JP4616237B2 - シリコン化合物薄膜の形成方法 - Google Patents

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本発明は、例えば光通信で利用される導波路型光増幅器などを形成するために用いる光導波路膜としての、酸窒化シリコンや酸化シリコンなどのシリコン化合物薄膜の形成方法に関するものである。
近年の波長分割多重(WDM)方式により大容量伝送する光通信ネットワークでは、電気回路を通さずかつ異なる波長の光を一括して増幅できる光増幅器が、重要なデバイスとなっている。この光増幅器として、現在は主にエルビウム(Er)などの希土類元素を光ファイバーに添加した光ファイバー増幅器が利用されている。例えば、Cバンド(波長1530〜1565nm)をカバーする光ファイバー増幅器は、コア中心部にErを添加した石英系光ファイバーに、励起光となる半導体レーザー光を導入してEr原子を励起して反転分布を形成させ、入射する信号光を誘導放出に増幅するというものである。この光ファイバー増幅器によれば、数10〜数100mの長さで40dB以上の高利得が得られている。
しかしながら、光ファイバー増幅器は、長さが数10〜数100mにもなり、光増幅器の小型化を阻害している。これは、比屈折率差が0.3%程度と小さい石英系光ファイバーを用いているためである。
これに対し、高い屈折率を持つシリコン酸化物(SiOx)もしくは酸窒化シリコン(SiON)をコアに、二酸化シリコン(SiO2)をクラッドとした比屈折率差の大きい光導波路を用いると光増幅器の大幅な小型化が実現できる。このような大きな比屈折率差の導波路を用いれば、より小さな領域に閉じ込められた高いパワー密度の光で希土類元素を効率よく励起でき、短い距離でも高い利得を得ることができるため小型化が可能になる。
ただし、上述した導波路型の光増幅器を実現するためには、適量の希土類元素が添加され、かつ屈折率が制御されたSiOx膜やSiON膜を安定に成膜する技術が必要となる。
発明者らは、先に希土類元素が添加された高い屈折率を持つSiON膜を形成する方法として電子サイクロトロン共鳴(ECR)スパッタを応用した方法を提案した(特開2005−307222号公報)。この技術について、図9を用いて説明する。図9は、特許文献1に示されている成膜装置の構成を示す構成図である。
特許文献1に示されている従来の技術では、次のようにして基板の上に薄膜を形成している。まず、希土類金属から構成されたターゲット911が固定された成膜室902の内部において、膜形成対象の基板905を基板台904に固定する。成膜室902の内部は、排気口913に連通する図示しない排気ポンプにより真空排気されている。次に、マイクロ波発振器908からのマイクロ波と磁気コイル903からの磁気により、プラズマ生成室901において電子サイクロトロン共鳴法によりアルゴンガスと酸素ガスと窒素ガスとによるプラズマを生成し、このプラズマを磁気コイル903による発散磁場によりプラズマ引出口901aより引き出す。
次に、引き出したプラズマを、ソースガス導入部907からシリコンソースガスを供給している基板905の表面に照射することで、基板905の上にSiOx膜またはSiON膜を堆積する。同時に、生成しているプラズマの下流に位置するターゲット911に、高周波電源912からの電力を印加し、生成しているプラズマ中のイオンをターゲット911に衝突させてスパッタ現象を起こさせ、ターゲット911を構成する希土類元素を基板方向に飛び出させて基板905に到達させ、基板905の上に希土類元素が添加されたSiOx膜またはSiON膜を形成する。
特開2005−307222号公報
しかしながら、上述した従来の技術では、次に示す問題があった。プラズマ生成室901で発生させたプラズマをSiOx膜の形成と希土類元素のスパッタとの両方に利用しているため、SiOx膜の組成により変化する膜の屈折率と、膜中に添加する希土類元素の量とを独立に制御できないという問題があった。膜の屈折率を変化させようとしてガス条件を変更すると、プラズマの状態が変わるためにスパッタが影響を受け、膜中に添加される希土類元素の量が変化してしまう。また、希土類元素の量を変更するためにターゲットに印加する電力を変えるとプラズマの状態が変化し、SiOx膜の組成などが変化して膜の屈折率が変化してしまう。このように、従来の技術では、光導波路にとって重要な膜の屈折率と、光増幅にとって重要な希土類元素の量との両方を所望の値にすることが、非常に困難であった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、SiOx膜、SiON膜などのシリコン化合物薄膜の形成において、所望の屈折率と所望の希土類添加状態とが実現できるようにすることを目的とする。
本発明に係るシリコン化合物薄膜の形成方法は、成膜室の内部に膜形成対象の基板を載置する第1工程と、成膜室とこれにプラズマ引出口を介して連通するプラズマ生成室との内部を真空排気する第2工程と、プラズマ生成室において生成した第1プラズマをプラズマ引出口より引き出し、シリコンソースガスを供給している基板の表面に引き出したプラズマを照射して基板の上にシリコン化合物を堆積すると共に、プラズマ生成室とは異なる位置で成膜室に連通するスパッタ室の内部に固定された希土類金属を含むターゲットに電力を印加して第2プラズマを生成し、この第2プラズマ中のイオンをターゲットに衝突させてスパッタ現象を起こすことで、ターゲットを構成する希土類元素を飛び出させて基板に到達させ、基板の上に希土類元素が添加されたシリコン化合物よりなるシリコン化合物薄膜が形成された状態とする第3工程とを備えるようにしたものである。この方法では、シリコン化合物の堆積には関与しない第2プラズマによりターゲットがスパッタされ、このスパッタにより希土類元素の添加量が制御される。
上記シリコン化合物薄膜の形成方法において、第1プラズマは、電子サイクロトロン共鳴法により生成し、発散磁界によりプラズマ引出口より引き出して基板の表面に照射するものであればよい。
上記シリコン化合物薄膜の形成方法において、ターゲットに印加する電力を制御することで、シリコン化合物薄膜の膜厚方向の希土類元素の濃度を制御すればよい。また、スパッタ室と成膜室とを連通する連通孔の成膜室側に配置されたシャッターの開閉により、ターゲットより飛び出した希土類元素の基板への到達数を制御し、シリコン化合物薄膜の膜厚方向の希土類元素の濃度を制御してもよい。
以上説明したように、本発明では、プラズマ生成室とは異なる位置で成膜室に連通するスパッタ室の内部に固定された希土類金属を含むターゲットに電力を印加して第2プラズマを生成し、この第2プラズマ中のイオンをターゲットに衝突させてスパッタ現象を起こすことで、ターゲットを構成する希土類元素を飛び出させて基板に到達させるようにした。この結果、この発明によれば、シリコン化合物の堆積には関与しない第2プラズマによりターゲットがスパッタされ、このスパッタにより希土類元素の添加量が制御されるので、SiOx膜、SiON膜などのシリコン化合物薄膜の形成において、所望の屈折率と所望の希土類添加状態とが実現できるようになるという優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるシリコン化合物薄膜の形成方法を実施するための薄膜形成装置の構成例を示す構成図である。図1(a)は、装置の断面を概略的に示す断面図であり、図1(b)は、一部装置の構成を示す平面図である。本装置は、ECRイオン源であるプラズマ生成室101と、プラズマ引出口115を介してプラズマ生成室101に連通する成膜室102とを備える。成膜室102は、排気口113が図示しない真空排気装置に連通し、真空排気装置によりプラズマ生成室101と共に内部が真空排気され、例えば、10-5Pa程度の圧力(真空度)にすることを可能とされている。
成膜室102には、SiOxあるいはSiONなどの膜が形成される対象となる基板105が固定される基板台104が設けられている。基板105は、例えば酸化シリコン膜が形成されているシリコン基板である。基板台104は、図示していないが、加熱機構を備えている。また、基板台104は、図示しない回転機構により所望の角度に傾斜し、かつ回転可能とされている。基板台104を傾斜して回転させることで、基板105に形成する薄膜の膜厚と屈折率及び希土類元素の添加量の基板の面内均一性を改善することが可能となる。
また、基板台104とプラズマ引出口115との間には、シリコンソースを導入するためのソースガス導入部107が配置されている。ソースガス導入部107は、図1(b)の平面図に示すように、成膜室102の外部に貫通する導入管171と、基板台104の上に配置されるリング状の配管部172と、配管部172に設けられた複数のノズル173とを備えている。導入管171は、図示しないソースガス供給手段に連通している。また、ソースガス導入部107と基板台104(基板105)との間に配置された、シャッター116を備える。
また、プラズマ生成室101と成膜室102との連通方向に対する成膜室102の側部に、スパッタ室103を備える。スパッタ室103も、成膜室102に連通し、連通孔の成膜室102の側に、シャッター117が設けられている。スパッタ室103の内部には、希土類元素から構成された希土類元素ターゲット121を備えている。また、希土類元素ターゲット121よりスパッタされたスパッタ粒子が、基板105に到達するように、スパッタ室103は、基板105の表面が見込める位置に配置されている。
希土類元素ターゲット121は、例えば、エルビウム(Er),ツリウム(Tm),ホルミウム(Ho),イッテルビウム(Yb),ネオジウム(Nd),プラセオジウム(Pr),ジスプロシウム(Dy)のいずれか、もしくはこれら希土類元素の酸化物から構成されたものである。また、希土類ターゲット121は、Er及びYbを含むなど、複数の希土類元素を含んで構成されていても良い。また、希土類元素ターゲット121は、高周波電源122に接続し、高周波電源122より高周波電圧(13.56MHz)が印加可能とされている。また、スパッタ室103は、アルゴンガスなどの不活性ガス(スパッタガス)を導入するためのガス導入部133を備えている。
プラズマ生成室101は、石英窓110を介して導波管109に連通し、導波管109は、マイクロ波発振器108に連通している。また、プラズマ生成室101の周囲には、磁気コイル(磁場発生手段)114が備えられている。磁気コイル114によりプラズマ生成室101の内部に形成される磁場の磁界強度は、ECR条件を満たす875Gである。また、磁気コイル114は、プラズマ生成室101から基板台104に向かって磁場が徐々に弱くなる発散磁場を形成する。
本装置では、まず、排気口113を通じ図示しない真空排気装置により内部を所定の圧力に減圧した後、ガス導入部106からガスを導入し、プラズマ生成室101で第1プラズマを発生させる。また、ガス導入部133からArなどのスパッタガスを導入しスパッタ室103内で第2プラズマを発生させる。このように2つのプラズマを生成した状態で、第1プラズマとソースガス導入部107から供給されるシリコンソースガスとにより、成膜室102内の設置されている基板105の表面に、よく知られたPECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法により薄膜を形成させる。同時に、スパッタ室103において、第2プラズマにより希土類元素ターゲット121をスパッタし、このことにより発生した元素(スパッタ粒子)を基板105に形成されている薄膜に添加させる。また、シャッター116の開閉により、第1プラズマの基板105への到達を制御し、シャッター117の開閉により、第2プラズマにスパッタされて生成したスパッタ粒子の基板105への到達を制御する。なお、本装置では、上述した第1プラズマの生成手段として、電子サイクロトロン共鳴(ECR)を利用しているが、これに限らず、容量結合,誘導結合などの公知のプラズマ生成手段を用いるようにしても良い。
次に、シリコン化合物薄膜として、希土類元素Erが添加されたSiOx膜(0<x<2)の形成を例にこの装置を用いた本実施の形態におけるシリコン化合物薄膜の形成方法について説明する。まず、基板105として表面に10μm程度の2酸化シリコン膜が形成されているシリコン基板を基板台104に固定し、また、シャッター1l6とシャッター117を閉じた状態とする。これは、プラズマ生成室101で生成されたプラズマ及びスパッタ室103で生成されたスパッタ粒子が、基板105の方向に飛行するのが遮られた状態である。
次に、上述した状態で、成膜室102及びプラズマ生成室101の内部を、所定の圧力(真空度)にまで排気(真空排気)する。また、図示しない回転機構により、基板台104を、プラズマ生成室101と成膜室102との連通方向に対して15〜45°程度傾けた状態で回転させる。なお、プラズマ生成室101と成膜室102との連通方向が、プラズマ生成室101で生成されたECRプラズマの流れていく方向である。
この後、ガス導入部106より酸素ガスをプラズマ生成室101に導入し、ガス導入部133よりアルゴンガスをスパッタ室103に導入し、これらに連通している成膜室102の内部の圧力が、例えば0.05〜0.2Pa程度とされた状態にする。
この状態で、磁気コイル114よりプラズマ生成室101内に875Gの磁場を発生させ、また、マイクロ波発生器108より2.45GHzのマイクロ波を導入し、プラズマ生成室101に電子サイクロトロン共鳴(ECR)によるプラズマを発生させる。次いで、スパッタ室103の希土類元素ターゲット121に、高周波電源122より13.56MHzのRFパワーを印加し、希土類元素ターゲット121近傍にマグネトロン放電によるプラズマが生成された状態とする。
ところで、一般的には、マグネトロン放電を安定に維持するためには、数Pa程度以上の圧力を必要とし、上述したような0.1Pa程度の圧力条件では安定に放電が維持できない。しかしながら、本装置では、プラズマ生成室101より生成したECRプラズマ中のイオン及び電子が、スパッタ室103内に入り、スパッタ室103内におけるプラズマ発生に寄与するため、低い圧力にもかかわらずRFパワーの印加でプラズマが発生しかつプラズマが安定に維持される。また、プラズマ生成室101とスパッタ室103とは連通しているため、上述したように、ガス導入部106から導入されたアルゴンガスなどのスパッタガスもスパッタ室103に到達する。従って、ガス導入部106から導入したスパッタガスにより、スパッタ室103の内部にプラズマ(第2プラズマ)を生成することが可能である。ただし、ガス導入部133も用いる方が、より高いガス導入制御が行える。
上述したように、希土類元素ターゲット121近傍にマグネトロン放電によるプラズマが生成された状態とした後、ソースガス導入部107のリング状の配管部172より、シリコンソースガスとして例えばシランガスを導入し、ガス導入状態が安定したところで、シャッター116が開放した状態にする。プラズマ生成室101内で生成されたECRプラズマは、磁気コイル114により形成される発散磁場によりプラズマ引出口115より引き出され、基板台104の方向に流れるプラズマ流120を形成する。形成されたプラズマ流120は、配管部172のリング中央部を通過し、基板台104に到達する。
以上のことによりプラズマが生成されている状態において、基板105の表面では、プラズマ引出口115より引き出された酸素のECRプラズマと、ソースガス導入部107から導入されたシランガスとが反応し、SiOx膜の堆積がはじまる。
このように、PECVDによりSiOx膜が堆積されている状態で、シャッター117を開放し、希土類元素ターゲット121の表面より飛び出したスパッタ粒子が、基板105の上に到達するようにする。このとき、プラズマ生成室101に供給している酸素ガスにより希土類元素ターゲット121の表面が一部酸化されるため、希土類元素だけでなくこの酸化物もスパッタ粒子として基板105の上に到達する。
前述したように、基板105の表面では、シランガスと酸素プラズマとの反応によりSiOx膜の成膜(堆積)が進行しており、スパッタにより飛来した希土類金属及びこの酸化物が、このSiOx膜の中に取り込まれる。これらの結果、基板105の表面には、希土類元素が添加されたSiOx膜が形成された状態が得られる。
基板105上に形成される希土類元素が添加されたSiOx膜が所望の膜厚になったら、シャッター116及びシャッター117を閉じて基板105上への膜の堆積を停止し、次に、2つのプラズマ生成状態を停止し、ガスの供給を停止する。この後、プラズマ生成室101,成膜室102,及びスパッタ室103の内部を、十分に真空排気した後、成膜室102に設けられた図示しないゲートを開放し、基板105を装置から搬出する。
次に、上述したことにより形成されたSiOx膜を用いた光導波路の形成について説明する。まず、図2(a)に示すように、シリコン基板201の上に2酸化シリコン(SiO2)からなる下部クラッド層202が形成された状態とし、下部クラッド層202の上に、前述したように、希土類元素が添加されたSiOx膜203が形成された状態とする。
次に、公知のリソグラフィー技術とエッチング技術とにより、SiOx膜203を加工し、図2(b)に示すように、下部クラッド層202の上に、SiOxからなるコア231が形成された状態とする。コア231は、断面視四角形に形成する。加えて、コア231を2酸化シリコンからなる上部クラッド層204で覆えば、光導波路が完成する。ここで、コア231(SiOx膜203)の最適な厚さは、形成する光導波路の所望とする光の閉じ込めの強さにより、適宜設定する。光導波路の光閉じ込めの強さは、クラッドとコアとの比屈折率差により変化する。例えば、SiOx膜203は1〜5μm程度に形成し、下部クラッド層202は3〜15μm程度に形成し、上部クラッド層204も3〜15μm程度に形成すればよい。
なお、マグネトロンプラズマによるスパッタをECRプラズマと合わせて使用する上述した方法では、0.1Pa程度の低い圧力でマグネトロンプラズマが安定に維持されてスパッタできるため、スパッタされた粒子が、飛行中における他の粒子との衝突が抑制された状態で、基板に到着するという特徴がある。このため、スパッタ粒子である希土類元素のSiOx膜の中への添加が、より効率的に行える。
次に、形成するシリコン化合物薄膜の屈折率の制御と、添加する希土類元素の量の制御について説明する。はじめに、屈折率の制御について説明する。光導波路の比屈折率差は、コアとなる希土類元素が添加されたSiOx膜の屈折率により調整されるが、本実施の形態におけるシリコン化合物薄膜の形成方法では、SiOx膜の屈折率はシランガスの供給流量に対する酸素ガスの供給流量比を変えることにより調整できる。例えば、酸素ガス供給流量15sccmに対し、シランガス供給流量14sccmでは1.50の屈折率を持つ膜が得られ、シランガス流量を20sccmに増やせば1.61の高い屈折率を持つ希土類元素が添加されたSiOx膜が得られる。なお、sccmは流量の単位であり、0℃・1気圧の流体が1分間に1cm3流れることを示す。
ここで、前述した方法により希土類元素としてErを添加したSiOx膜を、シランガスの流量を変化させて成膜したときの屈折率の変化について、図3を用いて説明する。図3は、シランガスの供給流量と形成されるEr添加SiOx膜の屈折率との関係を示す特性図である。ECRプラズマ(第1プラズマ)のためのマイクロ波パワーは400W、スパッタターゲットにかけるRFパワーは200W、Ar流量は35sccmで一定とした。屈折率は、波長632nmの光を用いた公知のエリプソメータで測定した。図3に示すように、導波路型光増幅器のコアとして要求される屈折率、例えば1.50〜1.61をもったSiOx膜が、シランガス流量を制御することで形成できることがわかる。
さらにシランガスの流量を変えれば、1.47〜1.90の範囲で所望の屈折率を持つSiOx膜を形成することができた。なお、SiOx膜に添加されるErの量は、スパッタ室103に供給されるArによる第2プラズマによるスパッタで決定されるため、シランガス流量を変化させてもほとんど変化しなかった。
次に、添加する希土類元素の量(濃度)の制御について説明する。希土類元素の添加濃度は、アルゴンガスの供給流量及び希土類元素ターゲット121に対して印加する高周波パワーにより調整できる。例えば、Erから構成された希土類元素ターゲット121を用いてErを添加したSiOx膜を形成する場合、図4に示すように、印加する高周波パワーが150Wのとき1×1019/cm3のErが添加され、230Wのとき1.5×1020/cm3のErが添加される。なおErの添加量は、公知のイオンインプラで作製して添加されているEr量が既知の膜を基準としたSIMS分析により見積もられた値である。図4示すように、高周波パワーを150〜230Wの範囲で制御することで、導波路型微小光増幅器用の膜として要求される1×1019〜1020/cm3程度のErが、膜中に添加できる。なおこのときのSiOx膜の屈折率は、ターゲットに印加する高周波パワーによらず一定であった。
図5は、本実施の形態における方法で成膜した膜厚2μmのEr添加SiOx膜を、Arイオンレーザー光で励起し、Er添加SiOx膜より得られる蛍光スペクトルを測定した結果である。1.55μm付近にピークを持つErの強い蛍光が得られおり、この結果から本方法で形成した膜が、光増幅器に使えることがわかる。またEr添加SiOx膜より得られる蛍光強度は、Erの添加量により変化していることから、高利得の増幅を得るには、Erの添加量の制御も重要であることがわかる。
図6は、Erの添加量とEr添加SiOx膜より得られる蛍光強度との関係を示したものである。Erの量と蛍光強度とは相関を持っており、蛍光強度を測定することによって膜中のEr量を見積もることができることがわかる。希土類元素添加して成膜したシリコン化合物薄膜の中の希土類元素の量の確認は、膜を形成するたびにSIMS分析する必要があったが、蛍光強度を測ることで、膜の組成分析をせずに成膜したシリコン化合物薄膜中の希土類元素の濃度を知ることができる。シリコン化合物薄膜の蛍光強度をモニターすることによりErなどの希土類元素の添加量を見積もり、この値をフィードバックすることで添加した希土類元素の量がより正確な光導波路膜を形成することができた。
なお、ここでは希土類元素ターゲット121がErから構成された例を述べたが、希土類元素ターゲット121が、Tmから構成されたものであれば、Tmが添加されたSiOx膜が形成され、Hoから構成されたものであれば、Hoが添加されたSiOx膜が形成され、Ybから構成されたものであれば、Ybが添加されたSiOx膜が形成され、Ndから構成されたものであれば、Ndが添加されたSiOx膜が形成され、Prから構成されたものであれば、Prが添加されたSiOx膜が形成され、Dyから構成されたものであれば、Dyが添加されたSiOx膜が形成される。また、複数の希土類元素からなるターゲットを用いれば、複数の希土類元素が添加されたSiOx膜(シリコン化合物薄膜)を形成することもできる。
以上のように、本実施の形態に係るシリコン化合物薄膜の形成方法によれば、屈折率と添加希土類元素量を独立に制御可能であり、この結果、本方法によれば、導波路型微小光増幅器の設計に広範囲で対応でき、実用的な希土類元素添加の光導波路に適用可能なシリコン化合物薄膜が、容易に得られるようになる。
次に、膜中の希土類元素の添加量を、膜の厚方向の分布に制御する成膜方法について説明する。以下では、図1を用いて説明した薄膜形成装置を用いた場合について説明する。まず、基板105として表面に10μm程度の2酸化シリコン膜が形成されているシリコン基板を基板台104に固定し、また、シャッター116とシャッター117を閉じた状態とする。これは、プラズマ生成室101で生成されたプラズマ及びスパッタ室103で生成されたスパッタ粒子が、基板105の方向に飛行するのが遮られた状態である。
次に、上述した状態で、成膜室102及びプラズマ生成室101の内部を所定の圧力(真空度)にまで排気(真空排気)する。また、また、図示しない回転機構により、基板台104を、プラズマ生成室101と成膜室102との連通方向に対して15〜45°程度傾けた状態で回転させる。なお、プラズマ生成室101と成膜室102との連通方向が、プラズマ生成室101で生成されたECRプラズマの流れていく方向である。
この後、ガス導入部106より酸素ガスをプラズマ生成室101に導入し、ガス導入部133よりアルゴンガスをスパッタ室103に導入し、これらに連通している成膜室102の内部の圧力が、例えば0.05〜0.2Pa程度とされた状態にする。
この状態で、磁気コイル114よりプラズマ生成室101内に875Gの磁場を発生させ、また、マイクロ波発生器108より2.45GHzのマイクロ波を導入し、プラズマ生成室101にECRプラズマを発生させる。次いで、スパッタ室103の希土類元素ターゲット121に、高周波電源122より13.56MHzのRFパワーを印加し、希土類元素ターゲット121近傍にマグネトロン放電によりプラズマを発生させる。前述したように、本装置によれば、0.1Pa程度と低い圧力でも、マグネトロン放電によるプラズマが安定した状態で得られる。
次いで、ソースガス導入部107のリング状の配管部172より、シリコンソースガスとしてシランガスを導入し、ガスの導入状態が安定したところで、シャッター116を動かし開いた状態にする。プラズマ生成室101内で生成されたECRプラズマは、磁気コイル114により形成される発散磁場によりプラズマ引出口115より引き出され、基板台104の方向に流れるプラズマ流120を形成する。形成されたプラズマ流120は、配管部172のリング中央部を通過し、基板台104に到達する。
以上のことによりプラズマが生成されている状態において、基板105の表面では、プラズマ引出口115より引き出された酸素プラズマと、ソースガス導入部107から導入されたシランガスとが反応し、SiOx膜の堆積がはじまる。このように、PECVDによりSiOxが堆積されている状態を、堆積された膜の厚さが所望の値となる時間継続する。堆積された膜厚が所望の値とされた後、シャッター117を開放し、希土類元素ターゲット121の表面より飛び出したスパッタ粒子が、基板105の上に到達するようにする。このときプラズマ生成室101に供給している酸素ガスにより希土類元素ターゲット121の表面が一部酸化されるため、希土類元素だけでなくその酸化物もスパッタ粒子として基板105の上に到達する。
前述したように、基板105の表面では、シランガスと酸素プラズマとの反応によりSiOx膜の成膜が進行しており、スパッタにより飛来した希土類金属及びこの酸化物が、このSiOx膜の中に取り込まれる。これらの結果、シャッター117が開放されている状態では、基板105の表面に希土類元素が添加されたSiOx膜が形成される。この状態を所定の時間継続し、希土類元素が添加されたSiOx膜が所定の膜厚になったら、シャッター117を閉じて基板105の上へスパッタ粒子が飛来するのを防ぎ、膜中に希土類元素が添加されないようにする。次いで、希土類元素を添加しないSiOx膜をさらに所望の膜厚成膜した後、シャッター116を閉めて堆積を停止し、次に、2つのプラズマ生成状態を停止し、ガスの供給を停止する。この後、プラズマ生成室101,成膜室102,及びスパッタ室103の内部を、十分に真空排気した後、成膜室102に設けられた図示しないゲートを開放し、基板105を装置から搬出する。
上述した一連の工程により、図7(a)に示すように、シリコン基板701の上に、二酸化シリコンからなる下部クラッド層702が形成され、この上に、順次、SiOx膜703,希土類元素添加SiOx膜704,SiOx膜705が形成された状態が得られる。この後、公知のリソグラフィー技術とエッチング技術とにより、SiOx膜703,希土類元素添加SiOx膜704,及びSiOx膜705を同時に加工し、図7(b)に示すように、下部クラッド層202の上に、希土類が添加されていないSiOxよりなるコア下部731,希土類元素が添加されたSiOxよりなる希土類添加コア741,及び希土類が添加されていないSiOxよりなるコア上部751から構成されたコア706が形成された状態とする。コア706は、断面視四角形に形成する。加えて、コア706を2酸化シリコンからなる上部クラッド層707で覆えば、光導波路が完成する。
ところで、光導波路のコアを導波する光信号は、一般にコアの中心部の光強度が大きく、コアの周辺部では小さい。従って光増幅器としての利用を考えた場合、光の増幅はコアの導波方向の中心部で主に起こり、周囲の寄与は小さいことになる。一方、添加される希土類元素は、光増幅のためには必要であるが、希土類元素の存在によりコア(導波路)を導波する信号光が散乱などにより減衰してしまう原因にもなる。従って、希土類元素は、不要な場所にはない方がよい。図7(b)に示すように、コア706の中央部に希土類添加コア741を配置することで、光増幅の効率は落とさず、また、周辺部のコア下部731及びコア上部751には希土類元素を添加しないようにすることで、導波損失を低減できるようになる。
また、図7(b’)に示すように、希土類添加コア741が、コア706aの中央部より、シリコン基板701表面の法線方向上部に配置されているようにすることで、以下に示すように、光増幅の効率を向上させることができる。この場合、下部クラッド層702より大きい屈折率を備えた上部クラッド層717を用いればよい。このようにすることで、光の強度分布がコア中心よりも上部クラッド層717の側(上方)にずれた状態で、信号光が導波路中を導波する。このようにすることで、導波している信号光がシリコン基板701の側に漏れ出すことが抑制されるようになる。また、希土類添加コア741が、コア706aの中央部より上方にずれており、導波している信号光のずれに対応しているので、効率的な光増幅が実現できる
ところで、添加する希土類元素の膜厚方向の濃度分布はシャッター117(図1)の開閉だけではなく、希土類元素ターゲット121へ印加するRFパワーの調整により制御可能である。例えば、2酸化シリコンよりなる下部クラッド層802が形成されたシリコン基板801を用意し、前述同様に下部クラッド層802の上にSiOx膜を形成する。このとき、まず、希土類元素ターゲット121に印加するRFパワーを、100WとしてSiOx膜の成膜を開始し、開始してから徐々に印加するRFパワーを上げて200Wとし、所定時間後に、印加するRFパワーを徐々に低下し、最終的に印加するRFパワーが100Wになるように調整しながら成膜する。このように希土類を添加したSiOx膜を形成すると、図8に示すように、希土類元素の添加量が膜厚方向に分布した、SiOx膜803が形成された状態が得られる。SiOx膜803は、膜厚方向の中央部に添加されている希土類元素の濃度ピークを持つ状態に形成される。
このように、ターゲットへ印加するパワーを調整する方法によれば、膜厚方向の希土類元素の濃度分布が、コアを伝搬する光の強度分布とほぼ一致するような光導波路膜を形成できる。このため、この膜で導波路型光増幅器を作製した場合、効率の高い光増幅が得られるようになる。また、図7(b’)を用いて説明したように、希土類元素濃度の最も高い領域を、やや上方に偏らせるとさらによい。
図7及び図8を用いて説明した導波路のように、光増幅への寄与が小さいコアの領域で希土類元素の濃度を減らす膜構成にすると、導波路の作製面でも有利となる。導波路の作製では、希土類元素が添加されたSiOx膜を、エッチングなどの加工によりチャネル型やリブ型の導波路のコアに形成することになる。このとき、希土類元素は揮発性の反応物を形成しないため、例えばプラズマエッチングでコアへの加工する場合、希土類元素が加工表面に残りやすく、希土類元素が添加されていないSiOxに比較して加工速度が低下し、また、加工面の荒れが発生する。このため、コアへの加工をするときに、光増幅への寄与が少ないコアの部分には希土類元素が添加されていない、または濃度が低くされている構成とすることで、上述した問題が抑制され、高精度で再現性よく光導波路(コア)を作製するのに有効である。
なお、上述では、シリコン化合物薄膜としてSiOx膜を例に説明したが、これに限るものではなく、本発明は、例えば、SiON膜の形成にも適用可能であることはいうまでもない。この場合、酸素とアルゴンに加えて窒素ガスを混ぜたプラズマを用いて上述同様に膜を形成することで、屈折率と希土類元素添加量とを独立に制御しつつ、希土類元素を添加したSiON膜が形成できる。
本発明の実施の形態におけるシリコン化合物薄膜の形成方法を実施するための薄膜形成装置の構成例を示す構成図である。 SiOx膜を用いた光導波路の形成について説明する工程図である。 シランガスの供給流量と形成されるEr添加SiOx膜の屈折率との関係を示す特性図である。 ターゲットに印加するRFパワーと添加されるEr量との関係を示す特性図である。 本実施の形態における方法で成膜した膜厚2μmのEr添加SiOx膜を、Arイオンレーザー光で励起したときに、Er添加SiOx膜より得られる蛍光スペクトルを測定した結果を示す特性図である。 Erの添加量とEr添加SiOx膜より得られる蛍光強度との関係を示した特性図である。 SiOx膜を用いた光導波路の形成について説明する工程図である。 ターゲットに印加するRFパワーを制御したときの添加される希土類元素の膜厚方向の分布を説明するための説明図である。 従来の成膜装置の構成を示す構成図である。
符号の説明
101…プラズマ生成室、102…成膜室、103…スパッタ室、104…基板台、105…基板、106…ガス導入部、107…ソースガス導入部、108…マイクロ波発振器、109…導波管、110…石英窓、113…排気口、114…磁気コイル(磁場発生手段)、115…プラズマ引出口、116,117…シャッター、120…プラズマ流、121…希土類元素ターゲット、122…高周波電源、133…ガス導入部、171…導入管、172…配管部、173…ノズル。

Claims (4)

  1. 成膜室の内部に膜形成対象の基板を載置する第1工程と、
    前記成膜室とこれにプラズマ引出口を介して連通するプラズマ生成室との内部を真空排気する第2工程と、
    前記プラズマ生成室において生成した第1プラズマを前記プラズマ引出口より引き出し、シリコンソースガスを供給している基板の表面に引き出した前記プラズマを照射して前記基板の上にシリコン化合物を堆積すると共に、
    前記プラズマ生成室とは異なる位置で前記成膜室に連通するスパッタ室の内部に固定された希土類金属を含むターゲットに電力を印加して第2プラズマを生成し、この第2プラズマ中のイオンを前記ターゲットに衝突させてスパッタ現象を起こすことで、前記ターゲットを構成する希土類元素を飛び出させて前記基板に到達させ、
    前記基板の上に前記希土類元素が添加された前記シリコン化合物よりなるシリコン化合物薄膜が形成された状態とする第3工程と
    を備えることを特徴とするシリコン化合物薄膜の形成方法。
  2. 請求項1記載のシリコン化合物薄膜の形成方法において、
    前記第1プラズマは、電子サイクロトロン共鳴法により生成し、発散磁界により前記プラズマ引出口より引き出して基板の表面に照射する
    ことを特徴とするシリコン化合物薄膜の形成方法。
  3. 請求項1又は2記載のシリコン化合物薄膜の形成方法において、
    前記ターゲットに印加する前記電力を制御することで、前記シリコン化合物薄膜の膜厚方向の前記希土類元素の濃度を制御する
    ことを特徴とするシリコン化合物薄膜の形成方法。
  4. 請求項1又は2記載のシリコン化合物薄膜の形成方法において、
    前記スパッタ室と前記成膜室とを連通する連通孔の前記成膜室側に配置されたシャッターの開閉により、前記ターゲットより飛び出した前記希土類元素の前記基板への到達数を制御し、前記シリコン化合物薄膜の膜厚方向の前記希土類元素の濃度を制御する
    ことを特徴とするシリコン化合物薄膜の形成方法。
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