JP4636114B2 - 音声出力装置 - Google Patents

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本発明は、スピーカと増幅器とを備える音声出力装置に関する。
音声信号を増幅して出力する第1の増幅器及び第2の増幅器と、増幅器から出力された音声信号に基づいて音声を出力するスピーカと、を含む音声出力装置を備える携帯電話装置(移動体通信端末、携帯型情報処理端末)が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
この音声出力装置は、スピーカが通話者の耳の近傍に配置された場合(即ち、ハンドセット通話時)には第1の増幅器から出力された音声信号に基づいて比較的小さい音声レベルの音声を出力する。一方、音声出力装置は、スピーカが通話者の耳と相対的に遠い位置に配置された場合(即ち、ハンズフリー通話時)には第2の増幅器から出力された音声信号に基づいて比較的大きい音声レベルの音声を出力する。
即ち、第1の増幅器の最大出力信号レベル(出力する音声信号の信号レベルの最大値)は、第2の増幅器の最大出力信号レベルよりも小さい。ところで、増幅器の構成を変更しなければ、最大出力信号レベルを変更することができない。従って、第1の増幅器の構成と、第2の増幅器の構成と、は相違している。一方、構成が異なる増幅器を製造する際の製造コストは、構成が同一の増幅器を製造する際の製造コストよりも高い。即ち、上記音声出力装置を製造する際の製造コストが比較的高いという問題があった。
特開2007−13402号公報
そこで、上記音声出力装置を製造する際の製造コストを低減するために、第1の増幅器及び第2の増幅器として、最大出力信号レベルが同一の2つの増幅器を用いることが好適であると考えられる。
ところで、音声出力装置は、ハンドセット通話時においてスピーカが出力する音声の音声レベルの上限値(最大値)が通話者の聴覚を保護するために定められた上限音声レベルとなるように構成される必要がある。従って、音声出力装置は、図7及び図8に示したように、スピーカに入力される音声信号の信号レベルの上限値(目標上限信号レベル)THが、上限音声レベルに対応した値となるように構成される必要がある。
また、音声出力装置は、ハンドセット通話時においてスピーカが出力する音声の音声レベルの基準値(例えば、平均値)が通話者が最も聞き取りやすい基準音声レベルとなるように構成される必要がある。従って、音声出力装置は、スピーカに入力される音声信号の信号レベルの基準値(目標基準信号レベル)TRが、基準音声レベルに対応した値となるように構成される必要がある。
ところで、この目標上限信号レベルTHと目標基準信号レベルTRとの差ΔL1は、入力上限信号レベルIHと入力基準信号レベルIRとの差ΔL2よりも小さい。ここで、入力上限信号レベルIHは、第1の増幅器に入力される音声信号であって目標上限信号レベルTHに対応する信号レベルの音声信号である。また、入力基準信号レベルIRは、第1の増幅器に入力される音声信号であって目標基準信号レベルTRに対応する信号レベルの音声信号である。
従って、図7に示したように、第1の増幅器に入力上限信号レベルIHの音声信号が入力された場合に第1の増幅器が目標上限信号レベルTHの音声信号を出力するように第1の増幅器の利得比を設定した場合には、第1の増幅器は、第1の増幅器に入力基準信号レベルIRの音声信号が入力されたとき、目標基準信号レベルTRよりも小さい信号レベルO1の音声信号を出力する。
一方、図8に示したように、第1の増幅器に入力基準信号レベルIRの音声信号が入力された場合に第1の増幅器が目標基準信号レベルTRの音声信号を出力するように第1の増幅器の利得比を設定した場合には、第1の増幅器は、第1の増幅器に入力上限信号レベルIHの音声信号が入力されたとき、目標上限信号レベルTHよりも大きい信号レベルO2の音声信号を出力する。
このように、目標上限信号レベルTHよりも大きい信号レベルを最大出力信号レベルOMとして有する増幅器を第1の増幅器として用いた場合に、第1の増幅器に、入力基準信号レベルIRの音声信号に応じて目標基準信号レベルTRの音声信号を出力させ且つ入力上限信号レベルIHの音声信号に応じて目標上限信号レベルTHの音声信号を出力させることができないという問題があった。この結果、目標上限信号レベルTHよりも大きい信号レベルを最大出力信号レベルOMとして有する増幅器を第1の増幅器として用いた場合には、ハンドセット通話時において、スピーカが適切な音声レベルの音声を出力できない虞があった。
このため、本発明の目的は、上述した課題である「製造コストを低減し、且つ、スピーカに適切な音声レベルの音声を出力させることができないこと」を解決することが可能な音声出力装置を提供することにある。
かかる目的を達成するため本発明の一形態である音声出力装置は、
音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが予め設定された第1の利得比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように変換し、当該変換した音声信号を出力するとともに、出力する音声信号の信号レベルの最大値として所定の目標上限信号レベルよりも大きい最大出力信号レベルが設定された第1の増幅器と、
上記第1の増幅器から出力された音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが上記最大出力信号レベルを上記目標上限信号レベルにより除した値である減衰比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように減衰させ、当該減衰させた音声信号を出力する減衰器と、
上記減衰器から出力された音声信号を入力し当該入力した音声信号によって駆動されることにより当該音声信号に応じた音声を出力する第1のスピーカと、
を備える。
また、本発明の他の形態である携帯電話装置は、
音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが予め設定された第1の利得比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように変換し、当該変換した音声信号を出力するとともに、出力する音声信号の信号レベルの最大値として所定の目標上限信号レベルよりも大きい最大出力信号レベルが設定された第1の増幅器と、
上記第1の増幅器から出力された音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが上記最大出力信号レベルを上記目標上限信号レベルにより除した値である減衰比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように減衰させ、当該減衰させた音声信号を出力する減衰器と、
上記減衰器から出力された音声信号を入力し当該入力した音声信号によって駆動されることにより当該音声信号に応じた音声を出力する第1のスピーカと、
を備える。
本発明は、以上のように構成されることにより、製造コストを低減しながら、スピーカに適切な音声レベルの音声を出力させることができる。
本発明の一形態である音声出力装置は、
音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが予め設定された第1の利得比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように変換し、当該変換した音声信号を出力するとともに、出力する音声信号の信号レベルの最大値として所定の目標上限信号レベルよりも大きい最大出力信号レベルが設定された第1の増幅器と、
上記第1の増幅器から出力された音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが上記最大出力信号レベルを上記目標上限信号レベルにより除した値である減衰比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように減衰させ、当該減衰させた音声信号を出力する減衰器と、
上記減衰器から出力された音声信号を入力し当該入力した音声信号によって駆動されることにより当該音声信号に応じた音声を出力する第1のスピーカと、
を備える。
これによれば、第1の増幅器が最大出力信号レベルの音声信号を出力した場合に、目標上限信号レベルの音声信号を第1のスピーカに入力させることができる。即ち、第1のスピーカに目標上限信号レベルよりも大きい信号レベルの音声信号が入力されることを防止することができる。この結果、第1のスピーカが過大な音声レベルの音声を出力することを防止することができる。
また、音声出力装置が第1の増幅器と同一の最大出力信号レベルを有する第2の増幅器を備える場合、第2の増幅器から出力される音声信号により、上記目標上限信号レベルよりも大きい最大出力信号レベルに応じた音声レベルの音声を出力することができる。即ち、音声レベルの上限値が異なる音声を、同一の構成を有する増幅器を用いて出力することができる。この結果、構成が異なる2つの増幅器を用いる場合よりも音声出力装置を製造する際の製造コストを低減することができる。
この場合、
上記音声出力装置は、
上記最大出力信号レベルを上記第1の利得比により除した値である飽和境界信号レベルよりも小さい信号レベルから、当該飽和境界信号レベルよりも大きい信号レベルまでの範囲の信号レベルの音声信号を生成し当該生成した音声信号を出力する音声信号生成部を備えるとともに、
上記第1の増幅器は、上記音声信号生成部から出力された音声信号を入力するように構成されることが好適である。
これによれば、音声信号生成部が出力する音声信号の信号レベルの最大値に第1の利得比を乗じた値は、最大出力信号レベルよりも大きくなる。一方、音声信号生成部が出力する音声信号の信号レベルの最小値に第1の利得比を乗じた値は、最大出力信号レベルよりも小さくなる。
従って、音声信号生成部が上記範囲内の最大の信号レベルの音声信号を出力した場合、その音声信号を入力した第1の増幅器は、入力した音声信号の信号レベルに第1の利得比を乗じた値よりも小さい信号レベルである最大出力信号レベルの音声信号を出力する。一方、音声信号生成部が上記範囲内の最小の信号レベルの音声信号を出力した場合、その音声信号を入力した第1の増幅器は、入力した音声信号の信号レベルに第1の利得比を乗じた値と等しい信号レベルの音声信号を出力する。
即ち、第1のスピーカに入力される音声信号の信号レベルの、上限値(目標上限信号レベル)と、上限値よりも小さい基準値(目標基準信号レベル)と、の差を、第1の増幅器に入力された音声信号の信号レベルの、上限値(目標上限信号レベルに対応する入力上限信号レベル)と、上限値よりも小さい基準値(目標基準信号レベルに対応する入力基準信号レベル)と、の差よりも、小さくすることができる。
この結果、上記音声出力装置が携帯電話装置等に搭載された場合において、ハンドセット通話時に第1のスピーカが出力する音声の音声レベルの上限値を、通話者の聴覚を保護するために定められた上限音声レベルとし、且つ、当該音声レベルの基準値を、通話者が最も聞き取りやすい基準音声レベルとすることができる。即ち、第1のスピーカに適切な音声レベルの音声を出力させることができる。
この場合、
上記音声出力装置は、
音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが予め設定された第2の利得比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように変換し、当該変換した音声信号を出力するとともに、出力する音声信号の信号レベルの最大値として上記最大出力信号レベルが設定された第2の増幅器と、
上記減衰器、上記第2の増幅器及び上記第1のスピーカのそれぞれと接続され、且つ、上記減衰器から出力された音声信号を上記第1のスピーカへ出力する第1の状態と、上記第2の増幅器から出力された音声信号を当該第1のスピーカへ出力する第2の状態と、に状態を切り替える切替器と、
を備え、
上記第1のスピーカは、上記切替器から出力された音声信号を入力するように構成されることが好適である。
これによれば、第1のスピーカのみを用いることによって、目標上限信号レベルに応じた音声レベルを上限値とする範囲内の音声と、目標上限信号レベルよりも大きい最大出力信号レベルに応じた音声レベルを上限値とする範囲内の音声と、を選択的に出力することができる。
即ち、音声レベルの上限値が異なる音声を、同一の構成を有する増幅器を用いて出力することができる。この結果、構成が異なる2つの増幅器を用いる場合よりも音声出力装置を製造する際の製造コストを低減することができる。更に、2つのスピーカを用いる場合よりも部品数を少なくすることができる。
また、本発明の他の態様に係る音声出力装置は、
音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが予め設定された第2の利得比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように変換し、当該変換した音声信号を出力するとともに、出力する音声信号の信号レベルの最大値として上記最大出力信号レベルが設定された第2の増幅器と、
上記第2の増幅器から出力された音声信号を入力し当該入力した音声信号によって駆動されることにより当該音声信号に応じた音声を出力する第2のスピーカと、
を備えることが好適である。
これによれば、目標上限信号レベルに応じた音声レベルを上限値とする範囲内の音声を第1のスピーカから出力することができるとともに、目標上限信号レベルよりも大きい最大出力信号レベルに応じた音声レベルを上限値とする範囲内の音声を第2のスピーカから出力することができる。
即ち、音声レベルの上限値が異なる音声を、同一の構成を有する増幅器を用いて出力することができる。この結果、構成が異なる2つの増幅器を用いる場合よりも音声出力装置を製造する際の製造コストを低減することができる。
この場合、
上記音声出力装置は、
上記音声信号生成部から出力された音声信号を入力し、当該入力した音声信号のうちの、上記最大出力信号レベルよりも小さい信号レベルであって且つ予め設定された信号レベルである通過上限信号レベルよりも小さい信号レベルの音声信号を出力し、一方、当該通過上限信号レベルよりも大きい信号レベルの音声信号を出力しない制限器を備え、
上記第1の増幅器は、上記制限器から出力された音声信号を入力するように構成されることが好適である。
ところで、第1の増幅器から出力される音声信号の信号レベルが大きくなるほど、減衰器にて消費される電力が大きくなる。従って、上記構成によれば、通過上限信号レベルよりも大きい信号レベルの音声信号が第1の増幅器に入力されることを防止することができるので、第1の増幅器から出力される電力を低減することができる。この結果、減衰器にて消費される電力を低減することができる。従って、音声出力装置が消費する電力を低減することができる。更に、上記制限器を備えない音声出力装置よりも目標上限信号レベルと目標基準信号レベルとの差を小さくすることもできる。
また、本発明の他の形態である携帯電話装置は、
音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが予め設定された第1の利得比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように変換し、当該変換した音声信号を出力するとともに、出力する音声信号の信号レベルの最大値として所定の目標上限信号レベルよりも大きい最大出力信号レベルが設定された第1の増幅器と、
上記第1の増幅器から出力された音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが上記最大出力信号レベルを上記目標上限信号レベルにより除した値である減衰比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように減衰させ、当該減衰させた音声信号を出力する減衰器と、
上記減衰器から出力された音声信号を入力し当該入力した音声信号によって駆動されることにより当該音声信号に応じた音声を出力する第1のスピーカと、
を備える。
この場合、
上記携帯電話装置は、
上記最大出力信号レベルを上記第1の利得比により除した値である飽和境界信号レベルよりも小さい信号レベルから、当該飽和境界信号レベルよりも大きい信号レベルまでの範囲の信号レベルの音声信号を生成し当該生成した音声信号を出力する音声信号生成部を備えるとともに、
上記第1の増幅器は、上記音声信号生成部から出力された音声信号を入力するように構成されることが好適である。
この場合、
上記携帯電話装置は、
音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが予め設定された第2の利得比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように変換し、当該変換した音声信号を出力するとともに、出力する音声信号の信号レベルの最大値として上記最大出力信号レベルが設定された第2の増幅器と、
上記減衰器、上記第2の増幅器及び上記第1のスピーカのそれぞれと接続され、且つ、上記減衰器から出力された音声信号を上記第1のスピーカへ出力する第1の状態と、上記第2の増幅器から出力された音声信号を当該第1のスピーカへ出力する第2の状態と、に状態を切り替える切替器と、
を備え、
上記第1のスピーカは、上記切替器から出力された音声信号を入力するように構成されることが好適である。
また、本発明の他の態様に係る携帯電話装置は、
音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが予め設定された第2の利得比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように変換し、当該変換した音声信号を出力するとともに、出力する音声信号の信号レベルの最大値として上記最大出力信号レベルが設定された第2の増幅器と、
上記第2の増幅器から出力された音声信号を入力し当該入力した音声信号によって駆動されることにより当該音声信号に応じた音声を出力する第2のスピーカと、
を備えることが好適である。
上述した構成を有する携帯電話装置の発明であっても、上記音声出力装置と同様の作用を有するために、上述した本発明の目的を達成することができる。
以下、本発明に係る、音声出力装置及び携帯電話装置の各実施形態について図1〜図6を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1に示したように、第1実施形態に係る携帯電話装置1は、アンテナ部11と、RF回路部12と、ベースバンド部13と、コーデック部14と、第1の増幅器15と、減衰器15aと、第2の増幅器16と、切替器17と、スピーカ(第1のスピーカ)18と、を含む。
なお、ベースバンド部13、コーデック部14、第1の増幅器15、減衰器15a、第2の増幅器16、切替器17及びスピーカ18は、音声出力装置を構成している。また、ベースバンド部13及びコーデック部14は、音声信号生成部を構成している。
更に、本明細書において、信号レベルは、音声信号を構成する電圧の振幅(例えば、電圧波形における最大値と最小値との差)を表す値である。
アンテナ部11は、アナログ信号である無線信号を受信するアンテナを含む。RF回路部12は、アンテナ部11により受信された無線信号の振幅を調整する処理を行うとともにその無線信号の周波数を変換する処理を行うことにより、その無線信号が表すベースバンド信号(デジタル信号)を取得する。そして、RF回路部12は、取得したベースバンド信号を出力する。
ベースバンド部13は、RF回路部12から出力されたベースバンド信号を入力する。ベースバンド部13は、入力したベースバンド信号を予め設定されたデジタル変調方式(例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式)に従って復調する。そして、ベースバンド部13は、復調したベースバンド信号を出力する。なお、ベースバンド部13は、スペクトラム逆拡散処理及び誤り訂正処理を行うように構成されていてもよい。
コーデック部14は、ベースバンド部13から出力されたベースバンド信号を入力する。コーデック部14は、入力したベースバンド信号が表す音声データを予め設定された音声符号化方式(例えば、GSM−AMR(Global System for Mobile Communications−Adaptive Multi Rate)方式)に従って復号する。そして、コーデック部14は、復号した音声データが表す音声信号(アナログ信号)を出力する。
更に、ベースバンド部13及びコーデック部14は、図2に示したように、コーデック部14から出力される音声信号の信号レベルが、RF回路部12から出力されたベースバンド信号に対応する音声信号の信号レベルに、予め設定された変換利得比(ゲイン)を乗じた値となるように、ベースバンド信号を変換する処理を行う。
ここで、変換利得比は、「ベースバンド部13に入力されたベースバンド信号に対応する音声信号の信号レベル」に対する「コーデック部14から出力された音声信号の信号レベル」の比である。即ち、変換利得比は、「コーデック部14から出力された音声信号の信号レベル」を、「ベースバンド部13に入力されたベースバンド信号に対応する音声信号の信号レベル」により除した値である。
本例では、変換利得比は、後述する最大出力信号レベルOMよりも大きい信号レベルである図2の入力上限信号レベルIHを受信上限信号レベルRHにより除した値(最大出力信号レベルOMよりも小さい信号レベルである図2の入力基準信号レベルIRを受信基準信号レベルRRにより除した値)に設定されている。
ここで、受信上限信号レベルRHは、公衆回線網における信号レベルの上限値(最大値、本例では、公衆回線網におけるインピーダンスの既定値600Ωに対する電力3.17dBmWに対応する信号レベル)である。また、受信基準信号レベルRRは、公衆回線網における信号レベルの基準値(標準値、本例では、公衆回線網におけるインピーダンスの既定値600Ωに対する電力−16dBmWに対応する信号レベル)である。
第1の増幅器15は、コーデック部14から出力された音声信号を入力する。第1の増幅器15は、信号レベルが、入力した音声信号の信号レベルに予め設定された第1の利得比(ゲイン)を乗じた値となるように、入力した音声信号を変換し、変換した音声信号を出力する。
ここで、第1の利得比は、「第1の増幅器15に入力された音声信号の信号レベル」に対する「第1の増幅器15から出力された音声信号の信号レベル」の比である。即ち、第1の利得比は、「第1の増幅器15から出力された音声信号の信号レベル」を、「第1の増幅器15に入力された音声信号の信号レベル」により除した値である。本例では、図2に示したように、第1の利得比は「1」に設定されている。なお、第1の利得比は、利得比を調整するための素子を第1の増幅器15に接続することにより設定されている。
更に、第1の増幅器15は、図2に示したように、出力する音声信号の信号レベルの最大値(上限値)として、所定の目標上限信号レベルTHよりも大きい最大出力信号レベルOMが設定されている。
即ち、第1の増幅器15は、最大出力信号レベルOMを第1の利得比により除した値(即ち、本例では、最大出力信号レベルOM)である飽和境界信号レベルよりも小さい信号レベルの音声信号を入力した場合、入力した音声信号の信号レベルに第1の利得比を乗じた値と等しい信号レベルの音声信号を出力する。
一方、第1の増幅器15は、上記飽和境界信号レベルよりも大きい信号レベルの音声信号を入力した場合、入力した音声信号の信号レベルの大きさに関係なく、最大出力信号レベルOMと等しい信号レベルの音声信号を出力する。
減衰器15aは抵抗器である。減衰器15aは、第1の増幅器15から出力された音声信号を入力する。減衰器15aは、信号レベルが、入力した音声信号の信号レベルに予め設定された減衰比を乗じた値となるように、入力した音声信号を減衰させ、減衰させた音声信号を出力する。ここで、減衰比は、最大出力信号レベルOMを目標上限信号レベルTHにより除した値に設定されている。
第2の増幅器16は、コーデック部14から出力された音声信号を入力する。第2の増幅器16は、信号レベルが、入力した音声信号の信号レベルに予め設定された第2の利得比を乗じた値となるように、入力した音声信号を変換し、変換した音声信号を出力する。ここで、第2の利得比は、「第2の増幅器16に入力された音声信号の信号レベル」に対する「第2の増幅器16から出力された音声信号の信号レベル」の比である。
更に、第2の増幅器16は、第1の増幅器15と同様に、出力する音声信号の信号レベルの最大値として、上記最大出力信号レベルOMが設定されている。即ち、第2の増幅器16は、第1の増幅器15と同一の構成を有している。また、第2の利得比は、第1の利得比と同様に、利得比を調整するための素子を第2の増幅器16に接続することにより設定されている。
切替器17は、減衰器15a、第2の増幅器16及びスピーカ18のそれぞれと接続されている。切替器17は、ベースバンド部13からの指示信号に応じて、減衰器15aから出力された音声信号をスピーカ18へ出力する第1の状態と、第2の増幅器16から出力された音声信号をスピーカ18へ出力する第2の状態と、に状態を切り替える。
スピーカ18は、切替器17から出力された音声信号を入力する。スピーカ18は、入力した音声信号によって駆動されることによりその音声信号に応じた音声を出力する。スピーカ18は、目標上限信号レベルTHの音声信号が入力されることにより、通話者の聴覚を保護するために定められた上限音声レベルの音声を出力する。更に、スピーカ18は、目標基準信号レベルTRの音声信号が入力されることにより、通話者が最も聞き取りやすい基準音声レベルの音声を出力する。
次に、上記のように構成された携帯電話装置1の作動であって、スピーカ18が通話者の耳の近傍に配置された場合(ハンドセット通話時)における作動について説明する。この場合、ベースバンド部13は、切替器17の状態を第1の状態に設定するための指示信号を切替器17に送る。これにより、切替器17の状態は、第1の状態に設定される。
図2は、ハンドセット通話時における携帯電話装置1の各部の音声信号の信号レベルの変化を示したレベルダイアグラムである。図2における信号レベルの単位は、「dBV」である。即ち、電圧「V」を単位とする信号レベルSvと、電圧比「dBV」を単位とする信号レベルSdbと、の間の関係は、式Sdb=20・log10(Sv)により表される。以下、後述する他のレベルダイアグラムにおいても同様である。
先ず、受信基準信号レベルRRの音声信号に対応するベースバンド信号がRF回路部12から出力された場合から説明する。
この場合、ベースバンド部13及びコーデック部14の処理によって、受信基準信号レベルRRに変換利得比を乗じた値と等しい信号レベル(入力基準信号レベルIR)の音声信号が第1の増幅器15に入力される。入力基準信号レベルIRは、飽和境界信号レベル(本例では、最大出力信号レベルOM)よりも小さいので、第1の増幅器15は、入力基準信号レベルIRに第1の利得比を乗じた値と等しい信号レベル(本例では、入力基準信号レベルIR)の音声信号を出力する。
そして、減衰器15aは、第1の増幅器15から出力された音声信号の信号レベル(ここでは、入力基準信号レベルIR)に減衰比を乗じた値と等しい信号レベル(目標基準信号レベルTR)の音声信号を出力する。これにより、スピーカ18は、通話者が最も聞き取りやすい基準音声レベルの音声を出力する。
次に、受信上限信号レベルRHの音声信号に対応するベースバンド信号がRF回路部12から出力された場合について説明する。
この場合、ベースバンド部13及びコーデック部14の処理によって、受信上限信号レベルRHに変換利得比を乗じた値と等しい信号レベル(入力上限信号レベルIH)の音声信号が第1の増幅器15に入力される。入力上限信号レベルIHは、飽和境界信号レベル(本例では、最大出力信号レベルOM)よりも大きいので、第1の増幅器15は、入力上限信号レベルIHに第1の利得比を乗じた値(即ち、入力上限信号レベルIH)よりも小さい信号レベル(即ち、最大出力信号レベルOM)の音声信号を出力する。
そして、減衰器15aは、第1の増幅器15から出力された音声信号の信号レベル(ここでは、最大出力信号レベルOM)に減衰比を乗じた値と等しい信号レベル(目標上限信号レベルTH)の音声信号を出力する。これにより、スピーカ18は、通話者の聴覚を保護するために定められた上限音声レベルの音声を出力する。
このように、上記音声出力装置によれば、第1の増幅器15が最大出力信号レベルOMの音声信号を出力した場合に、目標上限信号レベルTHの音声信号をスピーカ18に入力させることができる。即ち、スピーカ18に目標上限信号レベルTHよりも大きい信号レベルの音声信号が入力されることを防止することができる。この結果、スピーカ18が過大な音声レベルの音声を出力することを防止することができる。
また、スピーカが通話者の耳と相対的に遠い位置に配置された場合(即ち、ハンズフリー通話時)には、切替器17の状態が第2の状態に設定され、第2の増幅器16から出力される音声信号がスピーカ18に入力される。これにより、スピーカ18は、目標上限信号レベルTHよりも大きい最大出力信号レベルOMに応じた音声レベルの音声を出力することができる。
即ち、音声レベルの上限値が異なる音声を、同一の構成を有する(出力する音声信号の信号レベルの上限値が同一である)増幅器(第1の増幅器15及び第2の増幅器16)を用いて出力することができる。この結果、構成が異なる2つの増幅器を用いる場合よりも音声出力装置を製造する際の製造コストを低減することができる。
更に、上記音声出力装置によれば、1つのスピーカのみを用いることによって、目標上限信号レベルTHに応じた音声レベルを上限値とする範囲内の音声と、目標上限信号レベルTHよりも大きい最大出力信号レベルOMに応じた音声レベルを上限値とする範囲内の音声と、を選択的に出力することができる。即ち、2つのスピーカを用いる場合よりも部品数を少なくすることができる。
加えて、上記音声出力装置によれば、スピーカ18に入力される音声信号の信号レベルの、上限値(目標上限信号レベルTH)と、上限値よりも小さい基準値(目標基準信号レベルTR)と、の差ΔL1を、第1の増幅器15に入力された音声信号の信号レベルの、上限値(目標上限信号レベルTHに対応する入力上限信号レベルIH)と、上限値よりも小さい基準値(目標基準信号レベルTRに対応する入力基準信号レベルIR)と、の差(即ち、受信上限信号レベルRHと受信基準信号レベルRRとの差ΔL2)よりも、小さくすることができる。
この結果、ハンドセット通話時にスピーカ18が出力する音声の音声レベルの上限値を、通話者の聴覚を保護するために定められた上限音声レベルとし、且つ、当該音声レベルの基準値を、通話者が最も聞き取りやすい基準音声レベルとすることができる。即ち、スピーカ18に適切な音声レベルの音声を出力させることができる。
<第1変形例>
次に、本発明の第1実施形態の第1変形例に係る音声出力装置について説明する。この第1変形例に係る音声出力装置は、上記第1実施形態に係る音声出力装置に対して、第1の利得比が1よりも大きい値に設定されている点において相違している。従って、以下、かかる相違点を中心として説明する。
この第1変形例に係る第1の利得比は、図3に示したように、1よりも大きい値に設定されている。
また、変換利得比は、図3に示したように、入力上限信号レベルIHを受信上限信号レベルRHにより除した値に設定されている。この入力上限信号レベルIHは、最大出力信号レベルOMよりも大きい信号レベル(図3の増幅上限信号レベルAH)を第1の利得比により除した値である。
次に、上記のように構成された携帯電話装置1のハンドセット通話時における作動について説明する。図3は、ハンドセット通話時における、第1変形例に係る音声出力装置が搭載された携帯電話装置1の各部の音声信号の信号レベルの変化を示したレベルダイアグラムである。
先ず、受信基準信号レベルRRの音声信号に対応するベースバンド信号がRF回路部12から出力された場合から説明する。
この場合、ベースバンド部13及びコーデック部14の処理によって、受信基準信号レベルRRに変換利得比を乗じた値と等しい信号レベル(入力基準信号レベルIR)の音声信号が第1の増幅器15に入力される。入力基準信号レベルIRは、飽和境界信号レベルSB(最大出力信号レベルOMを第1の利得比により除した値)よりも小さいので、第1の増幅器15は、入力基準信号レベルIRに第1の利得比を乗じた値と等しい信号レベル(図3の出力基準信号レベルOR)の音声信号を出力する。
そして、減衰器15aは、第1の増幅器15から出力された音声信号の信号レベル(ここでは、出力基準信号レベルOR)に減衰比を乗じた値と等しい信号レベル(目標基準信号レベルTR)の音声信号を出力する。これにより、スピーカ18は、通話者が最も聞き取りやすい基準音声レベルの音声を出力する。
次に、受信上限信号レベルRHの音声信号に対応するベースバンド信号がRF回路部12から出力された場合について説明する。
この場合、ベースバンド部13及びコーデック部14の処理によって、受信上限信号レベルRHに変換利得比を乗じた値と等しい信号レベル(入力上限信号レベルIH)の音声信号が第1の増幅器15に入力される。
入力上限信号レベルIHは、飽和境界信号レベルSB(最大出力信号レベルOMを第1の利得比により除した値)よりも大きいので、第1の増幅器15は、入力上限信号レベルIHに第1の利得比を乗じた値(増幅上限信号レベルAH)よりも小さい信号レベル(即ち、最大出力信号レベルOM)の音声信号を出力する。
そして、減衰器15aは、第1の増幅器15から出力された音声信号の信号レベル(ここでは、最大出力信号レベルOM)に減衰比を乗じた値と等しい信号レベル(目標上限信号レベルTH)の音声信号を出力する。これにより、スピーカ18は、通話者の聴覚を保護するために定められた上限音声レベルの音声を出力する。
このようにして、上記第1変形例に係る音声出力装置も、上記第1実施形態と同様の作用及び効果を奏することができる。
<第2変形例>
次に、本発明の第1実施形態の第2変形例に係る音声出力装置について説明する。この第2変形例に係る音声出力装置は、上記第1実施形態に係る音声出力装置に対して、2つのスピーカを備える点において相違している。従って、以下、かかる相違点を中心として説明する。
この第2変形例に係る音声出力装置は、図4に示したように、第1実施形態に係る切替器17及びスピーカ18に代えて、第1のスピーカ19及び第2のスピーカ20を備える。
第1のスピーカ19は、減衰器15aから出力された音声信号を入力する。第1のスピーカ19は、入力した音声信号によって駆動されることによりその音声信号に応じた音声を出力する。第1のスピーカ19は、目標上限信号レベルTHの音声信号が入力されることにより、通話者の聴覚を保護するために定められた上限音声レベルの音声を出力する。更に、第1のスピーカ19は、目標基準信号レベルTRの音声信号が入力されることにより、通話者が最も聞き取りやすい基準音声レベルの音声を出力する。
第2のスピーカ20は、第2の増幅器16から出力された音声信号を入力する。第2のスピーカ20は、入力した音声信号によって駆動されることによりその音声信号に応じた音声を出力する。
また、この第2変形例に係るコーデック部14は、ベースバンド部13からの指示信号に応じて、音声信号を第1の増幅器15へ出力する第1の状態と、音声信号を第2の増幅器16へ出力する第2の状態と、に状態を切り替える。
ベースバンド部13は、ハンドセット通話時、コーデック部14の状態を第1の状態に設定するための指示信号をコーデック部14に送る。一方、ベースバンド部13は、ハンズフリー通話時、コーデック部14の状態を第2の状態に設定するための指示信号をコーデック部14に送る。
この第2変形例に係る音声出力装置によれば、目標上限信号レベルTHに応じた音声レベルを上限値とする範囲内の音声レベルの音声を第1のスピーカ19から出力することができるとともに、目標上限信号レベルTHよりも大きい最大出力信号レベルOMに応じた音声レベルを上限値とする範囲内の音声レベルの音声を第2のスピーカ20から出力することができる。
即ち、音声レベルの上限値が異なる音声を、同一の構成を有する増幅器を用いて出力することができる。この結果、構成が異なる2つの増幅器を用いる場合よりも音声出力装置を製造する際の製造コストを低減することができる。
更に、上記第2変形例に係る音声出力装置は、上記第1実施形態と同様の作用及び効果も奏することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る音声出力装置について説明する。この第2実施形態に係る音声出力装置は、上記第1実施形態に係る音声出力装置に対して、コーデック部14と第1の増幅器15との間に制限器を備える点において相違している。従って、以下、かかる相違点を中心として説明する。
この第2実施形態に係る音声出力装置は、図5に示したように、制限器15bを備える。
制限器15bは、コーデック部14から出力された音声信号を入力する。制限器15bは、入力した音声信号のうちの、通過上限信号レベルPH以下の信号レベルの音声信号を出力し、一方、通過上限信号レベルPHよりも大きい信号レベルの音声信号を出力しないように構成されている。ここで、通過上限信号レベルPHは、最大出力信号レベルOMよりも小さい信号レベルであって且つ予め設定された信号レベルである。
更に、この第2実施形態に係る第1の増幅器15は、制限器15bから出力された音声信号を入力する。
また、変換利得比は、通過上限信号レベルPHよりも大きい信号レベルである図6の変換上限信号レベルCHを受信上限信号レベルRHにより除した値(図6の入力基準信号レベルIRを受信基準信号レベルRRにより除した値)に設定されている。
更に、減衰比は、通過上限信号レベルPHを目標上限信号レベルTHにより除した値に設定されている。
次に、上記のように構成された携帯電話装置1のハンドセット通話時における作動について説明する。この場合、ベースバンド部13は、切替器17の状態を第1の状態に設定するための指示信号を切替器17に送る。これにより、切替器17の状態は、第1の状態に設定される。
図6は、ハンドセット通話時における、第2実施形態に係る音声出力装置が搭載された携帯電話装置1の各部の音声信号の信号レベルの変化を示したレベルダイアグラムである。
先ず、受信基準信号レベルRRの音声信号に対応するベースバンド信号がRF回路部12から出力された場合から説明する。
この場合、ベースバンド部13及びコーデック部14の処理によって、入力基準信号レベルIRの音声信号が制限器15bに入力される。入力基準信号レベルIRは、通過上限信号レベルPHよりも小さいので、制限器15bは、入力基準信号レベルIRの音声信号を出力する。
そして、第1の増幅器15は、入力基準信号レベルIRに第1の利得比を乗じた値と等しい信号レベル(ここでは、入力基準信号レベルIR)の音声信号を出力する。そして、減衰器15aは、第1の増幅器15から出力された音声信号の信号レベル(ここでは、入力基準信号レベルIR)に減衰比を乗じた値と等しい信号レベル(目標基準信号レベルTR)の音声信号を出力する。これにより、スピーカ18は、通話者が最も聞き取りやすい基準音声レベルの音声を出力する。
次に、通過上限信号レベルPHを変換利得比により除した値と等しい信号レベル(受信通過上限信号レベルRP)の音声信号に対応するベースバンド信号がRF回路部12から出力された場合について説明する。
この場合、ベースバンド部13及びコーデック部14の処理によって、通過上限信号レベルPHの音声信号が制限器15bに入力される。従って、制限器15bは、通過上限信号レベルPHの音声信号を出力する。
そして、第1の増幅器15は、通過上限信号レベルPHに第1の利得比を乗じた値と等しい信号レベル(ここでは、通過上限信号レベルPH)の音声信号を出力する。そして、減衰器15aは、第1の増幅器15から出力された音声信号の信号レベル(ここでは、通過上限信号レベルPH)に減衰比を乗じた値と等しい信号レベル(目標基準信号レベルTR)の音声信号を出力する。
次に、受信上限信号レベルRHの音声信号に対応するベースバンド信号がRF回路部12から出力された場合について説明する。
この場合、ベースバンド部13及びコーデック部14の処理によって、受信上限信号レベルRHに変換利得比を乗じた値と等しい信号レベル(変換上限信号レベルCH)の音声信号が制限器15bに入力される。
変換上限信号レベルCHは、通過上限信号レベルPHよりも大きいので、制限器15bは、入力した音声信号を出力しない。従って、第1の増幅器15には音声信号が入力されない。その結果、スピーカ18は、音声を出力しない。
このように、上記第2実施形態に係る音声出力装置によれば、通過上限信号レベルPHよりも大きい信号レベルの音声信号が第1の増幅器15に入力されることを防止することができる。従って、通過上限信号レベルPHよりも大きい信号レベルの音声信号が第1の増幅器15に入力される場合と比較して、第1の増幅器15から出力される電力を低減することができる。この結果、減衰器15aにて消費される電力を低減することができる。従って、音声出力装置が消費する電力を低減することができる。
更に、制限器15bを備えない音声出力装置(例えば、上記第1実施形態に係る音声出力装置)よりも、「受信上限信号レベルRHと受信基準信号レベルRRとの差ΔL2」に対する「目標上限信号レベルTHと目標基準信号レベルTRとの差ΔL1」の比を小さくすることもできる。
加えて、上記第2実施形態に係る音声出力装置は、上記第1実施形態と同様の作用及び効果も奏することができる。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記各実施形態においては、音声出力装置は携帯電話装置1に搭載されていたが、固定式の電話装置に搭載されていてもよい。
本発明は、スピーカと増幅器とを備える携帯電話装置等に適用可能である。
本発明の第1実施形態に係る携帯電話装置の概略構成を表す図である。 ハンドセット通話時における携帯電話装置の各部の音声信号の信号レベルの変化を示したレベルダイアグラムである。 本発明の第1実施形態の第1変形例に係る携帯電話装置の各部の音声信号の信号レベルの変化を示したレベルダイアグラムである。 本発明の第1実施形態の第2変形例に係る携帯電話装置の概略構成を表す図である。 本発明の第2実施形態に係る携帯電話装置の概略構成を表す図である。 本発明の第2実施形態に係る携帯電話装置の各部の音声信号の信号レベルの変化を示したレベルダイアグラムである。 第1の増幅器とスピーカとを備える音声出力装置の各部の音声信号の信号レベルの変化を示したレベルダイアグラムである。 第1の増幅器とスピーカとを備える音声出力装置の各部の音声信号の信号レベルの変化を示したレベルダイアグラムである。
符号の説明
1 携帯電話装置
11 アンテナ部
12 RF回路部
13 ベースバンド部
14 コーデック部
15 第1の増幅器
15a 減衰器
15b 制限器
16 第2の増幅器
17 切替器
18 スピーカ
19 第1のスピーカ
20 第2のスピーカ

Claims (9)

  1. 音声信号を入力し、信号レベルが、予め設定された第1の利得比を当該入力した音声信号の信号レベルに乗じた値となるように、当該入力した音声信号を変換し、当該変換した音声信号を出力するとともに、出力する音声信号の信号レベルの最大値として所定の目標上限信号レベルよりも大きい最大出力信号レベルが設定された第1の増幅器と、
    減衰比が前記最大出力信号レベルを前記目標上限信号レベルにより除した値に設定され、且つ、前記第1の増幅器から出力された音声信号を入力し、信号レベルが、当該減衰比を当該入力した音声信号の信号レベルに乗じた値となるように、当該入力した音声信号を減衰させ、当該減衰させた音声信号を出力する減衰器と、
    前記減衰器から出力された音声信号を入力し当該入力した音声信号によって駆動されることにより当該音声信号に応じた音声を出力する第1のスピーカと、
    前記最大出力信号レベルを前記第1の利得比により除した値である飽和境界信号レベルよりも小さい信号レベルから、当該飽和境界信号レベルよりも大きい信号レベルまでの範囲の信号レベルの音声信号を生成し当該生成した音声信号を出力する音声信号生成部と、
    を備え、
    前記第1の増幅器は、前記音声信号生成部から出力された音声信号を入力するように構成された音声出力装置。
  2. 請求項1に記載の音声出力装置であって、
    音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが予め設定された第2の利得比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように変換し、当該変換した音声信号を出力するとともに、出力する音声信号の信号レベルの最大値として前記最大出力信号レベルが設定された第2の増幅器と、
    前記減衰器、前記第2の増幅器及び前記第1のスピーカのそれぞれと接続され、且つ、前記減衰器から出力された音声信号を前記第1のスピーカへ出力する第1の状態と、前記第2の増幅器から出力された音声信号を当該第1のスピーカへ出力する第2の状態と、に状態を切り替える切替器と、
    を備え、
    前記第1のスピーカは、前記切替器から出力された音声信号を入力するように構成された音声出力装置。
  3. 請求項1に記載の音声出力装置であって、
    音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが予め設定された第2の利得比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように変換し、当該変換した音声信号を出力するとともに、出力する音声信号の信号レベルの最大値として前記最大出力信号レベルが設定された第2の増幅器と、
    前記第2の増幅器から出力された音声信号を入力し当該入力した音声信号によって駆動されることにより当該音声信号に応じた音声を出力する第2のスピーカと、
    を備える音声出力装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の音声出力装置であって、
    前記音声信号生成部から出力された音声信号を入力し、当該入力した音声信号のうちの、前記最大出力信号レベルよりも小さい信号レベルであって且つ予め設定された信号レベルである通過上限信号レベルよりも小さい信号レベルの音声信号を出力し、一方、当該通過上限信号レベルよりも大きい信号レベルの音声信号を出力しない制限器を備え、
    前記第1の増幅器は、前記制限器から出力された音声信号を入力するように構成された音声出力装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の音声出力装置であって、
    前記目標上限信号レベルは、当該目標上限信号レベルの音声信号が前記第1のスピーカに入力されることにより、ユーザの聴覚を保護するために定められた上限音声レベルの音声が当該第1のスピーカから出力されるように設定された音声出力装置。
  6. 音声信号を入力し、信号レベルが、予め設定された第1の利得比を当該入力した音声信号の信号レベルに乗じた値となるように、当該入力した音声信号を変換し、当該変換した音声信号を出力するとともに、出力する音声信号の信号レベルの最大値として所定の目標上限信号レベルよりも大きい最大出力信号レベルが設定された第1の増幅器と、
    減衰比が前記最大出力信号レベルを前記目標上限信号レベルにより除した値に設定され、且つ、前記第1の増幅器から出力された音声信号を入力し、信号レベルが、当該減衰比を当該入力した音声信号の信号レベルに乗じた値となるように、当該入力した音声信号を減衰させ、当該減衰させた音声信号を出力する減衰器と、
    前記減衰器から出力された音声信号を入力し当該入力した音声信号によって駆動されることにより当該音声信号に応じた音声を出力する第1のスピーカと、
    前記最大出力信号レベルを前記第1の利得比により除した値である飽和境界信号レベルよりも小さい信号レベルから、当該飽和境界信号レベルよりも大きい信号レベルまでの範囲の信号レベルの音声信号を生成し当該生成した音声信号を出力する音声信号生成部と、
    を備え、
    前記第1の増幅器は、前記音声信号生成部から出力された音声信号を入力するように構成された携帯電話装置。
  7. 請求項6に記載の携帯電話装置であって、
    音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが予め設定された第2の利得比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように変換し、当該変換した音声信号を出力するとともに、出力する音声信号の信号レベルの最大値として前記最大出力信号レベルが設定された第2の増幅器と、
    前記減衰器、前記第2の増幅器及び前記第1のスピーカのそれぞれと接続され、且つ、前記減衰器から出力された音声信号を前記第1のスピーカへ出力する第1の状態と、前記第2の増幅器から出力された音声信号を当該第1のスピーカへ出力する第2の状態と、に状態を切り替える切替器と、
    を備え、
    前記第1のスピーカは、前記切替器から出力された音声信号を入力するように構成された携帯電話装置。
  8. 請求項6に記載の携帯電話装置であって、
    音声信号を入力し、当該入力した音声信号を、信号レベルが予め設定された第2の利得比を当該音声信号の信号レベルに乗じた値となるように変換し、当該変換した音声信号を出力するとともに、出力する音声信号の信号レベルの最大値として前記最大出力信号レベルが設定された第2の増幅器と、
    前記第2の増幅器から出力された音声信号を入力し当該入力した音声信号によって駆動されることにより当該音声信号に応じた音声を出力する第2のスピーカと、
    を備える携帯電話装置。
  9. 請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載の携帯電話装置であって、
    前記音声信号生成部から出力された音声信号を入力し、当該入力した音声信号のうちの、前記最大出力信号レベルよりも小さい信号レベルであって且つ予め設定された信号レベルである通過上限信号レベルよりも小さい信号レベルの音声信号を出力し、一方、当該通過上限信号レベルよりも大きい信号レベルの音声信号を出力しない制限器を備え、
    前記第1の増幅器は、前記制限器から出力された音声信号を入力するように構成された携帯電話装置。
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