JP4278472B2 - 歩行者保護装置 - Google Patents
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Description
また、ターボエンジン搭載車においては、フロントフードに外気を導入する開口部が設けられ、この開口部に対し、外気を導くエアインテーク(外気導入フード)が形成されているが、この周辺部のフードは剛性が低い。
このような二次衝突から歩行者を保護するため、フロントフード下に設けられたエアバッグを膨張展開させる歩行者保護装置が特許文献1(特開平10―152018号公報)に示されている。
これにより、アウターパネル51の下方に展開したエアバッグ60による大きなストロークが生じるため、アウターパネル51は衝撃緩和機能を有し、フロントフード50上に乗り上げた歩行者に対して、エンジン等の周辺装置へ衝突することを防止するようになされている。
このため、エアバッグはアウターパネル全体を瞬時に持ち上げるに充分な大きさを有するものが必要であり、また、エアバッグにガスを注入するインフレータには高出力のものが要求される。また、ターボエンジン搭載車のようなフロントフード上に開口部を有する車両では、開口部の縁等の突起物に歩行者が衝突してしまう虞がある。
これにより、インフレータ等の周辺機器も小型化することができるため、フロントフード内におけるエアバッグおよびインフレータ等の収納スペースを小さくすることができ、また、車両を軽量化することができる。
このように押し開けられた前記リッドにより前記フロントフードの開口部が塞がれるため、エアバッグがエンジン房内に展開するのを防ぐことができる。また、リッドが押し開けられることにより、車両外部に向けてエアバッグの展開路が形成される。したがって、フロントフード上に乗り上げる歩行者を確実に受け止める方向にエアバッグを展開させることができる。
これにより、インフレータ等の周辺機器も小型化することができるため、フロントフード内におけるエアバッグおよびインフレータ等の収納スペースを小さくすることができ、また、車両を軽量化することができる。
このようなエアバッグの展開路を形成するガイド部材を設けることによって、フロントフード上に乗り上げる歩行者を確実に受け止める方向にエアバッグを展開させることができる。
これにより、インフレータ等の周辺機器も小型化することができるため、フロントフード内におけるエアバッグおよびインフレータ等の収納スペースを小さくすることができ、また、車両を軽量化することができる。
このようなエアバッグの展開路を形成するガイド部材を設けることによって、フロントフード上に乗り上げる歩行者を確実に受け止める方向にエアバッグを展開させることができる。
また、これにより、インフレータ等の周辺機器も小型化することができるため、フロントフード内部におけるエアバッグおよびインフレータ等の収納スペースを小さくすることができ、車両全体を軽量化することができる。
このようなエアバッグの展開路を形成するガイド部材を設けることによって、フロントフード上に乗り上げる歩行者を確実に受け止める方向にエアバッグを展開させることができる。
先ず、図1乃至図3に本発明の第一の実施形態を示す。図1は、本発明に係る歩行者保護装置の全体を模式的に示す構成図である。図2は、前記歩行者保護装置を搭載した車両のフロントフード周辺の断面図である。図3は、前記歩行者保護装置のエアバッグが展開した状態のフロントフード周辺の断面図である。
そして、前記エアバッグ作動指示部20が前記インフレータ2に作動指示を送ることにより、このインフレータ2が作動し、前記エアバッグ1が膨張展開するように構成されている。
そして、アウターパネル11の開口部11aからインナーパネル12の開口部12aまで外気の流路を形成するエアインテーク(外気導入フード)5が、アウターパネル11とインナーパネル12との間に設置されている。
なお、図2に示すように、インナーパネル12の開口部12aの下には、エンジンを効率的に冷却する装置であるインタークーラ30が設けられている。
車両のフロントバンパ(図示せず)あるいはフロントフード10が歩行者に衝突すると、衝突検出部22は、少なくとも物体に衝突したことを検出する。
そして、歩行者衝突判定部21において、車両に衝突したのが歩行者であるか否かが判定される。なお、この歩行者衝突判定部21における歩行者判定方法は、例えばフロントバンパに加わる荷重及び変形量に基づき判断しても良いし、あるいは小型のCCDカメラ等を用いて歩行者を画像認識することにより行なってもよい。
そして、インフレータ2が作動し、図3に示すようにエアバッグ1がエアインテーク5のリッド5aを押し開いて倒し、アウターパネル11の開口部11aから車両外部に膨張展開して開口部11aを塞ぐ。
このように車両外部に展開したエアバッグ1により、剛性が低いエアインテーク5周辺のフロントフード10が覆われ、エンジン、インタークーラ30等の剛性の高いものへの歩行者の衝突が防止される。また、フロントフード10のエア導入口をエアバッグで塞ぐことにより、エア導入口の縁等の突起物への歩行者の衝突が防がれる。
これにより、インフレータ等の周辺機器も小型化することができるため、フロントフード内部におけるエアバッグ1およびインフレータ2等の収納スペースを小さくすることができ、また、軽量化することができる。
なお、図4乃至図6において、前記図1乃至図3で示した部位と同一の機能を有するものについては、同一の符号で示し、その詳細な説明は省略する。
また図4、図5に示すように、この歩行者保護装置100は、前記エアバッグ作動指示部20からの指示により、エアバッグにガスを瞬時に注入し膨張展開する機能を有するインフレータ2と、このインフレータ2に接続され、小さく折り畳まれたエアバッグ1(第一のエアバッグ)を備えている。
前記エアバッグ作動指示部20が前記インフレータ2ならびにインフレータ4に作動指示を送ることにより、インフレータ2とインフレータ4とが同時に作動し、前記エアバッグ1と前記エアバッグ3とが瞬時に膨張展開するように構成されている。
そして、前記アウターパネル11の開口部11aからインナーパネル12の開口部12aまで外気の流路を形成するエアインテーク(外気導入フード)6が、アウターパネル11とインナーパネル12との間に設置される。このエアインテーク6は、アウターパネル11上において凸状に形成されたフード部11mに覆われた状態で設けられる。そして、前記フード部11mの内側面と前記エアインテーク6の上面との接触部分G1が接着剤により接着状態とされている。
図5に示すように小さく折り畳まれた前記エアバッグ1は、前記フード部11m内において、前記エアインテーク6上の後部付近に収納される。すなわち、エアバッグ1は、アウターパネル11とエアインテーク6との間に収納される。
なお、図5に示すように、インナーパネル12の開口部12aの下には、インタークーラ30が設けられている。
車両のフロントバンパ(図示せず)あるいはフロントフード10が歩行者に衝突すると、衝突検出部22は、少なくとも物体に衝突したことを検出する。
そして、歩行者衝突判定部21において、車両に衝突したのが歩行者であるか否かが判定される。なお、この歩行者衝突判定部21における歩行者判定方法は、例えばフロントバンパに加わる荷重及び変形量に基づき判断しても良いし、あるいは小型のCCDカメラ等を用いて歩行者を画像認識することにより行なってもよい。
そして、インフレータ2が作動することにより、図5に示すようにエアバッグ1がエアインテーク6を覆うアウターパネル11のフード部11mを押し上げるよう作動し、前記フード部11mとエアインテーク6との接触部分G1を離間させて車両外部に膨張展開して開口部11aを塞ぐ。一方、インフレータ4が作動することにより、図5に示すようにエアバッグ3が膨張展開し、フロントフード10後端部におけるアウターパネル11eを押し上げるよう作動し、アウターパネル11eとインナーパネル12との接触部分G2を離間させてフロントフード10後端からフロントガラス30およびワイパー31を覆うように車両外部に展開する。
また、これにより、インフレータ等の周辺機器も小型化することができるため、フロントフード内部におけるエアバッグおよびインフレータ等の収納スペースを小さくすることができ、車両全体を軽量化することができる。
例えば図7の接触部分G1の拡大断面図に示すように、アウターパネル11のフード部11mの先端に爪部11nを形成し、この爪部11nによりエアインテーク6の先端を係止してもよい。すなわち、エアバッグ1、3が膨張展開することにより、前記爪部11nの係合が解除され、接触部分G1、G2が離間する。
また、図8の拡大断面図に示すように、アウターパネル11のフード部11mとエアインテーク6を樹脂により一体に形成し、エアバッグ1およびエアバッグ3の展開時の力により、両者の先端部を破断するようにしてもよい。
その場合、フード部11mの先端の一部に折曲部11fが形成され、また、前記折曲部11fに対応するエアインテーク6の先端の一部に折曲部6fが形成される。そして、前記折曲部11fと折曲部6fとが当接され、接着剤により接着される。これにより前記接触部分G1を小さく形成することができる。
また、この場合、前記接触部分G1以外のフード部11mとエアインテーク6との間には隙間が生じるため、その隙間には風、雨水等が侵入しないようにゴム材R等を挿入することが好ましい。
なお、前記図7乃至図9に示した接触構造は、アウターパネル11とインナーパネル12との接触部分G2の接触構造としても適用することができる。
なお、図10乃至図12において、前記図1乃至図6で示した部位と略同一の機能を有するものについては、同一の符号で示し、その詳細な説明は省略する。
また図10、図11に示すように、この歩行者保護装置100は、前記エアバッグ作動指示部20からの指示により、エアバッグにガスを瞬時に注入し膨張展開する機能を有するインフレータ2と、このインフレータ2に接続され、小さく折り畳まれたエアバッグ1(第一のエアバッグ)を備えている。
図10に示すように、前記アウターパネル11のパネル面に形成された開口部11bからは、外気の流路を形成するエアインテーク(外気導入フード)7が突出して設けられ、このエアインテーク7は、外気をインナーパネル12の開口部12aからエンジン房内に導く機能を有している。
なお、図11に示すように、インナーパネル12の開口部12aの下には、エンジンを効率的に冷却する装置であるインタークーラ30が設けられている。
車両のフロントバンパ(図示せず)あるいはフロントフード10が歩行者に衝突すると、衝突検出部22は、少なくとも物体に衝突したことを検出する。
そして、歩行者衝突判定部21において、車両に衝突したのが歩行者であるか否かが判定される。なお、この歩行者衝突判定部21における歩行者判定方法は、例えばフロントバンパに加わる荷重及び変形量に基づき判断しても良いし、あるいは小型のCCDカメラ等を用いて歩行者を画像認識することにより行なってもよい。
そして、インフレータ2が作動することにより、図12に示すようにエアバッグ1がアウターパネル11を押し上げるよう作動し、アウターパネル11とインナーパネル12との接触部分G3を離間させてエアインテーク7の上方に膨張展開する。一方、インフレータ4が作動することにより、図12に示すようにエアバッグ3が膨張展開し、フロントフード10後端部におけるアウターパネル11eを押し上げるよう作動し、アウターパネル11eとインナーパネル12との接触部分G2を離間させてフロントフード10後端からフロントガラス32およびワイパー31を覆うように車両外部に展開する。このとき、アウターパネル11とエアインテーク7とがエアバッグの展開路を形成するように、エアバッグ展開時におけるアウターパネル11の位置を、エアインテーク7がアウターパネル11の開口部11bから突出しないようエアインテーク7より上方にする。
また、これにより、インフレータ等の周辺機器も小型化することができるため、フロントフード内部におけるエアバッグおよびインフレータ等の収納スペースを小さくすることができ、車両全体を軽量化することができる。
また、前記エアバッグ1は、エアインテーク7周辺のフロントフード10を覆わずに、図12の二点鎖線で示すようにエアインテーク上部のみを覆うようにしてもよい。
すなわち、歩行者保護装置100において、衝突検出部22と歩行者衝突判定部21の代わりに、図13に示すように、車両の物体への衝突を予知する衝突予知センサ23と、車両前方の物体が歩行者か否かを検知する歩行者検知センサ24と、それらセンサの結果から歩行者への衝突を予知する歩行者衝突予知判定部25とを設ける。そして、前記歩行者衝突予知判定部25において、車両が歩行者に衝突すると判定した場合に、エアバッグ作動指示部20が作動し、エアバッグ1、3が膨張展開するように構成してもよい。
なお、前記衝突予知センサ23は、例えばレーザレーダ、ミリ波レーダ等により前方の物体との距離を算出し、車速に応じてブレーキをかけた場合でも前方の物体と衝突する可能性を数値的に算出し、その値を予め設定された閾値と比較することにより前方の物体と衝突するか否かを予知するよう構成されている。また、前記歩行者検知センサ24は、例えば赤外線レーダ、小型CCDカメラを用いた画像センサ等により前方の物体が歩行者であるか否かを検知するよう構成されている。また、前記歩行者衝突予知判定部25は、前記衝突予知センサ23において、車両の前方の物体と車両とが衝突すると判定し、なおかつ、前記歩行者検知センサ24において、前記物体が歩行者であると検知した場合に、エアバッグ作動指示部20の作動を指示するよう構成されている。
2 インフレータ
3 エアバッグ
4 インフレータ
5 エアインテーク
5a リッド
6 エアインテーク
7 エアインテーク
10 フロントフード
11 アウターパネル
12 インナーパネル
13 ガイド部材
14 ガイド部材
20 エアバッグ作動指示部
21 歩行者衝突判定部
22 衝突検出部
23 衝突予知センサ
24 歩行者検知センサ
25 歩行者衝突予知判定部
Claims (9)
- 車両のエンジン房内を覆い、前記エンジン房内に向けて外気を導入する開口部が形成されたフロントフードと、前記フロントフードの内側に収納されたエアバッグとを備え、前記車両の外面に前記エアバッグを展開することで、前記車両に衝突した歩行者を保護する歩行者保護装置であって、
前記フロントフードに覆われると共に、前記フロントフードの前記開口部から前記エンジン房内に向けて外気の流路を形成する外気導入フードと、
閉じた状態において前記流路の壁部を構成するリッドとを備え、
前記エアバッグは、前記流路に対し前記リッドを隔てて形成される空間に収納され、前記エアバッグが膨張展開する際、前記リッドを開くことで前記空間と前記流路を連通させ、前記流路を介して前記開口部より、車両外部に向けて展開し、前記車両の外面を覆うことを特徴とする歩行者保護装置。 - 車両のエンジン房内を覆い、前記エンジン房内に向けて外気を導入する開口部が形成されたフロントフードと、前記フロントフードの内側に収納されたエアバッグとを備え、前記車両の外面に前記エアバッグを展開することで、前記車両に衝突した歩行者を保護する歩行者保護装置であって、
前記フロントフードに覆われると共に、前記フロントフードの前記開口部から前記エンジン房内に向けて外気の流路を形成する外気導入フードと、
閉じた状態において前記流路の壁部を構成するリッドとを備え、
前記エアバッグは、前記フロントフードと前記外気導入フードとにより形成される空間に収納され、前記エアバッグが膨張展開する際、前記リッドを開くことで前記空間と前記流路を連通させ、前記流路を介して前記開口部より、車両外部に向けて展開し、前記車両の外面を覆うことを特徴とする歩行者保護装置。 - 前記リッドは、開いた状態において、前記エアバッグの展開方向を前記開口部へ導く展開路を形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載された歩行者保護装置。
- 車両のエンジン房内を覆い、前記エンジン房内に向けて外気を導入する開口部が形成されたフロントフードと、前記フロントフードの内側に収納されたエアバッグとを備え、前記車両の外面に前記エアバッグを展開することで、前記車両に衝突した歩行者を保護する歩行者保護装置であって、
前記フロントフードの開口部から前記エンジン房内に向けて外気の流路を形成する外気導入フードを備え、前記フロントフードは、該フロントフードの外面を形成して前記外気導入フードを覆うアウターパネルと、前記フロントフードの内面を形成するインナーパネルとにより構成され、
前記エアバッグは前記アウターパネルと前記外気導入フードとの間に収納され、前記エアバッグが膨張展開する際、前記エアバッグは前記アウターパネルと前記外気導入フードとを離間させ、前記アウターパネルに形成された前記フロントフードの開口部から車両外部に展開し、前記車両の外面を覆うことを特徴とする歩行者保護装置。 - 前記アウターパネルと前記外気導入フードとの間隙において、前記エアバッグの展開路を形成するガイド部材を備えることを特徴とする請求項4に記載された歩行者保護装置。
- 車両のエンジン房内を覆い、前記エンジン房内に向けて外気を導入する開口部が形成されたフロントフードと、前記フロントフードの内側に収納されたエアバッグとを備え、前記車両の外面に前記エアバッグを展開することで、前記車両に衝突した歩行者を保護する歩行者保護装置であって、
前記フロントフードの開口部から前記エンジン房内に向けて外気の流路を形成する外気導入フードを備え、前記フロントフードは、該フロントフードの外面を形成するアウターパネルと、前記フロントフードの内面を形成して前記外気導入フードが装着されるインナーパネルとにより構成され、
前記エアバッグは、前記アウターパネルと、前記インナーパネルとの間に収納され、前記エアバッグが膨張展開する際、前記エアバッグは前記アウターパネルと前記インナーパネルとを離間させ、前記アウターフードに形成された前記フロントフードの開口部から車両外部に展開し、前記外気導入フードを覆うことを特徴とする歩行者保護装置。 - 前記アウターパネルと前記インナーパネルとの間隙において、前記エアバッグの展開路を形成するガイド部材を備えることを特徴とする請求項6に記載された歩行者保護装置。
- 前記フロントフードにおいて、前記エアバッグの後方には、前記アウターパネルと前記インナーパネルとの間に設けられた第二のエアバッグを備え、
前記第二のエアバッグが膨張展開する際、前記第二のエアバッグは前記アウターパネルと前記インナーパネルを離間させ、前記フロントフードの後端から車両外部に展開することを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれかに記載された歩行者保護装置。 - 前記アウターパネルと前記インナーパネルとの間隙において、前記第二のエアバッグの展開路を形成するガイド部材を備えることを特徴とする請求項8に記載された歩行者保護装置。
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