JP4273496B2 - 脱皮脱臭大豆酢 - Google Patents

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  • Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)

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本発明は、脱皮脱臭大豆粉を原料とした、アミノ酸含有量の豊富な脱皮脱臭大豆酢に関するものである。
古来より食用酢は、塩、醤油、味噌等とともに重要な調味料として料理に使用されてきた。また、食用酢は、調味料としての外に食欲増強、疲労回復などの健康増進や病気の予防や治療のためにも多く使用されてきた。
その抗菌作用、コレステロール低下作用、脂肪分解促進作用などにより健康食品としての需要もこんご益々増加して行くものと思われる。
通常の食用酢には、米や麦等のデンプンを主とする炭水化物を原料とし、その麹によるエタノール生成から酢酸発酵を経て、これを長期間熟成して作る天然酢と、化学成分である酢酸を適度に希釈し糖類や化学調味料などを加えて作る合成酢とがあり、健康食品としては、主として天然酢が選ばれている。
天然酢はその発酵、醸造、熟成に半年乃至1年程度の極めて永い期間を要する。この期間を短縮するための工夫も色々試みられている。(例えば、特許文献1参照)
一方、近年は健康食材として大豆が注目を浴びており、米、麦を原料とする天然酢に対し、アミノ酸、良質蛋白質を豊富に含有する大豆を原料とする大豆酢が注目されてきている。
特開2002−254号公報
しかしながら、上述のごとく天然酢の製造は麹や酢酸菌などによるバイオテクノロジーでつくられるものであり、当然菌類による決して早くはない生活反応による長期間の発酵、熟成時間を必要としている。したがって、天然酢の必須条件でもあるその製造にかかる長期間を成る可く短縮することが強く望まれている。
また、上述のごとく健康的に有益なアミノ酸、良質の蛋白質を豊富に含む食品としての大豆を原料とする場合であっても、大豆のもつ独特の臭いは、酢中に含まれる4〜5%の酢酸の臭いと混じり合うと、これが必ずしも好ましいくはない独特の臭いを生じる。したがってこの臭気を低減乃至削除した大豆酢が強く望まれている。
更に、現在大豆酢として市販されているものが存在しているが、折角の健康的に有益なアミノ酸、良質の蛋白質が必ずしも十分に生かされておらず、よりアミノ酸含有量の多い大豆酢が望まれている。
本発明は、健康食品として優れたアミノ酸含有量の豊富な、酸味がまろやかで、心地よい香りをもつ脱皮脱臭大豆酢を短期間経済的に提供することをその目的としている。
本発明の脱皮脱臭大豆酢は、大豆の残皮率が2%以下である脱皮脱臭大豆粉を原料として、エチルアルコールを添加しないで発酵、熟成した、アミノ酸含有量がホルモル窒素値として850mg/100ml以上であることを特徴とするものである。
本発明は、基本的に脱皮脱臭大豆粉を原料とした脱皮脱臭大豆酢であり、米、麦などのデンプンが主たる炭水化物を中心とした天然酢とは異なり、極めてアミノ酸の豊富な、且つまろやかな酸味と心地よい香りに満ちた天然酢を、比較的短期間に製造できる。
本発明の脱皮脱臭大豆酢は、原料とする脱臭全脂大豆粉の構成粒子そのものが蛋白質38.6%、脂質25.9%、糖分25%によりその約90%が構成されているため、基本的にその殆んどが炭水化物である米、麦などと異なり、極めて豊富なアミノ酸を含有している。
本発明の特徴は、特殊な脱皮脱臭工程を経て製造された脱皮脱臭大豆粉を使用するところにポイントがあり、エチールアルコールなどの添加することなしに、短期間で発酵醸成されたアミノ酸含有量がホルモル窒素値として850mg/100ml以上の脱皮脱臭大豆酢である。
図1は、本発明による脱皮脱臭大豆酢と穀物酢、大豆酢と比較した性状比較図である。
図1に明らかなように、ホルモル窒素値としてのアミノ酸量は、大豆酢に対して9.2倍、穀物酢に対しては17.7倍という驚くべき数値を示している。また酸味はまろやかとなり、大豆および酢の独特の臭いは削減され、心地良い香りに変化されている。
図2は、本発明の脱皮脱臭大豆酢の製造方法を示す概略の流れ図である。
通常、天然酢は、蒸した米に麹菌を植え付けて麹とし、麹と蒸し米を樽に仕込んでアルコ−ル発酵をさせ、できた発酵酒を種酢によりさらに酢酸発酵させ、長期間熟成することにより初めて熟成酢となり、さらに殺菌、濾過工程を経て天然酢としている。
これに対して、本発明の脱皮脱臭大豆酢の製造工程は、脱皮大豆を脱臭化する第1工程と、脱臭された脱皮脱臭大豆粉を蛋白質分解酵素によるプロテアーゼ処理をし、それを仕込むことによりアミノ酸および酢酸を醸成させる第2工程と、酢酸菌による酢酸の発酵および熟成第3工程よりなるものであるが、前記脱皮大豆を脱臭化する第1工程は本発明と同じ発明者による特許第1687953号(特願昭60−143666号)「発明の名称:脱臭大豆粉の製造方法及びその装置」の製造工程を援用するものである。
通常の大豆酢の発酵醸成期間が約10ヶ月を要しているのに比較して、本発明の脱皮脱臭大豆酢では2ヶ月の発酵醸成期間により作成される。また、通常の大豆酢においては、大豆酢の生成が難しく、エチルアルコールを添加してこれを補っているのに対し、本発明の脱皮脱臭大豆酢の生成にはエチルアルコールは添加していない。
エチルアルコールを添加しないこと、および発酵醸成期間が短いことを除いてOP2、OP3工程は通常の大豆酢における生成工程に準じるものである。
本発明の脱皮脱臭大豆酢が、何故にアミノ酸が斯様に多くなるのか、また発酵、醸成期間が短縮されるのかの原因については、現在のところ確たる査証はないが、次のように考えられる。
即ち、通常の大豆酢の原料である大豆と本発明の脱皮脱臭大豆粉とは、(1)脱皮率の差、(2)脱臭工程における加熱による雑菌の除去効率の差、(3)アルコールなどを加えない、の点で大きく異なっており、前記原因は、これらによるものと思われる。
前記特許第1687953号における脱臭大豆粉の製造方法により作成された脱皮脱臭大豆は、大豆を脱皮後の脱臭処理における加熱水蒸気処理および加熱空気による搬送、さらに粗粉砕後の加熱空気下における微粉砕処理により完全に加熱による殺菌効果が図られ無菌化となっており、これが発酵菌の成長に極めて良い環境が与えられているものと考えられる。
表1は、本発明の脱皮脱臭大豆の脱臭処理後の衛生検査による細菌量を測定した結果である。通常の脱皮大豆に比べ、細菌量が極めて少ないことがわかる。
また、発酵を阻害する要素として考えられる大豆皮の量は、当初の脱皮処理後でも約10%の残皮率があり、これが前記特許第1687953号の脱臭処理後では2%以下となり、処理時間によって完全脱皮の状態を得ることができる。
Figure 0004273496
図3は、本発明の実施の形態1の醸成結果を示す図である。
本実施の形態1は、脱皮脱臭大豆粉1.00、水2.7、蛋白質分解酵素酵素0.01の混合比の原料をプロテアーゼ処理をし、それを仕込むことによりアミノ酸、および麹菌(0.25)による糖化(データA)を経て酢酸とを生成、醸成させ、1ヶ月アルコール発酵経過後(データB)、さらに酢酸菌による酢酸発酵12日後(データC)、2ヶ月後(データD)のAlc(%)、酸度(g/100ml)、ホルモル窒素値としてのアミノ酸含有値(FN)(mg/100ml)、pH値、ブリックス度(Bx)(%)の各値を比較計測したものである。
図3より明らかなように、アミノ酸含有量(FN値)は、醸成12日目で829mg/100mlと既に穀物酢の約16倍、大豆酢の約8.6倍に達しており、2ヶ月後では885mg/100mlと穀物酢の約18倍、大豆酢の約9.2倍に達している。
また、pH値も穀物酢、大豆酢に比較して3.9とまろやかな酸味となっている。
一方、従来でも酒造における醸造時に発酵酒に音楽を聴かせたり、ある種の振動(船舶の波動による振動等)を与えて、醸造速度を速めたり、まろやかな風味を出したりすることは行われている。しかし、酢の醸造においては、酢酸発酵の時点で基本的に酢酸菌による発酵面を成る可く静かに保持して、膜状液面が破損されて他の菌が入り込むのを防止することが原則とされている。いわゆる「静止発酵」である。
従って、或る種の振動が、酒の分子に作用し、その分子結合を改良して、まろやかな風味をだすと考えられる。唯、酢の醸成、熟成においては、むしろ液面を動かすことはマイナスであると考えられている。従って、この期間は自然にまかせる極めて非現代的な工程としてまかり通っている。
しかしながら、脱皮脱臭大豆粉を原料とする生成過程が米酢などと異なる本発明の脱皮脱臭大豆酢の場合は、或る種の振動条件であれば、膜状液面が破損されることもなく、醸成期間をさらに大幅に短縮できる可能性がある。
本発明は、脱臭全脂大豆粉を原料とした、極めてアミノ酸、良質蛋白質を豊富に含有する脱皮脱臭大豆酢であって、本脱皮脱臭大豆酢を基本材料とした各種の健康食品、健康飲料に適用することができる。
本発明による脱皮脱臭大豆酢を穀物酢、大豆酢と比較した性状比較図である。 本発明の脱皮脱臭大豆酢の製造方法を示す概略の流れ図である。 本発明による脱皮脱臭大豆酢を穀物酢、大豆酢と比較した性状比較図である。

Claims (1)

  1. 大豆の残皮率が2%以下である脱皮脱臭大豆粉を原料として、エチルアルコールを添加しないで発酵、熟成した、アミノ酸含有量がホルモル窒素値として850mg/100ml以上であることを特徴とする脱皮脱臭大豆酢。
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