JP4285093B2 - 被加工物の加工経路作成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加工不要領域のある被加工物の加工を効率的に行うための加工経路作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、トリム用金型の表面をCAMシステムで加工する場合、トリムの前工程で用いるプレス型の形状データからその加工経路を作成している。トリム用金型の加工経路の作成方法としては、下記特許文献1に記載されているような方法が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−99121号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トリム用金型には穴の開いた部分が存在し、その穴の開いた部分は加工が不要であるため、従来のようにトリム用金型の形状データから加工経路を作成したのでは必ずしも効率的な加工を行うことはできない。
【0005】
トリム用金型の形状データから加工経路を作成すると、穴の開いた部分は加工が不要な領域(加工不要領域)であるため、その領域が除かれて加工経路が作成される。そのため、工具は加工不要領域を避けて加減速移動を繰り返しながら加工経路を移動することになり、加工時間が長くなる。
【0006】
トリム用金型の被加工面の面積に対して加工不要領域の面積が小さい場合には、工具が定速で移動する時間が長く、工具が加減速移動する時間的な割合は工具が定速で移動する時間に対して小さい。ところが、トリム用金型の被加工面の面積に対して加工不要領域の面積が大きくなると、工具が加減速移動する時間的な割合は工具が定速で移動する時間に対して大きくなる。
【0007】
したがって、効率的な加工を行うためには、加工不要領域の形状や面積、被加工面における加工不要領域の存在位置などの加工環境に応じて加工経路が作成されるべきである。
【0008】
本発明は、このような従来の問題を解消するために成されたものであり、加工領域に取り囲まれた加工不要領域を一部に備える被加工物の加工を効率的に行うことができる被加工物の加工経路作成方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる被加工物の加工経路作成方法は、加工領域に取り囲まれた加工不要領域を一部に備え被加工物の加工経路作成方法であって、まず、前記加工領域と前記加工不要領域を含めた前記被加工物の第1の加工経路と前記加工不要領域を除いた前記加工領域のみの前記被加工物の第2の加工経路とを作成し、次に、第1の加工経路上で前記工具が前記加工不要領域の通過に要する時間と前記第2の加工経路上で前記工具が前記加工不要領域と加工領域との境界部分の加減速移動に要する時間とを算出し、最後に、前記加工不要領域の通過に要する時間が前記加減速移動に要する時間よりも短いときには、前記第1の加工経路を前記被加工物の加工経路に設定する一方、前記加工不要領域の通過に要する時間が前記加減速移動に要する時間よりも長ければ、前記第2の加工経路を前記被加工物の加工経路に設定する。
【0010】
以上のように、加工不要領域を通過させてしまう場合と、加工不要領域を避けて折り返す場合と、いずれの場合が短い時間で済むのかを算出すれば、加工時間の短い加工経路が選択でき、加工領域に取り囲まれた加工不要領域を一部に持つ被加工物を効率的に加工できるようになる。
【0011】
【発明の効果】
本発明に係る被加工物の加工経路作成方法によれば、加工不要領域の通過に要する時間が加工不要領域と加工領域との境界部分の加減速移動に要する時間よりも短いときには、第1の加工経路を被加工物の加工経路に設定する一方、前記通過に要する時間が前記加減速移動に要する時間よりも長ければ、第2の加工経路を被加工物の加工経路に設定するようにしたので、加工時間が最短となる加工経路を選択することができ、効率的な加工が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる被加工物の加工経路作成方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態では、被加工物として図1に示すようなトリム用金型(下型)を例示して説明する。トリム用金型10は、前工程でプレス成形された図2に示すようなパネル12の製品部分とプレス成形上使用された部分とを図3のようにして切り離すために使用される金型である。トリム用金型10は、パネル12を切断できれば良いので、図4に示すようにパネル切断に必要な部位とパネル切断に不要な部位が存在し、パネル切断に不要な部位は金型の材料節減のため図1に示すように大きな穴14が開いている。
【0013】
図1に示すようなトリム用金型10のパネル載置面を加工する場合、そこには加工しなくても良い部分、すなわち加工不要領域が存在するので、その加工を行う場合には、図5(A)に示すように、トリム用金型10の加工不要領域を除いて、折り返し長手方向に工具20を移動させるか、(B)に示すように、工具20を加工不要領域も通過させながら移動させるか、さらには、(C)に示すように、トリム用金型10の加工不要領域を除いて、折り返し短手方向に工具20を移動させるか、など種々の加工パターンが考えられる。
【0014】
本発明では、一部に加工不要領域を備えたこのような被加工物の効率的な加工経路を自動的に作成できるようにしている。図6は、本発明にかかる方法を実施する加工経路作成装置の概略構成図である。
【0015】
この加工経路作成装置は、プレス型形状データ記憶部30、トリム用金型形状データ記憶部40、加工条件記憶部45、経路作成部50、ディスプレイ60を備えている。
【0016】
プレス型形状データ記憶部30には、トリムの前工程で用いるプレス型の形状データ、すなわち穴14の開いていないトリム用金型10の形状データが記憶されている。トリム用金型形状データ記憶部40には、トリム用金型10の形状データ、すなわち穴14の開いているトリム用金型10の形状データが記憶されている。加工条件記憶部45には、任意の工具を用いた場合の加工条件が記憶されている。経路作成部50は、プレス型形状データ記憶部30に記憶されているプレス型の形状データおよびトリム用金型形状データ記憶部40に記憶されているトリム用金型10の形状データ、並びに加工条件記憶部45に記憶されている加工条件に基づいて複数の加工経路を作成し、その加工経路の内最も加工時間の短い加工経路を自動的に設定する。ディスプレイ60は、経路作成部50によって作成された複数の加工経路、設定された加工経路を表示するものである。
【0017】
本発明にかかる方法は経路作成部50によって実施されるが、その実施の手順は図7に示すフローチャートに従って行われる。図7に示すフローチャートは、請求項1、請求項4〜7に記載した発明に対応するものであり、1つの加工不要領域を備えた被加工物に加工経路を設定する場合の手順を示している。
【0018】
まず、経路作成部50は、加工不要領域である穴14を含めたトリム用金型10の第1の加工経路と穴14を含めたトリム用金型10の第2の加工経路とを作成する(S1)。このステップでの詳細な処理は次のようにして行われる。
【0019】
まず、経路作成部50は、プレス型形状データ記憶部30から、トリムの前工程で用いるプレス型の形状データ(加工不要領域を含めた被加工物の形状データ)を取り出し、さらに、加工条件記憶部45から加工条件(使用工具、加工ピッチ、加減速移動条件など)を取り出す。そして、経路作成部50は、その形状データや加工ピッチに基づいて、トリム用金型10に対し図8(A)、(B)に示すような第1の加工経路Aを作成する。この第1の加工経路Aは、鋳物の存在しないトリム用金型10の穴14の部分も工具20を通過させる経路である。
【0020】
次に、経路作成部50は、トリム用金型形状データ記憶部40から、トリム用金型10の形状データ(加工不要領域を除いた被加工物の形状データ)を取り出す。そして、経路作成部50は、その形状データや加工ピッチに基づいて、トリム用金型10に対し図9(A)、(B)に示すような第2の加工経路Bを作成する。この第2の加工経路Bは、鋳物の存在しないトリム用金型10の穴14の部分には工具20を通過させない経路である。
【0021】
以上の処理では、経路作成部50は、トリム用金型10の長手方向を工具20の移動方向とする長手方向加工経路について、第1の加工経路と第2の加工経路とを作成しているが、経路作成部50は、さらに、長手方向加工経路を作成したときと同じデータを使用して、トリム用金型10の短手方向を工具20の移動方向とする短手方向加工経路(本実施の形態では長手方向加工経路と短手方向加工経路とが直交している)について、図10(A)、(B)に示すような第1の加工経路Cと第2の加工経路Dとを作成する。この第1の加工経路Cは、鋳物の存在しないトリム用金型10の穴14の部分も工具20を通過させる経路であり、第2の加工経路Dは、鋳物の存在しないトリム用金型10の穴14の部分には工具20を通過させない経路である。
【0022】
以上の処理では、長手方向加工経路について第1の加工経路Aと第2の加工経路Bが、短手方向加工経路について第1の加工経路Cと第2の加工経路Dが作成され、合計4つの加工経路が作成される。経路作成部50は、この4つの加工経路の中から加工時間が最短の加工経路を選択することになるが、その処理は、S2以降のステップで行われる。
【0023】
次に、経路作成部50は、作成された第1の加工経路A、C上で工具20がトリム用金型10の穴14の部分(加工不要領域)の通過に要する時間と作成された第2の加工経路上で工具20がトリム用金型10の穴14の部分(加工不要領域)と実際の加工が行われるその穴14以外の部分(加工領域)との境界部分(加減速移動領域)の加減速移動に要する時間とを算出する(S2)。このステップでの詳細な処理は次のようにして行われる。
【0024】
経路作成部50は、加工条件記憶部45から加減速移動条件を取り出し、その加減速移動条件に基づいて、第1の加工経路A、C上で工具20が加工不要領域を通過するために要する時間の合計と第2の加工経路上で工具20が加減速移動領域でロスする時間の合計とを算出する。なお、第1の加工経路A、C上で工具20が加工不要領域を通過するために要する時間は、加工不要領域を通過するときの工具の速度を、加工領域を加工するときに設定されている最高速度と同一の速度として算出する。
【0025】
たとえば、図8(B)に示す第1の加工経路Aにおける加工不要領域の通過時間の合計は、工具20の加工速度として設定されている最高速度で第1の加工経路Aにおける穴14の距離を割り、その穴14の部分における工具20の通過回数を掛ける(3回)ことによって得られる。また、図9(B)に示す第2の加工経路Bにおいて加減速移動領域Xでロスする時間の合計は、工具20が加減速移動領域Xの両側で加速、減速、移動、加速に要する時間と減速、移動、加速、減速に要する時間を合計することによって得られる。加減速移動領域Xで工具20が加速、減速、移動する際に要する時間は、図11(A)に示すような工具20の加減速移動特性から演算によって求めても良いし、あらかじめ加減速移動条件として加工条件記憶部45に記憶させておいても良い。
【0026】
経路作成部50は、第1の加工経路A、C(図8(B)、図10(A)参照)について加工不要領域の通過時間の合計をそれぞれ求め、さらに、第2の加工経路B、D(図9(B)、図10(B)参照)について加減速移動領域X、Yにおける加減速移動のロス時間の合計を求める。
【0027】
経路作成部50は、第1の加工経路Aの加工不要領域の通過時間の合計が第2の加工経路Bの加減速移動領域Xの加減速移動に要する時間の合計よりも短いか否かを判断する。また、第1の加工経路Cの加工不要領域の通過時間の合計が第2の加工経路Dの加減速移動領域Xの加減速移動に要する時間の合計よりも短いか否かも判断する(S3)。
【0028】
経路作成部50は、第1の加工経路Aの加工不要領域の通過時間の合計が第2の加工経路Bの加減速移動領域Xの加減速移動に要する時間の合計よりも短ければ(S3:YES)、工具20の加工経路として第1の加工経路を設定する(S4)。一方、第1の加工経路Aの加工不要領域の通過時間の合計が第2の加工経路Bの加減速移動領域Xの加減速移動に要する時間の合計よりも短くなければ(S3:NO)、工具20の加工経路として第2の加工経路を設定する(S5)。
【0029】
以上の処理によって、長手方向加工経路について第1の加工経路Aまたは第2の加工経路Bのいずれかが、短手方向加工経路について第1の加工経路Cまたは第2の加工経路Dのいずれかが設定されることになるが、この段階ではまだ2つの加工パターンが選択されている状態である。したがって、経路作成部50は、選択された2つの加工経路について加工シミュレーションを行い、最も加工時間の短い加工経路を最終的に選択する(S6)。
【0030】
図11(B)に示すように、加工不良領域16が加工領域17に対して小さい場合には、加工不要領域16を避け加減速移動領域Xで加減速を繰り返して加工するよりも、加工不要領域16が存在しないものとし加工不要領域16を通過させて加工した方が、図11(C)に示したように加工時間が短くなる。一方、図11(D)に示すように、加工不良領域16が加工領域17に対してかなり大きい場合には、加工不要領域16が存在しないものとし加工不要領域16を通過させて加工するよりも、加工不要領域16を避け加減速移動領域Xで加減速を繰り返して加工する方が、図11(E)に示したように加工時間が短くなる。
【0031】
図12に示すフローチャートは、請求項2、3に記載した発明に対応するものであり、複数の加工不要領域を備えた被加工物に加工経路を設定する場合の手順を示している。
【0032】
まず、経路作成部50は、プレス型形状データ記憶部30から、トリムの前工程で用いるプレス型の形状データ(加工不要領域を含めた被加工物の形状データ)を取り出し、さらに、加工条件記憶部45から加工条件(使用工具、加工ピッチ、加減速移動条件など)を取り出す。そして、経路作成部50は、その形状データや加工ピッチに基づいて、トリム用金型10に対し図13(A)に示すような第1の加工経路Aを作成する。この第1の加工経路Aは、鋳物の存在しないトリム用金型10の2つの穴14A、14Bの部分も工具20を通過させる経路である。したがって、第1の加工経路Aは1つの経路を有することになる。
【0033】
次に、経路作成部50は、トリム用金型形状データ記憶部40から、トリム用金型10の形状データ(加工不要領域を除いた被加工物の形状データ)を取り出す。そして、経路作成部50は、その形状データや加工ピッチに基づいて、トリム用金型10に対し図13(B)に示すような第2の加工経路Bを作成する。この第2の加工経路Bは、鋳物の存在しないトリム用金型10の穴14A、14Bの部分には工具20を通過させない経路である。したがって、第2の加工経路Bは3つの独立した経路を有することになる。
【0034】
以上の処理では、経路作成部50は、トリム用金型10の長手方向を工具20の移動方向とする長手方向加工経路について、第1の加工経路と第2の加工経路とを作成しているが、経路作成部50は、さらに、長手方向加工経路を作成したときと同じデータを使用して、トリム用金型10の短手方向を工具20の移動方向とする短手方向加工経路(本実施の形態では長手方向加工経路と短手方向加工経路とが直交している)について、図13(C)、(D)に示すような第1の加工経路Cと第2の加工経路Dとを作成する。この第1の加工経路Cは、鋳物の存在しないトリム用金型10の穴14A、14Bの部分も工具20を通過させる経路であり、第2の加工経路Dは、鋳物の存在しないトリム用金型10の穴14A、14Bの部分には工具20を通過させない経路である。
【0035】
以上の処理では、長手方向加工経路について第1の加工経路Aと第2の加工経路Bが、短手方向加工経路について第1の加工経路Cと第2の加工経路Dが作成され、合計4つの加工経路が作成される。経路作成部50は、この4つの加工経路の中から加工時間が最短の加工経路を選択することになるが、その処理は、S12以降のステップで行われる。
【0036】
次に、経路作成部50は、第2の加工経路上において、工具20が加工領域を加工するときに設定されている最高速度で加工領域間を移動できるか否かを判断する。つまり、図13(B)、(D)に示してある領域Z(穴14Aと14Bとの間に存在する加工領域)を加工する際に、工具20が最高速度で加工できる部分があるか否かを判断する(S12)。
【0037】
工具20が加工領域間を設定されている最高速度で移動できると判断されたときには(S12:YES)、図7のフローチャートのS2からS6のステップの処理を各加工不要領域に対して行う。すなわち、図7のS2のステップの処理と同様に、加工不要領域である穴14Aと穴14Bのそれぞれに対して、加工不要領域の通過に要する時間と加工不要領域と加工領域との境界部分の加減速移動に要する時間を算出する。つまり、穴14Aと穴14Bとの間が、工具20が最高速度で加工できるほどに離れている場合には、図7のS2のステップの処理を各穴に対して個別に行う。そして、図7のS3からS6と同様の処理が各穴に対して行われ、最終的に、各穴の通過に要する時間が加減速移動に要する時間よりも短いときには、その穴に対しては第1の加工経路が設定され、加減速移動に要する時間が各穴の通過に要する時間よりも短いときには、その穴に対しては第2の加工経路が設定される。
【0038】
以上までの処理で、それぞれの穴14A、14Bに対して、長手方向加工経路について第1の加工経路Aまたは第2の加工経路Bのいずれかが、短手方向加工経路について第1の加工経路Cまたは第2の加工経路Dのいずれかが設定されることになるが、この段階ではまだ2つの加工パターンが選択されている。したがって、経路作成部50は、選択された2つの加工経路について加工シミュレーションを行い、最も加工時間の短い加工経路を最終的に選択する(S13)。
【0039】
一方、工具20が加工領域間を設定されている最高速度で移動できないと判断されたときには(S12:NO)、それぞれの穴14A、14Bに対して、工具20を通過させる場合と通過させない場合の、複数の加工パターンを作成し、加工時間が最も短い加工パターンを加工経路として設定する。
【0040】
具体的には、工具20が加工領域間を設定されている最高速度で移動できないと判断されたときには、図14に示すように穴14Aと穴14Bとの間があまり離れていないので、まず、同図(A)に示すように2つの加工不要領域14A、14Bを工具20が通過しない加工経路、同図(B)に示すように2つの加工不要領域14A、14Bを工具20が通過するようにする加工経路、同図(C)に示すように工具20が加工不要領域14Aを通過するが加工不要領域14Bは通過しない加工経路、同図(D)に示すように工具20が加工不要領域14Aを通過しないが加工不要領域14Bは通過する加工経路の4つのパターンの加工経路を設定する。なお、以上では長手方向加工経路について4つのパターンを作成しているが、短手方向加工経路についても同様に4つのパターンを作成する。したがって、合計8つのパターンが作成されることになる。
【0041】
経路作成部50は、この8つのパターンのすべてについて加工時間を算出し、最も加工時間の短い加工パターンの加工経路を設定する(S14)。
【0042】
以上のように、トリム用金型10全体の加工時間に基づいて加工経路を設定すると、図15(A)に示すように、加工経路が真ん中を境に分断されてしまっており、この分断が原因で加工時間が長くなってしまっているような場合に、同図(B)に示すように、分断されている加工経路を統合し、全体として加工時間を短縮することができる。
【0043】
さらに、同図(C)に示すような経路で加工する場合よりも同図(D)に示すような経路で加工する方が、加工時間が短くなる場合には、同図(C)に示す加工経路に替えて同図(D)に示す加工経路を設定することができる。
【0044】
以上のように、本発明にかかる加工経路作成方法によれば、被加工物に1つまたは複数の加工不要領域が存在する場合でも、最適な加工経路を設定することができる。また、加工経路は、被加工物の長手方向と短手方向の両方に対して検討されるので、より適した加工経路を設定することができる。
【0045】
なお、本実施の形態では、被加工物としてトリム用金型を例示したが、これに限られるものではなく、本発明の技術的思想は、加工不要領域が存在する被加工物であればあらゆるものに対して適用できる.
【図面の簡単な説明】
【図1】トリム用金型の外観図である。
【図2】トリム用金型によって切断されるパネルの形状を示す図である。
【図3】トリム用金型によってパネルが切断された状態を示す図である。
【図4】トリム用金型の断面形状を示す図である。
【図5】トリム用金型の加工パターンの説明に供する図である。
【図6】本発明にかかる方法を実施する加工経路作成装置の概略構成図である。
【図7】1つの加工不要領域を備えた被加工物に対して本発明にかかる方法を適用する場合の手順を示すフローチャートである。
【図8】長手方向加工経路における第1の加工経路の説明に供する図である。
【図9】長手方向加工経路における第2の加工経路の説明に供する図である。
【図10】短手方向加工経路における第1の加工経路と第2の加工経路の説明に供する図である。
【図11】本発明にかかる方法で設定されるそれぞれの加工経路の相違を説明するための図である。
【図12】複数の加工不要領域を備えた被加工物に対して本発明にかかる方法を適用する場合の手順を示すフローチャートである。
【図13】短手方向加工経路における第1の加工経路と第2の加工経路の説明に供する図である。
【図14】本発明にかかる方法で設定されるそれぞれの加工経路の相違を説明するための図である。
【図15】本発明にかかる方法で設定されるそれぞれの加工経路の相違を説明するための図である。
【符号の説明】
10…トリム用金型、
12…パネル、
14…穴(加工不要領域)、
20…工具、
30…プレス型形状データ記憶部、
40…トリム用金型形状データ記憶部、
45…加工条件記憶部、
50…経路作成部、
60…ディスプレイ、
A、C…第1の加工経路、
B、D…第2の加工経路。

Claims (7)

  1. 加工領域に取り囲まれた加工不要領域を一部に備え被加工物の加工経路作成方法であって、
    前記加工領域と前記加工不要領域を含めた前記被加工物の第1の加工経路と前記加工不要領域を除いた前記加工領域のみの前記被加工物の第2の加工経路とを作成する加工経路作成段階と、
    第1の加工経路上で前記工具が前記加工不要領域の通過に要する時間と前記第2の加工経路上で前記工具が前記加工不要領域と加工領域との境界部分の加減速移動に要する時間とを算出する時間算出段階と、
    前記加工不要領域の通過に要する時間が前記加減速移動に要する時間よりも短いときには、前記第1の加工経路を前記被加工物の加工経路に設定する一方、前記加工不要領域の通過に要する時間が前記加減速移動に要する時間よりも長ければ、前記第2の加工経路を前記被加工物の加工経路に設定する加工経路設定段階と、
    を含むことを特徴とする被加工物の加工経路作成方法。
  2. 前記加工領域に取り囲まれた加工不要領域が複数存在する場合には、
    前記加工経路作成段階の後に、前記第2の加工経路上で前記工具が加工領域間を設定されている最高速度で移動できるか否かを判断する段階を備え、
    前記工具が加工領域間を設定されている最高速度で移動できると判断されたときには、前記時間算出段階の処理を各加工不要領域に対して個別に行い、前記加工不要領域の通過に要する時間が前記加減速移動に要する時間よりも短いときには、その加工不要領域に対して前記第1の加工経路を設定することを特徴とする請求項1記載の被加工物の加工経路作成方法。
  3. 前記工具が加工領域間を設定されている最高速度で移動できないと判断されたときには、前記複数の加工不要領域のそれぞれに対して工具を通過させる場合と通過させない場合の加工時間を算出し、最も加工時間の短い加工経路を設定することを特徴とする請求項2記載の被加工物の加工経路作成方法。
  4. 前記第1の加工経路と前記第2の加工経路とは、被加工物の長手方向を前記工具の移動方向とする長手方向加工経路と、前記長手方向とある角度で交差する短手方向を前記工具の移動方向とする短手方向加工経路の2種類の加工経路に対しそれぞれ作成することを特徴とする請求項1記載の被加工物の加工経路作成方法。
  5. 前記加工経路設定段階で設定された加工経路が複数ある場合には、最終的に最も加工時間の短い加工経路を選択する段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の被加工物の加工経路作成方法。
  6. 前記被加工物の加工経路として前記第1の加工経路が設定された場合、前記加工不要領域を通過するときの工具の速度は、前記加工領域を加工するときに設定されている最高速度と同一の速度であることを特徴とする請求項1記載の被加工物の加工経路作成方法。
  7. 前記第1の加工経路は、前記加工不要領域を含めた前記被加工物の形状データから作成し、前記第2の加工経路は、前記加工不要領域を除いた前記被加工物の形状データから作成することを特徴とする請求項1記載の被加工物の加工経路作成方法。
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