JP4268279B2 - 溶着継手 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスや上下水の分野にて使用される配管材であるポリエチレン管などの熱可塑性樹脂管を接続するための溶着継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、ガス管あるいは上下水道管として使用されているポリエチレン管を接続する管継手として、ポリエチレン製の電気溶着継手が知られている。この溶着継手は、円筒状の継手本体の内周面にニクロム線などの電熱抵抗線をらせん状に埋設し、この抵抗線の両端に電気的に接続した端子ピンに電源を接続して通電することにより、ポリエチレン管の外周面と溶着継手の内周面とを気密性よく接続するものである(たとえば特開昭58−131025号公報を参照)。従来、ポリエチレン管同士を接続する手段として、受け口の内面側にニクロム線などの加熱抵抗線をらせん状に配置した溶着継手が用いられている。この溶着継手としては、加熱抵抗線の周りを継手と同一の樹脂材料にて絶縁被覆した被覆ワイヤーを用いたもの、あるいは裸加熱抵抗線をそのまま用いたものが知られている。たとえば被覆ワイヤーを用いた溶着継手は特開平5−50531号公報にて図示され、一方、裸電熱線を用いた溶着継手は特開平4−8994号公報にて図示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記被覆ワイヤーを用いた溶着継手の場合は、性能面での問題はとくにないが、同被覆ワイヤーが高価であるため、溶着継手のコストが高くなるという問題があった。
【0004】
一方、裸電熱線を用いた溶着継手の場合は、ポリエチレン管を溶融接続する際に、裸電熱線の周りの溶融樹脂が裸電熱線とともに継手本体の開口端側に移動するため、開口端側の裸電熱線同士が接触して短絡が生じるという問題があった。上記特開平4−8994号公報においては、継手本体の開口端側に位置する裸電熱線の一巻き目と二巻き目の間隔(ピッチ)を他の部分に比べて広くすることによって、上記短絡を防止できるようにした溶着継手が開示されている。
【0005】
しかしながら、この場合でも、多くの溶融樹脂が流れた場合は、短絡を防止することは困難であり、このため、ポリエチレン管との均一な溶着状態を得ることはできなかった。
【0006】
本発明の目的は、短絡を完全に防止することができ、その結果、熱可塑性樹脂管との均一な溶着状態を得ることができる溶着継手を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、合成樹脂で形成された円筒状の継手本体の内周部に加熱抵抗線がらせん状に配設され、この加熱抵抗線の両端と接続された端子が前記継手本体の外周面に突設されている溶着継手において、前記継手本体の開口端側に位置する加熱抵抗線の一巻き目と二巻き目との間に、継手本体の内方に開口した凹溝が設けられているものである。
【0008】
本発明においては、溶着継手を構成している継手本体の材質は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、塩化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン、塩素化ポリエチレン、ポリフェニレンサルファイドなどの熱可塑性樹脂であればよい。なお、継手本体は架橋ポリエチレンなどの架橋構造を有するものであってもよい。また、継手本体は、その形態がソケット,エルボ,チーズ,Yなどのものである。
【0009】
また、加熱抵抗線としては、ニクロム線や銅・ニッケル合金線などの電熱線を使用できる。
【0010】
本発明においては、凹溝は継手本体の開口端側に位置する加熱抵抗線の一巻き目と二巻き目との間に設けられておればよい。この凹溝の断面形状は、角形状、半円状、台形状などのいずれであってもよい。
【0011】
(作用)請求項1記載の本発明の溶着継手においては、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂管と溶着継手とを溶着接続する際、加熱抵抗線の周りの溶融樹脂が体積膨張して円筒状の継手本体の開口端側に加熱抵抗線とともに移動しようとしても、この溶融樹脂は、継手本体の開口端側に位置する加熱抵抗線の一巻き目と二巻き目との間に設けられた凹溝内に存在している空気に触れることでその表面が固化される。このため、継手本体の開口端側への溶融樹脂の流動性は抑えられる。しかも、空気は圧縮性を有しているので、継手本体の開口端側から流れ出ようとする溶融樹脂の力は吸収されることになる。
【0012】
また、空気は断熱性にすぐれているので、加熱抵抗線の二巻き目以降の発熱が一巻き目に伝わりにくくなる。
【0013】
この結果、加熱抵抗線の一巻き目と二巻き目との間の短絡が生じず、熱可塑性樹脂管との気密性にすぐれた信頼性のある接続部を確実に得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の溶着継手の第1実施例を示す要部拡大断面図である。
【0015】
図において、Sはソケットタイプの溶着継手であり、高密度ポリエチレン製の短円筒状の継手本体1と、この継手本体1の受口2,2の内周面にらせん状に埋設されたニクロム線3とからなっている。ニクロム線3の両端は通電用の端子ピン4,4と電気的に接続されている。なお、ニクロム線3は絶縁被覆されていないものである。
【0016】
継手本体1の受口開口端側に位置するニクロム線3の一巻き目と二巻き目との間には、継手本体1の内方に開口した凹溝5が、ニクロム線3と端子ピン4との接続部を始まりとして半周にわたって設けられている。この凹溝5の幅は隣接するニクロム線3間の隙間とほぼ等しくされている。
【0017】
つぎに、上記溶着継手Sの使用態様を説明する。図2(a)〜図2(c)は溶着継手Sを用いてポリエチレン管を接続する方法を示す工程説明図である。
【0018】
まず、図2(a)に示すように、溶着継手Sの両端部の受口2,2内にポリエチレン管6,6を挿入し、端子ピン4,4に接続した電源コードを通じて通電する。通電によって、ニクロム線3が発熱してその周りのポリエチレンおよび両ポリエチレン管6の外表面層が溶融状態となる。
【0019】
その際、二巻き目以降のニクロム線3の周りの溶融状態となった樹脂は体積膨張して受口2の開口端側にニクロム線3とともに移動しようとするが、ニクロム線3の一巻き目と二巻き目との間に凹溝5が存在しているので、凹溝5内に存在している空気に溶融樹脂が触れることで、図2(b)に示すように、受口2の開口端側への溶融樹脂の流動性が抑えられ、同時に、凹溝5内に存在している空気が閉じ込められることで、圧縮性を有しており、上記溶融樹脂の移動力は吸収され、ニクロム線3の一巻き目と二巻き目との接触による短絡は生じない。
【0020】
この結果、図2(c)に示すように、溶着継手Sと両ポリエチレン管4とが隙間が存在することなく溶着接続されることになり、両ポリエチレン管6との気密性にすぐれた接続部を確実に得ることができる。
【0021】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明の溶着継手においては、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂管と溶着継手とを溶着接続する際、加熱抵抗線の周りの溶融樹脂が体積膨張して円筒状の継手本体の開口端側に加熱抵抗線とともに移動しようとしても、継手本体の開口端側に位置する加熱抵抗線の一巻き目と二巻き目との間に設けられた凹溝内に存在している空気に溶融樹脂が触れることで、継手本体の開口端側への溶融樹脂の流動性は抑えられ、かつ、凹溝内に存在している空気が圧縮性を有しているので、継手本体の開口端側から流れ出ようとする溶融樹脂の移動力は吸収される。また、空気はすぐれた断熱性を有しているので、加熱抵抗線の二巻き目以降の発熱が一巻き目に伝わりにくい。この結果、加熱抵抗線の一巻き目と二巻き目との間の短絡が生じず、熱可塑性樹脂管との気密性にすぐれた信頼性のある接続部を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶着継手の第1実施例を示す要部拡大断面図である。
【図2】図1の溶着継手の使用態様を示す工程説明図である。
【符号の説明】
S 溶着継手
1 継手本体
2 受口
3 ニクロム線
4 端子ピン
5 凹溝
6 ポリエチレン管
Claims (1)
- 合成樹脂で形成された円筒状の継手本体の内周部に加熱抵抗線がらせん状に配設され、この加熱抵抗線の両端と接続された端子が前記継手本体の外周面に突設されている溶着継手において、
前記継手本体の開口端側に位置する加熱抵抗線の一巻き目と二巻き目との間に、継手本体の内方に開口した凹溝が設けられていることを特徴とする溶着継手。
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JP23562999A JP4268279B2 (ja) | 1999-08-23 | 1999-08-23 | 溶着継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP23562999A JP4268279B2 (ja) | 1999-08-23 | 1999-08-23 | 溶着継手 |
Publications (2)
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JP2001059597A JP2001059597A (ja) | 2001-03-06 |
JP4268279B2 true JP4268279B2 (ja) | 2009-05-27 |
Family
ID=16988856
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23562999A Expired - Lifetime JP4268279B2 (ja) | 1999-08-23 | 1999-08-23 | 溶着継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4268279B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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JP5677098B2 (ja) * | 2011-01-07 | 2015-02-25 | 積水化学工業株式会社 | 管状の片受け電気融着継手 |
JP5856672B2 (ja) * | 2014-12-26 | 2016-02-10 | 積水化学工業株式会社 | 管状の片受け電気融着継手及びその製造方法 |
-
1999
- 1999-08-23 JP JP23562999A patent/JP4268279B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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