JP4284207B2 - 転造工具 - Google Patents

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Description

本発明は転造工具に関し、特に、転造歯の歯幅方向片側により多くの素材が塑性流動するようにして、より大径のつば部を転造することができる転造工具に関するものである。
一般に、建造物の基礎となるコンクリート型は、そのコンクリート型の形状に応じて合板等の面板を立設して型枠を形成した後、この型枠内にコンクリートを打設して形成される。型枠の形成には、いわゆる丸セパレータが使用される。
図6(a)は、従来の丸セパレータ110を示す模式図であり、図6(b)は、つば部111の部分拡大図である。丸セパレータ110は、図6(a)及び(b)に示すように、金属材料から略丸棒状体に構成され、その両端部には、つば部111及びおねじ部112がそれぞれ設けられている。つば部111は、図6(b)に示すように、丸セパレータ110の外周面から略フランジ状に突出して形成されている。
型枠の形成は、次のように行われる。まず、各面板113に穿設された貫通口に丸セパレータ110の両端を挿通し、図6(a)に示すように、丸セパレータ110を一対の面板113の対向面間に架橋する。次いで、丸セパレータ110の両端のおねじ部112にナットNを螺合して、各面板113をナットNとつば部111との間に挟持して固定する。これにより、一対の面板113が所定の対向面間隔を保持した状態で立設され、型枠が形成される。
ここで、つば部111のような突出部は、転造工具を使用した転造加工により形成される(特許文献1)。この転造加工に使用される従来の転造工具200について説明する。図7(a)〜(b)は、従来の転造工具200を転造方向に垂直な面で切断した断面図である。なお、図7の仮想線Mは、被転造素材の外周面を示している。
転造工具200は、軸心Oを有する丸ダイスとして構成されるものであり、食付き部における転造歯201(図7(a)及び(b))は、仕上げ部における転造歯201(図7(c))と同じ外形形状を有すると共に、その転造歯201の頂部高さは、転造方向始端側(図7(a))から終端側(図7(c))へ向かうに従って漸次高くなるように構成されている。
従って、一対の転造工具200(転造歯201)の対向面間に被転造素材を挟持し、それら一対の転造工具200を回転移動させることにより、被転造素材の外周面には、転造歯201が順次食い込まれると共に、この食い込みにより押し退けられた素材が被転造素材の軸方向へ塑性流動される。これにより、転造歯201の歯幅方向(図7左右方向)の両側から余肉が盛り上げられ、一方の余肉(図7左側に盛り上がる余肉)によって、つば部111が形成される。
特開平8−267165号公報(段落[0004〜0006]、図7〜図9など)
しかしながら、従来の転造工具200では、転造歯201を被転造素材の外周面へ食い込ませた場合に、その転造歯201の歯幅方向両側から余肉が盛り上げられるため、その分、素材の塑性流動量が両盛り上げ部に分散してしまい、つば部111の外径を十分に大径とすることができないという問題点があった。その結果、つば部111の強度を確保することが困難となり、型枠の形成時には、ナットNの締結力によって、つば部111が破損してしまうという問題点があった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、転造歯の歯幅方向片側により多くの素材が塑性流動するようにして、より大径のつば部を転造することができる転造工具を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の転造工具は、転造方向と略平行に延設される一条の転造歯を備え、その転造歯を被転造素材の外周面に食い込ませ、押し退けられた素材を塑性流動させつつ盛り上げることにより、前記被転造素材の外周面に略フランジ状のつば部を転造するものであって、転造方向の始端側から終端側へ向けて順に連続して設けられる食付き部および仕上げ部を備え、前記食付き部における転造歯は、研削砥石による山払い加工が施される前の外形形状が前記仕上げ部における転造歯同じ外形形状を有すると共に、その外形形状の頂部に研削砥石を用いたリード付き山払い加工が施され、前記仕上げ部における転造歯は、その転造歯の歯幅方向両側を構成する一側面および他側面と、それら一側面および他側面の上端を連結すると共に前記一側面から前記他側面へ向けて上昇傾斜する上端面とを備えると共に、前記他側面が前記上端面へ向けて上昇傾斜することで略台形状に構成され、前記食付き部における転造歯は、その転造歯の一側面から略平行に形成される水平山払い面部と、その水平山払い面部の端部から前記転造歯の他側面に向けて上昇傾斜して形成される傾斜山払い面部と、その傾斜山払い面部と前記転造歯の他側面との間に形成され前記被転造素材へ食い込む食い込み部とを備え、前記傾斜山払い面部は、転造方向に対して所定のリード角を有して形成されており、前記傾斜山払い面部の端部が前記他側面に接続される領域では、転造方向始端側から終端側へ向かうに従って、前記傾斜山払い面部と前記他側面との接続部が上昇されると共に前記一側面へ漸次近接されつつ、前記傾斜山払い面部が前記一側面へ漸次近接されることで、前記食い込み部の歯幅が漸次拡幅し、前記傾斜山払い面部の端部が前記上端面に接続される領域では、転造方向始端側から終端側へ向かうに従って、前記傾斜山払い面部と前記上端面との接続部が下降されると共に前記一側面へ漸次近接されつつ、前記傾斜山払い面部が前記一側面へ漸次近接されることで、前記食い込み部の歯幅が漸次拡幅するように構成されている。
請求項2記載の転造工具は、請求項1記載の転造工具において、前記水平山払い面部は、前記被転造素材につば部を転造する場合に、その被転造素材の外周面に当接可能な高さに形成されている。
請求項3記載の転造工具は、請求項1又は2に記載の転造工具において、前記傾斜山払い面部が前記被転造素材への食い込み方向に対して傾斜する傾斜角は、略30°以上、かつ、略60°以下の範囲とされている。
請求項1記載の転造工具によれば、傾斜山払い面部が転造方向に対して所定のリード角を有して形成されているので、転造方向始端側から終端側へ向かうに従って、その傾斜山払い面部を転造歯の歯幅方向一側面へ漸次近接させつつ、食い込み部の歯幅を漸次拡幅させることができる。即ち、被転造素材につば部を転造する場合には、傾斜山払い面部の近接移動に伴って、素材を歯幅方向一側面へ向かう方向にのみより多く塑性流動させることができる。よって、従来の転造工具のように、素材の塑性流動量が歯幅方向両側に分散することを抑制して、歯幅方向の片側のみから余肉をより多く盛り上げることができるので、その分、被転造素材により大径のつば部を転造することができるという効果がある。その結果、つば部の大径化により、その強度を確保して、かかるつば部が型枠の形成時に破損等することを抑制することができるという効果がある。
請求項2記載の転造工具によれば、請求項1記載の転造工具の奏する効果に加え、水平山払い面部は、被転造素材につば部を転造する場合に、その被転造素材の外周面に当接可能な高さに形成されている。よって、被転造素材に食い込み部が食い込んで、素材が押し退けられた場合には、被転造素材の外周面に当接した水平山払い面部が素材の塑性流動を案内して、転造歯の歯幅方向一側面に余肉を確実に盛り上げることができるので、その分、より大径のつば部を盛り上げることができるという効果がある。
請求項3記載の転造工具によれば、請求項1又は2に記載の転造工具の奏する効果に加え、傾斜山払い面部が被転造素材の食い込み方向に対して傾斜する傾斜角は、略30°以上とされているので、素材を転造歯の歯幅方向一側面へ向けてスムーズに塑性流動させることができるという効果がある。即ち、この傾斜角が略30°より小さくなると、傾斜山払い面部が素材の塑性流動方向に対して急角度で立ち上がりすぎるため、素材を転造歯の歯幅方向一側面へ向けてスムーズに押し退けることができなくなり、素材表面が剥離するなどの不具合が生じ易くなる。
一方、上記傾斜角は、略60°以下とされているので、転造歯の歯幅方向一側面へ向けて塑性流動させるための押圧力を素材へ適切に作用させることができるという効果がある。即ち、この傾斜角が略60°よりも大きくなると、傾斜山払い面部が素材の塑性流動方向に対して傾斜し過ぎとなるため、転造歯の歯幅方向一側面へ向けて塑性流動するための押圧力を素材へ適切に作用させることができなくなり、従来の転造工具と同様に、転造歯の両側から余肉が盛り上がってしまうという不具合が生じる。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例における転造工具1の正面図である。なお、図1では、後述する被転造素材10への転造を行う一対の転造工具1のうち、転造盤(図示せず)に固定される一方の転造工具1のみを図示しており、かかる一方の転造工具1に対して逆回転される他方の転造工具1の図示を省略している。
転造工具1は、円柱状の軸状素材(被転造素材10)の外周面につば部11を転造する為の工具である。従来の転造工具では、転造歯201の両側から余肉が盛り上げられていたため、つば部111の外径を大径とすることが困難であったが(図6及び図7参照)、本実施例の転造工具1では、転造歯2の片側のみから余肉が盛り上がるように構成されているので、より大径のつば部11を転造することができる(図4参照)。
転造工具1は、転造に適した合金工具鋼や高速度工具鋼等の金属材料(本実施例では、JIS−SKD11)から所定の板厚(図1紙面垂直方向厚さ)を有する略円盤状に形成されており、その外周側には、被転造素材10の外周面につば部11を転造するための転造歯2が設けられている。
この転造工具1には、転造方向の始端側から終端側へ向けて(図1時計回り)、食付き部3、仕上げ部4及び逃げ部5が順に連続して設けられている。食付き部3は、転造歯2を被転造素材10の外周面に食い付かせる為の部位であり、この食付き部3における転造歯2は、後述する仕上げ部4における転造歯2と同心状に形成されている。
但し、この食付き部3における転造歯2には、後述するように、リード付き山払いが施されており、食付き部3における転造歯2は、転造方向始端から終端へ向かうに従って、図1に示すように、軸心Oからの高さが漸次高くなると共に、その歯幅も漸次拡幅するように構成されている。なお、この食付き部3における転造歯2の詳細構成については、後述する。
仕上げ部4は、食付き部3により被転造素材10の外周面に盛り上げられた余肉を仕上げて、つば部11を成形する為の部位である。この仕上げ部4の終端には、逃げ部5が設けられている。逃げ部5は、仕上げ部4により仕上げられた被転造素材10を排出する為の部位であり、所定の落ち量を有して形成されている。
被転造素材10は、一対の転造工具1(転造歯2)の対向面間に挟持され、それら一対の転造工具1が互いに逆方向へ回転駆動されることにより、食付き部3、仕上げ部4及び逃げ部5を順に転動する。その結果、被転造素材10の外周面には、転造歯2が順次食い込まれ、その食い込みにより押し退けられた素材が塑性流動して、転造歯2の歯幅方向(図1紙面垂直方向幅)の片側から余肉として盛り上げられ、その余肉によって、つば部11が形成される(図4及び図5参照)。
次に、図2及び図3を参照して、食付き部3における転造歯2について説明する。図2(a)から(d)は、それぞれ図1のIIa−IIa線からIId−IId線における食付き部3の部分的な断面図であり、転造方向に垂直な仮想平面で食付き部3を切断した図である。
なお、図2では、研削砥石Gによる山払い加工が施される前の転造歯2の外形形状が破線を用いて図示されている。また、図2(a)は、食付き部3の転造方向始端位置であり、図2(d)は、食付き部3における転造方向終端位置であって、仕上げ部4との境界位置である。
図3は、転造工具1の外周面(転造歯2の上端面)を平面に展開して示した展開図であり、理解の容易のため、傾斜山払い面部7に斜線を付して図示している。なお、図3に示す展開図において、「A」線から「D」線の各位置は、図1のIIa−IIa線から図1のIId−IId線の各位置にそれぞれ対応する。よって、図2(a)から(d)は、図3の「A」線から「D」線における食付き部3の断面図にそれぞれ対応する。
ここで、仕上げ部4における転造歯2は、図2(d)及び図3に示すように、その歯幅方向(図2左右方向)の両側を構成する一側面2a及び多側面2cと、それら各側面2a,2cの上端を連結すると共に一側面2aから多側面2cへ向けて上昇傾斜する上端面2bとを備え、これら各面2a〜2cによって、略台形状に構成されている。
一方、食付き部3における転造歯2は、上記の仕上げ部4における転造歯2に対し、同じ外形形状を有し、且つ、軸心Oからの高さも同じに構成され、更に、図2及び図3に示すように、研削砥石Gを用いたリード付き山払い加工がその頂部に施されている。なお、このリード付き山払い加工におけるリード角αは、本実施例では、α=0°48’とされている。
このリード付き山払い加工により、食付き部3における転造歯2には、図2及び図3に示すように、一側面2aから歯幅方向(図2左右方向)と略平行に延設される水平山払い面部6と、その水平山払い面部2aの端部(図2右端)から他側面2cに向けて上昇傾斜される傾斜山払い面部7とが形成されている。そして、この傾斜山払い面部7と多側面2cとの間には、食い込み部8が形成されている。
また、食付き部3における転造歯2は、転造方向始端側(図2(a)、図3左側)から終端側(図2(d)、図3右側)へ向かうに従って、軸心Oから最頂部までの高さが漸次高くされ、また、傾斜山払い面部7が一側面2a(図2左側、図3上側)へ向けてリード角αで漸次近接されることにより、食い込み部8の歯幅(図2左右方向幅、図3上下方向幅)が漸次拡幅される。
次に、図4及び図5を参照して、転造工具1により被転造素材10の外周面につば部11が形成される過程を説明する。図4は、転造歯2と被転造素材10との部分断面図であり、被転造素材10が転造工具1の食付き部3から仕上げ部4を順次転動していく様子を示している。また、図5は、本発明の転造工具1により転造されたつば部11の部分拡大図である。
転造工具1により被転造素材10につば部11を転造するに際しては、まず、一対の転造工具1(転造歯2)の対向面間に被転造素材10を挟持する。この場合、被転造素材10の外周面には、図4(a)に示すように、転造歯2の上端面、即ち、水平山払い面部6が当接される。
次いで、それら一対の転造工具1を互いに逆方向へ回転駆動する。これにより、被転造素材10が食付き部3上を仕上げ部4及び逃げ部5へ向けて転動移動する。この場合、被転造素材10の外周面には、図4(b)に示すように、食い込み部8が徐々に食い込まれ、この食い込みにより押し退けられた素材は、軸方向(図4(b)左右方向)へ塑性流動し、転造歯2の一側面2aおよび他側面2bの両側から余肉として盛り上げられる。
被転造素材10が食付き部3上を仕上げ部4へ向けて更に転動移動すると、図4(c)から図4(f)に示すように、被転造素材10に食い込まれた食い込み部8の歯幅(図4左右方向幅)が漸次拡幅され、これにより、押し退けられた素材が転造歯2の一側面2a側に余肉として盛り上げられ、つば部11が形成される(図5参照)。
この場合、傾斜山払い面部7は、上述したように、リード角αを有しているので(図3参照)、食い込み部8の歯幅の拡幅は、上被転造素材10に対して、他側面2c位置は固定しつつ、傾斜山払い面部7のみを一側面2a方向(図4左方)へ向けて移動させることにより行われる。
そのため、転造歯2は、図4(c)から図4(f)に示すように、傾斜山払い面部7の移動(即ち、食い込み部8の歯幅の拡幅)によって、被転造素材10の素材を転造歯2の一側面2a方向(図4左方)へのみ押し出す一方で、他側面2c方向(図4右方)へはほとんど流動させない。よって、図4(a)から(f)に示すように、転造歯2の一側面2a側のみにより大量の余肉を盛り上げることができる。
即ち、従来の転造工具では、転造歯の歯幅方向両側から余肉を盛り上げていたため、その分、素材の塑性流動量が分散してしまい、大径のつば部の転造が困難であったが(図6(b)参照)、本発明の転造工具1によれば、素材の塑性流動を転造歯2の一側面2a側のみに集中させ、より大量の余肉を盛り上げることができるので、その分、より大径のつば部11を転造することができる(図5参照)。その結果、つば部11の強度の向上を図り、型枠の形成時にナットNの締結力によって、つば部11が破損等することを抑制することができる。
ここで、傾斜山払い面部7が被転造素材10への食い込み方向(図4上下方向)に対して傾斜する傾斜角β(図2参照)は、略30°以上、かつ、略60°以下の範囲内に設定することが好ましく、本実施例では、かかる傾斜角βが略45°とされている。
なお、傾斜角βを略30°よりも小さくしたのでは、傾斜山払い面部7が素材の塑性流動方向(図4左右方向)に対して急角度で立ち上がり過ぎるため、素材をスムーズに塑性流動させることができなくなり、素材表面の剥離が生じやすくなる。これに対し、傾斜角βを略30°以上とすることにより、素材をスムーズに塑性流動させて、剥離による歩留まりの悪化を抑制すると共に、転造に要する加工力を小さくすることができる。
また、傾斜角βが略60°よりも大きくしたのでは、傾斜山払い面部7が素材の塑性流動方向(図4左右方向)に対して傾斜し過ぎるため、素材を転造歯2の一側面2aへ向けて塑性流動させる力が弱くなり、従来の転造工具と同様に、転造歯2の両側(各側面2a,2c側)から余肉が盛り上がってしまうという不具合が生じる。これに対し、傾斜角を略60°以下とすることにより、転造歯2の一側面2aへ向けて塑性流動させるための力を素材へ適切に作用させることができる。
図4(a)から(f)に示すように、水平山払い面部6は、被転造素材10につば部11を転造する工程において、その被転造素材10の外周面に当接可能な高さに形成されている。よって、被転造素材10に食い込み部8が食い込んで、素材が押し退けられた場合には、その素材の塑性流動を水平山払い面部6により所定方向(図4左方)へ案内することができるので、転造歯2の一側面2a側に余肉を確実に盛り上げて、より大径のつば部11を転造することができる。
以上、実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定される物ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、本実施例では、転造工具1を丸ダイスとして構成する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるわけではなく、例えば、転造工具1を平ダイスやロータリー式転造ダイスとして構成することは当然可能である。
本発明の一実施例における転造工具1の正面図である。 (a)から(d)は、それぞれ図1のIIa−IIa線からIId−IId線における食付き部の部分的な断面図である。 転造工具の外周面を平面に展開して示した展開図である。 転造工具による被転造素材の転造過程を示す図である。 本発明の転造工具により転造されたつば部の部分拡大図である。 (a)は、従来の丸セパレータを示す模式図であり、(b)は、つば部の部分拡大図である。 従来の転造工具を転造方向に垂直な面で切断した断面図である。
符号の説明
1 転造工具
2 転造歯
2a 一側面
2c 他側面
6 水平山払い面部
7 傾斜山払い面部
8 食い込み部
10 被転造素材
11 つば部
α リード角
β 傾斜山払い面の傾斜角

Claims (3)

  1. 転造方向と略平行に延設される一条の転造歯を備え、その転造歯を被転造素材の外周面に食い込ませ、押し退けられた素材を塑性流動させつつ盛り上げることにより、前記被転造素材の外周面に略フランジ状のつば部を転造する転造工具において、
    転造方向の始端側から終端側へ向けて順に連続して設けられる食付き部および仕上げ部を備え、
    前記食付き部における転造歯は、研削砥石による山払い加工が施される前の外形形状が前記仕上げ部における転造歯同じ外形形状を有すると共に、その外形形状の頂部に研削砥石を用いたリード付き山払い加工が施され、
    前記仕上げ部における転造歯は、
    その転造歯の歯幅方向両側を構成する一側面および他側面と、
    それら一側面および他側面の上端を連結すると共に前記一側面から前記他側面へ向けて上昇傾斜する上端面とを備えると共に、
    前記他側面が前記上端面へ向けて上昇傾斜することで略台形状に構成され、
    前記食付き部における転造歯は、
    その転造歯の一側面から略平行に形成される水平山払い面部と、
    その水平山払い面部の端部から前記転造歯の他側面に向けて上昇傾斜して形成される傾斜山払い面部と、
    その傾斜山払い面部と前記転造歯の他側面との間に形成され前記被転造素材へ食い込む食い込み部とを備え、
    前記傾斜山払い面部は、転造方向に対して所定のリード角を有して形成されており、
    前記傾斜山払い面部の端部が前記他側面に接続される領域では、転造方向始端側から終端側へ向かうに従って、前記傾斜山払い面部と前記他側面との接続部が上昇されると共に前記一側面へ漸次近接されつつ、前記傾斜山払い面部が前記一側面へ漸次近接されることで、前記食い込み部の歯幅が漸次拡幅し、
    前記傾斜山払い面部の端部が前記上端面に接続される領域では、転造方向始端側から終端側へ向かうに従って、前記傾斜山払い面部と前記上端面との接続部が下降されると共に前記一側面へ漸次近接されつつ、前記傾斜山払い面部が前記一側面へ漸次近接されることで、前記食い込み部の歯幅が漸次拡幅するように構成されていることを特徴とする転造工具。
  2. 前記水平山払い面部は、前記被転造素材につば部を転造する場合に、その被転造素材の外周面に当接可能な高さに形成されていることを特徴とする請求項1記載の転造工具。
  3. 前記傾斜山払い面部が前記被転造素材への食い込み方向に対して傾斜する傾斜角は、略30°以上、かつ、略60°以下の範囲とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の転造工具。
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