JP4275568B2 - 球面収差補正装置 - Google Patents

球面収差補正装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4275568B2
JP4275568B2 JP2004113997A JP2004113997A JP4275568B2 JP 4275568 B2 JP4275568 B2 JP 4275568B2 JP 2004113997 A JP2004113997 A JP 2004113997A JP 2004113997 A JP2004113997 A JP 2004113997A JP 4275568 B2 JP4275568 B2 JP 4275568B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
spherical aberration
astigmatism component
correcting
astigmatism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004113997A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005302404A (ja
Inventor
行人 近藤
史生 細川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Jeol Ltd filed Critical Jeol Ltd
Priority to JP2004113997A priority Critical patent/JP4275568B2/ja
Publication of JP2005302404A publication Critical patent/JP2005302404A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4275568B2 publication Critical patent/JP4275568B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

本発明は、電子顕微鏡の照射光学系又は結像光学系で発生する球面収差を補正する球面収差補正装置に関する。
透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)では、分解能の値は小さいことが望まれる。例えば、結晶等の原子配列をTEMで直視する場合には、分解能としては0.1nm程度が要求される。この分解能は、電子線の波長λと対物レンズの球面収差係数Cに基づいて決定されていることが知られている。そこで、TEMの分解能の値を小さくするために、電子線の波長λを短くするか、球面収差係数Cを小さくすることが考えられてきた。
電子線の波長λを短くするためには、加速電圧を高くすればよい。加速電圧を高くすることは、比較的容易である。加速電圧が1000kVのTEMでは0.1nm程度の分解能が得られる。しかし、加速電圧を高くすると、装置自体が大きくなってしまう。そこで、現在広く普及している、加速電圧が200kVクラスの比較的小型のTEMにおいて、0.1nm程度の分解能を達成するには、電子線の波長λを短くするよりも、球面収差係数Cを小さくする方が適切であると考えられる。
ところが、通常、TEMの対物レンズとしては、回転対称磁界型レンズが使用されている。しかし、回転対称磁界型レンズでは、凹レンズを形成することができないので、回転対称磁界型レンズをどのように組み合わせても球面収差係数Cを補正することができなかった。
そこで、TEMの上記対物レンズの球面収差係数Cを補正するために、多極子による磁場を導入することが既に提案されている(例えば、非特許文献1を参照。)。これは、例えば多極子コイルとして6極子コイルを用いた場合、6極子コイルが電子線に与える本来の軌道収差項として、対物レンズの球面収差係数Cの補正効果が現れることを利用したものである。具体的には、2組のダブレットレンズと、2個の6極子コイルを組み合わせて球面収差を補正することが提案されている(例えば、非特許文献2を参照。)。
また、本件出願人は、二つの多極子間に二つの軸対称レンズを配置した電子顕微鏡の球面収差補正装置において、軸対称レンズ間にできる電子線軌道の集光面内に、光軸と垂直な面内で電子線に回転作用を与える回転補正レンズを配置したことを特徴とする電子顕微鏡の球面収差補正装置を提案した(特許文献1を参照。)。
図7は、特許文献1に開示した球面収差補正装置を備えた電子顕微鏡の照射光学系の概略構成を示す図である。なお、図7では、偏向系や一部集束系等を省略している。光源1から光軸4に沿って入射された電子線2は、集束レンズ3によって平行光束となされ、球面収差補正光学系5によって球面収差を補正された後、対物レンズ6によって試料7に収束して照射される。
球面収差補正光学系5は、6極子コイルからなる第1の補正子8と、同様に6極子コイルからなる第2の補正子9との間に、2つの軸対称レンズ10及び11を配置し、さらに2つの軸対称レンズ10及び11の間に、回転補正レンズ12を配置した構成である。2つの軸対称レンズ10及び11は、第1の補正子8面上の像を第2の補正子9上に結像するように励磁されている。すなわち、第1の補正子8上の像と第2の補正子9上の像は共役関係にある。
球面収差係数Cを補正する際には、第1の補正子8で3回対称の非点をつくる。第2の補正子9は、第1の補正子8でできた3回非点をキャンセルするように励磁する。
以下、球面収差の補正について説明する。図8は、6極子コイルの構成、及びその一般的な作用について概略説明するための図である。6極子コイルの構成及びその作用は周知であるが、6極子コイルとは、6極子場を作るために偏向コイルを光軸周りに配置したものである。6極子コイルは、通常、6極子場の位相角ξを自由に制御できるように8個以上のコイルを用いて構成されるが、図8(a)では説明の簡易化のため、6個のコイルを光軸回りに等間隔に配置したものを示している。ここでの6極子場は光軸回りに3回対称の磁場である。また、光軸4と各コイルの先端までの距離をボア半径といい、図ではaで表している。更に、6極子場の位相角ξとは、図8(a)に示すように、軌道方程式を導くために定めた基準軸からの位相基準軸のなす光軸回りの角度である。また、図8(b)に示すように、6極子場(第1の補正子8)の光軸方向の長さをZとする。
いま、図8(b)に示すように、光軸4からrの距離のところに、6極子コイルに対して傾きr’で電子線が6極子コイル(第1の補正子8)に入射したとき、この電子線が6極子から出射する際の光軸4からの距離rin−out、そのときの6極子コイルに対する傾きrin−out’は、4次項以上を無視して次のように表される。
in−out=r(1+γ)+kr Lcos(3θ)+k M ・・(1)
in−out’=r’+kr ZNcos(3θ)+k P ・・(2)
ここで、θは6極子場の基準軸から見た電子線の入射角、Zは補正子の長さ、kは6極子場の強度を示す。また、γ、L、M、N、Pは軌道の入射条件で決まる定数であり、次のように表される。
γ=−Z/S ・・・(3)
L=1/2+γ/3+γ/12 ・・・(4)
M=1/12+γ/12+γ/36+γ/252 ・・・(5)
N=1+γ+γ/3 ・・・(6)
P=1/3+5γ/12+γ/6+γ/36 ・・・(7)
ただし、上記(3)式にてSは光源から補正子までの距離である。
上記(1)式の右辺の第1項の「r(1+γ)」は、0次項である。すなわち、電子線が第1の補正子8の6極子場による作用を受けずに素通りする成分を表している。また、上記(1)式の右辺の第2項の「kr Lcos(3θ)」は、第1の補正子8の6極子場による主要な効果、すなわち6極子場によって生じる本来の効果の成分を表している。6極子場は3回対称な磁場であるから、電子線の丸い断面は概略3角形状になるが、これが第2項の効果である。また、上記(1)式の右辺の第3項の「k M」は、第1の補正子8として用いられる6極子場が形成する3次軸対称の収差であって、丁度Cを補正するような光軸4に対する傾きを持っている。この収差を電子顕微鏡の照射系の球面収差の補正に用いる。
上記(2)式についても同様であり、(2)式の右辺の第1項の「r’」は0次項、第2項の「kr ZLcos(3θ)」は第1の補正子8の6極子場による主要な効果、すなわち6極子場によって生じる本来の効果の成分を表している。また、第3項の「k P」も、第1の補正子8として用いられる6極子場が形成する3次軸対称の収差であって、この収差を電子顕微鏡の照射系の球面収差の補正に用いる。
しかし、6極子場の第1の補正子8により、上記球面収差を補正する際には、上記(1)式及び(2)式の各第2項の主要な効果を考慮しなければならない。6極子場は3回対称な磁場であるから、電子線の丸い断面は3回対称性を有する形状になるが、これが第2項の本来の効果である。つまり、丸い断面を有する電子線が第1の補正子8を通過すると、上記第2項により、出射したときには当該電子線は3回対称の断面を有するように変形されることになる。
そこで、第2の補正子9を、第1の補正子8でできた3回非点をキャンセルするように励磁する。つまり、上記(1)式と(2)式の右辺の各第2項をキャンセルするように励磁する。これを式で示すと以下の(8)、(9)式となる。
in−out=r(1+γ)−kr Lcos(3θ)+k M ・・(8)
in−out’=r’−kr ZNcos(3θ)+k P ・・(9)
したがって、第2の補正子9により、第1の補正子8で生成された3回非点成分を補正し、元の軸対称な電子線に戻すことができる。また、(8)式、(9)式の各第3項は、第2の補正子9として用いられる6極子場が形成する3次軸対称の収差であって、この収差も電子顕微鏡の照射光学系の球面収差の補正に用いる。
特開2003−92078号公報 O.Scherzer, Optik 2(1947)114 M.Haider, G.Braunshausen and E.Schwan,Optik 99(1995)167
ところで、図7に示した球面収差補正光学系5の第1の補正子8にて、上記(1)、(2)式の第3項の収差を用いて電子顕微鏡の照射光学系の球面収差を補正する際には、3回非点成分以外の他の成分による影響も考えなければならない。
つまり、第1の補正子8にて生成された3回非点成分を第2の補正子9にて、上記(8)、(9)式に示した第2項によって単純にキャンセルするという訳にはいかない。
第1の補正子8にて3回非点成分が生成される際には、偏向成分、2回非点補正成分、4回非点成分も生成される。これらの他の成分は、各磁極の励磁による感度の違いから生成される。感度の違いは、磁極の配置や、形状又は励磁コイルの抵抗値、アンプのゲインの不均一性、用いる磁性材料の特性のふらつき、ヒシテリシスに代表される励磁履歴による理想的な磁場からのずれにもとづくものである。
上記他の成分である偏向成分、2回非点成分、4回非点成分の補正は、従来、手動にて行われてきた。つまり、従来は、手動で各非点と電子線の偏向がないように偏向成分、各非点成分を補正していた。この手動による操作は、非常に煩雑で多くの時間を要するものであった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、上記他の成分である偏向成分、2回非点成分、4回非点成分を容易に補正し、よって球面収差係数C補正を行う操作を非常に容易に行い、球面収差係数Cの操作性を向上することのできる球面収差補正装置の提供を目的とする。
前述の課題を解決するため、本発明に係る球面収差補正装置は、電子顕微鏡の照射光学系又は結像光学系で発生する球面収差を補正するものであって、複数の極子を形成して上記球面収差係数を補正する第1の補正手段と、上記第1の補正手段の像と共役関係となる像が形成され、かつ複数の極子を形成して上記球面収差係数を補正する第2の補正手段と、上記第1及び第2の補正手段によって生成される3回非点成分の発生に伴う少なくとも偏向成分を補正するための電源制御信号を生成する電源制御手段とを有し、上記電源制御手段は、3回非点成分生成用の励磁電流i3に一定の比rを掛けた値に応じて、偏向成分補正用励磁電流i1を各補正手段へ出力するものである。
前記電源制御手段は、3回非点成分の励磁電流i3に一定の比rを掛けた値に応じた、2回非点成分補正用励磁電流i2及び4回非点成分補正用励磁電流i1を各補正手段へ出力することが好ましい。
前記比rは、前記各補正手段に、3回非点成分の励磁電流i3を印加した場合に発生する偏向成分、2回非点成分、4回非点成分に応じて定められる。
前記比rは、0に近いほど好ましいが、実際には有限の大きさをもつ。
また、本発明に係る球面収差補正装置は、電子顕微鏡の照射光学系又は結像光学系で発生する球面収差を補正するものであって、複数の極子を形成して上記球面収差係数を補正する第1の補正手段と、上記第1の補正手段の像と共役関係となる像が形成され、かつ複数の極子を形成して上記球面収差係数を補正する第2の補正手段と、上記第1及び第2の補正手段によって生成される3回非点成分の発生に伴う少なくとも偏向成分を補正するための電源制御信号を生成する電源制御手段とを有し、上記電源制御手段は、3回非点成分生成用の励磁電流入力手段の感度に対する、偏向成分、2回非点成分及び4回非点成分生成用の励磁電流入力手段の感度の比を設定する感度比設定手段を備えるものである。
前記感度は、入力手段の1目盛り変動に対する、対応する電気回路に対する励磁電流の変動量で定められることが好ましい。
前記励磁電流入力手段は、何れも、アナログつまみを有することが好ましい。
偏向成分、2回非点成分及び4回非点成分生成用の励磁電流は、各励磁電流入力手段からの入力値と、前記感度と、3回非点成分生成用の励磁電流入力手段からの入力値とに応じて定められることが好ましい。
偏向成分、2回非点成分及び4回非点成分生成用の励磁電流は、各励磁電流入力手段からの入力値と、前記感度と、3回非点成分生成用の励磁電流入力手段からの入力値とに比例した値として定められることが好ましい。
本発明によると、偏向成分、2回非点成分、4回非点成分を容易に補正し、球面収差装置の操作を容易にすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は、本発明による電子顕微鏡の球面収差補正装置の実施の形態を示す図である。この球面収差補正装置は、照射光学系によって発生された球面収差を補正する球面収差補正光学系20と、球面収差補正光学系20に用いられる二つの補正子の各極子コイルに適切な励磁電流を供給するための制御部と電源部を有する電源制御部26と、電源制御部26に接続され使用者による操作を受け付ける操作部27とから構成される。なお、図では、偏向系や一部集束系等を省略している。光源1から光軸4に沿って入射された電子線2は、集束レンズ3によってほぼ平行光束となされ、球面収差補正光学系20によって球面収差を補正された後、対物レンズ6によって試料7に収束して照射される。
球面収差補正光学系20は、12極子コイルからなる第1の補正子21と、同様に12極子コイルからなる第2の補正子22との間に、2つの軸対称レンズ23及び24を配置し、さらに2つの軸対称レンズ23及び24の間に、回転補正レンズ25を配置した構成である。2つの軸対称レンズ23及び24は、第1の補正子21面上の像を第2の補正子22上に結像するように励磁されている。すなわち、第1の補正子21上の像と第2の補正子22上の像は共役関係にある。
図2は、第1の補正子21の構成を示す図である。図1に示した第1の補正子21を一点鎖線XX’に沿って切断したときの断面図として示している。第1の補正子21は、12個の磁極を用いて6つの極子を作るために偏向コイルを光軸4の回りに配置したものである。すなわち、図2に示すように、第1の補正子21は、M、M・・・M12の12個の磁極を外ヨーク51から光軸4に向けて配置している。また、各コア52から光軸4に向けて、各磁極による極子54が形成される。各極子54に付された矢印は、磁界の向きを示している。この第1の補正子21では、特に、磁極M及びM、磁極M及びM、磁極M及びM10による磁界の発生方向を同じとするように各コア52に励磁コイル53を巻き、磁界が逆の発生方向になるように磁極M及びM、磁極M及びM、磁極M11及びM12の各コア52に励磁コイル53を巻き回している。よって、6つの極子54が形成されている。なお、第2の補正子22の構成も同様である。
図2に断面を示した第1の補正子21は、集束レンズ3を通って球面収差補正光学系20に入射した電子線2の球面収差を、上記(1)式及び(2)式の各第3項を用いて補正する。ここで補正される球面収差は、照射光学系の対物レンズによって生じたものである。
このとき、第1の補正子21は、電子線の3回非点成分を生成する。また、12極子コイルを用いて3回非点成分が生成される際には、偏向成分、2回非点補正成分、4回非点成分が生成される。これらの他の成分は、各磁極の励磁による感度の違いから生成される。感度の違いは、磁極の配置や、形状又は励磁コイルの抵抗値、アンプのゲインの不均一性による理想的な磁場からのずれにもとづく。
図3には、偏向成分、2回非点成分、3回非点成分、4回非点成分が元々断面の丸い電子線に及ぼす影響を図示する。偏向成分は光軸をシフトさせる。2回非点成分は楕円に、3回非点成分は三角形、4回非点成分は四角形に変形してしまう。実際には、3回非点成分に上記偏向成分、2回非点成分、4回非点成分が重畳されてしまうので、偏向成分が電子線をシフトし、さらに3回非点成分による丸い電子線の断面を三角形にする変換に、2回非点成分が楕円、4回非点成分が四角の要素を加えてしまう。また、これらのシフト、楕円、四角は回転分も加えられてしまう。このため、単純に上記3回非点成分のみをキャンセルしようとしても、三角形に加えられた上記2回非点成分による楕円、4回非点成分による四角の要素が、偏向成分による電子線のシフト成分と共に残ってしまうことになる。そこで、これら偏向成分、2回非点成分、3回非点成分、4回非点成分による影響を第1及び第2の補正子21、22にて2組の6極子コイルを用いてキャンセルする必要がある。
しかし、上記他の成分である偏向成分、2回非点成分、4回非点成分の補正は、従来、手動にて行われてきた。つまり、従来は、手動で各非点と電子線の偏向がないように偏向成分、各非点成分を補正していた。この手動による操作は、非常に煩雑で多くの時間を要した。
これらの偏向成分、2回非点成分及び4回非点成分の補正成分は、上記の理由で生成されるものであり、3回非点成分に対してある程度、比例関係にあるものである。
そこで、電源制御部26は、第1及び第2の補正子21、22に接続し、第1及び第2の補正子21、22によって生成された3回非点成分に基づいて、第1及び第2の補正子21、22による上記3回非点成分の発生に伴う、その他の成分を補正する補正信号を生成する。そして、電源制御部26は、生成した補正信号を第1及び第2の補正子21、22に供給し、第1及び第2の補正子21、22に、上記他の成分である偏向成分、2回非点成分、4回非点成分を補正させる。もちろん、第1及び第2の補正子21、22は、上記(1)、(2)、(8)、(9)式に示した各第3項の収差を用いて照射系の球面収差も補正する。
以下には、電源制御部26の制御に基づいて第1及び第2の補正子21、22に上記他の成分である偏向成分、2回非点成分、4回非点成分を補正させる動作を説明する。
図4は、1回非点成分(偏向成分)、2回非点成分及び4回非点成分の各位相変化に対する各励磁電流値A、A及びAの特性を示す。ここでは、理想的な特性を示している。各特性図において、横軸は12個の各磁極の位置を示す。各磁極の数が位相θ、θ及びθに対応する。縦軸は各励磁電流値A、A及びAを示している。
3回非点成分の特性を基にすると、i回非点成分(i=1,2,4)は、3回非点成分に対してある程度一定の比を持って生じるので、以下の式(10)、(11)にて示される関数となる。
∝A ・・・(10)
θ∝A ・・・(11)
ここで、iは非点成分の数を表す。つまり、i回非点成分を表す。
電源制御部26は、3回非点成分の励磁電流に基づいて、第1及び第2の補正子21、22による上記3回非点成分の発生に伴う、その他の成分を補正する補正信号を、後述する補正比入力画面により設定される振幅比、位相比に基づいて生成することができる。そして、生成した補正信号を第1及び第2の補正子21、22に供給し、第1及び第2の補正子21、22に、上記他の成分である偏向成分、2回非点成分、4回非点成分を補正させることができる。
実際、第1及び第2の補正子21、22において照射系の球面収差係数Cを補正する際には、上記3回非点成分は操作部27の例えばロータリ型操作子(いわゆるつまみ)により、増減されることになる。電源制御部26は3回非点成分を増減するためのロータリ型操作子における変化量(A)を認識する。偏向成分、2回非点成分、4回非点成分を補正するために、3回非点成分の励磁電流Aから求めたA,θを代入する。そして、各i回非点成分の励磁信号、位相に関する情報を生成し、第1及び第2の補正子21、22に供給する。第1及び第2の補正子21、22は、上記偏向成分、2回非点成分、4回非点成分を補正する。
図5は、球面収差補正光学系20と電源制御部26と操作部27からなる球面収差補正装置を適用し照射光学系の球面収差を補正する電子顕微鏡の構成を示す図である。この電子顕微鏡は、図示を省略した高電圧電源から供給される高電圧によって電子線を発生させる電子銃31と、電子線を集束するための複数のレンズからなる照射レンズ32と、照射レンズ32によって生じた球面収差係数Cを補正する球面収差補正光学系20と、球面収差補正光学系20により球面収差係数Cが補正され、三角形の断面から丸い断面の形状に戻されて試料7に照射されて得られた電子線が作り出した像を結像する結像レンズ34と、像観察室35及びカメラ36とからなる。また、この電子顕微鏡は、球面収差補正光学系20の第1の補正子21及び第2の補正子22にインターフェース37を介して接続される電源制御部の具体例の電源制御(CPU制御でも可能)26と、電源制御26にインターフェース38を介して接続される操作部の具体例の操作卓27とを備える。
操作卓27には、3回非点成分の振幅(Amp)の量を調整するためのロータリ型操作子41−1及び位相(θ)を調整するためのロータリ型操作子41−2が配置されている。また、操作卓27には、2回非点成分の振幅(Amp)の量を調整するためのロータリ型操作子42−1及び位相(θ)を調整するためのロータリ型操作子42−2が配置されている。同様に、操作卓27には、4回非点成分の振幅調整用ロータリ型操作子43−1及び位相(θ)調整用ロータリ型操作子43−2と、偏向成分の振幅調整用ロータリ型操作子44−1及び位相(θ)調整用ロータリ型操作子44−2も配置されている。これらの各操作子は、操作卓上にGUIとして設けられてもよい。
電子銃31によって発生された電子線には、主として照射光学系を構成する照射レンズ32(対物レンズ)によって球面収差が生じてしまう。この球面収差は、球面収差補正光学系20の第1の補正子21及び第2の補正子22によって生じる上記(1)、(2)、(8)、(9)式の各第3項の収差項によってキャンセルされる。しかし、このとき、第1の補正子21によって3回非点成分が生成されるので、第2の補正子22によって3回非点成分をキャンセルする必要がある。実際には、3回非点成分に上記偏向成分、2回非点成分、4回非点成分が重畳されてしまので、偏向成分が電子線をシフトし、さらに3回非点成分による断面が丸い電子線を断面が3回対称の電子線にするような変換に、2回非点成分が楕円、4回非点成分が四角の要素を加えてしまう。このため、単純に上記3回非点成分のみをキャンセルしようとしても、三角形に加えられた上記2回非点成分による楕円、4回非点成分による四角の要素が、偏向成分による電子線のシフト成分と共に残ってしまう。
そこで、電源制御26は、操作卓27のロータリ型操作子41−1によって例えば増やされた励磁量(A)を認識し、偏向成分、2回非点成分、4回非点成分を発生させる際に、上記Aに後述するように使用者により設定された一定の比を持ってそれぞれ励磁する。このとき、使用者が上記比を入力するには、操作卓27上に配置したGUI上の補正比入力画面を用いる。
図6は、補正比入力画面50を示す図である。3回非点励磁電流Aに連動する各振幅比を、2回非点成分用の振幅比設定部51−1、4回非点成分用の振幅比設定部52−1、偏向成分用の振幅比設定部53−1で使用者に設定させる。使用者は、各設定部に設けられた上又は下向きの矢印を例えばマウスなどの入力操作装置によってクリックすることによって振幅比を選択して設定できる。また、3回非点励磁電流Aに連動する各位相比を、2回非点成分用の位相比設定部51−2、4回非点成分用の位相比設定部52−2、偏向成分用の位相比設定部53−2で使用者に設定させる。使用者は、各設定部に設けられた上又は下向きの矢印を例えばマウスなどの入力操作装置によってクリックすることによって位相比を選択して設定できる。
例えば、2回非点成分を補正するときに、電源制御部26は図6の補正比入力画面50の2回非点成分用振幅比設定部51−1及び2回非点成分用位相比設定部51−2にて設定された振幅比及び位相比を、上記3回非点成分用の振幅Aに掛ける。そして得られた振幅及び位相を操作卓27上の振幅調整用ロータリ型操作子42−1及び位相調整用ロータリ型操作子42−2の操作信号に反映させる。このようにして、電源制御部26は、操作卓27上の振幅調整用ロータリ型操作子42−1及び位相調整用ロータリ型操作子42−2の操作に応じて、2回非点成分補正用の振幅値、位相値を生成し、第1及び第2の補正子21、22の2組の6極子コイルに供給することによって、第1及び第2の補正子21、22に2回非点成分を補正させる。
すなわち、2回非点成分用の振幅比設定部51−1は、2回非点成分生成用の励磁電流入力手段である振幅調整用ロータリ型操作子42−1の感度の比を設定する感度比設定手段となっている。また、2回非点成分用の位相比設定部51−2は、2回非点成分生成用の位相調整用ロータリ型操作子42−2の感度の比を設定する感度比設定手段となっている。ここで、感度とは、アナログつまみによる入力手段の1目盛り変動に対する、対応する電気回路に対する励磁電流の変動量で定められる。以下でも同様である。
同様に、1回非点成分(偏向成分)を補正するときに、図6の補正比入力画面50の偏向成分用振幅比設定部53−1及び偏向成分用位相比設定部53−2にて設定された振幅比及び位相比を、上記3回非点成分用の振幅Aに掛ける。そして得られた振幅及び位相を操作卓27上の振幅調整用ロータリ型操作子44−1及び位相調整用ロータリ型操作子44−2の操作信号に反映させる。このようにして、電源制御部26は、操作卓27上の振幅調整用ロータリ型操作子44−1及び位相調整用ロータリ型操作子44−2の操作に応じて、偏向成分補正用の振幅値、位相値を生成し、第1及び第2の補正子21、22の2組の6極子コイルに供給することによって、第1及び第2の補正子21、22に偏向成分を補正させる。
すなわち、偏向成分用の振幅比設定部53−1は、偏向成分生成用の励磁電流入力手段である振幅調整用ロータリ型操作子44−1の感度の比を設定する感度比設定手段となっている。また、偏向成分用の位相比設定部53−2は、偏向成分生成用の位相調整用ロータリ型操作子44−2の感度の比を設定する感度比設定手段となっている。
同様に、4回非点成分を補正するときに、図6の補正比入力画面50の偏向成分用振幅比設定部52−1及び偏向成分用位相比設定部52−2にて設定された振幅比及び位相比を、上記3回非点成分用の振幅A に掛ける。そして得られた振幅及び位相を操作卓27上の振幅調整用ロータリ型操作子43−1及び位相調整用ロータリ型操作子43−2の操作信号に反映させる。このようにして、電源制御部26は、操作卓27上の振幅調整用ロータリ型操作子43−1及び位相調整用ロータリ型操作子43−2の操作に応じて、偏向成分補正用の振幅値、位相値を生成し、第1及び第2の補正子21、22の2組の6極子コイルに供給することによって、第1及び第2の補正子21、22に4回非点成分を補正させる。
すなわち、4回非点成分用の振幅比設定部52−1は、4回非点成分生成用の励磁電流入力手段である振幅調整用ロータリ型操作子43−1の感度の比を設定する感度比設定手段となっている。また、4回非点成分用の位相比設定部52−2は、4回非点成分生成用の位相調整用ロータリ型操作子43−2の感度の比を設定する感度比設定手段となっている。
電源制御部26は、始めに2回非点成分、偏向成分、4回非点成分を補正するときに、各振幅比設定部及び各位相比設定部を操作し、かつ各振幅調整用ロータリ型操作子及び各位相調整用ロータリ型操作子を操作しながら、像観察室35、カメラ36等により、試料の解析像を見て、適切な振幅比、位相比を探すことになる。しかし、一度適切な振幅比、位相比が判明すれば、後はほとんどそれらを固定にし、各振幅調整用ロータリ型操作子及び各位相調整用ロータリ型操作子を操作するだけで、2回非点成分、偏向成分、4回非点成分を補正することができる。
ここで、偏向成分、2回非点及び4回非点成分について前述の感度を設定することにより、3回非点成分に比べて小さい偏向成分、2回非点及び4回非点成分の調整を容易に行うことができる。このように、偏向成分、2回非点成分及び4回非点成分生成用の励磁電流は、各励磁電流入力手段からの入力値と、前記感度と、3回非点成分生成用の励磁電流入力手段からの入力値とに応じて定められる。詳しくは、偏向成分、2回非点成分及び4回非点成分生成用の励磁電流は、各励磁電流入力手段からの入力値と、前記感度と、3回非点成分生成用の励磁電流入力手段からの入力値とに比例した値として定められる。
したがって、図5に示した電子顕微鏡は、球面収差補正光学系20と電源制御部26と操作卓27からなる球面収差補正装置を用いて、3回非点成分の発生に伴う偏向成分、2回非点成分、4回非点成分を補正することが可能になる。このため、球面収差係数C補正を行う操作を容易に行うことができ、球面収差係数C補正の操作性を向上することができる。
なお、本実施の形態では、球面収差補正装置を図5の照射系にて生じた球面収差を補正するのに用いたが、結像レンズ34からなる結像光学系の後に球面収差補正装置を配置し、結像光学系によって生じた球面収差を補正するのに用いてもよい。
電子顕微鏡の球面収差補正装置の構成を示す図である。 第1の補正子の構成を示す断面図である。 偏向成分、2回非点成分、3回非点成分、4回非点成分が元々断面が丸い電子線に及ぼす影響を示す図である。 3回非点成分、1回非点成分、2回非点成分及び4回非点成分の各位相変化に対する各励磁電流値A、A及びAの特性を示す特性図である。 球面収差補正装置を適用し照射系の球面収差を補正する電子顕微鏡の構成を示す図である。 補正比入力画面を示す図である。 従来の球面収差補正装置を備えた電子顕微鏡の照射系の概略構成を示す図である。 6極子コイルの構成、及びその一般的な作用について概略説明するための図である。
符号の説明
1 光源、2 電子線、3 集束レンズ、4 光軸、6 対物レンズ、7 試料、20 球面収差補正光学系、21 第1の補正子、22 第2の補正子、23 軸対称レンズ、24 軸対称レンズ、25 回転補正レンズ、26 電源制御部、27 操作部

Claims (9)

  1. 電子顕微鏡の照射光学系又は結像光学系で発生する球面収差を補正する球面収差補正装置において、
    複数の極子を形成して上記球面収差係数を補正する第1の補正手段と、
    上記第1の補正手段の像と共役関係となる像が形成され、かつ複数の極子を形成して上記球面収差係数を補正する第2の補正手段と、
    上記第1及び第2の補正手段によって生成される3回非点成分の発生に伴う少なくとも偏向成分を補正するための電源制御信号を生成する電源制御手段とを有し、
    上記電源制御手段は、3回非点成分生成用の励磁電流i3に一定の比rを掛けた値に応じて、偏向成分補正用励磁電流i1を各補正手段へ出力することを特徴とする球面収差補正装置。
  2. 前記電源制御手段は、3回非点成分の励磁電流i3に一定の比rを掛けた値に応じた、2回非点成分補正用励磁電流i2及び4回非点成分補正用励磁電流i1を各補正手段へ出力することを特徴とする請求項1記載の球面収差補正装置。
  3. 前記比rは、前記各補正手段に、3回非点成分の励磁電流i3を印加した場合に発生する偏向成分、2回非点成分、4回非点成分に応じて定められ、1より小さいことを特徴とする請求項2記載の球面収差補正装置。
  4. 前記比rは、0.5より小さいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の球面収差補正装置。
  5. 電子顕微鏡の照射光学系又は結像光学系で発生する球面収差を補正する球面収差補正装置において、
    複数の極子を形成して上記球面収差係数を補正する第1の補正手段と、
    上記第1の補正手段の像と共役関係となる像が形成され、かつ複数の極子を形成して上記球面収差係数を補正する第2の補正手段と、
    上記第1及び第2の補正手段によって生成される3回非点成分の発生に伴う少なくとも偏向成分を補正するための電源制御信号を生成する電源制御手段とを有し、
    上記電源制御手段は、3回非点成分生成用の励磁電流入力手段の感度に対する、偏向成分、2回非点成分及び4回非点成分生成用の励磁電流入力手段の感度の比を設定する感度比設定手段を備えたことを特徴とする球面収差補正装置。
  6. 前記感度は、入力手段の1目盛り変動に対する、対応する電気回路に対する励磁電流の変動量で定められる請求項5記載の球面収差補正装置。
  7. 前記励磁電流入力手段は、何れも、アナログつまみを有することを特徴とする請求項5又は6記載の球面収差補正装置。
  8. 偏向成分、2回非点成分及び4回非点成分生成用の励磁電流は、各励磁電流入力手段からの入力値と、前記感度と、3回非点成分生成用の励磁電流入力手段からの入力値とに応じて定められる請求項5乃至7のいずれかに記載の球面収差補正装置。
  9. 偏向成分、2回非点成分及び4回非点成分生成用の励磁電流は、各励磁電流入力手段からの入力値と、前記感度と、3回非点成分生成用の励磁電流入力手段からの入力値とに比例した値として定められる請求項5乃至8のいずれかに記載の球面収差補正装置。
JP2004113997A 2004-04-08 2004-04-08 球面収差補正装置 Expired - Fee Related JP4275568B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004113997A JP4275568B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 球面収差補正装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004113997A JP4275568B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 球面収差補正装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005302404A JP2005302404A (ja) 2005-10-27
JP4275568B2 true JP4275568B2 (ja) 2009-06-10

Family

ID=35333653

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004113997A Expired - Fee Related JP4275568B2 (ja) 2004-04-08 2004-04-08 球面収差補正装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4275568B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005302404A (ja) 2005-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1313125B1 (en) Charged-particle beam apparatus equipped with aberration corrector
JP6224717B2 (ja) 荷電粒子ビーム装置
US20100084567A1 (en) Chromatic Aberration Corrector for Charged-Particle Beam System and Correction Method Therefor
WO2017002243A1 (ja) 収差補正方法、収差補正システムおよび荷電粒子線装置
JP5826529B2 (ja) スピン回転装置
JP2007128656A (ja) 収差補正装置を備えた荷電粒子ビーム装置
JP4971286B2 (ja) 補正器
JP5502595B2 (ja) 球面収差補正装置および球面収差補正方法
KR101591154B1 (ko) 회절 수차 보정기를 적용한 하전 입자 빔 현미경
JP2008059881A (ja) 収差補正方法および電子線装置
JP4275568B2 (ja) 球面収差補正装置
JP4705812B2 (ja) 収差補正装置を備えた荷電粒子ビーム装置
JP5743698B2 (ja) 3次寄生収差の補正方法および荷電粒子線装置
US8373137B2 (en) High resolution energy-selecting electron beam apparatus
JP2005353429A (ja) 荷電粒子線色収差補正装置
JP4328192B2 (ja) 荷電粒子光学系における多極場発生装置および収差補正装置
US8362442B2 (en) Corrector
JP2009176542A (ja) 電磁レンズ
JP2008123999A (ja) 収差補正装置及び収差補正方法
JP2003092078A (ja) 電子顕微鏡の球面収差補正装置
JP3896150B2 (ja) 電子顕微鏡の球面収差補正装置
JP6817349B2 (ja) 偏向器および荷電粒子線装置
JP4365720B2 (ja) 球面収差補正装置
JP5934517B2 (ja) 色収差補正装置及び色収差補正装置の制御方法
JP6163255B2 (ja) 荷電粒子線装置及び球面収差補正方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090217

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090304

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4275568

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120313

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130313

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130313

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140313

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees