JP3541146B2 - 網仕立用ロープ及びそれを用いた網並びに網の仕立方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、漁業やスポーツ施設等で使用される各種網の補強や連結等に使用される網仕立用ロープ、及び網仕立用ロープに網地を取り付けた網、並びに網の仕立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、漁業やスポーツ施設等で使用されている各種網を仕立てる場合、網の仕立て上がり長さの規定、網の補強や連結、フロート(浮子)、沈材の取り付けのため、網地に直接ロープを取り付けて網を仕立てたり、ロープを複数にした棚ロープを用いて網を仕立てたりしている。ここで、棚ロープとは、本来の役割である長さを規定する太い主ロープである大棚と、網地の補強や網地との取り付け等の仕立作業に使用される大棚より細い補助ロープである小棚とで形成されたものであり、従来から、小棚は、補助ロープを大棚に添わせて別の仕立糸で大棚に固縛したり、補助ロープを直接大棚に結束したりして形成されている。
また、従来から、棚ロープを用いた網としては、小棚に網地の縁糸を別の仕立糸で固縛して形成したものや、大棚に小棚を取り付けると同時に網地の縁の網目に小棚を通して形成したものがある。
【0003】
また、近年では、網仕立用ロープの製作が容易にできるとともに、容易に網の製作ができる網仕立用ロープや網に関するものとして種々のものが開発されている。
【0004】
例えば、網仕立用ロープとして、特開昭56−91051号公報(以下、イ号公報という)には、素線からなる組紐の素線1本を他の素線より太い丈夫な素線にしておき、組紐コードの途中に適当な間隔でその素線で多数のループを形成したループを有する組紐コード、が開示されている。
【0005】
また、実開昭56−151397号公報(以下、ロ号公報という)には、組紐により構成するロープに編成した紐若しくは糸条の一部をロープの所望個所毎にロープより離脱させて連結用ループを列設した連結用ループ付ロープ、が開示されている。
【0006】
実開昭61−43289号公報(以下、ハ号公報という)には、編組状ロープにおいて、編組状ロープを構成する素線等を一定間隔に引き出し形成するループの長さが、ループ間隔の長さより長いことを特徴とし、このループにて網目を通し、網目を通したループに他のループをくぐらすことによってロープと網地とを接続仕立てできる網地仕立用ロープ、が開示されている。
【0007】
実開昭61−186359号公報(以下、ニ号公報という)には、三本のストランドを撚り合わせた主ロープと、主ロープよりも小径の従ロープとよりなり、従ロープが、所定間隔毎に主ロープのストランドの間に挿通されて貫通し、主ロープの一本のストランドを越えて、または一本のストランドに巻回されて、再びストランド間に挿通されて貫通し結合され、結合部間の従ロープの長さが結合部間の長さより長い漁網用ロープ、が開示されている。
【0008】
網としては、例えば、実開昭63−158171号公報(以下、ホ号公報という)には、編組状ロープの長手方向に一定間隔毎に隣接した長目ループと短目ループを有するロープ部材と、小耳部を持つロープ部材をあらかじめ網地縁部に挿入した網地部材と、を有し、小耳部とロープ部材の長目ループ先端部とを、ロープ部材の短目ループに引っ掛け、突出した短目ループの輪状部に直前で待機する次の長目ループの先端をくぐらせ、引きつづき手動の同一手段を順次に仕立て方向に施し連結の終端において長目ループの残余長を支持ロープに結んで仕立てた仕立網、が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の網仕立用ロープや網は以下の課題を有していた。
【0010】
従来の網仕立用ロープである棚ロープでは、大棚に小棚を取り付けた棚ロープの製作作業に多大な手間を要すとともに、所定間隔で正確に補助ロープを取り付け小棚を形成するには熟練を要し生産性に欠ける。また、大棚に補助ロープを直接結束した場合、補助ロープの結び目が大棚より突出するため、結び目が摩擦等で摩耗し易く、小棚の耐久性に欠ける。更に、棚ロープを用いた網では、特に、網地に所要の縮結を得る場合に網地の目数の計算等を要し網の製作作業が煩雑で生産性に欠けるという課題を有していた。
【0011】
イ号公報に記載のループを有する組紐コードでは、素線の1本を他の素線より太い丈夫な素線にしているとともに、その素線で多数のループを形成しているので、組紐コードに直径ムラができ、組紐コードに均等に荷重がかからず組紐コードの耐久性に欠ける。また、組紐コードの素線でループを形成しているので、ループが損傷した場合、ループの補正ができず組紐コード自体が損傷し、組紐コードの耐久性に欠けるとともに、経済性に欠ける。更に、1本の素線でループを形成するには、組紐の構成上、1ピッチ以上の間隔が必要になるためループ間隔を1ピッチ以下にすることができないとともに、1ピッチ間隔ではループの固定ができずループが滑り易いという課題を有していた。
【0012】
ロ号公報に記載の連結用ループ付ロープでは、紐若しくは糸条の一部を所定間隔毎に組紐により構成するロープに織込み、一部をロープより離脱させて連結用ループを形成しているため、特に、糸条の織込み部が幅広になり、ロープに直径ムラができ均等に荷重がかからずロープの耐久性を低下させる傾向が有る。また、該連結用ループ付ロープの製造時に、連結用ループ用の耐摩耗性に優れた紐若しくは糸条の一部を所定間隔毎にロープに織込む作業を要し、該連結用ループ付ロープの生産性に欠けるとともに、従来のロープに連結用ループを後付けできず汎用性に欠ける。更に、ロープが組紐により構成されているため、ロープのピッチが確認し難く連結用ループ用の紐若しくは糸条を所定間隔毎にロープに織込む作業が煩雑で該連結用ループ付ロープの生産性に欠けるという課題を有していた。
【0013】
ハ号公報に記載の網地仕立用ロープでは、編組状ロープを構成する素線等を一定間隔に引き出し形成したループにて網目を通し、網目を通したループに他のループをくぐらすことによってロープと網地とを接続仕立てしているため、ループの一部が切断されると、切断部より前の網とロープが全て簡単に切り離されてしまい、網の大破や流出という大きな事故を引き起こし易く、特に、定置網等毎日の点検が困難な場所での使用に不向きである。また、ループの破損が即ロープの損傷につながるため、ロープの耐久性に欠ける。更に、ループの長さが、ループ間隔の長さより長いため、網地を取り付けた際にループが湾曲して垂れ下がりロープと網地の間隔が大きくなり、網の使用性に欠けるという課題を有していた。
【0014】
ニ号公報に記載の漁網用ロープでは、主ロープが、三本のストランドを撚り合わせて構成されているので、主ロープのストランド間に挿通された従ロープがストランド間で移動し易く、従ロープが摩擦で損傷し易いとともに、従ロープの結合部間の長さを一定に維持し難い。また、従ロープが、主ロープのストランド間に挿通されて貫通し、主ロープの一本のストランドを越えて、又は一本のストランドに巻回されているので、主ロープの対向する両側に従ロープが露出し、従ロープの露出部が海底や地面等で摩擦等により摩耗し易く、従ロープの耐久性に欠けるという課題を有していた。
【0015】
ホ号公報に記載の仕立網では、網地縁部にあらかじめ配設されたロープ部材の小耳部とロープ部材の長目ループ先端部とを、ロープ部材の短目ループに引っ掛け、突出した短目ループの輪状部に直前で待機する次の長目ループの先端をくぐらせながら仕立網を仕立てているので、小耳部,長目ループ,短目ループのいずれかが切断された場合、切断部より前の部分の仕立部が全て外れてしまうとともに、仕立網の補修には、網地部材のロープ部材やロープ部材全ての交換を要し、メンテナンス性に欠けるという課題を有していた。
【0016】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、大棚への小棚の取り付けが容易にでき、熟練を要さず誰にでも所定間隔で容易に小棚を形成でき生産性に優れるとともにメンテナンス性に優れ、また、耐久性に優れた網仕立用ロープの提供、及び、網仕立用ロープの小棚と網地とを容易に連結でき、網の仕立作業性やメンテナンス性に優れるとともに、低コスト化を図ることができ、また多様な用途に対応できる網仕立用ロープを用いた網の提供、並びに、網地に所要の縮結を得る場合にも、容易に網の仕立作業ができ仕立作業性に優れた網の仕立方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記従来の課題を解決するために本発明における網仕立用ロープ及びそれを用いた網並びに網の仕立方法は、以下の構成を有している。
【0018】
本発明の請求項1に記載の網仕立用ロープは、(a)4×n本(但し、nは1〜24の整数)のストランドで編組された編組ロープからなる大棚と、(b)前記大棚の前記ストランド間に所定間隔で前記大棚の長さ方向に順に挿通された仕立部材からなる小棚と、を備え、前記大棚が、前記ストランドの各々が約180°異なる方向に交互に露出するように編組された編組ロープからなり、かつ、略同一直線上に露出した前記ストランドと他の略同一直線上に露出した前記ストランドの色が異なる構成を有している。
【0019】
これにより、仕立部材を大棚のストランド間に挿通しているので、仕立部材を挿通した挿通部間で大棚の外周面に仕立部材を露出させて小棚を形成できるという作用を有する。また、小棚の形成に仕立糸等を要さず容易に小棚を形成できるとともに、小棚を編組ロープからなる大棚に後付けできるという作用を有する。また、小棚の形成に仕立糸等を使用していないので仕立糸等の切断による大棚と小棚の離脱を防止できるとともに、小棚が大棚のストランド間に仕立部材を挿通して形成されているので、該網仕立用ロープの使用時に海底や地面等に小棚を形成した仕立部材の挿通部が当接するのを防止でき、摩擦等により切断されるのを防止できるという作用を有する。更に、大棚のストランド間に仕立部材を挿通して小棚を形成しているため、大棚の有する強度を維持でき大棚の強度や耐久性を低下させることなく小棚を容易に形成できるという作用を有する。また、大棚が編組ロープからなるため、大棚を長さ方向で圧縮させるか、スパイキ等の挿通具をストランド間に挿通するだけで、容易に仕立部材を挿通するストランド間を広げることができるので、仕立部材の挿通作業がし易く、また、仕立部材をストランド間に挿通した後、大棚を長さ方向に引くだけでストランドで仕立部材を挟持して挿通部に仕立部材を固定でき、小棚の形成作業性を向上できるという作用を有する。特に、ストランド間に挿通すると同時にストランド間に仕立部材を挿通できる糸通し等の挿通具を用いた場合、仕立部材の挿通作業性をさらに向上できるという作用を有する。
大棚が、ストランドの各々が約180°異なる方向に交互に露出するように編組された編組ロープからなるため、仕立部材を所定のストランド間に挿通し易いという作用を有する。また、各同一直線上に露出したストランドの色が異なるため、大棚の編組ロープの各ストランドのピッチがわかり易く、仕立部材を所定間隔で編組ロープのストランド間に容易に挿通でき、仕立部材の挿通作業性を向上でき、小棚の形成作業性を向上できるという作用を有する。更に、仕立部材を編組ロープのストランド間に挿通して小棚を形成した後、仕立部材の挿通ピッチの確認が容易にできるという作用を有する。
【0020】
ここで、大棚としては、編組ロープの内、特に組紐と呼ばれる太さの細いものを除き、特に、4×2本のストランドからなる八つ打ロープが好適に用いられる。編組ロープとして八つ打ロープを用いた場合、八つ打ロープの断面が略四角形状で2本のストランドで構成された4組のストランドが捩じれずに常にそれぞれ相対する向きに現れるため、小棚の仕立部材を所定のストランド間に挿通し易いとともに、小棚に捩れが生じ難く該網仕立用ロープの取り扱い性に優れる。また、小棚の仕立部材としては、該網仕立用ロープの使用条件に応じて、組紐や編組ロープ等からなる任意の材質,太さ,強度のものが用いられる。更に、小棚の仕立部材は、仕立部材を挿通した挿通部間で、大棚の外周面側に弛みを持たせて露出させるのが好ましい。これにより、小棚に網地を取り付ける際の取付作業性を向上できる。更に、大棚の編組ロープの中心や各ストランド,小棚の仕立部材に鉛線やワイヤロープ,鉛や鉄等の金属片又は発泡材を挿入してもよい。これにより、該網仕立用ロープの重量や該網仕立用ロープの比重を変更でき、該網仕立用ロープを錘又は浮子と兼用して使用することができ、各種の網の仕立てに利用できる。
特に、略同一直線上に露出したストランドとそのストランドと隣り合う他の同一直線上に露出したストランドの色を異ならせるのが好ましい。これにより、隣り合う直線上のストランドの色が異なるため各ストランドのピッチがよりわかり易くなり、仕立部材の挿通作業性を向上できる。また、ストランドの色としては、特に、一方を黒等の暗視色とし、他方を青,緑,黄,赤等の明視色とするのが好ましい。これにより、各ストランド毎のピッチをより簡単に見分けることができ、仕立部材の挿通作業性をさらに向上できる。更に、明視色に蛍光性を付加した場合、夜間等の暗い場所での該網仕立用ロープの取り扱い性を向上できる。尚、明視色のストランドはストランド製造時に原料に蛍光剤や蛍光増白剤を加えることにより容易に得ることができる。
【0021】
本発明の請求項2に記載の網仕立用ロープは、請求項1に記載の発明において、前記仕立部材が挿通された前記ストランド間、又は、前記仕立部材が挿通された前記ストランド間と異なる前記ストランド間、に挿通された補助仕立部材からなる補助小棚を備えた構成を有している。
【0022】
これにより、補助小棚に沈材や浮子を取り付けることができ該網仕立用ロープの使用性を向上できるという作用を有する。また、小棚と補助小棚の両方に各々網地を連結して網地と網地の接続部に該網仕立用ロープを使用することもでき、種々の用途の網に使用できるという作用を有する。更に、仕立部材を挿通したストランド間に補助仕立部材を挿通する場合、特に、仕立部材と挿通方向を逆にすると、小棚と対向する位置に補助小棚を形成でき、また、仕立部材と異なるストランド間に補助仕立部材を挿通する場合、補助仕立部材の挿通箇所により小棚と補助小棚を任意の角度で大棚に形成でき、該網仕立用ロープの使用性を向上できるという作用を有する。
【0023】
ここで、補助小棚としては、1乃至複数形成してもよく、また、小棚と同じ方向に補助小棚を形成した場合、漁網の定置網の側網と漏斗部分の網地等を小棚と補助小棚に取り付けることができ、小棚と異なる方向に複数の補助小棚を形成した場合、他方向に複数の網地を取り付け定置網の箱網の底網等を形成することができ、更に、小棚と対向する位置に補助小棚を形成した場合、小棚と補助小棚に網地を連結すると、小棚や補助小棚と略直角方向の網の補強ができ、種々の形状の網に該網仕立用ロープを使用できる。また、特に、小棚の仕立部材,補助小棚の補助仕立部材の太さが太い場合、仕立部材が挿通されたストランド間と補助仕立部材が挿通されるストランド間を各々異なるストランド間にするのが好ましい。これにより、仕立部材,補助仕立部材が挿通されたストランド間に大きな間隙ができ、小棚や補助小棚が挿通部で移動するのを防止できる。更に、小棚の仕立部材を挿通した挿通ピッチと、補助小棚の補助仕立部材を挿通した挿通ピッチは、同一でも異なっていても良い。
【0024】
本発明の請求項3に記載の網仕立用ロープを用いた網は、網地と、(a)4×n本(但し、nは1〜24の整数)のストランドで編組された編組ロープからなる大棚と、(b)前記大棚の前記ストランド間に所定間隔で前記大棚の長さ方向に順に挿通された仕立部材からなる小棚と、を備えた網仕立用ロープと、前記網仕立用ロープの小棚又は補助小棚若しくは大棚と前記網地を結束した仕立糸と、を備えた構成を有している。
【0025】
これにより、仕立部材を大棚のストランド間に挿通しているので、仕立部材を挿通した挿通部間で大棚の外周面に仕立部材を露出させて小棚を形成できるという作用を有する。また、小棚の形成に仕立糸等を要さず容易に小棚を形成できるとともに、小棚を編組ロープからなる大棚に後付けできるという作用を有する。また、小棚の形成に仕立糸等を使用していないので仕立糸等の切断による大棚と小棚の離脱を防止できるとともに、小棚が大棚のストランド間に仕立部材を挿通して形成されているので、該網仕立用ロープの使用時に海底や地面等に小棚を形成した仕立部材の挿通部が当接するのを防止でき、摩擦等により切断されるのを防止できるという作用を有する。更に、大棚のストランド間に仕立部材を挿通して小棚を形成しているため、大棚の有する強度を維持でき大棚の強度や耐久性を低下させることなく小棚を容易に形成できるという作用を有する。また、大棚が編組ロープからなるため、大棚を長さ方向で圧縮させるか、スパイキ等の挿通具をストランド間に挿通するだけで、容易に仕立部材を挿通するストランド間を広げることができるので、仕立部材の挿通作業がし易く、また、仕立部材をストランド間に挿通した後、大棚を長さ方向に引くだけでストランドで仕立部材を挟持して挿通部に仕立部材を固定でき、小棚の形成作業性を向上できるという作用を有する。特に、ストランド間に挿通すると同時にストランド間に仕立部材を挿通できる糸通し等の挿通具を用いた場合、仕立部材の挿通作業性をさらに向上できるという作用を有する。
網地を仕立糸で網仕立用ロープの小棚や補助小棚若しくは大棚に結束しているので、網地と網仕立用ロープを堅固に連結できるとともに、特に、網地を小棚や補助小棚と結束した場合、結束部が地面や海底等に接するのを防止でき、仕立糸が摩耗し難く網の耐久性を向上できる。また、網地と網仕立用ロープが仕立糸で堅固に連結されているので、特に、長期間設置して使用される漁網の定置網や生け簀網、又は大型のゴルフネット等に好適に使用できるという作用を有する。
【0026】
ここで、網地を小棚や補助小棚に結束する場合、小棚や補助小棚を形成した仕立部材の挿通部間で仕立部材が大棚の外周面に露出した部分に、1乃至複数の所定数の網地の網目を仕立糸で結束して網仕立用ロープと連結される。また、仕立部材の挿通部間に複数の網目を結束した場合、網地に縮結を形成することができる。
【0027】
本発明の請求項4に記載の網仕立用ロープを用いた網は、請求項1又は2に記載の網仕立用ロープと、前記網仕立用ロープの小棚又は補助小棚若しくは大棚と前記網地を結束した仕立糸と、を備えた構成を有している。
【0028】
これにより、網地を仕立糸で網仕立用ロープの小棚や補助小棚若しくは大棚に結束しているので、網地と網仕立用ロープを堅固に連結できるとともに、特に、網地を小棚や補助小棚と結束した場合、結束部が地面や海底等に接するのを防止でき、仕立糸が摩耗し難く網の耐久性を向上できる。また、網地と網仕立用ロープが仕立糸で堅固に連結されているので、特に、長期間設置して使用される漁網の定置網や生け簀網、又は大型のゴルフネット等に好適に使用できるという作用を有する。
ここで、網地を小棚や補助小棚に結束する場合、小棚や補助小棚を形成した仕立部材の挿通部間で仕立部材が大棚の外周面に露出した部分に、1乃至複数の所定数の網地の網目を仕立糸で結束して網仕立用ロープと連結される。また、仕立部材の挿通部間に、複数の網目を結束した場合、網地に縮結を形成することができる。
【0029】
本発明の請求項5に記載の網仕立用ロープを用いた網は、(a)4×n本(但し、nは1〜24の整数)のストランドで編組された編組ロープからなる大棚と、(b)前記大棚の前記ストランド間に所定間隔で前記大棚の長さ方向に順に挿通された仕立部材からなる小棚と、を備えた網仕立用ロープと、前記網仕立用ロープの小棚又は補助小棚が網目に挿通された網地と、を備えた構成を有している。
【0030】
これにより、仕立部材を大棚のストランド間に挿通しているので、仕立部材を挿通した挿通部間で大棚の外周面に仕立部材を露出させて小棚を形成できるという作用を有する。また、小棚の形成に仕立糸等を要さず容易に小棚を形成できるとともに、小棚を編組ロープからなる大棚に後付けできるという作用を有する。また、小棚の形成に仕立糸等を使用していないので仕立糸等の切断による大棚と小棚の離脱を防止できるとともに、小棚が大棚のストランド間に仕立部材を挿通して形成されているので、該網仕立用ロープの使用時に海底や地面等に小棚を形成した仕立部材の挿通部が当接するのを防止でき、摩擦等により切断されるのを防止できるという作用を有する。更に、大棚のストランド間に仕立部材を挿通して小棚を形成しているため、大棚の有する強度を維持でき大棚の強度や耐久性を低下させることなく小棚を容易に形成できるという作用を有する。また、大棚が編組ロープからなるため、大棚を長さ方向で圧縮させるか、スパイキ等の挿通具をストランド間に挿通するだけで、容易に仕立部材を挿通するストランド間を広げることができるので、仕立部材の挿通作業がし易く、また、仕立部材をストランド間に挿通した後、大棚を長さ方向に引くだけでストランドで仕立部材を挟持して挿通部に仕立部材を固定でき、小棚の形成作業性を向上できるという作用を有する。特に、ストランド間に挿通すると同時にストランド間に仕立部材を挿通できる糸通し等の挿通具を用いた場合、仕立部材の挿通作業性をさらに向上できるという作用を有する。
網地の網目に小棚や補助小棚を形成する仕立部材を挿通して網仕立用ロープと網地を連結しているので、大棚に小棚を形成し網仕立用ロープを形成すると同時に網地を網仕立用ロープに連結して該網を製作でき、網の製作作業性を向上できるという作用を有する。また、網仕立用ロープと網地だけで該網を製作でき、網の仕立作業に他の部材を要さず部品点数を削減でき低コスト化を図ることができるという作用を有する。更に、該網を、小型底引き網や巻網,陸上の安全ネット等、短期間毎に点検ができる場所で好適に使用できるという作用を有する。
【0031】
ここで、小棚や補助小棚が仕立部材で形成されている場合、仕立部材を大棚のストランド間に挿通した後、網地の1乃至複数の所定数の網目に挿通し、次いで、次のストランド間に挿通する作業を繰り返すことにより、小棚と該網を同時に形成することができる。また、網地の網目に仕立部材を挿通した後、所定網目数毎に仕立部材を折り曲げて輪状部を形成するとともに輪状部を大棚のストランド間に挿通することにより網地と網仕立用ロープとの連結ができる。尚、仕立部材の挿通部間で、仕立部材を複数の網目に挿通して網地と網仕立用ロープを連結した場合、網地に縮結を形成することができる。
【0032】
本発明の請求項6に記載の網仕立用ロープを用いた網は、請求項1又は2に記載の網仕立用ロープと、前記網仕立用ロープの小棚又は補助小棚が網目に挿通された網地と、を備えた構成を有している。
【0033】
これにより、網地の網目に小棚や補助小棚を形成する仕立部材を挿通して網仕立用ロープと網地を連結しているので、大棚に小棚を形成し網仕立用ロープを形成すると同時に網地を網仕立用ロープに連結して該網を製作でき、網の製作作業性を向上できるという作用を有する。また、網仕立用ロープと網地だけで該網を製作でき、網の仕立作業に他の部材を要さず部品点数を削減でき低コスト化を図ることができるという作用を有する。更に、該網を、小型底引き網や巻網,陸上の安全ネット等、短期間毎に点検ができる場所で好適に使用できるという作用を有する。
【0034】
ここで、小棚や補助小棚が仕立部材で形成されている場合、仕立部材を大棚のストランド間に挿通した後、網地の1乃至複数の所定数の網目に挿通し、次いで、次のストランド間に挿通する作業を繰り返すことにより、小棚と該網を同時に形成することができる。また、網地の網目に仕立部材を挿通した後、所定網目数毎に仕立部材を折り曲げて輪状部を形成するとともに輪状部を大棚のストランド間に挿通することにより網地と網仕立用ロープとの連結ができる。尚、仕立部材の挿通部間で、仕立部材を複数の網目に挿通して網地と網仕立用ロープを連結した場合、網地に縮結を形成することができる。
【0035】
本発明の請求項7に記載の網の仕立方法は、4×n本(但し、nは1〜24の整数)のストランドで編組された編組ロープからなる大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通して前記大棚の前記ストランド間に所定間隔で前記大棚の長さ方向に順に挿通された仕立部材からなる小棚を形成する網仕立て用ロープ形成工程と、仕立糸又は仕立ロープで前記小棚又は前記大棚に網地を取り付ける網取付工程と、を備えた構成を有している。
【0036】
これにより、仕立部材を大棚のストランド間に挿通しているので、仕立部材を挿通した挿通部間で大棚の外周面に仕立部材を露出させて小棚を形成できるという作用を有する。また、小棚の形成に仕立糸等を要さず容易に小棚を形成できるとともに、小棚を編組ロープからなる大棚に後付けできるという作用を有する。また、小棚の形成に仕立糸等を使用していないので仕立糸等の切断による大棚と小棚の離脱を防止できるとともに、小棚が大棚のストランド間に仕立部材を挿通して形成されているので、該網仕立用ロープの使用時に海底や地面等に小棚を形成した仕立部材の挿通部が当接するのを防止でき、摩擦等により切断されるのを防止できるという作用を有する。更に、大棚のストランド間に仕立部材を挿通して小棚を形成しているため、大棚の有する強度を維持でき大棚の強度や耐久性を低下させることなく小棚を容易に形成できるという作用を有する。また、大棚が編組ロープからなるため、大棚を長さ方向で圧縮させるか、スパイキ等の挿通具をストランド間に挿通するだけで、容易に仕立部材を挿通するストランド間を広げることができるので、仕立部材の挿通作業がし易く、また、仕立部材をストランド間に挿通した後、大棚を長さ方向に引くだけでストランドで仕立部材を挟持して挿通部に仕立部材を固定でき、小棚の形成作業性を向上できるという作用を有する。特に、ストランド間に挿通すると同時にストランド間に仕立部材を挿通できる糸通し等の挿通具を用いた場合、仕立部材の挿通作業性をさらに向上できるという作用を有する。
大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通するだけで小棚を有した網仕立用ロープを形成でき、網仕立用ロープを容易に形成できるという作用を有する。また、特に、網取付工程で網地を仕立糸で小棚又は大棚に結束した場合、網地を網仕立用ロープに堅固に連結することができるという作用を有する。更に、仕立ロープで小棚に網地を連結する場合、仕立ロープを小棚と網地の網目に挿通するだけで網地を容易に小棚に連結できるという作用を有する。
【0037】
ここで、網取付工程では、網地の網目と小棚又は大棚を仕立糸で結束、又は、網地の網目と小棚に仕立ロープを挿通して網地と網仕立用ロープが連結される。また、網仕立用ロープ形成工程と同様にして補助小棚を形成する補助小棚形成工程を備えてもよい。これにより、大棚に補助小棚を形成することができるとともに、網取付工程で網地を補助小棚に連結することもできる。更に、網仕立用ロープ形成工程において小棚を形成する前に、大棚に沈材や浮子を外嵌させてもよい。これにより、網仕立用ロープ形成工程で小棚を形成する際に、仕立部材で沈材や浮子を大棚に押止固定することができる。
【0039】
本発明の請求項8に記載の網の仕立方法は、請求項1又は2に記載の大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通して請求項1又は2に記載の小棚を形成する網仕立用ロープ形成工程と、仕立糸又は仕立ロープで前記小棚又は前記大棚に網地を取り付ける網取付工程と、を備えた構成を有している。
【0040】
これにより、大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通するだけで小棚を有した網仕立用ロープを形成でき、網仕立用ロープを容易に形成できるという作用を有する。また、特に、網取付工程で網地を仕立糸で小棚又は大棚に結束した場合、網地を網仕立用ロープに堅固に連結することができるという作用を有する。更に、仕立ロープで小棚に網地を連結する場合、仕立ロープを小棚と網地の網目に挿通するだけで網地を容易に小棚に連結できるという作用を有する。
【0041】
ここで、網取付工程では、網地の網目と小棚又は大棚を仕立糸で結束、又は、網地の網目と小棚に仕立ロープを挿通して網地と網仕立用ロープが連結される。また、網仕立用ロープ形成工程と同様にして補助小棚を形成する補助小棚形成工程を備えてもよい。これにより、大棚に補助小棚を形成することができるとともに、網取付工程で網地を補助小棚に連結することもできる。更に、網仕立用ロープ形成工程において小棚を形成する前に、大棚に沈材や浮子を外嵌させてもよい。これにより、網仕立用ロープ形成工程で小棚を形成する際に、仕立部材で沈材や浮子を大棚に押止固定することができる。
【0042】
本発明の請求項9に記載の網の仕立方法は、4×n本(但し、nは1〜24の整数)のストランドで編組された編組ロープからなる大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通するとともに網地の網目に前記仕立部材を挿通することを特徴とする網仕立工程を備えた構成を有している。
【0043】
これにより、大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通するとともに、仕立部材を網地の網目に挿通しているので、大棚に小棚を形成すると同時に網地と網仕立用ロープの連結ができ、該網の生産作業性を向上できるという作用を有する。
【0045】
本発明の請求項10に記載の網の仕立方法は、請求項1又は2に記載の大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通するとともに網地の網目に前記仕立部材を挿通することを特徴とする網仕立工程を備えた構成を有している。
【0046】
これにより、大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通するとともに、仕立部材を網地の網目に挿通しているので、大棚に小棚を形成すると同時に網地と網仕立用ロープの連結ができ、該網の生産作業性を向上できるという作用を有する。
【0047】
小棚が、所定間隔で曲折して形成された複数の輪状部を有した仕立部材からなり、仕立部材の輪状部が大棚のストランド間に所定間隔で挿通された構成を有している場合、仕立部材の輪状部を大棚のストランド間に所定間隔で挿通するだけで大棚から突出した複数の輪部からなる小棚を形成することができ、特に、大棚が長い場合に、輪状部だけをストランド間に挿通するので、小棚を容易に形成することができるという作用を有する。また、輪状部をストランド間に挿通しているので、大棚の所定間隔毎に輪状部を突出させて輪部からなる小棚を形成することができるとともに、輪状部の挿通部間で、かつ、輪部の突出位置と約180°異なる位置で、大棚の外周面に仕立部材を露出させて小棚を形成することができ、仕立部材の輪状部をストランド間に挿通するだけで大棚の2ヵ所に同時に小棚を形成することができるという作用を有する。
ここで、輪状部としては、仕立部材に所定間隔毎に仕立部材を折り曲げて形成される。また、大棚のストランド間に輪状部を挿通する場合、仕立部材に輪状部を形成するとともにストランド間に輪状部を挿通するのが好ましい。これにより、仕立部材の輪状部の形成と小棚の形成が同時にでき、小棚の形成作業性を向上できる。
【0048】
小棚が、大棚に少なくとも1以上巻回された巻回部を有した構成を有している場合、大棚のストランド間に挿通した仕立部材が大棚の長さ方向に容易に移動するのを防止でき、仕立部材の挿通部での摩擦等による仕立部材の損傷を防止できるという作用を有する。また、特に、大棚に沈材や浮子を外嵌等により取り付けた際に、小棚の巻回部で沈材や浮子を大棚に押さえつけて固定することができるという作用を有する。
【0049】
輪状部に結束された補助仕立部材からなる補助小棚を備えた構成を有している場合、大棚のストランド間に挿通した仕立部材の輪状部がストランド間から容易に抜けるのを防止できるという作用を有する。また、補助小棚を有しているので、小棚に網地を連結し、補助小棚に沈材や浮子を取り付けて該網仕立用ロープを使用することができ、更に、小棚と補助小棚の両方に各々網地を連結して網地と網地との接続部に該網仕立用ロープを使用することもでき、種々の用途の網に該網仕立用ロープを使用できるという作用を有する。
ここで、補助仕立部材と輪状部の結束としては、大棚から突出した輪状部からなる輪部に補助仕立部材を挿通して結束するのが好ましい。これにより、補助仕立部材と輪状部との結束に仕立糸等を要さず、容易に結束できる。
【0050】
小棚が、大棚の長さ方向に所定間隔でストランド間に挿通固定された複数の輪状部材からなり、大棚から突出した複数のループ部を備えた構成を有している場合、複数の輪状部材で小棚を形成しているので、特に大棚の編組ロープが長い場合でも、大棚の長さ方向に所定間隔で各輪状部材を挿通固定するだけで小棚を形成でき、小棚を容易に形成できるという作用を有する。また、小棚が複数の輪状部材で形成されているため、各輪状部材が大棚の長さ方向に移動するのを防止でき、摩擦等により各輪状部材が短期間で老朽化するのを防止できるという作用を有する。更に、複数の輪状部材で小棚が形成されているため、小棚の一部が摩耗や切断等で損傷した際に、損傷した輪状部材だけを交換でき、小棚のメンテナンス性を向上できるという作用を有する。
ここで、輪状部材としては、輪状部材の一部を大棚のストランド間に挿通して大棚に半回転分巻き付け、輪状部材内に挿通させて引くことにより大棚に固定して、輪状部材の一部を、大棚から突出したループ部とするのが好ましい。これにより、輪状部材の一部がループ部になるため、ループ部に力がかかるにつれてより強く輪状部材を大棚に固定することができ、輪状部材が大棚の長さ方向に移動するのを防止できる。
尚、大棚に沈材や浮子を外嵌等により取り付けた場合、大棚から突出したループ部を沈材や浮子の外周面に当接させてループ部の端部を大棚の他のストランド間に挿通してループ部で沈材や浮子を押止してもよく、更に、沈材や浮子を押止したループ部を更に大棚に巻回してループ部を固定してもよい。
【0051】
大棚に外嵌され小棚又は補助小棚で固定された沈材又は浮子を備えた構成を有している場合、大棚に沈材や浮子を外嵌するだけで容易に該網仕立用ロープの重量又は浮力を変更することができ、該網仕立用ロープを、沈材を有する定置網,生け簀網,巻網等,浮子を有する定置網,巻網,底引網等の各種の網の仕立てに利用できるという作用を有する。また、沈材や浮子が大棚に外嵌されているので、大棚のストランド間に仕立部材,輪状部材や補助仕立部材を挿通して小棚や補助小棚を形成する際に、各部材で沈材や浮子の外周面を押止して沈材や浮子を大棚に固定できるという作用を有する。
ここで、沈材や浮子としては、筒状体等で大棚に外嵌できる形状のものが用いられる。また、大棚に外嵌された沈材や浮子は、小棚の仕立部材や輪状部材,補助小棚の補助仕立部材を、沈材や浮子の外周面に巻回等により当接して大棚に押止固定するのが好ましい。これにより、他の部材を使用せずに沈材や浮子を容易に大棚に固定できる。
【0052】
網仕立用ロープを2以上有し、一方の網仕立用ロープの大棚から突出した小棚のループ部と他方の網仕立用ロープの大棚から突出した小棚のループ部が交互に挿通された構成を有している場合、各網仕立用ロープの小棚のループ部を交互に挿通するだけで、2以上の網仕立用ロープの大棚を容易に連結でき、また、交互に挿通したループ部の一端を外すだけで、全てのループ部の挿通を外すことができ、各網仕立用ロープの大棚の連結や離脱作業が容易にできるという作用を有する。また、ループ部で大棚同士を連結しているので、堅固に連結でき、特に、強度を要する網に該網仕立用ロープを使用でき、使用性を向上できる。
ここで、大棚から突出したループ部の長さとしては、隣り合うループ部の間隔の約1/2倍〜約1.1倍の長さに形成するのが好ましい。これにより、2以上の大棚の各ループ部を交互に挿通して大棚を連結した際に、ループ部が弛み各大棚間に広い間隙ができるのを防止できる。尚、ループ部の長さが、ループ部の間隔の約1/2倍より短くなるにつれ、ループ部を挿通した際に大棚が弛み、また、ループ部の間隔の約1.1倍より長くなるにつれ、互いに挿通したループ部同士が滑動し易くなり、ループ部同士の滑動によりループ部が摩擦して耐久性が低下する傾向が有り、いずれも好ましくない。
【0053】
網地と、網仕立用ロープと、網仕立用ロープの小棚又は補助小棚と網地の網目に挿通された仕立ロープと、を備えた構成を有している場合、仕立ロープを、大棚の外周面に仕立部材を露出して形成した小棚や補助小棚、輪状部の輪部又は輪状部材のループ部からなる小棚や補助小棚に挿通し、次に、網地の1乃至複数の所定数の網目に挿通する作業を繰り返すことにより、容易に網地と網仕立用ロープを連結して該網を製作することができるという作用を有する。特に、大棚に仕立部材の輪状部を挿通して形成した小棚や、大棚に輪状部材を挿通固定して形成した小棚の場合、大棚から輪部やループ部が突出しているので、より簡単に仕立ロープを輪部やループ部に挿通することができ、網の製作作業性を向上できるという作用を有する。
ここで、仕立部材の挿通部間やループ部間に位置する仕立ロープに、網地の網目を複数挿通した場合、網地に縮結を形成することができる。
【0054】
網仕立用ロープ形成工程が、一方の網仕立用ロープのループ部と他方の網仕立用ロープのループ部を順に交互に挿通し2以上の網仕立用ロープを連結する連結工程を備えた構成を有している場合、連結工程で、複数の網仕立用ロープの各ループ部同士を順に交互に挿通するだけで容易に連結することができるという作用を有する。また、ループ部を交互に挿通して各網仕立用ロープの大棚を連結しているので、一端部のループ部の挿通を外すだけで大棚の連結を全て簡単に外すことができるという作用を有する。
【0061】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1,2)
本発明の実施の形態1における網仕立用ロープについて、以下図面を用いて説明する。
【0062】
図1は実施の形態1における網仕立用ロープの要部平面図である。
【0063】
図1において、1は実施の形態1における網仕立用ロープ、2は編組ロープの八つ打ロープからなる網仕立用ロープ1の大棚、3は2本のストランド3a,3bを1組として約180°異なる方向に交互に露出するように編組された大棚2のストランド、4は2本のストランド4a,4bを1組としてストランド3と略同一直線上に露出したストランド3と同色のストランド、5は2本のストランド5a,5bを1組としてストランド3,4と約90°異なる位置で約180°異なる方向に交互に露出するように編組されストランド3,4と色の異なる大棚2のストランド、6は2本のストランド6a,6bを1組としてストランド5と略同一直線上に露出したストランド5と同色のストランド、7は大棚2のストランド3,5間に順に挿通した仕立部材、8は仕立部材7が挿通されたストランド3,5間の挿通部、9は挿通部8間で大棚2の外周面のストランド4上に仕立部材7を露出させて大棚2の長さ方向に添って形成された小棚である。
【0064】
ここで、編組ロープ2としては、ストランド3乃至6の略中心や各ストランド3a乃至6bの略中心に、鉛線や鉛片,ステンレス線,鉄線等からなる加重部材や発泡材等の重量軽減部材を内設したものを用いてもよい。これにより、網仕立用ロープ1の重量や網仕立用ロープ1の比重を任意に変更することができる。
また、小棚9のピッチを狭くする場合、仕立部材7をストランド3,5間に挿通した後、隣接したストランド4,6間に挿通してもよく、また、小棚9のピッチを広げる場合、仕立部材7をストランド3,5間に挿通した後、隣接したストランド4,6その隣のストランド3,5をとばしてその次のストランド4,6間やストランド3,5間に挿通してもよい。更に、ストランド3,5間に仕立部材7を挿通する代わりに、仕立部材7をストランド3a,5a間に挿通し、次いでストランド3a,3b間に挿通してもよい。
【0065】
次に、本発明の実施の形態1における網仕立用ロープを用いた実施の形態2の網について、以下図面を用いて説明する。
【0066】
図2は実施の形態1における網仕立用ロープを用いた実施の形態2の網の縁部を示す要部平面図である。
【0067】
図2において、10は実施の形態1の網仕立用ロープ1を用いた実施の形態2における網、11は網10の角目状の網地、11aは網地11の縁の網目の網糸、12は網仕立用ロープ1の小棚9の仕立部材7と網地11の網糸11aを結束し網仕立用ロープ1と網地11を連結した仕立糸である。
尚、網地11としては、角目状の他、菱目状の網地を用いてもよい。
【0068】
以上のように構成された実施の形態2における網の仕立方法について、以下説明する。
【0069】
網10を形成する場合、まず、網仕立用ロープ形成工程において、仕立部材7を大棚2のストランド3,5間の挿通部8に大棚2の長さ方向に添って順に挿通し、挿通部8間で仕立部材7を大棚2の外周面のストランド4上に露出させて小棚9を形成し、図1に示すように、網仕立用ロープ1を形成する。ここで、仕立部材7を挿通部8に挿通する際、大棚2を長さ方向で圧縮するか、スパイキ等の挿通具を挿通することにより、ストランド3,5間の挿通部8を広げ仕立部材7を挿通する。次いで、網取付工程において、仕立部材7で形成された網仕立用ロープ1の小棚9に網地11の網糸11aを仕立糸12で結束し、網仕立用ロープ1と網地11を連結して、図2に示すように、網10を形成する。
【0070】
以上のように構成された実施の形態2における網は、長期間設置して使用される漁網の定置網や生け簀網、大型のゴルフネット等として使用される。
【0071】
以上のように実施の形態1における網仕立用ロープ及びそれを用いた実施の形態2における網は構成されているので、以下の作用を有する。
(1)大棚のストランド間に仕立部材を挿通するだけで、仕立部材の挿通部間で大棚の外周面に仕立部材を露出させて小棚を形成できるので、小棚を有した該網仕立用ロープを容易に形成できるとともに、編組ロープからなる大棚に容易に小棚を後付けすることができ、該網仕立用ロープの生産性に優れる。
(2)網仕立用ロープの小棚が大棚のストランド間に挿通して形成され、仕立糸等で大棚と結束されていないので、特に、該網仕立用ロープの使用時に小棚と大棚が容易に離脱するのを防止できる。
(3)網仕立用ロープの小棚が、大棚のストランド間に仕立部材を挿通して形成されているので、大棚及び小棚の素材が本来有している強度を維持したまま大棚に小棚を形成することができる。
(4)大棚が八つ打ロープで形成されているとともに、略同一直線上に露出したストランドと隣り合う他の同一直線上に露出したストランドが各々異なる色で形成されているため、各ストランドのピッチがわかり易く、仕立部材をストランド間に挿通する際に容易に挿通部がわかり、また、小棚の形成後に小棚のピッチを容易に確認することができ、小棚の形成作業性を向上できる。
(5)大棚が八つ打ロープで形成されているため、大棚の各ストランドが略一直線上に露出しているとともに、大棚を長さ方向で圧縮するか、スパイキ等の挿通具を挿通するだけで仕立部材を挿通するストランド間を容易に広げることができるので、仕立部材をストランド間に容易に挿通でき、また、仕立部材が太い場合でもストランド間を広げて容易に挿通することができる。
(6)小棚を大棚のストランドに添って略一直線上に形成できるので、該網仕立用ロープの使用時に小棚が地面や海底等で摩擦されても小棚の仕立部材が切断されるのを防止でき、小棚の耐久性を向上できる。
(7)網仕立用ロープの小棚に網地の縁の網目の網糸を仕立糸で結束して網仕立用ロープと網地を連結して網を形成しているので、網仕立用ロープと網地を堅固に連結することができ、網の耐久性を向上できる。
(8)仕立糸の一部が切断した際に、網仕立用ロープと網地の連結が即座に全て外れることがなく、耐久性に優れるので、長期間設置して使用される漁網の定置網や生け簀網、大型のゴルフネット等に好適に使用できる。
【0072】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態1における網仕立用ロープを用いた実施の形態3における網について、以下図面を用いて説明する。
【0073】
図3は実施の形態1における網仕立用ロープを用いた実施の形態3の網の縁部を示す要部平面図である。尚、実施の形態1,2と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0074】
図3において、20は実施の形態3における網、21は網20の菱目状の網地、21aは網地21の縁の網目である。
尚、網地21としては、菱目状の他、角目状の網地を用いてもよい。
【0075】
以上のように構成された実施の形態3における網の仕立方法について、以下説明する。
【0076】
網20を形成する場合、網仕立工程において、仕立部材7を大棚2のストランド3,5間の挿通部8に挿通した後、仕立部材7を網地21の2つの網目21aに挿通し、次いで、次のストランド3,5間の挿通部8に仕立部材7を挿通する作業を繰り返し、図3に示すように、挿通部8間で露出した仕立部材7で形成される小棚9に網地21の網目21aを挿通して、網仕立用ロープ1と網地21を連結して網20を形成する。
尚、実施の形態3では、仕立部材7を大棚2のストランド3,5間に挿通した後に2つの網目21aに挿通しているが、その他、仕立部材7をストランド3,5間に挿通して網目21aに挿通した後、隣接したストランド4,6間に仕立部材を挿通してもよく、また、隣接する挿通部8間で仕立部材7に挿通する網目21aの数を1乃至複数にしてもよい。
【0077】
以上のように構成された実施の形態3における網は、短期間毎に点検可能な漁網の小型底引き網や巻網、陸上の安全ネット等として使用される。
【0078】
以上のように実施の形態1における網仕立用ロープを用いた実施の形態3における網は構成されているので、実施の形態1,2の作用に加えて、以下の作用を有する。
(1)大棚のストランド間に仕立部材を挿通して小棚を形成するとともに、網地の網目に仕立部材を挿通して網仕立用ロープの小棚と網地を連結しているので、小棚の形成と同時に網仕立用ロープと網地とを連結して該網を形成でき、網の製作作業性を向上できる。
(2)網地の網目に仕立部材を挿通して網仕立用ロープと網地を連結しているので、網地が破れる等の損傷した際に、仕立部材を大棚のストランド間から引き抜くだけで網仕立用ロープから網地と小棚を共に容易に外すことができ、また、再度仕立部材で小棚を形成しながら他の網地を小棚に連結して網を形成することができ、該網のメンテナンス性を向上できる。
【0079】
(実施の形態4,5)
本発明の実施の形態4における網仕立用ロープ及びそれを用いた実施の形態5における網について、以下図面を用いて説明する。
【0080】
図4は実施の形態4における網仕立用ロープの要部平面図であり、図5は実施の形態4における網仕立用ロープを用いた実施の形態5の網の縁部を示す要部平面図である。尚、実施の形態1乃至3と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0081】
図4において、30は実施の形態4における網仕立用ロープ、31は網仕立用ロープ30の大棚2に外嵌され仕立部材7が挿通された挿通部8間に配設された鉛や鉄等で形成された沈材である。尚、沈材31の代わりに浮子を配設してもよい。
【0082】
以上のように構成された実施の形態4における網仕立用ロープを用いた実施の形態5の網の仕立方法について、以下図面を用いて説明する。
図5において、32は実施の形態5における網である。尚、網地21は実施の形態3と同様に、仕立部材7を大棚2のストランド3,5間に挿通した後、網目21aに挿通する作業を繰り返して網仕立用ロープ30と連結される。ここで、仕立部材7を網目21aに挿通して網地21と網仕立用ロープ30を連結する代わりに、実施の形態2と同様に仕立糸で網地21と網仕立用ロープ30を連結してもよい。
【0083】
以上のように実施の形態4における網仕立用ロープ及びそれを用いた実施の形態5における網は構成されているので、実施の形態1乃至3の作用に加えて以下の作用を有する。
(1)大棚に沈材又は浮子を外嵌し、仕立部材を大棚のストランド間に挿通するだけで仕立部材の挿通部間に沈材又は浮子を配設して固定することができ、沈材又は浮子を容易に取り付けることができる。
(2)予め大棚に沈材又は浮子を外嵌するだけで容易に該網仕立用ロープの総重量を変更することができ、特に、大棚に沈材を配設した場合、漁網や陸上用ネット等として使用される該網の網地の縁が捲れ上がるのを、網仕立用ロープで防止できる。
【0084】
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6における網仕立用ロープについて、以下図面を用いて説明する。
【0085】
図6は実施の形態6における網仕立用ロープの要部平面図である。尚、実施の形態4と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0086】
図6において、40は実施の形態6における網仕立用ロープ、41は仕立部材7をストランド3,5間に挿通して大棚2の外周面に一周させた後次のストランド3,5間に挿通して大棚2の長さ方向に添って形成された小棚、41aは隣接した挿通部8間で大棚に一周巻回して沈材31を押止した仕立部材7の巻回部である。尚、沈材31の代わりに浮子を配設してもよい。
ここで、網仕立用ロープ40を用いて網を仕立てる場合、実施の形態2又は3と同様にして小棚41と網地が連結される。
【0087】
以上のように実施の形態6における網仕立用ロープは構成されているので、実施の形態1乃至5の作用に加えて以下の作用を有する。
(1)仕立部材が挿通部間で大棚に巻回された巻回部を有しているので、仕立部材が大棚の長さ方向に容易に移動するのを防止でき、仕立部材がストランド間で摩擦されて損傷するのを防止できる。
(2)大棚に外嵌した沈材又は浮子を小棚の巻回部で押止しているので、沈材又は浮子が挿通部間で移動するのを防止でき沈材又は浮子を所定の位置に固定できる。
【0088】
(実施の形態7,8)
本発明の実施の形態7における網仕立用ロープ及びそれを用いた実施の形態8における網について、以下図面を用いて説明する。
【0089】
図7は実施の形態7における網仕立用ロープを用いた実施の形態8の網の縁部を示す要部平面図である。尚、実施の形態1乃至3と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0090】
図7において、50は実施の形態7における網仕立用ロープ、51は大棚2のストランド3,4間を大棚2の長さ方向と略直角に貫通する挿通部、52は所定間隔で曲折して形成された輪状部52aを有した仕立部材、53は輪状部52aを挿通部51に挿通して大棚2から突出した輪部53aと輪部53aと対向する位置に挿通部51間で大棚2の長さ方向と略平行に大棚2の外周面に露出した露出部53bからなる小棚、54は輪状部52aと網地21の網目21aを順に交互に挿通して網地21と網仕立用ロープ50を連結した仕立ロープ、55は実施の形態8における網である。
【0091】
以上のように構成された実施の形態8における網の仕立方法について、以下説明する。
網55を形成する場合、まず、網仕立用ロープ形成工程において、仕立部材52を折り曲げて輪状部52aを形成するとともに、輪状部52aを挿通部51に順に挿通し、大棚2から輪状部52aを突出させて輪部53aを形成するとともに、輪部53aと対向する位置に挿通部51間で仕立部材52を露出させて露出部53bを形成して、図7に示すように、小棚53を形成して網仕立用ロープ50を形成する。次いで、網取付工程において、網仕立用ロープ50の小棚53の輪部53aと網地21の網目21aに仕立ロープ54を順に交互に挿通して、図7に示すように、網仕立用ロープ50と網地21を連結して網55を形成する。
尚、露出部53bに網地や沈材,浮子等を取り付けてもよい。
【0092】
以上のように実施の形態7における網仕立用ロープ及びそれを用いた実施の形態8の網は構成されているので、実施の形態1乃至6の作用に加えて以下の作用を有する。
(1)仕立部材の全てを順に大棚に挿通するのではなく、仕立部材を所定間隔毎に折り曲げて形成した輪状部だけを大棚のストランド間の挿通部に挿通して小棚を形成しているので、特に、大棚が長い場合に容易に小棚を形成できる。
(2)輪状部をストランド間に挿通して輪状部を大棚の外周面に突出させて小棚の輪部を形成しているため、輪部に仕立ロープを容易に挿通することができ、仕立ロープを輪部と網地の網目に順に挿通するだけで容易に網を仕立てることができる。
(3)仕立部材の輪状部を大棚のストランド間に挿通するだけで、輪部と露出部からなる小棚を同時に形成することができ、輪部と露出部の両方に網地を連結、又は、一方に網地を連結して他方に沈材や浮子等を連結することができ、該網仕立用ロープを任意の形状の網の仕立に使用できる。
【0093】
(実施の形態9)
本発明の実施の形態9における網仕立用ロープについて、以下図面を用いて説明する。
【0094】
図8は実施の形態9における網仕立用ロープの要部平面図である。尚、実施の形態1又は7と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0095】
図8において、60は実施の形態9における網仕立用ロープ、61は大棚2から突出した仕立部材52の輪状部52aで形成された小棚53の輪部53aに挿通して結束された補助仕立部材、62は補助仕立部材61を輪部53aに結束して露出部53bと対向する位置に大棚2と略平行に形成された補助小棚である。ここで、網仕立用ロープ60を用いて網を仕立てる場合、実施の形態2又は3と同様にして小棚53又は補助小棚62と網地が連結される。特に、小棚53及び補助小棚62の両方に網地を連結した場合、網仕立用ロープ60の長さ方向と略直角方向の網地の補強ができ、また、大棚2のストランド3乃至6の中心や各ストランド3a乃至6bに鉛線等の沈材を内設した場合、網仕立用ロープ60を沈材として網地と連結することができる。更に、小棚53又は補助小棚62に沈材や浮子等を取り付けてもよく、また、実施の形態4と同様に、大棚2の挿通部51間に沈材や浮子を外嵌して小棚53又は補助小棚62で沈材や浮子を大棚2に押止固定してもよい。
【0096】
以上のように実施の形態9における網仕立用ロープは構成されているので、実施の形態1乃至8の作用に加えて以下の作用を有する。
(1)小棚の輪部に補助仕立部材を結束しているので、大棚のストランド間の挿通部に挿通した仕立部材の輪状部が、挿通部から容易に抜けるのを防止できる。
(2)小棚と補助小棚を有しているので、小棚又は補助小棚の一方と網地を連結するとともに、他方に沈材や浮子又は他の網地を取り付けることができ、該網仕立用ロープの使用性を向上できる。
(3)大棚の中心や各ストランドに鉛線等の沈材を内設した場合、該網仕立用ロープを沈材として使用することができ、使用性や汎用性を向上できる。
【0097】
(実施の形態10)
本発明の実施の形態10における網仕立用ロープについて、以下図面を用いて説明する。
【0098】
図9は実施の形態10における網仕立用ロープの要部平面図である。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0099】
図9において、70は実施の形態10における網仕立用ロープ、71は大棚2のストランド4,6間に順に挿通した補助仕立部材、72は補助仕立部材71が挿通されたストランド4,6間の挿通部、73は挿通部72間で小棚9と対向する大棚2の外周面のストランド3上に補助仕立部材71を露出させて大棚2の長さ方向に添って形成された補助小棚である。
尚、補助仕立部材71を挿通する挿通部72のピッチを仕立部材7を挿通する挿通部8のピッチと異ならせてもよい。これにより、網仕立用ロープ70の使用性を向上できる。
ここで、網仕立用ロープ70を用いて網を仕立てる場合、実施の形態2又は3と同様にして小棚9又は補助小棚73と網地が連結される。また、小棚9又は補助小棚73に沈材や浮子等を取り付けてもよく、更に、実施の形態4と同様に、大棚2の挿通部72間に沈材や浮子を外嵌して小棚9又は補助小棚73で沈材や浮子を大棚2に押止固定してもよい。
【0100】
以上のように実施の形態10における網仕立用ロープは構成されているので、実施の形態1乃至5の作用に加えて以下の作用を有する。
(1)補助小棚を有しているので、補助小棚に沈材や浮子を取り付けることができ、該網仕立用ロープの使用性を向上できる。
(2)小棚と補助小棚を有しているので、小棚と補助小棚の両方に網地を連結し、網地と網地の接続部に該網仕立用ロープを使用することができ、種々の用途の網に使用できるとともに、網地と網地を堅固に接続することができる。
【0101】
(実施の形態11,12)
本発明の実施の形態11における網仕立用ロープ及びそれを用いた実施の形態12における網について、以下図面を用いて説明する。
【0102】
図10は実施の形態11における網仕立用ロープを用いた実施の形態12の網の縁部を示す要部平面図である。尚、実施の形態1乃至5と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0103】
図10において、80は実施の形態11における網仕立用ロープ、81は大棚2のストランド4,5間とストランド3,6間に挿通,沈材31上に露出を順に繰り返した補助仕立部材、82は補助仕立部材81が挿通された挿通部、83は挿通部82間で大棚2に外嵌された沈材31を押止し小棚9と略直角に大棚2の長さ方向に添って形成された補助小棚、84は実施の形態11の網仕立用ロープ80を用いた実施の形態12における網である。尚、沈材31の代わりに、浮子を配設してもよい。
【0104】
以上のように構成された実施の形態12における網84の仕立方法は、実施の形態3と同様なので説明を省略する。尚、実施の形態2と同様に小棚9に仕立糸で網地を連結してもよい。
【0105】
以上のように実施の形態11における網仕立用ロープ及び実施の形態12の網は構成されているので、実施の形態1乃至10の作用に加えて以下の作用を有する。
(1)補助仕立部材を有しているので、大棚に外嵌された沈材又は浮子を補助仕立部材で押止して固定することができ、沈材又は浮子が大棚の長さ方向に移動するのを防止でき、網の形態安定性を向上できる。
(2)大棚の長さ方向に添って小棚と略直角に補助小棚が配設されているので、小棚を上方にして該網仕立用ロープを地面上等に配設して使用する場合、補助小棚が地面等と直接接するのを防止でき、補助小棚の補助仕立部材が摩擦等により老朽化するのを防止でき耐久性を向上できる。
【0106】
(実施の形態13)
本発明の実施の形態13における網仕立用ロープについて、以下図面を用いて説明する。
【0107】
図11は実施の形態13における網仕立用ロープの要部平面図である。尚、実施の形態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0108】
図11において、90は実施の形態13における網仕立用ロープ、91はストランド3,4間を大棚2の長さ方向と略直角に貫通した挿通部、92は挿通部91に挿通された仕立部材、93は挿通部91間で大棚2の対向する面に露出したストランド3,4上に交互に露出し大棚2の長さ方向に添って形成された小棚、94は挿通部91に挿通された補助仕立部材、95は挿通部91間で小棚93と対向する位置に露出し大棚2の長さ方向に添って形成された補助小棚である。
ここで、網仕立用ロープ90を用いて網を仕立てる場合、実施の形態2又は3と同様にして小棚93又は補助小棚95と網地が連結される。また、小棚93又は補助小棚95に沈材や浮子等を取り付けてもよく、更に、実施の形態4と同様に、大棚2の挿通部91間に沈材や浮子を外嵌して小棚93又は補助小棚95で沈材や浮子を大棚2に押止固定してもよい。
【0109】
以上のように実施の形態13における網仕立用ロープは構成されているので、実施の形態1乃至12の作用に加えて以下の作用を有する。
(1)小棚と補助小棚が、仕立部材や補助仕立部材を大棚の長さ方向と略直角に貫通して形成されているので、特に小棚や補助小棚の強度を向上でき、力が強くかかる場所に該網仕立用ロープを好適に使用できる。
(2)特に、大棚に沈材や浮子を外嵌した場合、小棚と補助小棚で沈材や浮子を大棚に押止固定することができる。
(3)仕立部材と補助仕立部材を互いに異なる方向から挿通部に挿通するだけで、実施の形態9に示した小棚及び補助小棚と略同様の形状の小棚及び補助小棚を容易に形成することができ、該網仕立用ロープの生産性を向上できる。
【0110】
(実施の形態14,15,16,17,18)
本発明の実施の形態14における網仕立用ロープ及びそれを用いた実施の形態15における網について、以下図面を用いて説明する。
【0111】
図12は実施の形態14における網仕立用ロープ及びそれを用いた実施の形態15の網の縁部を示す要部平面図である。尚、実施の形態1又は3と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0112】
図12において、100は実施の形態14における網仕立用ロープ、101は所定間隔毎に大棚2のストランド3,4間に大棚2の長さ方向と略直角に挿通固定した輪状部材、101aは輪状部材101の一端部で大棚2から突出したループ部、102は複数のループ部101aで大棚2の長さ方向に添って形成された小棚、103は隣り合うループ部101a間の大棚2に網地21の網目21aを結束した仕立糸、104は大棚2と網地21を連結した実施の形態15における網である。
ここで、ループ部101aは、輪状部材101の一部であり、輪状部材101の一部を大棚2のストランド3,4間で大棚2の長さ方向と略直角に貫通させて挿通し、大棚2に半回転分巻き付けて輪状部材101内に挿通して引くことにより形成される。尚、実施の形態14では、ループ部101aの長さは、隣り合うループ部101a間の長さの1/2で形成されている。
【0113】
次に、実施の形態16における網仕立用ロープについて、以下図面を用いて説明する。
【0114】
図13は実施の形態16における網仕立用ロープの要部平面図である。尚、実施の形態1又は4と同様のものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0115】
図13において、105は実施の形態16における網仕立用ロープ、106は大棚2に外嵌された沈材31の一側部のストランド3,4間に挿通固定されるとともに沈材31の他側部のストランド3,4間に挿通固定され沈材31を押止した複数の輪状部材、106aは輪状部材106の一部で大棚2から突出したループ部、107は複数のループ部106aで大棚2の長さ方向に添って形成された小棚である。尚、沈材31の代わりに、浮子を配設してもよい。
ここで、輪状部材106は、実施の形態14の輪状部材101と同様にして、沈材31の一側部に挿通固定され、次いで、図13に示すように、輪状部材106を沈材31上に当接させて沈材31の他側部のストランド3,4間に挿通して再度実施の形態14の輪状部材101と同様にストランド3,4間で挿通固定される。これにより、図13に示すように、輪状部材106の一部でループ部106aが形成される。尚、実施の形態16では、ループ部106aの長さは、隣り合うループ部106a間の長さの1/2で形成されている。
【0116】
次に、以上のように構成された実施の形態14,16における網仕立用ロープを連結した実施の形態17における網仕立用ロープを用いた実施の形態18の網について、以下図面を用いて説明する。
【0117】
図14は実施の形態17における網仕立用ロープを用いた実施の形態18の網の縁部を示す要部平面図である。
【0118】
図14において、108は実施の形態14,16における網仕立用ロープ100,105を連結した実施の形態17における網仕立用ロープ、109は実施の形態18における網である。
【0119】
以上のように構成された実施の形態18における網の仕立方法について、以下説明する。
【0120】
網仕立用ロープ108を形成する場合、まず、網仕立用ロープ形成工程において、網仕立用ロープ100,105を各々形成した後、連結工程において、網仕立用ロープ100のループ部101aに網仕立用ロープ105のループ部106aを挿通し、次いで、ループ部106aに次のループ部101aを挿通する作業を順に繰り返して各ループ部101a,106aを交互に挿通して、図14に示すように、網仕立用ロープ100,105を連結して網仕立用ロープ108を形成する。ここで、各ループ部101a,106aを交互に挿通した終端部では、各ループ部101a,106a同士を結束する。
尚、網地21は網仕立用ロープ100に予め連結していてもよく、また、網仕立用ロープ108の形成後に連結してもよい。
また、網仕立用ロープ100,105を連結する代わりに、網仕立用ロープ100同士又は網仕立用ロープ105同士をループ部101a同士又はループ部106a同士で連結してもよい。
【0121】
以上のように実施の形態14,16,17における網仕立用ロープ及びそれを用いた実施の形態15,18における網は構成されているので、実施の形態1乃至5の作用に加えて以下の作用を有する。
(1)実施の形態14,16の網仕立用ロープの小棚が、複数の輪状部材で形成されているため、特に、大棚が長い場合に所定間隔毎に各輪状部材を挿通固定することができ、実施の形態14,16の小棚を容易に形成することができる。
(2)複数の輪状部材で小棚が形成されているので、小棚の一部が摩耗や切断等により損傷した場合でも、損傷した輪状部材だけを容易に交換することができ、網仕立用ロープのメンテナンス性に優れる。
(3)実施の形態17における網仕立用ロープは、実施の形態14,16の網仕立用ロープのループ部を交互に挿通して両網仕立用ロープを連結して形成されているので、網仕立用ロープの連結が容易にできるとともに、一端のループ部を外すだけで網仕立用ロープ同士を容易に取り外すことができる。
(4)2本の網仕立用ロープを各ループ部で連結しているので、網仕立用ロープ同士を堅固に連結でき、特に、強度を要する網に該網仕立用ロープを好適に使用できる。
(5)実施の形態14,16の各ループ部が隣り合うループ部間の長さの1/2の長さで形成されているので、実施の形態14,16の網仕立用ロープを各ループ部で連結し実施の形態17の網仕立用ロープを形成した際に、実施の形態14,16の各網仕立用ロープの各大棚間に広い間隙ができるのを防止できる。
(6)実施の形態16における網仕立用ロープの大棚に沈材又は浮子を外嵌しているので、該網仕立用ロープを沈材や浮子として使用できるとともに、実施の形態14における網仕立用ロープとループ部で連結するだけで沈材や浮子を有した網仕立用ロープを容易に形成することができる。
【0122】
【発明の効果】
以上のように本発明における網仕立用ロープによれば、以下の優れた効果を実現できる。
【0123】
請求項1に記載の発明によれば、
(1)小棚が、4×n本のストランドを有した編組ロープからなる大棚のストランド間に仕立部材を挿通して形成されているので、小棚の形成に仕立糸等を要さず容易に小棚を形成でき該網仕立用ロープの生産性に優れるとともに、仕立糸等がないため、仕立糸が地面等との摩擦により切断されることによる小棚と大棚の離脱がなく、該網仕立用ロープの耐久性に優れる。
(2)仕立部材を大棚のストランド間に挿通するだけで小棚を形成できるので、編組ロープからなる大棚に小棚を後付けすることができ、該網仕立用ロープの生産性に優れるとともに、従来のように、大棚のストランドを用いて小棚を形成していないので、大棚の有する強度や耐久性を維持したまま小棚を形成することができ、該網仕立用ロープの耐久性に優れる。
(3)大棚が、編組ロープからなるため、大棚を長さ方向で圧縮するか、スパイキ等の挿通具をストランド間に挿通するだけで仕立部材を挿通するストランド間を広げることができ、仕立部材の挿通作業が容易にできるとともに、大棚を長さ方向に引くだけでストランド間で仕立部材を挟持して挿通部に仕立部材を固定でき、小棚の形成作業性に優れる。
(4)編組ロープと仕立部材だけで該網仕立用ロープを形成できるとともに、小棚を容易に形成できるので、該網仕立用ロープを短時間に形成でき生産性の向上や低コスト化を図ることができる。
(5)大棚が、約180°異なる方向に交互に露出するように編組されたストランドを有した編組ロープからなるため、ストランドのピッチが分かりやすく、仕立部材を所定の間隔でストランド間に挿通し易く、小棚の形成に熟練を要さず誰にでも所定の間隔で仕立部材を挿通して小棚を形成することができ該網仕立用ロープの生産性に優れる。
(6)略同一直線上に露出したストランドと他の同一直線上に露出したストランドの色が異なっているため、大棚の編組ロープの各ストランドのピッチがわかり易く、仕立部材を所定間隔で編組ロープのストランド間に容易に挿通でき、仕立部材の挿通作業性を向上でき小棚の形成作業性に優れ、小棚を短時間で形成できる。
(7)更に、仕立部材を大棚のストランド間に挿通して小棚を形成した後に、仕立部材の挿通ピッチを容易に確認することができる。
【0124】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、
(8)仕立部材を挿通したストランド間に補助仕立部材を挿通する場合に、特に、仕立部材と挿通方向を逆にすると、小棚と対向する位置に補助小棚を形成でき、小棚と補助小棚に網地を各々連結して網地と網地の接続ができ、網地と網地の接続部の強度を向上することができる。
(9)仕立部材と異なるストランド間に補助仕立部材を挿通する場合、補助仕立部材の挿通箇所により小棚と補助小棚を任意の角度で大棚に形成でき、種々の網の仕立に該網仕立用ロープを使用でき、使用性,汎用性に優れる。
【0125】
また、本発明における網仕立用ロープを用いた網によれば、以下の優れた効果を実現できる。
請求項3に記載の発明によれば、
(10)網地を仕立糸で網仕立用ロープの小棚や補助小棚若しくは大棚に結束しているので、網地と網仕立用ロープを堅固に連結することができるとともに、特に小棚や補助小棚に網地を連結した場合、結束部が地面や海底等に接するのを防止でき、仕立糸が摩耗し難く網の耐久性に優れる。
(11)網地と網仕立用ロープが仕立糸で堅固に連結されているので、特に、長期間設置して使用される漁網の定置網や生け簀網,大型のゴルフネット等に好適に使用でき、使用性に優れる。
【0126】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、
(12)網地を仕立糸で網仕立用ロープの小棚や補助小棚若しくは大棚に結束しているので、網地と網仕立用ロープを堅固に連結することができるとともに、特に小棚や補助小棚に網地を連結した場合、結束部が地面や海底等に接するのを防止でき、仕立糸が摩耗し難く網の耐久性に優れる。
(13)網地と網仕立用ロープが仕立糸で堅固に連結されているので、特に、長期間設置して使用される漁網の定置網や生け簀網,大型のゴルフネット等に好適に使用でき、使用性に優れる。
【0127】
請求項5に記載の発明によれば、
(14)網地の網目に、小棚や補助小棚を形成する仕立部材を挿通して網仕立用ロープを形成しているので、大棚に小棚を形成し網仕立用ロープを形成すると同時に網地を網仕立用ロープと連結して該網を製作でき、網の製作作業が短時間で容易にでき、生産作業性に優れる。
(15)仕立糸等の他の部材を要さず、網仕立用ロープと網地だけで該網を製作でき、網の仕立作業に要する部品点数を削減でき、低コスト化を図ることができる。
(16)漁網の小型底引き網や巻網,陸上の安全ネット等、短期間毎に点検ができる場所で好適に使用できる。
【0128】
請求項6に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、
(17)網地の網目に、小棚や補助小棚を形成する仕立部材を挿通して網仕立用ロープを形成しているので、大棚に小棚を形成し網仕立用ロープを形成すると同時に網地を網仕立用ロープと連結して該網を製作でき、網の製作作業が短時間で容易にでき、生産作業性に優れる。
(18)仕立糸等の他の部材を要さず、網仕立用ロープと網地だけで該網を製作でき、網の仕立作業に要する部品点数を削減でき、低コスト化を図ることができる。
(19)漁網の小型底引き網や巻網,陸上の安全ネット等、短期間毎に点検ができる場所で好適に使用できる。
【0129】
更に、本発明における網の仕立方法によれば、以下の優れた効果を実現できる。
請求項7に記載の発明によれば、
(20)大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通するだけで誰にでも容易に小棚を有した網仕立用ロープを形成でき、生産性を向上できる。
(21)網取付工程で、網仕立用ロープに仕立糸や仕立ロープで網を連結することができるので、網仕立用ロープ形成工程と網取付工程を別々にすることができ、網仕立用ロープの形成と網の製作を分業することができる。
【0130】
請求項8に記載の発明によれば、
(22)大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通するだけで誰にでも容易に小棚を有した網仕立用ロープを形成でき、生産性を向上できる。
(23)網取付工程で、網仕立用ロープに仕立糸や仕立ロープで網を連結することができるので、網仕立用ロープ形成工程と網取付工程を別々にすることができ、網仕立用ロープの形成と網の製作を分業することができる。
【0131】
請求項9に記載の発明によれば、
(24)大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通するとともに、仕立部材を網地の網目に挿通しているので、大棚に小棚を形成すると同時に網地を網仕立用ロープの連結ができ、網の製作が短時間ででき生産性に優れる。
【0133】
請求項10に記載の発明によれば、
(25)大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通するとともに、仕立部材を網地の網目に挿通しているので、大棚に小棚を形成すると同時に網地を網仕立用ロープの連結ができ、網の製作が短時間ででき生産性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における網仕立用ロープの要部平面図
【図2】実施の形態1における網仕立用ロープを用いた実施の形態2の網の縁部を示す要部平面図
【図3】実施の形態1における網仕立用ロープを用いた実施の形態3の網の縁部を示す要部平面図
【図4】実施の形態4における網仕立用ロープの要部平面図
【図5】実施の形態4における網仕立用ロープを用いた実施の形態5の網の縁部を示す要部平面図
【図6】実施の形態6における網仕立用ロープの要部平面図
【図7】実施の形態7における網仕立用ロープを用いた実施の形態8の網の縁部を示す要部平面図
【図8】実施の形態9における網仕立用ロープの要部平面図
【図9】実施の形態10における網仕立用ロープの要部平面図
【図10】実施の形態11における網仕立用ロープを用いた実施の形態12の網の縁部を示す要部平面図
【図11】実施の形態13における網仕立用ロープの要部平面図
【図12】実施の形態14における網仕立用ロープ及びそれを用いた実施の形態15の網の縁部を示す要部平面図
【図13】実施の形態16における網仕立用ロープの要部平面図
【図14】実施の形態17における網仕立用ロープを用いた実施の形態18の網の縁部を示す要部平面図
【符号の説明】
1,30,40,50,60,70,80,90,100,105,108 網仕立用ロープ
2 大棚
3,4,5,6, ストランド
3a,3b,4a,4b,5a,5b,6a,6b ストランド
7,52,92 仕立部材
8,51,72,82,91 挿通部
9,41,53,93,102,107 小棚
10,20,32,55,84,104,109 網
11,21 網地
11a 網糸
12,103 仕立糸
21a 網目
31 沈材
41a 巻回部
52a 輪状部
53a 輪部
53b 露出部
54 仕立ロープ
61,71,81,94 補助仕立部材
62,73,83,95 補助小棚
101,106 輪状部材
101a,106a ループ部
Claims (10)
- (a)4×n本(但し、nは1〜24の整数)のストランドで編組された編組ロープからなる大棚と、(b)前記大棚の前記ストランド間に所定間隔で前記大棚の長さ方向に順に挿通された仕立部材からなる小棚と、を備え、前記大棚が、前記ストランドの各々が約180°異なる方向に交互に露出するように編組された編組ロープからなり、かつ、略同一直線上に露出した前記ストランドと他の略同一直線上に露出した前記ストランドの色が異なることを特徴とする網仕立用ロープ。
- 前記仕立部材が挿通された前記ストランド間、又は、前記仕立部材が挿通された前記ストランド間と異なる前記ストランド間、に挿通された補助仕立部材からなる補助小棚を備えていることを特徴とする請求項1に記載の網仕立用ロープ。
- 網地と、(a)4×n本(但し、nは1〜24の整数)のストランドで編組された編組ロープからなる大棚と、(b)前記大棚の前記ストランド間に所定間隔で前記大棚の長さ方向に順に挿通された仕立部材からなる小棚と、を備えた網仕立用ロープと、前記網仕立用ロープの小棚又は補助小棚若しくは大棚と前記網地を結束した仕立糸と、を備えていることを特徴とする網仕立用ロープを用いた網。
- 網地と、請求項1又は2に記載の網仕立用ロープと、前記網仕立用ロープの小棚又は補助小棚若しくは大棚と前記網地を結束した仕立糸と、を備えていることを特徴とする網仕立用ロープを用いた網。
- (a)4×n本(但し、nは1〜24の整数)のストランドで編組された編組ロープからなる大棚と、(b)前記大棚の前記ストランド間に所定間隔で前記大棚の長さ方向に順に挿通された仕立部材からなる小棚と、を備えた網仕立用ロープと、前記網仕立用ロープの小棚又は補助小棚が網目に挿通された網地と、を備えていることを特徴とする網仕立用ロープを用いた網。
- 請求項1又は2に記載の網仕立用ロープと、前記網仕立用ロープの小棚又は補助小棚が網目に挿通された網地と、を備えていることを特徴とする網仕立用ロープを用いた網。
- 4×n本(但し、nは1〜24の整数)のストランドで編組された編組ロープからなる大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通して前記大棚の前記ストランド間に所定間隔で前記大棚の長さ方向に順に挿通された仕立部材からなる小棚を形成する網仕立て用ロープ形成工程と、仕立糸又は仕立ロープで前記小棚又は前記大棚に網地を取り付ける網取付工程と、を備えた網の仕立方法。
- 請求項1又は2に記載の大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通して請求項1又は2に記載の小棚を形成する網仕立用ロープ形成工程と、仕立糸又は仕立ロープで前記小棚又は前記大棚に網地を取り付ける網取付工程と、を備えた網の仕立方法。
- 4×n本(但し、nは1〜24の整数)のストランドで編組された編組ロープからなる大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通するとともに網地の網目に前記仕立部材を挿通することを特徴とする網仕立工程を備えていることを特徴とする網の仕立方法。
- 請求項1又は2に記載の大棚の編組ロープのストランド間に仕立部材を挿通するとともに網地の網目に前記仕立部材を挿通することを特徴とする網仕立工程を備えていることを特徴とする網の仕立方法。
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