JP5628545B2 - トゲのないワイヤロープの玉掛索製造方法及びトゲのないワイヤロープの玉掛索 - Google Patents
トゲのないワイヤロープの玉掛索製造方法及びトゲのないワイヤロープの玉掛索 Download PDFInfo
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Description
従って、束ストランドや細束ストランドのかご差しの編み込みにより、ワイヤロープの芯部領域中に押込んだ束ストランドや細束ストランドの切断先端部を格納するための、ワイヤロープの撚り方向と逆の方向に交差したかご差し状態で束ストランドや細束ストランドが編み込まれて編込み収納部を形成することになる。
すなわち、網目状になって交差した束ストランドや細束ストランドが芯部領域の周囲を囲繞した編込み収納部により、束ストランドや細束ストランドのストランド切断先端部たるトゲを包み込んでワイヤロープの外部に突出できないように封止することができる効果がある。
そして、ワイヤロープの玉掛索として使用時に引張り応力が掛かると、網目状になって交差した束ストランドや細束ストランドが縮小することで、引張り応力が大きいほど網目がより緊密に小さくなり、すなわち、間隙のない円周状の側壁いわゆる編込み収納部を形成した状態となるため、編込み収納部における芯部領域の空隙に束ストランドや細束ストランドのストランド切断先端部たるトゲを封じ込めてワイヤロープの外部に突出できないように完全に封入することができる効果がある。
さらに、第1編み込み工程には、撚られた各ストランドの間に差し込んだ前記6組の束ストランドをそれぞれ別々にワイヤロープの撚り方向と同じ方向に差し込んでワイヤロープ周面から突出させる編み込み作業を行う巻差しを行う工程を含むものである。
従って、第1編み込み工程において、各束ストランドの巻差しの編み込みがなされ、更に、異なる編み込みとしての束ストランドのかご差しの編み込みがなされることにより、ワイヤロープの撚られた各ストランドに強固な編み込みが行われる。その後の第1細束先端押込み工程における切断した第1細束である6組の細束ストランドの先端をワイヤロープの撚り束ストランドの中心に形成された芯部領域中心に押込んだトゲのないワイヤロープの玉掛索が製造される。
そして、ワイヤロープの玉掛索として使用時に引張り応力が掛かると、束ストランドとワイヤロープの撚られた各ストランドとが巻差しとかご差しとの2種類の編み込みによって強固に編み込まれていることにより、ワイヤロープの撚り束ストランドの中心の芯部領域中から第1細束である6組の細束ストランドの先端が再突出することなく、完全に封入することができる効果がある。
従って、束ストランド形成工程や準備差し込み工程の作業がなされることになり、その後の第1編み込み工程によるワイヤロープの撚られた各ストランドに強固な編み込み作業を手際よく行うことができる効果がある。更に、その後の各工程の作業を行うことで、トゲのないワイヤロープの玉掛索を製造することができる。
従って、束ストランドや細束ストランドのかご差しの編み込みにより、ワイヤロープの芯部領域中に押込んだ束ストランドや細束ストランドの切断先端部を格納するための、ワイヤロープの撚り方向と逆の方向に交差したかご差し状態で束ストランドや細束ストランドが編み込まれて編込み収納部を形成することになる。
すなわち、網目状になって交差した束ストランドや細束ストランドが芯部領域の周囲を囲繞した編込み収納部により、束ストランドや細束ストランドのストランド切断先端部たるトゲを包み込んでワイヤロープの外部に突出できないように封止することができる効果がある。
そして、ワイヤロープの玉掛索として使用時に引張り応力が掛かると、網目状になって交差した束ストランドや細束ストランドが縮小することで、引張り応力が大きいほど網目がより緊密に小さくなり、すなわち、間隙のない円周状の側壁いわゆる編込み収納部を形成した状態となるため、編込み収納部における芯部領域の空隙に束ストランドや細束ストランドのストランド切断先端部たるトゲを封じ込めてワイヤロープの外部に突出できないように完全に封入することができる効果がある。
従って、束ストランド形成工程や準備差し込み工程の作業がなされることになり、その後の第1編み込み工程によるワイヤロープの撚られた各ストランドに強固な編み込み作業を手際よく行うことができる効果がある。更に、その後の各工程の作業を行うことで、トゲのないワイヤロープの玉掛索を製造することができる。
従って、第1細束から第6細束は、かご差しの半差し作業と段落し作業が交互に行われており、ワイヤロープの芯部領域中に押込む第1細束、第3細束、第5細束、第6細束の各切断先端部を徐々に細く形成できると共に、第2細束、第4細束、第6細束によるかご差しの編み込みがなされるために、ワイヤロープの芯部領域中に押込んだ第1細束、第3細束、第5細束、第6細束の切断先端部を格納した際、ワイヤロープの撚り方向と逆の方向に交差した状態で第2細束、第4細束、第6細束による細束ストランドが編み込まれて編込み収納部を形成することになる。
すなわち、網目状になって交差した第2細束、第4細束、第6細束による細束ストランドが芯部領域の周囲を囲繞した編込み収納部により、第1細束、第3細束、第5細束、第6細束のストランド切断先端部たるトゲを包み込んでワイヤロープの外部に突出できないように封止することができる効果がある。
そして、ワイヤロープの玉掛索として使用時に引張り応力が掛かると、網目状になって交差した第2細束、第4細束、第6細束による細束ストランドが縮小することで、引張り応力が大きいほど網目がより緊密に小さくなり、間隙のない円周状の側壁いわゆる編込み収納部を形成した状態となるため、編込み収納部における芯部領域の空隙にストランド切断先端部たるトゲを封じ込めてワイヤロープの外部に突出できないように完全に封入することができる効果がある。
従って、外層線の細束ストランドのかご差しの編み込みがなされることになり、ワイヤロープの芯部領域中に押込んだ外層線の細束ストランドの切断先端部を格納した場合、ワイヤロープの撚り方向と逆の方向に交差した状態で細束ストランドが編み込まれて編込み収納部を形成することになる。
すなわち、網目状になって交差した外層線の細束ストランドが芯部領域の周囲を囲繞した編込み収納部により、ストランド切断先端部たるトゲを封じ込めてワイヤロープの外部に突出できないように封止することができる効果がある。
そして、ワイヤロープの玉掛索として使用時に引張り応力が掛かると、網目状になって交差した外層線の細束ストランドが縮小することで、引張り応力が大きいほど網目がより緊密に小さくなり、間隙のない円周状の側壁いわゆる編込み収納部を形成した状態となるため、編込み収納部における芯部領域の空隙にストランド切断先端部たるトゲを封じ込めてワイヤロープの外部に突出できないように完全に封入することができる効果がある。
従って、内層線の細束ストランドの編み込みにより、ワイヤロープの芯部領域中に押込んだ内層線の細束ストランドの切断先端部を格納するための、ワイヤロープの撚り方向と逆の方向に交差した状態で内層線の細束ストランドが編み込まれて編込み収納部を形成することになる。
すなわち、網目状になって交差した内層線の細束ストランドが芯部領域の周囲を囲繞した編込み収納部により、ストランド切断先端部たるトゲを封じ込めてワイヤロープの外部に突出できないように封止することができる効果がある。
そして、ワイヤロープの玉掛索として使用時に引張り応力が掛かると、網目状になって交差した内層線の細束ストランドが縮小することで、引張り応力が大きいほど網目がより緊密に小さくなり、間隙のない円周状の側壁いわゆる編込み収納部を形成した状態となるため、編込み収納部における芯部領域の空隙にストランド切断先端部たるトゲを封じ込めてワイヤロープの外部に突出できないように完全に封入することができる効果がある。
本発明の第1実施形態のトゲのないワイヤロープの玉掛索製造方法は、束ストランド形成工程と、準備差し込み工程と、巻差しの第1編み込み工程と、かご差しの第1編み込み工程と、細束ストランド形成工程と、第1細束切断工程と、第1細束先端押込み工程と、かご差しの第1半差し編み込み工程と、かご差しの第2半差し編み込み工程と、かご差しの第3半差し編み込み工程と、最終細束先端押込み工程とよりなる。
束ストランド形成工程について説明する。図1に示すように、先ずワイヤロープ11の自由端部側に輪状のループ部12を作る。
ここで、ワイヤロープ11の本線11aの撚りストランドA〜F内に各束ストランド1〜6を通す作業(いわゆる巻差し方法による束ストランド挿通作業)の前段階としての準備差し込み工程を行う。すなわち、この準備差し込み工程は、地差し法による口入れと称するものであり、6組の各束ストランド1〜6を図2に示すように、撚りストランドA〜Fの適宜の間にスパイキ145を入れて、撚りストランドA〜F間の間隙に挿通する。この作業を図2に基づき詳説する。この工程は次工程の巻差しの第1編み込み工程を行うためにばらばらの束ストランド1〜6の根元を撚りストランドA〜Fに係合し固定して束ストランドの巻差しが弛緩しないようにするためのものである。
このように6組の各束ストランド1〜6がそれぞれ撚りストランドA〜F間に挿通され準備差し込み工程が終了した後(図2参照)に、以下に示す巻差し方法による6組の各束ストランド1〜6の挿通作業が行われる。
次いで、各組の束ストランド1〜6を「かご差し方法」による作業で撚りストランド間に挿通する。
上述したIII[巻差しの第1編み込み工程]とIV[かご差しの第1編み込み工程]との順序を逆にして、先にIII’[かご差しの第1編み込み工程]を行い、次いでIV’[巻差しの第1編み込み工程]を行うものである。
このように6組の各束ストランド1〜6がそれぞれ撚りストランドA〜F間に挿通され準備作業工程が終了した後(図2参照)に、以下に示すかご差し方法による6組の各束ストランド1〜6の挿通作業が行われる。
次いで、各組の束ストランド1〜6を「巻差し方法」による作業で撚りストランド間に挿通する。
以上で6組の束ストランド1〜6は、巻差し、かご差しの各方法による撚りストランドA〜Fへの挿通作業が完了する。そして、束ストランド1〜6の各突出端を更に2組の束に分割し、第1細束と第2細束とする。すなわち、第1細束の細束ストランド1c〜6cと、第2細束の細束ストランド1d〜6dとに2分割する細束ストランド形成工程を行う(図5(a)及び図5(b)参照)。
6組の束ストランド1〜6の第1細束の細束ストランド1c〜6cと各束ストランド1〜6の細心綱8,・・,8は、ワイヤロープ表面の位置で切断する第1細束切断工程を行い、6組の第2細束、すなわち6組の細束ストランド1d〜6dを残す(図5(a)及び図5(b)参照)。このとき、撚りストランドA〜F間から心綱7を引き出し切断して、同撚りストランドA〜Fの中心部の心綱7の一部を抜いた箇所に芯部空隙11bを形成する。
切断された6組の細束ストランド1c〜6cと細心綱8,・・,8の先端切断部分、いわゆる第1細束トゲ6本は、撚りストランドA〜Fの中心部の心綱7の一部を抜いて生じた芯部領域の空隙11b中に押し込む第1細束先端押込み工程を行う。このとき束ストランドが芯部領域の周囲を囲繞した編込み収納部により、ストランド切断先端部たるトゲを包み込んだ状態となる。
突出したままのかかる第2細束の細束ストランド1d〜6dは、半差しによるかご差し方法による作業で撚りストランドA〜F間に挿通する第1半差し編み込み工程を行う。すなわち、図5(a)に示すように1組目〜6組目の第2細束の細束ストランド1d〜6dは、所定の撚りストランドA〜F間に、撚りと逆方向に巻回しながら挿通する。
第2細束の各細束ストランド1d〜6dを第3細束の細束ストランド1e〜6eと第4細束の細束ストランド1f〜6fの2組に分けて、第3細束1e〜6eの先端を切断し、その先端をワイヤロープの撚りストランドA〜Fの中心の編込み収納部における芯部領域の空隙中11bに押込むと共に、第4細束の細束ストランド1f〜6fをワイヤロープの撚られた各ストランドの間にワイヤロープの撚り方向と逆の方向に差し込んでワイヤロープ周面から突出させる編み込み作業のかご差しを行う第2半差し編み込み工程を行う。
前記第2半差し編み込み工程の後に、第4細束の細束ストランド1f〜6fを第5細束の細束ストランド1g〜6gと第6細束の細束ストランド1h〜6hの2組に分け、第5細束の細束ストランド1g〜6gの先端を切断し、その先端部分をワイヤロープの撚りストランドA〜Fの中心の編込み収納部における芯部領域の空隙中11bに押込むと共に、第6細束の細束ストランド1h〜6hをワイヤロープの撚られた各ストランドA〜Fの間にワイヤロープの撚り方向と逆の方向に差し込んでワイヤロープ周面から突出させる編み込み作業のかご差しを行う第3半差し編み込み工程を行う。
第3半差し編み込み工程の後に、第6細束の細束ストランド1h〜6hの先端を切断し、その先端をワイヤロープの撚りストランドA〜Fの中心の芯部領域の空隙中11bに押込む最終細束先端押込み工程を行う。
本発明の第2実施形態のトゲのないワイヤロープの玉掛索製造方法は、束ストランド形成工程と、準備差し込み工程と、巻差しの第1編み込み工程と、かご差しの第1編み込み工程と、細束ストランド形成工程と、内層線としての第1細束切断工程と、内層線としての第1細束先端押込み工程と、かご差しの第1半差し編み込み工程と、かご差しの第2半差し編み込み工程と、かご差しの第3半差し編み込み工程と、最終細束先端押込み工程とよりなる。
以上で6組の束ストランド1〜6は、3回のかご差し、1回の巻差しの各方法による撚りストランドA〜Fへの挿通作業が完了する。そして、束ストランド1〜6の各突出端を第1細束としての内層線の細束ストランド1a〜6aと、第2細束としての外層線の細束ストランド1b〜6bとに分別する細束ストランド形成工程を行う(図11(a)及び図11(b)参照)。一般にストランド単体を構成する複合線は、内外層線の多層線よりなり、これらを内層線、外層線と称しており、ここでは、これら内外層線に分別する作業を行う。
6組の束ストランド1〜6の内層線の細束ストランド1a〜6aと各束ストランド1〜6内の細心綱8,・・,8は、ワイヤロープ表面の位置で切断する内層線としての第1細束切断工程を行い、6組の外層線、すなわち6組の細束ストランド1b〜6bを残す(図11(a)、図11(b)、図24及び図25参照)。このとき、撚りストランドA〜F間から心綱7を引き出し切断(図26参照)して、同撚りストランドA〜Fの中心部の心綱7の一部を抜いた箇所に芯部領域の空隙11bを形成する。
切断された6組の細束ストランド1a〜6aと細心綱8,・・,8の先端切断部分、いわゆる内層線トゲ6本は、撚りストランドA〜Fの中心部の心綱7の一部を抜いて生じた芯部領域の空隙11b中に押し込む内層線としての第1細束先端押込み工程を行う。
突出したままのかかる外層線の細束ストランド1b〜6bは、半差しによるかご差し方法による作業で撚りストランドA〜F間に挿通するかご差しの第1半差し編み込み工程を行う。すなわち、図11(a)に示すように1組目〜6組目の外層線の細束ストランド1b〜6bは、所定の撚りストランドA〜F間に、撚りと逆方向に巻回しながら挿通する。
外層線の第2細束の細束ストランド1b〜6bを第3細束の細束ストランド1j〜6jと第4細束の細束ストランド1k〜6kの2組に分けて、第3細束1j〜6jの先端を切断し、その先端部分をワイヤロープの撚りストランドA〜Fの中心の編込み収納部における芯部領域の空隙中11bに押込むと共に、第4細束の細束ストランド1k〜6kをワイヤロープの撚られた各ストランドの間にワイヤロープの撚り方向と逆の方向に差し込んでワイヤロープ周面から突出させる編み込み作業のかご差しを行う第2半差し編み込み工程を行う。
前記第2半差し編み込み工程の後に、外層線の第4細束の細束ストランド1k〜6kを第5細束の細束ストランド1m〜6mと第6細束の細束ストランド1n〜6nの2組に分け、第5細束の細束ストランド1m〜6mの先端を切断し、その先端をワイヤロープの撚りストランドA〜Fの中心の編込み収納部における芯部領域の空隙中11bに押込むと共に、第6細束の細束ストランド1n〜6nをワイヤロープの撚られた各ストランドA〜Fの間にワイヤロープの撚り方向と逆の方向に差し込んでワイヤロープ周面から突出させる編み込み作業のかご差しを行う第3半差し編み込み工程を行う。
前記第3半差し編み込み工程の後に、外層線の第6細束の細束ストランド1n〜6nの先端を切断し、その先端をワイヤロープの撚りストランドA〜Fの中心の芯部領域の空隙中11bに押込む最終細束先端押込み工程を行う。
本発明の第3実施形態のトゲのないワイヤロープの玉掛索製造方法は、束ストランド形成工程と、準備差し込み工程と、巻差しの第1編み込み工程と、かご差しの第1編み込み工程と、細束ストランド形成工程と、外層線としての第1細束切断工程と、外層線としての第1細束先端押込み工程と、かご差しの第1半差し編み込み工程と、かご差しの第2半差し編み込み工程と、かご差しの第3半差し編み込み工程と、最終細束先端押込み工程とよりなる。
6組の束ストランド1〜6の外層線の細束ストランド1b〜6bと各束ストランド1〜6内の細心綱8,・・,8は、ワイヤロープ表面の位置で切断する外層線としての第1細束切断工程を行い、6組の内層線、すなわち6組の細束ストランド1a〜6aを残す(図15(a)、図15(b)、図24及び図25参照)。このとき、撚りストランドA〜F間から心綱7を引き出し切断(図26参照)して、同撚りストランドA〜Fの中心部の心綱7の一部を抜いた箇所に芯部領域の空隙11bを形成する。
切断された6組の細束ストランド1b〜6bと各束ストランド1〜6内の細心綱8,・・,8の先端切断部分、いわゆる外層線トゲ6本は、撚りストランドA〜Fの中心部の心綱7の一部を抜いて生じた芯部領域の空隙11b中に押し込む外層線としての第1細束先端押込み工程を行う。このとき束ストランドが芯部領域の周囲を囲繞した編込み収納部により、ストランド切断先端部たるトゲを包み込んだ状態となる。
突出したままのかかる内層線の細束ストランド1a〜6aは、半差しによるかご差し方法による作業で撚りストランドA〜F間に挿通するかご差しの第1半差し編み込み工程を行う。すなわち、図15(a)に示すように1組目〜6組目の内層線の細束ストランド1a〜6aは、所定の撚りストランドA〜F間に、撚り方向と逆の方向に巻回しながら挿通する。
内層線の第2細束の細束ストランド1a〜6aを第3細束の細束ストランド1p〜6pと第4細束の細束ストランド1q〜6qの2組に分けて、第3細束1p〜6pの先端を切断し、その先端部分をワイヤロープの撚りストランドA〜Fの中心の編込み収納部における芯部領域の空隙中11bに押込むと共に、第4細束の細束ストランド1q〜6qをワイヤロープの撚られた各ストランドの間にワイヤロープの撚り方向と逆の方向に差し込んでワイヤロープ周面から突出させる編み込み作業のかご差しを行う第2半差し編み込み工程を行う。
前記第2半差し編み込み工程の後に、内層線の第4細束の細束ストランド1q〜6qを第5細束の細束ストランド1r〜6rと第6細束の細束ストランド1s〜6sの2組に分け、第5細束の細束ストランド1r〜6rの先端を切断し、その先端をワイヤロープの撚りストランドA〜Fの中心の編込み収納部における芯部領域の空隙中11bに押込むと共に、第6細束の細束ストランド1s〜6sをワイヤロープの撚られた各ストランドA〜Fの間にワイヤロープの撚り方向と逆の方向に差し込んでワイヤロープ周面から突出させる編み込み作業のかご差しを行う第3半差し編み込み工程を行う。
前記第3半差し編み込み工程の後に、内層線の第6細束の細束ストランド1s〜6sの先端を切断し、その先端をワイヤロープの撚りストランドA〜Fの中心の芯部領域の空隙中11bに押込む最終細束先端押込み工程を行う。
変形例1のトゲのないワイヤロープの玉掛索製造方法は、束ストランド形成工程と、準備差し込み工程と、3回の巻差しの第1編み込み工程と、1回の巻差しの第1編み込み工程と、細束ストランド形成工程と、第1細束切断工程と、第1細束先端押込み工程と、かご差しの第1半差し編み込み工程と、第2細束切断工程と、第2細束先端押込み工程とよりなる。
次いで、各組の束ストランド1〜6を「巻差し方法」による作業で撚りストランド間に挿通する。
以上で6組の束ストランド1〜6は、3回の巻差し、1回の巻差しの各方法による撚りストランドA〜Fへの挿通作業が完了する。そして、束ストランド1〜6の各突出端を更に2組の束に分割し、第1細束と第2細束とする。すなわち、第1細束の細束ストランド1c〜6cと、第2細束の細束ストランド1d〜6dとに2分割する細束ストランド形成工程を行う。
6組の束ストランド1〜6の第1細束の細束ストランド1c〜6cは、ワイヤロープ表面の位置で切断する第1細束切断工程を行い、6組の第2細束、すなわち6組の細束ストランド1d〜6dを残す(図20参照)。このとき、撚りストランドA〜F間から心綱7を引き出し切断して、同撚りストランドA〜Fの中心部の心綱7の一部を抜いた箇所に芯部領域の空隙11bを形成する。
切断された6組の細束ストランドの先端切断部分、いわゆる第1細束トゲ6本は、撚りストランドA〜Fの中心部の心綱7の一部を抜いて生じた芯部領域の空隙11b中に押し込む第1細束先端押込み工程を行う。このとき束ストランドが芯部領域の周囲を囲繞した編込み収納部により、ストランド切断先端部たるトゲを包み込んだ状態となる。
突出したままのかかる第2細束の細束ストランド1d〜6dは、半差しによるかご差し方法による作業で撚りストランドA〜F間に挿通するかご差しの第1半差し編み込み工程を行う。すなわち、1組目〜6組目の第2細束の細束ストランド1d〜6dは、所定の撚りストランドA〜F間に、撚り方向と逆の方向に巻回しながら挿通する。
2〜3回の巻差しの作業が終了するとワイヤロープ表面位置において突出した6組の第2細束の細束ストランド1d〜6dを切断する第2細束切断工程を行う。切断した第2細束の切断部分は、撚りストランドA〜Fの芯部領域の空隙11b中に押込む第2細束先端押込み工程を行う。
1〜6 束ストランド
1a〜6a 内層線の細束ストランド
1b〜6b 外層線の細束ストランド
1c〜6c 第1細束の細束ストランド
1d〜6d 第2細束の細束ストランド
7 心綱
11 ワイヤロープ
Claims (7)
- ワイヤロープのループ部基端とすべき位置において、撚られた各ストランドの間に6組の束ストランドをそれぞれ別々にワイヤロープの撚り方向と逆の方向に差し込んでワイヤロープ周面から突出させる編み込み作業のかご差しを行う第1編み込み工程と、
前記第1編み込み工程には、撚られた各ストランドの間に差し込んだ前記6組の束ストランドをそれぞれ別々にワイヤロープの撚り方向と同じ方向に差し込んでワイヤロープ周面から突出させる編み込み作業を行う巻差しを行う工程を含み、
第1編み込み工程終了後に、突出した6組の各束ストランドの先端を更にそれぞれ2組の細束に分別して第1細束と第2細束とした12組の細束ストランドを形成する細束ストランド形成工程と、
細束ストランド形成工程終了後に、第1細束よりなる6組の細束ストランドの突出先端を切断する第1細束切断工程と、
第1細束切断工程終了後に、切断した第1細束である6組の細束ストランドの先端をワイヤロープの撚り束ストランドの中心に形成された芯部領域中心に押込む第1細束先端押込み工程と、
第1細束先端押込み工程終了後に、第2細束よりなる6組の細束ストランドをワイヤロープの撚られた各ストランドの間にワイヤロープの撚り方向と逆の方向に差し込んでワイヤロープ周面から突出させる編み込み作業のかご差しを行う第1半差し編み込み工程と、
第1半差し編み込み工程終了後に、突出した第2細束たる6組の各細束ストランドの突出先端を切断する第2細束切断工程と、
第2細束切断工程終了後に、切断した第2細束たる6組の細束ストランドの先端を、ワイヤロープの撚りストランドの中心の芯部領域の空隙中に押込む第2細束先端押込み工程とよりなる
ことを特徴とするトゲのないワイヤロープの玉掛索製造方法。 - 予め折り曲げられたワイヤロープ本体の自由端をストランド毎にばらばらに解舒してワイヤロープ先端部分に6組の束ストランドを形成する束ストランド形成工程と、その後、6組の束ストランドを2組に分けて第1組束ストランドと第2組束ストランドとし、第1組束ストランドは、ワイヤロープの撚り方向に差し込み、第2組束ストランドはワイヤロープの撚り方向と逆方向に差し込む準備差し込み工程を設け、
ワイヤロープのループ部基端とすべき位置において、撚られた各ストランドの間に6組の束ストランドをそれぞれ別々にワイヤロープの撚り方向と逆の方向に差し込んでワイヤロープ周面から突出させる編み込み作業のかご差しを行う第1編み込み工程と、
第1編み込み工程終了後に、突出した6組の各束ストランドの先端を更にそれぞれ2組の細束に分別して第1細束と第2細束とした12組の細束ストランドを形成する細束ストランド形成工程と、
細束ストランド形成工程終了後に、第1細束よりなる6組の細束ストランドの突出先端を切断する第1細束切断工程と、
第1細束切断工程終了後に、切断した第1細束である6組の細束ストランドの先端をワイヤロープの撚り束ストランドの中心に形成された芯部領域中心に押込む第1細束先端押込み工程と、
第1細束先端押込み工程終了後に、第2細束よりなる6組の細束ストランドをワイヤロープの撚られた各ストランドの間にワイヤロープの撚り方向と逆の方向に差し込んでワイヤロープ周面から突出させる編み込み作業のかご差しを行う第1半差し編み込み工程と、
第1半差し編み込み工程終了後に、突出した第2細束たる6組の各細束ストランドの突出先端を切断する第2細束切断工程と、
第2細束切断工程終了後に、切断した第2細束たる6組の細束ストランドの先端を、ワイヤロープの撚りストランドの中心の芯部領域の空隙中に押込む第2細束先端押込み工程とよりなる
ことを特徴とするトゲのないワイヤロープの玉掛索製造方法。 - 前記第1編み込み工程の前に、予め折り曲げられたワイヤロープ本体の自由端をストランド毎にばらばらに解舒してワイヤロープ先端部分に6組の束ストランドを形成する束ストランド形成工程と、その後、6組の束ストランドを2組に分けて第1組束ストランドと第2組束ストランドとし、第1組束ストランドは、ワイヤロープの撚り方向に差し込み、第2組束ストランドはワイヤロープの撚り方向と逆方向に差し込む準備差し込み工程を設けた
ことを特徴とする請求項1に記載のトゲのないワイヤロープの玉掛索製造方法。 - 第1半差し編み込み工程の後に、第2細束を第3細束と第4細束の2組に分けて、第3細束の先端を切断し、その先端をワイヤロープの撚りストランドの中心の芯部領域の空隙中に押込むと共に、第4細束の細束ストランドをワイヤロープの撚られた各ストランドの間にワイヤロープの撚り方向と逆の方向に差し込んでワイヤロープ周面から突出させる編み込み作業のかご差しを行う第2半差し編み込み工程と、
第2半差し編み込み工程の後に、第4細束を第5細束と第6細束の2組に分け、第5細束の先端を切断し、その先端をワイヤロープの撚りストランドの中心の芯部領域の空隙中に押込むと共に、第6細束をワイヤロープの撚られた各ストランドの間にワイヤロープの撚り方向と逆の方向に差し込んでワイヤロープ周面から突出させる編み込み作業のかご差しを行う第3半差し編み込み工程と、
第3半差し編み込み工程の後に、第6細束の先端を切断し、その先端をワイヤロープの撚りストランドの中心の芯部領域の空隙中に押込む最終細束先端押込み工程よりなる
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のトゲのないワイヤロープの玉掛索製造方法。 - 前記第1細束は各束ストランドを形成している内層線とし、前記第2細束から前記第6細束は各束ストランドを形成している外層線としてなる
ことを特徴とする請求項4に記載のトゲのないワイヤロープの玉掛索製造方法。 - 前記第1細束は各束ストランドを形成している外層線とし、前記第2細束から前記第6細束は各束ストランドを形成している内層線としてなる
ことを特徴とする請求項4に記載のトゲのないワイヤロープの玉掛索製造方法。 - 請求項1〜6の何れか1項に記載のトゲのないワイヤロープの玉掛索製造方法により製造したトゲのないワイヤロープの玉掛索。
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