JP4280474B2 - 沸騰水型原子炉用燃料集合体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は沸騰水型原子炉用燃料集合体、特に、使用済燃料の再処理により得られた回収ウランを用いた燃料集合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
沸騰水型原子炉に装荷された燃料集合体は、通常4サイクルから5サイクル炉心内に滞在し、所定の燃焼度を達成した後に取り出される。取り出された使用済燃料中には核分裂性のウラン235がまだ 0.8wt%程度含まれている。従って、使用済燃料の再処理により回収したウランを燃料集合体に再装荷することにより、ウラン資源の有効利用を図ることが望ましい。
【0003】
しかしながら、回収ウランを再濃縮し原子炉用燃料として再利用する際には次のような問題点がある。即ち、ウラン235は炉内での燃焼中、核分裂反応によって減損する一方、中性子を吸収してウラン236を生成する。従って、使用済燃料中にはウラン235とウラン236とが存在することになる。しかしながら、これら2つの核種は質量がほぼ同じであるため、遠心分離技術を用いてウラン235を濃縮する場合に、ウラン235とウラン236とを完全に分離することはできない。このため、ウラン235の濃縮度を高めるに従い、ウラン236の濃度も高くなる。
【0004】
ウラン236は中性子吸収断面積が大きく炉心内で中性子毒物として作用する。回収ウラン中には、ウラン238及びウラン235のほかに上述のウラン236が存在するが、これ以外にわずかにウラン236と同じく中性子毒物として作用するウラン234も存在する。例えば、回収ウランを再濃縮して4wt%のウラン235とした場合、ウラン236はおよそ1から2wt%程度存在する。一方、この場合のウラン234は0.1wt%以下であり、ウラン234が存在することによる影響は無視できる。ウラン236の影響により、回収ウランを装荷した燃料は装荷しない燃料に比べ反応度が低下(反応度ロス)し、その反応度低下分を補償するためウラン235の濃縮度を高める必要が生じる可能性すらある。(例えば、特許文献1参照)
【0005】
これは、ウラン資源の有効利用の観点から好ましくなく、できるだけ回収ウラン装荷燃料の反応度低下を抑え、反応度補償が不要となることが望ましい。また、使用済燃料の発生量は年々増加しており、できるだけ多くの量の回収ウランを燃料集合体に装荷し再利用することが望ましいが、この際の反応度低下量も最小限とすることが重要である。
【0006】
【特許文献1】
特開昭62−90595号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一方、原子炉の経済性を高めるため、燃料集合体1体当たりの取出エネルギを大きくして平均取出燃焼度を向上させることが進められている。このため、燃料の平均濃縮度を高めることが必要となってきている。しかしながら、これに伴い次のような問題点が生じる。即ち、一般に燃料集合体の平均濃縮度を高めると、スペクトルが硬くなる結果、ボイド反応度は負側に大きくなる。この結果、運転中ではボイド率の高い燃料上部の反応度は下部に比べて低下して、軸方向出力分布はより下部に歪む傾向となる。燃料下部の出力の増大は最大線出力密度の増大を伴い、熱的運転余裕が小さくなる。
【0008】
本発明は、高燃焼度化を目指した沸騰水型原子炉用燃料に回収ウランを装荷するに当たり、熱的運転余裕を十分に確保しつつ、反応度ロスを最小限に抑えウラン資源の有効利用に資する沸騰水型原子炉用燃料集合体を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載された発明に係る沸騰水型原子炉用燃料集合体は、核燃料物質からなる燃料ペレットを被覆管内に充填した燃料棒群が、正方格子状配列に規則正しく配置されると共に、該格子配列のほぼ中央位置に燃料棒複数本相当の領域を占める非沸騰領域である太径水ロッドを備え、前記燃料ペレットの一部には使用済燃料の再処理により得られた回収ウランを含んでいる沸騰水型原子炉用燃料集合体であって、
軸方向燃料有効領域の上部領域と下部領域とにおいて、下部領域が含む回収ウラン量は上部領域より多く、更に、
下部領域において、最外周領域に含まれる回収ウラン量がその他の領域に含まれる回収ウラン量よりも多く、更に、
上部領域において、最外周を除き尚且つ太径水ロッドに隣接しない領域に含まれる回収ウラン量がその他の領域に含まれる回収ウラン量より多いことを特徴とするものである。
【0011】
請求項に記載された発明に係る沸騰水型原子炉用燃料集合体は、請求項に記載された上部領域及び下部領域は、軸方向燃料有効領域の各々上から略1/3及び下から略1/3であることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明は、下部領域の回収ウラン量を上部領域より多くし、かつ、最外周領域の燃料棒が含む回収ウラン量を、最外周以外かつ水ロッドに隣接しない領域の燃料棒の回収ウラン量より多くした沸騰水型原子炉用燃料集合体である。このため、回収ウランを燃料集合体に使用した場合、回収ウランを使用しない場合からの反応度低下を最小限に抑えると共に、最大線出力密度に対する運転余裕を増大した燃料を提供することができる。
【0014】
以下、軸方向下部に回収ウランを使用する利点について説明する。ウラン236の中性子吸収は共鳴エネルギ領域が中心であるため、中性子スペクトルが共鳴エネルギ領域より軟らかい場合はウラン236の中性子共鳴吸収を逃れる確率が増大し、反応度低下を最小限に抑えることができる。炉心内で中性子スペクトルが軟らかい領域は、沸騰水型原子炉においては軸方向下部である。これは、沸騰水型原子炉では軸方向下部のボイド率が小さく中性子の減速が促進されるためである。したがって、反応度の低下を最小限に抑えるためには、軸方向下部に回収ウランを多く配置するのが好適である。
【0015】
図1は高燃焼度化を目指した沸騰水型原子炉用燃料の断面を示した図であり、本例では、複数の燃料棒1を9×9配列の格子状に束ね中央に角形の水ロッド(ウォータチャンネル)2を配置した形状となっている。図2は仮想的に全ての燃料棒の濃縮度を一様分布( 4.4wt%)とした無限増倍率に対し、集合体の各辺の中点を結んだ線上にあり、最外周から2層目に位置する4本の燃料棒1bに回収ウランを装荷した場合の反応度ロスの変化を示す説明図である。即ち、回収ウランの装荷に伴う反応度ロスの燃焼度依存性を示す図である。本図で、高ボイド率の場合ほど反応度ロスが大きく、70%ボイド時と0%ボイド時との反応度差は燃焼初期で約0.03%△kである。これは、反応度ロスを最小限にする目的からはボイド率が小さい軸方向下部に回収ウランを配置することが最も有利であることを示している。
【0016】
次に、回収ウランの径方向配置について説明する。図3は仮想的に全ての燃料棒の濃縮度を一様分布( 4.4wt%)とした場合の無限増倍率に対し、集合体の各辺の中点を結んだ線上にあり、水ロッドに隣接する燃料棒1a、最外周から2層目に位置する燃料棒1b、最外周の燃料棒1cの各4本にそれぞれ回収ウランを装荷した場合の反応度ロスの比較を示す説明図である。水ギャップまたは水ロッドに横隣接する燃料棒のまわりでは、中性子の減速が良く、燃料棒の相対出力が大きいため、この位置に回収ウランを配置した場合は中性子吸収効果が大きく、どちらにも隣接しない内周部に回収ウランを配置した場合に比べ反応度ロスはこの例の場合0.01%△k程度大きくなっている。
【0017】
ところで、一般に、燃料集合体の断面で見たとき、最外周に位置する燃料棒は、水ギャップに近いことから中性子スペクトルが軟らかく、他の燃料棒と比べて最も出力が高くなりやすい。この場合、最外周の燃料棒の出力を小さくできれば、燃料棒相対出力の最大値(局所ピーキング係数)を小さくできるので、ひいては運転中の最大線出力密度の低減が可能となる。このため、本発明では、運転中線出力密度が大きくなりやすい軸方向下部に対して、最外周に位置する燃料棒により多く回収ウランを配置することを提案する。これは、ウラン236による中性子の吸収効果を利用して、最外周燃料棒の出力を抑制するものであることは言うまでもない。
【0018】
以上のことをまとめると以下の結論が得られることがわかった。
(1) 軸方向において回収ウラン配置位置を変更した場合の解析例と径方向において回収ウラン配置位置を変更した場合の解析例において、反応度ロスの変化量を比較すると、軸方向において回収ウラン配置位置を変化させた場合の方が変化量が大きい。すなわち、反応度ロスの低減の目的からは軸方向配置を優先して最適化した方が有効である。また、運転中の最大線出力密度を低減させる目的からは、局所出力ピーキング係数を減じるために回収ウランを最外周により多く配置することが有効であることも明らかとなった。
(2) 内周部に回収ウランを配置した場合は、最外周位置あるいは水ロッドに隣接した位置に回収ウランを配置した場合に比較し、反応度ロスを低減させることができるが、その効果は回収ウランの軸方向配置を最適化した効果に及ばない。一方、内周部への回収ウラン配置は、水ギャップに隣接した燃料棒の相対出力を一層高めることになり、最大線出力密度を増加させることになる。逆に、水ギャップに隣接した燃料棒に回収ウランを配置することにより、最外周燃料棒の相対出力を小さくし、最大線出力密度の許容限界に対する余裕を大きくすることができる。
【0019】
上述したように、回収ウランを装荷する場合の反応度ロスを低減する観点から、回収ウランの径方向配置の最適化よりも軸方向配置の最適化の効果が大きい。本発明においては、回収ウランを軸方向下部に多く配置しているため、回収ウラン使用に伴う反応度ロスを最小限にとどめることができる。
【0020】
ところで、最大線出力密度が厳しくなるのは下部領域である。最大線出力密度の運転余裕の確保の観点からは、上部領域においては、回収ウランの影響により多少局所ピーキング係数が増大しても許容することができる。以上のことから、本発明では、反応度ロスを最小限にすることを優先させ、上部領域における回収ウランは第2層目に最も多く配置することを提案する。
【0021】
ここで、最大線出力密度が厳しくなる領域は、一般に軸方向燃料有効領域の下から略1/3より下の領域である。また、前述のとおり、軸方向上部領域、特に高ボイド率でボイド率が飽和する上方から略1/3の領域に回収ウランを多く配置することは反応度ロス低減の観点からは望ましくない。従って最大線出力低減及び反応度ロス低減の観点から、上部領域及び下部領域は軸方向燃料有効領域の上から略1/3及び下から略1/3とすることが効果的である。よって、上部領域及び下部領域は、好ましくは、軸方向燃料有効領域の各々上から略1/3及び下から略1/3である。
【0022】
また、一般に、可燃性毒物の添加は燃料ペレット(以下、ペレット)の熱伝導度を小さくし、燃料温度が上昇しやすいため、あまり出力を大きくすることは熱機械的健全性上好ましくない。このため一般的には可燃性毒物入り燃料棒は濃縮度を適正値以下とするか、相対出力が大きくなりにくい半径方向位置に配置するかして燃焼期間中の出力の上昇を抑える設計がなされる。このように可燃性毒物入り燃料棒は出力分担が小さい分、可燃性毒物を添加したペレットに回収ウランを使用する場合の反応度ロスは、可燃性毒物を添加しない燃料に回収ウランを使用する場合に比べ小さい。本発明では、可燃性毒物を含有するペレットに回収ウランを使用することもできるため反応度ロスを最小限にとどめることができる。
【0023】
【実施例】
実施例1
本発明の第1の実施例として、9×9格子配列で、中央部3×3の9本の燃料棒を占める領域に角形の水ロッドWを配した燃料集合体を図4に示す。燃料棒の濃縮度分布はAが最高濃縮度の燃料ペレットを使用し、以下順にB,C,D,Eと燃料ペレットの濃縮度が低くなっている。また、それぞれの燃料棒の濃縮度分布の違い及び可燃性毒物の有無により燃料棒タイプを1〜8としている。燃料棒タイプ7及び8が可燃性毒物入り燃料棒であり、可燃性毒物の混合率α<β<γとなっている。また、それぞれの燃料棒の上下端1ノードずつに低濃縮度の天然ウランブランケットが設けられているものとした。ここで、斜線で示す部分が回収ウランを含む領域である。
【0024】
本実施例1では、燃料棒タイプ3の下部領域及び燃料棒タイプ2の上部領域に回収ウランを使用している。ここで燃料棒タイプ3の本数は24本であり、うち20本が最外周領域(a)、4本が水ロッドに隣接した領域(b)に位置している。また燃料棒タイプ2の本数は12本であり、うち8本が最外周以外でかつ水ロッドに隣接しない領域(c)、4本が水ロッドに隣接した領域(b)に位置している。
【0025】
上記構成においては、下部領域において回収ウランをより多く使用している(燃料棒2よりも燃料棒3の方が多数)ため反応度ロスを小さくすることができる。さらに、反応度ロスが大きい上部領域において、最外周領域及び水ロッドに隣接する領域よりも、最外周以外でかつ水ロッドに隣接しない内周部の領域に回収ウランをより多く使用しているため、回収ウラン使用に伴う反応度ロス低減をより効果的に行うことができる。
【0026】
図5は本実施例での下部領域における局所ピーキング係数と、それと同一の設計において回収ウランを使用しない場合の局所ピーキング係数との比を示したものである。本実施例の下部領域においては、回収ウランを最外周領域に多く配置しているため、局所ピーキング係数が燃焼を通じて回収ウランを使用しない場合に比べ低減する。すなわち、上記構成により、熱的運転余裕を十分に確保しつつ回収ウラン使用による反応度ロスを低減することが可能となる。
【0027】
なお、本実施例においては、可燃性毒物を濃縮度の低いペレットに添加しており、その集合体内径方向位置は出力の相対値が上がりにくい内周部である。従って可燃性毒物入り燃料棒の相対出力は小さく、可燃性毒物を含有するペレットに回収ウランを使用しても反応度ロスの効果は最小とすることができる。
【0028】
また、本実施例では、濃縮度が2番目に高いペレットに回収ウランを利用している。ウラン235の濃縮度が高い場合は、それに比例して回収ウラン中に含有するウラン236の量も多くなり、反応度ロスが増大する。本実施例のように濃縮度が高いペレットに回収ウランを使用する場合に、上記構成による反応度ロス低減の効果が特に大きい。
【0029】
実施例2
本発明の第2の実施例として、9×9格子配列で、中央部の7本の燃料棒を占める領域に太径水ロッドW2本を配し、一部の燃料棒に部分長燃料棒を用いた燃料集合体を図6に示す。燃料棒の濃縮度分布はAが最高濃縮度の燃料ペレットを使用し、以下順にB,C,D,E,Fと燃料ペレットの濃縮度が低くなっている。また、それぞれの燃料棒の濃縮度分布と燃料有効長の違い及び可燃性毒物の有無により燃料棒タイプを1〜8としている。燃料棒タイプ7が部分長燃料棒であり、燃料棒タイプ8が可燃性毒物入り燃料棒である。また、部分長燃料棒を除くそれぞれの燃料棒の上端2ノード及び下端1ノードずつに低濃縮度のウランブランケットが設けられているものとした。ここで、斜線で示す部分が回収ウランを含む領域である。また、部分長燃料棒7の燃料ペレットBは、他の燃料ペレットBとは相違して、回収ウランを用いておらず、ウラン235の濃縮度が同じである。
【0030】
本実施例2では、燃料棒タイプ2,5の下部領域及び燃料棒タイプ3,4,8のウランブランケット以外の全領域に回収ウランを使用している。燃料棒タイプ2と5の本数の合計は20本であり、すべて最外周領域(a)に位置している。また、燃料棒タイプ4の本数は8本であり、すべて最外周領域(a)に位置している。さらに、燃料棒タイプ3と8の合計は20本であり、すべて最外周以外でかつ水ロッドに隣接しない領域(c)に位置している。
【0031】
上記構成においては、下部領域において回収ウランをより多く使用しているため反応度ロスを小さくすることができる。さらに、反応度ロスが大きい上部領域において、最外周以外でかつ水ロッドに隣接しない領域において回収ウラン量を多くしているため、回収ウラン使用に伴う反応度ロス低減をより効果的に行うことができる。また、下部領域において最外周に回収ウランを多く使用しているため、下部の局所ピーキング係数を抑制することができる。
【0032】
本実施例においては、可燃性毒物を濃縮度の低いペレットに添加しており、その集合体内径方向位置は出力の相対値が上がりにくい内周部である。この位置に配置された可燃性毒物入り燃料棒に回収ウランを使用することにより、反応度ロスの効果を最小にできるとともに集合体1体当たりの回収ウラン使用量を多くすることができる。
【0033】
即ち、上記構成によって、回収ウランの集合体1体当たりの使用量を多くすることができ、かつ、熱的運転余裕を十分に確保しつつ回収ウラン使用による反応度ロスを低減することが可能となり、ウラン資源の有効利用に資する燃料集合体を提供することができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明は以上説明した通り、高燃焼度化を目指した沸騰水型原子炉用燃料に回収ウランを装荷するに当たり、熱的運転余裕を十分に確保しつつ、反応度低下を最小限に抑えた沸騰水型原子炉用燃料集合体を提供することができると言う効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】高燃焼度化を目指した沸騰水型原子炉用燃料の断面を示した図である。
【図2】仮想的に全ての燃料棒の濃縮度を一様分布( 4.4wt%)とした無限増倍率に対し、集合体の各辺の中点を結んだ線上にあり、最外周から2層目に位置する4本の燃料棒1bに回収ウランを装荷した場合の反応度ロスの変化を示す説明図である。
【図3】仮想的に全ての燃料棒の濃縮度を一様分布( 4.4wt%)とした場合の無限増倍率に対し、集合体の各辺の中点を結んだ線上にあり、水ロッドに隣接する燃料棒1a、最外周から2層目に位置する燃料棒1b、最外周の燃料棒1cの各4本にそれぞれ回収ウランを装荷した場合の反応度ロスの比較を示す説明図である。
【図4】 本発明の第1の実施例の9×9格子配列で中央部3×3の9本の燃料棒を占める領域に角形の水ロッドWを配した燃料集合体での各燃料棒の配置を示す説明図である。
【図5】図4の実施例での下部領域における局所ピーキング係数とそれと同一の設計において回収ウランを使用しない場合の局所ピーキング係数との比を示した説明図である。
【図6】本発明の第2の実施例の9×9格子配列で中央部の7本の燃料棒を占める領域に太径の水ロッドW2本を配し一部の燃料棒に部分長燃料棒を用いた燃料集合体での各燃料棒の配置を示す説明図である。

Claims (2)

  1. 核燃料物質からなる燃料ペレットを被覆管内に充填した燃料棒群が、正方格子状配列に規則正しく配置されると共に、該格子配列のほぼ中央位置に燃料棒複数本相当の領域を占める非沸騰領域である太径水ロッドを備え、前記燃料ペレットの一部には使用済燃料の再処理により得られた回収ウランを含んでいる沸騰水型原子炉用燃料集合体であって、
    軸方向燃料有効領域の上部領域と下部領域とにおいて、下部領域が含む回収ウラン量は上部領域より多く、更に、
    下部領域において、最外周領域に含まれる回収ウラン量がその他の領域に含まれる回収ウラン量よりも多く、更に、
    上部領域において、最外周を除き尚且つ太径水ロッドに隣接しない領域に含まれる回収ウラン量がその他の領域に含まれる回収ウラン量より多いことを特徴とする沸騰水型原子炉用燃料集合体。
  2. 前記上部領域及び下部領域は、軸方向燃料有効領域の各々上から略1/3及び下から略1/3であることを特徴とする請求項1に記載された沸騰水型原子炉用燃料集合体。
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