JP4283619B2 - 外科用フットスイッチ - Google Patents

Description

本発明は、概ね、外科用コンソールの分野、更に詳細には、顕微外科用コンソールを制御するために使用されるフットスイッチに関する。

近代外科手術時に、特に眼科手術時に、外科医は種々の空気圧および電子駆動顕微外科用ハンドピースを使用する。このようなハンドピースは、フットスイッチを含む種々の周辺装置により外科医または補助者から入力を受けるマイクロプロセッサ駆動外科用コンソールにより作動する。従来フットスイッチは、ＵＳ特許第４８３７８５７号（Scheller他)、同第４９６５４１７号（massie)、同第４９８３９０１号（lehmer)、同第５０９１６５５６号（Gahn)、同第５２６８６２４号(Zanger)、同第５５５４８９４号(Sepielli)、同第５５８０３４７号（Reimels)、同第５６３５７７７号（Telymonde他）、同第５７８７７６０号（Thorlakson)、同第５９８３７４９号（Holtorf)、および同第６１７９８２９ B1号(Bisch他）、ならびに国際特許公開番号第ＷＯ９８／０８４４４２号（Bisch他）、ＷＯ００／１２０３７号（Chen)およびＷＯ０２／０１３１０号（Chen)に開示されており、その全内容が参考としてここに組み込まれる。ただし、これらの特許は、フットスイッチの人間工学ではなく、フットスイッチの機能的効果に主として焦点を当てる。
従って、人間工学的に改良されたフットスイッチに対するニーズが引き続き存在している。

ＵＳ特許第４８３７８５７号、同第４９６５４１７号、同第４９８３９０１号、同第５０９１６５５６号、同第５２６８６２４号、同第５５５４８９４号、同第５５８０３４７号、同第５６３５７７７号、同第５７８７７６０号、同第５９８３７４９号、および同第６１７９８２９ B1号、ならびに国際特許公開番号第ＷＯ９８／０８４４４２号、ＷＯ００／１２０３７号およびＷＯ０２／０１３１０号

本発明は調節自在に配置したペダルおよびスイッチを有するフットスイッチを提供することにより従来の外科用フットスイッチを改良することにあり、それによりフットスイッチを人間工学的に種々の使用者に更に正確に適合するようにすることにある。
本発明の一課題は、異なるサイズの足に適合するように調節できる外科用スイッチを提供することである。
本発明の他の課題は、調節可能スイッチを有する外科用フットスイッチを提供することである。

上記課題を解決するための本発明による外科用フットスイッチの一形態は、
ａ）ベース、
ｂ）前記ベースに取り付けたペダル、および
ｃ）前記ペダルの両側で前記ベースへ回転自在に取り付けた一対のサイドスイッチを含み、
前記サイドスイッチは、前記サイドスイッチ間の間隔を拡大または縮小するために前記ペダルに対して調節可能である。

本発明による外科用フットスイッチの他の形態は、
ａ）ベース、
ｂ）前記ベースに取り付けたペダル、および
ｃ）前記ペダルの長さを調節自在に拡大または縮小するために前記ペダル上に摺動自在に保持されたヒールカップを含む。

本発明による外科用フットスイッチの更に他の形態は、
ａ）ベース、
ｂ）前記ベースに軸旋回可能および回転可能に取り付けたペダル、および
ｃ）前記ペダルの回転または反対回転により作動させるように前記ペダルに取り付けた一対のスイッチを含む。

本発明による外科用フットスイッチの更に他の形態は、
ａ）ベース、
ｂ）前記ベースに取り付けたペダル、および
ｃ）前記ペダルのいずれの運動からも独立に回転するように回転可能に前記ペダルに取り付けたヒールカップを含む。

本発明による外科用フットスイッチの更に他の形態は、
ａ）底を有するベース、
ｂ）前記ベースに取り付けたペダル、
ｃ）前記ベース内に後退自在に取り付けた複数のプランジャ、および
ｄ）前記ベースの底に取り付けた相対的に高摩擦係数の材料を含み、
前記プランジャは、重量がフットスイッチ上に加わるときに前記ベース内へ後退し、かつ重量がフットスイッチ上に加わらないときに前記ベースおよび前記高摩擦係数の材料から外方へ伸張する。

本発明による外科用フットスイッチの更に他の形態は、
ａ）底を有するベース、
ｂ）前記ベースに軸旋回可能かつ回転可能に取り付けたペダル、
ｃ）前記ペダルの両側で前記ベースへ回転可能に取り付けた一対のサイドスイッチ、
ｄ）前記ペダルの長さを調節自在に拡大かつ縮小するために前記ペダル上に摺動可能かつ回転可能に保持されたヒールカップ、
ｅ）前記ペダルの回転または反対回転により作動するように前記ペダルに取り付けた一対のサイドスイッチ、
ｆ）前記底に後退可能に取り付けた複数のプランジャ、および
ｇ）前記底に取り付けた相対的に高摩擦係数の材料を含み、
前記サイドスイッチは前記ペダルの運動を伴うことなく作動可能でありかつ前記サイドスイッチ間の間隔を拡大または縮小するために前記ペダルに対して調節可能であり、
前記プランジャは、重量がフットスイッチ上に加わるときに前記ベース内へ後退し、かつ重量がフットスイッチ上に加わらないときに前記ベースおよび前記高摩擦係数の材料から外方へ伸張する。

本発明による外科用フットスイッチの更に他の形態は、
ａ）ベース、
ｂ）旋回軸を中心に旋回するように前記ベースに取り付けたペダル、および
ｃ）使用者の足の足首の僅かに前で前記旋回軸を維持しながら、前記ペダルの長さを調節可能に長くまたは短くするために前記ペダル上に摺動自在に保持されたヒールカップを含む。

好適形態において、前記サイドスイッチは、前記ベースへ取り付けたロックピンにより所定位置に係止され、前記サイドスイッチ内の爪内に保持される構成である。

好適形態において、前記サイドスイッチの位置は、スイッチ位置表示器により可視的に表示される構成である。

好適形態において、前記ペダルは、前記ペダル上の足のセンタリングを補助するための起立基準点を含む。

好適形態において、前記サイドスイッチは、靴を履いた場合または靴を履いていない場合であって、９５％の女性および５％の男性の足幅または足長に適合するように調節できる。

好適形態において、前記ヒールカップは前記ヒールカップ上に取り付けた複数のロックピンにより摺動を阻止され、前記ロックピンは前記ペダル内の係止孔内に適合する構成である。

好適形態において、前記ヒールカップの位置は、位置表示器により可視的に表示される構成である。

好適形態において、前記ペダルが休止する、非軸旋回位置のときに、前記ペダルの回転および前記スイッチの作動を阻止するために前記ベース内の係止孔に適合する前記ペダル上に取り付けたロックピンを更に含む。

好適形態において、前記ヒールカップの回転により前記ペダルのいずれの運動からも独立に作動するように、前記ペダルの両側で前記ベースに回転可能に取り付けた一対のサイドスイッチを含む。

好適形態において、前記プランジャは相対的に低摩擦係数の材料で形成されている。

図１に最良に示されたように、本発明によるフットスイッチ１０は、概ね、ベース１２、ヒールカップ１６を有するペダル１４、およびサイドまたはウイングスイッチ１８を含み、これらはステンレス鋼、チタンまたはプラスチック等の適宜材料により形成できる。ベース１２は相対的にソフトな弾性材により形成される保護バンパ２０を含む。図２（Ａ）−（Ｃ）、３、および４（Ａ）−（Ｂ）に最良に示されたように、サイドスイッチ１８は、サイドスイッチ１８間の間隔を拡大または縮小しかつユーザの足１００の変化に対応させるために、内方（図２Ｂ）または外方（図２Ｃ）に調節できる。かかる調節はロックボタン２２上を押すことにより達成され、ベース１２上のロックピン２４をスイッチ１８内の爪２６から解放し、かつベース１２上に形成された孔３０内のピン２８を中心に回転させる。図２（Ｂ）および（Ｃ）に最良に示されたように、ロックボタン２２が解放されるときに、バネ３２は爪２６をロックピン２４に付勢し、それにより係止位置にスイッチ１８を保持する。スイッチの相対的位置はスイッチ位置表示器３４の利用により可視的に決定できる。

図５、６、７（Ａ）および（Ｂ）に最良に示されたように、ペダル１４の長さはヒールカップ１６の摺動運動によって調節されてよい。図６に最良に示されたように、ペダル１４はスラスト軸受け３８によりペダルベース３６に取り付けられ、それによりペダル１４の軸４０を中心とする回転を可能にする。ヒールカップスライド４２はペダル１４上に受けられかつロックレバー４４を含み、ロックレバー４４は保持器４６によりヒールカップスライド４２上に保持される。ロックピン４８は、シャフト５０によりロックレバー４４内に保持される。ロックピン４８は、ロックピン保持器５６を付勢するバネ５４によりペダル１４内のロックピン孔もしくは係止孔５２へ付勢される。このようにして、ロックレバー４４上を押すことによりロックピン孔５２からロックピン４８を引っ張り、かつ図７（Ａ）−（Ｂ）に示されたように、ペダル１４内のスロット５８に沿った長手方向へのヒールカップスライド４２の摺動を可能にする。ペダル１４に対するヒールカップ１６の相対的位置は表示器６０により可視的に示される。更に、ペダル１４は、ペダル１４の中心を示す起立した基準点６２を含んでよい。

上述した幅および長さの調節は好適にはフットスイッチ１０の調節を可能にし、靴の有る無しと関係なく、９５％の女性から５％の男性の足の幅および長さに適合する。図１０に最良に示されたように、足１００の足首回転軸６５は全３種類のペダル長に対してペダル１４の旋回軸６８の背後にある。

図８、９（Ａ）および（Ｂ）に最良に示されたように、ペダル１４は、左右スイッチ６４を作動させるために、スラスト軸受け３８を中心に回転または反対回転してよい。この左右スイッチはペダルベース３６上に取り付けられている。回転バネ６６は回転に追従するペダル１４の自動センタリングのために設けられる。図１１（Ａ）および（Ｂ）に最良に示されたように、ペダルベース３６は整合ピン７０を含み、このピンは、ペダル１４が休止する、非旋回位置のときに、ベース１２内の孔７２に適合する。かかる構成は、ペダル１４が休止する、非旋回位置（図１１Ａ）のときに、スイッチ６４を始動させるペダル１４の回転を阻止するが、ペダル１４が押し下げられ、または軸旋回する（図１１Ｂ）のときに、ペダル１４の回転を可能にする。

図１２および１３に示されたように、ヒールカップ１６はスラスト軸受け７４、整合キャップ７６およびネジ８２を使用してヒールカップスライド４２へ取り付けられる。かかる構成は、ペダル１４の如何なる回転からも独立にヒールカップ１６の回転を可能にし（図８および９Ａ−Ｂに図示）、かつペダル１４が休止しかつ回転可能にロック位置（図１１Ａ）にあるときに、サイドスイッチ１８の作動を可能にする。ヒールカップ１６に取り付けた戻りレバー７８は戻りバネ８０に作用して休止位置におけるヒールカップ１６の自動的センタリングを可能にする。

図１４および１５（Ａ）−（Ｃ）に示されたように、ベース１２の底８５は好適には相対的に高摩擦係数のポリマー材８４（例えば、VERSFLEX TPE（商品名)等により被覆され、かつ低摩擦係数ポリマー材（例えば、DELRIN（登録商標）アセタル樹脂）から形成される複数の収縮可能もしくは後退可能の耐重力性バネ負荷プランジャフィート８６を含む。図１５（Ａ）および（Ｂ）に示されたように、フットスイッチ１０に重量が加わらないときに、バネ負荷プランジャ８６は底８５から外方へ短距離Ｄ（例えば、０．０４インチ＝約０．１cm)突出し、それにより床と接触し、かつ相対的に低摩擦係数のプランジャチップ８８上のフットスイッチ１０の摺動を容易にする。図１５（Ｃ）に示されたように、重量がフットスイッチ１０上に加わるときに、プランジャフィート８６は後退し、かつ高摩擦係数の底８５が床と接触し、それにより使用時のフットスイッチ１０の摺動を更に困難にする。

上記記載は解説と説明を目的とする。当業者には本発明の精神および範囲を逸脱することなくここに記載の発明を変更できることが明かであろう。

本発明による外科用フットスイッチの斜視図である。 (A)-(C)はサイドスイッチの調節範囲を示す本発明のフットスイッチの拡大平面図である。 サイドスイッチの組立体を示す外科用フットスイッチの分解斜視図である。 (A)-(Ｂ)は回転自在ロック機構の作用を示す本発明のフットスイッチに使用できるサイドスイッチの底面図である。 本発明のフットスイッチの平面図である。 本発明のフットスイッチに使用できるヒールカップスライド調節機構の組立体の分解図である。 (A)-(Ｂ)は摺動自在ヒールカップ調節機構の作用を示す本発明のフットスイッチに使用できるヒールカップの平面図である。 ペダルの回転作用を示す図６と同様の本発明によるフットスイッチの平面図である。 (A)-(Ｂ)は本発明によるフットスイッチに使用できるペダルのスイッチの底面図である。 ユーザの足首に対するペダルの旋回軸点の位置を示す本発明のフットスイッチの一部断面を含む側面図である。 (A)-(Ｂ)はペダルの回転ロックの作用を示す本発明によるフットスイッチの側面図である。 ヒールカップの回転作用を示す図６および８に同様の本発明によるフットスイッチの平面図である。 ヒールカップ回転機構の組立体分解図である。 本発明のフットスイッチの底面図である。 (A)-(C)は耐重力性バネ負荷プランジャフィートの作用を示す本発明によるフットスイッチの断面図である。

符号の説明

１０…フットスイッチ
１２…ベース
１４…ペダル
１６…ヒールカップ
１８…サイドスイッチ
２４…ロックピン
２６…爪
３４…スイッチ位置表示器
３６…ペダルベース
４２…ヒールカップスライド
４４…ロックレバー４４
４８…ロックピン
５２…ロックピン孔（係止孔）
６０…表示器
６２…基準点
６４…スイッチ
６８…旋回軸
８８…プランジャフィート

Claims (4)

1. ａ）ベース、
   ｂ）前記ベースに取り付けたペダル、
   ｃ）前記ペダルの両側で前記ベースへ回転自在に取り付けた一対のサイドスイッチ、および
   ｄ）前記サイドスイッチの位置を可視的に表示するための一対のスイッチ位置表示器
   を含み、
   前記サイドスイッチは、前記サイドスイッチ間の間隔を拡大または縮小するために前記ペダルに対して調節可能である、外科用フットスイッチ。
2. 前記サイドスイッチは、前記ベースへ取り付けたロックピンにより所定位置に係止され、前記サイドスイッチ内の爪内に保持される構成である、請求項１のフットスイッチ。
3. 前記ペダルは、前記ペダル上の足のセンタリングを補助するための起立基準点を含む、請求項１のフットスイッチ。
4. 前記サイドスイッチは、靴を履いた場合または靴を履いていない場合であって、９５％の女性および５％の男性の足幅に適合するように調節できる、請求項１のフットスイッチ。

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