JP4283621B2 - 偏光分離素子の作製方法、偏光分離素子および光ピックアップ装置 - Google Patents

偏光分離素子の作製方法、偏光分離素子および光ピックアップ装置 Download PDF

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Description

本発明は、偏光分離素子の作製方法、および前記作製方法を用いて作製された偏光分離素子、およびその偏光分離素子を用いた光ピックアップ装置に関する。
光ディスク用の光ピックアップ装置では、光源から出射され光ディスクに入射される入射光束と、光ディスクにより反射され光ディスクの情報を帯びた戻り光束(情報信号)とを分離して、戻り光束(情報信号)を効率良く光検出手段(例えば多分割フォトダイオード等の受光素子)に導くために、偏光分離素子が用いられている。従来は偏光分離素子として、プリズムを接着したビームスプリッタがλ/4波長板との組み合わせで用いられていたが、光ピックアップ装置の小型化、低コスト化の要求に答えるため、ビームスプリッタの代わりに薄型化が可能な「複屈折回折格子型の偏光分離素子」が提案されている。
例えば直交する2つの偏光成分を分離する偏光分離素子として、透明基板上に入射光の異なる振動面に対し屈折率が異なる有機複屈折膜を接着し、この有機複屈折膜表面に周期的な凹凸格子からなる回折格子を形成した偏光分離素子が提案されている(特許文献1参照)。なお、有機複屈折膜としては、延伸した有機高分子膜が用いられている。
この偏光分離素子では、接着剤を用いて有機複屈折膜を透明基板に接着しているが、有機複屈折膜を透明基板へ接着する際に、回折格子を透過する光束に対して格子面内で光路長を一定とするためには、接着剤層の厚さを均一にして有機屈折膜表面を平坦化する必要がある。また、接着剤層に気泡が入ると、入射光束や出射光束が気泡によって散乱されて回折効率が低下するため、気泡を巻きこまないような接着法が必要となる。
以上の点から、透明基板へ有機複屈折膜を接着する方法としては、例えば貼り合せ光ディスクの作製工程で用いられているスピンナー法が適していると考えられる。
ここで、スピンナー法による貼り合せ光ディスクの作製工程の一例を図7に基づいて説明する。
まず、図7(a)に示すように、第1の基板51のハブ51Aをスピンテーブル52のセンターピン53にさし込み、スピンテーブル52を回転させながら第1の基板51にディスペンサー54を用いて紫外線硬化型接着剤55を滴下する。
次に図7(b)に示すように、第1の基板51の周辺部まで接着剤55が広がったらスピンテーブル52の回転を停止する。
次に図7(c)に示すように、第2の基板56のハブ56Aをスピンテーブル52のセンターピン53にさし込み、第1の基板51と第2の基板56を接触させる。
次に図7(d)に示すように、スピンテーブル52を回転させ、余分な接着剤を振り切り接着剤層55の厚さを一定にする。
その後、図7(e)に示すように、スピンテーブル52の回転を停止し、紫外線(UV)を照射して接着剤層55を硬化し、貼り合せ光ディスクを完成させる。
ここで図7(c)の工程の詳細を図8に示す。図8に示すように、第1の基板51のハブ51Aとセンターピン53が接着されることを防ぐため、ハブ近傍では紫外線硬化型接着剤が塗布されていない領域51Bがあり、第2の基板56を載置して第1/第2の基板を高速回転する時に接着剤をハブまで広げている。例えば特許文献2ではセンターピンから真空吸引を行って接着剤を広げる方法が提案されており、特許文献3ではスタンパークランプ溝の外縁を光ディスクの中心から13mm以内とし、接着剤をスタンパークランプ溝内には充填しない構造が提案されている。
一般に貼り合せ光ディスクでは約0.6mmのポリカーボネート基板やPMMA基板同士を接着しているが、用いられる基板が比較的厚いため基板を剛体として取り扱うことができる。そのため第1の基板に第2の基板を載置するとと、ハブ近傍の接着剤が塗布されていない領域では第1の基板と第2の基板間で隙間ができるか、あるいは弱い吸着のみが起こる。そのため第1/第2の基板を高速回転させると、接着剤をハブまで広げることができる。
また、剛体であるため、第1の基板に載置した後でも第2の基板は平坦性が良く、第1/第2の基板を高速回転させると光ディスクの表面を完全に平坦化することができる。
特開2000−75130号公報 特開2001−250288号公報 特開平11−242830号公報
しかしながら、上記の方法を偏光分離素子の有機複屈折膜の接着に用いる場合、以下のような問題が発生していた。
本発明の目的とする偏光分離素子は透明基板(例えばガラス基板)に薄い有機複屈折膜を接着するものである。そのため有機複屈折膜を剛体として取り扱うことは困難であり、接着剤を塗布したガラス基板に有機複屈折膜を載置しただけで、有機複屈折膜表面にはうねりや凹凸が発生し、前記の貼り合せ光ディスクで用いられているスピンナー法をそのまま有機複屈折膜の接着に用いても、有機複屈折膜の表面を完全に平坦化することは困難であった。
また,有機複屈折膜の接着において、光ディスクと同様に基板中心部に接着剤を塗布しない領域を設けた場合、有機複屈折膜は柔軟であるため接着剤が無い領域ではガラス基板と有機複屈折膜は強い吸着を起こし、ガラス基板を高速回転させても、接着剤が塗布されない基板中心部へは接着剤がしみ込みにくく、有機複屈折膜を全面で接着することが困難になる場合が多かった。その結果、偏光分離素子の製造歩留が低下するといった問題があった。
また、有機複屈折膜の表面を平坦化するために高速回転するとき、有機複屈折膜にずれが発生し、最悪の場合、ガラス基板から弾き飛ばされるという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、偏光分離素子の作製方法において、有機複屈折膜を透明基板に接着する際に回転により有機複屈折膜がずれることなく、平坦性の良い表面を得る接着方法を提供することを目的としている。また、1枚の基板からの取り数を最大にすることを目的としている。さらには、偏光分離素子の作製方法において、有機複屈折膜を透明基板に接着する際に回折格子を形成する面を保護し、かつ平坦性の良い表面を得る方法を提供することを目的としている。
また、本発明は、上記の方法により作製され、従来のプリズムを接着したビームスプリッタよりも小型化が実現でき、波面収差も小さい偏光分離素子を提供することを目的としている。
さらに本発明は、上記の偏光分離素子を用い、従来のプリズムを接着したビームスプリッタを用いた光ピックアップ装置よりも小型化が実現できる光ピックアップ装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を有する偏光分離素子の作製方法、偏光分離素子および光ピックアップ装置である。
本発明の第1の手段は、透明基板上に入射光の異なる振動面に対して屈折率が異なる有機複屈折膜を接着する工程と、前記有機複屈折膜上に周期的なマスクパターンを形成し、前記マスクパターンを用いて前記有機複屈折膜をエッチングして周期的な凹凸格子からなる回折格子を形成する工程とを有する偏光分離素子の作製方法において、前記接着工程が、透明基板に第1の回転を与えて透明基板全面に紫外線硬化型接着剤を塗布する工程と、該接着剤上に有機複屈折膜を載置する工程と、透明基板に第2の回転を与えて有機複屈折膜表面を平坦化する工程と、第2の回転前もしくは第2の回転中に紫外線を照射して、前記接着剤の硬化範囲の直径をS、最終デバイスの長辺をLとしたとき、S≦Lの範囲を予備硬化する工程と、紫外線を照射して残りの接着剤を硬化する工程と、複数の最終デバイスを切り出す工程とからなることを特徴としている。
本発明の第2の手段は、第1の手段の偏光分離素子の作製方法において、前記接着剤を予備硬化する範囲として、第2の回転前もしくは第2の回転中に有機複屈折膜の回転中心を硬化したことを特徴としている。
発明の第の手段は、第1または第2の手段の偏光分離素子の作製方法において、前記接着剤を硬化する際の第2の回転を、第1の回転の最大回転数より小さい回転数としたことを特徴としている。
本発明の第の手段は、第1〜第の手段のいずれか一つの偏光分離素子の作製方法において、前記透明基板に第1の回転を与えて透明基板全面に紫外線硬化型接着剤を塗布する工程において、前記有機複屈折膜の回転中心の接着剤厚みが最も薄いことを特徴としている。
本発明の第の手段は、第1〜第の手段のいずれか一つの偏光分離素子の作製方法において、前記接着剤は有機複屈折膜の回転中心を硬化した後に有機複屈折膜の外周を硬化したことを特徴としている。
本発明の第の手段は、第〜第の手段のいずれか一つの偏光分離素子の作製方法において、前記接着剤の硬化時、紫外線を遮光する部材を用いて硬化範囲を規定したことを特徴としている。
本発明の第の手段は、第1〜第の手段のいずれか一つの偏光分離素子の作製方法において、前記有機複屈折膜は透明基板と接着する面と対向する面に粘着剤を介して保護膜が付いており、前記の紫外線照射の後に有機複屈折膜から保護膜を剥離することを特徴としている。
本発明の第の手段は、透明基板上に、周期的な凹凸格子からなる回折格子を有する構成の偏光分離素子において、第1〜の手段のいずれか一つの偏光分離素子の作製方法を用いて作製したことを特徴としている。
また、本発明の第の手段は、光記録媒体に対して情報の記録、再生または消去を行う光ピックアップ装置において、第の手段の偏光分離素子を用いたことを特徴としている。
本発明は、偏光分離素子の作製方法において、有機複屈折膜を透明基板に接着する際に有機複屈折膜および透明基板回転前、もしくは有機複屈折膜の移動開始前の低速回転中、有機複屈折膜と透明基板を接着固定することで、有機複屈折膜のずれのない、平坦性の良い表面を得る接着方法を提供することができる。
すなわち本発明では、透明基板上に入射光の異なる振動面に対して屈折率が異なる有機複屈折膜を接着する工程と、前記の有機複屈折膜上に周期的なマスクパターンを形成し、前記のマスクパターンを用いて有機複屈折膜をエッチングして周期的な凹凸格子からなる回折格子を形成する工程とを有する偏光分離素子の作製方法において、前記接着工程を、透明基板に第1の回転を与えて透明基板全面に紫外線硬化型接着剤を塗布する工程と、該接着剤上に有機複屈折膜を載置する工程と、透明基板に第2の回転を与えて有機複屈折膜表面を平坦化する工程と、第2の回転前もしくは第2の回転中に紫外線を照射して、前記接着剤の硬化範囲の直径をS、最終デバイスの長辺をLとしたとき、S≦Lの範囲で、有機複屈折膜の回転中心を予備硬化する工程と、紫外線を照射して残りの接着剤を硬化する工程と、複数の最終デバイスを切り出す工程としたことにより、有機複屈折膜のズレを防止して平坦性の良い表面を得ることができ、その後の工程、特に基板の周辺を固定してデバイス加工する装置でのトラブルを防止でき、工程歩留まりが向上し、デバイスの低コスト化を実現することができる。
さらに本発明では、紫外線を遮光する部材を用いて接着剤の硬化範囲をデバイスより小さくしたことで、予備硬化による不良チップ数を最小限とすることができる。
また、本発明では、有機複屈折膜の透明基板と接着する面と対向する面に粘着剤を介して保護膜を付け、前記の紫外線照射の後に有機複屈折膜から保護膜を剥離することにより、有機複屈折膜を透明基板に接着する際に回折格子を形成する面を保護し、かつ平坦性の良い表面を得ることができる。
さらに本発明では、前記の作製方法で偏光分離素子を作製したことにより、偏光分離素子の波面収差の向上と小型化が可能となる。
さらにまた、本発明では、前記の作製方法で作製した偏光分離素子を用いたことにより、光ピックアップ装置の小型化が可能となる。
以下、本発明に係る偏光分離素子の作製方法、およびその作製方法に用いられる接着装置、および前記作製方法を用いて作製された偏光分離素子、およびその偏光分離素子を用いた光ピックアップ装置の具体的な実施例を、図面を参照して詳細に説明する。
図1および図2に本発明の偏光分離素子の作製方法の一実施例を示す。
まず図1(a)に示すように、直径φ100mm、厚さ1.0mmのショット製光学ガラスBK7からなる透明基板1をスピンテーブル10に載せ、真空吸着によってスピンテーブル10に固定した。その後、スピンテーブル10を10〜50rpmで回転させながら、透明基板1の中央部にディスペンサー11を用いて屈折率1.52のアクリル系紫外線硬化型接着剤2を0.5g滴下し、直径φ20mm程度に広げた。
次に図1(b)に示すように、透明基板1上の直径φ5mm付近にディスペンサー11でアクリル系紫外線硬化型接着剤2を5〜10g塗布した後、図1(c)に示すように、スピンテーブル10を150→400→700rpmで回転(第1の回転)させ、透明基板1の全面に紫外線硬化型接着剤2を広げ、その後、スピンテーブル10の回転を停止した。このように、2段階の接着剤塗布により、接着剤2の厚みは透明基板1の中心が最も薄くなっている。
次に図1(d)に示すように、有機複屈折膜3の中心をスピンテーブル10の回転中心にほぼ合せ、図示しない載置装置を用いて紫外線硬化型接着剤2の上に直径φ100mm、厚さ100μmの有機複屈折膜3を載せた。
次に図1(e)に示すように、スピンテーブル10を回転(第2の回転)させ、第1の回転の回転数400rpmより低回転数の300rpmで有機複屈折膜3の回転中心に紫外線照射装置12で紫外線(UV)を照射した。このときの紫外線照射範囲は、接着剤2の硬化範囲の直径をS、最終デバイスの長辺をLとしたとき、S≦Lである。具体的には、最終デバイスを5mm角(5mm×5mm)の方形状とした場合に、ここでは紫外線遮光装置(紫外線遮光板)13を用い、5mm角より小さい、直径φ2mmの範囲のみに波長365nmで強度が20mW/cmの紫外線を60秒照射し、接着剤2を予備硬化して有機複屈折膜3を透明基板1に接着固定した。
その後、スピンテーブル10を400→700→1000rpmと順次回転を増加させ、未硬化の紫外線硬化型接着剤を振り切り、接着層厚さを基板面内で一定にして有機複屈折膜表面を平坦化した。
次に図1(f)に示すように、スピンテーブル10を1000rpmで回転しながら、紫外線照射装置12として高圧水銀灯を用いて有機複屈折膜側から有機複屈折膜3の全面に強度40mW/cmの紫外線(UV)を200秒照射し、接着剤2を硬化させた。
次に、図示を省略するが、有機複屈折膜3を接着した透明基板(以下基板と略す)をスピンテーブル10から外し、有機複屈折膜上にポジレジストを1.1μmの厚さに塗布し、90℃の温度で30分のプリベークを行った。その後、基板を図示しない縮小投影露光装置(NA=0.45、σ=0.6、波長;i線)に装着し、1000周期分の1.5μmのラインアンドスペースパターンのレチクルを用いて露光を行い、現像液NMD−3を用いて現像を行い、100℃の温度で30分のポストベークを行い、周期的なレジストパターンを完成させた。その後、前記のレジストパターン上にスパッタ法によってアルミニウム(Al)を蒸着し、引き続きアセトンを用いてレジストを溶解してAlのリフトオフを行い、レジストパターンを反転させたAlパターンを完成させた。その後、ECR(Electoron Cyclotron Resonance)エッチング装置を用いて酸素ガスを主成分とするエッチングガス雰囲気中で、前記のAlパターンを金属マスクにして有機複屈折膜3を深さ4μmエッチングした。その後、リン酸系のAlエッチング液を用いてAlパターンを除去し、1000周期分の凹凸格子からなる回折格子を完成させた。
ここで、図2(a)は透明基板1上の有機複屈折膜3に回折格子4を形成した状態を模式的に示している。すなわち図2(a)において、有機複屈折膜3の上面には上記の1000周期分の凹凸格子からなる回折格子4が形成されている。
次に平面加工した直径φ200mm、厚み50mmのステンレス台上に回折格子4を形成した基板1を置き、回折格子面に光学的に等方的なアクリル系紫外線硬化型接着剤(等方性接着剤)5をマイクロシリンジで1.0mL滴下する。そして図2(b)に示すように、両面を光学研磨した直径φ100mm、厚み1mmの対向透明基板(材質;ショット製光学ガラスBK7)8の一面に粘着剤7が塗布されたλ/4波長板6を貼り付け、λ/4波長板6を貼り付けた面を前記のアクリル系紫外線硬化型接着剤(等方性接着剤)5を塗布した基板1面に載せ、さらに対向透明基板8上に光学研磨した光学ガラス(図示せず)を載せて、対向透明基板8に100gf/cmの圧力を加え、等方性接着剤5を被接着面全面に広げた。なお、対向透明基板8の被接着面と対向する面には入射光の反射が最小となるよう反射防止膜(図示せず)を形成している。この状態で対向透明基板8を通して紫外光を照射し、等方性接着剤5を硬化し、ウエハー状の偏光分離素子の中間完成体100を形成した。図2(b)は、回折格子が形成された基板1に等方性接着剤5を介して、λ/4波長板6を貼り付けた対向透明基板8を一体化して形成した中間完成体100を模式的に示している。
次に図2(c)に示すように、ダイシングソー14を用いて中間完成体100をダイシングして5mm角の大きさの複数の素子(各々の素子が1個の回折格子を有する)を切り出し、複数の偏光分離素子101を完成させた。
本実施例の作製方法によると、第1の回転により透明基板1の全面に紫外線硬化型接着剤2が塗布されるので、透明基板1に有機複屈折膜3を載置した際、有機複屈折膜3は全面に渡って接着剤2を介して透明基板表面と接触するので、紫外線照射によって全面接着が可能となる。
なお、本実施例では透明基板1をスピンテーブル10に固定した後、スピンテーブル10を回転させながら透明基板1の中央部にアクリル系紫外線硬化型接着剤2を滴下して接着剤を塗布したが、接着剤の塗付方法は本実施例の方法に限定される必要は無く、透明基板1をスピンテーブル10に固定した後、スピンテーブル10を停止したまま透明基板1の中央部に接着剤2を滴下し、その後、スピンテーブル10を回転させて透明基板全面に接着剤2を広げても良い。ただし、回転軸中心部の接着剤の厚みが周辺より厚い場合、接着、硬化後、この部分が最終仕上り寸法を越えてしまい、問題となるため、薄くしておく必要がある。
また、本実施例では、紫外線遮光装置(紫外線遮光板)13を用いて、直径φ2mmの範囲に紫外線(UV)を照射して接着剤2を硬化したが、装置コストがアップする等の問題がある場合には、紫外線遮光板の代用として光学レンズを用い、紫外光を整形する方法でもよい。
下記の表1に、従来の方法と本実施例の方法で作製した時の回転工程での有機複屈折膜のズレを観察した評価結果を示す。従来の方法でもずれない回転数があるが、この低速回転では、接着後の有機複屈折膜表面がうねっており、光学デバイスとして使えない。
回折格子面内で光路を一定とするためには、有機複屈折膜表面の平面性を概ね1μm以下にすると良いことが本発明者らの検討結果から既に判っており、接着後の平面性を表面粗さ計(タリサーフ)で測定し、5mm角範囲の平面性が1μm未満を○、1μm以上を×として表した。このように、本実施例では、有機複屈折膜の回転中心の接着剤を予備硬化したことで、第2の回転工程中、有機複屈折膜がずれたり、振り飛ばされることなく高速回転が可能となり、平面性のよい接着ができた。
Figure 0004283621
図3に本発明の偏光分離素子の作製方法の別の実施例を示す。
まず図3(a)に示すように、直径φ100mm、厚さ1.0mmのショット製光学ガラスBK7からなる透明基板1をスピンテーブル10に載せ、真空吸着によってスピンテーブル10に固定した。その後、スプレー15を用いて、屈折率1.58のエポキシ系紫外線硬化型接着剤2を透明基板1にスプレーし、図3(b)に示すように、透明基板1の中心の直径φ10mmの範囲の厚さが最も薄く、それ以外の厚みが均一となるように基板全面に接着剤2を塗布した。
次に図3(c)に示すように、有機複屈折膜3の中心をスピンテーブル10の回転中心にほぼ合せながら、載置装置を用いて紫外線硬化型接着剤2の上に直径φ100mm、厚さ100μmの有機複屈折膜3を載せた。
次に図3(d)に示すように、図示しない紫外線遮光装置を用い、有機複屈折膜3の回転中心の直径φ2mmの範囲に波長365nmで紫外線強度20mW/cmの紫外線(UV)を60秒照射し、回転中心部分の接着剤2Aを予備硬化して有機複屈折膜3を透明基板1に接着固定した。この時、スピンテーブル10を静止した状態とした。その後、スピンテーブル10を1000〜3000rpmで回転させて接着剤を振り切り、接着層厚さを基板面内で一定にして有機複屈折膜3の表面を平坦化した。
その後、図3(e)に示すように、スピンテーブル10を700rpm程度で回転しながら、有機複屈折膜側から紫外線照射装置12として高圧水銀灯を用いて、有機複屈折膜3の全面に強度80mW/cmの紫外線(UV)を100秒照射し、接着剤2を硬化させた。
次に、図示を省略するが、有機複屈折膜3を接着した透明基板(以下基板と略す)をスピンテーブル10から外し、実施例1と同様にリソグラフィーとエッチングによって回折格子を形成した。ここで、図3(f)は透明基板1上の有機複屈折膜3に回折格子4を形成した状態を模式的に示している。すなわち図3(f)において、有機複屈折膜3の上面には実施例1と同様に1000周期分の凹凸格子からなる回折格子4が形成されている。
次に実施例1と同様に、平面加工した直径φ200mm、厚み50mmのステンレス台上に回折格子4を形成した基板1を置き、回折格子面に光学的に等方的なアクリル系紫外線硬化型接着剤(等方性接着剤)5をマイクロシリンジで1.0mL滴下する。そして図3(g)に示すように、両面を光学研磨した直径φ100mm、厚み1mmの対向透明基板(材質;ショット製光学ガラスBK7)8の一面に粘着剤7が塗布されたλ/4波長板6を貼り付け、λ/4波長板6を貼り付けた面を前記のアクリル系紫外線硬化型接着剤(等方性接着剤)5を塗布した基板1面に載せ、さらに対向透明基板8上に光学研磨した光学ガラス(図示せず)を載せて、対向透明基板8に100gf/cmの圧力を加え、等方性接着剤5を被接着面全面に広げた。なお、対向透明基板8の被接着面と対向する面には入射光の反射が最小となるよう反射防止膜(図示せず)を形成している。この状態で対向透明基板8を通して紫外光を照射し、等方性接着剤5を硬化し、ウエハー状の偏光分離素子の中間完成体100を形成した。図3(g)は、回折格子が形成された基板1に等方性接着剤5を介して、λ/4波長板6を貼り付けた対向透明基板8を一体化して形成した中間完成体100を模式的に示している。
次に実施例1の図2(c)に示したように、ダイシングソー14を用いて中間完成体100をダイシングして5mm角の大きさの複数の素子(各々の素子が1個の回折格子を有する)を切り出し、複数の偏光分離素子101を完成させた。
本実施例の作製方法によると、スプレー法によって透明基板1の全面に紫外線硬化型接着剤2が塗布されるため、透明基板上では接着剤が無い領域が発生しない。そのため接着剤が塗布された透明基板1に有機複屈折膜3を載置した場合、有機複屈折膜3は全面に渡って接着剤2を介して透明基板表面と接触するので、紫外線照射によって全面接着が可能となる。
また、本実施例では、回転によって有機複屈折膜3や透明基板1に塗布された紫外線硬化型接着剤2に遠心力をかけることによって、紫外線硬化型接着剤2が塗布された透明基板1に有機複屈折膜3を載せた時に発生する有機複屈折膜表面のうねりや凹凸を改善しながら、接着剤を振り切ることができる。そして、その後に紫外線を照射することによって、有機複屈折膜表面のうねりや凹凸を改善した状態で紫外線硬化型接着剤を硬化させるので、有機複屈折膜の接着において平坦性の良い有機複屈折膜表面を得ることができる。このとき、基板と有機複屈折膜の回転中心がUV硬化により接着されているため、回転により有機複屈折膜がずれたり、基板外へ弾き飛ばされることはない。
図4に本発明の偏光分離素子の作製方法のさらに別の実施例を示す。
まず図4(a),(b)に示すように、直径φ100mm、厚さ1.0mmのショット製光学ガラスBK7からなる透明基板1をロールコーターの移動台17上に設置し、移動台17を図中の矢印X方向に移動しながら、溝のないロール16を用いて屈折率1.52のアクリル系紫外線硬化型接着剤2を透明基板1の全面に均一に塗布した。なお、紫外線硬化型接着剤2の塗布膜厚は40〜80μmとした。
次に図4(c)に示すように、紫外線硬化型接着剤2を塗布した透明基板1をスピンテーブル10上に載せ、真空吸着によってスピンテーブル10に固定した。その後、有機複屈折膜3の中心を透明基板1の中心にほぼ合せながら、載置装置を用いて紫外線硬化型接着剤2の上に直径100mm、厚さ100μmの有機複屈折膜3を、保護フィルム19面を上に接着面を透明基板側になるように載せ、次に外径φ5mmの紫外線照射用ファイバー18を図示しないギャップ制御装置を用いて接着剤厚みが20μmとなるように有機複屈折膜3の回転中心に押し当て、波長365nmで紫外線強度20mW/cmの紫外線(UV)を60秒照射し、中心部分の接着剤2Aを予備硬化して有機複屈折膜3を透明基板に接着固定した。この時、スピンテーブル10は静止した状態とした。その後、スピンテーブルを1000〜3000rpmで回転させて接着剤を振り切り、接着層の厚さを基板面内で一定にして有機複屈折膜表面を平坦化した。
次に図4(d)に示すように、回転を継続しながら、さらに紫外線照射装置12として高圧水銀灯を用いて、有機複屈折膜3の全面に強度4mW/cm〜20mW/cmの紫外線(UV)を照射し、接着剤2を硬化させた。なお、紫外線の強度は実施例1、実施例2の1/10〜1/4としたため、紫外線照射中も紫外線硬化型接着剤2の振り切りが続き、紫外線硬化型接着剤2が完全硬化するまで有機複屈折膜表面の平坦化が進行する。
その後、スピンテーブル10の回転を停止し、図示しない保護フィルム剥離装置により保護フィルム19を剥離した後、有機複屈折膜3を接着した透明基板(以下基板と略す)をスピンテーブル10から外し、実施例1と同様にリソグラフィーとエッチングによって回折格子を形成した。ここで、図4(e)は透明基板1上の有機複屈折膜3に回折格子4を形成した状態を模式的に示している。すなわち図4(e)において、有機複屈折膜3の上面には実施例1と同様に1000周期分の凹凸格子からなる回折格子4が形成されている。
次に実施例1と同様に、平面加工した直径φ200mm、厚み50mmのステンレス台上に回折格子4を形成した基板1を置き、回折格子面に光学的に等方的なアクリル系紫外線硬化型接着剤(等方性接着剤)5をマイクロシリンジで1.0mL滴下する。そして図4(f)に示すように、両面を光学研磨した直径φ100mm、厚み1mmの対向透明基板(材質;ショット製光学ガラスBK7)8の一面に粘着剤7が塗布されたλ/4波長板6を貼り付け、λ/4波長板6を貼り付けた面を前記のアクリル系紫外線硬化型接着剤(等方性接着剤)5を塗布した基板1面に載せ、さらに対向透明基板8上に光学研磨した光学ガラス(図示せず)を載せて、対向透明基板8に100gf/cmの圧力を加え、等方性接着剤5を被接着面全面に広げた。なお、対向透明基板8の被接着面と対向する面には入射光の反射が最小となるよう反射防止膜(図示せず)を形成している。この状態で対向透明基板8を通して紫外光を照射し、等方性接着剤5を硬化し、ウエハー状の偏光分離素子の中間完成体100を形成した。図4(f)は、回折格子が形成された基板1に等方性接着剤5を介して、λ/4波長板6を貼り付けた対向透明基板8を一体化して形成した中間完成体100を模式的に示している。
次に実施例1の図2(c)に示したように、ダイシングソー14を用いて中間完成体100をダイシングして5mm角の大きさの複数の素子(各々の素子が1個の回折格子を有する)を切り出し、複数の偏光分離素子101を完成させた。
本実施例の作製方法によると、ロールコーターによって透明基板1の全面に紫外線硬化型接着剤2が塗布されるため、透明基板上では接着剤が無い領域が発生しない。そのため接着剤2が塗布された透明基板1に有機複屈折膜3を載置した場合、有機複屈折膜3は全面に渡って接着剤2を介して透明基板表面と接触するので、紫外線照射によって全面接着が可能となる。
また、本実施例では、回転によって有機複屈折膜3や透明基板1に塗布された紫外線硬化型接着剤2に遠心力をかけることによって、紫外線硬化型接着剤2が塗布された透明基板1に有機複屈折膜3を載せた時に発生する有機複屈折膜表面のうねりや凹凸を改善しながら、接着剤2を振り切ることができる。そして、回転中に紫外線を照射することによって、有機複屈折膜表面のうねりや凹凸を改善した状態で紫外線硬化型接着剤を硬化させるので、有機複屈折膜の接着において平坦性の良い有機複屈折膜表面を得ることができる。このとき、基板と有機複屈折膜の回転中心がUV硬化により接着されているため、回転により有機複屈折膜がずれたり、基板外へ弾き飛ばされることはない。
なお、本実施例では溝の無いロール16で透明基板1に紫外線硬化型接着剤2を塗布したため、比較的平面性の良い紫外線硬化型接着剤の塗布層が得られたが、溝の付いたロールを用いた場合は接着剤表面に筋状のムラが発生する。その場合は紫外線硬化型接着剤が塗布された透明基板をオーブンを用いて加熱し、紫外線硬化型接着剤の粘度を低下させて接着剤表面の平坦性を改善するのが良い。
以上、本発明に係る偏光分離素子の作製方法と、その作製方法によって作製された偏光分離素子の実施例について説明したが、上記の作製方法で用いられる接着装置としては、透明基板1を保持するスピンテーブル10と、スピンテーブル10を回転させるステッピングモーター等からなる回転機構(図示せず)と、透明基板1に紫外線硬化型接着剤2を塗布する塗布機構(ディスペンサー11、スプレー15、ロールコーター16等)と、2本の吸着アーム等によって有機複屈折膜3の両端を保持し、透明基板1上に塗布された紫外線硬化型接着剤上に有機複屈折膜3を載置する載置機構(図示せず)と、透明基板1に紫外線(UV)を照射する高圧水銀灯やメタルハライドランプ等からなる紫外線照射装置12等から構成されている。そして、このような構成の接着装置を用いることにより、実施例1〜3で述べた作製方法における接着工程を確実に行うことができる。
図5に本発明による光ピックアップ装置の一実施例を示す。この光ピックアップ装置はCD(コンパクトディスク)系の光ディスク(CD,CD−R,CD−RW等)用であり、光源であるレーザーダイオード111、偏光分離素子112、コリメータレンズ113、対物レンズ114、光検出器であるフォトダイオード115を備えており、偏光分離素子112としては、実施例1〜3のいずれかの作製方法で作製された偏光分離素子が用いられる。
このCD系光ディスク用の光ピックアップ装置では、レーザーダイオード111から出射された波長780nmの光は、偏光分離素子112、コリメータレンズ113、対物レンズ114を通ってCD系の光ディスク116を照射する。そしてCD系の光ディスク116の記録面からの反射光は戻り光束となり、偏光分離素子112で回折されフォトダイオード115に導かれ、フォーカス誤差信号、トラック誤差信号、情報信号の検出が行われる。
本実施例の光ピックアップ装置を用い、CD系の光ディスク116としてCD−RWに信号を記録し、その後、同じ光ピックアップ装置で信号の再生を行ったところ、プリズムを接着したビームスプリッタとλ/4波長板を組み合わせた従来のCD系光ディスク用光ピックアップ装置と同等の再生信号出力を得ることができ、本実施例の光ピックアップ装置が従来の光ピックアップ装置と同等の記録/再生特性を持つことが確認できた。
また、本実施例の光ピックアップ装置では、偏光分離素子112は実施例1〜3のいずれかの作製方法によって有機複屈折膜3を透明基板1に接着して作製しているので、プリズムを接着したビームスプリッタよりも小さく薄型になっており、かつ偏光分離素子にλ/4波長板6も組み込んでいるため、従来の光ピックアップ装置と比較して小型化・薄型化が実現できている。加えて実施例1〜3のいずれかの作製方法によって作製した偏光分離素子は比較的安価に製造できることから、光ピックアップ装置の低コスト化も実現することができる。
図6に本発明による光ピックアップ装置の別の実施例を示す。この光ピックアップ装置はDVD(デジタルバーサタイルディスク)系の光ディスク(DVD,DVD−ROM,DVD−R,DVD−RW,DVD−RAM,S−DVD等)用であり、光源であるレーザーダイオード111、偏光分離素子112、コリメータレンズ113、対物レンズ114、光検出器であるフォトダイオード115、λ/4波長板117を備えており、偏光分離素子112としては、実施例1〜3のいずれかの作製方法で作製された偏光分離素子が用いられる。
このDVD系光ディスク用の光ピックアップ装置では、レーザーダイオード111から出射された波長680nmの光は偏光分離素子112とコリメータレンズ113、λ/4波長板117、対物レンズ114を通った後、DVD系の光ディスク118を照射する。そして,DVD系の光ディスク118の記録面からの反射光は戻り光束となり、偏光分離素子112で回折されフォトダイオード115に導かれ、フォーカス誤差信号、トラック誤差信号、情報信号の検出が行われる。
本実施例の光ピックアップ装置を用い、DVD系の光ディスク118としてDVD−ROMからの情報信号の再生を行ったところ、プリズムを接着したビームスプリッタとλ/4波長板を組み合わせた従来のDVD系光ディスク用の光ピックアップ装置と同等の信号出力を得ることができ、本実施例の光ピックアップ装置が従来の光ピックアップ装置と同等の再生特性を持つことが確認できた。
また、本実施例の光ピックアップ装置では、偏光分離素子112は実施例1〜3のいずれかの作製方法によって有機複屈折膜3を透明基板1に接着した構造をもつので、プリズムを接着したビームスプリッタよりも小さく薄型になっている。その結果、従来の光ピックアップ装置よりも小型化・薄型化が可能となる。さらに実施例1〜3のいずれかの作製方法によって作製した偏光分離素子は比較的安価に製造できることから、光ピックアップ装置をより低コストで作製することが可能となる。
以上に説明した本発明の偏光分離素子の作製方法では、有機複屈折膜を透明基板に接着する際に回転により有機複屈折膜がずれることなく、平坦性の良い表面を得る接着方法を用いているので、有機複屈折膜を用いた偏光分離素子の作製に好適に利用することができる。そして本発明の作製方法で用いる接着装置は、偏光分離素子を作製する際の接着工程に好適に利用できる他、その他の薄膜の基板への接着工程にも好適に利用することができる。
また、本発明の偏光分離素子は、前記の作製方法で作製したことにより、偏光分離素子の波面収差の向上と小型化が可能となり、CD系光ディスクやDVD系光ディスク等の光記録媒体の記録、再生に用いられる光ピックアップ装置に好適に利用することができる。
さらにまた、本発明の光ピックアップ装置は、従来の光ピックアップ装置よりも小型化が可能となるので、小型でポータブルな光ディスクドライブ装置や、携帯用パーソナルコンピュータ等に搭載する光ディスクドライブ装置などに好適に利用することができる。
本発明の偏光分離素子の作製方法の一実施例を示す工程説明図である。 図1に示す作製工程の続きを示す工程説明図である。 本発明の偏光分離素子の作製方法の別の実施例を示す工程説明図である。 本発明の偏光分離素子の作製方法のさらに別の実施例を示す工程説明図である。 本発明による光ピックアップ装置の一実施例を示す概略構成図である。 本発明による光ピックアップ装置の別の実施例を示す概略構成図である。 従来の貼り合せ光ディスクの作製方法の一例を示す工程説明図である。 図7(c)の工程の詳細を示す説明図である。
符号の説明
1:透明基板
2:紫外線硬化型接着剤
3:有機複屈折膜
4:回折格子
5:等方性接着剤
6:λ/4波長板
7:粘着剤
8:対向透明基板
10:スピンテーブル
11:ディスペンサー
12:紫外線照射装置
13:紫外線遮光装置(紫外線遮光板)
14:ダイシングソー
15:スプレー
16:ロール(ロールコーター)
17:移動台
18:紫外光照射用ファイバー
19:保護フィルム
101,112:偏光分離素子
111:レーザーダイオード
113:コリメータレンズ
114:対物レンズ
115:フォトダイオード
116:CD系光ディスク(光記録媒体)
118:DVD系光ディスク(光記録媒体)

Claims (9)

  1. 透明基板上に入射光の異なる振動面に対して屈折率が異なる有機複屈折膜を接着する工程と、前記有機複屈折膜上に周期的なマスクパターンを形成し、前記マスクパターンを用いて前記有機複屈折膜をエッチングして周期的な凹凸格子からなる回折格子を形成する工程とを有する偏光分離素子の作製方法において、
    前記接着工程が、透明基板に第1の回転を与えて透明基板全面に紫外線硬化型接着剤を塗布する工程と、該接着剤上に有機複屈折膜を載置する工程と、透明基板に第2の回転を与えて有機複屈折膜表面を平坦化する工程と、第2の回転前もしくは第2の回転中に紫外線を照射して、前記接着剤の硬化範囲の直径をS、最終デバイスの長辺をLとしたとき、S≦Lの範囲を予備硬化する工程と、紫外線を照射して残りの接着剤を硬化する工程と、複数の最終デバイスを切り出す工程とからなることを特徴とする偏光分離素子の作製方法。
  2. 請求項1記載の偏光分離素子の作製方法において、
    前記接着剤を予備硬化する範囲として、第2の回転前もしくは第2の回転中に有機複屈折膜の回転中心を硬化したことを特徴とする偏光分離素子の作製方法。
  3. 請求項1または2記載の偏光分離素子の作製方法において、
    前記接着剤を硬化する際の第2の回転を、第1の回転の最大回転数より小さい回転数としたことを特徴とする偏光分離素子の作製方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の偏光分離素子の作製方法において、
    前記透明基板に第1の回転を与えて透明基板全面に紫外線硬化型接着剤を塗布する工程において、前記有機複屈折膜の回転中心の接着剤厚みが最も薄いことを特徴とする偏光分離素子の作製方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載の偏光分離素子の作製方法において、
    前記接着剤は有機複屈折膜の回転中心を硬化した後に有機複屈折膜の外周を硬化したことを特徴とする偏光分離素子の作製方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載の偏光分離素子の作製方法において、
    前記接着剤の硬化時、紫外線を遮光する部材を用いて硬化範囲を規定したことを特徴とする偏光分離素子の作製方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載の偏光分離素子の作製方法において、
    前記有機複屈折膜は透明基板と接着する面と対向する面に粘着剤を介して保護膜が付いており、前記の紫外線照射の後に有機複屈折膜から保護膜を剥離することを特徴とする偏光分離素子の作製方法。
  8. 透明基板上に、周期的な凹凸格子からなる回折格子を有する構成の偏光分離素子において、
    請求項1〜7のいずれか一つに記載の偏光分離素子の作製方法を用いて作製したことを特徴とする偏光分離素子。
  9. 光記録媒体に対して情報の記録、再生または消去を行う光ピックアップ装置において、
    請求項8に記載の偏光分離素子を用いたことを特徴とする光ピックアップ装置。
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