JP4273742B2 - 積層電子部品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層電子部品の製造方法、特に、コンデンサやLCノイズフィルタなど、内部電極を所定のパターンに形成したセラミックグリーンシートを所定枚数重ね合わせる積層電子部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術と課題】
一般に、積層型のコンデンサは、内部電極を所定のパターンに形成したセラミックグリーンシートを所定枚数重ね合わせて製造されていた。
【0003】
従来の製造方法の一例を示すと、まず、図12(A)に示すように、第1のキャリアフィルム1上に第1のセラミックグリーンシート2を所定の厚さに形成すると共に、該シート2上に内部電極3を所定のパターンに形成する。また、第2のキャリアフィルム5上に第2のセラミックグリーンシート6を所定の厚さに形成する。
【0004】
次に、第1及び第2のセラミックグリーンシート2,6をグリーンシート面を互いに向き合わせて熱圧着する(図12(B)参照)。そして、第2のキャリアフィルム5を第2のセラミックグリーンシート6から剥離し、シート6上に内部電極(図12(B)では図示せず)を形成する。その後、第1のキャリアフィルム1上に積層された第1及び第2のセラミックグリーンシート2,6を順次所定枚数積層する。
【0005】
ところで、積層コンデンサでは、大容量化の要求により、セラミックグリーンシートの薄層化・多層化が進展しており、近年では、シートの厚さ5μm以下、積層枚数200以上の積層コンデンサが量産化されている。
【0006】
そして、積層枚数の増加は積層工程の生産性の低下、コスト高の問題点を発生させている。また、シートの薄層化は積層してキャリアフィルムを剥離するシートハンドリング時でのシートの破れ、皺の発生という問題点も生じている。
【0007】
特に、図12(B)に示すキャリアフィルム1とシート2との内部電極3が形成されていない領域Aの互いの密着力が相対的に弱く、第2のキャリアフィルム5を剥離する際に、この領域Aが剥がれてシート2が破損するという問題点が生じている。内部電極3が形成されている領域Cは、内部電極3のペーストに含まれている有機溶剤がシート2とフィルム1との界面に浸透して乾燥しており、該界面での密着力が強くなっている。しかし、内部電極3が形成されていない領域Aではそのような密着力の向上はなく、相対的に密着力が弱いまま残されていることが剥がれの原因となっている。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−176751号公報
【0009】
特許文献1には、セラミックグリーンシートの薄層化でのシート欠陥に対応するため、第1のキャリアフィルム上に2層のセラミックグリーンシートを積層する方法が開示されている。さらに、この文献1では、第2のキャリアフィルムのみを確実に剥離するために、第1のキャリアフィルムと第1のセラミックグリーンシートとの剥離力(密着力)に比べて、第2のキャリアフィルムと第2のセラミックグリーンシートとの剥離力(密着力)を小さくすることを提案している。
【0010】
前記文献1では、第2のキャリアフィルムを剥離しやすくはなるが、前述したように第1のキャリアフィルム1と第1のセラミックグリーンシート2の領域Aにおいて密着力が相対的に小さく、この部分で剥れ、破損が生じるという問題点までも解決する方策は示されていない。
【0011】
そこで、本発明の目的は、セラミックグリーンシートと内部電極との積層工程において、内部電極が形成されたセラミックグリーンシートとそれを保持するキャリアフィルムとの部分的な剥がれを防止することのできる積層電子部品の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】
以上の目的を達成するため、本発明は、内部電極が形成されたセラミックグリーンシートを複数枚積み重ねて構成される積層電子部品の製造方法において、長尺状の第1のキャリアフィルム上に第1のセラミックグリーンシートを形成すると共に、該シートの所定の領域に内部電極を形成する工程と、長尺状の第2のキャリアフィルム上に第2のセラミックグリーンシートを形成する工程と、前記第1及び第2のセラミックグリーンシートを圧着する前に、第1のセラミックグリーンシート上に有機溶剤を塗布又は噴霧して乾燥させること、第1のセラミックグリーンシートの乾燥条件を変化させること、または、第1のセラミックグリーンシート及び第1のキャリアフィルムに部分的に圧力を付加することにより、前記第1のキャリアフィルムと前記第1のセラミックグリーンシートの密着力において、前記内部電極が形成されていない領域の密着力を大きくする工程と、前記第1及び第2のセラミックグリーンシートを一対のロール間で搬送することにより互いに向き合わせて圧着する工程と、前記第2のキャリアフィルムを前記第2のセラミックグリーンシートから剥離して長尺状である前記第1のキャリアフィルム上に第1及び第2のセラミックグリーンシートの積層体を形成する工程と、前記第2のセラミックグリーンシート上に内部電極を形成する工程と、得られた前記第1及び第2のセラミックグリーンシートからなる積層体をカットし、積層テーブル上に搬送して該積層体ごとに積層する工程と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
なお、前記密着力を大きくする工程は、密着力を大きくする方法に応じて、第1及び第2のセラミックグリーンシートを熱圧着する工程の前に行われるか、同時に、あるいは、その後の工程として行われる。
【0014】
以上の工程を備えた製造方法では、第1のキャリアフィルムと第1のセラミックグリーンシートとの界面において、内部電極が形成されていない領域に関して密着力が大きくされているため、第2のキャリアフィルムを剥離する際に、第1のセラミックグリーンシートが第1のキャリアフィルムから部分的に剥がれることがなく、第1のセラミックグリーンシートが破損するという不具合が防止される。
【0015】
本発明に係る製造方法において、第1のキャリアフィルムが搬送方向に沿って長尺状であって、内部電極が形成される領域が複数設けられたものである場合、前記密着力を大きくする領域は、少なくとも内部電極が形成される領域の前記搬送方向に沿った外側部である。
【0017】
前記密着力を大きくするには、第1のセラミックグリーンシート上に有機溶剤を塗布・乾燥させ、あるいは、有機溶剤を噴霧・乾燥させてもよい。この場合、有機溶剤は内部電極のペーストに含有されている有機溶剤と同一材料であることが好ましい。
【0018】
また、第1のセラミックグリーンシートの乾燥条件を変化させることにより前記密着力を大きくすることができる。あるいは、第1のセラミックグリーンシート及び第1のキャリアフィルムに部分的に圧力を付加することにより前記密着力を大きくすることもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る積層電子部品の製造方法の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0020】
(第1実施形態、図1〜図7参照)
第1実施形態である製造方法は、以下に示す▲1▼第1のセラミックグリーンシートの成形工程、▲2▼第1の内部電極形成工程、▲3▼密着力強化工程、▲4▼第2のセラミックグリーンシートの成形工程、▲5▼圧着/剥離工程、▲6▼第2の内部電極形成工程、▲7▼1ユニットごとのカット/積層工程の順序で行われる。
【0021】
工程▲1▼
図1に示すように、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる長尺状の第1のキャリアフィルム1上に離型層を設け、その表面に第1のセラミックグリーンシート2を成形する。このシート2は誘電体セラミックスラリをフィルム1上に塗布して所定の厚さに成形・乾燥させたものである。
【0022】
工程▲2▼
第1のセラミックグリーンシート2上に内部電極3を所定のパターンに形成する。内部電極3は、例えば、Niを主成分として有機溶剤を含む導電性ペーストをシート2上にグラビア印刷し、乾燥させて形成する。内部電極3の形成パターンは図3に示すとおりであり、コンデンサとしての1単位の内部電極3を焼成時のマザー積層体ごとにまとめて(電極群3A)、それらが複数形成される。なお、工程▲2▼では、内部電極3の厚み分だけ段差を生じるが、段差を生じないように誘電体セラミックスラリを印刷してもよい。
【0023】
工程▲3▼
図2に示すように、第1のセラミックグリーンシート2上の内部電極3が形成されていない外側部A,A(シート2の搬送方向Xに沿った両外側部)に有機溶剤を塗布し、乾燥させる。有機溶剤の塗布は、大径部11,11を備えた塗布ロール10を回転させ、大径部11,11から有機溶剤を供給することにより、外側部A,Aに塗布することができる。なお、工程▲3▼は前記工程▲2▼の直後に連続して行ってもよい。
【0024】
有機溶剤は電極群3Aの間の隙間Bにも塗布してもよい(図3参照)。この場合は、図2に示す塗布ロール15を用いる。塗布ロール15はその外表面が電極群3Aに相当する部分16以外の部分から有機溶剤を供給するように構成されており、回転することによって外側部A,A及び隙間Bに溶剤を塗布する。
【0025】
このように塗布された有機溶剤はセラミックグリーンシート2を浸透して第1のキャリアフィルム1との界面に達し、乾燥する。これにて、フィルム1とシート2との界面での密着力が強化される。
【0026】
なお、内部電極3が形成されている領域Cでは、内部電極3のペーストに含まれている有機溶剤がフィルム1とシート2との界面に浸透して乾燥しており、該界面での密着力が強くなっている。前記外側部A、隙間Bに塗布される有機溶剤は、内部電極3のペーストに含有されている有機溶剤(例えば、アルコール系溶剤)と同じ材料を使用することが好ましい。
【0027】
図3において、有機溶剤が塗布された外側部A、隙間Bと内部電極形成領域Cと有機溶剤が塗布されていない領域Dとのフィルム1及びシート2の界面における密着力を相対的に比較すると、領域Dが最も小さく、外側部A、隙間Bは領域Dよりも大きく互いに等しい。また、領域Cは外側部A、隙間Bとほぼ等しい。
【0028】
工程▲4▼
第2のキャリアフィルム上に離型層を設け、その表面に第2のセラミックグリーンシートを成形する。第2のキャリアフィルムとその離型層は前記第1のキャリアフィルム1とその離型層と同じ材質である。また、第2のセラミックグリーンシートの材質、厚さも前記第1のセラミックグリーンシート2と同じである。
【0029】
工程▲5▼
図4に示すように、矢印X方向に直線状に連続して搬送される第1のキャリアフィルム1上に成形された第1のセラミックグリーンシート2に対し、所定の角度を有するように、第2のキャリアフィルム5上に成形された第2のセラミックグリーンシート6を供給し、加熱/圧着ロール20,20で圧着する。同時に、第2のキャリアフィルム5を第1のセラミックグリーンシート2に対して所定の角度を有するように、第2のセラミックグリーンシート6から剥離して、第2のセラミックグリーンシート6を第1のセラミックグリーンシート2上に転写する。
【0030】
なお、前記圧着時における第1のセラミックグリーンシート2に対する第2のセラミックグリーンシート6の角度は任意である。また、前記転写後の第2のキャリアフィルム5と第2のセラミックグリーンシート6とは実質的に角度を設けていなくてもよい。
【0031】
このとき、セラミックグリーンシート2,6はグリーンシート面を互いに向き合わされて熱圧着される。このとき、シート2,6の圧着強度は、以後の製造工程においてシート2,6が剥がれない程度であることが必要である。
【0032】
第2のキャリアフィルム5を剥離する際、第1のキャリアフィルム1と第1のセラミックグリーンシート2との外側部A、隙間Bはその密着力が大きくされているため、フィルム5の剥離に引かれて部分的に剥れることはなく、第1のセラミックグリーンシート2が破損する不具合を生じることはない。
【0033】
工程▲6▼
図6に示すように、第2のセラミックグリーンシート6上に内部電極3’を形成する。これにより、第1のキャリアフィルム1上に内部電極3,3’が形成されたセラミックグリーンシート2,6が形成される。なお、第1のキャリアフィルム1上に積層するセラミックグリーンシートの層数は任意であるが、積層体の取り扱い、剥離精度、積みずれ等を考慮すると、層数は2〜5層が好ましい。
【0034】
工程▲7▼
次に、図7に示すように、前記2層の積層体を押圧板31で押さえつつ、カッタ30によって内部電極群3Aごとにカットし、図示しない積層テーブル上に搬送して2層ごとに積層/圧着していく。
【0035】
所定数のシート及び内部電極が積層されると、マザー積層体をプレスし、その後、マザー積層体を個々のチップコンデンサとなるようにカットして焼成する。さらに、必要な外部電極を焼き付けて形成する。
【0036】
(第2実施形態、図8参照)
第2実施形態である製造方法は、基本的には前記第1実施形態での工程▲1▼〜▲7▼を処理するのであるが、工程▲3▼が異なっている。
【0037】
即ち、図8に示すように、内部電極3が形成された第1のセラミックグリーンシート2上にノズル41から有機溶剤を外側部A,Aに噴霧し(必要に応じて、隙間Bに噴霧してもよい)、乾燥させる。なお、工程▲3▼は内部電極3を形成する工程▲2▼の直後に連続して行ってもよい。また、噴霧する有機溶剤は内部電極3のペーストに含有されている有機溶剤と同じ材料であることが好ましい。
【0038】
このように噴霧された有機溶剤はセラミックグリーンシート2を浸透して第1のキャリアフィルム1との界面に達し、乾燥する。これにて、前記第1実施形態と同様に、フィルム1とシート2との界面での密着力が強化される。
【0039】
(第3実施形態、図9参照)
第3実施形態である製造方法は、基本的には前記第1実施形態での工程▲1▼〜▲7▼を処理するのであるが、工程▲3▼が異なっている。即ち、第1のセラミックグリーンシート2の乾燥条件を変化させることによりキャリアフィルム1との密着力を大きくする。
【0040】
具体的には、第1のセラミックグリーンシート2上に内部電極3を形成した後に乾燥させる際、第1のセラミックグリーンシート2の表面は熱風を送って全体的に乾燥させる。このとき、図9に示すように、第1のキャリアフィルム1の裏面にホットプレート45を押し当てて斜線で示す外側部A,Aのみを乾燥させる。勿論、隙間Bもホットプレート45で部分的に乾燥させてもよい。
【0041】
前記ホットプレート45で乾燥させた部分は、いわば過乾燥となって硬くなり、フィルム1とシート2との界面での密着力が強化される。
【0042】
(第4実施形態、図10参照)
第4実施形態である製造方法は、基本的には前記第1実施形態での工程▲1▼〜▲7▼を処理するのであるが、工程▲3▼が異なっている。即ち、第1のセラミックグリーンシート2と第1のキャリアフィルム1に部分的に圧力を付加することにより互いの密着力を大きくする。
【0043】
具体的には、第1のセラミックグリーンシート2上に内部電極3を形成した後に、図10に示すように、大径部51,51を備えた加圧ロール50を回転させながら第1のセラミックグリーンシート2上(外側部A,A)に押し当てる。加圧と同時に加熱することが好ましい。また、平面的な加圧プレートを用いて側部領域A,A(隙間Bを加えてもよい)を部分的に加圧し、かつ、必要であれば加熱してもよい。
【0044】
このように部分的に加圧された界面部分は、接触圧が大きくなって接触面積も増大し、密着力が強化される。
【0045】
(第5実施形態、図11参照)
前記第1〜第4実施形態は、第1のキャリアフィルム1が搬送方向Xに沿って長尺状である例を示した。これに対して、本第5実施形態は、図11に示すように、第1のキャリアフィルム1がカード状である例を示す。この第1のキャリアフィルム1上に所定の厚さで形成された第1のセラミックグリーンシート2上には中央部に1群の内部電極3が設けられる。この場合、フィルム1とシート2の密着力を大きくする処理は、内部電極3が形成される領域Cの外周部であって、対向する二つの辺部A,A及び/又はB,Bに対して行われる。密着力を大きくする処理は、前記各実施形態に示したように、有機溶剤の塗布・乾燥、噴霧・乾燥、乾燥条件の変化、又は圧力の付与によって行うことができる。
【0046】
(他の実施形態)
なお、本発明に係る積層電子部品の製造方法は前記各実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更できる。
【0047】
特に、内部電極の形状やマザー積層体にカットして積層する態様は任意である。また、密着力を高めるために塗布あるいや噴霧される有機溶剤はアルコール系のみならず種々の溶剤を使用することができ、塗布や噴霧の方法も任意である。
【0048】
また、前記各実施形態においては、第1及び第2のキャリアフィルムと第1及び第2のセラミックグリーンシートとは同じ材質のものを使用している。従って、両者の密着力は基本的には同じである。しかし、詳細に見れば、第1のキャリアフィルムと第1のセラミックグリーンシートとの密着力の方が、外側部、隙間に密着力強化対策が施されている点、及び内部電極が形成されてその有機溶剤がフィルムとシートの界面に浸透している点で第2のキャリアフィルムと第2のセラミックグリーンシートとの密着力よりも若干大きい。
【0049】
そして、第2のキャリアフィルムの剥離性をより向上させるためには、第1のキャリアフィルム上に第1のセラミックグリーンシートが成形された状態での密着力に比べて、第2のキャリアフィルム上に第2のセラミックグリーンシートが成形された状態での密着力を小さく設定してもよい。
【0050】
具体的には、第1及び第2のキャリアフィルム上に形成される離型層の材質を異ならせてそれぞれの密着力に差を設ける、第1及び第2のセラミックグリーンシートのスラリに含有されているバインダ樹脂量を異ならせてそれぞれの密着力に差を設ける、などの方法を採用することができる。
【0051】
このように、基本的な密着力に差を設けることは、キャリアフィルムやセラミックスラリの管理が煩雑になる。しかし、第2のキャリアフィルムの剥離性を向上させる点では効果的である。
【0052】
なお、本発明はコンデンサ以外にもインダクタやLCノイズフィルタ等種々の電子部品に適用できることは勿論である。
【0053】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、第1のキャリアフィルムと第1のセラミックグリーンシートの密着力を、内部電極が形成されていない領域に関して大きくするようにしたため、第2のキャリアフィルムを剥離する際に、第1のセラミックグリーンシートが第1のキャリアフィルムから部分的に剥がれることはなく、第1のセラミックグリーンシートが破損するといった不具合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法の第1実施形態における工程▲1▼、▲2▼を示す断面図。
【図2】前記第1実施形態における工程▲3▼を示す斜視図。
【図3】前記工程▲3▼における有機溶剤の塗布状態を示す平面図。
【図4】前記第1実施形態における工程▲5▼を示す斜視図。
【図5】前記第1実施形態における工程▲5▼を示す断面図。
【図6】前記第1実施形態における工程▲6▼を示す断面図。
【図7】前記第1実施形態における工程▲7▼を示す断面図。
【図8】本発明に係る製造方法の第2実施形態における工程▲3▼を示す説明図。
【図9】本発明に係る製造方法の第3実施形態における工程▲3▼を示す説明図。
【図10】本発明に係る製造方法の第4実施形態における工程▲3▼を示す斜視図。
【図11】本発明に係る製造方法の第5実施形態を示す斜視図。
【図12】従来の製造方法を示す説明図。
【符号の説明】
1…第1のキャリアフィルム
2…第1のセラミックグリーンシート
3…内部電極
5…第2のキャリアフィルム
6…第2のセラミックグリーンシート
10,15…溶剤塗布ロール
41…溶剤噴霧ノズル
45…ホットプレート
50…加圧ローラ
Claims (3)
- 内部電極が形成されたセラミックグリーンシートを複数枚積み重ねて構成される積層電子部品の製造方法において、
長尺状の第1のキャリアフィルム上に第1のセラミックグリーンシートを形成すると共に、該シートの所定の領域に内部電極を形成する工程と、
長尺状の第2のキャリアフィルム上に第2のセラミックグリーンシートを形成する工程と、
前記第1及び第2のセラミックグリーンシートを圧着する前に、第1のセラミックグリーンシート上に有機溶剤を塗布又は噴霧して乾燥させること、第1のセラミックグリーンシートの乾燥条件を変化させること、または、第1のセラミックグリーンシート及び第1のキャリアフィルムに部分的に圧力を付加することにより、前記第1のキャリアフィルムと前記第1のセラミックグリーンシートの密着力において、前記内部電極が形成されていない領域の密着力を大きくする工程と、
前記第1及び第2のセラミックグリーンシートを一対のロール間で搬送することにより互いに向き合わせて圧着する工程と、
前記第2のキャリアフィルムを前記第2のセラミックグリーンシートから剥離して長尺状である前記第1のキャリアフィルム上に第1及び第2のセラミックグリーンシートの積層体を形成する工程と、
前記第2のセラミックグリーンシート上に内部電極を形成する工程と、
得られた前記第1及び第2のセラミックグリーンシートからなる積層体をカットし、積層テーブル上に搬送して該積層体ごとに積層する工程と、
を備えたことを特徴とする積層電子部品の製造方法。 - 前記第1のキャリアフィルムは搬送方向に沿って長尺状であって、内部電極が形成される領域が複数設けられたものであり、
前記密着力を大きくする領域は、少なくとも内部電極が形成される領域の前記搬送方向に沿った外側部であること、
を特徴とする請求項1に記載の積層電子部品の製造方法。 - 前記有機溶剤は内部電極のペーストに含有されている有機溶剤と同一材料であることを特徴とする請求項1に記載の積層電子部品の製造方法。
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