JP4206438B2 - 電子金銭出納簿作成装置と電子金銭出納簿作成プログラムを記録した記録媒体および金銭出納管理システムとその管理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータを利用した電子金銭出納簿作成装置と、それを実現する電子金銭出納簿作成プログラムを記録した記録媒体、およびネットワークを用いた金銭出納管理システムとその管理方法に関し、特に、自動引落の日に残高不足の発生を防ぎ、将来の引落日に過不足が生じるか否かが判断でき、さらに、架空でかつ、または意味のある数字を入力することで将来のある時点での過不足が判断できる、金銭面における将来への準備が可能な電子金銭出納簿作成装置と、それを実現する電子金銭出納簿作成プログラムを記録した記録媒体、および金銭出納管理システムとその管理方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
日常生活で金銭出納簿をつける場合、買い物の際に必ずレシートを受け取ったり、レシートが発行されない自動販売機で物を買う場合には、その金額を覚えておくか、又は、メモに記し、帰宅後、その買い物をした日付、何を買ったか、金額を毎日のように金銭出納簿に記している。この金銭出納簿は一般に紙でできており、ペンや鉛筆などの筆記具で記帳し、計算にはそろばんや電卓などを用い計算結果を記帳している。
【0003】
近年、電子技術の発達と金融機関の多機能化により、いろいろな金銭の授受が実際の現金の受け渡しを行うことなく、自分が所持する口座に自動的に定期的に所定の金額が振り込まれたり、引落されたりすることが多くなってきている。特に引落に関しては、その種類も多く、引落される日付もそれぞれの引落内容により異なり、一般家庭においてもそれらの管理が非常に複雑になってきている。したがってつい忘れがちな金銭出納簿の記帳を怠ると、引落日に口座の残高不足が発生する可能性が高く、金銭出納簿をつけるか、または便利な自動引落制度を使わずにわざわざ金融機関やコンビニエンスストアなどに出向き、現金で支払うことが行われている。
【0004】
一方で、一般家庭においても複雑化してきている家庭の金銭管理において、従来の金銭出納簿という紙でできたノートに記帳して電卓などを使いながら計算する仕組みに対し、コンピュータを利用した電子金銭出納簿も技術の発達とともに多く見受けられるようになってきている。従来の紙の金銭出納簿をコンピュータ化しもので、わざわざ電卓で計算することなくコンピュータが代わりに計算してくれるため、正確無比な計算結果が現れる。そのため、金銭収支の入力を怠ると残高が合わなくなることが発生するため、特開平10−293789のように、コンピュータが自動的に帳尻合わせを行ってくれることも提案されている。
【0005】
さらに近年のインターネット技術の発展はめざましく、家にいながらして自分の口座の残高や、取引の明細や、振り込みなどができるようになってきている。すなわち、家にあるコンピュータで金融機関の決められたアドレスに接続し、IDとパスワードを入力して、自分の口座内容を見ることができる。金融機関が指定した金銭出納簿、たとえばマイクロソフト社の個人向けファイナンス管理ソフトである「Money」などを使えば、金融機関の自分の口座の取引の、日付、費目、金額を家にあるコンピュータの金銭出納簿にダウンロードすることができ、わざわざ取引ごとにコンピュータで入力をする必要がなく便利である。
【0006】
さらに、自分の金銭出納簿を外部のサーバーに預ける特開2002−41776や、特開2001−331638のように、自分の金銭出納簿を個人のコンピュータに設置し、外部からネットワークを介して自分の口座の過去の実績情報や次の月の公共料金情報を連絡し、家計簿管理を容易にすることが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術に従っていると、収支データを日々記帳する必要があり、そのデータ記帳を忘れると収支が合わなくなるため毎日つけなければならない、後から記帳するにもいつ収支が行われたのかの日付を覚えておかなければならない、93円、218円といった端数のついた数字は覚えにくく、忘れないようにレシートを大事にもらわなければならないといった問題があり、人間的に恐怖感、圧迫感のある、いわば、忍耐力のある努力家の人にしか使えない融通の利かないものであった。
【0008】
また、大企業のようにたとえばひと月に一回の締め日を設け、その日における収支計算やその時点での判断では、次の月の締め日までに一ヶ月もの何も収支計算を行わない、いわば空白期間があり、その間にたやすく残高不足が発生してしまうため、一般家庭や中小企業では用を足さず、結局毎日金銭出納簿をつけなければならないものであった。
【0009】
一般家庭において、本来金銭出納簿をつける目的は過去の実績を管理することではなく、将来に対する金銭面の準備を行うためでなければならないが、上記の通り従来の金銭出納簿では、将来への準備を行うまでには人間として複雑、困難きわまりない作業をしなければならないという問題があり、過去の実績管理に終わっていた。
【0010】
また、近年、銀行などの金融機関による自動引落サービスが盛んに行われている。電話、ガス、水道、電気、新聞、テレビ放送などの公共料金をはじめ、学校費用、塾の費用、スポーツ教室費、音楽教室費などの教育費関連、各種クレジットカードの決済、住宅ローン、固定資産税等の住宅関連の返済のための引き落とし等のように、定期的に自分の口座から引き落としされる件数が増加してきており、それぞれ様々な引き落とし日が設定されているため、それぞれの引き落とし日に残高不足にならないよう管理する手間が大幅に増え、日常生活において残高不足に対する懸念が非常に高まっている。
【0011】
ひとたび残高不足が発生すると、コンピュータ化された情報ネットワークにより、その人個人の残高不足を行った実績が各方面に伝えられ、その人個人の信用が知らないうちにどんどん落ちていく結果となってしまい、いざ、新規にローンを組むなどの際に、希望する額が借りられないという問題が生じやすい。従来の過去の実績を管理する、いわば過去中心型の金銭出納簿では、これから起こりうる引落に対する判断は、金銭出納簿をつけた結果に基づきその人個人が苦労して、しかも緻密な作業を行った上で判断しなければならないという大きな問題があった。
【0012】
さらに、従来の金銭出納簿は、サラリーマン家庭の場合、所得税や住民税などの税金、社会保険料、生命保険、財形貯蓄や会社の持株会などのような個人的な天引きなどの合計を、給与支給額全体から差し引いた実際の手取額を利用していることが多く、給与と同時に発生した天引き部分にはほとんど注意を払うことができず、特に各種税金や社会保険料などが将来どうなるのか、いつからそれらの額が変更されるのかなどあまり気にしないため、それらの額が変更されてから手取額が変わったことに気づく結果となり、ひいてはその後の残高不足を引き起こす原因となっていた。これは金融機関に振り込まれる金額も同様に手取額であるため、特開2001−331638のようにこの給与振込額を基にした金銭出納でも同じ問題があった。
【0013】
サラリーマンにとって、収入に対する税額は1月から12月までの毎月の収入に対し行われる一方で、通常の定期昇給など、個人的な収入面の変更は4月に行われることが一般的であり、所得税額も昇給と同時期に変更される。さらに住民税額の変更は前年1月から12月までの年収に基づき6月から変更され、社会保険料額の変更は、たとえば5月から7月までの毎月の収入に対する平均額で標準報酬月額を求め10月から変更されるのが一般的である。このようにサラリーマンにとって複雑な社会の仕組みであるために、従来の金銭出納簿では、税額など天引きされる項目を除いた実際の手取額に対する支出を記帳することで金銭出納簿づくりが行われていた。このように複雑な社会環境の中で、一年後、二年後、三年後、またはそれ以降の収支予測や、たとえ同じ生活パターンを今後も行った場合であっても将来のある時点での手持ち資金の過不足の判断はほとんどできないといった問題があった。ひいては自分で年収がいくらあり、それに対する税額がいくらかを判断するのが難しく、年末に会社から渡される年末調整結果の紙を見ることからしか判断できず、サラリーマンの税金や社会制度、ひいては政治に対する認識をさらに薄くする結果となっていた。
【0014】
また、紙の金銭出納簿に記帳するのに代わり、コンピュータで金銭出納簿をつける仕組みも存在するが、楽になったのは計算をするのに電卓などを使わずコンピュータにさせる点と、文字が手書きでないためきれいに見える、印刷された見栄えのよいものができるなど、コンピュータ本来の機能を駆使した以外は紙の金銭出納簿と同等であり、上記と同様の問題が存在する。
【0015】
さらに、通常使用するときに、コンピュータ本来の不便な点であるキーボード操作による文字入力や日付入力といった煩わしさを毎日行わねばならないということが残っており、コンピュータに不慣れな人には使いにくいという問題があった。また、インターネットを使い自分の口座の取引データをダウンロードすることで取引ごとに入力する手間を省ける方法もあるが、取引が終わった後の過去のデータのみがダウンロードされるため、過去の実績管理に終わり、将来に対する資金の過不足がわかるという点では未だ解決できていない。
【0016】
本発明はこのような点に鑑みて、毎日金銭出納簿をつける必要がなく、複数の異なる自動引落日に残高をその都度気にする必要がなく、将来の自動引落日における残高不足に対し早期に警告を発し、さらに、数年先までの収支の状態を高い精度でシュミレーションする事ができ、その結果導き出される残高の過不足により、将来の計画を立てるのに役立ち、コンピュータの初心者でも気軽につけることができる電子金銭出納簿作成装置の提供と、それを実現する電子金銭出納簿作成プログラムを記録した記録媒体、および金銭出納管理システムとその管理方法の提供を目的とする。その結果、将来のある日まで収支が黒字の場合は、その間どのくらいの金額を運用してもよいかがわかり、無駄のない運用も可能になる。また、赤字の場合は、将来のいつ収支が赤字になり、どのくらいの額が必要で、どのくらいのローンをくめばよいかが判断できる。
【0017】
また、特願2000−351976の金融電子商取引システムやその方法のような仕組みと組み合わせることで、より多くの利益を得ることになる。なお本発明は、本発明者がすでにほぼ10年に渡り個人的に改良を重ね現在も使用中であり、上記の課題の存在、および本発明を使うことによる効果は確認済みである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、コンピュータを利用した電子金銭出納簿作成装置において、ひと月を、それぞれの日数が一定または一定でない複数の期間に分ける設定手段と、それぞれの期間の末日における残高を算出する期間末残高の算出手段と、将来の期間末残高が0または負の数になれば警告を出す警告手段とを備えたことを特徴とする電子金銭出納簿作成装置を提供することにより達成される。このような手段によれば、毎日残高を確認しなくても設定された期間末日だけ金銭出納簿を確認すればよく、さらに前もって将来の各期間における残高の過不足を知ることができる。
【0019】
また、ひと月のそれぞれの日が上記期間の末日になりうるか否かを判定する判定手段を備え、さらに上記設定手段は、上記の判定結果に基づき、ひと月を複数の期間に分けるものとすれば、期間設定が誰にでもたやすくできるようになる。
【0020】
また、上記設定手段はさらに、上記期間の末日を、自動入金がある日の前日かつ、または自動入金がある日を含めその後七日目の日かつ、またはその月の末日かつ、またはあらかじめ決められた日を選択することにより、ひと月を複数の期間に分けるものとすれば、さらに効果的な期間設定が可能となる。
【0021】
また、上記設定手段はさらに、上記あらかじめ決められた日として、給与天引きや自動引落される各費目の平均月額の総和を上記各費目の件数で除した引落平均額と、ひと月のそれぞれの日における上記天引きや上記自動引落される金額の合計である引落合計とを比較し、上記引落合計が上記引落平均額を上回る日を選択するものとすれば、天引きや自動引落における支払い金額が通常より多くなる日を特定することができる。
【0022】
また、上記警告手段はさらに、算出手段で算出された期間末残高と、新たに入力された現実の期間末残高を比較し、その差が0でない場合はその期間の入力金額に誤りがあったとして警告を出すものとすれば、たとえ各費目に対応する金額入力を間違えたとしても誰にでも早期にたやすく発見できる。
【0023】
また、上記算出手段はさらに、架空かつ、または意味のある金額をある月の支出としてかつ、または収入として仮入力することで、将来の期間末残高を算出するものとすれば、将来の残高不足のためにいくら必要か、または将来のいつまでの間どのくらいの金額の余裕ができるのかが判断できる。
【0024】
また、将来の各費目の推定金額と、額が確定した金額を区別して出力できるものとすれば、まだ未確認の金額であるか、すでに取引が確定した金額なのかが一目瞭然となる。
【0025】
また、初期設定が終了した後の通常使用状態では文字入力と日付入力を不要とするものとすれば、コンピュータに不慣れな初心者であっても金銭出納簿を楽に作成できる。
【0026】
また、1月から12月までの収入金額と天引き金額を一区切りとして収入明細帳を作成する収入明細作成手段と、所得税の算出を行う所得税算出手段と、住民税の算出を行う住民税算出手段と、社会保険料の算出を行う社会保険料算出手段とを備えた収入情報作成装置から、所得税額、住民税額、社会保険料、収入の総額またはそのいずれかの費目の金額を引用するものとすれば、給与の手取額だけによらない給与の総天引き額を把握した金銭出納管理を行うことが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の実施の形態を図面を参照して詳しく説明する。なお、以下においては一般家庭、特にサラリーマン家庭における例を具体的に説明するが、本発明は自営業の家庭や一般企業にも広く適用することができる。また、本発明の電子金銭出納簿作成装置の持つ機能は具体的にはプログラムで実現されるものであり、このプログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、CD−ROM、DVDなどに格納されたり、サーバなどのディスクなどに格納され、それらから電子金銭出納簿作成装置にインストールされて動作することで、本発明を実現することになる。
【0028】
図1は本発明の実施の形態に係る電子金銭出納簿作成装置の構成を示す図である。図1に示されるように、本実施の形態に係る電子金銭出納簿作成装置は、入力手段1と、作成手段2と、電子金銭出納簿3と、算出手段4と、設定手段5と、判定手段6と、出力手段7と、表示手段71と、警告手段72とを備える。
【0029】
以下において、上記のような構成を有する電子金銭出納簿作成装置の動作を説明する。まず、電子金銭出納簿作成装置の初期設定における手順を図2のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0030】
まず、ステップS1において、作成しようとする電子金銭出納簿の年、月に関する初期設定を行う。次にステップS2において給与天引きに関する初期設定、ステップS3において自動引落に関する初期設定、ステップS4において自動入金に関する初期設定を行う。ここまでのステップについて以下に簡単に説明する。
【0031】
ステップS1において、作成しようとする電子金銭出納簿の年度、年度の始まりの月、これから先何年後までの電子金銭出納簿を作成するかの年数を入力手段1に入力し初期設定を行う。作成手段2は、入力手段1で入力された情報を、電子金銭出納簿3に記帳する。
【0032】
次に、ステップS2において、給与天引きに関する初期設定を行う。ここで図3に示した内容は、図2に示された初期設定における手順の給与天引き項目設定が終了した状態の一実施例を示している。入力手段1により、決済日として給与収入の日、給与収入の際に天引きされる費目、給与収入のある金融機関、予算として予定されている金額、ウエイトとして、後の期間設定の際に説明する、この費目が一年に発生する回数を12で割った数字をそれぞれの費目ごとに入力する。また、科目の項目は後の利便性のために大分類として入力しておくメモである。作成手段2は、入力手段1で入力された上記情報を、電子金銭出納簿3に記帳する。また、入力手段1で上記の情報を入力すると、算出手段4で予算とウエイトを乗算し、計算上の予算として電子金銭出納簿3に記帳され、表示手段71に表示される。ただ、この計算上の予算とウエイトは、図示しない記憶手段に一時記憶され、後に説明する期間設定の際に使用するため、表示手段71により、わざわざ表示しなくともよい。これは以下においても同様である。また図3において、給与は唯一の企業または団体から振り込まれるものとしているが、複数の企業または団体から振り込まれる場合であっても、同様な方法で初期設定することができる。本発明の実施例では唯一の企業または団体から給与が振り込まれるものとして説明する。
【0033】
次に図2のステップS3において、自動引落に関する初期設定を行う。ここで図4に示した内容は、図2に示された初期設定における手順の自動引落項目設定が終了した状態の一実施例を示している。決済日として、自動引落により引き落としされる日、自動引落される費目、自動引落される金融機関、予算として予定されている金額、ウエイトとして、上記のように一年にこの費目が発生する回数を12で割った数字をそれぞれの費目ごとに入力する。また、上記と同じように自動引落される費目に対する科目も入力手段1で入力する。作成手段2は、入力手段1で入力された情報を、電子金銭出納簿3に記帳する。また、入力手段1で上記の情報を入力すると、算出手段4で予算とウエイトを乗算し、計算上の予算として電子金銭出納簿3に記帳され、表示手段71に表示される。また、図4では、複数の金融機関を一つの表に入力しているが、金融機関ごとにこのような初期設定を行ってもよい。ただし、自動引落を管理する上では、できるだけ少ない金融機関に自動引落設定をしておく方が望ましい。以下においては、金融機関であるA銀行にのみ注目して説明する。また、毎月、食費などを配偶者に一定額を渡す形式をとる家庭では、自動引落ではないものの、それがないと生活上支障をきたす点から図4のように食費(引き出し)の費目で自動引落と同様の扱いをしている。
【0034】
次に図2のステップS4において、自動入金に関する初期設定を行う。ここで図5に示した内容は、図2に示された初期設定における手順の自動入金項目設定が終了した状態の一実施例を示している。決済日として、自動入金により入金される日、自動入金される費目、自動入金される金融機関、予算として予定されている金額をそれぞれの費目ごとに入力する。また、上記と同じように自動入金される費目に対する科目も入力手段1で入力する。作成手段2は、入力手段1で入力された情報を、電子金銭出納簿3に記帳する。ここで、上記とは異なりウエイトの項目、計算上の予算の項目を設定しないが、これらは後に説明する期間設定には無関係の項目であり、自動入金に関する初期設定では必要としない。
【0035】
以上で図2のステップS4までを簡単に説明した。次に、図2のステップS5に示す、初期設定におけるひと月を複数の期間に分ける動作について、図6、図7、図8、図9、図10を参照しつつ詳しく説明する。
【0036】
まず図6、図7は、図2に示された初期設定における手順の期間末日設定方法を示すフローチャートである。なお期間の設定は、その日を期間末日とすることができるか否かを、ひと月のすべての日付に対し判定手段6で判断し、期間末日を決定し、その期間末日間をそれぞれの期間として設定手段5で設定し、電子金銭出納簿3に記帳する。
【0037】
すでに上に示したように、図6のステップS1において、給与天引き、自動引落の各費目に対するウエイトを入力手段1で入力し、作成手段2で電子金銭出納簿3に記帳する。ウエイトに入力する数字は、一年に何回引き落としされるかをあらわす数字で、一年に1回であれば、1を12で除した数、一年に2回であれば、2を12で除した数、4回であれば4を12で除した数、一年に12回、つまり毎月引き落としされる費目については、12を12で除した数という具合に入力手段1で入力する。これらは、それぞれ12で除さずとも一年に何回引き落としされるかの数をそのまま入力しても差し支えなく、計算上の予算として各費目が年間を通してみてひと月当たりいくらになるかに換算した金額を使用できればよい。
【0038】
次にステップS2において、予算額にウエイトを乗算し、計算上の予算額を算出手段4で算出する。すなわち、各費目の年間合計額をひと月当たりに直した各費目の平均月額を割り出している。設定手段5で期間設定を行う際には、この計算上の予算額を元に期間設定を行う。
【0039】
次にステップS3において、すでに入力された給与天引きと自動引落のすべての費目における計算上の予算額の合計を算出手段4で算出して引落合計とし、また、それらの各費目の引落件数の合計を算出手段4で算出し引落件数合計とする。
【0040】
次にステップS4において算出手段4で引落合計を引落件数で除算し、その額をひと月当たりの引落平均額とする。
【0041】
次にステップS5において、月末期間を設定手段5で設定する。月末期間は26日から31日とし、31日を月末期間の期間末日とする。このとき、28日、29日、あるいは30日に末日を迎える月もあるが、便宜上、31日としておいて構わない。また、26日からを月末期間としているが、他の日にちからに設定してもよい。
【0042】
次にステップS6において、収入期間を設定する。収入期間は、自動入金日を含めその後七日間とする。この七日間という日数は、人それぞれの生活形態により変わるものであり、他の日数を指定してもよい。ただし自動引落される日にちは残高不足を防ぐ意味で、この期間に集中させることが多いため、このように特別に収入期間を設定する。
【0043】
次にステップS7へ進み、期間末日になりうる日か否かをひと月のすべての日付、つまり1日から31日までを繰り返し判断していく。この図示したステップS7以降では、ひと月のある一日についての判断方法を示している。ステップS7において、その日が収入期間に入っているか否かを判定手段6で判断する。もしその日が収入期間に入っていれば、ステップS8へ進み、収入期間に入っていなければ図7のステップS11へ進む。
【0044】
ステップS8で、もしその日が収入期間の末日であればステップS9へ進み、収入期間の末日でなければステップS10へ進む。ステップS9では、その日を期間末日として設定手段5で設定し電子金銭出納簿3に記帳し終了する。ステップS10では、その日は期間末日ではないと設定手段5で設定し電子金銭出納簿3に記帳し終了する。
【0045】
次に、図7のステップS11において、その日は月末期間か否かを判定手段6で判断する。その日が月末期間に入っていればステップS16へ進み、月末期間に入っていなければステップS12へ進む。
【0046】
ステップS16において、その日は月末期間の末日か否かを判定手段6で判断する。もしその日は月末期間の末日であればステップS18へ進み、その日を期間末日として設定手段5で設定し、電子金銭出納簿3に記帳して終了する。もしその日が月末期間の末日でないならばステップS17へ進み、その日は期間末日ではないとして設定手段5で設定し、電子金銭出納簿3に記帳し終了する。
【0047】
次にステップS12において、その日が収入日の前日、すなわち、自動入金日の前日であるか否かを判定手段6で判断する。そしてその結果、その日が自動入金日の前日であると判断した場合にはステップS18へ進みその日を期間末日と設定手段5で設定し、電子金銭出納簿3に記帳して終了する。もし自動入金日の前日ではないと判断した場合にはステップS13へ進む。
【0048】
ステップS13において、その日は月末期間開始日の前日であるか否かを判定手段6で判断する。その日が月末期間開始日の前日であると判断した場合にはステップS18へ進みその日を期間末日と設定手段5で設定し、電子金銭出納簿3に記帳して終了する。もし月末期間開始日の前日ではないと判断した場合にはステップS14へ進む。
【0049】
ステップS14において、その日に天引きや自動引落される計算上の予算額の合計である引落合計は、ひと月当たりの引落平均額以上であるか否かを判定手段6で判断する。その日の引落合計はひと月当たりの引落平均額以上であると判断した場合にはステップS18へ進みその日を期間末日と設定手段5で設定し、電子金銭出納簿3に記帳して終了する。もしその日の引落合計はひと月当たりの引落平均額以上ではないと判断した場合にはステップS15へ進みその日は期間末日としないことと設定手段5で設定し、電子金銭出納簿3に記帳して終了する。
【0050】
なお図6、図7では、ひと月のある一日について、その日が期間末日になりうるか否かを判定する方法を示したが、実際には図示しないステップS7からS18を繰り返すことにより、ひと月の1日から31日までの毎日毎日を期間末日になりうるか否かを判定して、ひと月の期間末日を設定する。なお、設定された期間末日は、その年度および次年度以降にも適用するが、途中において自動引落項目が追加された場合や、自動引落金額が増えた場合には、期間末日が適当か否かを再度確認し、期間末日を変更するようにしてもよい。
【0051】
以上でひと月の間に複数の期間末日が設定される。これら期間末日の間がそれぞれの期間であり、その期間の日数はそれぞれ異なる場合もあれば、同じである場合もある。このように設定手段5で設定された複数の期間末日は電子金銭出納簿3に記帳される。
【0052】
上記のように設定手段5で設定されたそれぞれの期間がどのようになるかを、収入日が異なる三つの場合について図8から図10に示す。
【0053】
図8は、図6、図7に示された期間末日設定の方法で、自動入金日、すなわち収入日が25日である場合を示す図である。期間末日は、5日、10日、16日、24日、31日と設定され、期間は第一期間から第五期間が設定され、第五期間は収入期間である。また引落合計金額の欄は、その日その日における引落金額の合計を示し、引落平均額の欄は、給与天引きと自動引落のすべての費目における計算上の予算額の合計を算出して引落合計とし、それらの各費目の引落件数の合計を引落件数合計とし、引落合計を引落件数で除算し、その額をひと月当たりの引落平均額として示している。自動入金日が25日であるこの場合において期間末日は、図6のフローチャートにおけるステップS8で判断された収入期間の末日の31日、図7のステップS12で判断された収入日の前日の24日、さらにステップS14で判断された引落合計金額が引落平均額以上の日である5日、10日、16日を選択している。なお、この場合月末期間と収入期間が重複しているが、ステップS7で収入期間内のそれぞれの日を期間末日とするか否かを判断しており、この場合において月末期間は存在しない。
【0054】
次に図9は、図6、図7に示された期間末日設定の方法で、収入日が16日である場合を示す図である。期間末日は、5日、10日、15日、22日、25日、31日と設定され、期間は第一期間から第六期間が設定され、第四期間は収入期間であり、第六期間が月末期間である。収入日が16日であるこの場合において期間末日は、図6のフローチャートにおけるステップS8で判断された収入期間末日の22日、図7のフローチャートにおけるステップS16で判断された月末期間末日である31日、ステップS12で判断された収入日の前日である15日、ステップS13で判断された月末期間開始日の前日である25日、さらにステップS14で判断された引落合計金額が引落平均額以上の日である5日、10日を選択している。
【0055】
次に図10は、図6、図7に示された期間末日設定の方法で、収入日が5日である場合を示す図である。期間末日は、4日、11日、16日、25日、31日と設定され、期間は第一期間から第五期間が設定され、第二期間は収入期間であり、第五期間が月末期間である。収入日が5日であるこの場合において期間末日は、図6のフローチャートにおけるステップS8で判断された収入期間末日である11日、図7のフローチャートにおけるステップS16で判断された月末期間末日である31日、ステップS12で判断された収入日の前日である4日、ステップS13で判断された月末期間開始日の前日である25日、さらにステップS14で判断された引落合計金額が引落平均額以上の日である16日を選択している。
【0056】
なお、上記においては入力手段1で得られた情報を作成手段2で電子金銭出納簿3に記帳し、その情報を元に算出手段4で得られた算出結果から判定手段6、設定手段5で複数の期間に設定する動作を説明したが、その方法によらず、入力手段1で直接好みの期間あるいはそれぞれの期間の末日を入力し、作成手段2で電子金銭出納簿3に記帳してもよい。さらに、決められた日数、たとえば5日ごとに期間末日になるように設定手段5で設定してもよい。
【0057】
さて、以上で図2の初期設定を示すフローチャートにおけるステップS5まで説明した。以下において、ステップS6の手動引落、ステップS7の手動入金時の初期設定について、図11、図12を参照しつつ説明する。なお、自動入金日である収入日は25日であるとして説明する。また、手動引落とは定期的に決められた金額が自動引落されるのではなく、たとえば金融機関のキャッシュカードで任意の金額を引き出したり、デビットカードで商品を買ったりした場合を意味し、手動入金とはその逆に、キャッシュカードで口座に任意の金額を入金する、予定外の金額がその口座に振り込まれる場合などを意味する。
【0058】
図11は、図2に示された初期設定における手順の手動引落項目設定の一実施例である。ここで図11に示した内容は、初期設定が終了した状態の一実施例を示している。決済日には設定手段5で設定された期間末日の日が記帳され、費目の欄には、それぞれの期間名である第一期間を示す期間1ないし第五期間を示す期間5が設定手段5により電子金銭出納簿3に手動引き出しとして、金融機関名とともに記帳される。予算の欄には特に設定する必要はないが、あらかじめ推定できている場合には、入力手段1で推定金額を入力し、作成手段2が電子金銭出納簿3に記帳する。たとえば、子どもにあげるおこずかい等は自動引落されるものではないため、推定される金額を当てはまる期間に対応する予算の欄に記帳しておく。
【0059】
図12は、図2に示された初期設定における手順の手動入金項目設定の一実施例である。ここで図12に示した内容は、初期設定が終了した状態の一実施例を示している。決済日には設定手段5で設定された期間末日の日が記帳され、費目の欄には、それぞれの期間名である第一期間を示す期間1ないし第五期間を示す期間5が設定手段5により電子金銭出納簿3に手動入金として、金融機関名とともに記帳される。予算の欄には特に設定する必要はないが、あらかじめ推定できている場合には、入力手段1で推定金額を入力し、作成手段2が電子金銭出納簿3に記帳する。
【0060】
以上で初期設定に必要な項目はすべて入力済みとなる。図1における入力手段1で入力された情報を元に作成手段2、算出手段4、設定手段5で電子金銭出納簿3に記帳してきたが、ここで、図2のステップS8にある初期設定のまとめとして、それらの情報を元にどのように金銭出納簿3が記帳されたかを図13、図14を参照しつつ説明する。
【0061】
図13、図14は、図2に示された初期設定における手順の初期設定終了後の電子金銭出納簿3を示す一実施例である。本来であればこの二つの図は電子金銭出納簿では一つの縦につながった表になるが、紙面の制約で二つに分けて説明する。
【0062】
まず図13において、入力手段1で入力した図2のフローチャートで示した内容に基づき、行C1のように、科目、決済日、費目、金融機関、予算、年、月のヘッダー部分を作成手段2が作成し電子金銭出納簿3に記帳する。この場合、年度は1999年、年度の開始月を4月と設定している。本来であれば、一年間の表が設定された年度数分できあがるが、ここでは1999年6月から2000年3月までの欄、さらに2000年4月以降の年度分については省略している。さらに、入力手段1で入力した情報に基づき、作成手段2は一行に一費目の割で順に下方へ記帳していく。後の利便性のために行C2、行C3、行C4のように合計欄、小計欄を挿入し、算出手段4で算出し、電子金銭出納簿3に記帳することもできる。なおこの実施例において行C4には天引き合計は含まれていない。
【0063】
1999年4月から図示しない2000年3月までの各費目に対する金額欄については、各費目の予算の金額と同額を作成手段2が電子金銭出納簿3に記帳する。ボーナス払いのように毎月支払うべきものでない費目については、あらかじめ初期設定の段階で支払い月を指定しておけば、指定された月の欄に予算の金額が記帳される。なお、複数のクレジットカードの支払額については、図示しないクレジットカード専用の同様な表を作成するが、本実施例ではその表から算出されたクレジットカード合計額を記帳している。さらに、次年度以降、ここでは2000年4月以降の年度分の各費目に対する金額欄についても同様に、各費目の予算の金額と同額を作成手段2が電子金銭出納簿3に記帳する。
【0064】
次に上記に引き続いた表をなす図14について説明する。ほとんどが上記と同じであるが、行番号をつけた行について特に説明する。
【0065】
今までの説明ではA銀行に着目した説明であったが、行C10、行C11、行C12などのように、ここでもう一つの金融機関であるB銀行に関する取引内容を示す。本発明の実施例では主に自動入金、自動引落をA銀行に集中させているため、B銀行での取引数を少なく設定している。したがって、B銀行との取引については上記のようにひと月を複数の期間に分けて管理する必要がないため、給与支払いの時に自動的に定額をB銀行に振り込ませる方法でB銀行の維持管理を行っている。図13の天引きの費目の中の「B銀行へ分割」という費目がそれに当たる。本来であればB銀行に口座を持つこと自体、管理上おかしいことではあるが、特に学校などは汎用性の低い地元の銀行などを指定し口座を持たねばならないため、このように管理する必要が出てくる。ここではB銀行の自動引落及び手動引き出しをまとめて表示させ、利便性のため行C13としてB銀行に関する引き出し合計を示している。本実施例では期間設定をA銀行に対してのみ行っているが、必要であれば上記のA銀行と同じ方法でB銀行などのように異なる金融機関に対しても設定することができる。
【0066】
さて、行C14から行C18には、算出手段4で算出されたA銀行の各期間ごとの支出合計を電子金銭出納簿3に記帳する。これは後に示す残高不足に対する警告が出た際に、どの期間にどれほどの支払いがなされる予定かをすぐに判断できる目安となる。なおここでは給与支払い時の天引き分は含まれていない。天引きに対する残高不足の警告は不要なためである。また、行C19の合計支払は、図13の行C2に示す天引き合計と、行C4に示すA銀行支払合計と、図14の行C13に示すB銀行支払合計をそれぞれ加算した結果として示している。
【0067】
次に行C20には参考用として給与の手取額を給料と示した額から天引き合計を減算することで示している。行C21、行C22はA銀行、B銀行それぞれの合計入金額を示し、それらを加算した値を行C23に合計収入として示している。行C24はその月における合計収入から合計支払を減算した値を示している。
【0068】
なお図13、図14において、ほとんどの数値は入力手段1で入力され作成手段2で電子金銭出納簿3に記帳されるが、図13の行C2、行C3、行C4、図14の行C13ないし行C19、行C20ないし行C24、行C27、行C29、行C30、行C32は、算出手段4で算出された結果を電子金銭出納簿3に記帳している。
【0069】
次に行C27から行C32について説明する。予算の列の行C27および行C30は前年度からの繰越金額を示している。また、1999年4月と1999年5月における行C27および行C30は、上記のように電子金銭出納簿3に記帳された各費目の推定金額を基に算出した計算上の銀行残高を示している。実際に電子金銭出納の使用を開始してからの通常使用状態において、各月末に金融機関の実際の残高を確認し、その金額を各月の行C28、行C31に入力手段1で入力し、作成手段2で電子金銭出納簿3に記帳すると、算出手段4で各月の行C27と行C28、行C30と行C31の差を算出し、行C29、行C32にその結果を記帳する。この算出された金額が0であればその月の対応する金融機関の収支記帳に誤りがないことがわかり、0以外の金額であれば記帳された各費目の金額の中に誤って記帳している金額があることがわかる。図14においては初期設定が終了した後のまだ通常使用状態に入っていないことを示しており、行C28および行C31には金額が記帳されていない。
【0070】
次に行C25、行C26において残高不足の警告の表示を行っているが、図15、図16にその警告方法を示す。
【0071】
図15は、残高不足の警告に用いる項目を示す図である。K1からK5は今月の各期間における支払の合計を示し、図14における1999年5月における行C14からC18に対応している。K6からK10は、今月の各期間における収入の合計を示し、図14では省略している。K11は、前月のA銀行の月末残高を示している。この月末残高は、図14における1999年4月の行C27に対応するA銀行残高であり、これは計算上の残高である。K12は図14における1999年5月における行C25に対応している。K12には期間末残高が不足している場合に警告が表示されるようになっている。
【0072】
その残高不足の警告を出す方法について、図16のフローチャートを使って説明する。
【0073】
まずステップS1で今月の最初の期間である第一期間末残高が不足しているか否かを確認する。不足していなければステップS2へ進み、不足していればステップS7へ進み警告を表示する。次にステップS2で第二期間末残高が不足しているか否かを確認する。不足していなければステップS3へ進み、不足していればステップS8へ進み警告を表示する。次にステップS3で第三期間末残高が不足しているか否かを確認する。不足していなければステップS4へ進み、不足していればステップS9へ進み警告を表示する。次にステップS4で第四期間末残高が不足しているか否かを確認する。不足していなければステップS5へ進み、不足していればステップS10へ進み警告を表示する。次にステップS5で第五期間末残高が不足しているか否かを確認する。不足していなければステップS6へ進み、その月の残高不足は発生しないこととなる。また不足していればステップS11へ進み警告を表示する。
【0074】
行C25、行C26は、図1における算出手段4で算出した結果を判定手段6で残高不足の警告を出すか出さないかを判定し設定手段5で電子金銭出納簿3に記帳する。電子金銭出納簿3に記帳された後、出力手段7の表示手段71で表示し、警告手段72で文字を赤字にするなどの警告を出す。なお、行C26についてはB銀行に対する警告欄であり、B銀行については本実施例では期間設定をしていない。したがって警告内容は今月の残高が次月の各費目の推定金額合計に対し不足していないか否かを示している。今月の残高が次月の各費目の推定合計額より多いことを示す「次月OK」と、今月の残高が次月の各費目の推定金額合計より少ないことを示す「不足」の2種類の警告となる。
【0075】
以上で初期設定が終了し、各期間、期間末日が設定され、残高不足の警告を出す設定が終了したが、次に図17、図18を使い初期設定終了後の実際に使用する際、つまり通常使用状態での実施例について説明する。
【0076】
図17は本発明の電子金銭出納簿作成装置の一実施例である。30はコンピュータ装置、31はモニターなどの表示装置、32はキーボードやテンキーなどの入力装置、33はマウス、34は外部との通信を行うための通信回線、35はコンピュータ装置のCPU、36はメモリー、37は外部との通信を行うためのインターフェース、38はプログラムやデータを格納するハードディスクである。そのハードディスク38には金銭出納簿作成プログラム381、期間末残高判定プログラム382、電子金銭出納簿383を格納している。また、図1に示さない収入明細作成手段、所得税算出手段、住民税算出手段、社会保険料算出手段からなる収入情報作成装置の機能を果たす各種帳簿作成プログラム384、電子金銭出納簿383が参照する各種帳簿385を格納している。
【0077】
次に図17の電子金銭出納簿作成装置を使い、どのように電子金銭出納簿を使用していくかについて図18を用いて説明する。図18は初期設定が終了し、電子金銭出納簿を通常使用するときにおける手順を示す図である。まず、ステップS1において電気料金やガス料金など、自動引落が設定された費目のお知らせが引落日の10日前から2週間前にそれらの会社から手元に到着する。そのお知らせには引落日と引落額が記載されている。
【0078】
次にステップS2において該当費目の該当年月に対応する金額を電子金銭出納簿383の内容を表示する表示装置31で確認し、ステップS3においてお知らせの金額と電子金銭出納簿上の該当金額とを比較し、金額が同じであればステップS4へ進み、マウス33を用い太字で記載されている金額を細字に変更する。なお、図13、図14における初期設定終了後の実施例では各月の各費目に対する金額は太字のイタリック体で示しているが、これは本明細書を作成する上において、太字のみでは判別しにくいため、このようにしており、実際には金額を確認済みの数値と初期設定に基づき推定した金額の数値とを判別できる文字であればよい。通常、コンピュータでは文字の表示方法を変える際、マウスを使って太字のボタンを押す、またはイタリック体のボタンを押すなどの一回の操作で文字あるいは数値の表示方法が変更でき文字や数値の判別がしやすいが、できるだけ少ない操作で文字または数値が区別できるようにするのが望ましい。
【0079】
引き続きステップS3において、金額が異なればステップS12へ進み、入力装置32を用い金額をお知らせされた正しい金額に変更し、マウス33で太字を細字に変更する。入力装置32はアルファベットが並ぶキーボードではなく数値のみのテンキーを利用することでより初心者に入力しやすいものとなっている。
【0080】
次にステップS5において、上記で確定した金額を次年度以降の同じ月、同じ費目の欄に太字で記帳する。たとえば電気代などは、毎月金額が異なり将来の金額を確定することは難しいが、同じような生活パターンを毎年繰り返すものとすれば、たとえば夏は冷房、冬は暖房などで月によって電気の消費量は季節要因と大いに関係がある。したがって、公共料金のように毎月の金額が決まっていない費目については、お知らせが来て今年の金額がわかった段階でその金額を次年度以降の金額として電子金銭出納簿383に記帳することで、将来の大まかな金額を推定することができ、将来の残高の過不足を知るには有効である。またこの動作は、金額を確定した段階でコンピュータが自動的に行えるように電子金銭出納簿作成プログラムにプログラムされてもよい。
【0081】
また、上記の公共料金の場合と同じように、手動引き出しやクレジットカード使用料なども毎月金額が異なることから、今年の金額が確定した段階でその金額を次年度以降の同じ月、同じ費目に推定金額として電子金銭出納簿383に記帳しておけば、ますます精度の高い将来の残高を推定することができる。
【0082】
次にステップS6へ進み、警告が出ているか否かを表示装置31で確認する。図14において行C25がその一例である。1999年5月のその欄が5日前不足と記帳されているが、これは1999年5月の第一期間内に残高不足が発生することを意味する。この欄には便宜上各期間末日の日を示すことでどの期間に残高不足になるかを示しており、31日前不足とある場合はその月の月末期間に残高不足が発生することを意味し、図示しない0と表示されれば残高不足はその月に発生しないことを意味する。図18のステップS7の判断で警告がない場合がその残高不足が発生していない場合で、ステップS13へ進み終了する。
【0083】
またステップS7で何らかの警告が発生していればステップS8へ進む。残高不足額がどのくらいか、あとどのくらい入金すれば残高不足が解消するかを求めるには、図14における手動入金の警告された期間以前の欄に仮りの金額を入力してみる。それが図18におけるステップS8である。次にステップS9、ステップS10へ進み警告が出ているか否かを再度確認し、警告が出ていなければステップS14へ進み仮に入力した金額が不足していることがわかり終了し、もし警告が出ていればステップS11へ進み、前よりも多い仮りの金額を入力しステップS9へ戻り、警告が出なくなった時点でステップS14へ進み終了する。
【0084】
具体的には図14において1999年5月は5日前不足と警告表示しているのでその期間以前、たとえば1999年4月の手動入金期間5の欄に上記警告が出なくなるまで金額を仮り入力してみる。なお仮に入力した金額は、一時的に利用しているだけなので、将来の残高不足や超過金額の確認が終了した後は消去しておく必要があることはいうまでもない。
【0085】
以上の例では1999年4月と5月の例を取ってみたが、この電子金銭出納簿383が将来数年先まで記載されていれば、どの時点で警告が発生するかもわかる仕組みとなる。また逆にどのくらいの間、残高がいくら超過しているかを知るためには手動引き出しの欄に架空の数字を記帳し、いつ残高不足の警告が出るかで判断できる。その超過額と日数により、すなわち、架空の数字の金額が残高不足の警告が出るまでの間、超過額になっていることを知ることができるので、効果的な資金運用を行うことができる。
【0086】
ここで別の図を用いて、将来のいつ残高不足になるか、また、将来いつまで残高が超過しているのかを図19から図25を用いてさらに詳しく説明する。なお、図13、図14は初期設定終了後の電子金銭出納簿の状態を示しているが、ここでは将来いつ残高不足になるか、将来いつまで残高が超過するのかに着目するため、科目、決済日、金融機関の項目は省略している。また費目については、一種類の支払い項目である支払い1と、一種類の収入項目である収入1を毎月同じ日、たとえば毎月10日に決済するものとした場合を示す。さらに、取り扱う金融機関は一つとし、その金融機関の将来の口座残高がどのように変化し、警告がどのように出るかについて示す。また、各図の最上行ともっとも左の列には、それぞれAないしO、1ないし24の英数字を記しているが、これは説明のために付したものであり、実際の電子金銭出納簿には記されなくともよい。また、紙面の都合上、6月ないし8月、12月ないし翌年2月の欄は省略している。
【0087】
図19は初期設定が終了し、予算の欄に予算額が記帳された電子金銭出納簿を示す図である。1999年度から2001年度の3年間の電子金銭出納簿を示し、各年度の始まりの月を4月としている。各年度ごとに4月から翌年3月までを一区切りとし、末尾にその年度の各費目の合計と、昨年度の各費目の実績合計と、その差額を電子金銭出納簿作成装置が算出し記帳しており、前年度と比較ができるようになっている。
【0088】
初期設定で予算額が記帳されると各年度の各月の、対応する費目の欄に予算額と同じ金額が太字、イタリック体で記帳されるようになっている。すなわち、3行D列に¥400と記帳すると、1999年4月から2000年3月の支払い1の欄に¥400と記帳され、他の年度においても同様に各年度ごとの予算額が各月に記帳される。また、予算額は初期設定のみならず電子金銭出納簿の通常使用状態においても変更できるようになっており、予算額を変更すればその年度のまだ金額が確定していない推定金額の数字が予算額と同じ額になる。また、6行D列、14行D列、22行D列は、前年度の繰越金額であり、6行、14行、22行の毎月のA銀行残高は電子金銭出納簿が算出した計算上の残高である。
【0089】
次に図20は、図19に対し1999年4月末日の現実の銀行残高を記帳した電子金銭出納簿を示す図である。1999年4月末日の現実の銀行残高は7行E列に記帳され、8行E列で1999年4月の計算上の残高と現実の残高の差をとり、それらが等しいことから0と示している。これは1999年4月の支払い1と収入1のすでに記帳済みの数字が正しいことを示し、電子金銭出納簿の使用者が太字、イタリック体で記帳された数字を細字に変更し、金額が確定したことをわかりやすく示している。
【0090】
次に図21は、図20に対し記帳した収支の金額に誤りがあった電子金銭出納簿を示している。1999年4月以降電子金銭出納簿の使用を続け、1999年10月の8行I列のように差額が0でない場合である。これは、その月の支払い1または収入1の金額が実際の金額と異なっている場合を示している。
【0091】
次に図22は、図21に対し1999年10月以降の支払額を修正した電子金銭出納簿を示している。上記で誤りがどこにあるのかを通帳などで調べた結果、支払い1の金額が当初推定していた予算額¥400と異なっていたことが判明し、3行I列の金額を¥400から正しい金額である¥600に修正、記帳し、8行I列の差額が0となる。このことから1999年10月の電子金銭出納簿に誤りがないことを確認し、それぞれの金額を確定するために電子金銭出納簿の使用者が太字、イタリック体の金額を細字に変更している。さらに、1999年11月から2000年3月までの支払い1の金額も当初推定していた予算額¥400ではなく、1999年10月以降¥600になることが判明したとして、同様に支払い1の金額を修正、記帳している。
【0092】
なお、この結果、図21における1999年9月までの金額が確定された電子金銭出納簿では、2002年3月まで警告の欄がOK、つまり残高不足は発生しないと表示していたが、図22で1999年10月以降の支払い1の金額を修正したことで、図示しない2002年1月にA銀行の残高が0となり、残高不足の警告が表示される。この場合、図示しない2002年2月の計算上の残高は¥−100となり、同じように残高不足の警告が表示され、図に示すように2002年3月においても残高が¥−200であり、残高不足の警告が表示されている。すなわちこのことは、1999年10月の記帳が終わった時点で2002年1月に残高不足が発生することを示している。また、どのくらいの残高不足が発生しているかは、それぞれ計算上の残高の欄である22行に示した0またはマイナスのついた金額となり、2002年3月においては¥200残高が不足していることを示す。
【0093】
次に図23は、図22に対しさらに他の年度の金額を再度見直した電子金銭出納簿を示している。1999年10月において支払い1の金額を修正したことをきっかけに、他の年度についても調べた結果、2000年度も同じように10月から金額変更の可能性があることを見つけたため、2000年10月以降の支払い1の金額を¥600から¥800に修正、記帳したことを示している。この場合、図示しない2001年2月に残高が0となり残高不足の警告が出され、それ以降の月にはすべて残高不足の警告が表示されている。2002年3月には¥1400の残高不足が発生することがわかる。
【0094】
また、超過金額についてみてみれば、たとえば2000年10月の計算上の残高は¥800であることから、1999年11月時点で1年間、この¥800を投資をはじめとする資金運用に回すことができることがわかる。ただし、その場合、2000年11月の支払い1の支払い日前に¥800を入金しておく必要がある。そうしないと残高不足が発生する。
【0095】
次に図24、図25を用いて、公共料金などのように毎月支払う金額が一定していない支払い2の場合を説明する。
【0096】
図24は、金額が毎月一定でない費目の初期設定が終了し、予算の欄に予算額が記帳された電子金銭出納簿を示している。初期設定で予算額が記帳されると各年度の各月の、対応する費目の欄に予算額と同じ金額が太字、イタリック体で記帳されるようになっている。すなわち、3行D列に¥400と記帳すると、1999年4月から2000年3月の支払い1の欄に¥400と記帳され、他の年度においても同様である。なお、3行D列の支払い2の予算額は、前年度の合計金額を12で割った値、つまり毎月の平均金額を記帳している。
【0097】
次に図25は、図24に対し次年度以降の同じ月の同じ費目欄に、今年度の確定済みの金額を推定金額として記帳している電子金銭出納簿を示している。3行の4月から10月までの金額を見てわかるように、毎月の確定した支払い2の金額は異なっている。このとき、金額が確定した段階でその金額と同じ金額を、次年度以降の同じ月の同じ費目欄に記帳している。公共料金などは季節要因が大きく、一度確定した金額を次年度以降にも推定金額として適用することで、将来の残高の精度を上げる役割を果たしている。
【0098】
以上で将来のいつ残高不足になるか、また、将来いつまで残高が超過しているのかを説明したが、次に図17の電子金銭出納簿383が参照する各種帳簿385について、図26を用いて説明する。図26は、図17に示された電子金銭出納簿が参照する各種帳簿を示している。家庭に設置されたコンピュータ400は、電子金銭出納簿401、収入明細帳402、社会保険料計算帳403、所得税、住民税計算帳404、固定資産税計算帳405、学校費用計算帳406、財産管理帳407、長期人生計画帳408を図示しないハードディスクに格納している。また、外部のコンピュータ500は、電子金銭出納簿383を所有する個人または企業、団体が持つ口座がある金融機関のコンピュータや、企業または団体などのコンピュータを示し、金融機関の口座の残高および取引内容や、給与明細などが通信回線501を通じ家庭内にあるコンピュータ400へデータ転送することで、電子金銭出納簿383への記帳を楽にするものである。
【0099】
電子金銭出納簿401は、収入明細帳402、固定資産税計算帳405、学校費用計算帳406を参照する。なお図26においての矢印の向きは、矢印の先の帳簿類が矢印の開始する帳簿類を参照する意味を示している。また矢印の向きが両方の場合は、両方の帳簿類を参照しあうことを意味している。
【0100】
まずはじめに電子金銭出納簿401が収入明細帳402を参照することについて説明する。収入明細帳402は、企業または団体からサラリーとして給与または賞与を受けたときに得たあらゆる収入と天引きされたあらゆる支出からなり、一般に給与明細として呼ばれているものを毎月表にまとめたものである。図27および図28は、図26で示された収入明細帳の一実施例を示す。この収入明細帳402は、毎月の給与または賞与を受けたときにその時々の明細を企業または団体から受け、その都度その明細に記載された数値をコンピュータ400に記帳することで表が完成するが、本発明はそれらの数値を前もって記帳しておき将来設計に役立たせる目的があるため、収入明細帳402もまた、社会保険料計算帳403、所得税、住民税計算帳404から数値を参照し、将来の給与明細を作成しておく。また、この収入明細帳402は、毎年1月から12月を一区切りとしている。これは、所得税や住民税を計算する元になる年収がその年の暦月である1月から12月までの数字を使うためである。電子金銭出納簿401を作成するための初期設定で、自分の都合に合わせ任意の月、たとえば4月を年度の始まりとし、翌年の3月を年度末にすることができるが、収入明細帳402はその初期設定にかかわらず暦月を基本とする。
【0101】
次に上記収入明細帳402が参照する社会保険料計算帳403、所得税、住民税計算帳404について説明する。
【0102】
図29は、図26に示された社会保険料計算帳の一実施例である。一般に企業または団体の給与は毎年4月に改訂され、その後一年を通して基本給やその他役付手当などの額に変更はない。そしてその年の5月から7月までの三ヶ月間の給与支給総額の平均値を図29の社会保険料計算帳の下限と上限のどこに当てはまるかを照らし合わせその標準月額を割り出す。その標準月額から社会保険料と呼ばれる健康保険代、厚生年金代、厚生年金基金代、図示しない介護保険代が、標準月額を使った所定の計算方法でそれぞれ決まり、その年の10月の給与から社会保険料が変わるのが一般的である。
【0103】
たとえば、図27において、5月の給与支給総額は551350円であり、以下6月、7月はそれぞれ617860円、551350円である。したがって5月から7月までの給与支給総額の平均値は573520円であり、これは図29の下限が545000円、上限が574999円に当てはまり、このときの標準月額は560000円となり、その行の社会保険料がその年の10月から適用されることとして、図27、図28の収入明細帳402の10月分以降のそれぞれの費目欄に記帳され翌年の9月まで適用される。本例のように前年度と標準月額が変わらない場合には、社会保険料の変更はない。このように毎年の給与のベースアップをあらかじめ推定しておけば、その社会保険制度が変わらない限り数年先の社会保険料においても同様に算出することが可能となる。したがって図26の収入明細帳402は、社会保険料計算帳403を参照し、将来にわたって収入明細帳402に社会保険料の数値を記帳することができる。
【0104】
次に所得税、住民税計算帳404について説明する。図30は、図26に示された所得税、住民税計算帳の年末調整額を算出するための一実施例であり、図31は、図26に示された所得税、住民税計算帳の住民税を計算するための一実施例である。
【0105】
所得税は、毎月の給与または賞与の額から所定の計算式で計算することができるが、年間を通すと多少の過不足が生じるため、毎年12月の給与支払い時に年末調整と呼ばれる調整方法で所得税の払いすぎや不足分を調整することになっている。従来この年末調整額が不明な場合が多く、将来計画を難しいものとしていた、あるいは、可処分所得、いわゆる手取額での金銭出納にならざるを得なかった。年末調整は、その年の1月から12月までの給与収入総額と、社会保険料、生命保険料、損害保険料、家族構成からなる扶養控除などの給与所得控除額、住宅取得特別控除額、すでに給与から天引きされた支払い済みの所得税額から計算される仕組みになっている。図26における収入明細帳402から上記の数値を所得税、住民税計算帳404に当てはめ、導き出された数値を収入明細帳402が参照し、年末調整分を含めた所得税額を収入明細帳402に記帳する。
【0106】
たとえば、図27、図28の収入明細帳402から推定年収が8864000円だとすれば、その数値を図30の年末調整額算出のための表に記帳し、年末調整の時に戻ってくる額として238578円を算出する。この数値を図27、図28の収入明細帳402の源泉所得税欄に記帳する。
【0107】
次に住民税であるが、所得税の計算と似た方法で、前の年の1月から12月までの給与収入総額と、社会保険料、生命保険料、損害保険料、家族構成からなる扶養控除などの給与所得控除額から計算される仕組みになっており、毎年6月にその後一年間の住民税額が適用される仕組みになっている。図26における収入明細帳402から上記の数値を所得税、住民税計算帳404に当てはめ、導き出された数値を収入明細帳402が参照し、それぞれの月に応じた住民税額を収入明細帳402に記帳する。
【0108】
たとえば、住民税は前年の年収を元に算出された住民税額が翌年の6月から1年間適用される仕組みになっていることから、収入明細帳402の図示しない前年、つまり1998年の年収9145500円を参照し、図31の住民税算出のための表の給与収入の欄に記帳する。この計算表から1999年の6月以降の住民税額が計算され、6月分として20900円、7月以降の税額として20100円を算出する。これらの数値を図27、図28に示す収入明細帳402の表の住民税欄に記帳する。
【0109】
このように、毎年の給与のベースアップや賞与額をあらかじめ推定しておけば、その所得税、住民税制度が変わらない限り数年先の税額を社会保険料同様に算出することが可能となる。また税制度が変わっても実施まで猶予期間が設定されるため対応が可能である。したがって図26の収入明細帳402は、社会保険料計算帳403、所得税、住民税計算帳404を参照し、将来にわたって収入明細帳402に社会保険料、所得税、住民税の数値を記帳することができ、その収入明細帳402を電子金銭出納帳401が参照すれば、将来にわたって収支を把握することが可能となる。
【0110】
また、もし外部のコンピュータ500が給与を支払う企業または団体のものとすれば、外部のコンピュータ500から通信回線501を介し給与明細のデータがコンピュータ400に送られ、収入明細帳402に一つ一つ記帳する手間が省ける。
【0111】
次に固定資産税計算帳405について説明する。自分の持ち家や土地を持っている場合、固定資産税が家屋、土地にかかり、所定の計算方法で固定資産税額を計算することができる。図32は、図26に示された固定資産額計算帳の一実施例である。図26における固定資産税計算帳405から導き出された数値を電子金銭出納簿401が参照し、それぞれの支払い月に応じた固定資産税額を電子金銭出納簿401に記帳する。図32の例では、1999年度の固定資産税の初回分は52200円と計算され、図13に示す電子金銭出納簿の初期設定終了後の例では、1999年4月の固定資産税額の欄に52200円と記帳している。
【0112】
次に学校費用計算帳406について説明する。子供が学校へ行っている場合、授業料をはじめ多くの費用が発生し、さらに運動会やウインターキャンプなどの旅行費用など、季節的な要因も多く費用がかさみ、家計を圧迫する要因にもなりうるためしっかりした管理が必要である。学校に入学前や新しく年度が始まる前に一年間の費用計画表も学校から渡されることが多く、その一年間の費用ばかりでなく、次年度以降の費用も推定することができる。なお、学校費用には、塾、スポーツ教室、音楽教室などの校外学習費も含んでいる。
【0113】
図33は、図26に示された学校費用計算帳の一実施例であり、太字、イタリック体で記載した数字が推定した将来の金額を示している。学校費用計算帳406から導き出された数値を電子金銭出納簿401が参照し、それぞれの支払い月に応じた学校費用を電子金銭出納簿401に記帳する。たとえば、図33から長男の1999年度の4月の支払いは、年間教材費17000円、年間行事費10000円、父母後援会費2000円、月間保育費27800円、給食費6300円、スクールバス代3300円、卒園対策費3200円の、合わせて69600円となり、図14に示す電子金銭出納簿の初期設定終了後の例では、1999年4月の幼稚園の欄に69600円と記帳している。
【0114】
また、もし外部のコンピュータ500が口座のある金融機関のコンピュータであるとすれば、自動引落することになっている、たとえば公共料金や学校からの費用明細などのお知らせを見て電子金銭出納簿401の使用者が入力するのではなく、金融機関が同じようなお知らせを受け取った段階でコンピュータ500に将来の引落予定として入力しておけば、金融機関のコンピュータ500から通信回線501を介してそれらの金額をあらかじめ知ることができ、電子金銭出納簿401に記帳することもできるので、使用者がお知らせを見ながら手で電子金銭出納簿401に入力することなく楽に記帳ができる。
【0115】
上記で電子金銭出納簿401が参照する各種帳簿について説明した。次に、電子金銭出納簿401をより発展させたものとしての応用例として、財産管理帳407、および長期人生計画帳408の説明をする。これらは電子金銭出納簿401を参照してより記帳しやすくしたものである。
【0116】
図34は、図26に示された財産管理帳の一実施例である。これは各月末におけるすべての財産をまとめたもので、預貯金のA銀行、B銀行の残高欄は電子金銭出納簿401の各月の残高を参照している。この財産管理帳407は、現在の大まかな自分の財産を把握することができ、特に電子金銭出納簿401を作っておけば、所持する金融機関の残高を毎月毎月記帳する必要がなく効率的である。さらに、図示しない株式などの各種投資計算帳を作っておけば、現在所持する投資物件の価値をこの財産管理帳407に反映させることができ、さらに確定申告における申告税額の算出や申告書類の作成を容易にすることができる。
【0117】
次に図35は、図26に示された長期人生計画帳の一実施例である。これは毎年毎年の家族構成員、両親の年齢、学年などが長期にわたって見ることができる表で、合わせてその年その年の収支実績および推定額を記帳している。これらの数字は電子金銭出納簿401の図示しない各費目の年額を参照している。将来にわたり、子供の学年の変化や子供の結婚など多額の資金を要する時期が大まかに把握することができ、財産管理帳407と合わせてみることで、将来の資金不足の準備も可能となる。なお、電子金銭出納簿401がさらに、図示しない1月から12月までを一区切りとした暦月に変換した出納簿を同時に持つことで、毎月の各科目ごとの合計やその年間合計が容易に計算でき、この長期人生計画408が参照するのが容易になる。
【0118】
次に今まで記した実施例を実施した場合、商品を買ったときのおつりについて説明しておく。商品を買うとほとんどの場合、1円単位の端数のついたおつりが返ってくることが多い。これらをその都度上記の実施例の中にある手動入金で金融機関の口座に入金していては、管理上非常に大変なものとなる。このようなお金は自由に使えるお金とするか、どこかの箱あるいは財布に入れておき、まとまった段階で手動入金するなどして手持ちのお金としては管理しないことが手間を省くことにつながる。同様に、個人の財布の中のお金についても本発明では管理しない。財布の中のお金は日々変化し、その金額を含めた日々の残高を管理または帳尻あわせを行うことは、人間的に至難の業であるためである。財布のお金がなくなった場合には手動引き出しを行うので、本発明で管理できる。
【0119】
最後に、本発明の電子金銭出納簿作成装置の応用例を説明する。図36は本発明の実施の形態に係る金銭出納管理システムの構成を示す図である。電子金銭出納簿作成装置620は、図1に示す構成であるとともに受信手段8を備える。その受信手段8に対し、外部のコンピュータ500の送信手段9から通信回線501を介しデータが送られる。受信手段8で受信したデータは、作成手段2で電子金銭出納簿3に記帳される。
【0120】
さらに具体的な説明を図37から図40を用いて説明する。なお以下の説明において、家庭内、および個人としているが、これは家庭内の代わりに企業内または団体内、個人の代わりに企業または団体としてもよい。また、図37から図40に示す矢印の向きは、矢印の元から矢印の先へデータが伝わることを示し、矢印の向きが両方を指す場合は、データが両者の方向へ行き来することを示す。
【0121】
図37は、電子金銭出納簿作成装置を家庭に設置し、個人が電子金銭出納簿を管理する形態を示す図である。この場合、第一の金融機関600、第二の金融機関700から個人の口座の中でこれから取引予定の、またはすでに取り引きされた費目、金額およびその日付が、通信回線610、710を介して家庭内にある電子金銭出納簿作成装置620へ送られる。また、同様に企業または団体800から個人の給与明細、所得税、住民税、社会保険料、固定資産税、学校費用などの費目、金額、日付が通信回線810を介して家庭内にある電子金銭出納簿作成装置620へ送られる。
【0122】
次に図38は、電子金銭出納簿作成装置および主となる電子金銭出納簿を金融機関に設置し、電子金銭出納簿作成装置および従となる電子金銭出納簿を家庭に設置し、個人の金銭出納を金融機関が管理する形態を示す図である。図37は金銭出納管理を個人が行うのに対し、取引口座のある金融機関がその個人に代わって金銭出納管理を行う形態である。
【0123】
第一の金融機関600は電子金銭出納簿作成装置601を設置し、主となる電子金銭出納簿602を所持する。通信回線610を介して家庭内の電子金銭出納簿作成装置620とデータのやりとりを行い、従となる電子金銭出納簿621の書き換えを行う。従となる電子金銭出納簿621を所持する個人は、主となる電子金銭出納簿602に対し、第一の金融機関600が知り得ぬ別の取引を行った場合、たとえば第二の金融機関700や企業または団体800との取引を行った場合、通信回線710、810を介して家庭内にある電子金銭出納簿作成装置620へ送られ、従となる電子金銭出納簿621を書き換え、そのデータを第一の金融機関600へ通信回線610を介して送り、主となる電子金銭出納簿602を更新する。
【0124】
第一の金融機関600で自動引落を行う場合には、前もって個人に対し支払先の企業からお知らせとして連絡がくるが、第一の金融機関600へも同じような連絡がいくため、第一の金融機関600がそのお知らせを受け取った時点で主となる電子金銭出納簿602をこれからの引落予定として更新すると同時に、従となる電子金銭出納簿621を持つ電子金銭出納簿作成装置620へ通信回線610を介して連絡するものとすれば、従となる電子金銭出納簿621は常に最新の状態にすることができる。また、将来の残高不足や残高超過がある場合には、第一の金融機関600にある電子金銭出納簿作成装置601から家庭内にある電子金銭出納簿作成装置620へ通信回線610を介し警告が伝えられる。
【0125】
次に図39は、電子金銭出納簿作成装置および主となる電子金銭出納簿を第三者に設置し、電子金銭出納簿作成装置および従となる電子金銭出納簿を家庭に設置し、個人の金銭出納を第三者が管理する形態を示す図である。図37、図38が金融機関と個人、あるいは企業または団体と個人のような個人と取引がある二者間の取引形態であったが、図39はその二者間に無関係な第三者の電子金銭出納を行う者がいる形態である。
【0126】
図38は主となる電子金銭出納簿を金融機関が所持していたが、図39では第三者630が電子金銭出納簿作成装置631を設置し、主となる電子金銭出納簿632を所持する。通信回線612を介して家庭内の電子金銭出納簿作成装置620とデータのやりとりを行い、従となる電子金銭出納簿621の書き換えを行う。第一の金融機関600、第二の金融機関700は、従となる電子金銭出納簿621を所持する個人の口座残高に変化の予定または実績があれば、その費目、金額、日付を第三者630の電子金銭出納簿作成装置631へ通信回線611、711を介して送る。また、同様に企業または団体800から個人の給与明細、所得税、住民税、社会保険料、固定資産税、学校費用などの費目、金額、日付が通信回線811を介して第三者にある電子金銭出納簿作成装置631へ送られ、主となる電子金銭出納簿632を更新する。
【0127】
第一の金融機関600、第二の金融機関700で自動引落を行う場合には、前もって個人に対し支払先の企業からお知らせとして連絡がくるが、第一の金融機関600、第二の金融機関700へも同じような連絡がいくため、第一の金融機関600、第二の金融機関700がそのお知らせを受け取った時点で通信回線611、711を介して第三者630の電子金銭出納簿作成装置631へそのデータを送り、主となる電子金銭出納簿632をこれからの引落予定として更新すると同時に、第三者630が従となる電子金銭出納簿621を持つ電子金銭出納簿作成装置620へ通信回線612を介して連絡するものとすれば、従となる電子金銭出納簿621は常に最新の状態にすることができる。また、企業または団体800は、通信回線811で第三者630へデータを送るのに代わり、家庭内の電子金銭出納簿作成装置620へ図示しない通信回線で送ってもよい。その場合、家庭内にある電子金銭出納簿作成装置620が通信回線612を介し第三者630にある電子金銭出納簿作成装置631へそれらのデータを送り、主となる電子金銭出納簿632の内容を書き換えておく。また、将来の残高不足や残高超過がある場合には、第三者630にある電子金銭出納簿作成装置631から家庭内にある電子金銭出納簿作成装置620へ通信回線612を介し警告が伝えられる。
【0128】
次に図40は、電子金銭出納簿作成装置を第三者に設置し、個人の金銭出納を第三者が管理する形態を示す図である。上記の図39の説明は家庭内に電子金銭出納簿作成装置を設置したが、図40では個人のすべての金銭出納管理を第三者が行う形態である。
【0129】
第一の金融機関600と通信回線611、第二の金融機関700と通信回線711、企業または団体800と通信回線811という具合に複数の金融機関や、複数の企業または団体と第三者630の電子金銭出納簿作成装置631が結ばれデータが送られ、電子金銭出納簿632が最新のデータに更新される。また、家庭内にあるコンピュータ900で第三者630が持つ電子金銭出納簿632の内容を見たり、もし電子金銭出納簿632が将来の残高不足の警告を発した場合には、通信回線612を介して家庭内のコンピュータ900へその警告が伝えられる。また、将来の残高に余裕がある場合にもその旨を同様の方法で伝えることができる。なお、ここでは家庭内コンピュータ900としたが、これはコンピュータ以外にも第三者から情報を受け取れる手段、たとえば電話、ファクシミリ、携帯電話、テレビ、テレビゲーム機、カーナビゲータ、ハンドヘルドコンピュータなどいずれでもよい。
【0130】
また図37から図40において、通信回線610、611、612、710、711、810、811はそれぞれ別の専用の回線である必要はなく、インターネットのように世界中に張り巡らせたネットワークに接続することで同様の目的を果たすことができる。
【0131】
【発明の効果】
上記の如く、ひと月を、それぞれの日数が一定または一定でない複数の期間に分けるよう設定し、それぞれの期間の末日における残高を算出する期間末残高を算出し、将来の期間末残高が0または負の数になれば警告を出すものとすれば、毎日残高を確認しなくても設定された期間末日だけ金銭出納を確認すればよく、さらに前もって将来の各期間における残高の過不足を知ることができるため、苦痛にならない金銭出納ができ、効率的な資金の運用、または資金の準備が可能となり、さらに、残高不足を引き起こしたことによる社会的信用失墜を防ぐことができる。
【0132】
また、ひと月のそれぞれの日が上記期間の末日になりうるか否かを判定し、その判定の結果に基づき、ひと月を複数の期間に分けるものとすれば、期間設定が誰にでもたやすくできるようになるため、多くの異なる自動引落日ごとに残高不足を気にする必要がなく、その設定された期間末日のみに注目するだけでよく、また、効率のよい将来のための金銭出納管理が可能となる。
【0133】
また、上記期間の末の日を、自動入金がある日の前日かつ、または自動入金がある日を含めその後七日目の日かつ、またはその月の末日かつ、またはあらかじめ決められた日を選択することにより、ひと月を複数の期間に分けるよう設定するものとすれば、さらに効果的な期間設定が可能となるため、たとえ毎日毎日自動引落が行われようと毎日残高を気にする必要はなく、設定された期間末日における過不足だけを確認すればよいため、金銭出納における効率の高い確認作業が達成できる。
【0134】
また、上記のあらかじめ決められた日として、給与天引きや自動引落される各費目の平均月額の総和を上記各費目の件数で除した引落平均額と、ひと月のそれぞれの日における上記天引きや上記自動引落される金額の合計である引落合計とを比較し、上記引落合計が上記引落平均額を上回る日を選択するものとすれば、天引きや自動引落における支払い金額が通常より多くなる日を特定することができるため、その日を期間末日の一つとすることで、ひと月の中で特に注意すべき日を知ることができ、さらに効率的な金銭出納管理が行える。
【0135】
また、算出された期間末残高と、新たに入力された現実の期間末残高を比較し、その差が0でない場合はその期間の入力金額に誤りがあったとして警告を出すものとすれば、たとえ各費目に対応する金額入力を間違えたとしても誰にでも早期にたやすく発見できるため、帳尻を強制的に合わせ込む必要がなく、精度の高い電子金銭出納簿を作成することができる。
【0136】
また、架空かつ、または意味のある金額をある月の支出としてかつ、または収入として仮入力することで、将来の期間末残高を算出するものとすれば、将来の残高不足のためにいくら必要か、または将来のいつまでの間どのくらいの金額の余裕ができるのかが判断できるため、効率的な資金運用、または資金の準備が可能となる。
【0137】
また、将来の各費目の推定金額と、額が確定した金額を区別して出力できるものとすれば、まだ未確認の金額であるか、すでに取引が確定した金額なのかが一目瞭然となるため、よりたやすい金銭出納が可能となる。
【0138】
また、初期設定が終了した後の通常使用状態では文字入力と日付入力を不要とするものとすれば、コンピュータに不慣れな初心者であっても金銭出納簿を楽に作成できるため、毎日の日付を気にする必要がない、精神的にも非常に余裕のある作業を行うことができる。
【0139】
また、1月から12月までの収入金額と天引き金額を一区切りとして収入明細帳を作成し、所得税を算出し、住民税を算出し、社会保険料を算出する収入情報を作成し、所得税額、住民税額、社会保険料、収入の総額またはそのいずれかの費目の金額を引用するものとすれば、給与の手取額だけによらない給与の総天引き額を把握した金銭出納管理を行うことが可能となるため、1年後、2年後、3年後などの遠い将来に対しても精度の高い金銭出納簿を作成することができ、給与の手取額がどのくらい変化するのかをその都度気にする必要はなく、複雑な社会制度に容易に対応することができ、税金や社会保険への意識も高まり、将来のための計画づくりに不可欠なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子金銭出納簿作成装置の構成を示す図である。
【図2】図1に示された電子金銭出納簿作成装置の初期設定における手順を示す図である。
【図3】図2に示された初期設定における手順の給与天引き項目設定の一実施例である。
【図4】図2に示された初期設定における手順の自動引落項目設定の一実施例である。
【図5】図2に示された初期設定における手順の自動入金項目設定の一実施例である。
【図6】図2に示された初期設定における手順の期間末日設定方法を示す図である。
【図7】図2に示された初期設定における手順の期間末日設定方法を示す図(図6の続き)である。
【図8】図6、図7に示された期間末日設定の方法で収入日が25日の場合を示す図である。
【図9】図6、図7に示された期間末日設定の方法で収入日が16日の場合を示す図である。
【図10】図6、図7に示された期間末日設定の方法で収入日が5日の場合を示す図である。
【図11】図2に示された初期設定における手順の手動引落項目設定の一実施例である。
【図12】図2に示された初期設定における手順の手動入金項目設定の一実施例である。
【図13】図2に示された初期設定における手順の初期設定終了後の電子金銭出納簿を示す一実施例である。
【図14】図2に示された初期設定における手順の初期設定終了後の電子金銭出納簿を示す一実施例(図13の続き)である。
【図15】残高不足の警告に用いる項目を示す図である。
【図16】残高不足の警告の方法を示す図である。
【図17】本発明の電子金銭出納簿作成装置の一実施例である。
【図18】初期設定が終了し電子金銭出納簿を通常使用する時における手順を示す図である。
【図19】初期設定が終了し予算の欄に予算額が記帳された電子金銭出納簿を示す図である。
【図20】図19に対し1999年4月末日の現実の銀行残高を記帳した電子金銭出納簿を示す図である。
【図21】図20に対し記帳した収支の金額に誤りがあった電子金銭出納簿を示す図である。
【図22】図21に対し1999年10月以降の支払額を修正した電子金銭出納簿を示す図である。
【図23】図22に対しさらに他の年度の金額を再度見直した電子金銭出納簿を示す図である。
【図24】金額が毎月一定でない費目の初期設定が終了し予算の欄に予算額が記帳された電子金銭出納簿を示す図である。
【図25】図24に対し次年度以降の同じ月の同じ費目欄に今年度の確定済みの金額を推定金額として記帳している電子金銭出納簿を示す図である。
【図26】図17に示された電子金銭出納簿が参照する各種帳簿を示す図である。
【図27】図26で示された収入明細帳の一実施例である。
【図28】図26で示された収入明細帳の一実施例(図27の続き)である。
【図29】図26で示された社会保険料計算帳の一実施例である。
【図30】図26に示された所得税、住民税計算帳の年末調整額算出のための一実施例である。
【図31】図26に示された所得税、住民税計算帳の住民税算出のための一実施例である。
【図32】図26に示された固定資産税計算帳の一実施例である。
【図33】図26に示された学校費用計算帳の一実施例である。
【図34】図26に示された財産管理帳の一実施例である。
【図35】図26に示された長期人生計画帳の一実施例である。
【図36】本発明の実施の形態に係る金銭出納管理システムの構成を示す図である。
【図37】電子金銭出納簿作成装置を家庭に設置し個人が電子金銭出納簿を管理する形態を示す図である。
【図38】電子金銭出納簿作成装置および主となる電子金銭出納簿を金融機関に設置し電子金銭出納簿作成装置および従となる電子金銭出納簿を家庭に設置し個人の金銭出納を金融機関が管理する形態を示す図である。
【図39】電子金銭出納簿作成装置および主となる電子金銭出納簿を第三者に設置し電子金銭出納簿作成装置および従となる電子金銭出納簿を家庭に設置し個人の金銭出納を第三者が管理する形態を示す図である。
【図40】電子金銭出納簿作成装置を第三者に設置し個人の金銭出納を第三者が管理する形態を示す図である。
【符号の説明】
1 入力手段
2 作成手段
3 電子金銭出納簿
4 算出手段
5 設定手段
6 判定手段
7 出力手段
8 受信手段
9 送信手段
30 コンピュータ装置
31 表示装置
32 入力装置
33 マウス
34 通信回線
35 CPU
36 メモリー
37 外部通信インターフェース
38 ハードディスク
71 表示手段
72 警告手段
381 電子金銭出納簿作成プログラム
382 期間末残高判定プログラム
383 電子金銭出納簿
384 各種帳簿作成プログラム
385 各種帳簿
400 コンピュータ
401 電子金銭出納簿
402 収入明細帳
403 社会保険料計算帳
404 所得税、住民税計算帳
405 固定資産税計算帳
406 学校費用計算帳
407 財産管理帳
408 長期人生計画帳
500 外部のコンピュータ
501 通信回線
600 第一の金融機関
601 第一の金融機関の電子金銭出納簿作成装置
602 第一の金融機関の電子金銭出納簿
610 第一の金融機関と家庭間の通信回線
611 第一の金融機関と第三者間の通信回線
612 第三者と家庭間の通信回線
620 家庭内の電子金銭出納簿作成装置
621 家庭内の電子金銭出納簿
630 第三者
631 第三者内の電子金銭出納簿作成装置
632 第三者内の電子金銭出納簿
700 第二の金融機関
710 第二の金融機関と家庭間の通信回線
711 第二の金融機関と第三者間の通信回線
800 企業または団体
810 企業または団体と家庭間の通信回線
811 企業または団体と第三者間の通信回線
900 家庭内のコンピュータ
Claims (2)
- ひと月を複数の期間に分けて管理するコンピュータを利用した電子金銭出納簿作成装置において、ひと月のそれぞれの日の引落合計額と、ひと月の引落平均額を比較し、前記引落合計額が前記引落平均額以上である日を判定する判定手段を備え、
前記判定結果に基づき、前記判定した日を期間末日と設定する設定手段であって、ひと月の最初の日から初めての期間末日までを第1の期間、第1の期間の次の日から次の期間末日までの期間を第2の期間、以後同様に、ひと月の末日に近い期間末日の次の日から末日までの期間を最後の期間と設定する設定手段と、
それぞれの前記期間の末日における残高を算出する期間末残高の算出手段と、
将来の前記期間末残高が0または負の数になれば警告を出す警告手段とを備えたことを特徴とする電子金銭出納簿作成装置。 - コンピュータに、ひと月のそれぞれの日の引落合計額と、ひと月の引落平均額を比較させ、前記引落合計額が前記引落平均額以上である日を判定させ、前記判定結果に基づき、前記判定した日を期間末日と設定させ、ひと月の最初の日から初めての期間末日までを第1の期間、第1の期間の次の日から次の期間末日までの期間を第2の期間、以後同様に、ひと月の末日に近い期間末日の次の日から末日までの期間を最後の期間と設定させ、それぞれの前記期間の末日における期間末残高を算出させ、将来の前記期間末残高が0または負の数になれば警告を出させることを特徴とする電子金銭出納簿作成プログラムを記録した記録媒体。
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