JP4277389B2 - 制御情報送受信方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御情報をディジタルインターフェースを介して送受信する制御情報送受信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、シリアル伝送方式としてIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)1394方式が注目されている。IEEE1394方式は、従来のSCSI(small computer system interface)方式等によるコンピュータデータの伝送に代わって用いることができるだけではなく、音声や映像などのAVデータの伝送にも用いることができる。これはIEEE1394方式では、アイソクロナス(等時性)通信と、アシンクロナス(非同期)通信との2つの通信方法が定義されているからである。アシンクロナス通信は、機器制御情報の伝送や、コンピュータのデータファイル伝送のような、実時間性が要求されないデータの伝送に用いられる伝送方法である。一方、アイソクロナス通信は、AVデータのような実時間性が要求されるデータの伝送に用いることができるデータ伝送方法である。アイソクロナス通信では、伝送の開始に先立って、データを伝送するのに必要な帯域を取得する。そして、その帯域を使ってデータの伝送を行う。これにより、データ伝送の実時間性が保証される。
【0003】
IEEE1394上の伝送プロトコルとして、種々の方法が提案されているが、そのうちの一つとして、AVプロトコルと呼ばれるものがある。AVプロトコルは、IEC(International Electrotechnical Commission)61883として規格化されており、機器に与える命令をアシンクロナス通信で送受信する方法、実時間性が必要となるAVデータをアイソクロナス通信で送受信する方法、等が規定されている。
【0004】
アシンクロナス通信で機器に与える命令を送受信する方法として、IEC61883で定められたファンクションコントロールプロトコル(Function Control Protocol、以下FCPと称す)がある。
【0005】
さらに、FCPを使って各種の機器を制御するための共通の制御方法や個別機器の制御方法が1394トレード・アソシエーション(以下、1394TAと称す)で定められている。たとえば、共通の制御方法では、AV/C Digital Interface Command Set General Specification Rev 3.0(以下、AV/Cジェネラルと称す)が定義されている。個別の制御方法としては、AV/C Panel subunit with Passthrough mode(以下、パススルーと称す)が提案されている。これらの仕様については1394TAのホームページ(http://1394ta.org/)で公開されている。
【0006】
パススルーモードについて、もう少し説明する。AVプロトコルでは一つの筐体をユニット、筐体の中の個々の機能単位をサブユニットと呼ぶ。たとえば、一つの筐体にCDプレーヤが実装されていれば、ディスクサブユニットを一つだけ持つ。CDプレーヤとFMチューナを実装していれば、ディスクサブユニットとチューナサブユニットを持つことになる。
【0007】
1394TAでは上記サブユニットの他にも、機器の操作パネルのような操作環境で、外部コントローラからターゲット機器を制御するためのパネルサブユニットを定義している。また、パネルサブユニットの中に設けられたパススルーモードでは、パススルーコマンドを定義し、たとえば、コントローラのリモコンによって、ユーザの操作をコントローラからターゲット機器に透過的に渡す。
【0008】
以下、図面を用いて、前記パススルーによる機器の制御情報送受信方法ついて説明する。IEEE1394バス上のパケット伝送タイミング、パススルーによる機器制御(機器構成、伝送パケット構成、パススルーによる機器制御手順)の順序で説明する。
【0009】
図5は、IEEE1394バス上のパケット伝送タイミングを示す図である。図5でCSはサイクルスタートパケット、ISOはアイソクロナス通信に用いるアイソクロナスパケット、ASyはアシンクロナス通信に用いるアシンクロナスパケットである。
【0010】
まず、アイソクロナスパケットをアイソクロナスサイクル(125[μsec])内に伝送するためのパケットタイミングについて説明する。
【0011】
アイソクロナス伝送に先だって、1394バスに接続されたアイソクロナスバスマネージャと呼ばれるノードは、アイソクロナス伝送を希望するノードに伝送のための帯域幅を割り振る。アイソクロナス伝送に使用可能な帯域幅は1アイソクロナスサイクル(125μsec)あたり100μsecである。
【0012】
伝送帯域の割り振りが完了すると、データの伝送が開始される。
【0013】
IEEE1394では、バスに接続されているノードの内サイクルマスタノードが、アイソクロナスサイクルごとにサイクルスタートパケット(CS)を発行する。サイクルスタートパケットに続いて、アイソクロナスパケット(ISO)を送信しようとするノードは送信要求動作を開始し、バス獲得後、アイソクロナスパケットを送信する。各アイソクロナスパケット送信後、アイソクロナスギャップと呼ばれる空白時間が経過すると、別のノードがアイソクロナスパケット送信のために送信要求動作を開始し、バス獲得後、パケット伝送を行う。すべてのアイソクロナスパケットが伝送されると、サブアクションギャップと呼ばれる空白時間をおいて、アシンクロナスパケット(ASy)を送信しようとするノードがアシンクロナス送信要求動作を開始し、バス獲得後、アシンクロナスパケットの送信を行う。サブアクションギャップはアイソクロナスギャップよりも長く設定されているので、アイソクロナスパケットが優先的に処理され、これによって、一定の転送レートが保証される。
【0014】
次に、アシンクロナスパケット(ASy)の伝送について説明する。アシンクロナスパケットを送出するノードは、フェアネスインターバルと呼ばれる期間に1回だけパケットを送出でき、この仕組みによって、各ノードが公平にアシンクロナス伝送をすることができる。すなわち、各ノードにはarb enableというレジスタがあり、アービットレーションリセットギャップと呼ばれる、サブアクションギャップより長い空白時間によりこのレジスタがセットされる。arb enableがセットされているノードはアシンクロナス送信要求を行うことができ、アシンクロナス送信が完了すると、arb enableはクリアされる。こうして、arb enableがセットされているノードが次々とアシンクロナス送信を行っていく。アシンクロナス通信を行いたいすべてのノードがアシンクロナス通信を完了すると、アービットレーションギャップを経過してもバスの獲得がおこらず、アービットレーションリセットギャップが発生し、次のフェアネスインターバルになる。全てのノードのarb enableがセットされて、再び各ノードが順にアシンクロナス伝送を開始する。
【0015】
それぞれのフェアネスインターバルの間にアシンクロナス伝送を要求するノード数は一定ではなく、また、伝送するデータ量も異なるため、それぞれのフェアネスインターバルの時間は異なる。
【0016】
次に、パススルーによる機器制御について説明する。
【0017】
図6は、パススルーによる機器制御を行う場合の構成の一例を示すブロック図である。図6で、1101は、たとえば機器のコントロールパネルやリモコンなどのユーザインターフェイス、1102はコントローラ、1103はターゲット、1104はコントローラ1102とターゲット1103を接続するIEEE1394バス、1105はターゲット1103からの映像信号をコントローラ1102に伝える映像信号線である。コントローラ1102は、ユーザインターフェイス1101からの信号に応じてIEEE1394バス1104に制御情報を流す制御情報送出手段1106と、ターゲット1103からの映像信号を表示する表示手段1107で構成される。ターゲット1103は、IEEE1394バス1104からの制御情報を入力する制御情報入力手段1108と、制御情報入力手段1108からの制御に応じてメディアを再生するメディア再生手段1109と、メディア再生手段1109からの再生信号に制御情報入力手段1108からの制御情報に応じた表示を重畳する表示情報発生手段1110と、製造者の識別情報であるvender idなどを格納するコンフィグレーションROM1111とから構成される。
【0018】
メディア再生手段1109としては、たとえばDVD(Digital Versatile disc)ドライブがあげられる。DVDからはディスクに記録された映像信号と、ナビゲーション用のサブピクチャ情報が再生されるが、サブピクチャ情報は制御情報入力手段1108からの制御情報に応じて特定の情報が選択表示されたり、ハイライト表示されたりする。これについては後で詳しく述べる。
【0019】
コンフィグレーションROM1111について補足する。IEEE1394バス1104では、IEEE1212規格に従った64ビット固定アドレッシングを使用している。上位16ビットがノードIDを示す。IEEE1394では、図6に示すように、各ノードごとにアドレス空間にコンフィグレーションROM1111と呼ばれるが部分が定義されており、その中にvender idが書かれている。IEEE1394バス1104ではIEEE Registration Authority Committee(RAC)が管理している24ビットの製造者識別コードをvender idとして利用する。
【0020】
次に機器制御情報を伝送するパケット構成を説明する。
【0021】
図8(a)は、制御情報送出手段1106が発行する制御情報のパケットのうち、FCPフレームの構成を示す図である。なお、パケット全体は、アシンクロナスパケットヘッダ(全部で20バイト;送り先ノードID、送り先アドレスオフセット、送り出しノードID、データ長、ヘッダCRCなどが含まれる)に続いて、図8(a)のFCPフレーム、最後にデータCRCがつくが、ここではヘッダの詳細は省略する。
【0022】
図8(a)で、CTS(Command/Transaction Set)フィールドは、これ以下に続くコマンドの種別を示すコードで、AV/Cジェネラルなどで定義されているAV/Cコマンドは0h(hは16進数の意)である。ctypeフィールドは制御コマンド、状態取得コマンドなどのコマンドタイプを示す。subunit typeフィールドはサブユニットの種類を示す。subunit IDフィールドは筐体内の同じ種類のサブユニットを識別するための識別子である。subunit typeフィールドとsubunit IDフィールドによって、コマンドの宛先となるサブユニットが指定される。opcodeフィールドは実行される操作や取得される状態を定義する。operand[x] フィールドは各種パラメータを指定する。パラメータの内容は、ctypeフィールド、opcodeフィールド、前出のoperand[x] フィールドなどにより決まる。なお、IEEE1394のパケットは4バイト単位で構成される。このため、最後のoperand[x] フィールドまで含めたFCPフレームが4の倍数バイトになっていない場合には、末尾に00hを付加して(0パディング)、4の倍数バイトにする。
【0023】
図8(b)は、パススルーコマンドの内容を示す図である。opcodeフィールドに続いて、state flagフィールド、action idフィールド、action dataフィールドがある。
【0024】
state flagフィールドはリモコンで釦が押された、離された、押されてすぐ離された、のような状態を示す。action idフィールドは、ターゲットが行うべき動作を指定する。たとえば、カーソルの移動や現在カーソルがある位置のコンテンツ選択などである。action dataフィールドはaction idフィールドの内容によって必要になる付属データがある場合それを格納するフィールドである。
【0025】
以下、図6の構成で図8の制御情報伝送パケットを用いた機器制御を行う場合の手順について説明する。
【0026】
たとえば、DVDのコンテンツ選択用サブピクチャに7つのタイトル情報が格納されており、これが、図7に示したイメージ図のような形で、メディア再生手段1109から表示情報発生手段1110に送られる。送られたタイトル情報は制御情報入力手段1108からの制御情報(カーソル上移動制御情報、カーソル下移動制御情報など)に応じて順次反転表示される。図7では、「桃太郎」で始まる、選択可能な7つのコンテンツの中で、3つめの「一寸法師」が反転表示され、選択可能である状態を示している。希望のタイトルが反転表示されたタイミングで選択を確定する制御情報(選択制御情報)が入力されると、タイトル情報の表示は終了し、メディア再生手段1109では、選択に応じたコンテンツの再生が開始される。表示情報発生手段1110は、以上のようなコンテンツ選択操作の間、タイトル情報(カーソル移動に応じた反転表示も含む)をコンテンツ再生画面に重畳させて映像信号線1105に出力し続ける。したがって、コントローラ1102の表示手段1107は、図7のような画面をユーザに対して表示する。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方法では、製造業者に関わりなく、共通に用いられる制御は実施可能であるが、製造業者に独特の制御は実施できないという問題点がある。
【0028】
すなわち、カーソル移動などのように比較的共通に用いられる操作は前述のaction idフィールドに割り付けることができる。しかし、AVアンプのサラウンド制御など製造業者によって仕様が千差万別な機能の制御を共通制御に割り付けるのは不可能である。
【0029】
また、DVDのように機器がグラフィカルユーザインターフェイス(以下、GUIと称す)を発生する能力を持っている機器は、全ての機能をGUIで表現することにより、カーソル移動、選択などの共通制御のみで機器制御が可能である。しかし、例えばAVアンプはGUI発生機能を持たないものも多く、GUIとカーソル移動・選択による制御もできない。また、GUIとカーソル移動・選択による制御が可能な場合でも、全ての処理をGUIで表示する場合、GUIの表示項目が多く、必要なGUIを探し出すのが大変になったり、GUIを階層構造にした場合見通しが悪くなるなどの問題点がある。
【0030】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、製造業者に独特の制御も共通制御と同様の枠組みで制御できる制御情報送受信方法を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の第1の発明の制御情報送受信方法は、パケットによって、コントローラがターゲットを遠隔操作する制御情報を送受信する制御情報送受信方法であって、パケット内にはコントローラまたはターゲットの機器製造者に依存しない共通制御情報を伝送する第1の領域を備え、前記第1の領域またはそれ以外の領域で前記共通制御情報とは異なる製造者独自制御情報を伝送することを示す独自制御識別情報を伝送するように成し、これが示された場合には、さらに製造者識別情報と、製造者独自制御情報とを伝送するものである。
【0032】
また、本発明の第2の発明は、第1の発明の制御情報送受信方法において、コントローラ側は、ターゲット側の製造者識別情報を読み出し、予め記憶してある1ないし複数の製造者独自制御情報の中から、前記読み出した製造者識別情報に対応する製造者独自制御情報を選別してターゲットにパケットを用いて送出するものである。
【0033】
また、本発明の第3の発明は、第1,2の発明の制御情報送受信方法において、共通制御情報と製造者独自制御情報に重複した制御がある場合、まず、共通制御情報または製造者独自制御情報のどちらか一方を送信し、ターゲット側から送信した制御情報に対応できないという応答が返ってきた場合には、もう一方を送信するものである。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0035】
(実施の形態1)
実施の形態1では、第1の発明のパケットによって制御情報を伝送する例を示す。なお、伝送を行うバスは、IEEE1394バスとする。また、実施の形態1による機器制御を行う場合の構成は、図6に示すブロック図と同様である。
【0036】
図1は、本実施の形態におけるコマンドの内容を示す図である。図1に示すコマンドは、図8(a)のFCPフレームに格納される。opcodeフィールド(制御識別コード)に続いて、state flagフィールド、action idフィールド、製造者識別情報フィールド、製造者独自制御情報フィールドがある。state flagフィールドとaction idフィールドとが共通制御情報である。
【0037】
state flagフィールドは、リモコンで釦が押された、離された、押されてすぐ離された、のような制御状態を示す。
【0038】
action idフィールドは、ターゲットが行うべき動作を指定する。action idフィールドに格納することができるコードは、共通制御としては、図8で示したような、カーソル移動、選択確定などもある。これ以外に、本実施の形態1では、製造者独自制御を示すコードが格納される。
【0039】
製造者識別情報フィールドは、製造者を識別するためのコードを格納する。本実施の形態では、IEEE Registration Authority Committee(RAC)が管理している24ビットの製造者識別コードを用いる。
【0040】
operand[5]以降の製造者独自制御情報は、製造業者が独自仕様にしたがって定義する制御情報を格納する。たとえば、製造者独自制御情報に各製造者が赤外線リモコンに使用している、いわゆる家電製品協会フォーマットのコードを利用することもできる。家電製品協会フォーマットは「赤外線リモコン家電製品の誤動作防止対策」(昭和62年7月、財団法人家電製品協会発行)で詳細が決められている。
【0041】
図2に家電製品協会フォーマットの概要を示す。家電製品協会フォーマットでは、リーダと呼ばれる信号開始を示すマーカに続き、2バイトの会社識別コード(カスタムコード;C0,C1)、4ビットのパリティ(P)を配置することが定義されている。第3バイトの上位4ビット(D0)以降はデータコードとして、各製造者が独自に定義できる。第4バイト以降は、その存在も含めて製造者に任されている。データが終了した後、トレーラと呼ばれる信号終了を示すマーカが送られ、一連の送信を終了する。
【0042】
operand[5]以降の製造者独自制御情報には、家電製品協会フォーマットの第3バイト目以降を適用することが可能である。製造者独自制御情報に家電製品協会フォーマットに準拠したデータを用いれば、ターゲット機器は製造者識別情報の一致を確認した後、operand[5]以降のデータをそのままリモコンの処理回路に適用でき、機器構成が簡略化できる。
【0043】
また、リモコンコードは各製造者の詳細な仕様に合わせた制御仕様が割り付けられており、たとえば、音場制御などもかなりのパラメータタイプを直接指定することができる。
【0044】
以上のように、本実施の形態によれば、パケット内には制御識別コードと、製造者に関わりない共通な共通制御情報と、製造者識別情報と、製造者独自制御情報とを有し、共通制御情報ではstate flagフィールドのようなリモコン操作に共通の情報を、製造者独自情報では製造者独自、あるいは機器独自の詳細な制御情報を送信できるという効果が得られる。
【0045】
(実施の形態2)
実施の形態2では、第2の発明に記載の例を示す。なお、伝送を行うバスは、IEEE1394バスとする。また、実施の形態2による機器制御を行う場合の構成は、図6に示すブロック図と同様である。
【0046】
以下、図面を用いて実施の形態2について説明する。
【0047】
図3にコントローラ1102とターゲット1103の間のやり取りの一例を示す。
【0048】
コントローラ1102は、制御に先立ち、まず、ターゲット1103に対して製造者の識別情報であるvender idの読み出し要求を行う(ステップ1)。IEEE1394バス1104では、IEEE1212規格に従った64ビット固定アドレッシングを使用している。上位16ビットがノードIDを示す。IEEE1394では、図6に示したように、各ノードごとにアドレス空間にコンフィグレーションROM1111と呼ばれるが部分が定義されており、その中にvender idが書かれている。このアドレスを指定して読み出すことにより、ノードのvender idが得られる(ステップ2)。コントローラ1102は、読み出したvender idと、自分が用意している製造者独自制御情報の製造者識別子を照合する。ここで、一致する制御情報があれば(ステップ4−a)へ、一致しなければ(ステップ4−b)へ進む。
【0049】
(ステップ4−a)では、コントローラ1102はターゲット1103に対して製造者独自制御情報を発行する。ターゲット1103は、製造者独自制御情報に従った動作を行う。製造者独自制御情報は、ターゲット1103の詳細な制御が可能である。
【0050】
(ステップ4−b)では、コントローラ1102はターゲット1103に対して共通制御情報を発行する。ターゲット1103は共通制御情報に従った動作を行う。
【0051】
以上のように、本実施の形態によれば、制御情報送信方法は、ターゲット側の製造者識別情報を読み出し、予め記憶してあるその製造者識別情報に対応する製造者独自制御情報を含むパケットを発行する。コントローラは相手の機器の製造者に合わせた製造者独自制御情報による制御を行うことができ、より詳細な制御が可能になるという効果が得られる。
【0052】
(実施の形態3)
実施の形態3では、第3の発明の例を示す。なお、伝送を行うバスは、IEEE1394バスとする。また、実施の形態3による機器制御を行う場合の構成は、図6に示すブロック図と同様である。
【0053】
以下、図面を用いて実施の形態3について説明する。
【0054】
図4にコントローラ1102とターゲット1103の間のやり取りの一例を示す。
【0055】
図4(a)では、コントローラ1102がターゲット1103に製造者独自制御情報を送る(ステップ1)。この製造者独自制御情報がターゲット1103側で受け入れ可能なものであれば、ターゲット1103からコントローラ1102へ受け入れ応答が返り(ステップ2)、製造者独自制御情報による動作が行われる(ステップ3)。
【0056】
図4(b)では、コントローラ1102がターゲット1103に製造者独自制御情報を送る(ステップ1)。しかし、この製造者独自制御情報は、ターゲット1103側で実装していないものであったので、ターゲット1103からコントローラ1102へ未実装応答が返る(ステップ2)。コントローラ1102は、製造者独自制御情報と同じ制御を行う共通制御情報がないかどうかを探す。もし、同じ制御を行う共通制御情報があれば、これをターゲット1103に送る(ステップ4)。共通制御情報がターゲット1103側で受け入れ可能なものであれば、ターゲット1103からコントローラ1102へ受け入れ応答が返り(ステップ5)、共通制御情報による動作が行われる(ステップ6)。
【0057】
カーソル移動など共通性の高い制御では、制御の重複がある場合も多く、実施の形態3のような処理は有効である。
【0058】
以上のように、本実施の形態によれば、コントローラ側は、製造者独自制御情報を送信し、ターゲット側から送信した制御情報に対応できないという応答が返ってきた場合には、共通制御情報と製造者独自制御情報に重複した制御がある場合、共通制御情報を送信することにより、ターゲット側が製造者独自制御情報に対応していない場合でも、共通制御で対応できる。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、パケット内には制御識別コードと、製造者に関わりない共通な共通制御情報と、製造者識別情報と、製造者独自制御情報とを有し、共通制御情報ではstate flagフィールドのようなリモコン操作に共通の情報を、製造者独自情報では製造者独自、あるいは機器独自の詳細な制御情報を送信でき、製造業者に独特の制御も共通制御と同様の枠組みで制御できるという効果がある。
【0060】
また、本発明によれば、コントローラ側は、ターゲット側の製造者識別情報を読み出し、予め記憶してあるその製造者識別情報に対応する製造者独自制御情報を含むパケットを発行する。コントローラは相手の機器の製造者に合わせた製造者独自制御情報による制御を行うことができ、より詳細な制御が可能になるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による制御情報送受信方法におけるコマンドの内容を示す図
【図2】家電製品協会リモコンフォーマットの概要を示す図
【図3】本発明の実施の形態2による制御情報送受信方法におけるコントローラとターゲットの間のやり取りの一例を示す図
【図4】同実施の形態3による制御情報送受信方法におけるコントローラとターゲットの間のやり取りの一例を示す図
【図5】IEEE1394バス上のパケット伝送タイミングを示す図
【図6】パススルーによる機器制御を行う場合の構成の一例を示すブロック図
【図7】コンテンツ選択画面の1例を示す図
【図8】FCPフレームの構成およびパススルーコマンドの内容を示す図
【符号の説明】
1101 ユーザインターフェイス
1102 コントローラ
1103 ターゲット
1104 IEEE1394バス
1105 映像信号線
1106 制御情報送出手段
1107 表示手段
1108 制御情報入力手段
1109 メディア再生手段
1110 表示情報発生手段
1111 コンフィグレーションROM
Claims (1)
- パケットによって、コントローラがターゲットを遠隔操作する制御情報を送受信する制御情報送受信方法であって、
パケット内にはコントローラまたはターゲットの機器製造者に依存しない共通制御情報を伝送する第1の領域を備え、
前記第1の領域またはそれ以外の領域で前記共通制御情報とは異なる製造者独自制御情報を伝送することを示す独自制御識別情報を伝送するように成し、
これが示された場合には、さらに製造者識別情報と、製造者独自制御情報とを伝送し、
前記コントローラは、共通制御情報と製造者独自制御情報に重複した制御がある場合、まず、製造者独自制御情報を前記ターゲットに送信し、送信した制御情報に対応できないという応答が当該ターゲットから返ってきた場合には、共通制御情報を送信することを特徴とする制御情報送受信方法。
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