事前に分かっている取引を入力しておき、変更があれば修正することで、将来予測を行うことができる。
[2. 予算簿記の基礎]
[2.1 予算から実績へ]
企業の四半期〜三ヶ年等の経営計画を立て、その経営計画を一取引ごとに細分化して予算簿記により(予算管理会計コンピュータシステムに)入力を行い、具体的に数字として予算化を行う。
予算簿記は、この予算化により企業が一番に必要としている「資金の流れ」と「損益の大きさ」を、将来予測として予想貸借対照表・利益管理表および資金繰り表により情報を提供する。
予算簿記では、時の経過の推移により、予算が実績に変わっていくと、この変化に合わせて、簡単で単純な方法により予算を実績に変更して、何時でも最新の情報をリアルタイムに提供する。
[2.2 当座資金の流れ]
予算簿記では、資金の流れを、即座に換金が可能である当座資金(現金・当座預金・普通預金・郵便貯金・通知預金等)を主体にして考える。なお、定期性預金は当座資金には含めないものとする。
予算簿記では、図1に示すように、当座資金が企業の中に入れば収入として処理し、企業の中から出ていけば支出として処理する。あくまでも、当座資金からみて、入れば収入であり、出て行けば支出となる。家庭の家計簿と同様の考え方である。なお、経費項目の中には、減価償却費など、当座資金の収支には関係の無い経費が存在するが、これらの科目は、資金外として当座資金とは関係ない処理を行う。
[2.3 一般的な取引入力方式]
予算簿記(予算管理会計コンピュータシステム)の特徴は、企業の経済活動を一取引(予想取引)ごとに、一般的な販売管理システムと似た方法により入力していくところにある。
予算簿記では、一取引ごとに取引先、取引金額、取引に関する日付(取引発生日、決済年月日等)を入力していくため、一般的な「取引入力方式」に近似したものである。
なお、同じ取引内容については、前の取引の複写・小口経費振替等により簡単に入力できるように工夫されている。
予算簿記では、簿記の基本原則である借方入力及び貸方入力の「仕訳入力方式」とは違う、一般的な「取引入力方式」により、誰でも予算(予想取引)を入力できるようにしている。
予算簿記では、自動的に仕訳を行うための相手科目(・科目枝番)を入力しておくことで、一定の条件に該当したときに、仕訳(仕訳データ)を自動的に作成する。
後述の予算管理会計コンピュータシステムでは、コンピュータプログラムが簿記の知識をサポートするため、ユーザは簿記がわからなくても、「当座資金の流れ」・「損益の大きさ」・「資金不足の年月日」及び「売掛金の未回収」等が的確に把握できる。
[3.予算管理の会計コンピュータシステムについて]
以下、本発明の実施形態に係る予算管理の会計コンピュータシステム(以下、単に「システム」という)1を図面に基づいて説明する。
本システム1は、本システムとして機能させるための予算管理会計コンピュータプログラムをコンピュータにインストールして構成される。
前記コンピュータは、図2に示すように、処理装置(CPU)、ROM・RAM等の内部記憶装置、ハードディスク等の外部記憶装置を備えたコンピュータ本体100に、キーボード・マウス等の入力処理装置200、画像表示装置300、及び印刷装置400を接続して構成されている。
前記予算会計コンピュータプログラムは、CD−ROM等の(可搬性の)記録媒体に記録されて販売され得るものである。また、予算管理会計コンピュータプログラムは、コンピュータにプレインストールされた状態で販売されてもよい。なお、コンピュータプログラムは、コンピュータにインストールされた場合、コンピュータ本体100のハードディスクに記録され、CPUによって実行される。
以下、前記予算会計コンピュータプログラムによって実現される本システム1の機能について説明する。なお、以下に説明する本システムの機能は、特に断らない限り、前記予算会計コンピュータプログラムに従い前記コンピュータによって実現されるものである。
[3.1 本システムの主たる機能]
図2に示すように、本システム1は、主たる機能として、各種データを記憶するデータ記憶部110としての機能と、データ入力受付、データ表示、及びデータ処理等の各種処理を行う処理部120としての機能と、を有している。
データ記憶部110に記憶されるデータとしては、基本設定データと取引データ(予算/実績が混在したデータ)とがあり、それぞれ、基本設定データ登録部111と取引データ登録部112に登録される。
処理部120は、入力されたデータ又はデータ記憶部110に登録されているデータに対して処理を行い、画像表示装置300に表示される画面を生成したり、データの変換等の処理を行ったりする。また、処理部120は、本システム1の制御を司るものであり、以下に説明する本システムの機能は、主に処理部120の機能である。
[3.2 本システムのメニュー画面]
図3には、処理部120によって画像表示装置300に表示される本システムのトップメニュー画面D1を示している。トップメニューでは、「取引管理」メニューM2、「予算管理」メニューM3、「帳簿照会」メニューM4、「集計表」メニューM5、「データ連携」メニューM6、「バックアップ」メニューM7、「基本設定」メニューM1、及び「ユーザ設定」メニューM8の各メニューを、ユーザが選択することができる。なお、選択は、マウス等の入力処理装置200によって行える。
[3.2.1 基本設定メニュー]
図3は、メニュー画面D1において、「基本設定」メニューM1が選択された状態を示している。「基本設定」メニューM1は、本システム1のユーザ固有の基本設定情報を設定するためのものであり、この「基本設定」メニューM1には、「事業所情報登録」M1−1、「会計期間登録」M1−2、「口座登録」M1−3、「出納先登録」M1−4、「消費税率登録」M1−5、「資金種別登録」M1−6、「勘定科目登録」M1−7、「科目枝番登録」M1−8、「科目枝番一覧」M1−9、「得意先・仕入先登録」M1−10、「得意先・仕入先一覧」M1−11の各種操作選択ボタンが表示されている。
なお、「基本設定」メニューM1から設定された情報は、基本設定データ登録部111に登録される。
[3.2.2 基本設定メニューの各操作の説明]
「事業所情報登録」M1−1では、本システムのユーザに関する基本設定情報を設定することができる。ユーザに関する基本設定情報としては、事業所名、事業所区分、郵便番号、住所、電話番号、FAX番号、消費税処理方式が含まれる。また、ユーザに関する基本設定情報としては、当該ユーザの締日に関する情報が含まれる。締日に関する情報は、締日が何時であるか(月末締めであるか、各月の特定の日の締めであるか)という情報として構成される。
「会計期間登録」M1−2では、会計期の期間名称、開始日、終了日、開始月等の会計期間に関する基本設定情報を登録することができる。
「口座登録」M1−3では、ユーザが使用する口座の基本設定情報(金融機関名、支店名、預金種別、口座識別名、初期残高、残高日付等)を設定することができる。
「出納先登録」M1−4では、出納先に関する基本設定情報を設定できる。出納先に関する基本設定情報としては、出納帳区分(現金、小口現金、預金の区別)、科目(現金、小口現金、普通預金、当座預金)、口座名、出納先名、残高などが含まれる。
「消費税率登録」M1−5では、消費税率等を設定できる。また、「資金種別登録」M1−6では、資金の種別を設定できる。
「勘定科目登録」M1−7では、後述の科目入力部512に入力される科目(勘定科目)の基本設定情報の設定を行うことができる。
この勘定科目登録により、勘定科目及びこの勘定科目に関連する入力伝票の分類、資金種別の項目、利益管理の科目、貸借対照表の科目、決済書の科目名を登録することができる。それぞれの登録した事項に関連性をもたせておくことで、予想貸借対照表、利益管理用、資金繰り表、その他諸帳票を作成することができる。また、売掛金及び買掛金の掛取引については、相手科目を登録しておくことで、利益管理表と予想貸借対照表に関連付けられる。
科目の基本設定情報としては、各科目の名称、各科目の分類(資産・負債等の分類)、各科目における資金種別(収入における資金種別・支出における資金種別)、利益管理に関する情報、貸借対照表における分類等が含まれる。また、科目の基本設定情報には、各科目が出納帳科目であるか否かの情報が含まれる。したがって、後述の科目入力部512に科目が入力されると、システム1は、その科目が出納帳科目であるか、それ以外の科目であるかを区別することができる。
また、科目の基本設定情報に、各科目の分類が含まれているため、後述の科目入力部512で科目が入力されると、同じく後述の増減区分入力部515では、科目の分類(資産・負債等の分類)を自動的に表示することができる。
「科目枝番登録」M1−8では、各科目について1又は複数の科目枝番を設定できる。予算簿記では、すべての取引を予算管理がしやすい項目に分類して、それぞれに枝番をつけて管理していく。枝番は、得意先、仕入れ先及び科目枝番の3つに分類される。売掛金取引及び買掛金取引は、得意先及び仕入れ先そのものが枝番になる。その他の借入金、給料手当、接待交際費などの勘定科目は、それぞれの科目を細分化して枝番を付ける。
科目枝番の基本設定情報は、科目、科目の分類、科目枝番の名称、決済方法、出納先、期首 日、期首残高、摘要などが含まれる。
また、科目枝番の基本設定情報として、科目枝番として登録されている取引についての締日及び/又は決済日に関する情報が含まれる。締日に関する情報は、取引発生日を基準として何時が締日になるかという情報や、締日が各週の何時かという情報から構成され、決済日に関する情報は、取引発生日又は締日から何日後かという情報から構成される。本システム1では、締日及び/又は決済日に関する基本設定情報を設定できるため、後述のように、取引発生日が入力されると、その取引発生日を基準にして、締日及び/又は決済日をシステム1が自動算出することができる。
なお、「科目枝番一覧」M1−9では、「科目枝番登録」M1−8で登録した科目枝番の一覧を表示することができる。
「得意先・仕入先登録」M1−10では、得意先・仕入先に関する基本設定情報を設定できる。得意先・仕入先に関する基本設定情報には、得意先・仕入先の区別、得意先・仕入先の名称、得意先・仕入先との取引の科目、科目枝番、部門、増減区分、決済方法、出納先など、後述の取引入力画面500にて入力される「取引の種別を示す情報」を予め登録できる。したがって、ユーザが、取引入力画面500にて、得意先・仕入先の名称を入力(選択)するだけで、システム1が他の「取引の種別を示す情報」を自動入力してくれる。
また、得意先・仕入先に関する基本設定情報には、後述の取引入力画面500の金額入力部530おいて入力される、税区分、仕訳科目、科目枝番が含まれる。したがって、得意先・仕入先との取引ごとに税区分、仕訳科目、科目枝番を登録しておくことで、ユーザが、取引入力画面500にて、得意先・仕入先の名称を入力(選択)するだけで、システム1が金額入力部530における税区分、仕訳科目、科目枝番の各情報を自動入力してくれる。
さらに、得意先・仕入先に関する基本設定情報には、得意先・仕入先との取引についての締日及び/又は決済日に関する情報が含まれる。ここでの、締日に関する情報も、取引発生日を基準として何時が締日になるかという情報や、締日が各週の何時かという情報から構成され、決済日に関する情報も、取引発生日又は締日から何日後かという情報から構成される。この情報も、本システム1が、取引発生日を基準にして、締日及び/又は決済日を自動算出するために用いられる。
なお、「得意先・仕入先一覧」M1−11では、「得意先・仕入先登録」M7−10にて登録した得意先・仕入先の一覧を表示できる。
[3.2.3 取引管理メニュー]
図4は、メニュー画面D1において、「取引管理」メニューM2が選択された状態を示している。「取引管理」メニューM2は、将来発生する(又は実際に発生した)取引を入力したり、入力された取引の一覧を表示したりするものである。
[3.3 取引入力画面(取引入力伝票画面)]
図5は、「取引管理」メニューM2の「取引入力」M2−2を選択した場合に表示される取引入力画面500を示している。この取引入力画面500は、取引の内容を予算データとして入力乃至表示するためのものである。
この取引入力画面500において入力されたデータは、取引データ登録部112に、予算データ(以下、「取引データ」ということもある)として登録される。また、この画面500では、一旦、登録された予算データの修正や、予算データにおける金額を実績値に修正することも行える。
なお、本システム1の画面500において、以下で、「〜入力部」として説明したものは、データを表示する「表示部」としての機能をも有するため、「〜表示部」と言い換えることもできる。
この取引入力画面500では、出納帳科目(当座資金(現金・当座預金・普通預金等)又は定期性預金)が発生する取引のデータを入力することができる。なお、出納帳科目が発生する取引としては、収支項目(収入・支出)の取引と経費項目の取引に分けられる。
出納帳科目が発生する取引は、図6に示すように、3つの区分No1〜No3に分けることができる。
図6に示す3つの区分のうち、第1の区分(No1)は、「出納帳科目」が直接発生する取引であり、取引の例としては、「現金売上」、「現金仕入」、「社会保険料現金支払」、「仮払金現金支払」などがある。図6において、これらの取引は、出納帳科目として「現金」又は「当座預金」が発生する取引として例示されている。
図6に示す第2の区分(No2)は、出納帳科目が部分的に発生する取引であり、例えば、「出張仮払金精算」のような取引である。「出張仮払金精算」のように諸口科目が発生する場合、仕訳を行うと、例えば、図6のNo2の仕訳例のように4つの仕訳となる。この4つの仕訳のうち、出納帳科目が発生するものは、[借方/貸方]=[現金/諸口]だけであり、出納帳科目が部分的に発生する取引となる。なお、[借方/貸方]=[現金/諸口]という仕訳は、取引入力画面500の入出金額入力部571の金額についての仕訳である。
なお、第2の区分(No2)は省略可能である。
図6に示す第3の区分(No3)は、出納帳科目が二次的に発生する取引(出納帳科目は直接発生しないが、入金または支払いが後日に発生する取引)であり、例えば、「掛売上」、「掛仕入」、「給料未払金」などがある。
「掛売上」の場合、例えば、掛売上が発生しこれを計上しても、その仕訳は、仕訳例に示すように[借方/貸方]=[売掛金/売上]であり、出納帳科目は発生しない。ただし、その後、この売掛金の入金が当座預金に入金されると、その仕訳は、[借方/貸方]=[当座預金/売掛金]であり、「当座預金」という出納帳科目が二次的に発生する。
また、図6に示す「掛仕入」及び「給料未払金」についても同様に、「当座預金」という出納帳科目が二次的に発生する。
なお、出納帳科目が発生しない取引は、取引入力画面500ではなく、図4の科目振替入力」M2−7によって入力を行うことができるが、詳細は省略する。
図5の取引入力画面500では、予算データを取引毎に入力することができる。つまり、図5の画面500から入力される各項目が、1件の取引の予算データ(取引データ)を構成するデータ項目となる。
取引入力画面500によって入力される予算データには、その取引の種別を示す情報(予算データを仕訳データに変換するために使用される情報を含む)、取引の決済条件に関する情報、その取引に関する金額(決済金額)等がある。
また、取引入力画面500では、予算データの状態を入力することができる。つまり、予算データが、実績となると、その変化を入力することができる。
なお、取引画面500では、新規の予算データ(取引データ)を入力する毎に、取引NO(取引ID:予算データ(取引データ)を個別に特定する識別子)が付与され、この取引NOは、取引NO表示部502に表示される。取引NOは、各予算データに対応付けて、取引データ登録部112に登録される。
前記予算データのうち、前述の「取引の種別を示す情報」としては、入力分類、取引の相手先、科目・科目枝番、部門、科目の増減区分、摘要などがある。
前記「入力分類」は、入力分類入力部501によって入力されるものであり、入力される取引が「収入・支出」項目の取引であるか、経費項目の取引であるかを示す情報である。入力分類入力部501は、ラジオボタン形式のGUI(グラフィカルユーザインターフェス)によって形成されており、「収入・支出」501aか「経費」501bかいずれか一方を選択できる。
前記「取引の相手先」は、得意先(販売先)や仕入先等の取引の相手先を示す情報であり、画面500中の相手先入力部511へ入力することができる。
前記「科目」は、取引の内容を示す科目を示す情報であり、科目入力部(科目欄)512へ入力することができる。この画面500で入力される取引は、前述のように出納帳科目が発生する取引であり、科目入力部512に入力される科目は、「出納帳科目」、「諸口科目」、「相手科目」のいずれかである。
科目入力部512に入力される上記3種類の科目は、図6の取引区分に従って、優先順位が付けられている。つまり、図6のNo1(出納帳科目が直接発生する取引)に第1の優先順位が与えられ、出納帳科目が直接発生する取引であれば、当該取引を仕訳したときの「出納帳科目」(現金・当座預金等)が、科目入力部512に入力される。
また、図6のNo2(出納帳科目が部分的に発生する取引)に第2の優先順位が与えられ、出納帳科目が部分的に発生する取引であれば、「諸口科目」が、科目入力部512に入力される。
さらに、図6のNo3(出納帳科目が二次的に発生する取引)であれば、二次的に発生した「出納帳科目」の相手科目が、科目入力部512に入力される。例えば、掛売上という取引の場合、掛売上計上という一次的な「簿記上の取引」の後に二次的に発生する「入金」という「簿記上の取引」を仕訳したときに[借方/貸方]=[当座預金/売掛金]になるとすると、「出納帳科目」である「当座預金」の相手科目である「売掛金」が、科目入力部512に入力される。
なお、「出納帳科目」、「諸口科目」、「相手科目」以外の科目は、この画面500では入力できない。
科目入力部(科目欄)512に入力された「科目」は、システム1によって自動的に、入金金額表示部571の「仕訳科目」欄に転記される。つまり、また、科目入力部(科目欄)512に入力された「科目」の相手科目(仕訳したときの相手科目)は、取引金額入力部550及び控除金額入力部560の「仕訳科目」欄に入力される。なお、これらの点については後述する。
前記「科目枝番」は、科目の枝番を示す情報であり、科目枝番入力部512へ入力することができる。
前記「部門」は、取引に関与したシステムユーザ(企業)の部門(営業部・人事部等)を示す情報であり、部門入力部514へ入力することができる。
なお、相手先入力部511、科目入力部512、科目枝番入力部512へ入力される内容は、検索部511a,512a,513aを選択することで、予め登録されている内容を検索して選択することができる。
また、図5及び他の表示画面において、入力される内容は、キーボードから入力されなくてもよく、図示しないプルダウンメニューによる登録事項の選択、カレンダー表示による日付入力、電卓表示による金額入力によって簡易な入力が可能である。これらの簡易な入力は、キーボードを用いなくても、マウスから入力が可能である。さらに、入力対象の各情報は、逐一入力される必要はなく、ある情報が入力されたときに、システム1が、登録された基本設定情報を参照して、他の入力対象情報を自動生成することが可能であれば、他の入力対象情報を自動生成し、その情報を画面に表示する。
前記「科目の増減区分」は、対象となる取引(科目入力部512に入力された科目)が、資産・負債等を増加させるものであるのか、減少させるものであるかの区分を示す情報であり、増減区分入力部515によって入力される。なお、増減の対象は、資産・負債・資本・収益・費用のいずれかであり、増減の対象は、科目入力部512に入力された科目の種別に応じて、基本設定情報に基づき、システムが自動的に決定することができる。
この増減区分は、単に取引を入力するという観点からは、不要な入力項目であるが、予算データ(取引データ)から、借方と貸方に分けて記録される仕訳データを生成する際に必要となる。
なお、前記「摘要」は、取引の摘要を示す情報であり、摘要入力部516によって入力される。
また、予算データのうち、取引の決済条件に関する情報としては、取引の発生から決済までの日付(予定日)を示す情報がある。当該日付(予定日)を示す情報としては、「取引発生日」、「計上年月日」、「締日」、「決済日」、「手形授受日」、「手形満期日」がある。これらの情報は、決済条件入力部520から入力される。
本システム1では、取引入力方式を採用し、一つの伝票(取引入力画面500)で、1又は複数の「簿記上の取引」に相当する「取引」を入力することができるが、取引の発生から決済までの複数の日付を予算データ(取引データ)として持つことで、一つの取引が複数の「簿記上の取引」から構成されていても、取引毎の予算データから簿記上のデータである仕訳データを作成することができる。また、予算データから、後述の資金繰り表・利益管理表及び諸帳簿を、取引の関連性を持って作成することができる。
前記「取引発生日」は、取引が発生する日付(年月日)を示す情報であり、取引発生日入力部521から入力される。前記「計上年月日」は、取引による損益を計上する日付を示す情報であり、計上年月日入力部522から入力される。
計上年月日は、原則として、取引発生日と同一日付となるため、取引発生日入力部521の日付が自動転記されるが、損益計上の日付を計上年月日と異ならせたい場合には、計上年月日入力部52において計上年月日を修正すればよい。
前記「締日」は、請求を週毎、10日毎、月毎等にまとめるための締日を示す情報であり、締日入力部523から入力される。締日を算出するための情報が基本設定情報として設定されている場合、締日は、計上年月日を基準として自動算出されて、締日入力部522に表示される。
例えば、締日として「毎月20日」が設定されている場合、図5に示すように、取引発生日が8月5日であれば、締日として「8月20日」が締日入力部(締日表示部)522に表示される。
前記「決済日」は、当座資金への入金又は出金の日を示す情報であり、決済日入力部524から入力される。決済日を算出するための情報が基本設定情報として設定されている場合、決済日は、計上年月日又は締日を基準として自動算出されて、決済日入力部524に表示される。
例えば、決済日が、「締日の翌月末」であると設定されている場合、図5に示すように、決済日として「9月30日」が、決済日入力部(決済日表示部)523に表示される。
なお、現金取引の場合は、取引発生日と決済年月日が同一日付となる。また、手形決済の場合は、手形の授受日(受け取り日又は振り出し日)と同一日付となる。
前記「手形授受日」は、受け取り日又は振り出し日を示す情報であり、手形授受日入力部528から入力される。
前記「手形満期日」は、手形決済の場合の決済日を示す情報であり、手形満期日入力部529から入力される。決済方法が手形である場合、決済日としては、決済日入力部524に入力された日付ではなく、手形満期日入力部529に入力されたものが優先して用いられる。
また、予算データのうち、取引の決済条件に関する情報としては、決済方法に関する情報がある。決済方法に関する情報は、取引を行う相手先との決済方法を示す情報であり、決済方法入力部525から入力される。決済方法の示す情報の種類としては、現金、小口現金、小切手、銀行振込、手形及びその他がある。
決済の種類のうち、「現金」は、決済内容が現金出納帳に反映される決済方法であり、「小口現金」は、決済内容が小口現金出納帳に反映される決済方法である。また、「小切手」「銀行振込」及び「手形」は、決済内容が銀行帳に反映される決済方法である。
銀行帳に反映される決済方法の場合、取引の決済条件に関する情報には、出納先(銀行)に関する情報が含まれる。出納先に関する情報(銀行名、支店名、口座の種類等)は、出納先入力部526から入力される
また、手形決済の場合、取引の決済条件に関する情報には、手形NO(手形番号)が含まれ、手形NOは、手形NO入力部527から入力される。
さらに、取引入力画面500は、その取引に関する予定金額(決済金額等)を入力するための金額入力部530を備えている。
取引に関する金額としては、決済金額に限られない。つまり、取引先との取引金額がそのまま決済金額となって入金又は出金されることもあれば、取引金額から値引きがされた金額や、手数料が引かれた金額が決済金額となって、入金又は出金されることもある。
そこで、本システム1の金額入力部530では、取引金額を入力する取引金額入力部550のほか、値引き等の差し引きすべき控除金額を入力する控除金額入力部560を備え、取引金額から控除金額を差し引いた入出金金額を算出するように構成されている。
なお、取引金額入力部550は、複数の取引金額を入力できるように構成され、控除金額入力部560も、複数の控除金額を入力できるように構成され、さらに控除金額の合計を示す「差引計」を表示する差引計表示部561を備えている。
入出金金額は、1又は複数の取引金額の合計から、存在する場合には1又は複数の控除金額の合計を差し引いて算出される。算出された入出金金額は、入金金額表示部571に表示される。
なお、金額入力部530には、出金時の振込手数料等の支払手数料を入力するための支払い手数料入力部572が設けられている。
このように、この金額入力部530には、一つの取引に伴う複数の金額(取引金額、控除額、入出金金額、支払手数料等)を入力乃至生成できる。
また、一つの取引に伴う複数の金額入力欄それぞれは、一つの取引を構成する「簿記上の取引」に対応しており、金額入力部530の各欄に金額を入力することで、一つの取引のデータを複数の「簿記上の取引」に分解し、複数の仕訳データを作成することができる。
また、金額入力部530における各金額の入力欄には、各欄における「金額」のほか、「消費税」、金額と消費税の合計を示す「計」、取引金額乃至控除金額の税区分を示す「税区分」、仕訳を行ったときの「仕訳科目」、「科目枝番」を入力することができる。
前記「仕訳科目」としては、「簿記上の取引」に対応する取引金額入力部550及び控除金額入力部560の各欄を仕訳したときに、科目入力部(科目欄)512に入力した科目の相手科目となる科目が入力される。例えば、図5に示すように、科目入力部512に入力した科目が「売掛金」である場合、取引金額入力部550において「40,000」という金額が入力されている「取引金額1」欄を仕訳すると、これは掛売上計上という「簿記上の取引」であり、[借方/貸方]=[売掛金/売上高]となる。
そこで、金額入力部530の「取引金額1」欄の「仕訳科目」には、「売掛金」の相手科目である「売上高」が入力される。
同様に、「取引金額2」欄及び「控除金額1」〜「控除金額4」欄についても、各欄に金額が入力された場合には、同様に、科目入力部(科目欄)512に入力した科目の相手科目となる科目が入力される。
なお、前述のように、入出金額入力部(入出金額表示部)571の「仕訳科目」欄には、科目入力部512に入力された「売掛金」がシステムによって自動転記されて表示される。
また、取引金額入力部550及び控除金額入力部560の各欄の「科目枝番」には、「仕訳科目」についての「枝番」が入力される。
このように、金額入力部には、簿記上の取引単位で、金額と仕訳科目が入力されているため、本システム1が、金額入力部530の各欄に記入された各金額を、仕訳データに変換する際には、金額入力部530に入力された「仕訳科目」(及び「科目枝番」)を用いて、各仕訳データにおける科目(及び科目枝番)を決定することができる。なお、仕訳データへの変換方法についての詳細は後述する。
さらに、取引入力画面500には、予算データの進捗状態を入力するための状態入力部540が設けられている。状態入力部540から入力できる状態としては、「取引発生」、「手形授受」、「分納」、及び「入出金済」がある。各状態は、チェックボックス形式で入力することができるため、複数の状態が選択可能である。また、この状態入力部54において、いずれかの状態が選択されると、予算データから仕訳データが自動的に生成されるが、この点についても後述する。
状態入力部540における「取引発生」は、予算データが示す予想の取引発生が、実際に行われたことを示す。「手形授受」は、予算データが示す取引についての手形授受が、実際に行われたことを示す。「分納」は、予算データが示す取引の決済が分納で行われたことを示す。「入出金済」は、予算データが示す取引の決済が行われたことを示す。
図7は、図5のように入力された予算データについて、2007年8月5日に実際に取引が発生した場合の画面500における入力例を示している。ここでは、図5の予算では、「取引金額1」が「40,000」であったのが、実績では「45,000」であったため、金額の修正入力がなされている。なお、入出金金額表示部571の金額は自動的に修正される。
そして、図7では、状態入力部540の「取引発生」のチェックボックスが選択されており、実際の取引が発生したことを示している。この場合、この取引の予算データ(取引データ)の取引金額入力部550及び控除金額入力部560の各金額欄の部分取引金額、控除金額)が実績部分となり、残りの部分(入出金額)は、予算のままである。
つまり、状態入力部540の各状態とも選択されていないと、当該取引の取引データのすべてが予算であるが、「取引発生」のチェックボックスが選択されると、その一部(の金額及び日付)が実績部分になり、予算と実績が混在したデータとなる。そして、当該取引の決済が完全に終了すると、取引データは全て実績となる。
なお、取引が完了するまでは、画面には、「継続中」の表示504がなされ、取引が完了すると、「継続中」の表示が消去される。また、状態入力部540において、「入出金済」が選択されると、その取引は完了となるが、事情により特別な完了処理が必要とされる場合には、特別完了入力部570によって、特別完了のための入力を行う。
また、画面500では、登録ボタン505及びキャンセルボタン506を有しており、入力した内容を取引データ記憶部112に記憶させる場合には、ユーザは登録ボタン5005を押せば良く、入力内容をキャンセルしたい場合にはキャンセルボタン506を押せばよい。
さらに、また、画面500では、データ複写部503を有しており、これを選択することで、同内容の別取引データが作成される。
[3.4 取引の入力例]
以下、図8に基づいて、得意先「A社」との売掛販売についての予算データ(取引データ)の例を説明する。
ここで、A社との決済条件は、下記の通りとする。
1)締日:毎月20日締め
2)決済日:締日の翌月末日
3)決済方法:振り込み(B銀行C支店 当座預金振込み)
また、現在の日付は、8月15日であるとする。
システム1のユーザ(経営者)が事前(8月5日以前)に想定したA社との取引の予定金額(予算)は、次の通りであるとする。
No.1: 8月 5日 掛売り 予定金額40,000円
No.2: 8月10日 掛売り 予定金額50,000円
No.3: 8月15日 掛売り 予定金額60,000円
No.4: 8月20日 掛売り 予定金額70,000円
No.5: 8月25日 掛売り 予定金額80,000円
No,6: 8月31日 掛売り 予定金額90,000円
また、上記取引No.1〜No.6のうち、No1.〜No.3は、実際に取引が発生した実績取引であり、その実績金額は、下記の通りであり、予定金額とは多少異なるものとする。
No.1: 8月 5日 掛売り 実績金額45,000円
No.2: 8月10日 掛売り 実績金額52,000円
No.3: 8月15日 掛売り 実績金額59,000円
上記No.1〜No.6の予定金額等の予算データは、図5の取引入力画面500から入力される。ここで、図5の入力値は、上記No.1の取引に対応する。他のNo.2〜No.6の取引についてもNo.1と同様に、画面500から入力が行われる。
また、上記 上記No.1〜No.6の各取引については、本システムが付与する識別子(取引NO)として、「No101」乃至「No106」が付与される。
なお、8月5日以前は、いずれの取引(No101〜No106)も、予定にすぎないため、状態入力部540での状態選択は行わない。
そして、8月5日になると、上記取引No101〜取引No106のうち、取引No101の取引が実績として確定したので、取引No101の取引データの一部を実績部分にするための処理を行う。具体的には、図7が、取引No101の取引の発生を実績にするための画面500を示している。つまり、図7に示すように、ユーザは画面500から、実績予算金額(取引金額1)40,000円を、実績金額45,000円に変更して、状態入力部504の「取引発生」を選択する。これにより、取引No101の取引データのうち金額入力部530の「取引金額1」の部分が、実績部分となる。
同様に、取引No102及び取引No103の取引発生についても、実績にするための処理を行う。
図8は、取引No101〜取引No103までの取引の発生を実績にした場合の取引一覧を示す取引一覧画面600を示している。なお、この取引一覧画面600は、図4に示す「取引管理」メニューM2において、「取引一覧」ボタンM2−1を選択した場合に表示される画面である。
なお、「取引一覧」ボタンM2−1が選択されると、本システム1の処理部120は、取引データ登録部112を参照して、表示対象の取引を抽出し、画面600を形成するための画面データを生成する。
図8に示すように、取引一覧画面600では、取引発生が既に実際に行われた実績取引(取引が完了していないものも含む)と、取引発生が未だ行われていない予定取引とが混在しており、両取引をユーザが区別し易いように、両者を色分け表示がなされている。
図8では、取引No101〜取引No103が実績取引であり、取引No104〜取引No106が予定取引である。図8では、取引No101〜取引No103の各取引の「取引発生」欄のチェックボックスが選択されており、取引No104〜取引No106の各取引の「取引発生」欄のチェックボックスが選択されていないことから両者を区別できるが、さらに、予定取引と実績取引を色分け表示(ハイライト表示;強調表示)することで、ユーザが、両者を容易に区別することができる。
なお、図8では、文字の濃淡で実績取引と予定取引とを区別しているが、実際の取引一覧画面600は、カラー画面であるため、実績取引の文字の色(例えば、黒)と、予定取引の色(例えば、青)とは、異なる色で表示される。
また、図8の取引一覧画面600では、それぞれの取引の進捗状態(取引発生〜入出金済)について、ユーザが容易に理解できるように、チェックボックス以外に、各状態についてのハイライト表示もなされる。つまり、図8では、各取引において既に生じた状態(例えば、取引発生)と、各取引について今後生じる得る状態であって未だ生じてない状態(例えば、手形授受又は入出金済)を区別する表示が行われる。
具体的には、図5に示す状態入力部540において入力され得る各状態「取引発生」、「手形授受」、「分納」、「入出金済」に対応する図8の各欄のうち、既に生じた状態(実績部分)のチェックボックスは白地上に表示され、今後生じる得る状態であって未だ生じてない状態のチェックボックスは青地(図8では網掛けのはハイライト表示)上に表示されている。
ここで、図8では手形取引がないため、「手形授受」の欄は、いずれの取引においても、ハイライト表示されていない。
なお、前記取引一覧画面600は、取引データ登録部112(図2参照)に登録されている取引データを、指定された表示条件(フィルタリング条件)で絞って表示することができる。表示条件は、画面600中の条件指定部610によって指定することができる。システム1の処理部120は、条件指定部610で指定された条件に合致する取引を抽出し、一覧表示部620に表示する。
一覧表示部は、各取引の取引データ(予算データ)のほぼ全てが表示されるが、一覧の見やすさのため、取引データに含まれる項目の一部の表示を省略してもよい。図8では、取引金額や控除金額の表示が省略されている。
なお、取引一覧画面600において、各取引データの修正(金額・状態等の修正)を行うこともできる。
[3.5 借入/リース入力及び他の入力について]
図4に示すように、取引以外の借入/リースについては、「借入/リース入力」M2−4から行え、その一覧は「借入/リース一覧」M2−3によって表示できるが、詳細は省略する。また、「小口経費振替入力」M2−5、「出納帳振替入力」M2−6、「科目振替入力」M2−7も行えるが、これらについても詳細は省略する。
[3.6 帳簿照会メニュー]
図9は、メニュー画面D1において、「帳簿照会」メニューM4が選択された状態を示している。「帳簿照会」メニューM4は、取引データ登録部112に登録されている取引データ(予算/実績が混在したデータ)に基づいて、各種の帳簿を表示するためのものである。なお、処理部120は、取引データに基づいて、基本設定情報を参照することで、各種の帳簿を生成する。
この「帳簿照会」メニューM4には、「出納帳」M4−1、「出納帳残高確認表」M4−2、「補助元帳」M4−3、「受取手形帳」M4−4、「支払手形帳」M4−5、「仕訳日記帳」M4−6の各種選択ボタンが表示されている。本システム1の処理部120は、これらのボタンが選択されると、取引データ登録部112に登録されている取引データ(予算/実績が混在したデータ)に基づいて、対応する帳簿を生成し、画面に表示する。
なお、以下では、「3.2.3.2 取引の入力例」で説明した取引についての取引データが、取引データ登録部112に登録されているものとし、以下で説明する各種帳簿は、8月15日時点のものとする。
[3.7 出納帳]
図10は、「出納帳」M4−1が選択された場合に表示される出納帳画面700を示している。この出納帳画面700は、表示条件指定部710と、出納帳の内容を示す一覧表示部720を有している。
処理部120は、出納帳を生成するため、出納先(B銀行C支店当座預金)への入金日を基準に、表示条件指定部710で指定された出納先(B銀行C支店当座預金)での残高(予想残高)等を計算し、表示する。
出納帳を生成するには、各取引を構成する「簿記上の取引」のうち、仕訳したときに出納帳科目が発生するもののデータがあればよい。したがって、処理部120は、画面500で入力された「科目」又は「仕訳科目」において出納帳科目が指定されているデータに基づいて、出納帳のデータを生成する。図10の場合、処理部120は、各取引における入出金の日付と金額から、出納帳のデータを生成する。
また、出納帳画面700においても、取引一覧画面600と同様に、予定取引と実績取引が色分け表示され、各取引の状態についてもハイライト表示され、各取引の状態をユーザが容易に把握できる。
この出納帳画面700によれば、出納先での予想残高を把握できる。また、ユーザは、予想残高と各取引の状態の関係(実際の取引発生か未発生か)と関連付けて把握できるため、資金繰りが容易となる。
なお、「出納帳残高確認表」M4−2が選択された場合の画面は、省略されるが、出納先毎の残高(予想残高)が日付順で表示されるため、複数の出納先における残高を容易に把握できる。
[3.8 補助元帳]
図11は、「補助元帳」M4−3が選択された場合に表示される補助元帳画面800を示している。この補助元帳画面800は、表示条件指定部810と、補助元帳の内容を示す一覧表示部820を有している。
処理部120は、補助元帳を生成するため、指定された取引先(得意先・仕入先)又は科目(科目枝番)で、取引データを対象となる取引データを絞り込む。
例えば、図11に示すように、取引先が「A社」で、科目が「売掛金」であれば、取引入力画面500の得意先・仕入先入力部511で入力された取引先が「A社」であり、科目入力部512に入力された科目又は金額入力部530の「相手科目」欄に入力された科目が「売掛金」である取引を抽出する。そして、この場合、取引No101〜No106が抽出される。
処理部120は、補助元帳を生成する際に、取引No101〜No106それぞれを、「簿記上の取引」に分解して、簿記上の取引を仕訳したときの借方又は貸方に「売掛金」(表示条件指定部810で指定された科目)があるものから、補助元帳を生成する。したがって、補助元帳には、同一の取引NOを持つ取引が複数存在する。ただし、「取引」が複数の「簿記上の取引」に分解されても、同一の「取引」については、同一の「取引NO」が補助元帳に表示されるため、複数の「簿記上の取引」のうち、どれが同じ「取引」であるのかをユーザが判別することができる。
また、処理部120が、各取引を「簿記上の取引」に分解するには、画面500の金額入力部530によって入力された複数の金額を参照して、当該金額毎に、「簿記上の取引」とすればよい。
なお、補助元帳の「科目」欄には、表示条件指定部810で指定された科目の相手科目が表示される。
また、補助元帳画面800においても、取引一覧画面600と同様に、予定取引と実績取引が色分け表示され、各取引の状態についてもハイライト表示され、各取引の状態をユーザが容易に把握できる。
図12は、補助元帳の別の表示例を示している。図12では、図11と異なり、表示条件指定部810で「科目」を「売上高」と指定した場合を示している。
なお、科目入力部512にて入力した科目(売掛金・買掛金・未収入金・未払金・諸口等。ただし、出納帳科目は除く)の補助元帳の残高は、最終の決済日には、常にゼロになる。これにより、本システム1の補助元帳を利用すれば、入金遅れ、支払い遅れ、又は入金漏れ、支払い漏れを容易に発見でき、これらの防止に役立つ。
[3.9 手形帳・仕訳日記帳]
図9のメニューにおいて「受取手形帳」M4−4又は「支払手形帳」M4−5が選択された場合、上記補助元帳と同様に、受取手形帳画面又は支払手形帳画面が生成される。受取手形帳画面又は支払手形帳画面の生成のための処理は、補助元帳における表示条件指定の科目として「受取手形」又は「支払手形」を指定した場合を想定したときと同じ処理となるので、詳しい説明は省略する。
また、図9のメニューにおいて「仕訳日記帳」M4−6が選択されると、仕訳日記帳が生成される。仕訳日記帳は、取引データ登録部112に登録されている取引データから、実績となった「簿記上の取引」のみを抽出して生成される。仕訳日記帳の生成処理についての詳細は後述する。
上記のように、本システム1では、取引データの単位が「簿記上の取引」ではないが、処理部120が、取引データを「簿記上の取引」に分解する機能を有しているため、一般的な会計システムと同様に、出納帳や補助元帳などの各種帳簿のデータを生成できる。そして、各帳簿データでは、予定取引と実績取引が区別して表示されるため、ユーザにとって、予定と実績の把握が容易である。
[3.10 集計表メニュー]
図13は、メニュー画面D1において、「集計表」メニューM5が選択された状態を示している。「集計表」メニューM5は、取引データ登録部112に登録されている取引データ(予算/実績が混在したデータ)に基づいて、各種の集計表を表示するためのものである。
この「集計表」メニューM5には、「明細表」M5−1、「資金繰り表」M5−2、「利益計画表」M5−3、「製造原価計画表」M5−4、「限界利益表」M5−5、「予想貸借対照表」M5−7、「株主資本変動計算書」M5−8の各種選択ボタンが表示されている。
本システム1の処理部120は、これらのボタンが選択されると、取引データ登録部112に登録されている取引データ(予算/実績が混在したデータ)に基づいて、対応する集計表を生成し、画面に表示する。また、処理部120は、取引データに基づいて、基本設定情報を参照することで、各種集計表を生成する。なお、以下の説明に関連する図面では、各集計表の全体ではなく、集計表の一部分だけを表示したものとして説明するが、実際には、集計表全体が画面に表示される。
なお、ここでも、「3.2.3.2 取引の入力例」で説明した取引についての取引データが、取引データ登録部112に登録されているものとし、以下で説明する各種集計表は、8月15日時点のものとする。
また、ここでは、「資金繰り表」M5−2が選択された場合の資金繰り表画面900、「利益計画表」M5−3が選択された場合の利益計画表画面1000、「予想貸借対照表」M5−7が選択された場合の予想貸借対照表1100を例として説明する。
図14は、資金繰り表画面900を示している。処理部120は、取引データ登録部112に登録されている取引No101〜No106の決済日(入金日)と入出金額(入金額)とから、各月の収入を算出し、図14に示す資金繰り表を生成する。
図15は、利益計画表(損益計算書)画面1000を示している。処理部120は、取引データ登録部112に登録されている取引No101〜No106の売上高から、今期の各月までの売上高を計算する。また、図15では省略しているが、利益計画表では、売上原価・経費等を控除して、今期の各月までの利益が表示される。
図16は、予想貸借対照表画面1100を示している。処理部120は、取引データ登録部112に登録されている取引No101〜No106から、今期の各月ごとの貸借対照表に必要な項目を計算する。
このように、各種集計表を表示する場合にも、処理部120は、予算データを複数の「簿記上の取引」に分解できるため、通常の会計システムと同様に、各種集計表を作成できる。そして、これらの集計表は、予算に基づくものであり、立案した予算での各集計表を分析することが可能である。
[3.11 仕訳日記帳の生成]
図17は、取引データ登録部112に登録されている取引データ(予算/実績が混在したデータ)と、処理部120によって当該取引データから生成される仕訳日記帳データ(仕訳データ)との関係を示している。図17に示すように、仕訳日記帳データ(確定仕訳)は、予算と実績が混在した取引データの中から、実績となった「簿記上の取引」に基づいて、生成される。したがって、本システム1の仕訳日記帳データには、確定していない取引に関するデータがない。
一方、前述の各種帳簿(仕訳日記帳を除く)及び各種集計表では、予算管理のため予算と実績が混在した取引データから生成され、予算が反映された予測の数字が現れる。
ここで、仮に、本システム1で生成される仕訳日記帳データに予算を含めると、その予算についての仕訳は、未だ存在しない簿記上の取引に関するものであり、そのような仕訳は、一般的な会計システムにおける仕訳日記帳データにおいて存在すべきではない。
この結果、本システム1で生成される仕訳日記帳データに予算を含めると、一般的な会計システムにおける仕訳日記帳データとの整合性が失われる。しかも、一般的な会計システムにおいて使用できる仕訳日記帳データが必要であれば、本システム1とは別の一般的な会計システムで日々の実績取引を記帳しなければならない。
これに対し、本システム1では、各種帳簿(仕訳日記帳を除く)及び各種集計表は、予算と実績が混在した取引データから生成することで、ユーザは、予算が反映された数字が現れる帳簿(仕訳日記帳を除く)又は集計表を用いて、予算管理を適切に行うことができる。
しかも、本システム1では、取引データのうち予定取引部分を除き実績取引部分だけから仕訳日記帳データを作成することができるため、実績取引のみに基づく確定仕訳日記帳データが得られ、一般的な会計システムとの整合性が確保される。
以下、取引データから仕訳日記帳データ(仕訳データ)を生成する処理について説明する。
仕訳日記帳データ生成処理は、処理部120が、各取引データに含まれる「科目」(科目入力部512にて入力された科目情報)及び「増減区分」(増減区分入力部515にて入力された増減区分情報)を利用して、金額入力部530の各欄に入力されたそれぞれの金額についての仕訳データを生成することで行われる。
ここで、仕訳データを生成するには、各仕訳における2つの科目がどのような科目であるかを決定するとともに、その2つの科目が借方と貸方のいずれになるかを決定する必要がある。
このため、処理部120は、仕訳データを生成する際に、「科目」及び「増減区分」に基づいて図18及び図19に示す参照情報を参照し、仕訳データにおける借方科目及び貸方科目が何になるかを決定する。
図18及び図19に示す参照情報は、「科目」と「増減区分」という入力情報に、仕訳データを生成するための仕訳情報を関連付けたテーブルを前記コンピュータが有して構成されている。
例えば、図18に示す参照情報No1は、「科目」が売掛金で、「増減区分」が増加である場合の仕訳情報を示している。なお、この取引は、出納帳科目が二次的に発生する取引である。
参照情報No1における仕訳情報は、取引金額入力部(取引金額欄)550に入力された金額についての仕訳情報(No1−1)、控除金額入力部(控除項目欄)560に入力された金額についての仕訳情報(No1−2)、入出金額表示部571の金額についての仕訳情報(No1−3)を有している。
仕訳情報No1−1では、画面500の金額入力部530における「取引金額1」又は「取引金額2」に入力された個々の金額(「簿記上の取引」)についての仕訳を行うための情報を示している。
仕訳情報No1−1では、[借方科目/貸方科目]=「売掛金/仕訳科目」となっており、科目入力部512にて入力された「科目」である「売掛金」が「借方」になり、「売掛金」の相手科目(取引金額入力部550の「仕訳科目」欄に入力された仕訳科目)が、「貸方」になることを示している。
仕訳情報No1−2では、[借方科目/貸方科目]=「仕訳科目/売掛金」となっており、科目入力部512にて入力された「科目」である「売掛金」が「貸方」になり、「売掛金」の相手科目(控除金額入力部560の「仕訳科目」欄に入力された仕訳科目)が、「借方」になることを示している。
仕訳情報No1−3では、[借方科目/貸方科目]=[出納帳科目/売掛金]となっており、入手金に関連する出納帳科目が「借方」になり、入出金額表示部571の「仕訳科目」欄の「売掛金」が「貸方」になることを示している。
このように、参照情報を用いることで、取引データに含まれる「科目」と「増減区分」とから、科目入力部512にて入力された「科目」、及び、金額入力部530の「仕訳科目」欄に入力された「仕訳科目」(科目入力部512にて入力された「科目」の相手科目)のうち、いずれが借方となり、いずれが貸方となるかを決定することができる。
また、参照情報No1に示す取引は、「出納帳科目が二次的に発生する取引」であり、出納帳科目が発生する簿記上の取引(入出金)については、出納帳科目、及び、金額入力部530の「仕訳科目」欄の科目(出納帳科目の相手科目)のうち、いずれが借方となり、いずれが貸方となるかを決定することができる。
つまり、本システム1の処理部120は、取引データを1又は複数の「簿記上の取引」に分割した上で、参照情報を参照することで、「科目」及び「仕訳科目」から、仕訳における2つの科目を特定することができる。しかも、各取引データには、「科目」(科目データ)についての「増減区分」データが備わっているため、増減区分に応じて取引種別を区別し、それらの2つの科目が借方と借方のいずれになるかを決定することができる。
なお、取引金額入力部550に複数の金額が入力されている場合には、それぞれの金額について仕訳が生成される。また、控除金額入力部560に複数の金額が入力されている場合も、それぞれの金額について仕訳が生成される。
また、図18に示す参照情報No2〜No4及び図19に示す参照情報No12〜No13に示す取引も「出納帳科目が二次的に発生する取引」であり、各参照情報について、3種類の仕訳が設定されており、参照情報No1と同様に、金額入力部530における各金額を仕訳することができる。
図18の参照情報No5〜No10は、「出納帳科目が直接発生する取引」のための参照情報である。「出納帳科目が直接発生する取引」の場合、簿記上の取引に関連する2つの科目のうち、一方は「出納帳科目」(科目入力部512に入力された科目)であり、他方は「出納帳科目の相手科目」である。「出納帳科の相手科目」は、取引金額入力部530の「仕訳科目」欄に入力された科目である。
例えば、参照情報No5は、現金売上という取引のための参照情報であり、科目入力部512に入力された「科目」が「出納帳科目」で、増減区分入力部515に入力された「増減区分」が「増加」であるとともに、取引金額入力部550の「仕訳科目」欄に入力された科目が「現金売上」である場合に参照される。このNo5では、[借方科目/貸方科目]=[出納帳科目/現金売上]となっており、入手金に関連する「出納帳科目」が「借方」になり、取引金額入力部550の「仕訳科目」欄の「現金売上」が「貸方」になることを示している。
図19の参照情報No11は、「出納帳科目が部分的に発生する取引」のための参照情報である。「出納科目が部分的に発生する取引」の場合(「科目」が「諸口」の場合)、取引金額入力部550に入力された金額からは、図19に示すように、「諸口」が借方になる仕訳([借方科目/貸方科目]=[諸口/仮払金])と、「諸口」が貸方になる複数の仕訳(借方科目/貸方科目)=[旅費交通費/諸口],[接待交際費/諸口],[通信費/諸口]とが生成される。
また、入手金額入力部570に入力された金額からは、[借方科目/貸方科目]=[出納帳科目/諸口]という仕訳が生成される。
なお、図18及び図19に示す参照情報は、代表的なものの例示であり、実際には、「科目」の数に応じて、多数の参照情報が用意される。
また、前述のように仕訳データは、予算を含む取引データ全体から生成されるのではなく、取引データの実績部分から生成される。金額入力部530に入力された各金額(簿記上の取引)のうち、いずれが実績部分であるかは、状態入力部540によって入力された取引の状態によって処理部120により判定される。
ここで、取引データから、仕訳データが生成されるタイミングは次の通りである。まず、計上年月日(取引発生日)と決済年月日が同一日付の場合は、予定取引が実績取引に変わったとき(「取引発生」状態が選択されたとき)に仕訳データが生成される。また、計上年月日(取引発生日)と決済年月日が別日付の場合には、「取引発生」状態が選択されたとき及び「入出金済」状態が選択されたときに仕訳データが生成される。画面500の手形満期日入力部529に手形満期日が入力されている場合、「取引発生」状態が選択されたとき、「手形授受」状態が選択されたとき、及び「入出金済」状態が選択されたときに仕訳データが生成される。
以下、取引データの実績部分から仕訳データを生成する処理を、具体例に基づいて、説明する。
ここでは、取引データとして、図20に示すデータが入力されているものとする。この取引データは、状態入力部504において、いずれの状態も選択されていないことから明らかなように、まだ取引が発生していない予算データである。
図20に示す予算データについて、実際の取引発生(売掛金計上)が2007年10月16日にあり、状態入力部504の「取引発生」状態が選択されたものとする。
「取引発生」状態になると、金額入力部530のうち取引金額入力部550及び控除金額入力部560に入力された情報が実績部分となり、計上年月日入力部522に入力された日付(計上年月日である2007年10月16日という日付も実績になる)でもって、取引金額入力部550及び控除金額入力部560に入力された各金額(簿記上の取引)についての仕訳が生成される。
つまり、図20の例では、科目入力部512が「売掛金」であり、増減区分入力部515が「増加」であるから、処理部120は、図18に示す参照情報No1を参照し、取引金額入力部550及び控除金額入力部560の情報に基づき、10月16日付けの仕訳データとして、以下の2つを生成する。
10/16[借方/貸方]=[売掛金:350,000円/売上高:350,000円]
10/16[借方/貸方]=[売上割戻:3,500円/売掛金: 3,500円]
そして、2007年12月30日の決済日(入金日)になって、実際に売掛金についての入金があり、状態入力部504の「入出金済」状態も選択されると、入出金額入力部571に入力された情報が実績部分となり、決済日入力部524に入力された日付(決済日である2007年12月30日という日付も実績になる)でもって、金額入力部530のうち入出金額入力部571に入力された金額(簿記上の取引)についての仕訳データが、図18に示す参照情報No1を参照して、下記のように生成される。
12/30[借方/貸方]=[当座預金:346,500円/売掛金:346,500円]
なお、各仕訳データには、上記情報以外に「科目枝番」「摘要」等の取引データに含まれる情報が適宜付加される。
また、図21は、他の取引データを示している。この取引データも、まだ取引が発生していない予算データである。
図21に示す予算データについて、実際の取引発生(給料未払金計上)が2007年10月20日にあり、状態入力部504の「取引発生」状態が選択されたものとする。
すると、図21の例では、科目入力部512が「未払金」であり、増減区分入力部515が「増加」であるから、処理部120は、図19に示す参照情報No12を参照し、取引金額入力部550及び控除金額入力部560の情報に基づき、計上年月日である10月20日付けの仕訳データとして、以下の4つを生成する。
10/20[借方/貸方]=[給料手当:350,000円/未払金:350,000円]
10/20[借方/貸方]=[未払金: 35,000円/法定福利費:35,000円]
10/20[借方/貸方]=[未払金: 5,000円/預り金:5,000円]
10/20[借方/貸方]=[未払金: 10,000円/預り金:10,000円]
そして、2007年10月25日の決済日(支払日)になって、実際に出金があり、状態入力部504の「入出金済」状態も選択されると、決済日入力部524に入力された日付(2007年10月25日)でもって、金額入力部530のうち入出金額入力部571に入力された金額(簿記上の取引)についての仕訳データが、図19に示す参照情報No12を参照して、下記のように生成される。
10/25[借方/貸方]=[未払金:300,000円/当座預金:300,000]
なお、図20及び図21の例は、取引発生と入出金(決済)が別の日に発生する取引が「科目」として入力されている場合であり、金額入力部530の複数の金額が、複数の日付で仕訳されるが、現金取引(出納帳科目が直接発生する取引)のように取引発生と入出金が同時になされる取引が「科目」として入力されている場合は、「取引発生」状態が選択されたときに、仕訳がされる。
また、決済方法が手形である場合、決済のために手形授受が行われる。実際に手形授受が行われ、状態選択部540において「手形授受」状態が選択されると、手形授受日(決済日)で入出金額入力部571に入力された入手金額での仕訳がなされる(手形帳への計上)。また、「手形授受」状態が選択された状態で、手形満期日入力部529に入力された日付になると、自動的に入出金額入力部571に入力された入出金額での仕訳がなされる(当座資金への計上)。
図22は、本システム1を用いた処理の流れを示している。基本設定情報として、締日/決済日に関する情報が設定されている場合(ステップS1)、取引入力画面500において予算となる取引データを入力する(ステップS2)。このとき、予算データは、取引発生ごとに個別に請求金額を分けた「請求金額個別入力」でもよいし、同一の締日になる複数の取引を一括して一取引とみなし、一括した請求金額で入力してもよい。
そして、ステップS2において入力された取引発生日に基づき、決済日が画面500において自動入力される。
また、基本設定情報として、締日/決済日に関する情報が設定されていない場合(ステップS1)、取引入力画面500において予算となる取引データを入力する際に(ステップS4)、決済日(必要であれば締日)を手動入力する(ステップS5)。
そして、実際の日付が、システムに入力された取引発生日を経過し、実際に取引発生がおこなわれる(予算から実績へ;ステップS6)。このとき、実際の取引の内容に、予算である取引データの内容(金額、取引発生日等)と異なる点があれば(ステップS7)、画面500から取引データの内容を実際の取引に合わせて修正する(ステップS8)。
取引が発生して、取引データの修正を行うか、又は修正の必要がない場合には、ユーザは、画面500の状態入力部540において「取引発生」を選択する(ステップS9)。
さらに、実際の日付が、システムに入力された決済日を経過し、実際に決済(入出金)が行われる(ステップS10)。実際の決済金額(振込金額)が取引データの入出金額と同じであり、金額等の修正の必要がなければ(ステップS11)、ユーザは、状態入力部540において「入出金済」状態を選択する(ステップS12)。すると、当該取引は完了したものとして、取引データが完了状態となる(ステップS13)。
ステップS10における決済で、実際の決済金額(振込金額)が取引データの入出金額と異なっている等の決済に関して何らかの修正の必要があれば(ステップS11)、そのための処理を行う(ステップS14,15)。例えば、一括ではなく分納になった場合には、状態入力部540にて「分納」状態を選択し、図示しない分納処理画面にて、分納処理を行う。分納処理は、複数回の分納それぞれの金額とそれに対応する決済日(振込日)を、設定することによって行われる。
また、振込不能の事情がある場合には、画面500の特別完了入力部570にて、特別完了処理を行う。
また、ステップS9の取引発生、ステップS12の入出金済、ステップS15の特別完了処理のように、実際の「簿記上の取引」が発生し、それがシステム1に入力されると、処理部120は、取引データの実績部分に基づいて、仕訳データ(確定仕訳)を自動作成する(ステップS16)。仕訳データは、システム1外部にデータ出力可能であり、一般的な会計システムでは、その仕訳データを取り込んで処理することが可能である。
[3.12 次期予算作成]
本システム1の処理部120は、当期の取引データ(予算/実績が混在したデータ)を基にして、月、4半期、又は年単位で次期予算の予測見通し率の条件を入力し、自動的に次期の予算データ(取引データ)を作成する予算作成手段としての機能も有している。
予算作成手段において作成できる予算データは、画面500から入力可能な取引(収入項目、支出項目、経費項目)に限られる。なお、借入金/リース取引については、予算を立てるときに1〜数年分まとめて入力できるため次期予算作成の対象にはならない。また、出納帳振替、小口経費振替、科目振替については、振替をする前の状態を正確に表すため、システム1が自動的に予算を作成する対象にはならない。なお、出納帳振替、小口経費振替、科目振替に関する取引については、次期予算が作成されたのち、手動入力によって入力すればよい。
図23は、当期における取引金額と次期における取引金額の比率の予測値を入力するための予測値入力画面(予測値入力手段)1200を示している。図23の画面1200では、月ごとに比率の予測値を入力できることができる。図23の画面は、当期の取引データの集計表であり、ここでは、A社に対する売上を月ごとに集計したものを示している。図23の画面では、当期の予測/実績金額(10,000円)を表示するとともに、比率の予測値入力部1201から、各月の比率予測値を入力することができる。図23の画面では、集計表における当期の予測/実績金額(10,000円)に比率の予測値を乗じた金額を次期の金額(10,500円)として表示する。
図23の画面により、当期の予算/実績と次期の予算とを把握することができる。
また、比率の予測値が入力されると、当期に属する個々の取引データが示す取引金額に、当該予測値を乗じて、次期の取引データ(予算データ)とする。予測値は、月単位(4半期単位、又は年単位)の包括的なものであり、当該予測値が適用される期間に含まれる当期の取引データそれぞれに用いられる。
つまり、当期の取引データ(A会社に対する売上)として、以下のものがあるとする。
1月10日:3,000円
1月15日:3,000円
1月20日:4,000円
そして、図23に示すように、今期の値と次期の予想値との比率の予測値が「105」%であるとすると、処理部120は、105%という予測値が上記3件の当期の取引データの取引金額にそれぞれ掛ける。そして、これにより、処理部120は、当期の取引データから、金額を105%にした次期の予算データが作成されたことになる。
図24は、次期の予算データそれぞれを示す取引一覧を示す画面1300である。図23に示すように、今期の3件の取引の金額の表示部1301では、105%が掛けられた数値が表示されている。
処理部120によって生成された、これらの次期の予算データは、取引データ登録部112に登録される。
なお、今期の取引データは、予算と実績が混在しているが、処理部120が当期の取引データから次期の取引データ(予算データ)を生成した場合、各取引データの進捗状態はすべてリセットされ、取引が未発生の状態にされる。つまり、次期の取引データは、実績部分のない完全な予算データとして生成される。
なお、取引データに含まれる項目のうち、金額・進捗状態、及び日付以外の項目は、当期の内容がそのまま次期予算データにコピーされる。取引データに含まれる日付は、年が、当期を示す数値から次期を示す数値に変更され、月日については、当期のものと同様となる。
本実施形態では、集計表にまとめられた月単位(又は4半期・年単位)の数値に比率の予測値を入力できるため、月単位(又は4半期・年単位)での次期予算の年間の全体像を容易に把握することができる。
また、月単位(又は4半期・年単位)で入力された予測値を、個々の取引データに掛けて、次期の予算データを作成するため、当期の取引データに基づいて、日々の詳細な取引についての次期予算データを作成することができる。したがって、ユーザは、次期の予算データに基づいて、各種帳票や集計表をシステム1上で閲覧することでき、次期の経営に関する諸資料が容易に得られる。
なお、上述の次期予算データの作成機能は、今期取引データから次期予算データを作成することに限られず、今期取引データから2期先以降の期の予算データを作成したり、今期よりも前の期の取引データから、次期以降の期の予算データを作成するのにも用いられる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において、様々な変形が可能である。
また、本明細書は、特許請求の範囲に記載した発明のみを開示する意図ではなく、特許請求の範囲に記載した発明以外の様々な発明を開示するためのものでもある。
特に、上記実施形態における説明には、特許請求の範囲に記載の発明中の要素の一部又は全部を必要としない別発明に関する説明を含んでおり、本明細書において、そのような別発明については、特許請求の範囲に記載の発明に関する課題や解決手段に拘泥せずに、理解されるべきものである。
予算簿記における当座資金の流れを示す図である。 本システムの機能ブロック図である。 本システムのメニュー画面である。 本システムのメニュー画面である。 本システムの取引入力画面である。 科目入力部に入力される科目の区分図である。 本システムの取引入力画面である。 本システムの取引一覧画面である。 本システムのメニュー画面である。 本システムの出納帳画面である。 本システムの補助元帳画面である。 本システムの補助元帳画面である。 本システムのメニュー画面である。 本システムの資金繰り表画面である。 本システムの利益計画表画面である。 本システムの予想貸借対照表画面である。 予算/実績が混在した取引データと仕訳日記帳データの関係図である。 参照情報テーブルを示す図である。 参照情報テーブルを示す図である。 本システムの取引入力画面である。 本システムの取引入力画面である。 本システムを用いた処理の流れを示すフローチャートである。 次期予算の比率予測値を入力するための集計表画面である。 次期予算の予算データを示す取引一覧画面である。
1 予算管理会計コンピュータシステム
112 取引データ登録部(記憶手段)
120 処理部(仕訳データ生成手段、設定手段、生成手段等)
500 取引入力画面(入力手段)

Claims (5)

  1. 予算管理を行う会計コンピュータシステムであって、
    取引ごとの予算データの入力を受け付けるための取引入力画面(500)を、コンピュータの画像表示装置(300)に表示させるとともに、前記取引入力画面(500)にて入力された前記予算データを受け付けて、入力された前記予算データに基づいて出納帳などの各種帳簿データ又は予想貸借対照表などの各種集計表データを生成するデータ処理を行う処理部(120)と、
    入力された前記予算データを記憶するための記憶手段(112)と、
    して機能するコンピュータを備え、
    1件の取引についての前記予算データは、
    当該予算データが示す取引の科目を示す科目データと、
    前記科目データが示す前記科目が、資産、負債、資本、収益、又は費用を増加させるものであるのか又は減少させるものであるかを示す増減区分データと、
    前記取引の発生する日を示す取引年月日及び前記取引の決済日それぞれの予定日を示す日付と、
    前記取引の取引金額、前記取引金額から控除すべき控除金額、及び前記取引金額から控除金額を差し引いた入出金金額と、
    前記取引金額についての第1の仕訳科目と、
    前記控除金額についての第2の仕訳科目と、
    前記入出金金額についての第3の仕訳科目と、
    予算データにおける前記取引金額及び前記控除金額が実績の金額となったことを示すための取引発生の状態を示す情報、
    予算データにおける前記入出金金額が実績の金額となったことを示すための入出金済の状態を示す情報、
    を含むデータであり、
    前記処理部(120)によって前記画像表示装置(300)に表示される前記取引入力画面(500)は、
    前記科目データを入力するための科目入力部(512)と、
    前記増減区分データを入力するための増減区分入力部(515)と、
    前記日付を入力するための決済条件入力部(520)と、
    前記取引金額、前記控除金額、及び前記入出金金額をそれぞれ分けて入力できるように、前記各金額の入力欄をそれぞれ有するとともに、前記取引金額についての第1の仕訳科目、前記控除金額についての第2の仕訳科目、及び前記入出金金額についての第3の仕訳科目それぞれを入力するための仕訳科目欄を有する金額入力部(530)と、
    予算データにおける前記取引金額、前記控除金額、前記入出金金額が実績の金額になったことを示すために、予算データの進捗状態として取引発生の状態及び入出金済の状態を入力することができる状態入力部(540)と、
    を備えて、1件の取引に対応する一つの前記予算データを構成する複数のデータ項目をまとめて表示することができる一つの画面として構成され、
    複数の前記科目データ及び前記増減区分データの組み合わせそれぞれに対して、借方科目、貸方科目、借方科目の金額、及び貸方科目の金額を示すデータを含む仕訳データを生成するための仕訳情報を関連付けた参照情報テーブルを前記コンピュータが有し、
    前記仕訳情報は、前記予算データにおける科目データ、及び、第1〜第3の仕訳科目データのうち、いずれが仕訳データにおける借方科目のデータとなり、いずれが仕訳データにおける貸方科目のデータとなるかを決定できるように、前記取引金額を仕訳データにしたときに借方となる借方科目及び貸方となる貸方科目と、前記控除金額を仕訳データにしたときに借方となる借方科目及び貸方となる貸方科目と、前記入出金金額を仕訳データにしたときに借方となる借方科目及び貸方となる貸方科目と、が前記取引金額、前記控除金額、前記入出金金額それぞれについて設定されたものであり、
    前記処理部(120)は、
    前記状態入力部(540)に取引発生の状態が入力された予算データについて、当該取引発生の状態が入力された予算データにおける前記取引金額及び前記控除金額それぞれの仕訳データを生成し、前記状態入力部(540)に入出金済の状態が入力された予算データについて、当該入出金済の状態が入力された予算データにおける前記入出金金額仕訳データを、前記取引入力画面(500)によって入力された予算データから生成する手段備え、
    前記仕訳データを生成する前記手段は、
    前記状態入力部(540)に取引発生の状態が入力された場合には、前記科目データ及び前記増減区分データに基づいて、前記参照情報テーブルを参照し、前記参照情報テーブルにおける取引金額についての仕訳情報によって借方科目及び貸方科目を決定して、取引金額についての仕訳情報によって決定された借方科目及び貸方科目を、取引金額についての仕訳データを構成する借方科目及び貸方科目とし、前記予算データにおける前記取引金額を、取引金額についての仕訳データを構成する借方科目の金額及び貸方科目の金額とすることで、前記取引年月日における前記取引金額についての仕訳データを生成するとともに、前記参照情報テーブルにおける控除金額についての仕訳情報によって借方科目及び貸方科目を決定して、控除金額についての仕訳情報によって決定された借方科目及び貸方科目を、控除金額についての仕訳データを構成する借方科目及び貸方科目とし、前記予算データにおける前記控除金額を、控除金額についての仕訳データを構成する借方科目の金額及び貸方科目の金額とすることで、前記取引年月日における前記控除金額についての仕訳データを生成し、
    前記状態入力部(540)に入出金済の状態が入力された場合には、前記科目データ及び前記増減区分データに基づいて、前記参照情報テーブルを参照し、前記参照情報テーブルにおける入出金金額についての仕訳情報によって借方科目及び貸方科目を決定して、入出金金額についての仕訳情報によって決定された借方科目及び貸方科目を、入出金金額についての仕訳データを構成する借方科目及び貸方科目とし、前記予算データにおける前記入出金金額を、入出金金額についての仕訳データを構成する借方科目の金額及び貸方科目の金額とすることで、前記決済日における前記入出金金額についての仕訳データを生成する、
    ことを特徴とする予算管理会計コンピュータシステム。
  2. 前記科目データが示す前記科目は、出納帳科目及び出納帳科目が二次的に発生する相手科目である請求項1記載の予算管理会計コンピュータシステム。
  3. 前記取引発生日から、締日及び/又は決済日を算出するための情報を設定する設定手段と、
    前記取引発生日が入力されると、前記設定手段によって設定された前記情報に基づいて、締日及び/又は決済日の予定日を生成する生成手段と、
    を更に備えている請求項1又は2記載の予算管理会計コンピュータシステム。
  4. 第1の会計期間に属する複数の予算データから、前記第1の会計期間よりも後の第2の会計期間に属する複数の予算データを生成するための予算作成手段を更に備え、
    前記予算作成手段は、
    前記第1の会計期間の予算データが示す前記取引金額に対する、第2の会計期間の予算データが示す前記取引金額の比率の予測値の入力を受け付ける予測値入力手段と、
    前記第1の会計期間に含まれる個々の予算データの進捗状態をリセットして取引が未発生の状態とし、前記第1の会計期間に含まれる個々の予算データの前記日付のうち年を前記第2の会計期間を示す数値に変更するととともに、第1の会計期間に含まれる個々の予算データの取引金額に前記比率の予測値を乗じることで、第1の会計期間の複数の予算データを、第2の会計期間の複数の予算データに変換する変換手段と、
    を備えている請求項1〜3のいずれかに記載の予算管理会計コンピュータシステム。
  5. コンピュータを、請求項1〜4のいずれかに記載の予算管理会計コンピュータシステムとして機能させるためのコンピュータプログラム。
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