JP4273349B2 - エンドレススリングの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ワイヤーロープで形成したエンドレススリングの製造方法に関する。
エンドレススリングは荷吊り作業等に使用されている輪状のスリングである。エンドレススリングの加工方法の一つにグロメット加工がある。グロメット加工は以下のような手順で行われる(特許文献1、非特許文献1参照。)。
(第1工程)6本撚りのエンドレススリングを形成する場合は、所望のエンドレススリングと同じ太さの6ストランドロープで、所望のエンドレススリングの内周長の約7.5倍の長さのワイヤーロープを用意する。このワイヤーロープを6本のストランドに一旦解き分けて、そのうちの1本を使用する。
(第2工程)所望のエンドレススリングの大きさの基準となるようにストランドの略中央部を組み合わせて輪状にする。
(第3工程)ストランドの中央部から延出する右側と左側のストランドを前記輪状にした部分に撚り合わせていく。右側と左側のストランドをそれぞれ周回させ、最初の輪状の部分を含めて合計6回の周回による撚り合わせを終了する。撚り合わせずに残ったストランドは、ハンマーで叩いて撚りクセを直す。
(第4工程)前記プレフォームを直したストランドをスパイキを用いて心ストランドとして入れ込んでいく。このグロメット加工によれば、6ストランドロープを構成する6本のストランドのうちの1本を用いて、心ストランドの周りに6回周回させて撚り合わせた構造となり、元のワイヤーロープの径と略同径のエンドレススリングが得られる。
特開平4−194091号公報 山口芳男著「ワイヤーロープ加工図解(第4版)」ワイヤーロープ加工組合連合会、平成3年11月1日、p.65−69
上記従来のグロメット加工によるエンドレススリングは、ストランドを用いて形成されており、エンドレススリングの形成の前にワイヤーロープを一旦解き分けてストランドにしなければならない。6本撚りのエンドレススリングを形成する場合は、ストランドは所望のエンドレススリングの内周長に対して約7.5倍の長さが必要である。このため、例えば内周長10mのエンドレススリングを形成する場合は75mのワイヤーロープを用意し、このワイヤーロープを解き分けなければならない。従って、内周長の長いエンドレススリングや直径(太さ)の大きいエンドレススリングを形成する場合には、長いワイヤーロープや太径のワイヤーロープをストランドに解き分ける必要があり、この作業に長時間を要するとともに手数が掛かるという問題がある。
エンドレススリングを用いて荷吊りを行う際には、作業者がエンドレススリングを2つ折りにして吊り荷の下に回したり、吊り荷に回したエンドレススリングをフックに掛けたりする作業が必要である。エンドレススリングはワイヤーロープを2重にして使うことになるため、エンドレススリングは元のワイヤーロープより硬く、曲げにくくなる。エンドレススリングが硬く、曲げにくいと作業者による荷吊り作業が円滑に行われず、荷吊り作業の作業性が低下する。上記従来のグロメット加工によるエンドレススリングは、一旦解き分けたストランドを再度撚り合わせて形成されており、元のワイヤーロープと同じ断面構造であるから、非常に硬く曲げにくいという性質があり、作業者による荷吊り作業が円滑に行われず、荷吊り作業の作業性が低下するという問題がある。
上記従来のエンドレススリングは、重量物を荷吊りした場合、吊り荷に当たる部分やフックに掛かる部分のワイヤが扁平に変形したり、折れ曲がるなどのクセが付きやすい。上記従来のエンドレススリングは、非常に硬く曲げにくいという性質があるため、クセが一旦つくとこのクセを直すことは容易ではない。エンドレススリングにこのようなクセが付くと、その部分の強度が低下し、エンドレススリングの寿命が短くなるという問題もある。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、内周長の長い場合や太径の場合であっても、短時間で容易に形成でき、柔軟性が高く荷吊り作業の作業性が良好であり、扁平に変形したり折れ曲がるなどのクセが付きにくく寿命の長いエンドレススリングを提供することである。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、治具を利用して製造するエンドレススリングの製造方法において、所望のエンドレススリングの内周長にエンドレススリングにおける撚り合わせ回数の倍の個数の支持体が円周上に立設してなる治具の隣接する当該支持体の外側若しくは内側に、ストランドへの解き分けを要しないワイヤーロープを略中央部から交互に絡ませ1周の輪状とし、ワイヤーロープの両端部を両方向へ延出させる工程、一端部を当該輪状としたワイヤーロープの周りであって当該支持体の外側若しくは内側に交互に撚り合わせる第1撚り合わせ工程、第1撚り合わせ工程後に、他端部を当該輪状としたワイヤーロープの周りであって当該支持体の外側若しくは内側に交互に撚り合わせる第2撚り合わせ工程、第2撚り合わせ工程後に、ワイヤーロープの両端部を交差させロープ心として入れ込む工程、とを具備することを特徴とするエンドレススリングの製造方法とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のエンドレススリングの製造方法において、ストランドへの解き分けを要しないワイヤーロープが所望のエンドレススリングの1/3直径とし6本のストランドから形成されたことを特徴とする。
(作用)
従って、本発明に係るエンドレススリングは、ワイヤーロープを用いて形成されている点が従来のエンドレススリングと異なっており、従ってワイヤーロープを一旦解き分けてストランドにする必要はない。6本撚りのエンドレススリングの場合は、ワイヤーロープは所望のエンドレススリングの内周長に対して約7.5倍の長さのものを用意して形成する。また、6本撚りのエンドレススリングの場合は、エンドレススリングの直径(太さ)は使用するワイヤーロープの3倍の直径となるため(図12参照。)、ワイヤーロープは直径が所望のエンドレススリングの直径の1/3のものを使用する。このワイヤーロープを解き分けず、そのまま加工してエンドレススリングを形成する。
本発明に係るエンドレススリングは、ワイヤーロープを用いて形成されており、エンドレススリングを形成する場合にワイヤーロープを解き分けてストランドにする必要がない。内周長の長いエンドレススリングや直径(太さ)の大きいエンドレススリングを形成する場合であっても、長いワイヤーロープや太径のワイヤーロープをストランドに解き分ける必要がなく、ワイヤーロープをそのまま使用してエンドレススリングを形成することができる。従って、ストランドに解き分ける作業時間が省略でき、エンドレススリングを形成する作業の手数を大幅に削減することができる。
また、グロメット加工によるエンドレススリングの構造は、6本撚りのエンドレススリングの場合、6ストランドロープを構成する6本のストランドのうちの1本を用いて、心ストランドの周りに6回周回させて撚り合わせた構造である。元のワイヤーロープの断面構造と同じ断面構造となり、エンドレススリングの総素線数は、元のワイヤーロープの構成が6(ストランド数)×37(素線数)=222(総素線数)の場合、エンドレススリングの総素線数も222本となる。
本発明に係るエンドレススリングによれば、6本撚りのエンドレススリングの場合、ワイヤーロープを心ロープの周りに6回周回させて撚り合わせた構造である。ワイヤーロープの構成が6(ストランド数)×37(素線数)=222(総素線数)の場合、6本のワイヤーロープで形成されているので、エンドレススリングの総素線数は、6×222=1332本となる。また、6本撚りのエンドレススリングの場合は、エンドレススリングの直径(太さ)は使用するワイヤーロープの3倍の直径となるため(図12参照。)、ワイヤーロープの直径はエンドレススリングの直径の1/3のものを使用している。
このように、同径のエンドレススリングで比較すると、本発明に係るエンドレススリングは、上記従来のグロメット加工によるエンドレススリングと比較して極めて細い直径の素線が多数集合したものとなる。そのため、本発明に係るエンドレススリングは、グロメット加工によるエンドレススリングより柔軟性に優れており、作業者による荷吊り作業が行いやすく、荷吊り作業の作業性が良好となる。
また、本発明に係るエンドレススリングは、グロメット加工によるエンドレススリングより柔軟性があり、重量物を荷吊りした場合であってもクセがつきにくい。僅かにクセが付いた場合であっても、手で簡単に修正でき、クセを取って元の形に戻すことが出来る。エンドレススリングにクセがつきにくいため、エンドレススリングの強度の低下が少なく、寿命も従来のものより長くなる。
本発明を具体化した実施形態について図に従って説明する。
本発明の実施例1に係るエンドレススリング1について、エンドレススリング1を形成する工程を図1から図13に従って説明する。実施例1に係るエンドレススリング1は6本撚りであり、仮心綱4を使用して形成している。
(第1工程)所望のエンドレススリング1の直径(太さ)Dの1/3の直径dのワイヤーロープ2で、所望のエンドレススリング1の内周長Lの約7.5倍の長さのワイヤーロープを用意する。図12に示すように、6本撚りのエンドレススリング1の場合、直径(太さ)Dは元のワイヤーロープ2の3倍となる。
(第2工程)前記ワイヤーロープ2と略同径の仮心綱4を用意し、図1に示すように、所望のエンドレススリング1の大きさの基準となるように仮心綱4を輪状にする。仮心綱4の両端は固定し、仮心綱4の全周にビニルテープを巻き付けるなどして仮心綱4であることを識別できるようにする。
(第3工程)図2に示すように、前記ワイヤーロープ2の略中央部分を前記仮心綱4に針金41等で固定して、ワイヤーロープ2の略中央部分からワイヤーロープ2の第1撚り合わせ部21と第2撚り合わせ部22が両方向に延出した状態とする。第1周目31から第3周目33までの撚り合わせを前記第1撚り合わせ部21と第2撚り合わせ部22のいずれか一方で行い、第4周目34から第6周目36までの撚り合わせをいずれか他方で行う。本実施例では、第1周目31から第3周目33までは前記第1撚り合わせ部21で行い、第4周目34から第6周目36までは前記第2撚り合わせ部22で行う。尚、内周長Lの小さいエンドレススリング1の場合はワイヤーロープ2の端から撚り合わせを行ってもよい。
(第4工程)図3に示すように、前記第1撚り合わせ部21を用いて第1周目31を仮心綱4の周りに撚り合わせる。第1周目31における撚り合わせの回数は、内周長L/(ワイヤーロープ直径d×3×7)=回数(小数点以下切捨て)となるようにして決定する。
(第5工程)第1周目31の撚り合わせを行った後、引き続き第2周目32、第3周目33を撚り合わせる(図4、図5参照)。第2周目32、第3周目33は、第1周目31のワイヤーロープ2の撚り合わせ方向に対して前に沿わせるか、後に沿わせるかを決めて撚り合わせる。本実施例では撚り合わせ方向に対して前に沿うようにして撚り合わせている。それぞれ重ならないように沿わせて、同じ回数だけ巻き付ける。
(第6工程)次に、図6に示すように、前記第2撚り合わせ部22を用いて、第4周目34を仮心綱4の周りに撚り合わせる。第4周目34は第1周目31に沿わせるようにして撚り合わせる。
(第7工程)第4周目34の撚り合わせを行った後、引き続き第5周目35、第6周目36を撚り合わせる(図7、図8参照)。本実施例では第2周目32、第3周目33は、第1周目31のワイヤーロープ2の撚り合わせ方向に対して前に沿うようにして撚り合わせているため、第5周目35、第6周目36についても、第4周目34のワイヤーロープ2の撚り合わせ方向に対して前に沿うように撚り合わせる。それぞれ重ならないように沿わせて、同じ回数だけ巻き付ける。
(第8工程)第5周目35の撚り合わせが終わった時点で第6周目36のワイヤーロープ2が入るスペースがあるか確認する。第6周目36のワイヤーロープ2は1回転撚り合わせる毎に小さいハンマーで軽く叩いて形を整える。
(第9工程)図8に示すように、第1周目31から第6周目36までの撚り合わせが完了した時点で、第1撚り合わせ部21と第2撚り合わせ部22とが向かい合わせで同じ位置に出ているか確認する。正しく撚り合わせられていることを確認したのち、第1撚り合わせ部21と、第2撚り合わせ部22をX状に交差させる。
(第10工程)図9に示すように、撚り合わせた第1撚り合わせ部21と第2撚り合わせ部22のX状になった口元23からスパイキ52を用いて、仮心綱4を外に出し、口元23で切断する。仮心綱4をスパイキ52で抜き出しながら、仮心綱4の代わりに第1撚り合わせ部21と第2撚り合わせ部22のいずれかを、スパイキ51を用いてロープ心として入れ込んでいく。本実施例では第1撚り合わせ部21を初めにロープ心として入れ込んでいる。
(第11工程)ワイヤーロープのストランド間に隙間を開け、その隙間に他のワイヤーロープを差し込む専用器具(「じょうご」あるいは「ラッパ」という)を使用して、初めに口入したワイヤーロープ2である第1撚り合わせ部21に隙間を開け、その隙間に第2撚り合わせ部22を貫通させる(図10参照)。貫通させた第2撚り合わせ部22は第1撚り合わせ部21と同様に仮心綱4を抜き出しながら代わりにロープ心として入れ込んでいく。仮心綱4とワイヤーロープを固定していた針金41等は除去する。
(第12工程)ロープ心はX状になった口元23から略対向する位置近くまで入れ込む。ロープ心の両端はエンドレススリング1の直径(太さ)Dと同じ程度間隔を空けることとし、ロープ心の端部はバラけないように繊維の紐を巻く。ロープ心を中に納めてからエンドレススリング1をハンマーで軽く叩いて全体をなじませてエンドレススリング1の形成を完了する(図11参照)。尚、エンドレススリング1には吊り荷やフックに当たる部分または全体に、磨耗、損傷を防ぐため、強度を保つためにマニラロープ、合繊ロープ、ワイヤーロープ、シージング(針金)等を巻き付けて保護(サービング)してもよい(図示省略)。
本発明の実施例に係るエンドレススリング1につき、試料1から4を作成した。図13に示すように、試料1は直径(太さ)D=15mm、内周長L=約1.5m、試料2は直径D=15mm、内周長L=約1.5m、サービングあり、試料3は直径D=30mm、内周長L=約1.5m、試料2は直径D=30mm、内周長L=約1.5m、サービングあり、である。
前記試料1から4について、引張テストを行った。切断荷重は、図13に示すように、試料1は153kN(ワイヤーロープ4本切断)、試料2は172kN(ワイヤーロープ1本切断)、試料3は392kN(ワイヤーロープ1本切断)、試料4は476kN(ワイヤーロープ5本切断)、であり、実用上の支障のない強度を有していることが確認された。
次に、本発明の実施例に係るエンドレススリング1がクセの付きにくいことを確認する試験を行った。まず、前記試料1で重量物を吊り上げた状態で1昼夜放置した。その後取り外したところ、荷重の加わった部分が折れ曲がってクセが付いていたが、半日程度経過した時点では折れ曲がったクセはほぼ元の形状に戻っており、クセはほとんど残っていなかった。次に前記試料1で重量物を吊り上げた状態で2昼夜放置した。その後取り外したところ、荷重の加わった部分が折れ曲がっていた。半日程度経過した時点でも折れ曲がった部分はそのままであったが、手で形を整えると容易にクセを取り除くことができた。
次に従来のグロメット加工によるエンドレススリングで、同じ重量物を吊り上げた状態で1昼夜放置した。その後取り外したところ、荷重の加わった部分が折れ曲がってクセが付いていた。半日程度経過した時点でも折れ曲がった部分はそのままの状態であり、クセが付いた状態となっていた。形を手で整えようとしても非常に硬く、クセを取り除くことはできなかった。
本発明の実施例2に係るエンドレススリング1について、エンドレススリング1を形成する工程を図14から図20に従って説明する。実施例2に係るエンドレススリング1は仮心綱4を使用しないで形成されている点が実施例1と大きく異なっている。実施例1と同一部分は同一符号を付して詳しい説明は省略する。
(第1工程)所望のエンドレススリング1の直径(太さ)Dの1/3の直径dのワイヤーロープ2で、所望のエンドレススリング1の内周長Lの約7.5倍の長さのワイヤーロープを用意する。6本撚りのエンドレススリング1の場合、直径(太さ)Dは元のワイヤーロープ2の3倍となる(図12参照。)。
(第2工程)図14に示すように、所望のエンドレススリング1の大きさの基準となるようにワイヤーロープ2の略中央部を組み合わせて輪状にし、ワイヤーロープ2を組み合わせた部分からワイヤーロープ2の第1撚り合わせ部21と第2撚り合わせ部22が両方向に延出した状態とする。ワイヤーロープ2を組み合わせた輪状の部分は、第1周目31となる。組み合わせた部分は針金等を巻いて固定しておく。
(第3工程)第2周目32から第4周目34の前半までの撚り合わせを前記第1撚り合わせ部21と第2撚り合わせ部22のいずれか一方で行い、第4周目34の後半から第6周目36までの撚り合わせをいずれか他方で行う。本実施例では、第2周目32から第4周目34の前半までは前記第1撚り合わせ部21で行い、第4周目34の後半から第6周目36までは前記第2撚り合わせ部22で行う。図15に示すように、前記第1撚り合わせ部21を用いて第2周目32を第1周目31の周りに撚り合わせる。第2周目32における撚り合わせの回数は、内周長L/(ワイヤーロープ直径d×3×7)=回数(小数点以下切捨て)となるようにして決定する。
(第4工程)第2周目32の撚り合わせを行った後、引き続き第3周目33、第4周目34の前半を撚り合わせる(図16参照。)。第3周目33、第4周目34は第2周目32のワイヤーロープ2の撚り合わせ方向に対して前に沿わせるか、後に沿わせるかを決めて撚り合わせる。本実施例では撚り合わせ方向に対して前に沿うようにして撚り合わせている。それぞれ重ならないように沿わせて、同じ回数だけ巻き付ける。
(第5工程)次に、図示は省略するが、前記第2撚り合わせ部22を用いて、第4周目34の後半、第5周目35、第6周目36を第1周目31の周りに撚り合わせる。第4周目34は第1周目31に沿わせるようにして撚り合わせる。
(第6工程)図17に示すように、第2周目32から第6周目36までの撚り合わせが完了した時点で、第1撚り合わせ部21と第2撚り合わせ部22とが向かい合わせで同じ位置に出ているか確認する。正しく撚り合わせられていることを確認したのち、第1撚り合わせ部21と、第2撚り合わせ部22をX状に交差させる。
(第7工程)図18に示すように、撚り合わせた第1撚り合わせ部21と第2撚り合わせ部22のX状になった口元23からスパイキ51を用いて、第1撚り合わせ部21と第2撚り合わせ部22のいずれかを、ロープ心として入れ込んでいく。本実施例では第1撚り合わせ部21を初めにロープ心として入れ込んでいる。
(第8工程)[じょうご」を使用して、初めに口入したワイヤーロープ2である第1撚り合わせ部21に隙間を開け、その隙間に第2撚り合わせ部22を貫通させる(図19参照。)。貫通させた第2撚り合わせ部22は第1撚り合わせ部21と同様にロープ心として入れ込んでいく。始めにワイヤーロープ2を固定していた針金41等は除去する。
(第9工程)ロープ心はX状になった口元23から略対向する位置近くまで入れ込む。ロープ心の両端はエンドレススリング1の直径(太さ)Dと同じ程度間隔を空けることとし、ロープ心の端部はバラけないように繊維の紐を巻く。ロープ心を中に納めてからエンドレススリング1をハンマーで軽く叩いて全体をなじませてエンドレススリング1の形成を完了する(図20参照。)。
本発明の実施例3に係るエンドレススリング1について、エンドレススリング1を形成する工程を図21から図22に従って説明する。実施例3に係るエンドレススリング1は専用の治具6を使用して形成されている点が実施例1、実施例2と大きく異なっている。治具6を使用して形成するのは、仮心綱4を使用せずにワイヤーロープ2を撚り合わせた場合、ワイヤーロープ2が滑ってエンドレススリング1を形成しにくい場合があり、これを防止するためである。尚、実施例1、実施例2と同一部分は同一符号を付して詳しい説明は省略する。
実施例3で使用する治具6は、図21に示すように、仮想の円周上にパイプ状や棒状の支持体61を立設したものである。前記仮想の円周の周長は、所望のエンドレススリング1の内周長Lに相当させるものとし、支持体61の本数は、ワイヤーロープ2を撚り合わせる回数の2倍とする。
(第1工程)所望のエンドレススリング1の直径(太さ)Dの1/3の直径dのワイヤーロープ2で、所望のエンドレススリング1の内周長Lの約7.5倍の長さのワイヤーロープを用意する。6本撚りのエンドレススリング1の場合、直径(太さ)Dは元のワイヤーロープ2の3倍となる(図12参照。)。
(第2工程)図21に示すように、ワイヤーロープ2を略中央部から前記治具6の支持体61に絡ませる。ワイヤーロープ2は支持体61の外側を通らせたら次ぎは内側を通らせて、交互に絡ませるようにする。ワイヤーロープ2で治具を1周させて輪状にし、ワイヤーロープ2を組み合わせた部分からワイヤーロープ2の第1撚り合わせ部21と第2撚り合わせ部22が両方向に延出した状態とする。ワイヤーロープ2を組み合わせた輪状の部分は、第1周目31となる。
(第3工程)第2周目32から第4周目34の前半までの撚り合わせを前記第1撚り合わせ部21と第2撚り合わせ部22のいずれか一方で行い、第4周目34の後半から第6周目36までの撚り合わせをいずれか他方で行う。本実施例では、第2周目32から第4周目34の前半までは前記第1撚り合わせ部21で行い、第4周目34の後半から第6周目36までは前記第2撚り合わせ部22で行う。図22に示すように、前記第1撚り合わせ部21を用いて第2周目32を第1周目31の周りに撚り合わせる。支持体61の外側を通る場合は第1周目31の下を通り、支持体61の内側を通る場合は第1周目31の上を通るようにする。尚、これと反対に、支持体61の外側を通る場合は第1周目31の上を通り、支持体61の内側を通る場合は第1周目31の下を通るようにしてもよい。第2周目32の撚り合わせを行った後、引き続き第3周目33、第4周目34の前半を撚り合わせる
(第4工程)次に、図示は省略するが、前記第2撚り合わせ部22を用いて、第4周目34の後半を第1周目31の周りに撚り合わせる。第4周目34は第1周目31に沿わせるようにして撚り合わせる。第4周目34の後半の撚り合わせを行った後、引き続き第5周目35、第6周目36を撚り合わせる。第5周目35、第6周目36も第4周目34のワイヤーロープ2の撚り合わせ方向に対して前に沿うように撚り合わせる。それぞれ重ならないように沿わせて、同じ回数だけ巻き付ける。
(第5工程)第2周目32から第6周目36までの撚り合わせが完了した時点で、第1撚り合わせ部21と第2撚り合わせ部22とが向かい合わせで同じ位置に出ているか確認する。正しく撚り合わせられていることを確認したのち、第1撚り合わせ部21と、第2撚り合わせ部22をX状に交差させる。ここでワイヤーロープ2を治具6から取り外す。これ以降の工程は、実施例2の第7工程乃至第9工程と同様であるため、詳しい説明は省略する。
実施例1に係るエンドレススリング1を形成する第2工程において、仮心綱4を輪状にした状態の正面図である。 第3工程において、ワイヤーロープ2の略中央部分を仮心綱4に針金41で固定した状態の正面図である。 第4工程において、第1周目31を仮心綱4の周りに撚り合わせた状態の正面図である。 第5工程において、第2周目32を仮心綱4の周りに撚り合わせた状態の正面図である。 第5工程において、第3周目33を仮心綱4の周りに撚り合わせた状態の正面図である。 第6工程において、第4周目34を仮心綱4の周りに撚り合わせた状態の正面図である。 第7工程において、第5周目35を仮心綱4の周りに撚り合わせた状態の正面図である。 第7工程において、第6周目36を仮心綱4の周りに撚り合わせた状態の正面図である。 第10工程において、仮心綱4を抜き出しながら、仮心綱4の代わりに第1撚り合わせ部21ロープ心として入れ込んでいる状態の正面図である。 第11工程において、第1撚り合わせ部21に隙間を開け、その隙間に第2撚り合わせ部22を貫通させた状態の正面図である。 本発明の実施例1に係るエンドレススリング1の正面図である。 図11の12−12線における断面図である。 試料1から4について行った引張テストの結果を表す表である。 実施例2に係るエンドレススリング1を形成する第2工程において、ワイヤーロープ2を輪状にした状態の正面図である。 第3工程において、第2周目32を第1周目31の周りに撚り合わせた状態の正面図である。 第4工程において、第3周目33を第1周目31の周りに撚り合わせた状態の正面図である。 第6工程において、第6周目36を第1周目31の周りに撚り合わせた状態の正面図である。 第7工程において、第1撚り合わせ部21ロープ心として入れ込んでいる状態の正面図である。 第8工程において、第1撚り合わせ部21に隙間を開け、その隙間に第2撚り合わせ部22を貫通させた状態の正面図である。 本発明の実施例2に係るエンドレススリング1の正面図である。 実施例3に係るエンドレススリング1を形成する第2工程において、ワイヤーロープ2を治具6の支持体61に絡ませた状態の正面図である。 第3工程において、第2周目32を第1周目31の周りに撚り合わせた状態の正面図である。
1 エンドレススリング
2 ワイヤーロープ
D エンドレススリングの直径
d ワイヤーロープの直径
L 内周長
21 第1撚り合わせ部
22 第2撚り合わせ部
23 口元
31 第1周目
32 第2周目
33 第3周目
34 第4周目
35 第5周目
36 第6周目
4 仮心綱
41 針金
51、52 スパイキ
6 治具
61 支持体

Claims (2)

  1. 治具を利用して製造するエンドレススリングの製造方法において、
    所望のエンドレススリングの内周長にエンドレススリングにおける撚り合わせ回数の倍の個数の支持体が円周上に立設してなる治具の隣接する当該支持体の外側若しくは内側に、ストランドへの解き分けを要しないワイヤーロープを略中央部から交互に絡ませ1周の輪状とし、ワイヤーロープの両端部を両方向へ延出させる工程、
    一端部を当該輪状としたワイヤーロープの周りであって当該支持体の外側若しくは内側に交互に撚り合わせる第1撚り合わせ工程、
    第1撚り合わせ工程後に、他端部を当該輪状としたワイヤーロープの周りであって当該支持体の外側若しくは内側に交互に撚り合わせる第2撚り合わせ工程、
    第2撚り合わせ工程後に、ワイヤーロープの両端部を交差させロープ心として入れ込む工程、
    とを具備することを特徴とするエンドレススリングの製造方法。
  2. ストランドへの解き分けを要しないワイヤーロープは、所望のエンドレススリングの1/3直径とし6本のストランドから形成されたことを特徴とする請求項1に記載のエンドレススリングの製造方法。
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