JP4268085B2 - 酸窒化シリコン膜の形成方法及び形成装置 - Google Patents

酸窒化シリコン膜の形成方法及び形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば光通信で利用される光増幅器など形成するために用いる酸窒化シリコン膜の形成方法及び形成装置に関するものである。
近年、光通信ネットワークでは、波長分割多重(WDM)方式により大容量伝送が可能となっている。WDM方式では、光を光のまま増幅する光増幅器が重要な役割を担っている。例えば、従来の光通信ネットワークを用いたデジタル再生中継方式では、伝送された光信号を電気信号に変換し、変換した電気信号パルス列を整形した後、成形した電気信号を光信号に変換し、変換した光信号を中継していた。
電気信号に変換して中継する場合、変換前の光の各波長毎に中継器が必要となる。また、中継におけるビットレートを大きくする変更を行う場合、既に敷設されている中継器を全て交換することになる。このように、電気信号に変換して中継する方式では、設備が大がかりになり、変更がしにくいという問題がある。
上述した方式に対し、光増幅器を用いて中継する場合、光を電気に変換することなく異なる波長の光を一括して増幅でき、かつ、ビットレートなどの信号方式に無関係に増幅できるため、中継器が非常に簡単な構成となる。
現在、Cバンド(1530〜1565nm)の光増幅器として最も利用されているのが、エルビウム添加光ファイバー増幅器(EDFA)である(非特許文献1参照)。
エルビウム添加光ファイバー(EDF)は、石英系光ファイバーのコア中心部にエルビウム(Er)を添加したファイバーであり、数10〜数100mの長さで40dB以上の高利得が得られている。また、半導体レーザーによりEDF中のエルビウム原子を励起し、信号光を入射すると誘導放出により増幅できるため、単純な構造で光増幅器が構成できる。
しかしながら、EDFAを構成するEDFは、長さは、数10〜数100mにもなり、光増幅器の小型化を阻害している。これは、非屈折率差が0.3%程度の石英系光ファイバーを用いているためである。
これに対し、SiONをコアに用いて酸化シリコンをクラッドに用い、大きな非屈折率差を持った導波路を構成することで、導波路長を短縮することができ、小型の光増幅器が実現できる。大きな非屈折率差の導波路により、光をより小さな領域に閉じ込めてより高いパワー密度の光で励起することが可能になるため、導波路長が短縮できる。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
須藤昭一編著、「エルビウム添加光ファイバ増幅器」、オプトロニクス社、1999年11月21日。
しかしながら、従来では、希土類元素が添加されたSiONを形成する実用的な技術がなかった。SiONの膜は、例えば、スパッタ法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法により形成されているが、希土類元素が添加された状態で形成する技術はない。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、希土類元素が添加されたSiON膜が形成できるようにすることを目的とする。
本発明に係る酸窒化シリコン膜の形成方法は、希土類金属から構成されたターゲットが内部に固定された成膜室の内部に膜形成対象の基板を載置し、成膜室とこれにプラズマ引出口を介して連通するプラズマ生成室の内部を真空排気し、プラズマ生成室において電子サイクロトロン共鳴法により生成したアルゴンガスと酸素ガスと窒素ガスとによるプラズマを発散磁場によりプラズマ引出口より引き出し、シリコンソースガスを供給している基板の表面に引き出したプラズマを照射して基板の上に酸窒化シリコンを堆積すると共に、ターゲットに電力を印加してプラズマ中のイオンをターゲットに衝突させてスパッタ現象を起こすことで、ターゲットを構成する希土類元素を飛び出させて基板に到達させ、基板の上に希土類元素が添加された酸窒化シリコン膜が形成された状態とするようにしたものである。
また、本発明に係る他の酸窒化シリコン膜の形成方法は、成膜室の内部に膜形成対象の基板を載置し、成膜室とこれにプラズマ引出口を介して連通するプラズマ生成室の内部を真空排気し、プラズマ生成室において電子サイクロトロン共鳴法により生成した酸素ガスと窒素ガスとによるプラズマを発散磁場によりプラズマ引出口より引き出し、シリコンソースガスと希土類金属ソースガスとを供給している基板の表面に引き出したプラズマを照射し、基板の上に酸窒化シリコンを堆積すると共に希土類金属ソースガスを分解して希土類元素を生成させ、基板の上に希土類元素が添加された酸窒化シリコン膜が形成された状態とするようにしたものである。
上述した酸窒化シリコン膜の形成方法において、基板に紫外線を照射した状態で酸窒化シリコンを堆積するようにしてもよい。
本発明に係る酸窒化シリコン膜の形成装置は、希土類金属から構成されたターゲットが内部に固定された成膜室と、成膜室の内部に膜形成対象の基板を載置するための基板台と、成膜室にプラズマ引出口を介して連通するプラズマ生成室と、成膜室及びプラズマ生成室の内部を真空排気する排気手段と、プラズマ生成室の内部にアルゴンガスと酸素ガスと窒素ガスとを供給するプラズマガス供給手段と、プラズマ生成室の内部に電子サイクロトロン共鳴法によりアルゴンガスと酸素ガスと窒素ガスからなるプラズマを生成するプラズマ生成手段と、プラズマをプラズマ引出口より成膜室に引き出す磁場発生手段と、基板台に固定された基板の表面にシリコンソースガスを供給するソースガス供給手段と、成膜室に引き出されたプラズマ中のイオンをターゲットに衝突させるための電力をターゲットに供給する電力供給手段とを少なくとも備えるものである。
また、本発明に係る他の酸窒化シリコン膜の形成装置は、成膜室及び成膜室の内部に膜形成対象の基板を載置するための基板台と、成膜室にプラズマ引出口を介して連通するプラズマ生成室と、成膜室及びプラズマ生成室の内部を真空排気する排気手段と、プラズマ生成室の内部に酸素ガスと窒素ガスとを供給するプラズマガス供給手段と、プラズマ生成室の内部に電子サイクロトロン共鳴法により酸素ガスと窒素ガスからなるプラズマを生成するプラズマ生成手段と、プラズマをプラズマ引出口より成膜室に引き出す磁場発生手段と、基板台に固定された基板の表面にシリコンソースガスを供給する第1ソースガス供給手段と、基板台に固定された基板の表面に希土類元素ソースガスを供給する第2ソースガス供給手段とを少なくとも備えるものである。
上述した酸窒化シリコン膜の形成装置において、基板台に固定された基板に紫外線を照射する紫外線照射手段を備えるようにしてもよい。
以上説明したように、本発明によれば、ECRプラズマを用いたCVD法による酸窒化シリコンの堆積時に、同時に希土類元素を供給するようにしたので、希土類元素が添加されたSiON膜が形成できるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態におけるSiON膜の形成装置の構成例を示す構成図(a),一部の平面部(b)である。図1に示す装置は、ECRイオン源(プラズマ生成室)101と、イオン引出口(プラズマ引出口)101aを介してECRイオン源101に連通する成膜室102とを備えたECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマアシストCVD装置である。成膜室102は、排気口113が図示しない真空排気装置に連通し、真空排気装置によりECRイオン源101と共に内部が真空排気される。
成膜室102には、SiON膜が形成される対象となる基板105が固定される基板台104が設けられている。基板105は、例えば酸化シリコン膜が形成されているシリコン基板である。基板台104は、図示していないが、加熱機構を備えている。また、基板台104とイオン引出口101aとの間には、ソースガス導入部107が配置されている。ソースガス導入部107は、図1(b)に示すように、成膜室102の外部に貫通する導入管171と、基板台104の上に配置されるリング状の配管部172と、配管部172に設けられた複数のノズル173とを備えている。導入管171は、図示しないソースガス供給手段に連通している。
また、成膜室102の内部のイオン引出口101a近傍に、イオン引出口101aを取り巻くリング状の希土類金属ターゲット111が配置されている。希土類金属ターゲット111は、図示していないが、絶縁体からなり内側の面が成膜室102の内部に露出した容器に収容されている。希土類金属ターゲット111は、例えば、エルビウム,ツリウム,ホルミウム,イッテルビウム,ネオジウム,プラセオジウム,ジスプロシウムのいずれかから構成されたものである。
ECRイオン源101は、石英窓110を介して導波管109に連通し、導波管109は、マイクロ波発振器108に連通している。また、ECRイオン源101の周囲には、磁気コイル(磁場発生手段)103が備えられている。磁気コイル103によりECRイオン源101の内部に形成される磁場の磁界強度は、ECR条件を満たす875Gである。マイクロ波発振器108,導波管109,石英窓110により、ECRイオン源101にマイクロ波を供給するマイクロ波供給手段が構成されている。
以下、本実施の形態における酸窒化シリコン膜の形成方法例について説明する。
まず、成膜室102及びECRイオン源101の内部を所定の圧力(真空度)にまで排気(真空排気)した後、プラズマガス導入部106より酸素ガス,窒素ガス,及びアルゴンガスを導入する。この状態で、磁気コイル103よりECRイオン源101内に875Gの磁場を発生させ、また、マイクロ波発生器108より2.45GHzのマイクロ波を導入し、電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマが発生した状態とする。
ついで、ソースガス導入部107(ノズル173)より、シリコンソースガスとしてシランガスを導入し、成膜室102の内部が例えば0.1Pa程度の圧力にされた状態とする。
ECRイオン源101内で生成したECRプラズマは、磁気コイル103からの発散磁場により基板台104の方向に流れるプラズマ流を形成する。形成されたプラズマ流は、イオン引出口101aより引き出され、希土類金属ターゲット111及び配管部172のリング中央部を通過し、基板台104に到達する。
以上のことによりプラズマが生成されている状態において、基板105の表面には、前述したようにソースガス導入部107(ノズル173)より導入されたシランガスが供給されている。従って、図2(a)に示すように、基板105の表面では、供給されているシランガスとプラズマ201中の酸素,窒素プラズマとが反応し、基板105の上に反応物202が堆積されるようになる。
加えて、希土類金属ターゲット111に高周波電源112より高周波電圧(13.56MHz)を印加することで、プラズマ流中のプラズマ(アルゴンイオン)を希土類金属ターゲット111の表面に引き寄せてスパッタリングを行う。スパッタリングにより希土類金属ターゲット111の表面より希土類金属の粒子が飛び出し、図2(b)に示すように、イオン引出口101aより引き出されたプラズマ201と共に基板105の上に希土類元素203が到達する。また、プラズマ流中の酸素イオンにより希土類金属ターゲット111の表面が一部酸化されるため、希土類金属の酸化物も基板105の上に到達する。
前述したように、基板105の表面では、シランガスと酸素,窒素プラズマとが反応した反応物202が堆積しており、到達した希土類金属及びこの酸化物が、形成されている反応物202の中に取り込まれる。これらの結果、図2(c)に示すように、基板105の表面に、希土類元素が添加されたSiON膜204が形成された状態が得られる。
希土類金属ターゲット111がエルビウムから構成されたものであれば、エルビウムが添加されたSiON膜が形成される。
また、希土類金属ターゲット111がツリウムから構成されたものであれば、ツリウムが添加されたSiON膜が形成される。また、希土類金属ターゲット111がホルミウムから構成されたものであれば、ホルミウムが添加されたSiON膜が形成される。また、希土類金属ターゲット111がイッテルビウムから構成されたものであれば、イッテルビウムが添加されたSiON膜が形成される。
また、希土類金属ターゲット111がネオジウムから構成されたものであれば、ネオジウムが添加されたSiON膜が形成される。また、希土類金属ターゲット111がプラセオジウムから構成されたものであれば、プラセオジウムが添加されたSiON膜が形成される。また、希土類金属ターゲット111がジスプロシウムから構成されたものであれば、ジスプロシウムが添加されたSiON膜が形成される。
ここで、SiON膜の堆積速度はシランガスの供給流量により調整できる。得られたSiON膜の屈折率は、シランガスの供給流量に対する酸素ガスと窒素ガスの供給流量比を調整することにより制御できる。また、希土類元素の添加濃度は、アルゴンガスの供給流量及び希土類金属ターゲット111に対して印加する高周波電圧により制御できる。
なお、ECRイオン源101から引き出されただけの酸素イオン及び窒素イオンによるスパッタ効果は小さいため、希土類金属ターゲット111に高周波電力が印加されていない場合には、ほとんどスパッタ現象は生じない。また、上述したSiON膜の形成は、基板台104が備える加熱機構により基板105を加熱した状態で行うようにしてもよい。
次に、本発明の実施の形態における他のSiON膜の形成について説明する。
図3は、有機金属化合物ガスの分解により希土類元素をSiON膜中に添加するようにした本実施の形態におけるSiON膜の形成装置の構成図である。図3に示す装置は、ECRイオン源301と、イオン引出口301aを介してECRイオン源301に連通する成膜室302とを備えている。成膜室302は、排気口313が図示しない真空排気装置に連通し、真空排気装置によりECRイオン源301と共に内部が真空排気される。
成膜室302には、SiON膜の形成対象の基板305が固定される基板台304が設けられている。基板305は、例えば酸化シリコン膜が形成されているシリコン基板である。基板台304は、図示していないが、加熱機構を備えている。また、基板台304とイオン引出口301aとの間に、2つのソースガス導入部307,311が配置されている。ソースガス導入部307,311は、図1に示したソースガス導入部107と同様であり、複数のノズルを備えたリング状の配管部を備えている。ソースガス導入部307により、シリコンソースガスとしてシランガスが導入され、ソースガス導入部311により希土類元素ソースガスが導入される。
ECRイオン源301は、石英窓310を介して導波管309に連通し、導波管309は、マイクロ波発振器308に連通している。また、ECRイオン源301の周囲には、磁気コイル(磁場発生手段)303が備えられている。磁気コイル303によりECRイオン源301の内部に形成される磁場の磁界強度は、ECR条件を満たす875Gである。マイクロ波発振器308,導波管309,石英窓130により、ECRイオン源301にマイクロ波を供給するマイクロ波供給手段が構成されている。
以下、図3に示す装置を用いたSiON膜の形成方法について説明する。
まず、成膜室302及びECRイオン源301の内部を所定の圧力(真空度)にまで排気(真空排気)した後、プラズマガス導入部306より酸素ガス,窒素ガスを導入する。
以上のように各プラズマガスが供給された状態で、磁気コイル303よりECRイオン源301内に875Gの磁場を発生させ、また、マイクロ波発生器308より2.45GHzのマイクロ波を導入し、電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマが発生した状態とする。
ついで、ソースガス導入部307よりシランガスを導入し、ソースガス導入部311より希土類元素ソースガスを導入し、成膜室302の内部が例えば0.1Pa程度の圧力にされた状態とする。導入された各ソースガスは、基板305の表面に供給されることになる。希土類元素ソースガスとしては、希土類金属のトリスシクロペンタジエニル(tris-cyclopentadienyle)錯体、及び希土類金属のトリステトラメチルヘプタンジオネート(tris-tetramethylheptanedionate)錯体などの、希土類元素の有機金属化合物を用いることができる(非特許文献:足立吟也編著、「希土類の科学 16章」、発行所 株式会社 化学同人、1999年3月刊)。
例えば、エルビウムが添加されたSiON膜の形成では、トリスシクロペンタジエニルエルビウム(Er(C553)を用いることができる。トリスシクロペンタジエニルエルビウムを220℃に加熱して蒸発させ、蒸発させて得られたトリスシクロペンタジエニルエルビウムガスをソースガス導入部311より導入する。なお、より低い温度でガスが得られる材料が、望ましい。
ECRイオン源301内で生成したECRプラズマは、磁気コイル303からの発散磁場により基板台304の方向に流れるプラズマ流を形成する。形成されたプラズマ流は、イオン引出口301aより引き出され、ソースガス導入部307,311のリング中央部を通過し、基板台304に到達する。
以上のことによりプラズマが生成されている状態において、基板305の表面には、前述したようにシランガスとトリスシクロペンタジエニルエルビウムガスとが供給されている。従って、基板305の表面では、まず、供給されているシランガスとプラズマ中の酸素,窒素プラズマとが反応し、基板305の上に反応物(SiON)が堆積される。また、トリスシクロペンタジエニルエルビウムの分解により生成したエルビウムが、基板305の上に堆積した反応物中に添加された状態となる。これらの結果、基板305の上には、エルビウムが添加されたSiON膜が形成された状態となる。
また、ツリウムの金属錯体からなるソースガスをソースガス導入部311より導入することで、ツリウムが添加されたSiON膜が形成できる。また、ホルミウムの金属錯体からなるソースガスをソースガス導入部311より導入することで、ホルミウムが添加されたSiON膜が形成できる。また、イッテルビウムの金属錯体からなるソースガスをソースガス導入部311より導入することで、イッテルビウムが添加されたSiON膜が形成できる。
また、ネオジウムの金属錯体からなるソースガスをソースガス導入部311より導入することで、ネオジウムが添加されたSiON膜が形成できる。また、プラセオジウムの金属錯体からなるソースガスをソースガス導入部311より導入することで、プラセオジウムが添加されたSiON膜が形成できる。また、ジスプロシウムの金属錯体からなるソースガスをソースガス導入部311より導入することで、ジスプロシウムが添加されたSiON膜が形成できる。
ここで、SiON膜の堆積速度はシランガスの供給流量により調整できる。得られたSiON膜の屈折率は、シランガスの供給流量に対する酸素ガスと窒素ガスの供給流量比を調整することにより制御できる。また、希土類元素の添加濃度は、希土類元素ソースガスの供給流量により制御できる。
なお、上述したSiON膜の形成は、基板台304が備える加熱機構により基板305を加熱した状態で行うようにしてもよい。
ところで、上述したECRプラズマアシストCVD法によりSiON膜を堆積すると、膜中にN−H結合が含まれる場合がある。N−H結合の伸縮振動の第一倍音が波長1500nm付近にあるため、コアを構成している材料中にN−H結合が存在すると、光通信に用いられる1.55μm帯の光を吸収し、減衰させることになる。従って、前述した方法により形成したSiON膜にN−H結合が含まれる場合、光導波路の材料として用いるためには、N−H結合の含有量を低下させた方がよい。
N−H結合の含有量は、堆積しているSiON膜を加熱して水素原子を脱離させることで、低減させることができる。例えば、図4に示すように、紫外線を照射する紫外線照射部401からなる加熱機構により、基板105の上に形成されているSiON膜を効率的に加熱することが可能である。
図4に示す酸窒化シリコン膜の形成装置は、成膜室102に紫外線照射部401が設けられたものであり、紫外線照射部401より照射される紫外線402は、基板台104の上に固定される基板105の表面を照射する。紫外線照射部401は、例えばキセノンランプ,重水素ランプ,及びエキシマランプなどから構成されている。紫外線照射部401からの紫外線402が照射されることで、基板105の表面に堆積しているSiON膜を効率的に加熱することができる。
例えば、基板105の表面に紫外線402を照射した状態で、前述したようにSiONを堆積すれば、H含有量の少ない希土類元素添加SiON膜が形成できる。なお、図4において、同一の符号で示す他の部分は、図1と同様である。
なお、紫外線の照射による基板上の酸窒化シリコン膜の加熱は、図3を用いて説明した実施の形態に適用しても、同様の効果が得られる。図4に示す紫外線照射部401を、図3に示すSiON膜の形成装置に組み合わせればよい。
本発明の実施の形態におけるSiON膜の形成装置の構成例を示す構成図(a),一部の平面部(b)である。 本発明の実施の形態におけるSiON膜の形成方法を説明するための工程図である。 有機金属化合物ガスの分解により希土類元素をSiON膜中に添加するようにした本発明の実施の形態におけるSiON膜の形成装置の構成図である。 本発明の実施の形態における他のSiON膜の形成装置の構成例を示す構成図である。
符号の説明
101…ECRイオン源(プラズマ生成室)、101a…イオン引出口(プラズマ引出口)、102…成膜室、103…磁気コイル(磁場発生手段)、104…基板台、105…基板、106…プラズマガス導入部、107…ソースガス導入部、108…マイクロ波発振器、109…導波管、110…石英窓、111…希土類金属ターゲット、112…高周波電源、113…排気口。

Claims (6)

  1. 希土類金属から構成されたターゲットが内部に固定された成膜室の内部に膜形成対象の基板を載置する第1工程と、
    前記成膜室とこれにプラズマ引出口を介して連通するプラズマ生成室の内部を真空排気する第2工程と、
    前記プラズマ生成室において電子サイクロトロン共鳴法により生成したアルゴンガスと酸素ガスと窒素ガスとによるプラズマを発散磁場により前記プラズマ引出口より引き出し、シリコンソースガスを供給している基板の表面に引き出した前記プラズマを照射して前記基板の上に酸窒化シリコンを堆積すると共に、
    前記ターゲットに電力を印加して前記プラズマ中のイオンを前記ターゲットに衝突させてスパッタ現象を起こすことで、前記ターゲットを構成する希土類元素を飛び出させて前記基板に到達させ、
    前記基板の上に前記希土類元素が添加された酸窒化シリコン膜が形成された状態とする第3工程と
    を備えることを特徴とする酸窒化シリコン膜の形成方法。
  2. 成膜室の内部に膜形成対象の基板を載置する第1工程と、
    前記成膜室とこれにプラズマ引出口を介して連通するプラズマ生成室の内部を真空排気する第2工程と、
    前記プラズマ生成室において電子サイクロトロン共鳴法により生成した酸素ガスと窒素ガスとによるプラズマを発散磁場により前記プラズマ引出口より引き出し、シリコンソースガスと希土類金属ソースガスとを供給している基板の表面に引き出した前記プラズマを照射し、
    前記基板の上に酸窒化シリコンを堆積すると共に前記希土類金属ソースガスを分解して希土類元素を生成させ、
    前記基板の上に前記希土類元素が添加された酸窒化シリコン膜が形成された状態とする第3工程と
    を備えることを特徴とする酸窒化シリコン膜の形成方法。
  3. 請求項1又は2記載の酸窒化シリコン膜の形成方法において、
    前記基板に紫外線を照射した状態で前記酸窒化シリコンを堆積する
    ことを特徴とする酸窒化シリコン膜の形成方法。
  4. 希土類金属から構成されたターゲットが内部に固定された成膜室と、
    前記成膜室の内部に膜形成対象の基板を載置するための基板台と、
    前記成膜室にプラズマ引出口を介して連通するプラズマ生成室と、
    前記成膜室及び前記プラズマ生成室の内部を真空排気する排気手段と、
    前記プラズマ生成室の内部にアルゴンガスと酸素ガスと窒素ガスとを供給するプラズマガス供給手段と、
    前記プラズマ生成室の内部に電子サイクロトロン共鳴法によりアルゴンガスと酸素ガスと窒素ガスからなるプラズマを生成するプラズマ生成手段と、
    前記プラズマを前記プラズマ引出口より前記成膜室に引き出す磁場発生手段と、
    前記基板台に固定された前記基板の表面にシリコンソースガスを供給するソースガス供給手段と、
    前記成膜室に引き出された前記プラズマ中のイオンを前記ターゲットに衝突させるための電力を前記ターゲットに供給する電力供給手段と
    を少なくとも備えることを特徴とする酸窒化シリコン膜の形成装置。
  5. 成膜室及びこの成膜室の内部に膜形成対象の基板を載置するための基板台と、
    前記成膜室にプラズマ引出口を介して連通するプラズマ生成室と、
    前記成膜室及び前記プラズマ生成室の内部を真空排気する排気手段と、
    前記プラズマ生成室の内部に酸素ガスと窒素ガスとを供給するプラズマガス供給手段と、
    前記プラズマ生成室の内部に電子サイクロトロン共鳴法により酸素ガスと窒素ガスからなるプラズマを生成するプラズマ生成手段と、
    前記プラズマを前記プラズマ引出口より前記成膜室に引き出す磁場発生手段と、
    前記基板台に固定された前記基板の表面にシリコンソースガスを供給する第1ソースガス供給手段と、
    前記基板台に固定された前記基板の表面に希土類元素ソースガスを供給する第2ソースガス供給手段と
    を少なくとも備えることを特徴とする酸窒化シリコン膜の形成装置。
  6. 請求項4又は5記載の酸窒化シリコン膜の形成装置において、
    前記基板台に固定された前記基板に紫外線を照射する紫外線照射手段を備えることを特徴とする酸窒化シリコン膜の形成装置。
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