JP2000075913A - 切削工具の加工軌跡作成方法及び金型の切削加工方法 - Google Patents

切削工具の加工軌跡作成方法及び金型の切削加工方法

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JP2000075913A
JP2000075913A JP10241427A JP24142798A JP2000075913A JP 2000075913 A JP2000075913 A JP 2000075913A JP 10241427 A JP10241427 A JP 10241427A JP 24142798 A JP24142798 A JP 24142798A JP 2000075913 A JP2000075913 A JP 2000075913A
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machining
cutting
diameter
path
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Mikio Nakahiro
幹夫 中廣
Hiromoto Tatsuno
浩基 龍野
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Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切削加工における小径切削工具のピックフィ
ードを容易に設定することができ、切削完了部における
該切削工具と金属材料との干渉を確実に防止することが
できる簡便な切削工具の加工軌跡作成方法を提供する。 【解決手段】 第1〜第3切削工具4〜6を用いて金属
材料M1に切削加工(輪郭加工)を施す際に、第1切削
工具4の加工軌跡7を第2切削工具5のピックフィード
として利用して該第2切削工具5の移動経路20を作成
する。また、第2切削工具5の仮想的な加工軌跡8を第
3切削工具6のピックフィードとして利用して該第3切
削工具6の移動経路21を作成する。これにより、切削
完了部における第2、第3切削工具5、6と金属材料M1
との干渉を確実に防止することができるピックフィード
を容易に作成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切削工具の加工軌
跡作成方法及び金型の切削加工方法に関するものであっ
て、とくに輪郭加工あるいは3次元加工(走査線加工)
等の切削加工における切削工具の移動経路の簡便な作成
方法と、該方法を利用した金型の切削加工方法とに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、切削加工、例えばNC(数値制
御)切削加工においては、切削工具(カッター)が所定
の移動経路に沿って移動させられ、これにより金属材料
が切削されて上記移動経路に対応する所定の加工形状を
備えた金型が製作される。そして、かかる切削加工にお
いては、切削工具の径が大きいほど切削速度が高めら
れ、該切削加工が能率化される。しかしながら、切削工
具の径が大きいと、細かい加工形状を形成することはで
きない。
【0003】このため、切削加工においては、通常、加
工形状に応じて、径の異なる複数の切削工具を使用し、
最大径の切削工具で金属材料の全面を切削加工した後、
小径の切削工具で細かい加工形状部分のみを切削加工
し、複雑な加工形状の金型を迅速かつ能率的に製作する
ようにしている(例えば、特開平7−124812号公
報参照)。
【0004】このように複数の切削工具を用いた切削加
工(輪郭加工)の一例を図8及び図9に示す。図8及び
図9に示すように、この例では、金属材料M1に、平面
部1と第1凹部2と第2凹部3とからなる比較的複雑な
加工形状(型面)を形成するために、大径の第1切削工
具4と、中径の第2切削工具5と、小径の第3切削工具
6とが用いられている。そして、この切削加工において
は、まず第1切削工具4をその移動経路7に沿って移動
させて平面部1を形成するとともに、第1、第2凹部2、
3の一部を形成する。次に、第2切削工具5をその移動
経路8に沿って移動させて、第1、第2凹部2、3におけ
る第1切削工具4の削り残し部の一部を切削する。この
後、第3切削工具6をその移動経路9に沿って移動させ
て第1、第2凹部2、3における第2切削工具5の削り残
し部をさらに切削して第1、第2凹部2、3を完成させ
る。ここで、第1〜第3切削工具4〜6の各移動経路7
〜9は、それぞれ、金属材料M1の加工形状に応じて各
切削工具4〜6毎に個別に設定(算出)する必要があ
る。
【0005】この場合、第1切削工具4は金属材料M1
の全面にわたって切削を行うので、その移動経路7はす
べて金属材料M1の切削に関与する軌跡すなわち加工軌
跡となる。他方、第2、第3切削工具5、6は削り残し部
のみを切削し、したがって第2、第3切削工具5、6の各
移動経路8、9のうち、実際に金属材料M1の切削に関
与する加工軌跡は、これより大径の工具が削り残した削
り残し部のみに発生する。このため、第2、第3切削工
具5、6の加工軌跡はその移動経路内に散在(点在)す
ることになる。そして、削り残し部以外の部分で、第
2、第3切削工具5、6が金属材料M1と干渉(接触)す
ると、金属材料M1の加工形状が損なわれることにな
る。したがって、第2、第3切削工具5、6は、かかる削
り残し部以外の部分(以下、これを「切削完了部」とい
う)では、金属材料M1と干渉しないように移動させる
必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図8及び図
9に示す切削加工(輪郭加工)では、第2、第3切削工
具5、6の切削完了部における移動経路8、9は、それぞ
れ、金属材料M1の完成後における型面(加工形状面)
から、第2、第3切削工具5、6の半径に相当する距離だ
け離れたところに設定されている。つまり、金属材料M
1との干渉が生じない範囲内において金属材料M1に最
も接近した位置に設定されている。このようにすれば、
第2、第3切削工具5、6の切削完了部における移動経路
8、9を極めて容易に設定(算出)することができる。
【0007】しかしながら、第2、第3切削工具5、6の
切削完了部における移動経路8、9をこのように設定し
た場合、切削加工時に、切削完了部で第2、第3切削工
具5、6が何らかの事情で金属材料側に変位すると、金
属材料M1の切削完了部を切削してしまい、加工形状が
損なわれるといった問題が生じる。
【0008】そこで、例えば図10に示すように、従来
の切削加工においては、切削完了部では、第2、第3切
削工具5、6の移動経路10、11を金属材料M1から離
間した位置に設定するようにしている。つまり、移動経
路10、11は、金属材料M1の切削に関与する領域で
はその加工形状に応じて設定され(加工軌跡)、他方金
属材料M1の切削に関与しない領域では切削完了部と干
渉しないような位置に設定するようにしている。なお、
以下では、金属材料M1の切削に関与しない領域すなわ
ち切削完了部における第2、第3工具5、6の移動経路1
0、11を「ピックフィード」という。つまり、第2、第
3切削工具5、6の各移動経路10、11は、それぞれ加
工軌跡(切削移動経路)とピックフィード(非切削移動
経路)とからなる。
【0009】そして、かかる従来の切削加工において、
例えば輪郭加工では作業者の編集作業により干渉を確実
に回避することができるようなピックフィードを作成
(算出)しているが、かかる作業が非常に繁雑であると
いった問題がある。また、例えば図11に示すような3
次元加工(走査線加工)では、作業者がまず干渉が生じ
ない安全な高さ(安全Z値)を設定した上でその高さま
で工具を移動させて干渉を回避することができるように
ピックフィードを作成しているが、かかる作業が非常に
繁雑であるといった問題がある。なお、図11に示す3
次元加工(走査線加工)では、大径切削工具15と小径
切削工具16とを用いて、金属材料M2に切削加工を施
して、平面部12と第1、第2凹部13、14とからなる
加工形状を形成するようにしている。さらには、高さ方
向(Z方向)に切削工具を退避させることができない場
合(例えば、傾斜軸加工等)やプロファイル加工では、
作業者の編集作業がとくに繁雑となり、該作業に膨大な
時間が費やされるといった問題がある。
【0010】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたものであって、輪郭加工あるいは3次元加工
等の切削加工における小径切削工具のピックフィードを
容易に設定することができ、切削完了部における該切削
工具と加工材料(例えば、金属材料)との干渉を確実に
防止することができる簡便な切削工具の加工軌跡作成方
法、ひいては該加工軌跡作成方法を利用した金型の切削
加工方法を提供することを解決すべき課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の第1の態様にかかる切削工具の加
工軌跡作成方法は、(a)それぞれ所定の移動経路に沿
って移動させられる、径が異なる複数の切削工具を用い
て加工材料(例えば、金属材料)に切削加工を行う際の
切削工具の加工軌跡作成方法であって、(b)径が大き
い大径切削工具の加工軌跡を加工材料の加工形状に応じ
て作成して、該加工軌跡を該大径切削工具の移動経路と
し、(c)大径切削工具の削り残し部について、径が小
さい小径切削工具の加工軌跡を加工材料の加工形状に応
じて作成し、(d)小径切削工具の加工軌跡と、大径切
削工具の加工軌跡とを連結して、小径切削工具の移動経
路を作成するようにしたことを特徴とするものである。
ここで、大径切削工具の加工軌跡はピックフィードとし
て用いられている。
【0012】この切削工具の加工軌跡作成方法において
は、大径切削工具の加工軌跡が小径切削工具のピックフ
ィードとして用いられる。このため、切削加工における
小径切削工具のピックフィードを、従来のような繁雑な
作業ないしは計算を行うことなく、極めて容易に設定す
ることができ、切削完了部における該切削工具と加工材
料との干渉を確実に防止することができる。つまり、小
径切削工具のピックフィードの編集にほとんど人手がか
からなくなり(人手による作業工数がほぼゼロとな
る)、したがってピックフィードをほぼ自動的に作成す
ることができ、切削工具の加工軌跡の作成工数を大幅に
短縮することができる。
【0013】また、本発明の第2の態様にかかる切削工
具の加工軌跡作成方法は、(a)それぞれ所定の移動経
路に沿って移動させられる、径が異なる複数の切削工具
を用いて加工材料(例えば、金属材料)に切削加工を行
う際の切削工具の加工軌跡作成方法であって、(b)複
数の切削工具について、それぞれ、加工材料の全面に対
する加工軌跡を該加工材料の加工形状に応じて作成し、
(c)径が最大でない小径切削工具の加工軌跡を、該小
径切削工具より径が1段階だけ大きい大径切削工具の削
り残し部に対応する第1の部分的加工軌跡と、上記削り
残し部以外の部分に対応する第2の部分的加工軌跡とに
分割し、(d)第1の部分的加工軌跡と、大径切削工具
の加工軌跡とを連結して、小径切削工具の移動経路を作
成するようにしたことを特徴とするものである。ここ
で、大径切削工具の加工軌跡はピックフィードとして用
いられている。
【0014】この切削工具の加工軌跡作成方法において
は、ピックフィードを作成すべき小径切削工具の径より
1段階大きい径の大径切削工具の移動経路(加工軌跡)
が該小径切削工具のピックフィードとして用いられる。
このため、切削加工における小径切削工具のピックフィ
ードを、従来のような繁雑な作業ないしは計算を行うこ
となく、極めて容易に設定することができ、切削完了部
における該切削工具と加工材料との干渉を確実に防止す
ることができる。つまり、小径切削工具のピックフィー
ドの編集にほとんど人手がかからなくなり、したがって
ピックフィードをほぼ自動的に作成することができ、切
削工具の加工軌跡の作成工数を大幅に短縮することがで
きる。
【0015】上記切削工具の加工軌跡作成方法において
は、大径切削工具の加工軌跡に代えて、該加工軌跡上の
所定の複数の構成点を直線で結んでなる折れ線を用いて
(つまり、構成点を間引く)、小径切削工具の移動経路
を作成するのが好ましい。このようにすれば、構成点を
間引くことにより、移動経路(加工軌跡、ピックフィー
ド)のためのデータ量が少なくてすみ、移動経路を迅速
かつ効率的に作成することができる。
【0016】この場合、小径切削工具と加工材料との干
渉を確実に回避するために、折れ線と大径切削工具の加
工軌跡との間の偏寄(間隔ないしはトレランス)の最大
値が、大径切削工具の半径と小径切削工具の半径の差
(以下、これを「半径差」という)より小さくなるよう
に、各構成点を設定する必要がある。なお、偏寄(間隔
ないしはトレランス)の最大値を上記半径差にほぼ等し
くすれば(わずかに小さい)、構成点の数が最少とな
り、したがって移動経路のデータ量が最少となる。
【0017】本発明の第3の態様にかかる金型の切削加
工方法は、前記の切削工具の加工軌跡作成方法を用いて
切削工具の移動経路を設定し、該移動経路に沿って切削
工具を移動させ、金属材料に切削加工を施して金型を製
作するようにしたことを特徴とするものである。この金
型の切削加工方法によれば、金型を容易に切削加工ない
しは製造することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。なお、この実施の形態における切削加工
装置ないしは金属材料のハード構成は、図8又は図11
に示す従来の切削加工の場合と同様であり、切削工具の
移動経路の作成方法ないしは設定方法が従来と異なるだ
けである。すなわち、輪郭加工を行う切削加工装置に
は、大径の第1切削工具4と、該第1切削工具4よりも
小径の第2切削工具5と、該第2切削工具5よりもさら
に小径の第3切削工具6とが設けられ、これらの各切削
工具4〜6はそれぞれ個別の移動経路に沿って移動させ
られるようになっている。かくして、第1〜第3切削工
具4〜6により、金属材料M1には、平面部1と第1凹
部2と第2凹部3とからなる加工形状が形成されるよう
になっている。なお、本発明の実施の形態を示す図1〜
図7中において、図8〜図11に示す従来例の構成要素
と共通ないしは同一の構成要素には、図8〜図11の場
合と同一の番号が付されている。
【0019】以下、輪郭加工の場合を例にとって、本発
明にかかる切削工具の移動経路(加工軌跡、ピックフィ
ード)の作成方法(設定方法)を説明する。この切削工
具の移動経路の作成手法においては、およそ次のような
手順で移動経路が作成されるようになっている。すなわ
ち、図1に示すように、まず第1〜第3切削工具4〜6
について、それぞれ、金属材料M1の全面に切削加工を
行うものと仮定した場合における仮想的な加工軌跡7〜
9(図9に示す従来の移動経路7〜9と一致する)を該
加工材料M1の加工形状に応じて作成する。これらの仮
想的な加工軌跡7〜9はそれぞれ、基本的には、金属材
料M1の加工形状面から、各切削工具7〜9の半径に相
当する距離だけ離れた点の集合としてあらわされるの
で、該加工形状に応じて極めて容易に作成することがで
きる。
【0020】そして、径が最大である第1切削工具4に
ついては、その仮想的な加工軌跡7の全部をそのまま移
動経路とする。この場合、第1切削工具4は、金属材料
M1の全面を切削するので、この移動経路7はすべて加
工軌跡となる。ここで、第1切削工具4は、金属材料M
1の全面を切削するものの、加工形状の細かい部分、す
なわち第1、第2凹部2、3の一部は削り残し、この部分
は削り残し部となる。なお、平面部1は、第1切削工具
4のみによって切削が完了し、したがって切削完了部と
なる。
【0021】第2切削工具5については、まずその仮想
的な加工軌跡8を、該第2切削工具5より径が1段階だ
け大きい第1切削工具4の削り残し部に対応する第1の
部分的加工軌跡8’(図1中では、実線で示されてい
る)と、上記削り残し部以外の部分に対応する第2の部
分的加工軌跡(図1中では、破線で示されている)とに
分割する。次に、第2切削工具5の第1の部分的加工軌
跡8’と、第1切削工具4の仮想的な加工軌跡7とを連
結して、図2に示すように、該第2切削工具5の移動経
路20を作成する。
【0022】つまり、この第2切削工具5の移動経路2
0は、第1の部分的加工軌跡8’と、第1切削工具4の
仮想的な加工軌跡7と、これらの両軌跡8’、7を相互
に連結させる経路(以下、これを「連結経路」という)
とで構成される。ここで、第1の部分的加工軌跡8’
は、実際に金属材料M1を切削する加工軌跡となる。他
方、第1切削工具4の仮想的な加工軌跡7と連結経路と
は、それぞれ、金属材料M1を切削しないピックフィー
ドとなる。
【0023】第3切削工具6については、まずその仮想
的な加工軌跡9を、該第3切削工具6より径が1段階だ
け大きい第2切削工具5の削り残し部に対応する第1の
部分的加工軌跡9’(図1中では、実線で示されてい
る)と、上記削り残し部以外の部分に対応する第2の部
分的加工軌跡(図1中では、破線で示されている)とに
分割する。次に、第3切削工具6の第1の部分的加工軌
跡9’と、第2切削工具5の仮想的な加工軌跡8とを連
結して、図2に示すように、該第3切削工具6の移動経
路21を作成する。
【0024】つまり、この第3切削工具6の移動経路2
1は、第1の部分的加工軌跡9’と、第2切削工具5の
仮想的な加工軌跡8と、これらの両軌跡9’、8を相互
に連結させる連結経路とで構成される。ここで、第1の
部分的加工軌跡9’は、実際に金属材料M1を切削する
加工軌跡となる。他方、第2切削工具5の仮想的な加工
軌跡8と連結経路とは、それぞれ、金属材料M1を切削
しないピックフィードとなる。
【0025】かくして、この切削工具の移動経路の作成
方法によれば、第1切削工具4の仮想的な加工軌跡7が
第2切削工具5のピックフィードとして用いられ、第2
切削工具5の仮想的な加工軌跡8が第3切削工具6のピ
ックフィードとして用いられるので、第2、第3切削工
具5、6のピックフィードを、従来のような繁雑な作業
ないしは計算を行うことなく、極めて容易に設定するこ
とができ、切削完了部における切削工具と金属材料との
干渉を確実に防止することができる。つまり、第2、第
3切削工具5、6のピックフィードの編集にほとんど人
手がかからなくなり、したがってピックフィードをほぼ
自動的に作成することができる。
【0026】このように、第2、第3切削工具5、6のピ
ックフィードを、それぞれ、径が1段階大きい各切削工
具4、5の仮想的な加工軌跡7、8を利用して作成するこ
とにより、第2、第3切削工具5、6と金属材料M1の切
削完了部との干渉は確実に回避することができる。しか
しながら、この場合、ピックフィードのためのデータ量
がかなり多くなる。そこで、第1切削工具4又は第2切
削工具5の仮想的な加工軌跡7、8に代えて、該加工軌
跡7、8上の複数の構成点を直線で結んでなる折れ線を
用いて(トレランス近似により)移動経路を作成するこ
とにより、ピックフィードのためのデータ量を少なくす
るようにしている。つまり、構成点を間引くようにして
いる。
【0027】この場合、第2、第3切削工具5、6と金属
材料M1の切削完了部との干渉が生じないよう、それぞ
れ、折れ線と仮想的な加工軌跡7、8との間の最大トレ
ランス値(偏寄ないしは間隔の最大値)が、径が大きい
方の切削工具の半径と径が小さい方の切削工具の半径の
差すなわち、両切削工具の半径差より小さくなるよう
に、各構成点を設定する必要がある。
【0028】図3に、トレランス値を比較的小さい値に
設定して、第1切削工具4の仮想的な加工軌跡7上の所
定の構成点22を直線で結んで折れ線を作成し、この折
れ線を用いて作成した第2切削工具5の移動経路20の
一例を示す。図5に示すように、この場合、トレランス
値αは非常に小さく、したがって第2切削工具5の移動
経路20である折れ線は、第1切削工具4の仮想的な加
工軌跡7によく近似しているものの、構成点22の数は
比較的多くなり、これに伴ってデータ量が比較的多くな
る。
【0029】また、図4に、トレランス値を最大値(す
なわち、第1切削工具4と第2切削工具5の半径差)に
設定して、第1切削工具4の仮想的な加工軌跡7上の所
定の構成点22を直線で結んで折れ線を作成し、この折
れ線を用いて作成した第2切削工具5の移動経路20の
一例を示す。図6に示すように、この場合、トレランス
値βはかなり大きく、したがって第2切削工具5の移動
経路20である折れ線は、第1切削工具4の仮想的な加
工軌跡7とはかなり相違しているものの、構成点22の
数は非常に少なくなり(すなわち、最小値)、これに伴
ってデータ量も少なくなる。
【0030】なお、図7に、3次元加工(走査線加工)
において、前記と同様の手法で作成した小径切削工具1
6(図11参照)の移動経路(ピックフィード)の一例
を示す。3次元加工においても、輪郭加工の場合と同様
に、小径切削工具16のピックフィードを、従来のよう
な繁雑な作業ないしは計算を行うことなく、極めて容易
に設定することができ、切削完了部における該小径切削
工具16と金属材料M2との干渉を確実に防止すること
ができる。
【0031】かくして、輪郭加工あるいは3次元加工等
の切削加工において、前記の切削工具の移動経路作成方
法を用いて、切削工具4〜6、15、16の移動経路を設
定し、該移動経路に沿って切削工具4〜6、15、16を
移動させ、金属材料M1、M2に切削加工を施して金型
を製作することができる。この金型の切削加工方法によ
れば、該金型を容易に切削加工ないしは製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 金属材料に輪郭加工を施す際の、本発明にか
かる切削工具の移動経路の作成手順を示す図である。
【図2】 図1に示す手順で作成された切削工具の移動
経路(加工軌跡、ピックフィード)を示す図である。
【図3】 トレランス値が小さい場合における、第2切
削工具のピックフィードの作成手順を示す図である。
【図4】 トレランス値が最大の場合における、第2切
削工具のピックフィードの作成手順を示す図である。
【図5】 トレランス値が小さい場合における、第2切
削工具のピックフィード(折れ線)の形状を示す図であ
る。
【図6】 トレランス値が最大の場合における、第2切
削工具のピックフィード(折れ線)の形状を示す図であ
る。
【図7】 本発明にかかる3次元加工における、切削工
具の移動経路を示す図である。
【図8】 従来の輪郭加工における切削加工手順を示す
図である。
【図9】 従来の輪郭加工における切削加工手順を示す
図である。
【図10】 従来の輪郭加工におけるピックフィードの
設定手法を示す図である。
【図11】 従来の3次元加工における、切削工具の移
動経路を示す図である。
【符号の説明】
M1…金属材料、M2…金属材料、1…平面部、2…第
1凹部、3…第2凹部、4…第1切削工具、5…第2切
削工具、6…第3切削工具、7…移動経路(仮想的な加
工軌跡)、8…移動経路(仮想的な加工軌跡)、8’…
第1の部分的加工軌跡、9…移動経路(仮想的な加工軌
跡)、9’…第1の部分的加工軌跡、10…移動経路、
11…移動経路、12…平面部、13…第1凹部、14
…第2凹部、15…大径切削工具、16…小径切削工
具、20…移動経路、21…移動経路、22…構成点。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ所定の移動経路に沿って移動さ
    せられる、径が異なる複数の切削工具を用いて加工材料
    に切削加工を行う際の切削工具の加工軌跡作成方法であ
    って、 径が大きい大径切削工具の加工軌跡を加工材料の加工形
    状に応じて作成して、該加工軌跡を該大径切削工具の移
    動経路とし、 上記大径切削工具の削り残し部について、径が小さい小
    径切削工具の加工軌跡を加工材料の加工形状に応じて作
    成し、 上記小径切削工具の加工軌跡と、上記大径切削工具の加
    工軌跡とを連結して、上記小径切削工具の移動経路を作
    成するようにしたことを特徴とする切削工具の加工軌跡
    作成方法。
  2. 【請求項2】 それぞれ所定の移動経路に沿って移動さ
    せられる、径が異なる複数の切削工具を用いて加工材料
    に切削加工を行う際の切削工具の加工軌跡作成方法であ
    って、 上記複数の切削工具について、それぞれ、加工材料の全
    面に対する加工軌跡を該加工材料の加工形状に応じて作
    成し、 径が最大でない小径切削工具の加工軌跡を、該小径切削
    工具より径が1段階だけ大きい大径切削工具の削り残し
    部に対応する第1の部分的加工軌跡と、上記削り残し部
    以外の部分に対応する第2の部分的加工軌跡とに分割
    し、 上記第1の部分的加工軌跡と、上記大径切削工具の加工
    軌跡とを連結して、上記小径切削工具の移動経路を作成
    するようにしたことを特徴とする切削工具の加工軌跡作
    成方法。
  3. 【請求項3】 上記大径切削工具の加工軌跡に代えて、
    該加工軌跡上の複数の構成点を直線で結んでなる折れ線
    を用いて、上記小径切削工具の移動経路を作成するよう
    にしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の切削工
    具の加工軌跡作成方法。
  4. 【請求項4】 上記折れ線と上記大径切削工具の加工軌
    跡との間の最大偏寄が、上記大径切削工具の半径と上記
    小径切削工具の半径の差より小さくなるように、上記各
    構成点を設定するようにしたことを特徴とする請求項3
    に記載の切削工具の加工軌跡作成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つにかかる切
    削工具の加工軌跡作成方法を用いて切削工具の移動経路
    を設定し、 上記移動経路に沿って上記切削工具を移動させ、金属材
    料に切削加工を施して金型を製作するようにしたことを
    特徴とする金型の切削加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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