JP2008123999A - 収差補正装置及び収差補正方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第1の四極子場発生多極子21で凹レンズ効果を発生しても余分な2回非点が残留している。この余分な2回非点を2番目の四極子場のような第2の四極子場発生多極子23を挿入することで除去する。第2の四極子場発生多極子23は、その極性を第1の四極子場発生多極子21と逆極性にする。すなわち、第1と第2の四極子場発生多極子の組み合わせにより、2回非点を相殺し、拡がりを持つ円筒対称型電子線に対して、凹レンズ効果による色収差補正が行える。
【選択図】 図3
Description
本発明に係る収差補正装置は、拡がりを持つ円筒対称型電子線に対して、電子線進行方向に配置されたレンズに発生する収差を補正する収差補正装置において、
収差補正前の該電子線が入射する第1の四極子場発生多極子と収差補正された該電子線が出射される第2の四極子場発生多極子を備え、
前記第1の四極子場発生多極子及び第2の四極子場発生多極子は、それぞれ第1の四極子場及び第2の四極子場を発生し、
前記第1の四極子場及び第2の四極子場は、四極子場の電子線進行方向の長さを増加させるのに伴い強度を増すプライマリー項の2回非点効果と、該長さを増加させるのに伴い該プライマリー項よりも強度を増す割合が大きい四極子場の高次項により生じる円筒対称型発散方向フォーカス効果を持つ光学系をそれぞれ形成し、
前記第1の四極子場と前記第2の四極子場の極性を逆に設定することにより、前記拡がりを持つ円筒対称型電子線に対して、前記第1の四極子場と第2の四極子場が持つ2回非点効果を相殺し、前記円筒対称型発散方向フォーカス効果のみを前記レンズの収差補正に用いるようにしたことを特徴とする。
また本発明に係る収差補正装置は、前記四極子場発生多極子が発生する前記四極子場の場の高次項により生じる円筒対称型発散方向フォーカス効果の大きさと前記四極子場の電子線進行方向の長さとの関係を予め求めておき、前記効果を収差補正に用いるために必要とする前記効果の大きさに基づき、前記関係を用いて前記レンズの収差補正に用いる前記四極子場の電子線進行方向の必要な長さを決めるようにしたこと特徴とする。
また本発明に係る収差補正装置は、前記第1の四極子場発生多極子及び第2の四極子場発生多極子を組み合わせて行う前記レンズの収差補正は色収差補正であることを特徴とする。
電子線進行方向に長さを持つ四極子場を発生する2つの四極子場発生多極子を準備し、
前記四極子場発生多極子を用いて、前記四極子場の電子線進行方向の長さを増加させるのに伴い強度を増す2回非点効果と前記四極子場の高次項により生じる円筒対称型発散方向フォーカス効果を発生させ、
2つの前記四極子場が持つ2回非点効果を相殺するように2つの前記四極子場を組み合わせて前記円筒対称型発散方向フォーカス効果のみを取り出し、
拡がりを持つ円筒対称型電子線に対する前記レンズの収差補正を行うようにしたことを特徴とする。
一方、|A2|2nの項は、円筒対称性を持ったレンズ効果を発生し、符号が+のものは凹レンズ作用を示す。本発明では、この作用を生じる効果を「円筒対称型発散方向フォーカス効果」と称している。
以上から、式(4)中の二回非点を表すA2・|A2|2(n−1)の係数を持った項が、式(8)においてはキャンセルされて無くなっている様子が分かる。
12・・・高圧制御部
13・・・収束レンズ
14・・・照射系収差補正器
15・・・収束レンズ
16・・・対物レンズ及び試料ステージ
17・・・中間・投影レンズ
18・・・観察室
21・・・四極子場発生多極子
22・・・トランスファーレンズ
23・・・四極子場発生多極子
24・・・トランスファーレンズ
25・・・対物レンズ
31,33,53,57,61・・・正極
32,34,51,55,59・・・負極
41,43,52,56,60・・・S極
42,44,54,58,62・・・N極
Claims (13)
- 拡がりを持つ円筒対称型電子線に対して、電子線進行方向に配置されたレンズに発生する収差を補正する収差補正装置において、
収差補正前の該電子線が入射する第1の四極子場発生多極子と収差補正された該電子線が出射される第2の四極子場発生多極子を備え、
前記第1の四極子場発生多極子及び第2の四極子場発生多極子は、それぞれ第1の四極子場及び第2の四極子場を発生し、
前記第1の四極子場及び第2の四極子場は、四極子場のプライマリー項の2回非点効果と、電子線進行方向の長さを増加させるのに伴い強度を増す割合がプライマリー項より大きい四極子場の高次項により生じる円筒対称型発散方向フォーカス効果を持つ光学系をそれぞれ形成し、
前記第1の四極子場と前記第2の四極子場の極性を逆に設定することにより、前記拡がりを持つ円筒対称型電子線に対して、前記第1の四極子場と第2の四極子場が持つ2回非点効果を相殺し、前記円筒対称型発散方向フォーカス効果のみを前記レンズの収差補正に用いるようにしたことを特徴とする収差補正装置。 - 前記四極子場発生多極子が発生する前記四極子場の場の高次項により生じる円筒対称型発散方向フォーカス効果の大きさと前記四極子場の電子線進行方向の長さとの関係を予め求めておき、前記効果を収差補正に用いるために必要とする前記効果の大きさに基づき、前記関係を用いて前記レンズの収差補正に用いる前記四極子場の電子線進行方向の必要な長さを決めるようにしたこと特徴とする請求項1記載収差補正装置。
- 前記第1の四極子場発生多極子及び第2の四極子場発生多極子を組み合わせて行う前記レンズの収差補正は色収差補正であることを特徴とする請求項1又は2の何れか1項に記載収差補正装置。
- 前記四極子場発生多極子により電子線進行方向に長さを持つ四極子場を発生させ、前記レンズに対して屈折率が異なる円筒対称型発散方向のフォーカス効果を持つ光学系を作成することにより、前記レンズの色収差補正を行うことを特徴とする請求項3記載の収差補正装置。
- 前記四極子場発生多極子により電子線進行方向に長さを持った四極子場を発生させて円筒対称型発散方向のフォーカス効果を持つ光学系を作成し、前記光学系と前記レンズの持つ屈折率の大きさが同じでも、前記光学系のもつ負の色収差量の絶対値が前記レンズの色収差量と比べて相対的に大きいことを利用して前記レンズの色収差補正を行うことを特徴とする請求項3記載の収差補正装置。
- 前記四極子場発生多極子により発生する前記四極子場は、静電四極子場若しくは磁場四極子場若しくは静電四極子場と磁場四極子場とを重畳させた四極子場の何れかであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の収差補正装置。
- 2つの前記四極子場発生多極子間に転送レンズ対を配置することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の収差補正装置。
- 2つの前記四極子場発生多極子によって発生する四極子場の電子線進行方向の長さがそれぞれ異なること特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の収差補正装置。
- 前記四極子場発生多極子として、静電あるいは磁場あるいは電磁場両方を用いた六極子に、四極子場を重畳させ、静電或いは電場二回場を発生させる役割を担わせることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の収差補正装置。
- 前記四極子場発生多極子として、静電あるいは磁場あるいは電磁場両方を用いた十二極子に、四極子場を重畳させ、静電或いは電場二回場を発生させる役割を担わせることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の収差補正装置。
- 前記四極子場発生多極子として、静電あるいは磁場あるいは電磁場両方を用いた八極子に、四極子場を重畳させ、静電或いは電場二回場を発生させる役割を担わせることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の収差補正装置。
- 前記第2の四極子場発生多極子と対物レンズの間に転送レンズ対を配置させることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の収差補正装置。
- 電子線進行方向に配置されたレンズに発生する収差を補正する収差補正方法において、
電子線進行方向に長さを持つ四極子場を発生する2つの四極子場発生多極子を準備し、
前記四極子場発生多極子を用いて、前記四極子場の電子線進行方向の長さを増加させるのに伴い強度を増す2回非点効果と前記四極子場の高次項により生じる円筒対称型発散方向フォーカス効果を発生させ、
2つの前記四極子場が持つ2回非点効果を相殺するように2つの前記四極子場を組み合わせて前記円筒対称型発散方向フォーカス効果のみを取り出し、
拡がりを持つ円筒対称型電子線に対する前記レンズの収差補正を行うようにしたことを特徴とする収差補正方法。
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