JP4281196B2 - 無線電話装置 - Google Patents

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  • Noise Elimination (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Telephone Function (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば携帯電話機に好適するものであって、復号音声の音質を調整する受話イコライザを備えた無線電話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばPDC方式の携帯電話機の受信回路側の電気的構成(機能ブロック図)の一例として、図8に示すような構成がある。この図8においては、アンテナ1に電波信号を受信すると、受信信号は、無線受信部2を通過し、復調部3において復調され、伝送路復号化部4において伝送路復号化され、更に、音声復号化部5にて音声に復号される。そして、この復号音声信号は、受話イコライザ6へ与えられ、ここで、復号音声の音質が調整される。上記受話イコライザ6は、制御回路(図示しない)から与えられた調整指令に基づいて復号音声信号の振幅の周波数特性や位相の周波数特性を調整することにより、音声の質を改善する機能を有している。そして、このような音質改善により、ユーザーは、良好な受信音声を聞くことができる。
【0003】
また、上記受話イコライザ6で音質調整処理された音声信号は、D/A変換部7にてD/A変換され、このD/A変換された音声信号は、フィルタアンプ8にて増幅されてから、スピーカ9に与えられる。そして、スピーカ9から、受信した音声が出力(発声)されるように構成されている。
【0004】
上記構成の場合、伝送路復号化部4は、伝送路で誤りが発生していることを検知する機能、即ち、受信信号に伝送誤りがあるか否かを検知する機能、及び、誤り訂正機能を有している。例えばPDC方式の携帯電話機の場合、伝送信号をフレーム単位で伝送しており、上記伝送誤りの検知も、受信信号のフレーム毎に実行している。そして、音声復号化部5は、伝送誤りがあったフレーム(即ち、受信データ)について、音声の補正を行うように構成されている。具体的には、伝送誤りがあったフレームを必要に応じてマスキングする(即ち、その音を消す)処理を実行している。これにより、伝送誤りがあったフレームを復調した音声、例えば異常な音声の出力を防止し、異音の発生を防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来構成の場合、スピーカ9から異音が発生することがあった。この異音の発声原因としては、復調音声信号を受話イコライザ6に通した結果、聴感上問題となるような音声信号が生成されていることがあると考えられた。また、上記音声復号化部5においてマスキング処理が実行されている場合、復号化された音声信号は低レベル信号となることが多く、このような音声信号に対して、受話イコライザ6が有効に動作しないということも考えられた。
【0006】
そこで、本発明の目的は、伝送誤りが発生したときに、受話イコライザの動作による異音の発生を防止すると共に、受話イコライザを有効に動作させ、また、消費電力を低減することができる無線電話装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば、誤り検知手段により検知された伝送誤りの情報に基づいて受話イコライザの動作を制御するイコライザ制御手段を備え、前記イコライザ制御手段は、前記受話イコライザの動作を制御するときには、前記受話イコライザの周波数特性を段階的に平坦にしていくように構成されているので、受話イコライザの動作による異音の発生を防止することができる。そして、受話イコライザを動作させない方が好ましいときには、動作させないようにできるから、消費電力を低減することが可能である
【0008】
請求項の発明においては、イコライザ制御手段は、伝送誤りがあるフレームの連続数が第1の設定値(1以上の整数)以上となったときに、前記受話イコライザの周波数特性を調整するように構成されている。この構成によれば、伝送誤りが発生したときに、受話イコライザの周波数特性を調整する具体的な構成を、簡単な構成にて容易に実現することができる。
【0009】
請求項の発明によれば、イコライザ制御手段によって、設定時間内に受信した伝送誤りがあるフレームの個数が第2の設定値以上となったときに、受話イコライザの周波数特性を調整する構成としたので、伝送誤りが発生したときに、受話イコライザの周波数特性を調整する具体的な構成を、簡単な構成にて容易に実現することができる。
【0010】
請求項の発明によれば、イコライザ制御手段によって、複数のフレームを受信したときに伝送誤りがあるフレームの受信パターンが所定のパターンとなったときに、受話イコライザの周波数特性を調整するように構成したので、伝送誤りが発生したときに、受話イコライザのノイズキャンセル機能の周波数特性を調整する具体的な構成を、簡単な構成にて容易に実現することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をPDC方式の携帯電話機に適用した第1の実施例について、図1ないし図3を参照しながら説明する。尚、従来構成(図8参照)と同一部分には、同一符号を付している。まず、図2は、本実施例の携帯電話機11の電気的構成を示す機能ブロック図である。この図2に示すように、携帯電話機11は、マイクロコンピュータなどからなる制御回路12を中心として構成されており、この制御回路12には、複数の操作キーからなるキー操作部13から操作信号が与えられるように構成されている。そして、制御回路12は、LCD等からなるディスプレイ14における表示を制御するように構成されている。
【0014】
そして、音声がマイク15に入力されると、このマイク15から音声信号が出力される。この音声信号は、音声処理部16に与えられてA/D変換及び音声符号化され、更に、データ変換部17に与えられるように構成されている。このデータ変換部17においては、例えばπ/4シフトDQPSK(Differential Quadrature Phase Shift Keying)信号に変換されるように構成されている。そして、上記DQPSK信号に変換(デジタル変調)された送信データは、送受信部18に与えられ、ここで、例えば800MHz帯の搬送波信号によって直交変調され、アンテナ1から電波信号として外部へ送信されるように構成されている。
【0015】
一方、アンテナ1に電波信号を受信すると、この受信信号は、送受信部18及びデータ変換部17において復調及び伝送路復号化されてから、音声処理部16に与えられる。そして、音声処理部16において音声復号化及びD/A変換されて音声信号として出力され、この音声信号がスピーカ9に与えられ、該スピーカ9から音声として出力されるように構成されている。
【0016】
そして、上記制御回路12は、音声処理部16、データ変換部17及び送受信部18の各制御を実行するように構成されている。更に、制御回路12は、RAMやEEPROM等から構成された記憶部19に対して、データの書き込み及びデータの読み出しを実行するように構成されている。上記記憶部19には、種々のデータ(例えば複数の相手先の電話番号及び名前のデータや各種のメッセージのデータや各種のメロディのデータなど)を記憶させることが可能な構成となっている。
【0017】
また、図1は、上記携帯電話機11の電気的構成のうちの受信回路側(受信機側)の具体的構成を示すブロック図である。この図1においては、従来構成(図8参照)と同一部分には同一符号を付している。即ち、携帯電話機11の受信回路側の構成は、アンテナ1と、無線受信部2と、復調部3と、伝送路復号化部 (誤り検知手段)4と、音声復号化部5と、状態制御回路(イコライザ制御手段)21と、受話イコライザ6と、D/A変換部7と、フィルタアンプ8と、スピーカ9とから構成されている。
【0018】
ここで、図1に示す携帯電話機11の受信回路側の各回路と、図2に示す携帯電話機11全体の各回路との関係は、次の通りである。即ち、無線受信部2は、送受信部18の内部に組み込まれている。復調部3及び伝送路復号化部4は、データ変換部17の内部に組み込まれている。音声復号化部5、状態制御回路21、受話イコライザ6、D/A変換部7及びフィルタアンプ8は、音声処理部16の内部に組み込まれている。
【0019】
尚、上記受話イコライザ6は、制御回路12から与えられた調整指令に基づいて復号音声信号の振幅の周波数特性や位相の周波数特性を調整する機能を有している。具体的には、受話イコライザ6は、復号音声信号のうちのある特定の周波数帯域(例えば0〜4000Hz)だけを選択して音の強さ(振幅)を強くしたり、逆に音の強さ(振幅)を弱くしたり、振幅の所定の帯域の周波数特性の起伏を変化させたり、即ち、特性の傾きを大きくしたり小さく(平坦)したりするように構成されている。これにより、受話イコライザ6は、復号音声の音質を改善し、ユーザーにとって聞き易い音声とするように構成されている。
【0020】
さて、本実施例(図1参照)と従来構成(図8参照)とが相違する点は、本実施例の携帯電話機11の受信回路側に状態制御回路21が設けられている点である。この状態制御回路21は、誤り検知手段である伝送路復号化部4において検知された伝送誤りの情報を入力し、この伝送誤りの情報に基づいて受話イコライザ6の動作を制御する機能を有している。
【0021】
この構成の場合、携帯電話機11がPDC方式であるから、伝送信号(受信信号及び送信信号)をフレーム単位で伝送している。そして、上記伝送路復号化部4は、受信信号のフレーム毎に伝送誤りがあるか否かの検知を実行していると共に、フレーム毎に、そのフレームが伝送誤りがあるフレームであるか否かを特定する信号を作成し、この信号を上記伝送誤りの情報として状態制御回路21へ与えるように構成されている。
【0022】
次に、上記状態制御回路21の制御動作について、図3を参照しながら説明する。この図3のフローチャートは、状態制御回路21の制御動作の内容を示している。本実施例では、状態制御回路21は、伝送誤りが存在するフレームの連続数が第1の設定値(1以上の整数)以上となったときに、受話イコライザ6の周波数特性を調整するように構成されている。
【0023】
具体的には、まず、図3のステップS10において、状態制御回路21は、伝送路復号化部4から受けた誤り情報に基づいて、現在受信処理しているフレームに伝送誤りがあるか否かを判断する。ここで、上記フレームに伝送誤りがある場合は、ステップS10にて「YES」へ進み、連続誤りフレーム数をカウントするための変数CENをカウントアップ(+1)する(ステップS20)。尚、変数CENは、例えば電源オン時の初期化処理においてゼロクリアされている。
【0024】
続いて、ステップS30へ進み、上記連続誤りフレーム数CENが予め決められた第1の設定値T以上であるか否かを判断する。この第1の設定値Tは、1以上の整数であり、実験により、異常な音(聴感上好ましくない音)が極力発生しなくなるような動作となる適切な値(例えば「3」や「1」などの数値)に設定されている。
【0025】
そして、上記ステップS30において、連続誤りフレーム数CENが第1の設定値T以上であるときには、「YES」へ進み、受話イコライザ6の動作(周波数特性)を調整する(ステップS40)。この場合、受話イコライザ6の周波数特性を例えば平坦な特性とする(または、受話イコライザ6をオフする)。これにより、受話イコライザ6が、現在受信処理しているフレームに対して動作しないようにしている。従って、この場合、現在受信処理しているフレームについての受話イコライザ6の処理(動作)がパスされるようになる。
【0026】
一方、上記ステップS30において、連続誤りフレーム数CENが第1の設定値T以上でないときには、「NO」へ進み、受話イコライザ6の処理機能を現在のままとし、現在受信処理しているフレームに対して現在の機能(現在の状態)のままで、音質改善処理を実行させるようにしている。
【0027】
また、ステップS10において、フレームに伝送誤りがない場合は、「NO」へ進み、連続誤りフレーム数CENをゼロクリアする(ステップS50)。そして、この場合は、受話イコライザ6の処理機能(イコライザ機能)を現在のままとし、現在受信処理しているフレームに対して現在の機能(現在の状態)のままで、音質改善処理を実行させるようにしている。
【0028】
以下、状態制御回路21(及び受話イコライザ6)は、次に続くフレーム(即ち、次に受信処理するフレーム)についても、上述した制御と同様な制御を繰り返し実行するように構成されている。
【0029】
このような構成の本実施例によれば、伝送路復号化部4により検知された伝送誤りの情報に基づいて受話イコライザ6の動作を制御する状態制御回路21を備えたので、伝送誤りが発生したときに、受話イコライザ6の動作による異音の発生を防止することができる。
【0030】
そして、本実施例の場合、受話イコライザ6を動作させない方が好ましいとき、例えば、連続誤りフレーム数CENが第1の設定値T以上であるときには、受話イコライザ6の周波数特性を平坦な特性として(またはオフして)、その音質改善処理機能を動作させないように構成した。これにより、消費電力を低減することが可能である。
【0031】
図4は本発明の第2の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一構成及び同一ステップには、同一符号及び同一ステップ番号を付している。上記第2の実施例では、状態制御回路21は、予め決められた設定時間内に受信した伝送誤りがあるフレームの個数が第2の設定値以上となったときに、受話イコライザ6の動作(周波数特性)を調整するように構成している。
【0032】
具体的には、まず、図4のステップS110において、状態制御回路21は、伝送路復号化部4から受けた伝送誤り情報に基づいて、現在を基準にして、その前のN個のフレームについて、その中に存在する伝送誤りがあるフレームの個数CENCを算出する。続いて、ステップ120へ進み、上記算出した伝送誤りがあるフレームの個数CENCが、予め決められた第2の設定値TNC以上であるか否かを判断する。
【0033】
尚、本実施例の携帯電話機11の構成の場合、伝送信号のフレームは、数十ms(例えば20msや40msなどの長さの時間)という時間に対応していることから、現在を基準にしてその前のN個のフレームが、予め決められた設定時間に対応している。また、上記第2の設定値TNCは、1以上の整数であり、実験により、異常音が極力発生しなくなるような動作となる適切な値に予め決められている。
【0034】
そして、上記ステップ120において、CENCが第2の設定値TNC以上である場合は、ステップS120にて「YES」へ進み、受話イコライザ6の効きを調整する(ステップS40)。この場合、受話イコライザ6の周波数特性を例えば平坦な特性とする(または、受話イコライザ6の動作をオフする)。これにより、受話イコライザ6の音質改善処理機能が、現在受信処理しているフレームに対して動作しないようにしている。
【0035】
一方、上記ステップS120において、CENCが第2の設定値TNC以上でないときには、「NO」へ進み、受話イコライザ6の処理機能を現在のままとし、現在受信処理しているフレームに対して現在の機能(現在の状態)のままで、音質改善処理を実行させるようにしている。
【0036】
また、上述した以外の第2の実施例の構成は、第1の実施例の構成と同じ構成となっている。従って、第2の実施例においても、第1の実施例とほぼ同じ作用効果を得ることができる。
【0037】
図5は本発明の第3の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一構成及び同一ステップには、同一符号及び同一ステップ番号を付している。上記第3の実施例では、状態制御回路21は、複数のフレームを受信したときに、伝送誤りがあるフレームの受信パターンが所定のパターンとなったときに、受話イコライザ6の動作(周波数特性)を調整するように構成されている。
【0038】
具体的には、まず、図5のステップS210において、状態制御回路21は、記憶部19に予め記憶されているN個のフレームからなる所定の誤りパターンを読出す。ここで、上記所定の誤りパターンについて、簡単に説明する。この場合、4個のフレームから誤りパターンが構成されていると共に、正常なフレームを「0」で示し、伝送誤りがあるフレームを「1」で示すとする。そして、4個のフレームが全て正常なパターンを(「0」、「0」、「0」、「0」)で示すと定義する。このように定義した場合、例えば、(「0」、「1」、「0」、 「1」)や(「1」、「0」、「0」、「1」)などが、予め決められた所定の誤りパターンとなる。
【0039】
そして、上記所定の誤りパターンは、実験等を実行することにより決めている。即ち、実験等により、異常音が極力発生しなくなるような運転動作となる適切な誤りパターンを求め、この求めたパターンを上記所定の誤りパターンとして設定している。本実施例の場合、上記求めた所定の誤りパターンを図1の状態制御回路21の中に記憶(登録)させている。尚、上記所定の誤りパターンは、1つに限られるものではなく、2つ以上記憶させても良い。また、所定の誤りパターンを構成するフレームの個数は、上記4個に限られるものではなく、5個以上であっても良いし、3個以下であっても良く、適宜設定すれば良い。
【0040】
次に、ステップS220へ進むと、状態制御回路21は、伝送路復号化部4から受けた誤り情報に基づいて、現在を基準にして、その前のN個のフレームからなる誤りパターン(即ち、検知した誤りパターンまたは受信した誤りパターン)と、上記読出した所定の誤りパターンとが一致するか否かを判断する。ここで、両者が一致する場合は、ステップS220にて「YES」へ進み、受話イコライザ6の動作(周波数特性)を調整する(ステップS40)。この場合、受話イコライザ6の周波数特性を例えば平坦な特性とする(または、受話イコライザ6の動作をオフする)。これにより、受話イコライザ6の音質改善処理機能が、現在受信処理しているフレームに対して動作しないようにしている。
【0041】
一方、上記ステップS220において、検知(受信)した誤りパターンと、読出した所定の誤りパターンとが一致しないときには、「NO」へ進み、受話イコライザ6の処理機能は現在のままとし、現在受信処理しているフレームに対して現在の機能(状態)のままで音質改善処理を実行させるようにしている。
【0042】
尚、上述した以外の第3の実施例の構成は、第1の実施例の構成と同じ構成となっている。従って、第3の実施例においても、第1の実施例とほぼ同じ作用効果を得ることができる。
【0043】
また、上記第1ないし第3の実施例では、受話イコライザ6の周波数特性を調整するに際して、受話イコライザ6の周波数特性を例えば平坦な特性とする、または、受話イコライザ6をオフするように構成したが、これに限られるものではなく、例えば、受話イコライザ6の周波数特性を決められたある1つの段階 (状態)まで平坦にするように調整する構成としても良い。また、受話イコライザ6の周波数特性を段階的に平坦にするように調整する構成としても良く、このように段階的に平坦にするように制御した実施例を図6に示す。
【0044】
この図6は、本発明の第4の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一構成及び同一ステップには、同一符号及び同一ステップ番号を付している。上記第4の実施例においては、状態制御回路21は、受話イコライザ6の動作を制御するとき、そのイコライザ機能(音質改善処理機能)の周波数特性を段階的に平坦にする(緩める)ように制御している。
【0045】
具体的には、まず、図6のステップS10において、状態制御回路21は、伝送路復号化部4から受けた誤り情報に基づいて、現在受信処理しているフレームに伝送誤りがあるか否かを判断する。ここで、フレームに伝送誤りがある場合は、ステップS10にて「YES」へ進み、連続誤りフレーム数をカウントするための変数CENをカウントアップ(+1)する(ステップS20)。
【0046】
続いて、ステップS330へ進み、上記連続誤りフレーム数CENが第3の設定値TN0以上且つ第4の設定TN1未満であるか否かを判断する。ここで、第3の設定値TN0及び第4の設定TN1は、予め決められた1以上の整数であり、TN0<TN1の関係がある。
【0047】
そして、上記ステップS330において、連続誤りフレーム数CENが第3の設定値TN0以上且つ第4の設定TN1未満であるときには、「YES」へ進み、受話イコライザ6のイコライザ機能の周波数特性を1段階平坦にするように調整する(ステップS340)。この場合、受話イコライザ6のイコライザ特性を例えば±6dB以内となるように平坦化する。これにより、現在受信処理しているフレームに対して、上記平坦にした段階の機能(状態)で、音質改善処理を実行させるようにしている。
【0048】
一方、上記ステップS330において、連続誤りフレーム数CENが第3の設定値TN0以上且つ第4の設定TN1未満でないときには、「NO」へ進み、連続誤りフレーム数CENが第4の設定値TN1以上且つ第5の設定TN2未満であるか否かを判断する(ステップS350)。ここで、第5の設定TN2は、1以上の整数であり、TN1<TN2の関係が成り立つ。
【0049】
そして、上記ステップ350において、連続誤りフレーム数CENが第4の設定値TN1以上且つ第5の設定TN2未満であれば、「YES」へ進み、受話イコライザ6のイコライザ機能の周波数特性を2段階平坦にするように調整する(ステップS360)。この場合、受話イコライザ6のイコライザ特性を例えば±3dB以内となるように平坦化する。これにより、現在受信処理しているフレームに対して、上記平坦にした下の段階の機能(状態)で、音質改善処理を実行させるようにしている。
【0050】
また、上記ステップS350において、連続誤りフレーム数CENが第4の設定値TN1以上且つ第5の設定TN2未満でないときには、「NO」へ進み、連続誤りフレーム数CENが第5の設定TN2以上であるか否かを判断する(ステップS370)。ここで、連続誤りフレーム数CENが第5の設定TN2以上であれば、「YES」へ進み、受話イコライザ6のイコライザ機能の周波数特性を更に平坦にして例えば完全に平坦な特性とする(即ち、イコライザ特性を例えば±0dBとなるように平坦化する)、または、受話イコライザ6の動作をオフする(ステップS40)。これにより、受話イコライザ6の機能が、現在受信処理しているフレームに対して動作しないようになる。
【0051】
一方、上記ステップS370において、連続誤りフレーム数CENが第5の設定TN2以上でないときは(即ち、連続誤りフレーム数CENが第3の設定TN0未満であるときは)、「NO」へ進み、受話イコライザ6のイコライザ機能の周波数特性を現在のまま維持する(ステップS380)。これにより、現在受信処理しているフレームに対して現在の機能(状態)のままで音質改善処理を実行させるように構成している。尚、このステップS380の処理ステップにおいては、実際には何も実行しないので、この処理ステップは、特に図示する必要はなく、前記第1ないし第3の実施例では図示していない。
【0052】
また、上述した以外の第4の実施例の構成は、第1の実施例の構成と同じ構成となっている。従って、第4の実施例においても、第1の実施例とほぼ同じ作用効果を得ることができる。
【0053】
また、前記第2及び第3の実施例においても、第4の実施例とほぼ同様にして、受話イコライザ6の機能の周波数特性を調整するときに、その周波数特性を段階的に平坦にするように調整する構成としても良い。更に、上記各実施例では、受話イコライザ6の動作を制御するときに、その周波数特性を緩める方向に調整するように構成したが、これに限られるものではなく、必要に応じて周波数特性を強める(非平坦化)方向に調整するように構成しても良い。
【0054】
図7は、本発明の第5の実施例を示すものであり、第1の実施例と異なるところを説明する。尚、第1の実施例と同一構成及び同一ステップには、同一符号及び同一ステップ番号を付している。上記第5の実施例では、音声復号化部5と受話イコライザ6との間に、受話ノイズキャンセラ22を設けるように構成した。この受話ノイズキャンセラ22は、例えばPDC方式のSTD−27規格に示されたノイズキャンセル機能を備えるように構成されており、復号音声信号の中からノイズ成分を除去する機能を有している。
【0055】
そして、上述した以外の第5の実施例の構成は、第1の実施例の構成と同じ構成となっている。従って、第5の実施例においても、第1の実施例とほぼ同じ作用効果を得ることができる。特に、第5の実施例の場合、受話ノイズキャンセラ22を設けたので、受信した音声(即ち、復号音声)の質がより一層良好なものとなる。
【0056】
また、上記第5の実施例において、受話ノイズキャンセラ6のノイズ除去動作(即ち、ノイズキャンセル機能の効き)を、状態制御回路21によって、伝送路復号化部4において検知された伝送誤りの情報に基づいて制御するように構成しても良い。この構成の場合、具体的には、前記第1ないし第4の実施例とほぼ同様にして、前記伝送誤りの情報に基づいて受話ノイズキャンセラ6の効きを弱めたり、リセット(オフ)したり、段階的に弱めたりするように制御する構成が好ましい。
【0057】
尚、上記各実施例では、状態制御回路21を音声処理部16の内部に設けるように構成(即ち、状態制御回路21の機能を音声処理部16の内部機能として実現するように構成)したが、これに代えて、状態制御回路21を制御回路12の内部に設けるように構成(即ち、状態制御回路21の機能を制御回路12の内部機能として実現するように構成)しても良い。
【0058】
また、上記各実施例においては、本発明を携帯電話機11に適用したが、これに限られるものではなく、PHSの端末機に適用するように構成しても良いし、また、他の方式の無線電話装置に適用するように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す携帯電話機の受信回路側のブロック図
【図2】携帯電話機全体を概略的に示すブロック図
【図3】フローチャート
【図4】本発明の第2の実施例を示す図3相当図
【図5】本発明の第3の実施例を示す図3相当図
【図6】本発明の第4の実施例を示す図3相当図
【図7】本発明の第5の実施例を示す図1相当図
【図8】従来構成を示す図1相当図
【符号の説明】
1はアンテナ、2は無線受信部、3は復調部、4は伝送路復号化部(誤り検知/訂正手段)、5は音声復号化部、6は受話イコライザ、7はD/A変換部、8はフィルタアンプ、9はスピーカ、11は携帯電話機(無線電話装置)、12は制御回路、13はキー操作部、14はディスプレイ、15はマイク、16は音声処理部、17はデータ変換部、18は送受信部、19は記憶部、21は状態制御回路(イコライザ制御手段)、22は受話ノイズキャンセラを示す。

Claims (4)

  1. 無線電話機能を備えると共に、受信信号の伝送誤りを検知する誤り検知手段と、受信信号を音声に復号した復号音声信号を入力してその復号音声の質を調整する受話イコライザとを備えた無線電話装置において、
    前記誤り検知手段により検知された伝送誤りの情報に基づいて前記受話イコライザの動作を制御するイコライザ制御手段を備え、
    前記イコライザ制御手段は、前記受話イコライザの動作を制御するときには、前記受話イコライザの周波数特性を段階的に平坦にしていくように構成されていることを特徴とする無線電話装置。
  2. 伝送信号をフレーム単位で伝送する方式の無線電話機能を備え、
    前記誤り検知手段は、受信したフレーム毎に伝送誤りがあるか否かを検知し、その検知情報を前記イコライザ制御手段へ与えるように構成され、
    前記イコライザ制御手段は、伝送誤りがあるフレームの連続数が第1の設定値(1以上の整数)以上となったときに、前記受話イコライザの周波数特性を調整するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の無線電話装置。
  3. 伝送信号をフレーム単位で伝送する方式の無線電話機能を備え、
    前記誤り検知手段は、受信したフレーム毎に伝送誤りがあるか否かを検知し、その検知情報を前記イコライザ制御手段へ与えるように構成され、
    前記イコライザ制御手段は、設定時間内に受信した伝送誤りがあるフレームの個数が第2の設定値(1以上の整数)以上となったときに、前記受話イコライザの周波数特性を調整するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の無線電話装置。
  4. 伝送信号をフレーム単位で伝送する方式の無線電話機能を備え、
    前記誤り検知手段は、受信したフレーム毎に伝送誤りがあるか否かを検知し、その検知情報を前記イコライザ制御手段へ与えるように構成され、
    前記イコライザ制御手段は、複数のフレームを受信したときに伝送誤りがあるフレームの受信パターンが所定のパターンとなったときに、前記受話イコライザの周波数特性を調整するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の無線電話装置。
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